JP3122684B2 - 磁気デイスクの製造方法 - Google Patents

磁気デイスクの製造方法

Info

Publication number
JP3122684B2
JP3122684B2 JP03325000A JP32500091A JP3122684B2 JP 3122684 B2 JP3122684 B2 JP 3122684B2 JP 03325000 A JP03325000 A JP 03325000A JP 32500091 A JP32500091 A JP 32500091A JP 3122684 B2 JP3122684 B2 JP 3122684B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
center hub
flange
magnetic disk
magnetic
magnetic sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03325000A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05135532A (ja
Inventor
良武 加藤
昌弘 嶋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Maxell Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Energy Ltd filed Critical Hitachi Maxell Energy Ltd
Priority to JP03325000A priority Critical patent/JP3122684B2/ja
Publication of JPH05135532A publication Critical patent/JPH05135532A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3122684B2 publication Critical patent/JP3122684B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気デイスクカ
ートリツジなどに用いる磁気デイスクに係り、特にデイ
スク状磁気シートとセンターハブとを備えた磁気デイス
クの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気デイスクカートリツジは、上ケース
と下ケースとからなるカートリツジケースと、そのカー
トリツジケース内に回転自在に収納された磁気デイスク
と、カートリツジケースに形成されているヘツド挿入口
を開閉するシヤツタとから主に構成されている。
【0003】そして前記磁気デイスクは、中央に透孔を
有するフレキシブルなデイスク状磁気シートと、外周に
フランジを有するセンターハブとから構成されている。
このセンターハブの筒状突出部を前記磁気シートの透孔
に挿入して、センターハブのフランジと磁気シートの内
周部とを一体に接着している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記センターハブは図
9に示すように、センターハブ6のフランジ9から突出
部8側に向けて打ち抜かれ、そのためにバリ7は突出部
8と同一方向に突出する。
【0005】同図に示すようにフランジ9の突出部8側
の面9aが、磁気シート5との接着面になる訳である
が、同図のようにバリ7がフランジ面9a側に突出して
いると、そのバリ7が邪魔になり磁気シート5との接着
が不完全となり、甚だしい時には使用途中において、磁
気シート5とセンターハブ6とが離れてしまう。
【0006】また、バリ7の突出長さは周方向において
不揃いであるから、バリ7がフランジ面9a側に突出し
た状態で磁気シート5とセンターハブ6とを接着する
と、フレキシブルな磁気シート5の特に内周部付近にお
いて波打った状態となる。そのため、磁気シート5の内
周トラツク付近において磁気ヘッドとの接触圧がばらつ
き、記録、再生時のエラーの原因になるなどの問題点を
有している。
【0007】この問題を解消する方法として、図10に
おいて矢印Xで示すように、センターハブ6の突出部8
からフランジ9側に向けて打ち抜いて、バリ7は突出部
8とは反対側に突出する方法が考えられる。
【0008】ところが同図のように突出部8からフラン
ジ9側に向けてバリ7が突出したセンターハブ6を使用
すると、図11に示すようにバリ7は上ケース1の内面
と対向することになる。
【0009】周知のように磁気デイスク4は、記録再生
装置に設けられているスピンドル10がセンターハブ6
のスピンドル挿入孔11に挿入されるとともに、駆動ピ
ン12との共働により、磁気デイスク4の水平方向の位
置決めがなされる。また、スピンドル10と一体回転す
る駆動ピン12がセンターハブ6の駆動ピン挿入孔13
に挿入されて、それの回転により磁気デイスク4が回転
駆動されるようになつている。
