JP3123236B2 - 高温超電導薄膜のエッチング方法 - Google Patents
高温超電導薄膜のエッチング方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は高温超電導薄膜を安全
に制御性よくエッチングする方法に関するものである。
に制御性よくエッチングする方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4(a)は 例えば雑誌:Appl.Phys.Let
t,,pp.69-71,1988に記載されている従来の高温超電導薄
膜のエッチング方法を従来の装置(反応性イオンビーム
エッチング装置)の構成を示して表わす構成図である。
図4(b)は図4(a)の一点鎖線の○で囲んだ部分の拡大
断面図である。なお、装置の具体的な図は Jpn.J.A.P.,
pp.L4-L6,1982 の図1に記載されている。図において、
1は塩素ガスボンベ、2はガス導入管、3は真空チャン
バー、4は高温超電導薄膜、5はレジスト、6は真空ポ
ンプ、7はマイクロ波、8はマイクロ波7により発生し
た塩素のプラズマ、9はプラズマを引き出すコイル、1
2は基板である。
t,,pp.69-71,1988に記載されている従来の高温超電導薄
膜のエッチング方法を従来の装置(反応性イオンビーム
エッチング装置)の構成を示して表わす構成図である。
図4(b)は図4(a)の一点鎖線の○で囲んだ部分の拡大
断面図である。なお、装置の具体的な図は Jpn.J.A.P.,
pp.L4-L6,1982 の図1に記載されている。図において、
1は塩素ガスボンベ、2はガス導入管、3は真空チャン
バー、4は高温超電導薄膜、5はレジスト、6は真空ポ
ンプ、7はマイクロ波、8はマイクロ波7により発生し
た塩素のプラズマ、9はプラズマを引き出すコイル、1
2は基板である。
【0003】次に動作について説明する。反応性イオン
ビームエッチングはプラズマを試料に当て、試料をエッ
チングする方法である。ガスボンベ1からガス導入管2
を経た塩素ガスはマイクロ波7によりプラズマ8とな
る。プラズマ8はコイル9によって真空チャンバー3に
入り、高温超電導薄膜4及びレジスト5に当たる。塩素
のプラズマ8と接触した高温超電導薄膜4は化学反応と
物理的な反応(プラズマ中のイオンの衝突によるスパッ
タ)によりエッチング除去される。一方、レジスト5は
塩素のプラズマ8と反応しにくいため、レジストはエッ
チングされ難い。よって高温超電導薄膜のエッチングが
実現される。
ビームエッチングはプラズマを試料に当て、試料をエッ
チングする方法である。ガスボンベ1からガス導入管2
を経た塩素ガスはマイクロ波7によりプラズマ8とな
る。プラズマ8はコイル9によって真空チャンバー3に
入り、高温超電導薄膜4及びレジスト5に当たる。塩素
のプラズマ8と接触した高温超電導薄膜4は化学反応と
物理的な反応(プラズマ中のイオンの衝突によるスパッ
タ)によりエッチング除去される。一方、レジスト5は
塩素のプラズマ8と反応しにくいため、レジストはエッ
チングされ難い。よって高温超電導薄膜のエッチングが
実現される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の高温超電導薄膜
の反応性イオンビームエッチング方法においては以上の
ように塩素ガスを用いている。塩素ガスは電気的に強い
陰性であるため、ほとんどの元素と直接反応する。よっ
て塩素ガスを用いる場合、配管、チャンバーなどの腐食
を防ぐための設備が必要となる。また、塩素は毒性ガス
であるので安全設備も必要である。このように塩素ガス
は腐食性、毒性が強いため、取扱いに注意を要し、腐食
防止設備、安全設備等も必要になるという問題点があ
る。さらに、塩素ガスによるエッチングでは高温超電導
薄膜がエッチングされると同時にマスクであるレジスト
も徐々にエッチングされる。このため、レジストの厚み
が薄い場合には、エッチング中にレジストが無くなり、
レジストの下の高温超電導薄膜もエッチングされてしま
う。レジストがマスクとして役立たなくなるという問題
点がある。レジストの膜厚を厚くすれば良いが、レジス
ト厚が厚いと微細なパターニングが困難になるという問
題点がある。
の反応性イオンビームエッチング方法においては以上の
ように塩素ガスを用いている。塩素ガスは電気的に強い
陰性であるため、ほとんどの元素と直接反応する。よっ
