JP3122158B2 - 車体前部構造 - Google Patents

車体前部構造

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JP3122158B2
JP3122158B2 JP03092187A JP9218791A JP3122158B2 JP 3122158 B2 JP3122158 B2 JP 3122158B2 JP 03092187 A JP03092187 A JP 03092187A JP 9218791 A JP9218791 A JP 9218791A JP 3122158 B2 JP3122158 B2 JP 3122158B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、車体前部構造に関
し、さらに詳しくは車体前部におけるパワーユニットの
支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体前部に配設されるパワーユ
ニット(即ち、エンジン、ミッション等からなるユニッ
ト)は、その前後左右を4個のマウント部材を介して車
体に支持する構成となっている。
【0003】例えば特開昭63‐145124号公報に
開示されているように、パワーユニットの左右両側を、
該パワーユニットの両側において単体前後方向に延びる
フロントサイドフレームに対してマウント部材を介して
それぞれ支持し、パワーユニットの前後を、該パワーユ
ニットの下方において車体前後方向に延びるセンタメン
バーに対してマウント部材を介してそれぞれ支持する構
成が知られている。
【0004】上記のようなパワーユニット支持構造を有
する自動車が衝突した場含には、パワーユニットの前後
が同一部材であるセンタメンバーに支持されているた
め、前記センタメンバー中央部の下方への変形挙動に伴
つて、パワーユニットが下方に沈むこととなるため、パ
ワーユニット上部の後方移動が生じにくい。
【0005】ところで、近年、フロントミッドシップタ
イプの車体構成を有する自動車の開発が進むなか、スペ
ース的理由等でパワーユニットの後部をセンタメンバー
とは異なる強固な車体部材に対してマウント部材を介し
て支持するようにしたものが提案されるようになってき
ている。
【0006】このように、パワーユニット後部を強固な
車体部材に支持する構成とすると、衝突時においてもパ
ワーユニット後部を支持している車体部材は変形しない
ため、パワーユニット前部を支持しているセンタメンバ
ーの中折れ挙動に伴ってパワーユニットが、後部支持点
を中心として上向きに回転しようとする挙動を示すこと
となる。すると、パワーユニット上部が、エンジンルー
ムと車室とを仕切っているダッシュパネル上部およびフ
ロントウインドガラスの接合部と干渉するおそれが生じ
る。また、衝突時にフロントサイドフレームがへの字状
に変形すると、それに伴ってパワーユニットが上方に挙
動するおそれがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、パワーユ
ニット後部を強固な車体部材に支持するようにしたもの
において、衝突時におけるパワーユニットの回転挙動を
抑制することを課題としてなされたものであり、衝突時
におけるセンタメンバーの変形挙動に伴ってパワーユニ
ットを下方に引き下げ得るようにすることを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、車
体前部に配設されるパワーユニットは、該パワーユニッ
トの後方に位置する強固な車体部材に対して第1マウン
ト部材を介して後部が、前記パワーユニットの下方に位
置し旦つ車体前後方向に延びるセンタメンバーに対して
第2マウント部材を介して前部が、パワーユニットの両
側に位置し且つ車体前後方向に延びるフロントサイドフ
レームに対して第3及び第4マウント部材を介して両側
部がそれぞれ支持されており、前記フロントサイドフレ
ームの車体前後方向中央部下面には上向きに凹陥せしめ
られた凹部が形成されていて、フロントサイドフレーム
は、衝突時において略への字状に変形拳動する構成とな
っており、前記センタメンバーの前端部及び後端部は、
前記フロントサイドフレーム間に架設されるクロスメン
バーに取り付けられ、前記センタメンバーの車体前後方
