JPH0668957A - 面状採暖具の温度制御装置 - Google Patents

面状採暖具の温度制御装置

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JPH0668957A
JPH0668957A JP21803792A JP21803792A JPH0668957A JP H0668957 A JPH0668957 A JP H0668957A JP 21803792 A JP21803792 A JP 21803792A JP 21803792 A JP21803792 A JP 21803792A JP H0668957 A JPH0668957 A JP H0668957A
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JP
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temperature
time
heating element
heating
set temperature
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JP21803792A
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Katsuhiko Kuroyama
勝彦 黒山
Michiharu Kamikawa
道治 上川
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】暖房能力を確保しながらも、部分的な断熱によ
る局所的な高温部分の最高温度を下げることができる面
状採暖具の制御装置を提供する。 【構成】発熱体2は、ヒータ導体2aとセンサ導体2b
との間に電気抵抗が負特性である感熱材2cを備える。
演算制御部12は、センサ導体2bの出力に基づいて検
出した発熱体2の温度が設定温度を越えると発熱体2へ
の通電を所定時間停止した後に通電を再開するようにス
イッチ素子Qを制御する。また、演算制御部12は、発
熱体2が設定温度に達するまでに設定温度に達したとき
の通電停止期間よりも短い通電停止期間でスイッチ素子
Qを1回以上オフにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として電気カーペッ
トや電気フロアヒータ等の床暖房装置に用いられる面状
採暖具の温度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気カーペット等の面状採暖具
は消費電力量が比較的大きいので、面状採暖具の温度制
御装置では、特開昭62−19917号公報等に記載さ
れているように、リレーを用いて面状採暖具への通電を
オン・オフしているのが現状である。
【0003】すなわち、面状採暖具は、面状に形成され
た発熱体に近接して配置された図10に示すような負特
性のサーミスタからなる温度センサを備え、温度センサ
によって発熱体の温度を検知し、発熱体の温度が上昇し
て設定温度に達するとリレーをオフにして発熱体への通
電を停止し、発熱体の温度が低下すればリレーをオンに
して発熱体に通電することによって、温度が略一定に保
たれるように通電量を制御するようになっている。ま
た、所望温度に調節できるように設定温度は可変になっ
ている。
【0004】上述したリレーの制御には、図9に示すよ
うな温度制御装置を用いる。面状の発熱体2は、蛇行し
た形状のヒータ導体2aと、蛇行した形状であってヒー
タ導体2aと離間して配設されたセンサ導体2bと、ヒ
ータ導体2aとセンサ導体2bとの間に介装された電気
抵抗が負特性である感熱樹脂よりなる感熱材2cとを備
える。したがって、ヒータ導体2aとセンサ導体2bと
感熱材2cとにより負特性のサーミスタが構成され、ヒ
ータ導体2aとセンサ導体2bとの間に流れる電流を検
出すれば、発熱体2の温度が検出できることになる。ヒ
ータ導体2aは、リレーの接点S1 および電源スイッチ
SWを介して商用電源1に接続され、センサ導体2bの
一端はヒータ導体2aの一端(回路の接地側)に共通接
続される。
【0005】センサ導体2bの他端からの出力は、バイ
アス回路7から出力されるバイアス電圧に重畳されて増
幅回路10に入力され、増幅回路10の出力は平滑回路
3によって整流・平滑化される。したがって、平滑回路