て塩素ガスを用いる場合、配管、チャンバーなどの腐食
を防ぐための設備が必要となる。また、塩素は毒性ガス
であるので安全設備も必要である。このように塩素ガス
は腐食性、毒性が強いため、取扱いに注意を要し、腐食
防止設備、安全設備等も必要になるという問題点があ
る。さらに、塩素ガスによるエッチングでは高温超電導
薄膜がエッチングされると同時にマスクであるレジスト
も徐々にエッチングされる。このため、レジストの厚み
が薄い場合には、エッチング中にレジストが無くなり、
レジストの下の高温超電導薄膜もエッチングされてしま
う。レジストがマスクとして役立たなくなるという問題
点がある。レジストの膜厚を厚くすれば良いが、レジス
ト厚が厚いと微細なパターニングが困難になるという問
題点がある。
【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、腐食性、毒性をもたないガスを
用い、安全性に優れ、かつ厚さの薄いレジストをマスク
として使用でき、微細パターン形成が可能な高温超電導
薄膜のエッチング方法を得ることを目的とする。
ためになされたもので、腐食性、毒性をもたないガスを
用い、安全性に優れ、かつ厚さの薄いレジストをマスク
として使用でき、微細パターン形成が可能な高温超電導
薄膜のエッチング方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の高温超電導薄
膜のエッチング方法はエッチングガスとしてメタン、エ
タン及びエチレンのうちのいずれか1種以上を含むガス
を用いて高温超電導薄膜をドライエッチングするように
したものである。
膜のエッチング方法はエッチングガスとしてメタン、エ
タン及びエチレンのうちのいずれか1種以上を含むガス
を用いて高温超電導薄膜をドライエッチングするように
したものである。
【0007】また、エッチングガスとしてメタン、エタ
ン及びエチレンのうちのいずれか1種以上に加えて酸
素、水素及びアルゴンのうちのいずれか1種以上を含む
混合ガスを用いるようにしたものである。
ン及びエチレンのうちのいずれか1種以上に加えて酸
素、水素及びアルゴンのうちのいずれか1種以上を含む
混合ガスを用いるようにしたものである。
【0008】
【作用】この発明においては、エッチングガスとして腐
食性や毒性の無いメタン、エタン及びエチレンを用いる
ので、安全性に優れ、腐食や毒性に対する設備が不必要
となり、簡便にエッチングを行える。また、マスクのレ
ジストをほとんどエッチングすることがないので、レジ
ストの厚みを薄くでき微細なパターニングが可能とな
る。
食性や毒性の無いメタン、エタン及びエチレンを用いる
ので、安全性に優れ、腐食や毒性に対する設備が不必要
となり、簡便にエッチングを行える。また、マスクのレ
ジストをほとんどエッチングすることがないので、レジ
ストの厚みを薄くでき微細なパターニングが可能とな
る。
【0009】また、酸素、水素及びアルゴンは、上記エ
タンガス等のプラズマによるエッチング作用と同時に形
成、付着されるポリマーをエッチングするので、エッチ
ングガスに酸素等を加えることにより良好なエッチング
を簡便に行える。
タンガス等のプラズマによるエッチング作用と同時に形
成、付着されるポリマーをエッチングするので、エッチ
ングガスに酸素等を加えることにより良好なエッチング
を簡便に行える。
【0010】
【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図に
ついて説明する。図1(a)はこの発明の一実施例の高温
超電導薄膜のエッチング方法を装置構成を示して表わす
構成図である。図1(b)は図1(a)の一点鎖線の○で囲
んだ部分の拡大断面図である。図において、10はエタ
ンと酸素の混合ガスのボンベ、11はエタン、酸素のプ
ラズマである。
ついて説明する。図1(a)はこの発明の一実施例の高温
超電導薄膜のエッチング方法を装置構成を示して表わす
構成図である。図1(b)は図1(a)の一点鎖線の○で囲
んだ部分の拡大断面図である。図において、10はエタ
ンと酸素の混合ガスのボンベ、11はエタン、酸素のプ
ラズマである。
【0011】次にこの実施例を用いた高温超電導薄膜の
エッチングについて説明する。基本的なエッチング機構
は従来の塩素ガスをエッチングガスとして用いるものと
同じである。まずエタンと酸素の混合ガスはボンベ10