向の略中央部には、少なくとも衝突時において前記パワ
ーユニットと前記センタメンバーとを結合してパワーユ
ニットが上方に変位するのを規制する結合部材が介設さ
れ、前記第3及び第4マウント部材は、車体前後方向に
おいて前記第1マウント部材と第2マウント部材との間
の略中間に位置し、ている。
【0009】請求項2の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、前記請求項l記載の車体前部構造に
おいて、前記結合部材を、弾性体として構成している。
【0010】請求項3の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、前記請求項1記載の車体前部構造に
おいて、前記結合部材を、前記フロントサイドフレーム
が衝突時に最も隆起する部位の下方と車幅方向において
略対向する位置に設けている。
【0011】請求項4の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、前記請求項1記載の車体前部構造に
おいて、前記結合部材をワイヤとして構成している。
【0012】請求項5の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、前記請求項1記載の車体前部構造に
おいて、前記結合部材が、常時は非係合状態とされ、衝
突時に係合するよう前記パワーユニットとセンタメンバ
ーとの間に設けられた係合片にて構成している。
【0013】請求項6の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、前記請求項1記載の車体前部構造に
おいて、前記結合部材が、板金部材として構成してい
る。
【0014】
【作用】請求項1の発明では、上記手段によって次のよ
うな作用が得られる。
【0015】即ち、車体前部構造において、センターメ
ンバーの前端部及び後端部はそれぞれフロントサイドフ
レーム間に架設されたクロスメンバーに取り付けられ、
該センターメンバーの中央部には、少なくとも衝突時に
センターメンバーとパワーユニットとを結合してパワー
ユニットが上方に変位するのを規制する結合部材が設け
られている。このことにより、該パワーユニットと該フ
ロントサイドフレームとを接合する第3及び第4マウン
ト部材を介して結果的に該センターメンバーと該フロン
トサイドフレームとが接続された接続関係を有すること
となる。
【0016】このため、車体前後方向中央部下面に上向
きに凹陥せしめられた凹部が設けられていて、衝突時に
おいて側面視で略への字状に変形挙動する構成となって
いるフロントサイドフレームの該略への字状の変形挙動
が前記接続関係によってセンターメンバーに伝達される
結果、該センターメンバーが前記フロントサイドフレー
ムの略への字状の変形を抑制し、このようなフロントサ
イドフレームの変形挙動の抑制に伴い、該フロントサイ
ドフレームに両側部が支持されているパワーユニット
ダッシュパネルとの干渉を防止できる。
【0017】また、フロントサイドフレームがその座屈
によって衝突エネルギーを吸収するようになり、その変
形挙動による衝突エネルギーの低下を防止できる。
【0018】さらに、衝突時においては、センタメンバ
ーの中央部が下向きに屈曲変形することと、フロントサ
イドフレーム前部が屈曲変形することにより、パワーユ
ニットが後部支持点を中心とした上向き回転挙動を示そ
うとするが、パワーユニットとセンタメンバーとの間に
介設された結合部材により、パワーユニットが下向きに
引き下げられることとなって、前記したパワーユニット
の上向き回転挙動が抑制されることとなる。
【0019】よって、上記結合部材により衝突時に、フ
ロントサイドフレームが上方に折れ曲がることを極小化
して衝撃吸収性能を向上させると共に、パワーユニット
が上方に回転変位することを防止することができる。
【0020】請求項2の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0021】即ち、請求項1の発明におけるように、パ
ワーユニットの回転挙動が抑制できるとともに、パワー
ユニット運転時における振動のセンタメンバーへの伝播
が防止できる。