3からは、ヒータ導体2aからセンサ導体2bに漏れる
電流量の平均値に対応したレベルの直流出力が得られる
のであって、平滑回路3は発熱体2の温度に対応する直
流出力を発生することになる。平滑回路3の出力はスイ
ッチング回路4に入力され、スイッチング回路4では平
滑回路3の出力レベルを所定の設定レベルと比較し、比
較結果に基づいて駆動回路8を介してリレーの接点S1
のオン・オフを決定する。
【0006】発熱体2を構成する感熱材2cは発熱体2
の温度が高いと抵抗値が小さくなるから、発熱体2の温
度が高いと平滑回路3の出力レベルが上昇してスイッチ
ング回路4の出力がLレベルになり、発熱体2の温度が
低いと平滑回路3の出力レベルの低下によってスイッチ
ング回路4の出力がHレベルになる。スイッチング回路
4は、Lレベルのときにリレーの接点S1 をオフにす
る。
【0007】スイッチング回路4の出力はオフ時間タイ
マ6にも入力されており、オフ時間タイマ6はスイッチ
ング回路4の出力がLレベルになってリレーの接点S1
がオフになると一定時間の限時動作を開始し、限時動作
が終了するまでスイッチング回路4の出力をLレベルに
保つのである。すなわち、スイッチング回路4の出力が
Lレベルになってリレーの接点S1 がオフになりヒータ
導体2aに通電されなくなると、平滑回路3の出力レベ
ルが下がってスイッチング回路4の出力が再びHレベル
になろうとするが、オフ時間タイマ6を設けていること
によって、スイッチング回路4の出力を一定時間はLレ
ベルに保ち、発熱体2の温度がある程度低下するまでリ
レーの接点S1 をオフに保つようになっているのであ
る。平滑回路3、スイッチング回路4、オフ時間タイマ
6、駆動回路8、増幅回路10には、商用電源1を直流
電源に変換する電源回路9より給電される。電源回路9
は、電源スイッチSWとリレーの接点S1 との間に一方
の入力端が接続され、リレーの接点S1 のオン・オフに
かかわりなく、上記各回路に給電できるようにしてあ
る。
【0008】次に上記従来構成の動作を説明する。発熱
体2の温度が低い場合は感熱材2cのインピーダンスが
高く、ヒータ導体2aから感熱材2cを通してセンサ導
体2bに流れる電流が小さいから、センサ導体2bにお
ける増幅回路10への接続端の電位Vaは比較的低くな
る。このとき、平滑回路3の出力レベルも低いから、ス
イッチング回路4の設定レベルを越えることができず、
駆動回路8はリレーの接点S1 をオン状態に保つのであ
って、ヒータ導体2aには通電され続けることになる。
【0009】一方、発熱体2の温度が上昇するとセンサ
導体2bにおける増幅回路10への接続端の電位Vaも
上昇し、平滑回路3の出力レベルがスイッチング回路4
の設定レベルを越えると、駆動回路8はリレーの接点S
1 をオフにし、ヒータ導体2aへの通電を停止する。こ
のとき、オフ時間タイマ6によって一定時間はリレーの
接点S1 のオフ状態が保たれる。オフ時間タイマ6の限
時動作が終了した時点では接点S1 はオフ状態であり、
平滑回路3の出力レベルがスイッチング回路4の設定レ
ベルよりも低いから、駆動回路8を介して接点S1 が一
旦オンになる。このとき、発熱体2の温度が設定温度に
近ければ接点S1 が再びオフになり、設定温度よりも一
定温度以上下がっていれば接点S1 はオンに保たれるの
であって、発熱体2の温度が略一定温度に保たれること
になる。
【0010】ここにおいて、発熱体2の温度を調節可能
とするために、スイッチング回路4における設定レベル
は可変抵抗器等を用いて調節できるようになっている。
ところで、上述したような温度制御装置では、面状採暖
具の全面が略均一な温度分布になっているときには設定
温度に制御できるが、カーペットのような面状採暖具で
は座布団などの断熱性を有する物が置かれていることが
多く、面状採暖具の場所ごとに温度むらが生じて、設定
温度に制御するのが困難であるという問題を有してい
る。
【0011】すなわち、一般的な使用形態では面状発熱
体の温度むらがあるから、たとえば、図10のように設
定温度がX1 であるときに、部分的な断熱によって局所
的に温度X2 となる高温部が発生したとすると、断熱さ
れていない部分は温度X3 になるように制御され、面状
発熱体の全体としてのインピーダンスが設定温度X1
対応するインピーダンスになるように制御されることに
なる。すなわち、局所的に高温部が発生すると、他の部
分は設定温度よりも低くなることになる。また、設定温