【0010】ところで、磁気デイスクカートリツジを記
録再生装置に装着した際、センターハブ6の駆動ピン挿
入孔13は記録再生装置の駆動ピン12と必ずしも位置
的に対向して、そまのの直に駆動ピン12が駆動ピン挿
入孔13に挿入されるとは限らず、図11に示すように
駆動ピン挿入孔13が駆動ピン挿入孔13の回転軌跡上
の他の位置にある場合が多い。このようなとき、駆動ピ
ン12に設けられているスプリング(図示せず)が圧縮
された状態で、駆動ピン12の頭部がセンターハブ6の
底面を摺動しながら回転し、駆動ピン挿入孔13の所に
来ると、駆動ピン12は前記スプリングの復元力により
駆動ピン挿入孔13に挿入されて、その後、磁気デイス
ク4が回転駆動するようになっている。
【0011】しかし、駆動ピン12が駆動ピン挿入孔1
3に挿入されるまでの間は、駆動ピン12に付設されて
いる前記スプリングによつてセンターハブ6は一箇所が
押上げられて、傾斜した状態になつているこのようにセ
ンターハブ6が傾斜しているとバリ7の尖端部によつて
合成樹脂製の上ケース1の内面が傷つけられ、それを繰
り返しているうちに削り粉が発生する。
【0012】またこればかりでなく、磁気デイスクカー
トリツジを運搬しているときでも、振動にともなつてバ
リ7の尖端部により上ケース1の内面が傷つけられて、
削り粉が発生する。そしてこの削り粉が磁気シート5に
付着して、信号の記録、再生に悪影響を与えるという問
題を有している。
【0013】このようなバリ7による弊害をなくすた
め、従来では金属板から打ち抜いたセンターハブ6にバ
レル研磨加工を施し、バリ取りを行っていた。
【0014】図12は、バレル研磨加工を入れた従来の
センターハブ6の製造工程を示すブロツク図である。セ
ンターハブ6を順次打ち抜くための金属板として長い帯
状のものが使用され、その金属板が製造ライン上におて
いて間欠的に送られるようになつている。同図に示すよ
うに、まず最初のステツプ(以下、Sと略記する。)1
において次の工程(S2)の絞り加工を容易にかつバラ
ンス良く行うために円弧状の切込み(ランス)が周方向
に沿って複数個形成される。
【0015】次にS2において絞り加工が1回あるいは
複数回行われ、それによつて筒状の突出部8が形成され
る。そしてS3において穴明け加工により突出部8の所
定位置にスピンドル挿入孔11ならびに駆動軸挿入孔1
3が、1工程あるいは複数工程で形成される。前記S3
において穴明け加工を施すと、スピンドル挿入孔11な
らびに駆動軸挿入孔13の周縁にバリが形成されるか
ら、S4においてバーリング加工によりバリが押し潰さ
れる。
【0016】ついでS5において金属板から順次センタ
ーハブ6が打ち抜かれ、そのセンターハブ6の外周に形
成されたバリが次のS6のバレル研磨によつて除去され
る。
【0017】次にS7での洗浄で前記バレル研磨によつ
て発生した磨耗粉が除去され、S8で乾燥された後に別
の磁気シートとの接着工程に搬送される。
【0018】前記S5において打ち抜かれたセンターハ
ブ6はばらばらに分離されているから、S4のようにバ
ーリング加工によつて順次バリを押し潰すことができな
い。
【0019】そのためバレル研磨によつてバリ7を除去
する訳であるが、このバレル研磨によつて次のような問
題点を生じる。
【0020】すなわち、バレル研磨によつて非常に微細
な磨耗粉が発生し、その後の洗浄工程によつてもその微
細な磨耗粉を完全に除去することができず、センターハ
ブ6に付着したまま磁気デイスクに組み込まれる。そし
てこの磨耗粉が磁気シートに付着して、ドロツプアウト
の原因となる。
【0021】また、バレル研磨時に研磨石がセンターハ
ブ6の表面にランダムに衝突するため、特に筒状突出部
8の外周に設けられているフランジ9に変形が生じ易
く、フランジ9の磁気シート接着面9aの精度が低下す
る。
【0022】図13はこのフランジ9の変形を説明する
ための図で、同図において実線で示しているフランジ9
の位置が基準、すなわち水平状態であるとすると、前述
のバレル研磨時における研磨石の繰り返し衝突により、
点線で示すようにフランジ9の一部は突出部8側に、ま
た他の部分では突出部8と反対側に変形し、丁度、フラ
ンジ9がその周方向において波打った状態になり、磁気
シート接着面9aの精度が悪い。
【0023】このように磁気シート接着面9aの精度が
悪いと、その接着面9aにフレキシブルな磁気シート5
を接着した際、磁気シート5の内周部付近において同様
に波打った状態になる。そのため、磁気シート5の内周
トラツク付近おいて磁気ヘツドとの接触圧がばらつき、
記録、再生時のエラーの原因となる。
【0024】フランジ9の外周に形成されたバリ7を完
全に除去するため、十分に時間をかけてバレル研磨を行
うと、図13に示す基準位置(水平位置)に対する振れ
寸法ΔTが60μm以上になる。このように振れ寸法Δ
Tが60μm以上になると、特に線記録密度が4MB以
上の磁気デイスクの場合は磁気ヘツドとの密着が悪くな
り、エラーの要因となる。
【0025】この磁気ヘツドとの密着性を良くするため
