JPH08130206A - Al系金属層のプラズマエッチング方法 - Google Patents

Al系金属層のプラズマエッチング方法

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JPH08130206A
JPH08130206A JP6267148A JP26714894A JPH08130206A JP H08130206 A JPH08130206 A JP H08130206A JP 6267148 A JP6267148 A JP 6267148A JP 26714894 A JP26714894 A JP 26714894A JP H08130206 A JPH08130206 A JP H08130206A
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based metal
metal layer
etching
plasma etching
layer
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Shusaku Yanagawa
周作 柳川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Al系金属層のプラズマエッチングにおい
て、レジストマスクや層間絶縁膜とのエッチング選択比
が大きく、異方性に優れ、パーティクル汚染やアフター
コロージョンの少ないプロセスを提供する。 【構成】 HClを主体とするエッチングガスによるプ
ラズマエッチングを施す。この時形成される側壁保護膜
6は、塩素の含有量が少なくイオン衝撃やラジカル攻撃
に対する耐性の高い性質を有する。HClの流量を変え
た2段階エッチングガスをおこなってもよい。 【効果】 側壁保護膜の膜質の強化により、その堆積量
を減らすことができ、また入射イオンエネルギを下げて
も異方性に優れたエッチングが可能となる。このため、
パーティクル汚染やレジストマスクの膜減り、さらには
層間絶縁膜2の面粗れや膜減りを低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の電極・配線
等に用いるAl系金属層のプラズマエッチング方法に関
し、さらに詳しくは、レジストマスクや下地絶縁膜との
選択比を高め、エッチング残渣の発生を低減したAl系
金属配線のプラズマエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置の内部配線や電極
材料として、純Alや、各種マイグレーション耐性を高
めるためこれに1〜2%のSiを添加したAl−Si合
金、さらに0.5〜1%のCuを加えたAl−Si−C
u合金等のAl系金属が広く使用されている。またAl
系金属層の上層および下層には、下地との密着性やバリ
ア性を高めるためのTi層やTiN層のTi系材料層を
配したり、露光光の反射を防止するTiON層を配した
積層構造が多用されている。
【0003】Al系金属層のパターニングは、蒸気圧の
高いAlClx 系の反応生成物を形成するために、一般
にCl系ガスによるプラズマエッチングがおこなわれ
る。例えば米国特許第4,256,534号明細書に
は、BCl3 /Cl2 混合ガスによるパターニング方法
が開示されている。
【0004】Al系金属層のプラズマエッチングにおい
ては、メインエッチャントはCl*(Clラジカル)で
あり、自発的かつ速やかなエッチング反応が進行する。
このため、Cl* のみでは等方性の強いエッチングとな
りサイドエッチングが発生する。そこで通常は、ある程
度被処理基板への垂直入射イオンエネルギを高めたプラ
ズマエッチング条件の採用により、イオンアシスト反応
を併用するとともに、入射イオンによりスパッタされた
レジストマスクの分解生成物を側壁保護膜として利用す
ることで、異方性エッチングを達成している。イオンア
シスト反応の併用は、SiやCu等の合金成分や、Ti
等の積層構造成分等、反応生成物の蒸気圧が小さい化合
物をスパッタリングして除去し、残渣の発生を抑えるた
めにも必要である。混合ガス中のBCl3 は、Al系金
属層の表面に存在する自然酸化膜のブレークスルーに用
いる還元剤であるとともに、入射イオンとしてのBCl
x + を供給するという重要な役割を持っている。
【0005】ところで、上述のようにレジストマスクの
スパッタによる分解生成物を側壁保護膜として積極的に
用いる異方性エッチングにおいては、必然的にレジスト
マスクや下地層間絶縁膜との選択比が低下する。BCl
3 /Cl2 混合ガスによる典型的なAl系金属層のパタ
ーニングにおいては、対レジストマスク選択比はわずか
に2程度である。サブハーフミクロンクラスの高集積化
した微細なデザインルールのもとでは、露光波長の単波
長化にともない、KrF等のエキシマレーザリソグラフ
ィが採用されつつあるが、これらエキシマレーザリソグ
ラフィ対応の化学増幅型レジストはイオン入射耐性が必
ずしも充分でなく、レジストマスク選択比の問題は重要
である。また下地層間絶縁膜との選択比の低下は、絶縁
膜のエッチングによる膜減りや面粗れを生じる。
【0006】一方、サブハーフミクロンクラスの高集積
化した微細なデザインルールのもとでは、フォトリソグ
ラフィにおける露光時の解像度を向上するためにも、レ
ジストの塗布厚を低減することが要求される。したがっ