からガス導入管2を経てマイクロ波7によりプラズマ1
1となる。エタンと酸素のプラズマ11はコイル9によ
って真空チャンバー3に入り、高温超電導薄膜4及びレ
ジスト5に当たる。エタンのプラズマと接触した高温超
電導薄膜4は化学反応と物理的な反応(プラズマ中のイ
オンの衝突によるスパッタ)によりエッチング除去され
る。一方、レジスト5はエタンのプラズマと反応しにく
いため、ほとんどエッチングされない。
エッチングについて説明する。基本的なエッチング機構
は従来の塩素ガスをエッチングガスとして用いるものと
同じである。まずエタンと酸素の混合ガスはボンベ10
からガス導入管2を経てマイクロ波7によりプラズマ1
1となる。エタンと酸素のプラズマ11はコイル9によ
って真空チャンバー3に入り、高温超電導薄膜4及びレ
ジスト5に当たる。エタンのプラズマと接触した高温超
電導薄膜4は化学反応と物理的な反応(プラズマ中のイ
オンの衝突によるスパッタ)によりエッチング除去され
る。一方、レジスト5はエタンのプラズマと反応しにく
いため、ほとんどエッチングされない。
【0012】図2はエタン、酸素の混合ガスによりエッ
チングされレジスト除去後の高温超電導薄膜4を上部か
ら電子顕微鏡で観察したときの模式図である。なお、実
際の電子顕微鏡写真を参考写真1として添付する。エッ
チング装置は高周波として13.56MHzの商用周波
数で平行平板型の電極の装置を用いたがエッチングの原
理は上述したものと同じである。エタンの流量を5cc
m、酸素流量を20ccm、ガスの圧力を53mTor
r、高周波電力を400Wとし20分間エッチングを行
った。図2(参考写真1)の中央部に左下から右上にか
けて斜めに帯状に見える部分がドライエッチングにより
高温超電導薄膜4がエッチングされている部分で、基板
12が露出している部分である。基板12が露出してい
る部分の白い点20は電子顕微鏡の焦点を合わせるため
のゴミでエッチング特性とは関係ない部分である。エッ
チング速度は5nm/分であった。
チングされレジスト除去後の高温超電導薄膜4を上部か
ら電子顕微鏡で観察したときの模式図である。なお、実
際の電子顕微鏡写真を参考写真1として添付する。エッ
チング装置は高周波として13.56MHzの商用周波
数で平行平板型の電極の装置を用いたがエッチングの原
理は上述したものと同じである。エタンの流量を5cc
m、酸素流量を20ccm、ガスの圧力を53mTor
r、高周波電力を400Wとし20分間エッチングを行
った。図2(参考写真1)の中央部に左下から右上にか
けて斜めに帯状に見える部分がドライエッチングにより
高温超電導薄膜4がエッチングされている部分で、基板
12が露出している部分である。基板12が露出してい
る部分の白い点20は電子顕微鏡の焦点を合わせるため
のゴミでエッチング特性とは関係ない部分である。エッ
チング速度は5nm/分であった。
【0013】次に酸素の働きを述べる。酸素は直接高温
超電導薄膜4のエッチングには寄与しないがエタンプラ
ズマが形成するポリマーをエッチングする働きをする。
エタンのプラズマ11はエッチングの作用と同時にポリ
マーを高温超電導薄膜4、レジスト5上に堆積させる。
酸素をエタンと同時に供給することによりポリマーの付
着を防止することができる。図3(a)(b)は酸素の働き
を説明するためのエッチング後レジスト除去前の試料を
顕微鏡で観察したときの模式図である。試料の上部から
観察を行っている。なお、実際の顕微鏡写真を参考写真
2(a)(b)として添付して示す。図3(a)は酸素流量1
5ccm、(b)は酸素流量20ccmの場合を示す。酸
素流量以外のエッチング条件はエタン流量20ccm、
ガスの圧力100mTorr、高周波電力300W、エ
ッチング時間8分である。図3及び参考写真2の右半分
がエッチング前に高温超電導薄膜4をレジスト5で被っ
た部分である。図3(a)の右半分の黒い部分13はエッ
チング中にレジスト5の上にポリマーが堆積した部分で
ある。酸素流量を15ccmから20ccmに増加させ
るとレジスト5上のポリマーの付着が防止され、図3
(b)、参考写真2(b)に示すようにレジスト5本来の色
である青色となっている。(b)ではエッチング速度は5
nm/分であった。ポリマーがマスク上にのみ堆積する
場合、ポリマーはマスクのエッチングを防ぐ役割をす
る。しかしポリマーの堆積速度が大きくなるとポリマー
はレジストの側面や高温超電導薄膜上にも付着し、エッ