に磁気ヘツドによる押圧力を増加すると、磁気デイスク
の回転トルクが大となり、消費電力が増加するばかりで
なく、磁気デイスクの磨耗が激しくなるため好ましくな
い。
【0026】さらにまた、バレル研磨ならびにその後の
洗浄、乾燥等に時間がかかり、作業効率が悪いばかりで
なく、バレル研磨時には磨耗粉が飛散して、作業環境が
悪く、集塵装置などの付帯設備が必要である。
【0027】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解消し、エラーの発生がなく、生産性が良好で、信
頼性の高い磁気デイスクの製造方法を提供するにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、ベースフイルムの表面に磁性層を形成
し、中央に透孔を有するフレキシブルなデイスク状磁気
シートと、筒状突出部と、その外周にフランジを一体に
有するセンターハブとを備え、そのセンターハブの筒状
突出部を前記デイスク状磁気シートの透孔に挿入して、
センターハブのフランジと磁気シートの内周部とを一体
に固着してなる磁気デイスクの製造方法において、金属
板をプレス加工して筒状突出部を形成し、前記フランジ
の外周部に相当する位置に円環状のバリ収納凹部を形成
し、その筒状突出部の外周にフランジを残して当該金属
板からセンターハブを分離したのち、そのセンターハブ
にバレル研磨加工を施さないで、前記磁気シートの内周
部と一体に接着することを特徴とするものである。
【0029】
【作用】前述のように、バレル研磨加工を施さないた
め、磨耗粉の発生がなく、それによるトラブルが解消で
きる。また、研磨石の衝突に伴うフランジ接着面の精度
の低下がなくなり、そのために磁気シートの内周部が波
打つようなことがなくなり、磁気ヘツドとの密着が良
く、エラーの発生を低減することができる。
【0030】さらにまた、バレル研磨、洗浄ならびに乾
燥などの諸工程が省略できるから、生産性が向上するば
かりでなく、磨耗粉の発生がないから、集塵装置などの
付帯設備が不要となる。
【0031】
【実施例】次に本発明の実施例を図面とともに説明す
る。図1は実施例に係る磁気デイスクカートリツジの一
部を分解した斜視図、図2は磁気デイスクの断面図、図
3は磁気デイスクの底面図、図4は前記磁気シートの拡
大断面図、図5はセンターハブの底面図、図6は図5A
−A線上の拡大断面図、図7はセンターハブの製造工程
を説明するためのブロツク図である。
【0032】図1に示すように磁気デイスクカートリツ
ジは、カートリツジケース3と、その中に回転自在に収
納された磁気デイスク4と、カートリツジケース3に摺
動可能に支持されたシヤツタ14とから主に構成されて
いる。
【0033】カートリツジケース3は、上ケース1と下
ケース2とから構成され、これらは例えばABS樹脂な
どの硬質合成樹脂で射出成形されている。
【0034】下ケース2のほぼ中央には、回転駆動軸挿
入用の開口15が形成され、その近くに長方形のヘツド
挿入口16が形成され、上ケース1にも同様にヘツド挿
入口16が設けられている。上ケース1ならびに下ケー
ス2の前面付近には、図1に示すように、前記シヤツタ
14の摺動範囲を規制するために少し低くなった凹部1
7がそれぞれ形成され、この凹部17の中間位置に前記
ヘツド挿入口16が設けられている。
【0035】図2ならびに図3に示すように、前記磁気
デイスク2は、中央に透孔を有するフレキシブルなデイ
スク状磁気シート5と、外周にフランジ9を有するセン
ターハブ6とから構成されている。このセンターハブ6
の筒状突出部8を前記磁気シート5の透孔に挿入して、
センターハブ6のフランジ9と磁気シート5の内周部と
を例えばエポキシ樹脂などの接着剤によつて一体に接着
している。
【0036】前記磁気シート5は、図4に示すように非
磁性材料で構成されたベースフイルム18と、そのベー
スフイルム18の片面あるいは両面に塗着形成された磁
性層19とから構成されている。
【0037】前記ベースフイルム18としては、例えば
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン
ナフタレート(PEN)あるいはポリイミドなどの合成
樹脂フイルムが使用される。
【0038】前記磁性層19は、強磁性金属粉、バイン
ダ、潤滑剤、補強粉などの混合物から構成されている。
【0039】前記強磁性金属粉としては、例えばα−F
e、バリウムフエライト、Co−Ni、Co−P、γ−
Fe2 3 、Fe3 4 、Co含有γ−Fe2 3 、C
o含有Fe3 4 、CrO2 、Co、Fe−Niなどが
使用される。
【0040】前記バインダとしては、例えば塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニ
ルアルコール共重合体、ウレタン樹脂、ポリイソシアネ
ート化合物、放射線硬化樹脂などが使用される。
【0041】前記潤滑剤としては、アルキル基中の炭素
数が1〜4のジアルキルポリシロキサン、ジフエニルポ
リシロキサンならびにメチルフエニルポリシロキサンな