度については、高温部の温度が感熱部2cなどの耐熱温
度の限界を越えないように設定温度を低く設定すること
が必要になる。しかしながら、設定温度が低いと高温部
以外の部分が低温になり暖房能力が下がることになる。
【0012】ここに、実際の温度制御特性について図1
1を用いて説明する。図11(a)(b)は、図9の構
成を採用して設定温度が「強」「中」「弱」と3段階に
設定できるようにした場合について、「中」のときと
「強」のときとを示し、同図のロは部分的に断熱されて
高温になっている部分の温度を示し、イは他の部分の温
度を示す。上述したように、断熱されている部分は高温
になるが、使用者が暖をとる部分の温度は設定温度より
も低くなるという問題が生じる。
【0013】これに対して、面状採暖具の温度を制御す
る構成としては、上述のように設定温度になるまで連続
的に通電し、設定温度になると通電を停止するという動
作を繰り返す制御を行う構成のほかに、断続的に通電を
行い暖房能力の段階に応じて通電率を選択してオン時間
およびオフ時間を設定し、許容されている最高設定温度
以下であれば、設定された時間だけタイマ制御を行うよ
うにした構成も考えられている(特願平3−80295
号)。図11(c)はこのような構成の温度制御装置を
用いた場合を示し、ロは部分的な高温部の温度を示し、
イは他の部分の温度を示す。このような制御の場合に
は、感熱部2cでの検出温度が最高設定温度以下であれ
ば、設定された温度に対応するようにタイマ制御される
ので、部分的な断熱部の温度が上昇しても、他の部分の
温度が低下することはないという利点を有している。
【0014】ところで、発熱体2の電力定格と発熱電力
量との関係は図12のようになり、発熱体2の電力定格
が低いほど暖房能力が高くなり、また設定温度と部分的
断熱により生じる高温部の最高温度との関係は図13の
ようになるから、発熱体2の電力定格を下げることがで
きれば、設定温度を下げて最高温度を低下させても暖房
能力が低下しないことがわかる。そこで、断続的に通電
する構成では、暖房能力を低下させずに設定温度を最低
に設定するには、設定温度で通電率が100%になるよ
うに発熱体2の電力定格を設定すればよいことになる。
すなわち、面状採暖具の表面温度と雰囲気温度との差が
大きいほど放熱量が増加するものであるから、商用電源
1からの通電停止による面状採暖具の表面温度の低下が
少ないほど暖房能力が高くなるのである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、面状採
暖具に用いる面状の発熱体2のヒータ導体2aは、金属
導体であるから、抵抗値を変化させるのが難しく、ま
た、電力量が比較的大きいから電圧を変えようとすれば
大規模な変圧器が必要になり、発熱体2の電圧定格を制
御して面状採暖具の表面温度が設定温度に保たれるよう
に制御するのは技術的に困難であるという問題がある。
【0016】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、部分的な断熱が生じて局所的に高温になって
もその高温部が耐熱限界温度以下に保たれるように、設
定温度を引き下げるようにし、かつ設定温度を引き下げ
ても暖房能力の低下が少なくなるようにした面状採暖具
の温度制御装置を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、面状の温度センサを備えた面
状の発熱体を熱源とする面状採暖具について、温度セン
サにより検出される発熱体の温度が設定温度を越えると
発熱体への通電を所定時間停止した後に通電を再開する
面状採暖具の温度制御装置において、上記設定温度に達
するまでに設定温度に達したときの通電停止期間よりも
短い通電停止期間を1回以上設けているのである。
【0018】請求項2の発明では、面状の温度センサを
備えた面状の発熱体を熱源とする面状採暖具について、
温度センサにより検出される発熱体の温度が最高設定温
度以下に保たれるように発熱体への通電を断続制御する
温度制御手段と、暖房能力の段階ごとに通電率を選択し
てオン時間とオフ時間とが設定され、オフ時間およびオ
フ時間がともに最高設定温度になるまで温度制御手段を
タイマ制御する通電率制御手段とを備え、最高設定温度
に達するまでの期間であってタイマ制御によるオン期間
内に、タイマ制御によるオフ期間よりも短い通電停止期
間を1回以上設けるのである。