【0022】請求項3の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0023】即ち、パワーユニットとセンタメンバー
結合部材は、フロントサイドフレームが衝突時に最も
隆起する部位の下方と車幅方向において略対応する位置
に設けられているので、フロントサイドフレームの略へ
の字状の変形によるパワーユニットの上向き挙動を効果
的に抑制できることとなる。
【0024】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、車体前部構造
において、車体前部に配設されるパワーユニットを、該
パワーユニットの後方に位置する強固な車体部材に対し
て第1マウント部材を介して後部が、また前記パワーユ
ニットの下方に位置し且つ車体前後方向に延びるセンタ
メンバーに対して第2マウント部材を介して前部が、さ
らにパワーユニット両側にあって車体前後方向中央部下
面に設けられた凹部により衝突時に略への字状に変形す
フロントサイドフレームに対して第3及び第4マウン
ト部材を介して両端部がそれぞれ支持される構成をな
し、センターメンバーの前端部及び後端部をフロントサ
イドフレーム間に架設されたクロスメンバーに取り付
け、このセンターメンバーの中央部に少なくとも衝突時
センターメンバーとパワーユニットとを結合してパワ
ーユニットが上方に変位するのを規制する結合部材を設
け、パワーユニットと該フロントサイドフレームとを接
合する第3及び第4マウント部材を介して結果的にセン
ターメンバーとフロントサイドフレームとが接続された
接続関係を設けたことにより、フロントサイドフレーム
のへの字状の変形をセンターメンバーによって抑えるこ
とができる。よって、車体の衝突エネルギー吸収特性を
低下せずに該パワーユニットとダッシュパネルとの干渉
を防止することができると共に、該フロントサイドフレ
ームは車体の衝突エネルギーをその座屈によって吸収す
ることができる。
【0025】また、パワーユニットが後部支持点を中心
とした上向き回転挙動を示そうとした場合に、パワーユ
ニットとセンタメンバー中央部に設けた結合部材によ
り、パワーユニットを下向きに引き下げ得ることがで
き、前記したパワーユニットの上向き回転挙動が抑制さ
れることとなり、エンジンルームと車室とを仕切ってい
るダッシュパネル上部およびフロントウインドガラスの
接合部とパワーユニットとの干渉を回避することがで
、よって、衝突時にフロントサイドフレームが上方に
折れ曲がることを極小化して衝撃吸収性能を向上させる
と共に、パワーユニットが上方に回転変位することを防
止することができるという優れた効果がある。
【0026】請求項2の発明によれば、請求項1記載の
車体前部構造において、パワーユニットとセンタメンバ
ーとの間に介設される結合部材を弾性体として構成する
ようにしたので、パワーユニットの上向き回転挙動を抑
制できることは勿論、パワーユニット運転時における振
動のセンタメンバーヘの伝播も防止できることとなり、
運転音の静粛化に寄与するという優れた効果がある。
【0027】請求項3の発明によれば、請求項1記載の
車体前部構造において、センタメンバーの中央部に設け
られる結合部材を、フロントサイドフレームが衝突時に
最も隆起する部位の下方と車幅方向において略対応する
位置となすようにしたので、フロントサイドフレームの
への字状変形による上方持ち上げ力が結合部材の引き下
げ作用により相殺されることとなり、パワーユニットの
上向き回転挙動をより一層抑制することができるという
優れた効果がある。
【0028】
【実施例】以下、添付の図面を参照して本願発明の幾つ
かの好適な実施例を説明する。
【0029】実施例1 図1ないし図9には、本願発明の実施例lにかかる車体
前部構造が示されている。本実施例は、請求項1、2お
よび3の発明に対応するものである。
【0030】本実施例の車体前部構造は、車体前部のエ
ンジンルーム内におけるパワーユニット1(即ち、エン
ジン、ミッション等をユニット化したもの)の支持構造
として得られるものである。
【0031】前記パワーユニット1は、該パワーユニッ
ト1の後方に位置する強固な車体部材、即ちサスペンシ
ョンクロスメンバー2に対して第1マウント部材5を介
して後部が、前記パワーユニット1の下方に位置し且つ
車体前後方向に延びるセンタメンバー3に対して第2マ