どのジオルガノポリシロキサン、あるいは、例えばオレ
イルオレート、グリセリントリオレート、ステアリン酸
ブチルセロソルブ、イソアミルステアレートのグループ
から選択された1種または2種以上の脂肪酸エステル、
流動パラフイン、フッ素樹脂、スクアランなどが使用さ
れる。
【0042】なお、潤滑剤の添加率は、前記強磁性材料
に対して0.1〜25重量%、好ましくは1〜10重量
%が適当である。
【0043】前記補強粉としては、例えば酸化アルミニ
ウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが用いられる。な
お、補強粉の添加率は、前記強磁性材料に対して0.1
〜25重量%が適当である。
【0044】有機溶剤としては、例えばメチルイソブチ
ルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンなどが使用される。磁性塗料中
に、必要に応じて例えば分散剤、フイラー、帯電防止剤
などを適量添加することもできる。
【0045】次に磁性塗料の具体例を示す。
【0046】 磁性塗料の組成例 バリウムフエライト 100重量部 (Hc:5300Oe, 飽和磁化量:57emu/g 平均粒径:0.04μm) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 11.0重量部 ウレタン樹脂 6.6重量部 三官能性イソシアネート化合物 4.4重量部 アルミナ粉末(平均粒径0.78μm) 15重量部 カーボンブラツク 2重量部 オレイン酸オレイル 7重量部 シクロヘキサノン 150重量部 トルエン 150重量部 この組成物をボールミル中でよく混合分散して磁性塗料
を調整し、これを75μmのポリエチレンテレフタレー
ト(PET)のベースフイルム18の両面に、乾燥厚み
が2.5μmとなるように塗布し、乾燥したのち、カレ
ンダ処理を施して表面粗さRa(0.08mmカツトオ
フ)が0.01μm以下の磁性層19を形成した。
【0047】しかる後、これを80℃で16時間熱処理
した後、円盤状に打抜き、表面を研磨して磁気シート5
とした。
【0048】センターハブ6は中央に有底筒状の突出部
8を有し、その外周にフランジ9が形成されている。ま
た、突出部8の中央部にはスピンドル挿入孔11が設け
られ、そのスピンドル挿入孔11から偏位した位置に駆
動ピン挿入孔13が設けられている。このセンターハブ
6は帯状の金属板から連続的に打ち抜かれる訳である
が、その打ち抜きの前に前記フランジ9の外周に相当す
る位置に、図5ならびに図6に示すように断面形状が段
状の凹部20が予め圧縮によつて形成されている。そし
て帯状金属板からセンターハブ6が順次打ち抜かれると
きにその打ち抜き方向に沿ってバリ7が形成されるが、
前述のように凹部20が形成されて外周部が段落ちされ
ているためバリ7はフランジ9の表面より突出すること
なく凹部20内に収容されから、バレル研磨は不要であ
る。
【0049】図6において代表的な寸法関係を示せば、
次の通りである。フランジ9の厚さL1は200〜40
0μm、凹部20の深さL2は10〜30μm、凹部2
0の幅L3は0.3〜1mmである。図7はこのセンタ
ーハブの製造工程を示しており、次のようなプロセスを
経てセンターハブが量産される。
【0050】すなわち、センターハブ6を順次打ち抜く
ための金属板として長い帯状のものが使用され、その金
属板が製造ライン上におていて間欠的に送られるように
なつている。同図に示すように、まず、S1において次
の工程(S2)の絞り加工を容易にかつバランス良く行
うために円弧状の切込み(ランス)が周方向に沿って複
数個形成される。
【0051】次にS2において絞り加工が1回あるいは
複数回行われ、それによつて筒状の突出部8が形成され
る。そしてS3において穴明け加工により突出部8の所
定位置にスピンドル挿入孔11ならびに駆動軸挿入孔1
3が、1工程あるいは複数工程で形成される。前記S3
において穴明け加工を施すと、スピンドル挿入孔11な
らびに駆動軸挿入孔13の周縁にバリ7が形成されるか
ら、S4においてバーリング加工によりこのバリが押し
潰される。
【0052】ついでS5においてセンターハブ6のフラ
ンジ9の外周部に相当する箇所に、円環状の凹部20が
プレスによつて形成され、S6において金属板からセン
ターハブ6が打ち抜かれ、バレル研磨などは施さないで
そのまま磁気シートとの接着工程に搬送される。
【0053】この実施例では凹部20の形成(S5)を
バーリング加工(S4)後に行ったが、凹部20の形成
はS2の絞り工程後でS6の打ち抜き工程の前であれば
どの工程で行ってもよい。
【0054】なお、従来のバレル研磨を行うと、加工硬
化によりセンターハブの表面硬度が若干向上する。本発
明ではバレル研磨を行わないので、加工硬化によるセン
ターハブの表面硬度の向上は期待できない。そこでセン
ターハブの耐傷性を前記バレル研磨品と同等にするた
め、センターハブの表面に潤滑剤を微量付着させるとよ
い。
【0055】これに使用できる潤滑剤としては、低分子
