JP3121115B2 - 体液検査体用の支持体及び該支持体の製造方法 - Google Patents

体液検査体用の支持体及び該支持体の製造方法

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JP3121115B2 JP04124291A JP12429192A JP3121115B2 JP 3121115 B2 JP3121115 B2 JP 3121115B2 JP 04124291 A JP04124291 A JP 04124291A JP 12429192 A JP12429192 A JP 12429192A JP 3121115 B2 JP3121115 B2 JP 3121115B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、体液中に含まれている
各種の成分を検出する体液検査体用の支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の病気の発見,診断,治療等に際し
て、例えば、尿,血液,リンパ液等の体液中の各種成分
の有,無およびその含有量等を迅速かつ簡単に知ること
は、極めて有意義なことである。例えば、尿や血液等の
体液中のブドウ糖の量を迅速かつ簡単にに知ることは、
糖尿病の早期発見,診断,並びに管理に大きな役割を果
たす。また、尿中の蛋白質の量を迅速かつ簡単にに知る
ことは、腎疾患の早期発見,診断,治療に大きな役割を
果たす。
【0003】このように、体液中の各種の成分及びその
量を簡単にかつ迅速に検出することは、各種の病気の発
見,診断,治療等において極めて重要なことであり、か
かる体液検査には、体液検査体用の支持体と該支持体に
形成されている試薬層とからなる各種の体液検査体が利
用されている。そして、この種の体液検査体において
は、使用後の体液検査体の廃棄処理が手軽であるという
理由で、該体液検査体をトイレに流せることが要望され
ており、例えば、特開昭60−238763号公報には
水分散性基材を支持体とする体液検査体について説明さ
れており、また、特開平3−170570号公報には、
体液検査体用の支持体として利用される水分散性基材に
ついて説明されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】体液検査体の支持体に
要望される要件は、前記した通り、使用後の体液検査体
の廃棄処理が容易であることから、トイレに流せるよう
な水分散性を有していることであるが、同時に支持体に
対して形成され試薬層と体液中の所定の成分との間の呈
色反応の間及びそれに続く試薬層の変色の判定に要する
時間内においては、体液で浸漬された部分が溶解〜膨潤
するようなことがないことである。
【0005】しかして、このような2要件を同時に満足
する体液検査体用の支持体が要望されているが、前述の
従来の水分散性基材においては、いずれも、かかる要件
を十分満足し得ない場合が存する。
【0006】これに対して本発明は、体液検査体用の支
持体に対して形成される試薬層と体液中の所定の成分と
の間の呈色反応の間及びそれに続く試薬層の変色の判定
に要する時間内においては、体液で浸漬された部分が溶
解〜膨潤するようなことがないが、使用済みのものがト
イレに流せる、すなわち、少量の水の存在下では溶解〜
膨潤するようなことがないが大量の水によって容易に溶
解〜分散する性質を有し、しかも、体液検査体用の支持
体に形成される試薬層と体液との間の反応結果の確認操
作が容易であり、かつ、連続の大量生産が可能な体液検
査体用の支持体、及び、該体液検査体用の支持体を的確
に得る方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の体液検
査体用の支持体は、水溶性紙〜水分散性紙からなる基材
と、該基材の少なくとも片側表面に形成されている第1
の樹脂層と、該第1の樹脂層に積層されている第2の樹
脂層とを有するものであり、前記第1の樹脂層が、水溶
性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(a)で形成されており、