て、レジスト塗布厚低減による微細加工性の確保と、レ
ジストマスクとの選択比確保とはトレードオフの関係に
あり、特に段差下地上のAl系金属層のパターニングに
おいて段差部の残渣を除去するオーバーエッチングで
は、レジストマスクの膜減りによるパターン変換差の問
題は無視できないレベルとなっている。
【0007】かかる問題に対処するために、従来よりレ
ジストマスクの補強策として、レジストマスクの表面に
イオン衝撃耐性の高い材料を形成する試みがなされてい
る。例えば、エッチングガスとしてSiCl4 を用い
て、レジストマスクの表面をSiで被覆する方法が第3
3回集積回路シンポジウム講演予稿集(1987年)、
p.114に報告されている。
【0008】またBBr3 等のBr系ガスを用いるプロ
セスがProceedings of the 11t
h. Symposium on Dry Proce
ss、II−2、p.45、あるいは特開平1−302
27号公報に報告ないしは開示されている。このプロセ
スは、レジストマスク表面を蒸気圧の小さい反応生成物
CBrx で被覆してエッチング耐性を高めるものであ
る。CBrx によるレジストマスク保護のメカニズムに
ついては、月刊セミコンダクター・ワールド誌(プレス
ジャーナル社刊)1990年12月号、p.103〜1
07に詳述されており、対レジストマスク選択比として
5の値が報告されている。しかしながら、かかるレベル
の選択比を達成するにはSiあるいはCBrx を多量に
堆積する必要があり、Al系金属配線のパターン変換差
や断面の過度のテーパ形状化の問題があり、さらに被処
理基板やプラズマエッチング装置内部のパーティクルレ
ベルを悪化させる虞れが大きい。さらに、段差を有する
下地絶縁膜上のAl系金属層のパターニングにおいて
は、過剰の側壁保護膜の堆積により段差側面の下部に延
在するストリング状の残渣を発生し、配線間の短絡を生
じる虞れがある。
【0009】これとは別に、レジストマスク構成元素で
ある、C、HおよびOを含む化合物であるメタノールを
添加し、Cl2 /CH3 OH混合ガスによりAl系金属
層をプラズマエッチングする例が特開平4−14762
1号公報に開示されている。これはCH3 OHの添加に
より、レジストマスクの分解が相対的に少なくなること
を利用し、選択比3.5〜4を達成するものである。し
かし、BClx + 等質量の大きなイオン種のスパッタリ
ング効果は期待できず、自然酸化膜の除去に難があり、
このため実際にエッチングが始まる迄のinducti
on time(dead time)の長時間化やパ
ターニングの均一性に問題があった。
【0010】一方、Al系金属配線のパターニングに特
有の現象として、アフターコロージョンの問題がある。
これはレジストマスクの分解生成物による側壁保護膜中
に含まれる残留塩素が主要な原因であり、過剰の側壁保
護膜の形成は残留塩素を増大するので好ましくない。特
に最近ではAl系金属配線にCuを添加したり、バリア
メタル層や反射防止層等の異種材料層との積層構造の採
用により、アフターコロージョン防止の観点からは不利
な条件が揃っている。このため、従来にも増して徹底し
たアフターコロージョン対策が望まれる。
【0011】さらにレジストマスクの分解生成物による
側壁保護膜中に含まれる残留塩素は、被処理基板が大気
と接触したり、O2 プラズマアッシングを施すとAl2
3系の強固な残渣となり、パターニングされたAl系
金属配線側面上にフェンス状に残留して上層に形成する
層間絶縁膜のステップカバレッジを低下する。また剥離
した場合には被処理基板上のパーティクルレベルを悪化
する。このためにも過剰の側壁保護膜の形成は好ましい
ものではない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な技術的背景をふまえ、これらの問題点を解決すること
をその技術的課題とするものである。すなわち本発明の
課題は、対レジストマスク選択比や対下地層間絶縁膜と
の選択比が大きく、異方性に優れ、しかも過剰な側壁保
護膜の堆積によるパーティクル汚染や寸法変換差、ある
いは下地段差でのストリング状残渣のない、Al系金属
層のプラズマエッチング方法を提供することである。
【0013】本発明の別の課題は、SiやCu等難エッ
チング性の元素を含むAl系金属層や、Ti系材料層と
の積層構造であっても、エッチング残渣のないAl系金
属層のプラズマエッチング方法を提供することである。
【0014】また本発明の別の課題は、異種材料との積
層構造を採用したAl系金属配線においても、アフター
コロージョンを発生することのないAl系金属配線のパ
ターニング方法を提供することである。本発明の上記以
外の課題は、本願明細書中の記載および添付図面の説明
により明らかとなる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のAl系金属層の
パターニング方法は、上述の課題を解決するために提案
するものであり、HCl(塩化水素ガス)を主体とする
エッチングガスを用い、Al系金属層をパターニングす
ることを特徴としている。
【0016】また本発明のAl系金属層のパターニング
方法は、HClを主体とするエッチングガスを用い、A
l系金属層をメインエッチングする第1のパターニング
工程に引き続き、HClを主体とするエッチングガスの
流量を増大し、Al系金属層をオーバーエッチングする