チング形状の劣化を起こす場合がある。この様な場合、
例えば上述したように酸素流量を増加させることにより
レジスト上のポリマーの付着を防止し、エッチング形状
の劣化無しに高温超電導薄膜4をエッチングすることが
可能となる。即ち酸素流量を制御することによりポリマ
ーの堆積を制御することができ、良好なエッチングが行
える。
超電導薄膜4のエッチングには寄与しないがエタンプラ
ズマが形成するポリマーをエッチングする働きをする。
エタンのプラズマ11はエッチングの作用と同時にポリ
マーを高温超電導薄膜4、レジスト5上に堆積させる。
酸素をエタンと同時に供給することによりポリマーの付
着を防止することができる。図3(a)(b)は酸素の働き
を説明するためのエッチング後レジスト除去前の試料を
顕微鏡で観察したときの模式図である。試料の上部から
観察を行っている。なお、実際の顕微鏡写真を参考写真
2(a)(b)として添付して示す。図3(a)は酸素流量1
5ccm、(b)は酸素流量20ccmの場合を示す。酸
素流量以外のエッチング条件はエタン流量20ccm、
ガスの圧力100mTorr、高周波電力300W、エ
ッチング時間8分である。図3及び参考写真2の右半分
がエッチング前に高温超電導薄膜4をレジスト5で被っ
た部分である。図3(a)の右半分の黒い部分13はエッ
チング中にレジスト5の上にポリマーが堆積した部分で
ある。酸素流量を15ccmから20ccmに増加させ
るとレジスト5上のポリマーの付着が防止され、図3
(b)、参考写真2(b)に示すようにレジスト5本来の色
である青色となっている。(b)ではエッチング速度は5
nm/分であった。ポリマーがマスク上にのみ堆積する
場合、ポリマーはマスクのエッチングを防ぐ役割をす
る。しかしポリマーの堆積速度が大きくなるとポリマー
はレジストの側面や高温超電導薄膜上にも付着し、エッ
チング形状の劣化を起こす場合がある。この様な場合、
例えば上述したように酸素流量を増加させることにより
レジスト上のポリマーの付着を防止し、エッチング形状
の劣化無しに高温超電導薄膜4をエッチングすることが
可能となる。即ち酸素流量を制御することによりポリマ
ーの堆積を制御することができ、良好なエッチングが行
える。
【0014】以上のように、エタンは塩素と同様高温超
電導薄膜をエッチングする事ができる。エタンは塩素と
異なり腐食性、毒性がないため、安全性に優れたガスで
あり、腐食や毒性に対する設備が不必要となるため、簡
単な構成の装置で、安全かつ簡便にエッチングを行え
る。また、マスクのレジストをほとんどエッチングする
ことがないので、レジストの厚みを薄くでき微細なパタ
ーンのエッチングが可能となる。
電導薄膜をエッチングする事ができる。エタンは塩素と
異なり腐食性、毒性がないため、安全性に優れたガスで
あり、腐食や毒性に対する設備が不必要となるため、簡
単な構成の装置で、安全かつ簡便にエッチングを行え
る。また、マスクのレジストをほとんどエッチングする
ことがないので、レジストの厚みを薄くでき微細なパタ
ーンのエッチングが可能となる。
【0015】実施例2.上記実施例ではエタンのプラズ
マによりエッチング作用と同時に形成されるポリマー除
去のために酸素を用いた高温超電導薄膜のエッチングに
ついて述べたが、酸素の代わりにアルゴンを用いても同
様の効果が得られる。アルゴンガスは単独の場合でも高
温超電導薄膜をエッチングできる。このため、エタン、
酸素の混合ガスを用いた場合より高いエッチング速度が
期待される。実際、アルゴン20ccm、エタン0.5
ccm、ガスの圧力100mTorr、高周波電力30
0Wでエッチングを行った結果、エッチング速度13n
m/分を得た。このエッチング速度はエタン、酸素の混
合ガスの場合のエッチング速度より2倍以上速く、エッ
チング時間の短縮が図れる。なお、エッチングガスとし
てアルゴンガス単独を用いた場合、塩素と同様マスクの
レジストもエッチングされるので微細パターン形成が困
難となる。
マによりエッチング作用と同時に形成されるポリマー除
去のために酸素を用いた高温超電導薄膜のエッチングに
ついて述べたが、酸素の代わりにアルゴンを用いても同
様の効果が得られる。アルゴンガスは単独の場合でも高
温超電導薄膜をエッチングできる。このため、エタン、
酸素の混合ガスを用いた場合より高いエッチング速度が
期待される。実際、アルゴン20ccm、エタン0.5
ccm、ガスの圧力100mTorr、高周波電力30