また、前記第2の樹脂層が、水不溶性かつ有機溶剤可溶
性の樹脂(b)、または、水溶性かつ有機溶剤可溶性の
樹脂(a)と水不溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(b)
との混合樹脂で形成されていることからなる。
【0008】請求項2の発明の体液検査体用の支持体
は、請求項1記載の体液検査体用の支持体の構成におい
て、第1の樹脂層が、ポリビニルピロリドン,ポリアク
リル酸,ポリビニルメトキシアセタール,ポリビニルア
ミン,ポリエチレングリコールの中から選択される1種
以上の樹脂による樹脂層からなる。
【0009】請求項3の発明の体液検査体用の支持体
は、請求項1または請求項2記載の体液検査体用の支持
体の構成において、第2の樹脂層が、ポリビニルブチラ
ール、または、ポリビニルブチラールと該ポリビニルブ
チラール重量の2倍以下のポリビニルピロリドンとの混
合樹脂による樹脂層からなる。
【0010】請求項4の発明の体液検査体用の支持体の
製造方法は、水溶性紙〜水分散性紙からなる基材の少な
くとも片側表面に、水溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂
(a)の有機溶剤液からなる塗工剤によって第1の樹脂
層を形成する工程と、該第1の樹脂層面に対して、水不
溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(b)の有機溶剤液、ま
たは、水溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(a)と水不溶
性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(b)との混合樹脂の有機
溶剤液からなる塗工剤によって、第2の樹脂層を形成す
る工程とからなる。
【0011】請求項5の発明の体液検査体用の支持体の
製造方法は、請求項4記載の体液検査体用の支持体の製
造方法の構成において、第1の樹脂層を、ポリビニルピ
ロリドン,ポリアクリル酸,ポリビニルメトキシアセタ
ール,ポリビニルアミン,ポリエチレングリコールの中
から選択される1種以上の樹脂の有機溶剤液による塗工
剤で形成することからなる。
【0012】請求項6の発明の体液検査体用の支持体の
製造方法は、請求項4または請求項5記載の体液検査体
用の支持体の構成において、第2の樹脂層を、ポリビニ
ルブチラール、または、ポリビニルブチラールと該ポリ
ビニルブチラール重量の2倍以下のポリビニルピロリド
ンとの混合樹脂の有機溶剤液による塗工剤で形成するこ
とからなる。
【0013】前記構成による本発明の体液検査体用の支
持体及び該体液検査体用の支持体の製造方法において、
水溶性紙〜水分散性紙からなる基材には、例えば、パル
プや再生パルプを例えばカルボキシメチルセルロースや
ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂をバインダー成分
として抄造した抄造紙が利用される。特に、パルプをカ
ルボキシメチルセルロースをバインダー成分として抄造
した抄造紙が好適である。
【0014】水溶性紙〜水分散性紙からなる基材の少な
くとも片側表面に積層される第1の樹脂層は、水溶性か
つ有機溶剤可溶性の樹脂(a)で形成されているもの
で、2種以上の水溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(a)
同士の混合樹脂で形成されていても良いことは勿論であ
る。
【0015】前述の第1の樹脂層に積層される第2の樹
脂層、すなわち、基材に対して第1の樹脂層を介して積
層される第2の樹脂層は、水不溶性かつ有機溶剤可溶性
の樹脂(b)、または、水溶性かつ有機溶剤可溶性の樹
脂(a)と水不溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(b)と
の混合樹脂で形成されている。この第2の樹脂層が、水
溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(a)と水不溶性かつ有
機溶剤可溶性の樹脂(b)との混合樹脂で形成される場
合には、水可溶性の樹脂(a)の混合量は水不溶性の樹
脂(b)の2倍以下とされていることが好ましい。
【0016】水溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(a)の
代表的なものは、ポリビニルピロリドン,ポリアクリル
酸,ポリビニルメトキシアセタール,ポリビニルアミ
ン,ポリエチレングリコール,ポリビニルメチルエーテ
ル,カルボキシビニルポリマー,酸化エチレン等であ
る。
【0017】また、水不溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂
(b)の代表的なものは、ポリイソブチルエーテル,ポ
リメタクリル酸メチル,ポリ酢酸ビニル,ポリビニルブ
チラール,酢酸セルロース(置換度DS=2.3以上)
等である。
【0018】水溶性紙〜水分散性紙からなる基材の少な
くとも片側表面に形成されている第1の樹脂層を形成す
る際の好適な水溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(a)と
しては、ポリビニルピロリドン,ポリアクリル酸,ポリ
ビニルメトキシアセタール(アセタール化度48〜86
%),ポリビニルアミン,ポリエチレングリコール等で
あり、また、第2の樹脂層を形成する際の好適な水不溶
性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(b)としては、ポリビニ
ルブチラールである。
【0019】請求項1〜3の発明の体液検査体用の支持
体において、第1の樹脂層及び第2の樹脂層は、それぞ
れの樹脂による塗工液を例えば印刷やコーティング等の
手段によって適用することにより、あるいは、既成のフ
ィルムをラミネートする等によって形成し得る。
【0020】なお、塗工液を利用する印刷やコーティン
グ等によって第2の樹脂層を形成する際に、第1の樹脂
層が0.5g(dry)/m2 未満の場合には、該第1
の樹脂層の塗工量が少な過ぎるために、第2の樹脂層を
形成するときの塗工液が第1の樹脂層を浸透し、水溶性
紙〜水分散性紙からなる基材を含浸する。このため、第
2の樹脂層形成用の樹脂が体液検査体用の支持体中に内
添され、該体液検査体用の支持体の水分散性能が悪化す
る。また、第1の樹脂層が4.0g(dry)/m2
超える場合には、該樹脂層の厚さを厚くしたことに対応
するメッリトが得られ無い。
【0021】さらに、第2の樹脂層が0.25g(dr
y)/m2 未満の場合には、体液検査体に必要とされる
剛性が不足するようになり、体液検査体が被検査液であ
る体液と接触した際に、被検査液に接触した部分の体液
検査体の垂れ下がりが大きく、検査結果の判定が容易で
はなくなる。また、該第2の樹脂層が1.0g(dr
y)/m2 を超える場合には、トイレに流せるような水
分散性能が得られ難くなる。
【0022】これらのことから、第1の樹脂層は0.5
〜4.0g(dry)/m2 の範囲内で、また、第2の
樹脂層は0.25g〜1.0g(dry)/m2 の範囲
内で形成されることが好ましい。
【0023】
【作用】本発明の体液検査体用の支持体は、水溶性紙〜
水分散性紙からなる基材と、該基材の少なくとも片側表
面に形成されている第1の樹脂層と、該第1の樹脂層に
積層されている第2の樹脂層とを有しており、前記第1
の樹脂層が、水溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(a)で
形成されており、また、前記第2の樹脂層が、水不溶性
かつ有機溶剤可溶性の樹脂(b)、または、水溶性かつ
有機溶剤可溶性の樹脂(a)と水不溶性かつ有機溶剤可
溶性の樹脂(b)との混合樹脂で形成されている。
【0024】前記構成による本発明の体液検査体は、該
体液検査体における第1の樹脂層、すなわち、水溶性か
つ有機溶剤可溶性の樹脂(a)で形成されている第1の
樹脂層の存在が、第2の樹脂層を形成している樹脂が水