【0019】請求項3の発明では、請求項2の発明にお
いて、短い通電停止期間を0.1〜60秒の範囲に設定
している。請求項4の発明では、短い通電停止期間の長
さとタイミングとを変化させることによって、通電率を
変化させている。
【0020】
【作用】請求項1の構成によれば、発熱体への通電期間
中に短い通電停止期間を1回以上設けているので、発熱
体の電力定格を擬似的に下げたことと等価になり、結果
的に従来構成に比較すれば、設定温度を低くしても暖房
能力の低下が少なくなる。すなわち、暖房能力を確保し
ながらも、部分的な断熱による局所的な高温部分の最高
温度を下げることができるのである。
【0021】また、請求項2の発明のように、暖房能力
の各段階ごとに発熱体への通電率を選択する構成におい
て、発熱体への通電期間中に短い通電停止期間を1回以
上設けた場合には、使用者が高い段階に温度を設定して
いる場合でも、最高設定温度に達しにくくなるので、部
分的な断熱状態が生じても暖房能力が低下しないのであ
る。
【0022】請求項3の構成は望ましい実施態様であ
る。請求項4の構成では、短い通電停止期間の長さやタ
イミングを変化させるので、発熱体の電力定格を擬似的
に連続させて変えることになり、面状採暖具の温度に簡
単かつ自由に揺らぎを持たせることができる。このよう
な揺らぎがあれば、一定温度で固定した場合のように使
用者の慣れによって温度が下がったかのような印象を受
けることが少なくなり、長時間使用しても暖房感の低下
(すなわち温度が低下したかのような印象)を感じにく
くなるのである。
【0023】
【実施例】
(実施例1)本実施例は、請求項1に対応するものであ
って、図1に示すように、発熱体2は、トライアックよ
りなるスイッチ素子Qと電源スイッチSWとを介して商
用電源1に接続されたヒータ導体2aと、ヒータ導体2
aとは離間して配設されたセンサ導体2bと、ヒータ導
体2aとセンサ導体2bとの間に介装された電気抵抗の
温度特性が負特性である感温樹脂よりなる感熱材2cと
を備える。図2に示すように、ヒータ導体2a、センサ
導体2b、感熱材2cは、絶縁材料の芯糸2dの外周に
金属箔よりなるヒータ導体2aをスパイラル状に巻装
し、その外周を図10に示したような温度−インピーダ
ンス特性を有した合成樹脂の感熱材2cで被覆し、さら
に感熱材2cの外周に金属箔よりなるセンサ導体2bを
スパイラル状に巻装し、その外周を絶縁材料の外被2e
で被覆した構成を有している。発熱体2には、図2に示
すような構成の感熱発熱線11がジグザグ状に蛇行され
て内装されるのである。
【0024】ここにおいて、発熱体2の形状や構成につ
いてはとくに制約されるものではなく、たとえば、ワイ
ヤ状のヒータ導体2aおよびセンサ導体2bを別体に備
え、ヒータ導体2aとセンサ導体2bとの間に感熱材2
cを介装した構成や、フィルム状の感熱材2cに金属箔
のパターンによってヒータ導体2aおよびセンサ導体2
bを形成した構成など各種のものが利用可能である。
【0025】感熱発熱線11は、感熱材2cが負の温度
特性を有しているから、センサ導体2bの一端の電位V
aは、発熱体2の温度に対して図3のように変化する。
感熱発熱線11におけるセンサ導体2bの一端は従来構
成と同様に、ヒータ導体2aの一端と共通接続され、セ
ンサ導体2bの他端からの出力はバイアス回路7からの
バイアス電圧に加算されて、増幅回路10に入力され
る。増幅回路10の出力は平滑回路3によって整流・平
滑化され、平滑回路3からはセンサ導体2bの一端の電
位Vaに対応する直流電圧が出力される。
【0026】平滑回路3の出力は、マイクロコンピュー
タよりなる演算制御部12に入力される。演算制御部1
2には、暖房能力を設定するセレクト回路13が接続さ
れており、平滑回路3の出力とセレクト回路13の出力
とは、それぞれアナログ−ディジタル変換されて演算制
御部12で後述する所定の処理を施され、駆動回路8を
通して制御されるスイッチ素子Qのオン・オフを決定す
る。
【0027】増幅回路10、演算制御部12、セレクト
回路13などには、商用電源を定電圧の直流に変換する
電源回路9によって給電される。演算制御部12は、図
4に示すように動作する。まず、電源投入時には初期化
がなされ(S1)、演算制御部12の内部カウンタの時
間のカウント値をすべて0に設定した後(S2)、スイ
ッチ素子Qをオンにして感熱発熱線11に通電する(S
3)。ここで、センサ導体2bの一端の電位Vaに対応