第2のパターニング工程を有することを特徴としてい
る。
【0017】エッチングガス中に占めるHClの体積比
は、90%以上100%以下であることが望ましい。
【0018】エッチングガスは、さらにハロゲン化硼素
ガスを10%未満の体積比で含んでもよい。このハロゲ
ン化硼素ガスは、BCl3 およびBBr3 のうちのいず
れかである。
【0019】本発明のプラズマエッチングの対象とする
Al系金属層は、主なものとしては純Al、Al−Si
合金、Al−Si−Cu合金のうちのいずれかの材料層
である。
【0020】また本発明のプラズマエッチングの対象と
するAl系金属層の下層にはTi系材料層を有していて
もよく、前記Al系金属層のパターニングに引き続き、
前記Ti系材料層を連続的にパターニングすることを特
徴とする。
【0021】またさらに本発明のプラズマエッチングの
対象とするAl系金属層の上層にはTi系材料層を有し
ていてもよく、前記Ti系材料層のパターニングに引き
続き、前記Al系金属層を連続的にパターニングするこ
とを特徴とする。
【0022】本発明のプラズマエッチング方法における
Al系金属層のパターニング用マスクは、被エッチング
層上に所定の形状に形成したフォトレジストである。
【0023】
【作用】本発明のポイントは、異方性エッチングに不可
欠の側壁保護膜の構成材料を、主としてレジストマスク
の分解生成物に求め、その膜質を強化して耐イオン衝撃
性と耐ラジカルアタック性を高める点にある。これによ
り、側壁保護膜の付着量を低減しても十分な側壁保護効
果を得ることができ、異方性形状を確保できる。また側
壁保護膜の強化により、イオン入射エネルギを低減して
も充分な異方性形状を確保できるので、対レジストマス
ク選択比や対下地層間絶縁膜選択比を向上できる。
【0024】本発明においては、側壁保護膜としての炭
素系ポリマの膜質を強化する手段として、HClガス単
独、あるいはHClを90vol%以上100vol%
以下含有するエッチングガスを用いる方法を採用する。
HClは、放電解離条件下プラズマ中に生成する活性種
であるHがプラズマ中のハロゲンラジカルを捕捉するこ
とで、炭素系ポリマ中のハロゲン含有量を低減する。さ
らにC−H結合を有する分極構造を持つ原子団がプラズ
マ中に発生することにより、レジストマスクの分解生成
物に起因する炭素系ポリマの重合度が上昇する。かかる
構造の炭素系ポリマは、化学的、物理的安定性が増し、
このため側壁保護膜の膜質を強化し、入射イオンやラジ
カルのアタックからパターン側面を保護する効果を高め
る。また側壁保護膜中のハロゲンの含有量の低減は、ア
フターコロージョンの防止にも効果的である。
【0025】このように、側壁保護膜としての炭素系ポ
リマの膜質が強化されるので、異方性加工に必要な入射
イオンエネルギを低減でき、対レジストマスク選択比が
向上する。またこれにより、従来より薄いフォトレジス
ト塗布膜であっても、十分実用に耐えるレジストマスク
を形成でき、リソグラフィ時における解像度の向上に寄
与する他、加工寸法変換差の低減が図れる。さらに、側
壁保護膜の膜厚も従来より薄いもので充分な効果を発揮
するので、パターンシフト、ストリンガー、フェンス状
残渣、パーティクル汚染およびアフターコロージョン等
の不都合を低減することが可能となる。
【0026】また入射イオンエネルギの低減効果は、当
然ながら対下地選択比の向上にもつながり、下地絶縁膜
のスパッタリングによる削れや面粗れを低減でき、半導
体デバイスの信頼性を向上する。
【0027】活性水素によるプラズマ中のハロゲンラジ
カルすなわちCl* の捕捉効果は、被処理基板上での過
剰Cl* を低減するので不所望の過剰ラジカル反応を抑
制する。すなわちパターニングされたAl系金属層パタ
ーンのサイドエッチング防止に効果がある。
【0028】さらに、Al系金属層表面の自然酸化膜は
HClの解離によりプラズマ中に生成する活性Hにより
還元除去されるので、従来のようにBCl3 を用いなく
ても、あるいはBCl3 の添加を少量に止めても、プラ
ズマエッチング開始時のラグタイムの発生は極く短時間
で、プロセスのスループットに影響を与えることがな
い。
【0029】本発明は以上のような技術的思想を基本原
理としているが、さらに一層の高選択比を目指す方法を
も提供する。それは、プラズマエッチングを2ステップ
化し、Siに対して低選択比の第1のパターニング工程
と、下地層間絶縁膜に対し高選択比の第2のパターニン
グ工程によりAl系金属層のプラズマエッチングをおこ
なうものである。
【0030】すなわち、後述する実施例で説明するよう
に、HClを主体とするAl系金属層のプラズマエッチ
ングにおいては、HClの流量と対多結晶シリコン、対
Si 3 4 のエッチング選択比が密接に関連する。HC
l流量が比較的小さな領域では対多結晶シリコン選択比
は小さいので、Al−1%Si等のAl系金属層のメイ
ンエッチング時におけるSi残渣の低減が可能である。
一方HCl流量が比較的大きな領域では対Si3 4
ッチング選択比が大きいので、オーバーエッチング段階
における下地層間絶縁膜の面粗れや膜減りの低減に効果
的である。このように、HClガスの流量の切り替えの
みでメインエッチングおよびオーバーエッチングにそれ
ぞれ最適な選択比の設定が可能となるのである。なお、
HClを含有するエッチングガスによるAl系金属層の