量のジオルガノポリシロキサン、オレイン酸やマレイン
酸などの脂肪酸、あるいはそれらの脂肪酸エステル、流
動パラフイン、フッ素樹脂、スクアランなどを挙げるこ
とがてきる。図8は凹部20の変形例を示しており、こ
の場合、面取り状(テーパ状)の凹部20が形成され、
この面取り状(テーパ状)凹部20内にバリ7が収容さ
れて、フランジ9の表面より突出することはない。
【0056】図5ならびに図6に示す実施例では、フラ
ンジ9から突出部8に向けてバリ7が形成される例を示
しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、
反対に、突出部8からフランジ9に向けてバリ7が形成
される場合にも適用することができ、そのバリ7が突出
する側に前記実施例と同じように段状あるいは面取り状
(テーパ状)の凹部20を設ければよい。
【0057】
【0058】
【発明の効果】本発明は前述のように、バレル研磨加工
を施さないため、磨耗粉の発生がなく、それによるトラ
ブルが解消できる。また、研磨石の衝突に伴うセンター
ハブのフランジ接着面の精度の低下がなくなり、そのた
めに磁気シートの内周部が波打つようなことがなくな
り、磁気ヘツドとの密着が良く、エラーの発生を低減す
ることができる。
【0059】図7に示す実施例で製造されたセンターハ
ブと、従来のバレル研磨加工を施したセンターハブのフ
ランジ接着面の振れ寸法ΔT(図12参照)を測定し、
そのバラツキの範囲と平均値(カツコ内の数値)とを次
に示す。
【0060】フランジ接着面の振れ寸法ΔT(μm) 本発明品 10〜20 (15) 従来品 15〜70 (45) 但し、試料数: 100個 フランジの厚さ: 300μm フランジの水平部の長さ: 2mm この測定結果から明らかなように、従来品の中にはフラ
ンジ接着面の振れ寸法ΔTが60μm以上になるものが
あり、特に線記録密度が4MB以上の磁気デイスクの場
合は磁気ヘツドとの密着が悪くなり、エラーの要因とな
る。
【0061】この点本発明のものは、フランジ接着面の
振れ寸法ΔTが20μm以下であり、フランジの水平精
度が非常に高く、線記録密度が4MB以上の磁気デイス
クに使用した場合でも磁気ヘツドとの密着が良好で、エ
ラーの発生がない。
【0062】以上のようなことから、本発明は生産性が
良好で、かつ信頼性の高い磁気デイスクを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る磁気デイスクカートリツ
ジの一部を分解した斜視図である。
【図2】その磁気デイスクカートリツジに用いられる磁
気デイスクの断面図である。
【図3】その磁気デイスクカートリツジに用いられる磁
気デイスクの平面図である。
【図4】その磁気デイスクに使用する磁気シートの拡大
断面図である。
【図5】その磁気デイスクに使用するセンターハブの平
面図である。
【図6】図5A−A線上の拡大断面図である。
【図7】本発明の実施例に係るセンターハブの製造工程
を説明するためのブロツク図である。
【図8】センターハブの変形例を示す要部拡大断面図で
ある。
【図9】従来のセンターハブの断面図である。
【図10】従来検討したセンターハブの断面図である。
【図11】センターハブ上に形成されたバリの弊害を説
明するための磁気デイスクカートリツジの一部断面図で
ある。
【図12】従来のセンターハブの製造工程を説明するた
めのブロツク図である。
【図13】センターハブにおけるフランジの変形を説明
するための図である。
【符号の説明】
3 カートリツジケース 4 磁気デイスク 5 磁気シート 6 センターハブ 7 バリ 8 突出部 9 フランジ 20 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−117179(JP,A) 特開 昭62−112277(JP,A) 特開 平3−97177(JP,A) 実開 昭61−13375(JP,U) 実開 平3−52875(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 23/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフイルムの表面に磁性層を形成
    し、中央に透孔を有するフレキシブルなデイスク状磁気
    シートと、 筒状突出部と、その外周にフランジを一体に有するセン
    ターハブとを備え、 そのセンターハブの筒状突出部を前記デイスク状磁気シ
    ートの透孔に挿入して、センターハブのフランジと磁気
    シートの内周部とを一体に固着してなる磁気デイスクの
    製造方法において、 金属板をプレス加工して筒状突出部を形成し、前記フラ
    ンジの外周部に相当する位置に円環状のバリ収納凹部を
    形成し、その筒状突出部の外周にフランジを残して当該
    金属板からセンターハブを分離したのち、そのセンター
    ハブにバレル研磨加工を施さないで、前記磁気シートの
    内周部と一体に接着することを特徴とする磁気デイスク