ウント部材6を介して前部が、前記パワーユニットの両
側に位置し且つ車体前後方向に延びるフロントサイドフ
レーム4,4に対して第3および第4マウント部材7,8
を介して両側部がそれぞれ支持される構成とされてい
る。
【0032】前記サスペンションクロスメンバー2は、
前記パワーユニット1の後方にあって車幅方向に延び、
図示しないフロントフレーム間に懸架されており、その
車幅方向両端部には、サスペンション機構を支持するた
めのサスペンション支持部2a,2aが形成されている。
また、このサスペンションクロスメンバー2におけるサ
スペンション支持部2a,2a間は、上方に立ち上がった
マウント支持部2bとされており、該マウント支持部2b
における車幅方向略中央部上面に、パワーユニット1の
後部を支持するための第1マウント部材5が取り付けら
れている。さらに、サスペンションクロスメンバー2の
サスペンション支持部2aには、フロントサイドフレー
ム4の後端部に結合される連結部2cが設けられてい
る。
【0033】前記第1マウント部材5は、前記パワーユ
ニット1後部に対して取り付けられるパワーユニット側
マウントブラケット5aと、前記サスペンションクロス
メンバー2のマウント支持部2bに対して取り付けられ
る車体側マウントブラケツト5bと、両者を弾性結合す
るマウントゴム5cとからなっている。
【0034】前記センタメンバー3は、車体前部の車幅
方向略中央部において車体前後方向に配設されており、
その前後端部は、車体前端部において車幅方向に延び、
図示しないフロントフレーム間に懸架される第1クロス
メンバー9下面と、前記サスペンションクロスメンバー
2下面とにリジットに結合されている。また、このセン
タメンバー3は、自動車衝突時における衝撃荷重により
車体前後方向における中央部が下向きに屈曲変形し易い
ようにやや下向きに湾曲した形状とされている。
【0035】そして、前記パワーユニット1の前部をセ
ンタメンバー3前部に対して支持している第2マウント
部材6は、パワーユニット1前部に対して取り付けられ
るパワーユニット側マウントブラケット6aと、センタ
メンバー3に対して取り付けられる車体側マウントブラ
ケット6bと、両者を弾性結合するマウントゴム6cとか
らなっている。
【0036】前記フロントサイドフレーム4は、図3な
いし図7に示すように、外向きに開口する断面略コ字状
のフロントサイドフレームインナ4aと、該フロントサ
イドフレームインナ4aの開口側に接合されるフロント
サイドフレームアウタ4bとによって構成されており、
前記フロントサイドフレームインナ4aの内面側には、
補強部材10が接合されている。
【0037】そして、本実施例においては、前記フロン
トサイドフレームインナ4aの車体前後方向略中央部下
面には、上向きに凹陥せしめられた凹部11が形成され
ている。該凹部11は、エンジンルームにおけるパワー
ユニット1の収納スペースを最大に確保するために設け
られている。このような形状とすると、白動車衝突時に
おいて、フロントサイドフレーム4は、前記凹部11付
近が上向きに屈曲変形することにより略への字状に変形
挙動するおそれがある。符号12は前記凹部11の内面
側に接合された補強坂、13はフロントサイドフレーム
4の前部が座屈変形し易いように形成されたビード、1
4はサスペンションクロスメンバー2の連結部2cを結
合するためのボルトである。
【0038】前記フロントサイドフレーム4(具体的に
は、フロントサイドフレームインナ4a)の車体前後方
向略中央部上面には、第3マウント部材7(あるいは第
4マウント部材8)を取り付けるためのウェルドナット
15,15が固着されている。
【0039】前記第3マウント部材7および第4マウン
ト部材8は、パワーユニット1側部に対して取り付けら
れるパワーユニット側マウントブラケット7a,8aと、
フロントサイドフレーム4に対して取り付けられる車体
側マウントブラケット7b,8bと、両者を弾性結合する
マウントゴム7c,8cとからなっている。
【0040】上記のような構成とされたことにより、パ
ワーユニット1は、第1〜第4マウント部材5〜8によ
って防振支持されることとなっているのである。
【0041】しかして、本実施例においては、前記第1
マウント部材5と第2マウント部材6との間に、衝突時