プラズマエッチングに関する先行技術として特公平3−
81298号が公知である。これは、BCl3 やCCl
4を主体とするエッチングガスに、添加成分としてのH
2 やHCl等のH系ガスを0〜10vol%加えるもの
であり、Si3 4 等の無機マスクを用いる等、本願と
は異なる構成である。
【0031】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例につき、図面を
参照しつつ説明する。なお以下に示す各実施例は、いず
れもエッチング装置として基板バイアス印加型ECRプ
ラズマエッチング装置を用いた例である。インラインの
アッシング装置をゲートバルブにより連接した連続処理
装置を用いれば、スループットやアフターコロージョン
の防止に寄与する。
【0032】実施例1 本実施例は、HCl単独のエッチングガスによりAl系
金属配線を1ステップでパターニングした例であり、こ
れを図1(a)〜(c)および図2を参照して説明す
る。
【0033】本実施例で用いた被処理基板は、Si等の
半導体基板1上のSi4 4 からなる層間絶縁膜2上に
形成した密着層であるTi層3、Al−1%Siからな
るAl系金属層4およびレジストマスク5が順次形成さ
れたものである。各層の厚さは一例として層間絶縁膜2
は400nの厚さにp−CVDにより形成したものであ
り、Ti層3は100nm、Al系金属層4は1.1μ
mの厚さにスパッタリングにより堆積したものである。
またレジストマスク4はノボラック系ポジ型レジストに
より、2.4μmの厚さにパターニングし、0.5μm
の幅にパターニングしたものである。なお、層間絶縁膜
2には図示しない接続孔が開口されており、半導体基板
1の拡散層との能動層(図示せず)とTi層3やAl系
金属層4がオーミックコンタクトを形成している構造で
あってもよい。本被処理基板のように厚いAl系金属層
は、一例としてバイポーラICの第2層配線に用いるも
のである。
【0034】図1(a)に示すこの被処理基板を基板バ
イアス印加型ECRプラズマエッチング装置の基板ステ
ージ上にセッティングし、一例として下記プラズマエッ
チング条件でAl系金属層4およびTi層3を含む積層
膜を連続的にパターニングした。 HCl流量 80 sccm ガス圧力 2.1 Pa マイクロ波電流 300 mA(2.45GHz) RFバイアスパワー 25 W(2MHz) 基板温度 30 ℃ なお基板温度は、温度制御された基板ステージの上面よ
り被処理基板裏面に向けて熱伝導ガスとしてのHeを1
5sccm流出させて一定温度を保った。本パターニン
グ工程においては、HClの放電解離により生じるCl
* を主エッチング種とするラジカル反応が、Clx +
のイオンにアシストされる機構でエッチングが進行し、
Al系金属層4とTi層3を含む多層膜は反応生成物A
lClx、TiClx を形成しつつ残渣を発生すること
なく除去された。
【0035】またこれと同時に、レジストマスク5の分
解生成物に由来する炭素系ポリマによる側壁保護膜6が
Ti層パターン3a、Al系金属層パターン4aおよび
レジストマスク側面に形成され、異方性加工に寄与し
た。本実施例における側壁保護膜6は、レジストマスク
5の側面上部(肩部)にまで及んで形成され、このため
レジストマスク5の幅方向の膜減り(肩落ち)がなく、
寸法変換差の低減に寄与した。また本実施例における側
壁保護膜6を構成する炭素系ポリマは、HClの放電解
離により生成するHの活性種がCl* を捕捉することか
ら、BCl3 /Cl2 混合ガスによる従来のプロセスに
より形成される側壁保護膜よりもClの含有量が少な
く、重合度の大きい強固なものである。この炭素系ポリ
マは、RFバイアスを低めに設定したこともあり、生成
量こそ従来のエッチング条件による場合ほど多くはない
ものの、側壁保護膜6は高いエッチング耐性を示し、A
l系金属配線の異方性加工に寄与する。Hの活性種によ
るCl* の捕捉効果により、ラジカル反応が抑制された
こともサイドエッチングの防止に寄与する。図1(b)
ではこの側壁保護膜6は、厚さを誇張して示してある
が、実際には極めて薄い膜であり、過剰の側壁保護形成
によるパターン変換差の発生は少ない。
【0036】下地のSi3 4 からなる層間絶縁膜2表
面が露出し、Alのプラズマ発光にもとづく396nm
の固有スペクトルの発光強度が低下し始める点をAl系
金属層4のエッチング終点とし、さらに40%のオーバ
ーエッチングを施した。このオーバーエッチングによ
り、Al系金属層4の残部とTi層3が除去された。A
l系金属層4のエッチングレートは1050nm/mi
n、Ti層のエッチングレートは650nm/minで
あった。またAl系金属層4のエッチング選択比は、対
レジストが2.8、対層間絶縁膜が6.2であった。
【0037】Al系金属層4およびTi層3の積層構造
をパターニング中の396nmの波長の発光スペクトル
強度の経時変化を示すグラフを図2に示す。放電開始か
ら、Alの発光スペクトルが出現する迄は約2秒であ
る。これは、Al系金属層表面の自然酸化膜によるエッ
チングのラグタイムが短く、BCl3 等の還元性ガスを
必要とせずにHCl単独で充分実用的なAl系金属層の
プラズマエッチングが可能であることを示している。
【0038】パターニング終了後、被処理基板をアッシ
ング装置に搬送し、O2 プラズマアッシングによりレジ
ストマスク5と側壁保護膜6を除去した。側壁保護膜6
はウェット処理により除去してもよい。Al系金属配線
が完成した状態が図1(c)である。
【0039】本実施例によれば、HClガス単独のエッ
チングガスの採用により、強固な側壁保護膜が形成さ
れ、低めのRFバイアスパワーであってもAl系金属層
の異方性エッチングが可能となる。このため、対レジス
トマスク選択比が向上し、レジストマスクのパターンに
忠実な制御性のよい微細加工が可能となる。またレジス
トマスク中の残留塩素が少ないので、アフターコロージ
ョンの低減に効果がある。さらにレジストマスクのスパ
ッタリングによる炭素系ポリマの生成量が少ないので、
被処理基板およびエッチングチャンバ内部のパーティク
ル汚染がない。特に被処理基板の処理枚数を重ねても炭
素系ポリマの蓄積が少ないので、チャンバクリーニング
のメンテナンス工数の低減ができる。
【0040】実施例2 本実施例はHClにBCl3 を添加した場合において、
そのガス混合比を変化してAl系金属層をプラズマエッ
チングしてそのエッチングレートを求めた例であり、選
択比評価用のサンプルとしてレジスト、多結晶シリコ
ン、TiおよびSi3 4 層を同一条件でプラズマエッ
チングした。これを図3および図4を参照して説明す
る。
【0041】本実施例で用いた被処理基板は図1(a)
に示したものと同じであり、重複する説明は省略する。
比較用のサンプルについては、多結晶シリコン、Tiお
よびSi3 4 層上に被処理基板と同一パターンのレジ
ストマスクを形成したものを用いた。多結晶シリコンは
減圧CVDで、Si3 4 層はプラズマCVDで堆積し
たものである。レジストについては、被処理基板上のレ
ジストマスクの膜減りからエッチングレートを求めた。
これらの被処理基板および比較用のサンプルを下記プラ
ズマエッチング条件でパターニングした。 HCl+BCl3 流量 140 sccm BCl3 混合比 0〜37.5 % ガス圧力 2.1 Pa マイクロ波電流 300 mA(2.45GHz) RFバイアスパワー 25 W(2MHz) 基板温度 30 ℃ なおBCl3 混合比は、HClとBCl3 の合計流量を
140sccm一定とし、合計流量中に占めるBCl3
の流量の割合いを示す。
【0042】各材料層のエッチングレートとBCl3
ス混合比との関係を示す図3から明らかなように、BC
3 混合比が増加するとAl系金属層を始めとして各材
料層のエッチングレートは総じて低下する傾向にある。
特にAl系金属層については、BCl3 混合比が10%
を超すとエッチングレートが1000nm/minを下
回る。Al系金属層の実用的なエッチングレートは10
00nm/min以上と考えられるので、BCl3 混合
比は10%未満が好ましいことがわかる。またBCl3
混合比が10%超になると、レジストマスクの肩落ちが
見られることもBCl3 混合比の限定理由である。
【0043】Al系金属層対各材料層のエッチング選択
比と、BCl3 混合比との関係を図4に示す。対レジス
ト選択比はBCl3 混合比が5%で3.1を切り、10
%超で2.7を割り込む。また対多結晶シリコン選択比
はむしろBCl3 混合比10%付近でピークとなり3.
0の値をとる。BCl3 混合比5%では2.7迄低下し
ている。一方対Si3 4 選択比はBCl3 混合比10
%未満で7.0以上を確保し全く問題のない好ましい値
である。
【0044】以上の結果を総合して実プロセスへのフィ
ードバックを考えると、Al系金属層のエッチングレー
ト、対レジスト選択比の観点からはBCl3 混合比は1
0%未満、すなわちHCl混合比は90%以上100%
以下が好ましいことがわかる。また特に対多結晶シリコ
ン選択比を下げ、Si残渣を低減するためにはBCl 3
混合比は5%未満が特に好ましいことがわかる。
【0045】実施例3 本実施例は、同じくHCl単独のエッチングガスでAl
系金属層をプラズマエッチングした場合において、HC
lの流量を変化してAl系金属層のエッチングレートを
求めた例である。選択比評価用のサンプルとして、レジ
スト、多結晶シリコン、TiおよびSi3 4 層を同一
条件でプラズマエッチングした。これを図5および図6
を参照して説明する。
【0046】本実施例で用いた被処理基板も図1(a)
に示したものと同じであり、重複する説明は省略する。
比較用のサンプルについては、多結晶シリコン、Tiお
よびSi3 4 層上に被処理基板と同一パターンのレジ
ストマスクを形成したものを用いた。多結晶シリコンは
減圧CVDで、Si3 4 層はプラズマCVDで堆積し
たものである。レジストについては、被処理基板上のレ
ジストマスクの膜減りからエッチングレートを求めた。
これらの被処理基板および比較用のサンプルを下記プラ
ズマエッチング条件でパターニングした。 HCl流量 40〜220 sccm ガス圧力 2.1 Pa マイクロ波電流 300 mA(2.45GHz) RFバイアスパワー 25 W(2MHz) 基板温度 30 ℃
【0047】各材料層のエッチングレートとHClガス
流量との関係を示す図5から明らかなように、HClの
流量が増加するとAl系金属層およびTi層のエッチン
グレートは顕著に増大する。これに対し、多結晶シリコ
ン層およびレジスト層のエッチングレートの増加はわず
かである。Si3 4 層は殆どエッチングレートの変化
がみられない。いずれのHClガス流量においても、A
l系金属層パターンは異方性よくパターニングされた。
またレジストマスクの肩落ちも見られず、パターン変換
差は認められなかった。
【0048】Al系金属層対各材料層のエッチング選択
比と、HClガス流量との関係を図6に示す。上述した
エッチングレートの値を反映し、対Si3 4 層の選択
比はHClガス流量の増加にともない5.3から8.2
へと著しく増大する。これに対し、対レジスト層および
対多結晶シリコン層については、HClガス流量の増加
による選択比の増大は有るが、対Si3 4 層の場合ほ
ど顕著ではない。対Ti層については、HClガス流量
による選択比変動の有意差はみられない。
【0049】以上の結果を総合して実プロセスへのフィ
ードバックを考えると、Al−1%SiからなるAl系
金属層のメインエッチング時のSi残渣防止には、多結
晶シリコン層とのエッチング選択比が小さい条件、すな
わちHClの流量を減少したプラズマエッチング条件が
好適であることが明らかである。また、Al系金属層の
パターニング時でのオーバーエッチング段階において
は、露出した下地Si34 層とのエッチング選択比の
高い条件、すなわちHClの流量を増加したプラズマエ
ッチング条件が下地Si3 4 層の膜減りや面粗れ防止
に有利であることがわかる。
【0050】実施例4 本実施例は実施例3の結果を実プロセスへ敷衍し、Al
系金属層をHClガス単独で2段階エッチングした例で
あり、これを図7(a)〜(d)および図8を参照して
説明する。本実施例で用いた図7(a)に示す被処理基
板は実施例1で用いた図1(a)に示すものと同じであ
り、重複する説明は省略する。
【0051】この被処理基板を基板バイアス印加型EC
Rプラズマエッチング装置の基板ステージ上にセット
し、一例として下記プラズマエッチング条件によりAl
系金属層4のメインエッチングする第1のパターニング
工程をおこなう。 HCl流量 80 sccm ガス圧力 2.1 Pa マイクロ波電流 300 mA(2.45GHz) RFバイアスパワー 25 W(2MHz) 基板温度 30 ℃ 本プラズマエッチング条件は実施例1のプラズマエッチ
ング条件と同一であるが、本実施例では下地のTi層3
が露出し始めた時点でメインエッチングを終了した。メ
インエッチングの終点判定は、図8に示すAlの発光ス
ペクトル強度の経時変化を示す図において、396nm
の発光強度が減衰しはじめる時点とした。本メインエッ
チング工程においては、HClの放電解離により生じる
Cl* を主エッチング種とするラジカル反応が、Clx
+ 等のイオンにアシストされる機構でエッチングが進行
し、Al系金属層4は反応生成物AlClx を形成しつ
つ除去された。対多結晶シリコン層選択比は2.0と低
い条件であるので、Al−1%SiからなるAl系金属
層4はSi残渣を発生することなくパターニングされ、
図7(b)に示すようにAl系金属層パターン4aを形
成した。同図では図示しないが、メインエッチング終了
段階では露出したTi層3表面にはAl系金属層4の残
部が未エッチング部分として残っている。
【0052】またこれと同時に、レジストマスク5の分
解生成物に由来する炭素系ポリマによる側壁保護膜6
が、形成されたAl系金属層パターン4aおよびレジス
トマスク側面に付着形成され、異方性加工に寄与した。
本実施例における側壁保護膜6は、実施例1と同じくレ
ジストマスク5の側面上部(肩部)に迄およんで形成さ
れ、このためレジストマスク5の幅方向の膜減り(肩落
ち)がなく、寸法変換差の低減に寄与した。また本実施
例における側壁保護膜6を構成する炭素系ポリマは、H
Clの放電解離により生成するHの活性種がCl* を捕
捉することから、BCl3 /Cl2 混合ガスによる従来
のプロセスにより形成される側壁保護膜よりもClの含
有量が少なく、重合度の大きい強固なものである。この
炭素系ポリマは、RFバイアスを低めに設定したことも
あり、生成量こそ従来のエッチング条件による場合ほど
多くはないものの、側壁保護膜6は高いエッチング耐性
を示し、Al系金属配線の異方性加工に寄与する。図1
(b)ではこの側壁保護膜6は、厚さを誇張して示して
あるが、実際には極めて薄い膜であり、過剰の側壁保護
効果によるパターン変換差の発生は少ない。
【0053】Al系金属層4のメインエッチングが終了
した時点で下記プラズマエッチング条件による第2のパ
ターニング工程である40%のオーバーエッチングを施
した。 HCl流量 220 sccm ガス圧力 2.1 Pa マイクロ波電流 300 mA(2.45GHz) RFバイアスパワー 25 W(2MHz) 基板温度 30 ℃ 本プラズマエッチング条件は、メインエッチングにおけ
るプラズマエッチング条件と比較すると、HCl流量が
増加している点でのみ異なり、他のエッチング条件は同
じである。
【0054】本オーバーエッチング工程においては、A
l系金属層4の残部(図示せず)とTi層3が除去さ
れ、図7(c)に示すようにAl系金属層パターン4a
とTi層パターン3aが形成された。本プラズマエッチ
ング条件は対Si3 4 選択比は8.2と高く、下地の
絶縁層2の面粗れや膜減りは効果的に低減された。HC
lの解離により生成する活性Hにより、過剰のCl*
捕捉されることも寄与して、Al系金属層パターン4a
のサイドエッチングやアンダカットは発生しなかった。
【0055】パターニング終了後、被処理基板をアッシ
ング装置に搬送し、O2 プラズマアッシングによりレジ
ストマスク5と側壁保護膜6を除去した。側壁保護膜6
は、別途ウェット処理により除去しもよい。
【0056】本実施例によれば、HClガス単独による
2段階エッチングの採用により、Si残渣の発生を防止
するとともに、下地絶縁膜の面粗れや膜減りも低減した
Al系金属層のパターニングが可能である。言うまでも
なく、強固な側壁保護膜の形成により低めのRFバイア
スパワーを設定してもAl系金属層の異方性エッチング
が可能となる。このため、対レジストマスク選択比が向
上し、レジストマスクのパターンに忠実な制御性のよい
微細加工が可能となる。またレジストマスク中の残留塩
素が少ないので、アフターコロージョンの低減に効果が
ある。さらにレジストマスクのスパッタリングによる炭
素系ポリマの生成量が少ないので、被処理基板およびエ
ッチングチャンバ内部のパーティクル汚染がない。特に
被処理基板の処理枚数を重ねても炭素系ポリマの蓄積が
少ないので、チャンバクリーニングのメンテナンス工数
の低減ができる。
【0057】以上、本発明を4種類の実施例により説明
したが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるもので
はない。
【0058】まず、上述の各実施例では、Al系金属配
線として絶縁層上に形成されたTi層およびAl系金属
層からなる積層構造をパターニングする場合を例示した
が、この構造以外の層構成であってもよい。例えばTi
層とAl系金属層の間にTiN層等のバリアメタル層を
含んでいてもよい。またAl系金属層上にTiON層等
の反射防止層が形成されていてもよい。さらに、高融点
金属層上に形成されたAl系金属層をパターニングする
場合に用いることができる。この層構造は、ストレスマ
イグレーション対策として注目される構造である。
【0059】Al系金属層としてAl−1%Siを例示
したが、純AlやAl−1%Si−0.5%Cu等の各
種Al合金を用いてもよく、その成膜法も問わない。
【0060】下地を構成する層間絶縁層として、p−C
VDによるSi3 4 を例示したが、SiO2 やSiO
N等他の絶縁層であってもよい。特に下地がSiO2
場合は、Si3 4 が下地の場合に比較してAl系金属
層とのエッチング選択比が大きくとれるので、プロセス
マージンを拡げることが可能である。
【0061】ハロゲン化硼素ガスとしてBCl3 を用い
たが、BBr3 を用いてもよい。エッチングガス中にA
r、He等の希ガス、あるいはCO、NO、H2 等ハロ
ゲンを捕獲しその濃度を制御するガスをさらに添加して
もよい。
【0062】エッチング装置は基板バイアス印加型EC
Rプラズマエッチング装置を用いたが、より一般的な平
行平板型RIE装置や、高密度プラズマによる処理が可
能なヘリコン波プラズマエッチング装置、ICP(In
ductively Coupled Plasma)
エッチング装置、TCP(TransformerCo
upled Plasma)エッチング装置等を用いる
事が可能である。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のAl系金属層のプラズマエッチング方法によれば、対
レジストマスク選択比はもとより対層間絶縁膜選択比が
大きな微細加工性に富んだ製造プロセスを提供すること
が可能である。
【0064】また本発明によれば、膜質の強固な側壁保
護膜の採用により、その膜厚を低減しても異方性加工を
達成でき、過剰な堆積によるパーティクルレベルの上昇
やパターン変換差を生じることなく、異方性形状に優れ
たAl系金属層のプラズマエッチングが可能である。
【0065】さらにまた本発明によれば、側壁保護膜中
のCl含有量を低減できるので、アフターコロージョン
の低減に適したAl系金属配線のパターニング方法が提
供できる。Al系金属層のパターニング後、F系ガスを
含むプラズマ処理等を併用すれば、アフターコロージョ
ン防止効果はより一層徹底される。
【0066】以上述べたように、本発明はデザインルー
ルの微細化によるレジストマスクの薄膜化にも充分対応
できる、優れたAl系金属配線のプラズマエッチング方
法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例1を、その工程順に説
明する概略断面図であり、(a)は層間絶縁膜上にTi
層とAl系金属層を形成し、さらにレジストマスクを形
成した状態、(b)は側壁保護膜を形成しつつAl系金
属層とTi層をプラズマエッチングした状態、(c)は
レジストマスクおよび側壁保護膜を除去してAl系金属
層パターンが完成した状態である。
【図2】本発明を適用した実施例1におけるAlの発光
スペクトル強度の経時変化を示す図である。
【図3】本発明を適用した実施例2における、各材料層
のエッチングレートと、BCl 3 の混合比との関係を示
す図である。
【図4】本発明を適用した実施例2における、各材料層
のAl系金属層とのエッチング選択比と、BCl3 の混
合比との関係を示す図である。
【図5】本発明を適用した実施例3における、各材料層
のエッチングレートと、HClの流量との関係を示す図
である。
【図6】本発明を適用した実施例3における、各材料層
のAl系金属層とのエッチング選択比と、HClの流量
との関係を示す図である。
【図7】本発明を適用した実施例4を、その工程順に説