溶性紙〜水分散性紙からなる基材へ浸透してゆくのを阻
止し、水溶性紙〜水分散性紙からなる基材の水分解性を
維持する作用を果たす。
【0025】また、第2の樹脂層、すなわち、水不溶性
かつ有機溶剤可溶性の樹脂(b)、または、水溶性かつ
有機溶剤可溶性の樹脂(a)と水不溶性かつ有機溶剤可
溶性の樹脂(b)との混合樹脂で形成されている第2の
樹脂層の存在が、体液検査体用の支持体の表面に対し
て、該表面が少量の水と短時間接触しただけでは膨潤〜
溶解することのない性質を保持する作用を果たす。
【0026】したがって、本発明の体液検査体用の支持
体は、水溶性紙〜水分散性紙からなる基材と第1の樹脂
層と第2の樹脂層とにより、該支持体に対して形成され
る試薬層と体液中の所定の成分との間の呈色反応の間及
びそれに続く試薬層の変色の判定に要する時間内におい
ては、体液で浸漬された部分が溶解〜膨潤するようなこ
とがないが、使用済みのものがトイレに流せる、すなわ
ち、少量の水の存在下ではその表面が溶解〜膨潤するよ
うなことがないが大量の水によって全体が容易に溶解〜
分散する性質が得られる。
【0027】また、本発明の体液検査体用の支持体は、
水溶性紙〜水分散性紙からなる基材に形成されている第
1の樹脂層と第2の樹脂層とが、いずれも有機溶剤可溶
性の樹脂で形成されていることから、これらの樹脂層を
有機溶剤液による塗工剤によって形成することができる
ため、第1の樹脂層の形成工程と第2の樹脂層の形成工
程とを連続工程で実施することができる。
【0028】さらに、水溶性紙〜水分散性紙からなる基
材に有機溶剤液による塗工剤を利用して第1の樹脂層を
形成するようにすれば、水溶液による塗工剤を利用する
場合に比較して、水溶性紙〜水分散性紙からなる基材の
表面に部分的な溶解〜分散を発生させるようなことがな
いため、高品質のものが得られるようになる。
【0029】さらに、本発明の体液検査体用の支持体
は、部分的に少量の体液と接触しても、該部分が大きく
屈曲したりあるいはカールしたりすることが無いため、
体液と体液検査体用の支持体に形成される試薬層との間
の反応結果の確認操作が容易である。
【0030】また、本発明の体液検査体用の支持体の製
造方法によれば、前述の作用を奏する体液検査体を、特
別の乾燥工程を経ることなく、的確に得られる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の体液検査体用の支持体の具体
的な構成を、その製造実施例を以って説明する。
【0032】実施例1 水溶性紙[三島製紙 (株) :ディソルボ CD−2N
120g/m2 ]による基材の片側表面に、ポリビニル
ピロリドン[GAF CHEMICALS CORPO
RATION プラスドン 90]6.0重量部とイソ
プロピルアルコール94.0重量部とによる塗工剤を、
ミヤバーを利用して1.0g(dry)/m2 の割合に
コーティング,熱乾燥することにより、第1の樹脂層を
形成した。
【0033】次いで、第1の樹脂層の形成工程に連続し
て、該第1の樹脂層面に、ポリビニルピロリドン[GA
F CHEMICALS CORPORATION プ
ラスドン 90]1.67重量部と、ポリビニルブチラ
ール[積水化学 (株) :Bx−1]3.33重量部と、
トルエン38.0重量部と、メチルエチルケトン28.
5重量部と、メタノール28.5重量部とによる塗工剤
を、同じくミヤバーを利用して0.5g(dry)/m
2 の割合にコーティング,熱乾燥することにより、第2
の樹脂層を形成し、本発明の1実施例品である体液検査
体用の支持体(A)を得た。
【0034】実施例2 水溶性紙[三島製紙 (株) :ディソルボ CD−2N
120g/m2 ]による基材の表,裏の両面に、ポリビ
ニルピロリドン[GAF CHEMICALSCORP
ORATION プラスドン 90]10.0重量部
と、メチルエチルケトン45.0重量部と、メタノール
45重量部とによる含浸液を含浸,乾燥させ、前記基材
の表,裏の両面にそれぞれ、1.0g(dry)/m2
の第1の樹脂層を形成した。
【0035】次いで、第1の樹脂層の形成工程に連続し
て、該第1の樹脂層のそれぞれの面に対して、ポリビニ
ルブチラール[積水化学 (株) :Bx−1]5.0重量
部と、トルエン63.33重量部と、メチルエチルケト
ン31.67重量部とによる塗工液を含浸,乾燥させ、
0.5g(dry)/m2 の第2の樹脂層を形成し、
{0.5g(dry)/m2 の第2の樹脂層・・・・1.0
g(dry)/m2 の第1の樹脂層・・・・水溶性紙による
基材・・・・1.0g(dry)/m2 の第1の樹脂層・・・・
0.5g(dry)/m2 の第2の樹脂層}からなる本
発明の1実施例品である体液検査体用の支持体(B)を
得た。
【0036】実施例3 水溶性紙[三島製紙 (株) :ディソルボ CD−2N
120g/m2 ]による基材の片側表面に、ポリビニル
ピロリドン[GAF CHEMICALS CORPO
RATION プラスドン 90]10.0重量部と、
メチルエチルケトン45.0重量部と、メタノール4
5.0重量部とによる塗工剤を、ミヤバーを利用して
1.0g(dry)/m2 の割合にコーティング,熱乾
燥することにより、第1の樹脂層を形成した。続いて、
該第1の樹脂層面に、ポリビニルピロリドン[GAF
CHEMICALS CORPORATION プラス
ドン90]3.33重量部と、ポリビニルブチラール
[積水化学 (株) :Bx−1]1.67重量部と、トル
エン38.0重量部と、メチルエチルケトン28.5重
量部と、メタノール28.5重量部とによる塗工剤を、
同じくミヤバーを利用して、0.5g(dry)/m2
の割合にコーティング,熱乾燥することにより、第2の
樹脂層を形成し、本発明の1実施例品である体液検査体
用の支持体(C)を得た。
【0037】比較例1 水溶性紙[三島製紙 (株) :ディソルボ CD−2N
120g/m2 ]による基材の片側表面に、ポリビニル
ピロリドン[GAF CHEMICALS CORPO
RATION プラスドン 90]6.67重量部と、
ポリビニルブチラール[積水化学 (株) :Bx−1]
3.33重量部と、トルエン20.0重量部と、メチル
エチルケトン10.0重量部と、メタノール60.0重
量部とによる塗工剤を、ミヤバーを利用して、1.0g
(dry)/m2 の割合にコーティング,熱乾燥するこ
とにより、比較のための体液検査体用の支持体(D)を
得た。
【0038】比較例2 水溶性紙[三島製紙 (株) :ディソルボ CD−2N
120g/m2 ]による基材の一方の面に、ポリビニル
ピロリドン[GAF CHEMICALS CORPO
RATION プラスドン 90]6.0重量部とイソ
プロピルアルコール94.0重量部とによる塗工剤を、
ミヤバーを利用して1.0g(dry)/m2 の割合に
コーティング,熱乾燥することにより、第1の樹脂層を
形成した。続いて、前記基材の他方の面に、ポリビニル
ピロリドン[GAF CHEMICALS CORPO
RATION プラスドン 90]1.67重量部と、
ポリビニルブチラール[積水化学 (株) :Bx−1]
3.33重量部と、トルエン38.0重量部と、メチル
エチルケトン28.5重量部と、メタノール28.5重
量部とによる塗工剤を、同じくミヤバーを利用して0.
5g(dry)/m2の割合にコーティング,熱乾燥す
ることにより、第2の樹脂層を形成し、比較のための体
液検査体用の支持体(E)を得た。
【0039】比較例3 水溶性紙[三島製紙 (株) :ディソルボ CD−2N
120g/m2 ]による基材の片側表面に、ポリビニル
ピロリドン[GAF CHEMICALS CORPO
RATION プラスドン 90]1.67重量部と、
ポリビニルブチラール[積水化学 (株) :Bx−1]
3.33重量部と、トルエン38.0重量部と、メチル
エチルケトン28.5重量部と、メタノール28.5重
量部とによる塗工剤を、同じくミヤバーを利用して0.
5g(dry)/m2 の割合にコーティング,熱乾燥す
ることにより、第2の樹脂層を形成した後、該第2の樹
脂層面に対して、ポリビニルピロリドン[GAF CH
EMICALS CORPORATION プラスドン
90]6.0重量部とイソプロピルアルコール94.
0重量部とによる塗工剤を、ミヤバーを利用して1.0
g(dry)/m2 の割合にコーティング,熱乾燥する
ことにより、第1の樹脂層を形成し、比較のための体液
検査体用の支持体(F)を得た。
【0040】体液検査体の製造 前述の実施例1〜3及び比較例2の各体液検査体用の支
持体(A)〜(C)及び(E)の片側の表面の第2の樹
脂層面に対して、また、比較例1の体液検査体用の支持
体(D)の樹脂層面に対して、さらに、比較例3の体液
検査体用の支持体(F)の片側の表面の第1の樹脂層面
に対して、各支持体を8mm×90mmの平面矩形状を
なす短冊状に裁断したときに、各裁断片の端部の近くに
5mm×5mmの平面矩形状の検査試薬層が得られるよ
うにして、下記組成からなるブドウ糖検査試薬用の組成
物による検査試薬層を80メッシュのスクリーン版を利
用して印刷した。
【0041】 ブドウ糖検査試薬用組成物 ブドウ糖酸化酵素・・・・・・3.6重量部 ペルオキシダーゼ・・・・・・2.4重量部 グアヤク脂・・・・・・・・・・・・4.8重量部 ソルビタンモノラウレート・・・・・・7.2重量部 L- アスコルビルステアレート・・・・・・0.24重量部 クエン酸・・・・・・2.8重量部 クエン酸ソーダ ・・・・・・11.0重量部 ポリビニルピロリドン(BASA AG:コリドン90)・・・・・・12.6 重量部 ポリビニルブチラール(積水化学工業:エスレックBX−1)・・・・・・2. 25重量部 セルロース微粉末(旭化成工業:アビセルTG−D)・・・・・・171重量部 n- アミルアルコール・・・・・・171重量部 ブチルセロソルブアセテート・・・・・・67重量部
【0042】前記検査試薬層が形成されている各支持体
を8mm×90mmの平面矩形状の裁断し、各裁断片の端部
の近くに、5mm×5mmの平面矩形状の単一の検査試
薬層が形成されている体液検査体を得た。
【0043】[実験]先の各体液検査体について、剛
性、水分散性、カールの発生の有,無についてを試験し
た。結果を[表1]に示す。
【0044】なお、評価は以下の通りにして行なった。
【0045】(1) 剛性 2mlの水道水を、スポイトを利用して、体液検査体の
検査試薬層が形成されている方の端縁から約30mmに
亙って均一に吹き掛けた後、水道水で浸潤された部分が
水平台の端部からはみ出すようにして水平台上に置き、
この水平台と垂れ下がった体液検査体の部分との間に形
成される角度θを測定した。この角度θにより、 θ≧150の場合・・・・◎(剛性に優れている) 150>θ≧130・・・・○ 130>θ・・・・△ で表示した。
【0046】(2) 水分散性 約500ccの水が収容されているビーカー内の水をス
ターラーで撹拌し、高さ3〜4cmの渦が安定するよう
になってから、各体液検査体(8×90mmの短冊片)
を投入し、該体液検査体が塊状に分散するのに要する時
間(秒)を測定した。また、各体液検査体(8×90m
mの短冊片)を投入してから5分間経過した時点での体
液検査体の分散片の大きさを計測し、該時点での水分散
度を、 8×20mm未満に分散したもの・・・・◎(分散性に優れ
ている) 8×20mm以上〜30mm未満に分散したもの・・・・○ 8×30mm以上に分散したもの・・・・△ で表示した。
【0047】(3) カールの発生の有,無 温度20℃,湿度80%RHの室内に各体液検査体(8
×90mmの短冊片)を静置し、カールが発生するか否か
を試験した結果、体液検査体(A)〜(F)のいずれに
もカールの発生は無かった。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明の体液検査体用の支持体は、該支
持体に対して形成される試薬層と体液中の所定の成分と
の間の呈色反応の間及びそれに続く試薬層の変色の判定
に要する時間内においては、十分な剛性を有しており、
体液で浸漬された部分が溶解〜膨潤するようなことが無
く、しかも、使用済みのものがトイレに流せることか
ら、使用方法及び使用後の処置を容易に行なえる体液検
査体が得られる。
【0050】また、本発明の体液検査体用の支持体は、
該支持体の表面に対する体液検査用の試薬層の形成が容
易で、しかも、基材の片側表面にのみ第1の樹脂層と第
2の樹脂層とが形成されている場合においても、該支持
体がカールすることがないので、基材の表,裏の両面に
バランスして樹脂層を形成する必要性がなく、廉価に供
給し得る。
【0051】本発明の体液検査体用の支持体の製造方法
によれば、第1の樹脂層と第2の樹脂層とを、いずれも
有機溶剤液による塗工液で形成するものであるため、第
1の樹脂層の形成工程に連続して第2の樹脂層を形成す
ることができ、また、第2樹脂層の形成後にも特別な長
時間を要する乾燥工程が不要であり、しかも、第1の樹
脂層の形成が有機溶剤液による塗工液の適用によって行
なわれることは、水溶性紙〜水分散性紙からなる基材の
表面の損傷の度合いが、水溶液による塗工液を適用する
場合と比較して極めて抑制される。
【0052】したがって、本発明の体液検査体用の支持
体の製造方法は、高品質のものを極めて効率良く製造し
得るという効果を奏する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−162956(JP,A) 特開 平2−78956(JP,A) 特開 昭50−63791(JP,A) 特開 昭60−238763(JP,A) 特開 平3−170570(JP,A) 特開 平3−205562(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 G01N 31/22 G01N 33/48 - 33/50

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性紙〜水分散性紙からなる基材
    と、該基材の少なくとも片側表面に形成されている第1
    の樹脂層と、該第1の樹脂層に積層されている第2の樹
    脂層とを有しており、前記第1の樹脂層が、水溶性かつ
    有機溶剤可溶性の樹脂(a)で形成されており、また、
    前記第2の樹脂層が、水不溶性かつ有機溶剤可溶性の樹
    脂(b)、または、水溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂
    (a)と水不溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(b)との
    混合樹脂で形成されていることを特徴とする体液検査体
    用の支持体。
  2. 【請求項2】 第1の樹脂層が、ポリビニルピロリド
    ン,ポリアクリル酸,ポリビニルメトキシアセタール,
    ポリビニルアミン,ポリエチレングリコールの中から選
    択される1種以上の樹脂で形成されている請求項1記載
    の体液検査体用の支持体。
  3. 【請求項3】 第2の樹脂層が、ポリビニルブチラー
    ル、または、ポリビニルブチラールと該ポリビニルブチ
    ラール重量の2倍以下のポリビニルピロリドンとの混合
    樹脂で形成されている請求項1または請求項2記載の体
    液検査体用の支持体。
  4. 【請求項4】 水溶性紙〜水分散性紙からなる基材の
    少なくとも片側表面に、水溶性かつ有機溶剤可溶性の樹
    脂(a)の有機溶剤液からなる塗工剤により、第1の樹
    脂層を形成した後、該第1の樹脂層面に対して、水不溶
    性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(b)の有機溶剤液、また
    は、水溶性かつ有機溶剤可溶性の樹脂(a)と水不溶性
    かつ有機溶剤可溶性の樹脂(b)との混合樹脂の有機溶
    剤液からなる塗工剤により、第2の樹脂層を形成するこ
    とを特徴とする体液検査体用の支持体の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1の樹脂層を、ポリビニルピロリド
    ン,ポリアクリル酸,ポリビニルメトキシアセタール,
    ポリビニルアミン,ポリエチレングリコールの中から選
    択される1種以上の樹脂の有機溶剤液で形成する請求項
    4記載の体液検査体用の支持体の製造方法。
  6. 【請求項6】 第2の樹脂層を、ポリビニルブチラー
    ル、または、ポリビニルブチラールと該ポリビニルブチ
    ラール重量の2倍以下のポリビニルピロリドンとの混合
    樹脂の有機溶剤液で形成する請求項4または請求項5記
    載の体液検査体用の支持体の製造方法。
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