において前記パワーユニット1とセンタメンバー3の車
体前後方向略中央部とを結合する結合部材16が介設さ
れている。
【0042】該結合部材16は、図8および図9に示す
ように、パワーユニット1に対してボルト17,17に
より固着される第1ブラケット16aと、センタメンバ
ー3に対してボルト18,18により固着される第2ブ
ラケット16bと、両者を結合するゴム等の弾性部材1
6cとからなっている。ここで、弾性部材16cとして
は、適度の弾性および剛性を有するものが好ましく、前
記したマウントゴムと同等なものが採用される。つま
り、本実施例の場合、結合部材16は、弾性体として構
成されることとなっているのである。
【0043】上記のように構成した車体前部構造は次の
ように作用する。
【0044】自動車衝突時においては、図l0に示すよ
うに、車体前部に対してパリヤ(即ち、被衝突物)Xか
らの衝撃荷重が作用し、該衝撃荷重によって、センタメ
ンバー3の中央部が下向きに屈曲変形することと、フロ
ントサイドフレーム4の前部が座屈変形することと、フ
ロントサイドフレーム4の単体前後方向略中央部(即
ち、凹部11が形成されている部分)が上向きに屈曲変
形することとにより、パワーユニット1が、矢印Mで示
すように、後部支持点(即ち、第1マウント部材5)を
中心とした上向き回転挙動を示そうとする。この上向き
回転挙動を許すと、パワーユニット1の上部が、ダッシ
ュパネル19の上部およびフロントウインドガラス20
の接合部と干渉することとなる。
【0045】ところが、本実施例の場合、パワーユニッ
ト1とセンタメンバー3との間に介設された結合部材1
6の存在により、センタメンバー3の下向き屈曲変形に
伴って、パワーユニット1が下向きに引き下げられるこ
ととなり、前記パワーユニット1の上向き回転挙動が抑
制されることとなる。従って、パワーユニット1とダッ
シュパネル19の上部およびフロントウインドガラス2
0の接合部との干渉が効果的に回避されることとなる。
【0046】また、本実施例の場含、パワーユニット1
とセンタメンバー3との間に介設される結合部材16を
弾性体として構成するようにしているため、パワーユニ
ット運転時における振動のセンタメンバー3への伝播も
防止できるのである。
【0047】実施例2 図11および図12には、本願発明の実施例2にかかる
車体前部構造における結合部材が示されている。本実施
例は、請求項1および3の発明に対応するものである。
【0048】本実施例の場合、結合部材16は、パワー
ユニット1対して一端がボルト17,17により固着さ
れ、センタメンバー3に対して他端がボルト18,18
により固着され、常態において中間部がたわまされてい
る前後2本のワイヤ16d,16eにより構成されてい
る。そして、前側のワイヤ16dが、後側のワイヤ16e
より高強度とされている。
【0049】このように構成したことにより、衝突時に
おいて、センタメンバー3が下向き屈曲変形した時、パ
ワーユニット1とセンタメンバー3とは結合部材である
ワイヤ16d,16eを介して結合されることとなり、パ
ワーユニット1の上向き回転挙動を抑制する作用を発揮
する。なお、本実施例におけるように、前側のワイヤ1
6dを高強度としたことにより、センタメンバー3の下
向き屈曲変形時において前側に作用する大きな引張力に
耐え得ることとなる。
【0050】その他の構成および作用効果は実施例1と
同様なので説明を省略する。
【0051】実施例3 図13および図14には、本願発明の実施例3にかかる
車体前部構造における結合部材が示されている。本実施
例は、請求項1および3の発明に対応するものである。
【0052】本実施例の場合、結合部材16は、パワー
ユニット1に対してボルト17,17により固着され、
下端に断面L字状の係合片21が延設された第1ブラケ
ット16fと、センタメンバー3に対してボルト18,1
8により固着され、上端に断面逆L字状の係合片22が
延設された第2ブラケット16gとからなっており、両
係合片21,22は、常態においては非係合状態とされ
るが、衝突時においてセンタメンバー3が下向き屈曲変
形した場合に係合状態とされるようになっている。つま
り、本実施例の結合部材16は、衝突時においてセンタ
メンバー3が下向き屈曲変形した場合に、パワーユニッ
ト1とセンタメンバー3とを結合するように作用する。
【0053】このように構成したことにより、衝突時に
おいて、センタメンバー3が下向き屈曲変形した時、パ
ワーユニット1とセンタメンバー3とは、結合部材16
を介して結合されることとなり、パワーユニット1の上
向き回転挙動を抑制する作用を発揮する。
【0054】その他の構成および作用効果は実施例1と
同様なので説明を省略する。
【0055】実施例4 図15および図16には、本願発明の実施例4にかかる
車体前部構造における結合部材が示されている。本実施
例は、請求項1および3の発明に対応するものである。
【0056】本実施例の場合、結合部材16は、1枚の
板金部材からなっており、パワーユニット1とセンタメ
ンバー3とは常時結合状態とされることとなっている。
本実施例の場合、パワーユニット1の運転振動がセンタ
メンバー3に伝播されるが、センタメンバー3の下向き
屈曲変形時において、パワーユニット1を引き下げる力
は大きくなる。
【0057】その他の構成および作用効果は実施例1と
同様なので説明を省略する。
【0058】実施例5 図17には、本願発明の実施例5にかかる車体前部構造
が示されている。本実施例は、請求項1、2、3および
4の発明に対応するものである。
【0059】本実施例の場合、パワーユニット1とセン
タメンバー3との間に介設される結合部材16が、前記
フロントサイドフレーム4が衝突時に最も隆起する部位
(即ち、凹部11が形成されている部分)の下方と車幅
方向において略対応する位置に設けられている。
【0060】このように構成したことにより、衝突時に
おけるフロントサイドフレーム4の屈曲変形により第3
および第4マウント部材7、8を上方に持ち上げようと
する力が、センタメンバー3の下向き屈曲変形により結
合部材16を下向きに引っ張る力によつて相殺されるこ
ととなり、パワーユニットlの上向き回転挙動をより一
層効果的に抑制することができる。その他の構成および
作用効果は実施例1と同様なので説明を省略する。
【0061】なお、本実施例における結合部材16とし
て、実施例2〜4において用いられたものを採用するこ
ともできる。その場合、請求項1、3および4の発明に
対応するものとなる。
【0062】実施例6 図18ないし図23には、本願発明の実施例6にかかる
車体前部構造が示されている。本実施例は、請求項1お
よび2の発明に対応するものである。
【0063】本実施例の場合、フロントサイドフレーム
4には、実施例1におけるような凹部11が形成されて
いない。つまり、本実施例におけるフロントサイドフレ
ーム4は、衝突時においでもへの字状に屈曲変形しにく
い構造とされているのである。その他の構成は実施例1
と同様なので説明を省略する。
【0064】従って、本実施例においては、衝突時にお
けるパワーユニット1の上向き回転挙動が、フロントサ
イドフレーム4のへの字状屈曲変形がない分だけ小さく
なるが、センタメンバー3の下向き屈曲変形およびフロ
ントサイドフレーム4前部の座屈変形は生じるため、結
合部材16によるパワーユニット1の上向き回転挙勤抑
制は効果的である。その他の作用効果は実施例1と同様
なので説明を省略する。
【0065】なお、本実施例における結合部材16とし
て、実施例2〜4において用いられたものを採用するこ
ともできる。その場合、請求項1の発明に対応するもの
となる。
【0066】本願発明は、上記各実施例の構成に限定さ
れるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て適宜設計変更可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例1にかかる車体前部構造を示
す要部側面図である。
【図2】本願発明の実施例1にかかる車体前部構造を示
す要部平面図である。
【図3】本願発明の実施例1にかかる車体前部構造にお
けるフロントサイドフレームの側面図である。
【図4】本願発明の実施例1にかかる車体前部構造にお
けるフロントサイドフレームの平面図である。
【図5】図4のV−V拡大断面図である。
【図6】図4のVI−VI拡大断面図である。
【図7】図4のVII−VII拡大断面図である。
【図8】本願発明の実施例1にかかる車体前部構造にお
ける結合部材の斜視図である。
【図9】本願発明の実施例1にかかる車体前部構造にお