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気デイスクの製造方法
    において、前記センターハブの表面に潤滑剤を付着した
    ことを特徴とする磁気デイスクの製造方法。
JP03325000A 1991-11-14 1991-11-14 磁気デイスクの製造方法 Expired - Fee Related JP3122684B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03325000A JP3122684B2 (ja) 1991-11-14 1991-11-14 磁気デイスクの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03325000A JP3122684B2 (ja) 1991-11-14 1991-11-14 磁気デイスクの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05135532A JPH05135532A (ja) 1993-06-01
JP3122684B2 true JP3122684B2 (ja) 2001-01-09

Family

ID=18172017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03325000A Expired - Fee Related JP3122684B2 (ja) 1991-11-14 1991-11-14 磁気デイスクの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3122684B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05135532A (ja) 1993-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4857388A (en) Magnetic recording medium
AU603703B2 (en) Flexible disk cassette
US4052750A (en) Flexible recording disk with improved spindle mounting means
JP3155556B2 (ja) 磁気デイスク
US4828925A (en) Magnetic disc
JP3122684B2 (ja) 磁気デイスクの製造方法
US4614685A (en) Magnetic recording medium having improved running properties
US5952074A (en) Magnetic recording medium
WO1991016706A1 (en) Method of producing magnetic disks having signals
US4521480A (en) Magnetic recording media of the high recording density type comprising both titanium monoxide and magnetic alloy powders in a magnetic layer
US5948522A (en) Magnetic recording medium
JP2838884B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3170784B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2877118B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2907340B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2701382B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH06309650A (ja) 磁気記録媒体
JP2995701B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0581657A (ja) 磁気デイスク
JPH0620257A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JPH076917U (ja) 磁気記録媒体
JPH04276313A (ja) ディスク状磁気記録媒体
JPH0581655A (ja) 磁気デイスク
JPH0729149A (ja) 磁気記録媒体
JPS5824847B2 (ja) ジキシ−トノセイゾウホウホウ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001010

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees