JP3121882B2 - 視程障害検出方法 - Google Patents

視程障害検出方法

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JP3121882B2
JP3121882B2 JP03282921A JP28292191A JP3121882B2 JP 3121882 B2 JP3121882 B2 JP 3121882B2 JP 03282921 A JP03282921 A JP 03282921A JP 28292191 A JP28292191 A JP 28292191A JP 3121882 B2 JP3121882 B2 JP 3121882B2
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  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、視程障害検出機能を有
する車両衝突警報用レーダの視程障害検出方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】自己車両からその進行方向に向けて、例え
ばレーザー光のパルス信号を投射し、該パルス信号が投
射されてから先行車両等に反射して自己車両で受信され
るまでの時間を測定し、該測定した時間を距離に換算す
ることにより自己車両と先行車両等との間の距離を求
め、該距離が設定値以下となったとき警報を発するよう
にした車両衝突警報用レーダー(以下、車間レーダーと
いう。)が公知である。このような車間レーダーを搭載
した車両が霧等のようにレーザー光の透過率を低下させ
る環境中にあると、車間レーダーは視程障害を受けるこ
ととなり、先行車両等との距離計測が不能となるが、こ
れに対する根本的な対策が施された車間レーダーは未だ
実用化されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の車
間レーダーは視程障害に対する対策が施されていないた
め、視程障害の発生で、車間レーダーの機能が充分に働
かない状態で、車間距離測定がなされると、先行車両等
との正確な距離測定ができず、また、例えば車間レーダ
ーが車両の下方に固定されていて、先行車両等があげる
水煙等により視程障害が生じている場合には、当該視程
障害現象を運転者が目視できないため、車間レーダーが
出力する距離信号が正規の信号か、又は視程障害現象に
よって生じた信号かの区別がつかず、このような状態で
運転を続けることは非常に危険である。
【0004】この危険を回避するためには、車間レーダ
ーとは別個に視程測定装置を設置することが考えられる
が、このようにすると広い設置場所を必要とし、コスト
高となるばかりか、車間レーダーと視程測定装置との間
でデータを関連付けることができないので非常に不便で
ある。
【0005】本発明は以上の問題点を解決するために提
案するもので、視程障害が発生していることを車両の運
転者に周知させることができる視程障害検出方法を得る
ことを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決のため、
本発明は、設定回数の距離測定動作毎に視程障害検出動
作を行なって、視程障害を検出したときには、これを表
示する(警報、視程障害程度の表示、等)ようにしたも
のであり、また、視程障害の検出方法として、車間レー
ダーが本来の機能のために有するSTC(Sensit
ive Time Control)回路の機能を設定
時間間隔で停止する制御を行ない、該STC回路が機能
しているときと機能していないときの距離測定出力の生
起状況から視程障害の有無を判定し、また、上記STC
回路が機能しているときと機能していないときの距離測
定出力の値の変化及び/又は上記STC回路が機能して
いないときの反射パルスの受信レベルに基づいて視程障
害の軽重度を判定するようにし、以上に加えて受信した
反射パルス信号の立ち上り時間に基いて、パルス信号の
反射が視程障害物によるものであることを確認し、また
パルス信号の投射方向を互に異った複数の方向とし、視
程障害時に検知される現象が複数の方向について同様に
現われることを確認して視程障害検出確度を高めるよう
にしたものである。
【0007】
【作用】霧等の発生により視程障害が発生したときに
は、車間レーダーに視程障害の発生が表示されるので、
運転者は視程障害発生を認識できるとともに、車間レー
ダーによる車間距離測定が正確なものでないことをも認
識できるので、運転の安全性が向上する。
【0008】
【発明の基礎となった計測】車間レーダーに限らず、一
般に、パルスレーダーは、投射されたパルス信号が目標
物で反射して受信されるまでの空間中の信号伝播距離の
長短に関係なく、受信した反射パルス信号のレベルを略
同一に制御して演算部に伝達するための利得制御回路を
有する。
【0009】この利得制御回路は、遠方の目標物からの
反射パルス信号のレベルを相対的に高くし、近くの目標
物からの反射パルス信号のレベルを相対的に低く制御し
て信号処理の安定化を図るものであり、パルス信号の空
間伝播時間に対応させて利得を制御する機能を有するこ
とから、当該回路はSTC(Sensitive Ti
me Control)回路といわれている。
【0010】発明者は、車間レーダーを霧が発生する環
境中に置き、STC回路の機能が作動しているときと停
止しているときについて、パルス信号として用いる光の
透過率(霧の濃度)と距離測定出力(距離信号)及び反
射パルス信号の立ち上り時間との関係を計測した結果、
図2(A)〜(D)に示すデータを得た。以下、このデ
ータを分析する。
【0011】(1)STC回路の機能が作動していると
きの光の透過率と距離信号の関係について(図2(A)
のデータ)、光の透過率(以下、透過率というときには
光の透過率をいうものとする。)が低いとき、すなわち
霧濃度が高くて重度の視程障害が生じているときには、
先行車両等、測定目的の物体(以下、目標物という。)
Tの有無に係わらず特定値Rの距離信号が発生し、この
距離信号は透過率が高くなっていくに従がい、暫くは同
じ特定値Rを示し、透過率がある値(a)に達すると、
目標物Tが存在する場合には当該目標物Tまでの距離S
の距離信号が発生して距離計測(以下、測距という。)
が可能となる。また、目標物Tが存在しない場合には、
透過率が(a)に達したところで距離信号が消滅する。
【0012】以上の現象の発生原因を図3により考察す
る。
【0013】信号投射手段1により投射されたパルス信
号は、霧の粒子で乱反射し、これによる散乱光の一部が
図3(A)の(c),(d)に示すように、信号受信手
段2に入射する。
【0014】ところで、目標物Tまでの距離Sと、目標
物Tでの反射パルス信号の信号受信手段2への入射レベ
ルの関係は、図3(B)の(e)に示すように、信号投
射手段1の投射視野(g)と信号受信手段2の受信視野
(h)とがクロスする点X(距離R)で最大値を示し、
この点Xより遠ざかるに従って下降する特性を示す。こ
れは、上記投射視野(g)と受信視野(h)の重複区域
(j)内で点X地点が信号受信手段2に最も近くにある
ことから理解できる。
【0015】STC回路の利得制御特性は、上記重複区
域(j)からの反射パルス信号のレベルが略同一となる
ように設定される。従って、その特性は、理想的には図
3(B)の(f)に示すように、上記入射レベル特性
(e)と対称となる特性、すなわち、距離Rの点に極小
値を有する特性に設定される。
【0016】ところで、霧の濃度が低いとき(透過率が
図2(A)の(a)より右側のとき)には、信号受信手
段2への霧からの反射パルス信号の入射量が少ないた
め、STC回路の利得制御機能(以下、STC機能とい
う。)の作用によって、当該霧からの反射パルス信号の
入射レベルが有意以下のレベルに制御されて距離信号と
して現われず、目標物Tがあれば、当該目標物Tからの
反射パルス信号が正規に受信されて距離Sに相当する距
離信号が現われるものと考えられ、この場合には測距動
作が可能となる。
【0017】一方、霧の濃度が高いとき(透過率が図2
(A)の(a)より左側のとき)には、信号受信手段2
への霧からの反射パルス信号の入射量が多くなるため、
当該霧からの反射パルス信号に対するSTC機能の利得
制御(f)によるレベルが有意以下に達せず、これによ
り霧からの反射パルス信号が距離信号として現われ、仮
に目標物Tが存在しても、当該目標物Tからの反射パル
ス信号よりも霧からの反射パルス信号が近距離から入射
するので、距離信号としては霧からの反射パルス信号が
有効となるためと考えられ、この場合には測距動作が不
可能となる。
【0018】また、霧の濃度が高い場合に現われる距離
信号は、前記点Xまでの距離Rに相当する距離信号とな
り、この値Rは透過率が前記(a)に達するまで略一定
している。この現象は、前記重複区域(j)内の霧から
の反射パルス信号の入射レベルが前記STC機能の利得
制御特性(f)によって制御された結果、点X近傍から
の反射パルス信号のレベルが最も高くなることによって
生ずるものと思われる。
【0019】(2)STC回路の機能が停止していると
きの透過率と距離信号の関係について(図2(B)のデ
ータ)、透過率が低いとき、すなわち霧濃度が高い場合
には、目標物Tの有無に係らず、距離信号は負からゼロ
付近の値を示し、透過率が高くなって前記(a)に達す
ると、距離信号は透過率がある値(b)に達するまで前
記特定値R近辺を示し、霧が殆んどなくなって透過率が
更に高くなると、目標物Tが存在する場合には距離信号
は当該目標物Tまでの距離S近辺で雑音を含む値を示
し、目標物Tが存在しない場合には透過率が(b)に達
したところで距離信号が消滅する。
【0020】以上の現象の発生原因を図3により考察す
る。
【0021】STC機能が停止しているときには、反射
パルス信号の信号受信手段2への入射レベルがそのまま
受信レベルとなる。すなわち、図3(B)に示す特性
(e)と類似する特性となる。但し、霧濃度が極めて高
いときには図3(A)の(c)に示す散乱光が多くなっ
て、距離ゼロから特定値Rまでの間においても、高いレ
ベルで上記散乱光が信号受信手段2に入射する。
【0022】霧が殆んど存在しないとき(透過率が図2
(B)の(b)より右側のとき)には、霧からの反射パ
ルス信号の信号受信手段2への入射が殆んどない(受信
レベルが有意レベルに達する反射パルス信号の入射がな
い)ので、目標物Tが存在しない場合には距離信号は現
われず、目標物Tが存在する場合には、当該目標物Tか
らの反射パルス信号が受信されて距離Sに相当する近辺
に距離信号が現われるものと考えられる。この距離信号
は、STC機能が停止していることにより、値S付近
で、雑音を多く含む極めて不安定なものとなり、測距に
は適さない。
【0023】霧の濃度が低いとき(透過率が図2(B)
の(b)から(a)の間のとき)には、霧からの反射パ
ルス信号の信号受信手段2への入射がある程度多くな
り、信号受信手段2は、STC機能が停止していること
により当該霧からの反射パルス信号を有意レベルで受信
し、当該霧からの反射パルス信号は、投射視野(g)と
受信視野(h)との重複区域(j)からのもの(図3
(A)の(d)に示す反射形態のもの)がそれ以外の区
域からのもの(図3(A)の(c)に示す形態のもの)
より高いレベルで信号受信手段2に入射することによ
り、目標物Tの有無に係らず距離信号としては特定値R
の近辺を示すこととなるものと考えられる。なお、この
場合もSTC機能の停止により距離信号は不安定な値と
なる。
【0024】また、霧の濃度が高いとき(透過率が図2
(B)の(a)より左側のとき)には、投射されたパル
ス信号は重複区域(j)には殆んど達することはなく、
信号受信手段2に入射する反射パルス信号は(c)に示
す反射形態のものが大半となる。また、車間レーダーの
信号処理では、パルス信号の車間レーダー内での伝送時
間(パルス信号が、その生成手段から信号投射手段1ま
で伝送される時間及び反射パルス信号が信号受信手段2
から信号処理手段まで伝送される時間)による距離信号
の時間的な遅れを考慮し、図3(A)に示すように、測
距基準点(距離ゼロの点)を当該伝送時間に相当する距
離rだけ信号送受信手段1,2の前方に設定されるが、
霧の濃度が高くなると、信号受信手段2には当該距離r
の区域内で反射したパルス信号成分が多く入射し、しか
もSTC機能の停止によって、そのレベルが抑制されな
いため、距離信号としては、ゼロ近辺から負の値を呈す
るようになるものと考えられる。また、この場合には、
霧の粒子による散乱の程度が激しく、かつSTC機能も
停止しているので、距離信号は大きな振幅によって変動
する極めて不安定なものとなる。
【0025】(3)STC回路の機能が作動していると
きの透過率と反射パルス信号の立ち上り時間について
(図2(C)のデータ)、この項(3)及び次項(4)
でいう立ち上り時間は、反射パルス信号のレベルがパル
ス高の10%に達してから90%に達するまでの時間で
定義するものとする。
【0026】透過率が低いとき、すなわち霧濃度が高い
場合には、反射パルス信号の立ち上り時間は目標物Tの
有無に係らず比較的長いほぼ一定の値tを呈し、この状
態は透過率が前記(a)となるまで続き、透過率が高く
なって前記(a)に達すると目標物Tが存在するときに
は反射パルス信号の立ち上り時間は急激に短かくなり、
また、目標物Tが存在しないときには当該立ち上り時間
の測定は不能となる。この現象の発生原因は次のように
考えられる。すなわち、透過率が(a)より低い場合に
は、前記図2(A)で説明したように、目標物Tの有無
に係らず、信号受信手段2に入射する反射パルス信号は
霧によって反射されたものが有意なものとして受信され
るが、霧による反射パルス信号は比較的広い範囲からの
光の反射の集合によって形成されることから立ち上り時
間は比較的長くなるものと考えられ、また、この場合の
距離信号は前記特定値Rを示すこと、すなわち点X近辺
での反射が透過率の値に係らず有意となるため、立ち上
り時間もほぼ一定の値tを示すものと考えられる。
【0027】透過率が(a)より高い場合には、STC
機能により霧からの反射パルス信号の信号受信手段2へ
の入射レベルが有意以下のレベルに制御されるので、目
標物Tがない場合には反射パルス信号が受信されること
はなく、従って反射パルス信号の立ち上り時間のデータ
も得られない。また、目標物Tが存在する場合には、前
記図2(A)で説明したように、当該目標物Tからの反
射パルス信号が正規の信号として有意に受信され、この
反射パルス信号は、固体物からの反射信号であるので、
その立ち上り時間は短かくなるものと考えられる。
【0028】(4)STC回路の機能が停止していると
きの透過率と反射パルス信号の立ち上り時間について
(図2(D)のデータ)、透過率(a)より低いときに
は、目標物Tの有無に係らず反射パルス信号の立ち上り
時間は短かく、透過率が(a)に達すると、目標物Tの
有無に係らず反射パルス信号の立ち上り時間は長くなっ
ていき、霧が殆んどなくなって透過率が(b)に達する
と、目標物Tが存在する場合には反射パルス信号の立ち
上り時間は再び短かくなり、目標物Tが存在しない場合
には反射パルス信号の立ち上り時間の測定が不能とな
る。
【0029】この現象の発生原因は次のように考えられ
る。すなわち、透過率が(a)以下の場合には、前記図
2(B)で説明したように、目標物Tの有無に係らず反
射パルス信号は霧から信号受信手段2に入射し、しかも
その入射レベルは非常に高いレベルとなるので、これが
STC機能による利得制御を受けない場合、信号受信手
段2の後段に設けられる増幅器が急激に飽和状態に達す
るため、反射パルス信号の立ち上り時間は短かくなるも
のと考えられる。
【0030】透過率が(a)と(b)の間の場合にも、
目標物Tの有無に係らず反射パルス信号は霧から信号受
信手段2に入射するが、このときの入射レベルは上記増
幅器を飽和状態とするまでには高くないので、反射パル
ス信号の立ち上り時間は、前記図2(C)で説明したと
同様の理由によって透過率が(b)に近づくに従って、
より長くなっていくものと考えられる。
【0031】また、透過率が(b)より高くなる、すな
わち霧が殆んどなくなると、霧による反射パルス信号の
信号受信手段2への入射がなくなり、目標物Tが存在す
る場合には、当該目標物Tからの反射パルス信号が入射
するので、その立ち上り時間は再び短かくなるものと考
えられ、また目標物Tが存在しない場合には、反射パル
ス信号の入射がゼロとなるので、その測定自体が不可能
となる。
【0032】また、特にデータとしては示さないが、追
加的な計測により、次のような事実が判明した。
【0033】(5)STC回路の機能が停止していると
きの透過率と反射パルス信号のレベルについて、STC
機能が停止状態にあるときには、車間レーダーでは信号
受信手段2への反射パルス信号の入射レベルをそのまま
取り込むことができる。この場合において、霧からの反
射パルス信号を考えると、当然のことながら、霧の濃度
が高い程、すなわち透過率が低い程、上記入射レベルが
高くなるので、信号受信手段2の後段の増幅器が飽和し
ない範囲内において、透過率と上記入射レベルとは反比
例することとなる。
【0034】(6)信号投射手段1を異った投射方向に
複数個設けた場合について(但し、目標物Tが存在す
る。)実験ではパルス信号の投射方向を3方向とした。
霧が発生している場合においては、3方向へのパルス信
号の放射に対して、信号受信手段2に入射する反射パル
ス信号によって得られる距離信号と反射パルス信号立ち
上り時間のデータは、いずれも同様の傾向を示したが、
霧が発生していない場合では、特定の方向のパルス信号
の放射に対してのみ、距離信号が得られた。
【0035】視程障害が生ずるような霧は、車間レーダ
ーの設置場所を含む広い範囲にわたって発生するので、
反射パルス信号は霧から返されたものがいずれの方向へ
のパルス信号の放射に対しても発生するが、霧が発生し
ていない場合では、反射パルス信号は目標物Tから返さ
れたものであり、しかも当該目標物Tは霧の発生範囲に
比べれば極めて小さな物体であるので、当該反射パルス
信号は目標物Tの存在する方向からのみ受信されること
となる。
【0036】
【計測から得た知見】以上の計測実験から得た車間レー
ダーの視程障害検出に利用できる現象を以下に説明す
る。
【0037】(1)霧等による視程障害が発生している
ときには、STC機能の作動で距離測定出力がある値を
示し、STC機能の停止で当該距離測定出力の値が短か
くなる方向に変化するが、視程障害のないときには、上
記距離測定出力の変化はない。
【0038】すなわち、図2(A),(B)のデータの
比較において、目標物Tが存在する場合を考えると、透
過率が(a)以下(重度の視程障害)では、STC機能
の作動で距離測定出力が特定値Rを示し、STC機能の
停止で、当該特定値Rは負を含むゼロ近辺に変化する。
また、透過率が(a)と(b)の間(軽度の視程障害)
では、STC機能の作動で距離測定出力が目標物Tまで
の距離に相当する値Sを示し、STC機能の停止で当該
距離値Sはこれよりも短かい上記特定値Rに変化する。
また、透過率が(b)以上(視程障害なし)では、距離
測定出力はいずれも上記距離値Sを示し、変化がない。
【0039】(2)視程障害が発生しているときには、
STC機能の作動で距離測定出力はなく、STC機能の
停止で当該距離測定出力は特定値Rを示すが、視程障害
のないときにはこのような距離測定出力の変化はない。
【0040】すなわち、図2(A),(B)の比較にお
いて、目標物Tが存在しない場合を考えると、透過率が
(a)以下では上記(1)と同じであるが、透過率が
(a)と(b)の間では、STC機能の作動で距離測定
出力はなく、STC機能の停止で当該距離測定出力は前
記特定値Rを示す。また、透過率が(b)以上では、距
離測定出力はいずれも無限遠値を示し、双方で変化はな
い。
【0041】以上の(1),(2)の現象は、視程障害
の発生を検知するのに利用でき、また、距離測定出力の
値の変化態様は、視程障害の軽重度の判断に利用でき
る。
【0042】(3)視程障害の発生しているときと発生
していないときとでは、受信した反射パルスの立ち上り
時間が異なる。
【0043】すなわち、図2(C),(D)の比較にお
いて、目標物Tが存在する場合を考えると、透過率が
(a)以下では、STC機能の作動で立ち上り時間が長
く、STC機能の停止で立ち上り時間が短かい。また、
透過率が(a)と(b)の間では、上記とは逆にSTC
機能の作動で立ち上り時間が短かく、STC機能の停止
で立ち上り時間が長い。また、透過率が(b)以上で
は、いずれも立ち上り時間が短かく、双方の間に差は生
じない。
【0044】更に目標物Tが存在しない場合を考える
と、透過率が(a)以下では上記目標物Tの存在時と同
じであり、透過率が(a)と(b)の間では、STC機
能の作動で立ち上り時間の測定は不能であり、STC機
能の停止で立ち上り時間は短かい。また、透過率が
(b)以上では、双方とも立ち上り時間の測定が不能で
ある。
【0045】この(3)の現象は、反射パルス信号が霧
等の視程障害物で反射されたものであることの確認に基
づき、視程障害検出の確度を高めるために利用できる。
【0046】(4)STC機能の停止状態では、透過率
に反比例して視程障害物からの反射パルス信号のレベル
が変化する。
【0047】これは、前記「発明の基礎となった計測」
の項の(5)に述べた計測実験で確認した現象であり、
この現象は、視程障害の軽重の判断に利用できる。
【0048】(5)パルス信号の放射方向を異った複数
方向とした場合、霧等の視程障害のある環境中では、い
ずれの方向からも反射パルス信号が得られ、その反射パ
ルス信号で得られるデータは相互に同じ傾向を示す。
【0049】これは、前記「発明の基礎となった計測」
の項の(6)で述べた計測実験で確認した現象であり、
この現象は、視程障害検出の確度を高めるために利用で
きる。
【0050】
【実施例】図1に本発明の実施例に係る車間レーダーの
ブロック図を示す。
【0051】図1において、1A,1B,1Cは光パル
ス信号の投射手段であるレーザーダイオード、2は光反
射パルス信号の受信手段であるフォトダイオード、3
A,3B,3Cはレーザーダイオード1A,1B,1C
を発光駆動するためのレーザードライバ、4はフォトダ
イオード2で受信した光反射パルス信号を増幅するため
のアンプ、5は前記STC回路、6はフォトダイオード
2に入射した光反射パルス信号の数を計数するためのヒ
ットカウンタ、7は光パルス信号の投射時からその光反
射パルス信号の受信時までの時間(この時間は最終的に
距離に換算される)をクロックパルスの計数により求め
るための距離カウンタ、8は光反射パルス信号の立ち上
り時間をクロックパルスの計数により求めるための立ち
上りカウンタ、9は光反射パルス信号のレベルを検出す
るためのレベル検出器、10はレーザードライバ3A,
3B,3C、STC回路5、距離カウンタ7、立ち上り
カウンタ8及びレベル検出器9の作動順序を制御するた
めのシーケンスコントローラ、11は距離カウンタ7及
び立ち上りカウンタ8にクロックパルスを供給するため
の第1クロック回路、12はシーケンスコントローラ1
0にクロックパルスを供給するための第2クロック回
路、13は距離カウンタ7、立ち上りカウンタ8及びレ
ベル検出器9から並列に出力されるデータを直列データ
形式に変換するためのP−Sコンバータ、14はP−S
コンバータ13から送られたデータを処理して、距離信
号及び衝突警報信号等を求めるためのCPU、15はC
PU14での処理に必要な各種データを記憶するための
メモリ、16はCPU14での処理結果、すなわち、先
行車両Tとの間の車間距離、該車間距離が設定距離以下
となったときの警報及び霧等の視程障害物Fが発生した
ときの警報等を表示するための表示器である。
【0052】実施例では、測距のための光パルス信号は
3個のレーザーダイオード1A,1B,1Cで互に異っ
た3方向に放射されており、これは、先行車両Tとの車
間距離を、例えば走行がカーブにさしかかった場合等で
も測定できるようにするためであり、この構成は本発明
の課題である視程障害の検出においても利用する。
【0053】まず、車間距離の測定動作を説明する。な
お、以下の説明では、中央のレーザーダイオード1Aか
らの光パルス信号が先行車両Tで反射して、その光反射
パルス信号がフォトダイオード2に入射しているものと
する。
【0054】シーケンスコントローラ10は第2クロッ
ク回路12からのクロックパルスに基いてレーザードラ
イバ3A,3B,3Cを順次駆動し、レーザーダイオー
ド1A,1B,1Cに順次駆動電流を供給して自己車両
(車間レーダーを搭載した車両)前方に光パルス信号を
放射する。以上の動作を詳細に説明すると、シーケンス
コントローラ10は、第2クロック回路12からのクロ
ックパルスに基いて一定周期でラインl1にトリガ信号
を出力しており、また、ラインl2,l3,l4に、そ
れぞれレーザードライバ3A,3B,3Cを指定する信
号を出力している。
【0055】例えばラインl2に指定信号が出力される
と、レーザードライバ3Aはこれを受けてラインl1に
トリガ信号が出力される毎にレーザーダイオード1Aに
駆動電流を供給する。上記ラインl2への指定信号の出
力は、上記トリガ信号が設定回数(例えばN回)出力さ
れるか、又は後述のヒットカウンタ6が反射パルス信号
を設定数(例えばM,M<Nに設定される。)計数する
まで継続し、このいずれかの条件が満たされるとライン
l2の指定信号が消滅してラインl3に指定信号が出力
される。これによってレーザードライバ3Bは上記レー
ザードライバ3Aと同じ動作でレーザーダイオード1B
に駆動電流を供給し、当該レーザードライバ3Bについ
て上記と同じ条件が整うとラインl3の指定信号が消滅
してラインl4に指定信号が出力され、レーザードライ
バ3Cが同様に制御されてレーザーダイオード1Cに駆
動電流が供給される。以上の動作が繰り返えされること
により、レーザーダイオード1A,1B,1Cは順次、
設定周期で連続的に複数個の光パルス信号を投射する。
【0056】いま、先行車両Tが車間レーダーの距離測
定可能範囲に存在するものとすれば、シーケンスコント
ローラ10からラインl2に指定信号が出力されたとこ
ろで上記制御によりレーザーダイオード1Aから設定周
期で連続的に複数個の光パルス信号が放射され、この光
パルス信号が先行車両Tで反射してこれによる光反射パ
ルス信号がフォトダイオード2に入射する。
【0057】フォトダイオード2に入射した光反射パル
ス信号は当該フォトダイオード2で電気信号に変換さ
れ、アンプ4で増幅されたのちSTC回路5に入力され
てSTC機能による利得制御を受ける。このSTC回路
5による利得制御自体は公知であるが、簡単に説明する
と、シーケンスコントローラ10はラインl1にトリガ
信号を出力すると同時にラインl5にSTC信号を出力
しており、STC回路5は当該STC信号を受領してか
らフォトダイオード2よりアンプ4を介して反射パルス
信号が入力されるまでの時間に対応した増幅度で当該反
射パルス信号を増幅する。従って反射パルス信号は、先
行車両Tと自己車両との間の距離の長短に関係なく、後
段のヒットカウンタ6及び距離カウンタ7に略同一レベ
ルで伝送される。
【0058】また、シーケンスコントローラ10から距
離カウンタ7にラインl6を介して上記トリガ信号の出
力と同時に測距基準信号が出力されており、距離カウン
タ7は、当該測距基準信号を受領してからSTC回路5
を通して入力される反射パルス信号を受領するまでの第
1クロック回路11からのクロックパルスを計数するこ
とにより、レーザーダイオード1Aによる光パルス信号
の放射時から先行車両Tでの光反射パルス信号のフォト
ダイオード2への入射時までの時間を測定し、この動作
をヒットカウンタ6による反射パルス信号の計数値が設
定値Mになるまで、すなわち、ヒットカウンタ6からの
カウントアップ信号をラインl7を介して受領するまで
繰り返す。すなわち、距離カウンタ7はM個の反射パル
ス信号について上記時間を測定し、その平均値をP−S
コンバータ13を介してCPU14に送出する。以上の
動作において、第1クロック回路11と第2クロック回
路12とは互に無関係に異った周期のクロックパルスを
出力しており、これにより上記M個の反射パルス信号に
ついて求めた時間の平均値で表わされる測距のための時
間データは、第1クロック回路のクロックパルス周期よ
り短時間の分解能で求めることができる。このことにつ
いては、本発明に直接関係しないので詳細には説明しな
いが、参考までに掲げておくと、特願昭60−1826
45号(特公平3−12275号)発明の第3実施例に
詳しく説明されている。
【0059】以上のようにして距離カウンタ7から出力
された測距のための時間データはP−Sコンバータ13
を介してCPU14に送付され、CPU14は当該時間
データを距離に換算してメモリ15に記憶するとともに
距離データ、すなわち、先行車両Tとの間の車間距離を
表示器16に表示し、当該車間距離が危険距離として設
定した設定値以下であれば、表示器16に警報を表示す
る。
【0060】以上の動作において、ヒットカウンタ6か
ら出力されるカウントアップ信号は、ラインl8を介し
てシーケンスコントローラ10にも供給され、シーケン
スコントローラ10は当該カウントアップ信号を受領す
ると、前記指定信号の出力を、いまの場合、ラインl2
からラインl3に切替え、これによりレーザーダイオー
ド1Bが発光駆動されて以上と同様の制御が繰り返えさ
れる。また、先行車両Tが存在しないときには、フォト
ダイオード2への光反射パルス信号の入射がないので、
ヒットカウンタ6は設定値Mを計数することはない。こ
の場合には前記したように、ラインl1へのトリガ信号
の送出回数がN回になったことで、レーザーダイオード
1A,1B,1Cの発光駆動の切替えを行なう。何らか
の理由でヒットカウンタ6の計数値が設定値Mになる前
にトリガ信号の送出回数がN回となったとき(すなわ
ち、所定時間内に所定数の反射パルス信号を受信できな
かったとき)も同様である。
【0061】また、シーケンスコントローラ10は、上
記ラインl6への測距基準信号の出力と同時にラインl
9に立ち上り時間測定指示信号が出力され、立ち上りカ
ウンタ8は、ラインl10にカウントアップ信号が出力
されるまでにSTC回路5から入力される反射パルス信
号のそれぞれについて、その立ち上り時間を測定し、そ
の平均値をP−Sコンバータ13を介してCPU14に
送付し、CPU14は当該立ち上り時間(平均値)をメ
モリ15に記憶する。この立ち上り時間データは、測距
動作には直接関係はなく、後述の視程障害検出動作にお
いて使用される。
【0062】以上の測定動作時において、霧等の視程障
害物Fが発生していて、その程度が重度である場合(濃
い霧の発生時)には、目標物Tの有無に係らず、距離デ
ータは特定値Rとなり、反射パルス信号の立ち上り時間
データは長い時間となって、これらのデータは、光パル
ス信号の投射3方向の全てについて、同様な値となる。
【0063】また、視程障害物Fの発生程度が軽度であ
る場合(薄い霧の発生時)、又は視程障害物Fの発生が
ないときには、目標物Tがあるとき、光パルス信号の投
射1方向(例えば、レーザーダイオード1Aの投射方
向)について、距離データは当該目標物Tまでの距離
S、反射パルス信号の立ち上り時間データは短かい時間
となり、光パルス信号の他の投射2方向(例えば、レー
ザーダイオード1B,1Cの投射方向)について、距離
データは無限遠、反射パルス信号の立ち上り時間データ
はなし(測定不能)となる。また、目標物Tがないとき
には、光パルス信号の全投射方向について、距離データ
は無限遠反射パルス信号の立ち上り時間データはなしと
なる。
【0064】次に、視程障害検出動作について説明す
る。
【0065】シーケンスコントローラ10は、ラインl
2,l3,l4に指定信号を設定回数送出する毎にライ
ンl5へのSTC信号の出力を停止し、この状態でライ
ンl2,l3,l4への指定信号の出力を一巡させる
(必ずしも一巡である必要はないが、ここでは一巡させ
るものとする。)。
【0066】STC回路5にSTC信号が入力されない
ときには、当該STC回路5の機能は停止し、回路的に
はアンプ4の出力がSTC回路5の出力と直結されたの
と等価となり、フォトダイオード2からアンプ4を介し
て出力される反射パルス信号はSTC機能による利得制
御を受けないで次段に伝送される。
【0067】以上のように、STC回路5の機能を停止
した状態で、ラインl2,l3,l4に順次指定信号を
送出し、レーザーダイオード1A,1B,1Cから光パ
ルス信号を放射して前記と同様、測距動作と反射パルス
信号の立ち上り時間測定動作が行なわれるが、以上の2
つの動作に加えて、シーケンスコントローラ10からラ
インl11にレベル測定指示信号が送出されて、レベル
検出器9による反射パルス信号の測定動作が行なわれ
る。
【0068】以上のSTC機能停止時の動作時におい
て、重度の視程障害物が発生している場合には、目標物
Tの有無に係らず、光パルス信号の投射3方向全てにつ
いて、距離データは負方向を含むゼロ付近の値となり、
反射パルス信号の立ち上り時間データは短かい時間とな
る。
【0069】また、軽度の視程障害物Fが発生している
ときには、目標物Tの有無に係らず、光パルス信号の投
射3方向全てについて、距離データは特定値R付近の値
となり、反射パルス信号の立ち上り時間データは長い時
間となる。
【0070】また、視程障害物Fが発生していないとき
には、目標物Tがあるとき、光パルス信号の投射1方向
について、距離データは当該目標物Tまでの距離S付近
の値、反射パルス信号の立ち上り時間データは短かい時
間となり、光パルス信号の他の投射2方向について、距
離データは無限遠、反射パルス信号の立ち上り時間デー
タはなし(測定不能)となる。また、目標物Tがない場
合には、光パルス信号の投射3方向の全てについて、距
離データは無限遠、反射パルス信号の立ち上り時間デー
タはなしとなる。
【0071】また、レベル検出器9は反射パルス信号の
レベルを測定するが、当該レベルはSTC回路5による
利得制御を受けていないため、フォトダイオード2に入
射した光反射パルス信号の入射レベルに対応した値とな
る。
【0072】以上のようにして得られたSTC機能停止
時の距離データ、反射パルス信号の立ち上り時間データ
及びレベルデータは、P−Sコンバータ13を介してC
PU14に送付され、CPU14は、前記STC機能作
動時のデータとともにメモリ15に記憶する。
【0073】CPU14は、以上のようにしてSTC機
能の作動時と停止時について測定して得たデータをメモ
リ15から読み出して、視程障害の有無及び視程障害が
有る場合のその軽重度を、前記「計測から得た知見」の
内容に基き、次の表1に示すように判断し、表示器16
に表示する。
【0074】
【表1】
【0075】表示器16への表示内容は、視程障害がな
いときには測距情報、軽度の視程障害があるときには測
距情報及び視程障害注意報、重度の視程障害があるとき
には視程障害警報であり、また、測距情報が表示された
ときには、先行車両(目標物T)との距離が設定値以下
となったときに衝突警報も表示される。
【0076】また、CPU14における視程障害の検出
処理方法としては、STC機能の作動時と停止時におい
て、距離データの変化、反射パルス信号の立ち上り時間
の変化、反射パルス信号の入射レベル変化及び反射パル
ス信号の入射方向数について、前記各測定データを基に
したメンバーシップ関数の項目を構成し、これらメンバ
ーシップ関数項目によって形成されるファジー空間によ
り視程障害の有無を判断するようにすれば、より確実な
視程障害検出動作が可能となる。
【0077】また、以上の実施例では、視程障害物とし
て霧を例に掲げたが、この他に、先行車両による水煙、
スモッグ等による視程障害についても、同じ測定項目で
同様のデータが得られており、本発明は、視程障害が車
間レーダーを取り囲む性質の大気中浮遊物によって発生
するものであれば、それらによる視程障害検出に実施で
きるものである。
【0078】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、設定
回数の測距動作ごとに視程障害検出動作を行ない、視程
障害の発生を警告するようにしたものであり、また、そ
の視程障害検出方法として、車間レーダーのSTC回路
の機能を測距動作の設定回数ごとに停止し、STC機能
の作動時と停止時の距離データ、反射パルス信号の立ち
上り時間データ及び光反射パルス信号の入射方向数、S
TC機能停止時の反射パルス信号のレベルデータの比較
によって視程障害の有無及び視程障害がある場合のその
軽重度を検出するようにしたものであり、本発明は、車
両の運転者に視程障害の発生を周知させることができる
ため、該運転者が霧等の発生時において先行車両との間
の距離を誤認することがなく、安全運転に著しく寄与す
るものであり、また、視程障害の検出は車間レーダー内
において、STC回路の機能停止を設定回数の測距動作
ごとに行うという極めて簡単な処理で、しかも測距動作
と関連づけて行なえるので、簡単なシステム構成で確度
の高い視程障害検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の車間レーダーのブロック図。
【図2】発明の基礎となった計測データを説明する図
で、(A)は、STC機能作動時の透過率と距離信号出
力との関係を示す図、(B)は、STC機能停止時の透
過率と距離信号出力との関係を示す図、(C)はSTC
機能作動時の透過率と反射パルス信号立ち上り時間出力
との関係を示す図、(D)はSTC機能停止時の透過率
と反射パルス信号立ち上り時間との関係を示す図。
【図3】(A)は発明の基礎となった計測の方法を説明
する図、(B)はSTC機能を(A)に示す図と関連さ
せて説明する図。
【符号の説明】
1A,1B,1C…レーザーダイオード 2…フォト
ダイオード 5…STC回路 7…距離カ
ウンタ 8…立ち上りカウンタ 9…レベル
検出器 10…シーケンスコントローラ 14…CP
U 16…表示器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/48 - 7/51 G01S 17/00 - 17/95

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己車両からその進行方向に向けてパル
    ス信号を投射し、該パルス信号が投射されてから先行車
    両等に反射して自己車両で受信されるまでの時間を測定
    し、該測定した時間を距離に換算して自己車両と先行車
    両等との間の距離を求め、該距離が設定値より短かくな
    ったときに警報を発し、設定回数の距離測定動作ごと
    に、上記パルス信号の反射パルス信号を用いて視程障害
    検出動作を行ない、視程障害を検出したときに視程障害
    警告表示を行うようにした車両衝突警報用レーダにおけ
    る視程障害検出方法において、該視程障害警報用レーダ
    は、受信した反射パルス信号のレベルを、パルス信号の
    空間伝播距離の長短にかかわらず略同一に制御するため
    のSTC回路を有し、該STC回路の機能を設定時間間
    隔で停止する制御を行って、次の(1)又は(2)の現
    象のいずれかを検知したとき、視程障害が発生している
    と判断するようにした視程障害検出方法。 (1)STC回路が機能しているとき、距離測定出力は
    ある値を示し、STC回路の機能が停止したとき、上記
    距離測定出力の値が短かくなる方向に変化する現象、 (2)STC回路が機能しているとき、距離測定出力は
    なく、STC回路の機能が停止したとき、上記距離測定
    出力が特定値を示す現象、
  2. 【請求項2】 請求項に記載の車両衝突警報用レーダ
    における視程障害検出方法において、(1)の現象を検
    知したとき、距離測定出力の値の変化が距離ゼロを含む
    一定の範囲内に達したときには重度の視程障害と判定
    し、距離測定出力の値の変化が上記範囲内に達しないと
    き、又は(2)の現象を検知したときには軽度の視程障
    害と判定するようにした視程障害検出方法。
  3. 【請求項3】 請求項に記載の車両衝突警報用レーダ
    における視程障害検出方法において、該車両衝突警報用
    レーダは、反射パルス信号の受信レベル測定手段を有
    し、(1)又は(2)の現象を検出したとき、STC回
    路の機能停止時の反射パルス信号の受信レベルを上記測
    定手段で測定し、該受信レベルに基づいて視程障害の軽
    重度を判定するようにした視程障害検出方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3に記載のいずれかに記載
    の車両衝突警報用レーダにおける視程障害検出方法にお
    いて、該車両衝突警報用レーダは、互いに投射方向の異
    なった複数のパルス信号投射手段を有しており、それぞ
    れのパルス信号投射手段から投射したパルス信号につい
    て、(1)又は(2)の現象を検知するか否かを監視
    し、当該現象の検知方向が複数の方向であることを確認
    して視程障害検出確度を高めるようにした視程障害検出
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の車両
    衝突警報用レーダにおける視程障害検出方法において、
    該車両衝突警報用レーダは、受信した反射パルス信号の
    立ち上がり時間測定手段を有し、該測定手段によって得
    た反射パルス信号の立ち上がり時間に基づいて視程障害
    検出確度を高めるようにした視程障害検出方法。
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