する平滑回路3を読み込み(S4)、セレクト回路13
で設定された設定温度に基づいて設定温度を確定する
(S5)。
【0028】本実施例では、ヒータ導体2aの電力定格
を擬似的に低くしたのと同様にするための短いオン時間
ONを決定し(S6)、ステップS3でスイッチ素子Q
がオンになってからの時間T1 をカウントする(S
7)。また、平滑回路3の出力に対応する検出温度D1
とセレクト回路13での設定温度Dsとの高低を比較し
(S8)、検出温度D1 が設定温度Ds以上であれば、
設定されたオン時間TONとカウントされた時間T1 とを
比較する(S9)。このとき、カウント時間T1 がオン
時間TONに満たなければ、スイッチ素子Qをオン状態に
保ったままで検出温度D1 と設定温度Dsとの比較を続
ける。
【0029】一方、検出温度D1 が設定温度Dsに達し
ていない場合や、カウント時間T1がオン時間TONに達
した場合には、スイッチ素子Qをオフにする(S1
0)。ここにおいて、スイッチ素子Qがオフになった理
由が、ステップS8での判定結果による場合、すなわち
Ds<D1 となったことによる場合には(S11)、そ
の場合に対応して設定された第1のオフ時間TOF1 を決
定し(S12)、ステップS9での判定結果による場合
には、その場合に対応して設定された第2のオフ時間T
OF2 を決定する(S13)。ここに、第1のオフ時間T
OF1 は比較的長い時間であって、第2のオフ時間TOF2
はごく短い時間に設定されている。要するに、検出温度
1 が設定温度Dsに達したときにはオフ時間を長くし
てスイッチ素子Qのオフ状態が保たれるようにし、検出
温度D1 が設定温度Dsに達していないときには、供給
電力を大きくして短時間で設定温度Dsに到達させるよ
うになっている。オフ時間TOF1 ,TOF2 が確定する
と、ステップS10においてスイッチ素子Qがオフにな
ってからの時間をカウントし(S14)、このカウント
時間T2 がオフ時間TOF(=TOF1 またはTOF2 )に達
すると(S15)、ステップS2に戻って上記手順を繰
り返すのである。
【0030】演算制御部12において上記手順でスイッ
チ素子Qを制御することによって、スイッチ素子Qは図
5のように動作することになる。すなわち、短い周期で
オン・オフを繰り返すことによって、擬似的にヒータ導
体2aの電力定格を下げた場合と同様に機能するように
なっているのである。図6は、図1に示した平滑回路3
と増幅回路10との具体的構成例であって、増幅回路1
0は演算増幅器OPに増幅率を決定する抵抗R1 ,R2
を外付けして構成され、センサ導体2bの一端からの出
力を増幅する。増幅回路10の出力は平滑回路3に設け
たダイオードDpにより半波整流された後、平滑用のコ
ンデンサCdおよびコンデンサCdに並列接続された抵
抗Rdにより平滑化され、発熱体2の温度に対応する直
流電圧が演算制御部12に入力されるのである。 (実施例2)本実施例は、請求項2に対応するものであ
って、演算制御部12が図7のように動作する。電源を
投入すると初期化を行い(S21)、次に、第1オン時
間T ON1 および第2オン時間TON2 のカウント値をそれ
ぞれ0に設定した後(S22,S23)、スイッチ素子
Qをオンにする(S24)。さらに、平滑回路3の出力
値である温度情報を読み込み(S25)、セレクト回路
13での設定温度に基づいて安全を確保するための最高
設定温度Dhを確定する(S26)。また、比較的長い
オン時間である第1のオン時間TON1 およびごく短いオ
ン時間である第2のオン時間TON2 を決定する(S2
7,S28)。第2のオン時間TON2 は、ヒータ導体2
aへの通電を比較的短い周期で断続させることによって
電力定格を擬似的に低くするために設定されるのであっ
て、実施例1におけるオン時間TONに相当する。このよ
うにして、第1のオン時間TON1 および第2のオン時間
ON 2 が確定されると、スイッチ素子Qがオンになって
からの時間をカウントする(S29,S30)。次に、
最高設定温度Dhと平滑回路3の出力に対応した検出温
度D1 との比較(S31)、カウント時間T11と第1の
オン時間TON1 との比較(S32)、カウント時間T12
と第2のオン時間TON2 との比較(S33)を行う。検
出温度D1 が最高設定温度Dhより低く、スイッチ素子
Qのオンからのカウント時間T11が第1のオン時間T
ON1 に達しておらず、スイッチ素子Qがオンになってか
らのカウント時間T12が第2のオン時間T12に達してい
ないときには、スイッチ素子Qをオンに保ったままで検
出温度D1 と最高設定温度Dhとの比較を続ける。ま
た、検出温度D1 が最高設定温度Dh以上になるか、カ
ウント時間T11が第1のオン時間TON1 に達するか、カ
ウント時間T12が第2のオン時間TON2 に達すると、ス
イッチ素子Qをオフにする(S34)。
【0031】ここで、スイッチ素子Qがオフになった理
由が、ステップS31またはステップS32での条件が
満たされた結果によるものの場合、すなわち、検出温度
1が最高設定温度Dhに達したか、カウント時間T11
が第1のオン時間TON1 に達した場合には(S35)、
比較的長い時間である第1のオフ時間TOF1 を設定し
(S36)、カウント時間T12が第2のオン時間TON2
に達してスイッチ素子Qがオフになった場合には、ごく
短い時間である第2のオフ時間TOF2 を設定する(S3
7)。その後、スイッチ素子Qのオフからの時間をカウ
ントし(S38)、カウント時間T2 が第1のオフ時間
OF1 または第2のオフ時間TOF2 に達すると(3
9)、オフ時間のカウント値を0に設定した後(S4
0)、スイッチ素子Qがオフになった理由がステップS
31またはステップS32の条件が満たされた場合であ
れば、ステップS22に戻ってカウント値T1 を0に
し、そうでない場合であれば、ステップS23に戻って
カウント値T2 を0にして、上記手順を繰り返すのであ
る。
【0032】ここにおいて、スイッチ素子Qは短い周期
でオン・オフを繰り返すから、増幅回路10への入力も
スイッチ素子Qのオン・オフに同期して変動するが、平
滑回路3ではコンデンサCdおよび抵抗Rdにより設定
された所定の時定数を有しているから、オン・オフの周
期が短い場合には、平滑回路3の出力が追随できなくな
る場合がある。そこで、短い時間に設定される第2のオ
フ時間TOF2 は最低でも0.1秒以上は必要である。ま
た逆に、第2のオフ時間TOF2 が長すぎると擬似的にヒ
ータ導体2aの電力定格を下げる効果が小さくなるか
ら、最高でも60秒以下に設定する。このような設定範
囲であれば、平滑回路3や増幅回路10を従来構成のま
ま用いることが可能になる。
【0033】本実施例の動作によっても、スイッチ素子
Qは実施例1と同様に、図5のように動作する。演算制
御部12の動作を除く他の構成は実施例1と同様であ
る。 (実施例3)本実施例は請求項4に対応するものであっ
て、図7に示した実施例2の制御手順において、ステッ
プS41での判定の際にステップS23に戻るループが
形成されると、ループ処理の繰り返し回数に応じて、第
2のオン時間TON2 の設定値を変化させるようにしてい
る。具体的には、第2のオン時間TON2 の基準値をtと
するとき、ループ処理の1回目では第2のオン時間T
ON2 =3tとし、2回目ではTON2 =2t、3回目では
ON2 =tとする。このとき、スイッチ素子の第2のオ
フ時間TOF2 はt0 として一定値に固定されているか
ら、ループ処理を繰り返すたびに、擬似的にヒータ導体
2aの電力定格を変化させることになる。ここに、第2
のオン期間TON2 のみを変化させるようにしているが、
第2のオフ期間TOF2 のみ、あるいは、第2のオン期間
ON2 と第2のオフ期間TOF2 との両方を変化させても
同様に動作させることが可能である。他の構成は、実施
例2と同様である。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明は、発熱体への通電期間
中に短い通電停止期間を1回以上設けているので、発熱
体の電力定格を擬似的に下げたことと等価になり、結果
的に従来構成に比較すれば、設定温度を低くしても暖房
能力の低下が少なくなるという効果を奏する。すなわ
ち、暖房能力を確保しながらも、部分的な断熱による局
所的な高温部分の最高温度を下げることができるという
利点がある。
【0035】請求項2の発明は、暖房能力の各段階ごと
に発熱体への通電率を選択する構成において、発熱体へ
の通電期間中に短い通電停止期間を1回以上設けている
ので、使用者が高い段階に温度を設定している場合で
も、最高設定温度に達しにくくなるので、部分的な断熱
状態が生じても暖房能力が低下しないという利点を有す
る。
【0036】請求項4の発明は、短い通電停止期間の長
さやタイミングを変化させるので、発熱体の電力定格を