ける結合部材の側面図である。
【図10】本願発明の実施例1における車体前部構造の
作動説明図である。
【図11】本願発明の実施例2にかかる車体前部構造に
おける結合部材の斜視図である。
【図12】本願発明の実施例2にかかる車体前部構造に
おける結合部材の側面図である。
【図13】本願発明の実施例3にかかる車体前部構造に
おける結合部材の斜視図である。
【図14】本願発明の実施例3にかかる車体前部構造に
おける結合部材の側面図である。
【図15】本願発明の実施例4にかかる車体前部構造に
おける結合部材の斜視図である。
【図16】本願発明の実施例4にかかる車体前部構造に
おける結合部材の側面図である。
【図17】本願発明の実施例5における車体前部構造の
要部側面図である。
【図18】本願発明の実施例6における車体前部構造の
要部側面図である。
【図19】本願発明の実施例6にかかる車体前部構造に
おけるフロントサイドフレームの側面図である。
【図20】本願発明の実施例6にかかる車体前部構造に
おけるフロントサイドフレームの平面図である。
【図21】図20のXXI−XXI拡大断面図である,
【図22】面20のXXII―XXII拡大断面図であ
る。
【図23】図20のXXIII―XXIII拡大断面図
である。
【符号の説明】
1はパワーユニット、2は車体部材(サスペンションク
ロスメンバー)、3はセンタメンバー、4はフロントサ
イドフレーム、5は第1マウント部材、6は第2マウン
ト部材、7は第3マウント部材、8は第4マウント部
材、11は凹部、16は結合部材。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 21/00 B62D 21/15 B62D 25/20

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前部に配設されるパワーユニット
    は、 該パワーユニットの後方に位置する強固な車体部材に対
    して第1マウント部材を介して後部が、前記パワーユニ
    ットの下方に位置し旦つ車体前後方向に延びるセンタメ
    ンバーに対して第2マウント部材を介して前部が、パワ
    ーユニットの両側に位置し且つ車体前後方向に延びるフ
    ロントサイドフレームに対して第3及び第4マウント部
    材を介して両側部がそれぞれ支持されており、 前記フロントサイドフレームの車体前後方向中央部下面
    には上向きに凹陥せしめられた凹部が形成されていて、
    フロントサイドフレームは、衝突時において略への字状
    に変形拳動する構成となっており、 前記センタメンバーの前端部及び後端部は、前記フロン
    トサイドフレーム間に架設されるクロスメンバーに取り
    付けられ、 前記センタメンバーの車体前後方向の略中央部には、少
    なくとも衝突時において前記パワーユニットと前記セン
    タメンバーとを結合してパワーユニットが上方に変位す
    るのを規制する結合部材が介設され、 前記第3及び第4マウント部材は、車体前後方向におい
    て前記第1マウント部材と第2マウント部材との間の略
    中間に位置していることを特徴とする車体前部構造。
  2. 【請求項2】 前記結合部材が、弾性体として構成され
    ていることを特徴とする前記請求項1記載の車体前部構
    造。
  3. 【請求項3】 前記結合部材が、前記フロントサイドフ
    レームが衝突時に最も隆起する部位の下方と車幅方向に
    おいて略対向する位置に設けられていることを特徴とす
    る前記請求項1記載の車体前部構造。
  4. 【請求項4】 前記結合部材が、ワイヤとして構成され
    ていることを特徴とする前記請求項1記載の車体前部構
    造。
  5. 【請求項5】 前記結合部材が、常時は非係合状態とさ
    れ、衝突時に係合するよう前記パワーユニットとセンタ
    メンバーとの間に設けられた係合片にて構成されている
    ことを特徴とする前記請求項1記載の車体前部構造。
  6. 【請求項6】 前記結合部材が、板金部材として構成さ
    れていることを特徴とする前記請求項1記載の車体前部
    構造。
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