明する概略断面図であり、(a)は層間絶縁膜上にTi
層とAl系金属層を形成し、さらにレジストマスクを形
成した状態、(b)は側壁保護膜を形成しつつAl系金
属層をメインエッチングした状態、(c)はAl系金属
層の残部とTi層をオーバーエッチングした状態、
(d)はレジストマスクおよび側壁保護膜を除去してA
l系金属層パターンが完成した状態である。
【図8】本発明を適用した実施例4におけるAlの発光
スペクトル強度の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 層間絶縁膜 3 Ti層 3a Ti層パターン 4 Al系金属層 4a Al系金属層パターン 5 レジストマスク 6 側壁保護膜

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HClを主体とするエッチングガスを用
    い、Al系金属層をパターニングすることを特徴とす
    る、Al系金属層のプラズマエッチング方法。
  2. 【請求項2】 エッチングガス中に占めるHClの体積
    比は、90%以上100%以下であることを特徴とす
    る、請求項1記載のAl系金属層のプラズマエッチング
    方法。
  3. 【請求項3】 エッチングガスは、さらにハロゲン化硼
    素ガスを10%未満の体積比で含むことを特徴とする、
    請求項1記載のAl系金属層のプラズマエッチング方
    法。
  4. 【請求項4】 ハロゲン化硼素ガスは、BCl3 および
    BBr3 のうちのいずれかであることを特徴とする、請
    求項3記載のAl系金属層のプラズマエッチング方法
  5. 【請求項5】 Al系金属層は、純Al、Al−Si合
    金、Al−Si−Cu合金のうちのいずれかの材料層で
    あることを特徴とする、請求項1、2、3および4いず
    れか1項記載のAl系金属層のプラズマエッチング方
    法。
  6. 【請求項6】 Al系金属層の下層にはTi系材料層を
    有し、前記Al系金属層のパターニングに引き続き、前
    記Ti系材料層を連続的にパターニングすることを特徴
    とする、請求項1、2、3および4いずれか1項記載の
    Al系金属層のプラズマエッチング方法。
  7. 【請求項7】 Al系金属層の上層にはTi系材料層を
    有し、前記Ti系材料層のパターニングに引き続き、前
    記Al系金属層を連続的にパターニングすることを特徴
    とする、請求項1、2、3および4いずれか1項記載の
    Al系金属層のプラズマエッチング方法。
  8. 【請求項8】 Al系金属層のパターニング用マスク
    は、被エッチング層上に所定の形状に形成したフォトレ
    ジストであることを特徴とする、請求項1、2、3およ
    び4いずれか1項記載のAl系金属層のプラズマエッチ
    ング方法。
  9. 【請求項9】 HClを主体とするエッチングガスを用
    い、Al系金属層をメインエッチングする第1のパター
    ニング工程と、前記HClを主体とするエッチングガス
    の流量を増大し、Al系金属層をオーバーエッチングす
    る第2のパターニング工程を有することを特徴とする、
    Al系金属配線のプラズマエッチング方法。
  10. 【請求項10】 エッチングガス中に占めるHClの体
    積比は、90%以上100%以下であることを特徴とす
    る、請求項9記載のAl系金属層のプラズマエッチング
    方法。
  11. 【請求項11】 エッチングガスは、さらにハロゲン化
    硼素ガスを10%未満の体積比で含むことを特徴とす
    る、請求項9記載のAl系金属層のプラズマエッチング
    方法。
  12. 【請求項12】 ハロゲン化硼素ガスは、BCl3 およ
    びBBr3 のうちのいずれかであることを特徴とする、
    請求項11記載のAl系金属層のプラズマエッチング方
  13. 【請求項13】 Al系金属層は、純Al、Al−Si
    合金、Al−Si−Cu合金のうちのいずれかの材料層
    であることを特徴とする、請求項9、10、11および
    12いずれか1項記載のAl系金属層のプラズマエッチ
    ング方法。
  14. 【請求項14】 Al系金属層の下層にはTi系材料層
    を有し、前記Al系金属層のパターニングに引き続き、
    前記Ti系材料層を連続的にパターニングすることを特
    徴とする、請求項9、10、11および12いずれか1
    項記載のAl系金属層のプラズマエッチング方法。
  15. 【請求項15】 Al系金属層の上層にはTi系材料層
    を有し、前記Ti系材料層のパターニングに引き続き、
    前記Al系金属層を連続的にパターニングすることを特
    徴とする、請求項9、10、11および12いずれか1
    項記載のAl系金属層のプラズマエッチング方法。
  16. 【請求項16】 Al系金属層のパターニング用マスク
    は、被エッチング層上に所定の形状に形成したフォトレ
    ジストであることを特徴とする、請求項9、10、11
    および12いずれか1項記載のAl系金属層のプラズマ
    エッチング方法。
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