0Wでエッチングを行った結果、エッチング速度13n
m/分を得た。このエッチング速度はエタン、酸素の混
合ガスの場合のエッチング速度より2倍以上速く、エッ
チング時間の短縮が図れる。なお、エッチングガスとし
てアルゴンガス単独を用いた場合、塩素と同様マスクの
レジストもエッチングされるので微細パターン形成が困
難となる。
【0016】実施例3.上記実施例ではポリマー除去の
ために酸素を用いた高温超電導薄膜のエッチングについ
て述べたが、酸素の代わりに水素を用いても同様の効果
が得られる。水素とポリマーが反応して炭化水素のガス
となるため、水素をエッチングガスに添加することによ
りポリマーを除去できる。
ために酸素を用いた高温超電導薄膜のエッチングについ
て述べたが、酸素の代わりに水素を用いても同様の効果
が得られる。水素とポリマーが反応して炭化水素のガス
となるため、水素をエッチングガスに添加することによ
りポリマーを除去できる。
【0017】実施例4.上記実施例ではエタンと酸素、
あるいはアルゴン、水素からなる混合ガスをエッチング
ガスとして用いた高温超電導薄膜のエッチング方法につ
いて述べたが、エタンのみでも高温超電導薄膜のエッチ
ングが可能である。この場合はレジスト上にポリマーが
過剰に付着するのを防ぐため、全圧を下げる、高周波電
力を下げる等の条件によりポリマー除去を行うようにす
ることにより、上記実施例と同様の効果を奏する。
あるいはアルゴン、水素からなる混合ガスをエッチング
ガスとして用いた高温超電導薄膜のエッチング方法につ
いて述べたが、エタンのみでも高温超電導薄膜のエッチ
ングが可能である。この場合はレジスト上にポリマーが
過剰に付着するのを防ぐため、全圧を下げる、高周波電
力を下げる等の条件によりポリマー除去を行うようにす
ることにより、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0018】なお、上記実施例では、エタン、及びエタ
ンと酸素、あるいはアルゴン、水素からなる混合ガスを
エッチングガスとして用いた場合について説明したが、
これらに限定されない。メタン及びエチレンのみでも、
またメタン、エタン及びエチレンを組み合わせた混合ガ
スをエッチングガスとして用いてもよく、上記実施例4
と同様の効果を奏する。さらに、例えばエタンと酸素及
び水素、あるいはメタン及び酸素からなる混合ガス等、
メタン、エタン及びエチレンのうちのいずれか1種以上
と、酸素、水素及びアルゴンのうちのいずれか1種以上
とを組み合わせた混合ガスをエッチングガスとして用い
てもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
ンと酸素、あるいはアルゴン、水素からなる混合ガスを
エッチングガスとして用いた場合について説明したが、
これらに限定されない。メタン及びエチレンのみでも、
またメタン、エタン及びエチレンを組み合わせた混合ガ
スをエッチングガスとして用いてもよく、上記実施例4
と同様の効果を奏する。さらに、例えばエタンと酸素及
び水素、あるいはメタン及び酸素からなる混合ガス等、
メタン、エタン及びエチレンのうちのいずれか1種以上
と、酸素、水素及びアルゴンのうちのいずれか1種以上
とを組み合わせた混合ガスをエッチングガスとして用い
てもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0019】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、エッ
チングガスとしてメタン、エタン及びエチレンのうちの
いずれか1種以上を含むガスを用いて高温超電導薄膜を
ドライエッチングするようにしたので、簡単な構成の装
置で安全かつ簡便にエッチングできるとともに、微細パ
ターンが形成できるという効果がある。
チングガスとしてメタン、エタン及びエチレンのうちの
いずれか1種以上を含むガスを用いて高温超電導薄膜を
ドライエッチングするようにしたので、簡単な構成の装
置で安全かつ簡便にエッチングできるとともに、微細パ
ターンが形成できるという効果がある。
【図1】この発明の一実施例の高温超電導薄膜のエッチ
ング方法を示す構成図である。
ング方法を示す構成図である。
【図2】この発明の一実施例に係わるエッチング後の高
温超電導薄膜の電子顕微鏡観察結果を示す模式図であ
る。
温超電導薄膜の電子顕微鏡観察結果を示す模式図であ