擬似的に連続させて変えることになり、面状採暖具の温
度に簡単かつ自由に揺らぎを持たせることができる。こ
のような揺らぎがあれば、長時間使用しても使用者は温
度が低下したかのような印象を受けにくくなるという利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す回路図である。
【図2】実施例1に用いる感熱発熱線を示す切欠した斜
視図である。
【図3】実施例1の動作説明図である。
【図4】実施例1の演算制御部の動作説明図である。
【図5】実施例1のスイッチ素子の動作説明図である。
【図6】実施例1における増幅回路と平滑回路との回路
図である。
【図7】実施例2の演算制御部の動作説明図である。
【図8】実施例3のスイッチ素子の動作説明図である。
【図9】従来例を示す回路図である。
【図10】従来の問題点を示す動作説明図である。
【図11】従来例の動作説明図である。
【図12】従来例の動作説明図である。
【図13】従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
1 商用電源 2 発熱体 2a ヒータ導体 2b センサ導体 2c 感熱材 3 平滑回路 7 バイアス回路 8 駆動回路 9 電源回路 11 感熱発熱線 12 演算制御部 13 セレクト回路 Q スイッチ素子 SW 電源スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面状の温度センサを備えた面状の発熱体
    を熱源とする面状採暖具について、温度センサにより検
    出される発熱体の温度が設定温度を越えると発熱体への
    通電を所定時間停止した後に通電を再開する面状採暖具
    の温度制御装置において、上記設定温度に達するまでに
    設定温度に達したときの通電停止期間よりも短い通電停
    止期間を1回以上設けることを特徴とする面状採暖具の
    温度制御装置。
  2. 【請求項2】 面状の温度センサを備えた面状の発熱体
    を熱源とする面状採暖具について、温度センサにより検
    出される発熱体の温度が最高設定温度以下に保たれるよ
    うに発熱体への通電を断続制御する温度制御手段と、暖
    房能力の段階ごとに通電率を選択してオン時間とオフ時
    間とが設定され、オフ時間およびオフ時間がともに最高
    設定温度になるまで温度制御手段をタイマ制御する通電
    率制御手段とを備え、最高設定温度に達するまでの期間
    であってタイマ制御によるオン期間内に、タイマ制御に
    よるオフ期間よりも短い通電停止期間を1回以上設ける
    ことを特徴とする面状採暖具の温度制御装置。
  3. 【請求項3】 上記短い通電停止期間を0.1〜60秒
    の範囲に設定したことを特徴とする請求項2記載の面状
    採暖具の温度制御装置。
  4. 【請求項4】 上記短い通電停止期間の長さとタイミン
    グとを変化させることによって、通電率を変化させるこ
    とを特徴とする請求項2または請求項3記載の面状採暖
    具の温度制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6313575B1 (en) 1997-01-13 2001-11-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Color picture tube
JP2018514197A (ja) * 2015-04-15 2018-06-07 フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム 時間経過に伴い望ましい温度プロフィールに従って温度を制限するための電気ヒーターを制御するための装置および方法

Cited By (3)

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JP2021045162A (ja) * 2015-04-15 2021-03-25 フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム 時間経過に伴い望ましい温度プロフィールに従って温度を制限するための電気ヒーターを制御するための装置および方法

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