る。
【図3】この発明の一実施例に係わる酸素の作用を説明
するためのエッチング後のレジスト膜を示す模式図であ
る。
するためのエッチング後のレジスト膜を示す模式図であ
る。
【図4】従来例の高温超電導薄膜のエッチング方法を示
す構成図である。
す構成図である。
4 高温超電導薄膜 5 レジスト 10 エタンと酸素の混合ガスのボンベ 11 エタン、酸素のプラズマ 12 基板
フロントページの続き (72)発明者 高見 哲也 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 中央研究所内 (72)発明者 児島 一良 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 中央研究所内 (72)発明者 黒田 研一 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 中央研究所内 (72)発明者 杉本 博 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平1−259184(JP,A) 特開 平1−246373(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 C23F 4/00 C30B 29/22 501 H01L 39/24 ZAA
Claims (2)
- 【請求項1】 エッチングガスとしてメタン、エタン及
びエチレンのうちのいずれか1種以上を含むガスを用い
て高温超電導薄膜をドライエッチングするようにしたこ
とを特徴とする高温超電導薄膜のエッチング方法。 - 【請求項2】 エッチングガスとしてメタン、エタン及
びエチレンのうちのいずれか1種以上、並びに酸素、水
素及びアルゴンのうちのいずれか1種以上を含む混合ガ
スを用いるようにしたことを特徴とする請求項第1項記
載の高温超電導薄膜のエッチング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04196676A JP3123236B2 (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | 高温超電導薄膜のエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04196676A JP3123236B2 (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | 高温超電導薄膜のエッチング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0645291A JPH0645291A (ja) | 1994-02-18 |
JP3123236B2 true JP3123236B2 (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=16361746
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04196676A Expired - Fee Related JP3123236B2 (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | 高温超電導薄膜のエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3123236B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09326298A (ja) * | 1996-04-01 | 1997-12-16 | Denso Corp | ドライエッチング方法及びel素子の製造方法 |
JP5740281B2 (ja) * | 2011-10-20 | 2015-06-24 | 東京エレクトロン株式会社 | 金属膜のドライエッチング方法 |
-
1992
- 1992-07-23 JP JP04196676A patent/JP3123236B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0645291A (ja) | 1994-02-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |