JP2847532B2 - 体液検査体用の支持体 - Google Patents

体液検査体用の支持体

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、尿,血液,リンパ液等の体液中に含まれて
いるブドウ糖,蛋白質,ウロビリノーゲン等の検査目的
成分の検出とその含有濃度の判定、さらにはpHの測定等
に利用される体液検査体のための支持体、すなわち検査
試薬が含浸されている濾紙を貼着させたり、あるいは検
査試薬を含有させてあるインキによる印刷層を形成した
りする際の支持体に関するものである。
「従来の技術」 各種の病気の発見,診断,治療等に際して、例えば、
尿,血液,リンパ液等の体液中に含有されているブドウ
糖や蛋白質等各種成分の有,無およびその含有濃度、さ
らにはpH等を検査することが屡々行なわれており、支持
体に対して各種の検査試薬層または前記検査試薬層と判
定用の基準色調層とを担持させた体液検査体が利用され
ている。
前記体液検査体における支持体には適度の剛性が必要
とされるために、例えばポリスチレン等によるプラスチ
ックシートが使用されていたが、該プラスチックシート
による支持体を使用した体液検査体は、前記支持体が水
に溶解または分散するものではないため、使用後にこれ
をトイレで廃棄処理することができなく、利用者にとっ
て使用後の処置の煩雑性が問題となっていた。
このために、パルプや再生パルプからなる繊維成分と
カルボキシメチルセルロース等の水溶性樹脂からなるバ
インダー成分とを利用して得られた抄造紙を支持体とす
る体液検査体が、トイレでの廃棄処理が可能な水分散性
の体液検査体として提案された「特開昭60−238763号公
報]。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、前記支持体に担持されている検査試薬層に
よる体液の検査は、予め調整されているpHの下で体液中
の特定の物質が検査試薬層中の検査試薬と反応すること
によって正確な検査結果が得られるようなものが多く、
検査目的物質の検出反応中に体液以外の要因によって前
記検出反応部分のpHが変化するようなことは、検査結果
に適確性を欠く要因になっている。
すなわち、例えば体液中のブドウ糖の検出は、採取し
た体液中のブドウ糖がグルコースオキシダーゼ等のブド
ウ糖酸化酵素の作用によって空気中の酸素と反応し、最
終的にグルコン酸と過酸化水素に酸化される作用を利用
して行なわれるものであって、前記生成した過酸化水素
からペルオキシダーゼの作用によって発生期の酸素を産
出させ、この酸素をグアヤク脂やo−トリジン等の被酸
化性指示薬と反応させて得られる前記指示薬による発色
の程度により、ブドウ糖の有無およびその定量を行なう
ものである。
この反応に基づいて行なわれるブドウ糖の検出におい
ては、支持体に担持させてある被酸化性指示薬は、ブド
ウ糖検出用の検査試薬層中で好ましい呈色変化が生ずる
ような酸性側のpHに調整されているのが普通である。
また体液中の蛋白質の検出は、酸性側のpHに維持され
ている蛋白検出用の指示薬、例えばテトラブロモフェノ
ールブルー,テトラブロモチモールブルー,テトラフェ
ノールフタレインエチルエステル等の蛋白質検出用の指
示薬と、体液中の蛋白質との間で複合物が形成されるこ
とによって、指示薬の酸性色である黄色から塩基性色で
ある青色に前記指示薬が変色する原理を利用して行なわ
れるものであって、その際の変色の程度によって体液中
の蛋白質の量が定量される。
したがって、支持体に担持されている蛋白質検出用の
検査試薬層は、反応の初期においては、酸性側のpHに維
持されていることが必要とされている。
さらに、体液中のウロビリノーゲンの検出は、採取さ
れた体液中のウロビリノーゲンが、酸性側に維持されて
いるp−ジ(アルキル)−アミノベンズアルデヒドとの
間で複合体を形成し、非検査液中に存在するウロビリノ
ーゲンの濃度に応じて黄桃色〜赤紫色に呈色する原理を
利用するものであって、支持体に担持されているウロビ
リノーゲン検出用の検査試薬層は、反応の初期において
は酸性側のpHに維持されていることが必要である。
なお、支持体に対して検査試薬層を担持させた体液検
査体は、該検査体における検査試薬層のみが被検査体で
ある体液中に浸漬されるわけではなく、支持体ととも検
査試薬層が体液中に浸漬される。
しかして、前記パルプや再生パルプからなる繊維成分
とカルボキシメチルセルロース等の水溶性樹脂からなる
バインダーとによる抄造紙を支持体とする体液検査体
は、該検査体における支持体自体がアルカリ性であるた
め、体液のpHの検査結果が得られないだけでなく、体液
中の特定成分と前記特定のpHの下で検査試薬との反応を
利用して検査試薬層におけるpHの変化に基づく呈色によ
って検出〜定量する物質の検査においても、前記支持体
の浸漬によって被検査体のpHが変化してしまい、正確な
検査結果が得られ難くなる。
さらに、前記パルプや再生パルプからなる繊維成分と
カルボキシメチルセルロース等の水溶性樹脂からなるバ
インダーとによる抄造紙を使用した支持体は、体液検査
体における支持体に必要とされる十分な剛性を具備する
厚さのものになると、その水分散性が不十分になり易い
という欠点もある。
これに対して本発明は、体液検査体の支持体に必要と
される十分な剛性を具備する厚さのものであっても、そ
のものの水分散性ないし水溶解性が依然として良好であ
り、しかも体液の検査反応中において支持体自体に起因
するpHの変化がなく、検査試薬層による検査結果を正確
に把握し得る体液検査体が得られる体液検査体用の支持
体を提供するものである。
「課題を解決するための手段」 上記の課題は、以下の構成による本発明の体液検査体
用の支持体によって解決される。
すなわち本発明は、繊維状カルボキシメチルセルロー
ス及び/又は繊維状カルボキシエチルセルロースを含有
する抄造用原料を抄造してなる抄造紙であって、しかも
繊維状カルボキシメチルセルロースと繊維状カルボキシ
エチルセルロースとの合計重量が全繊維成分の重量の2/
3以上である抄造紙からなり、かつ該抄造紙における前
記繊維状カルボキシメチルセルロースと繊維状カルボキ
シエチルセルロースは、そのエーテル化度が0.2〜1.0、
塩基飽和度が20%以上であり、又該抄造紙の溶解液また
は分散液のpHが5.0〜8.0の範囲内にある体液検査体用の
支持体からなる。
上記構成による本発明の体液検査体用の支持体をなす
抄造紙は、該抄造紙の繊維主成分が、エーテル化度0.2
〜1.0の繊維状カルボキシメチルセルロース及び/又は
カルボキシエチルセルロースであり、全繊維成分の重量
の2/3以上が繊維状カルボキシメチルセルロース及び/
又はカルボキシエチルセルロースからなる抄造用原料を
抄造して得られたものである。
繊維状カルボキシメチルセルロース及び/又はカルボ
キシエチルセルロースに対して、所望に応じてマイナー
成分として混合し得る他の繊維成分は、例えば製紙用の
クラフトパルプ,サルファイトパルプ,化繊用の溶解パ
ルプ,ポリアミド繊維,ポリエステル繊維等である。
ここで、繊維状カルボキシメチルセルロース及び/又
はカルボキシエチルセルロースに対してのマイナー繊維
成分が、カルボキシメチルセルロースとカルボキシエチ
ルセルロースとの合計量100重量部に対して50重量部を
越えると、得られる抄造紙の水中分散性が悪化する傾向
を有する。
従って、抄造紙を形成しているマイナー成分としての
繊維、つまりエーテル化度が0.2〜1.0の範囲内にあり、
かつ塩基飽和度が20%以上である繊維状カルボキシメチ
ルセルロース及び/又はカルボキシエチルセルロース以
外の繊維は、これらのカルボキシメチルセルロースとカ
ルボキシエチルセルロースとの合計量100重量部に対し
て50重量部以下でなければならない。
なお、前記抄造紙における繊維主成分をなすカルボキ
シメチルセルロースとカルボキシエチルセルロースのエ
ーテル化度が0.2未満になると、抄造紙の水分散性〜水
溶解性が十分ではなくなる。
このために、前記抄造紙における繊維主成分をなすカ
ルボキシメチルセルロース及び/又はカルボキシエチル
セルロースのエーテル化度は0.2以上であることが必要
である。
また、前記抄造紙における繊維主成分をなすカルボキ
シメチルセルロースとカルボキシエチルセルロースのエ
ーテル化度が0.65以上になると、繊維の膨潤が激しくな
るために、抄造工程に手間がかかるようになるが、抄造
速度にこだわらなければエーテル化度1.0までのものを
利用し得る。
しかしながら、抄造工程における抄造特性と抄造紙の
水分散性〜水溶解性と強度等との観点から、エーテル化
度0.40〜0.60の繊維状カルボキシメチルセルロース及び
/又はカルボキシエチルセルロースを使用することが好
ましい。
前記抄造紙における繊維主成分をなす前述の繊維状カ
ルボキシメチルセルロースまたは繊維状カルボキシエチ
ルセルロースは、これらの塩基飽和度が20%未満になる
と、トイレに流せ得る水分散性〜水溶解性が備えられな
くなるので、前記繊維状カルボキシメチルセルロース及
び/又は繊維状カルボキシエチルセルロースは、その塩
基飽和度が20%以上のものであることが必要である。
前記抄造紙における繊維主成分をなす繊維状カルボキ
シメチルセルロース及び/又は繊維状カルボキシエチル
セルロースの塩基飽和度の調節、及び抄造紙の溶解液ま
たは分散液のpHの調節は、エーテル化度0.2〜1.0の繊維
状カルボキシメチルセルロース及び/又はカルボキシエ
チルセルロースを繊維主成分とする抄造用原料を抄造す
る工程において、抄造工程中のフェルト上にある湿紙
に、例えば炭酸ソーダ,苛性ソーダ等によるアルカリ金
属化合物の水溶液の小過剰(湿紙中におけるカルボキシ
メチルセルロースやカルボキシエチルセルロースの中和
当量以上)を添加し、繊維状セルロースグリコール酸が
イオン交換によってNa塩等の金属塩に変えられているpH
10〜11程度の乾燥紙を得る前段工程と、得られた乾燥紙
を稀酸で処理する後段工程とによって、容易に行なうこ
とができる。
すなわち、繊維状カルボキシメチルセルロース及び/
又はカルボキシエチルセルロースを繊維主成分とする抄
造用原料の抄紙工程中において、フエルト上の湿紙にア
ルカリ金属化合物の水溶液を添加するようにすれば、前
記フェルトが湿紙に対する補強ベルトの作用を奏するた
め、湿紙に切断等の損傷を起こすようなことがなく、し
かも連続操業によって乾燥紙を得ることができる。
前記アルカリ金属化合物の水溶液として、例えばメタ
ノール,アセトン等の有機溶媒を含有する水溶液を利用
するようにすれば、前記アルカリ処理工程中での湿紙の
損傷をさらに効果的に防止し得る。
また、前記繊維主成分が繊維状セルロースグリコール
酸のNa塩等の金属塩からなるpH10〜11程度の抄造紙に、
稀酸を塗布,含浸させ、繊維状セルロースグリコール酸
を部分的に生成させることからなる後段工程としての酸
処理工程は、例えば、塩酸等の稀酸溶液をpHを調節しな
がら均一に塗布することによっても行なえるが、この方
法では、−COOH→−COONaの逆反応が部分的に著しくな
る場合があり、塩基飽和度が20%以上の均一な繊維状セ
ルロースグリコール酸を生成させることが困難になる。
このために前記酸処理は、有機溶媒と水との混合溶媒
に水中酸指数(水中における解離定数の逆数の対数:pKa
値)3以上の水中酸指数の高い有機酸を溶解させた溶液
を利用して行なうのがよい。
すなわち、前記有機溶媒と水との混合溶媒に、水中酸
指数3以上の水中酸指数の高い有機酸を溶解させた溶液
による酸処理の場合には、繊維状セルロースグリコール
酸のNa塩等の金属塩の塩基飽和度の低下の度合いを効果
的に抑えられるので、例えば酢酸,コハク酸,乳酸,グ
リコール酸,リンゴ酸,酒石酸等の水中酸指数3以上の
酸を、有機溶媒と水との混合溶媒に溶解させてなる0.3
〜10重量%程度の酸溶液による酸処理を施すのがよい。
混合溶媒における有機溶媒には、例えばメチルアルコ
ール,エチルアルコール,ブチルアルコール,プロピル
アルコール等のアルコール類や、アセトン,メチルエチ
ルケトン,メチルプロピルケトン等のケトン類が好適で
あり、混合溶媒中の前記有機溶媒の存在が前記繊維状カ
ルボキシメチルセルロースまたはカルボキシエチルセル
ロースの塩基飽和度の低下の度合いを抑える作用を果た
すことから、30重量%以上の有機溶媒を含有する混合溶
媒を利用するのが好ましい。
前記酸処理工程によって得られる繊維状カルボキシメ
チルセルロースまたはカルボキシエチルセルロースの塩
基飽和度は、カルボキシメチルセルロースまたはカルボ
キシエチルセルロースのエーテル化度,利用する酸の種
類,利用する酸の水中酸指数,混合溶媒の組成,処理液
の酸濃度,処理液の塗工速度等によって決定するが、他
の因子が全て同一である場合には、処理液の酸の濃度に
よって決まる。
従って、予備実験で予め決定した条件による酸処理を
施すことにより、繊維主成分をなす繊維状カルボキシメ
チルセルロース及び/又はカルボキシエチルセルロース
の塩基飽和度が20%以上になっており、しかも前記抄造
紙の溶解液または分散液のpHが5.0〜8.0の範囲内にある
抄造紙を得るようにするのがよい。
本発明の体液検査体用の支持体は、前述の通り、該支
持体をなす抄造紙の繊維主成分である繊維状カルボキシ
メチルセルロース及び/又はカルボキシエチルセルロー
スの塩基飽和度が20%以上になっており、しかも該抄造
紙の溶解液または分散液のpHが5.0〜8.0の範囲内にある
ものであるが、溶解液または分散液のpHは5.5〜7.0の範
囲内にあるものが、より好ましい。
支持体に検査試薬層を担持させた体液検査体は、該検
査体を非検査液である体液中に浸漬させ、検査試薬層に
おける呈色変化によって検査結果を判断するものである
から、体液中の浸漬された部分が所定の時間の間は溶解
〜水分散するすることのないように、支持体の厚さ等を
適宜選定するものであることは勿論であり、一般的には
坪量100〜200g/m2程度の抄造紙を使用する。
また、前記構成からなる本発明の体液検査体用の支持
体は、具体的には、表面に検査試薬層が担持される短冊
状をなす試験片やシート状等の形態、さらには被検査液
を収容するカップ状や皿状等に形成されるものであり、
これらの支持体の内周面に所定の検査試薬層を担持する
ようにして使用する。
「実施例」 以下本発明の体液検査体用の支持体の具体的な構成
を、製造実施例を以って説明する。
実施例1 エーテル化度0.54の繊維状カルボキシメチルセルロー
ス80重量部と晒クラフトパルプ20重量部との混合抄紙原
料を叩解度20゜SRに叩解した抄造用原料を、丸網抄紙機
によって速度20m/min.で無サイズで抄造する際に、前記
抄造工程中にて8重量%の炭酸ソーダ水溶液を湿紙に塗
布し、坪量120g/m2のアルカリ性抄造紙[a]を得た。
続いて、メタノール−水の等量混合溶媒中に、酢酸と
クエン酸(混合重量比2:3)を溶解した1.25重量%の稀
酸溶液を、ロールコーター法にて、前記稀酸溶液中の酸
成分が1.9g/m2の割合になるようにして塗工,乾燥する
ことにより、本発明の1実施例品たる体液検査体用の支
持体たる中性の抄造紙[b]を得た。
前記得られた抄造紙[b]の水分散液のpHは5.8、ア
ルカリ性抄造紙[a]の塩基置換容量は2.79meq/g(計
算値)、中性の抄造紙[b]の塩基飽和度は65.1%であ
る。
比較例1 叩解度20゜SRに叩解した晒クラフトパルプによる抄造
用原料を、丸網抄紙機によって速度20m/min.で抄造する
ことにより、坪量120g/m2の比較のための抄造紙[c]
を得た。
[実 験 1] 約500ccの水を収容したビーカー内の水をスターラー
で撹拌し、高さ3〜4cmの渦が安定するようになってか
ら、前記実施例1で得られた抄造紙[b]、比較例1で
得られた抄造紙[c]、および、前記実施例1の途中工
程で得られた抄造紙[a]のそれぞれの8×80mmの短冊
片を投入し、前記各短冊片の水分散性を確認した。
結果は以下の通りである。
抄造紙[a]……非常に良好 抄造紙[b]……良好、 抄造紙[c]……悪い、 [実 験 2] 前記実施例1で得られた抄造紙[b]、比較例1で得
られた抄造紙[c]、および前記実施例1の途中工程で
得られた抄造紙[a]のそれぞれを支持体とし、下記の
インキ組成物によるpH検査用の試薬層を、スクリーン印
刷によって形成した。
なお、前記試薬層の印刷には、80メッシュのスクリー
ン版を利用し、レジストとスクリーン紗との合計の厚さ
は190μのものを使用した。
pHの検査用のインキ組成物 メチルレッド ……0.070重量部 ブロムチモールブルー ……1.0重量部 ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド ……1.0重量部 ポリビニルピロリドン ……8.3重量部 ポリビニルブチラール ……4.1重量部 セルロース微粉末 ……174.0重量部 ブチルセロソルブ ……226.0重量部 ブチルセロソルブアセテート ……22.0重量部 水酸化ナトリウム ……0.098重量部 水 ……2.0重量部 さらに、正常尿に希塩酸および苛性ソーダ溶液をそれ
ぞれ添加して、pH5,6,7,8および9に調整したものを準
備し、これらの検体に前記3種類の支持体を利用したpH
検査紙を浸漬し、各検査紙の変色を観察したところ、前
記抄造紙[b]を支持体とした検査体では、別製の対照
表の対応するpHの色彩と同一色に呈色されたが、抄造紙
[a]および抄造紙[c]を支持体とする検査体では、
検体のpHと別製の対照表の対応するpHの色彩とが一致し
なかった。
「発明の作用,効果」 本発明の体液検査体用の支持体は、繊維状カルボキシ
メチルセルロース及び/又は繊維状カルボキシエチルセ
ルロースを含有する抄造用原料を抄造してなる抄造紙で
あって、しかも繊維状カルボキシメチルセルロースと繊
維状カルボキシエチルセルロースとの合計重量が全繊維
成分の重量の2/3以上である抄造紙からなり、かつ該抄
造紙における前記繊維状カルボキシメチルセルロースと
繊維状カルボキシエチルセルロースは、そのエーテル化
度が0.2〜1.0、塩基飽和度が20%以上であり、又該抄造
紙の溶解液または分散液のpHが5.0〜8.0の範囲内にある
ものである。
従って、本発明の体液検査体用の支持体をなす抄造紙
は、該抄造紙における繊維主成分が、エーテル化度0.2
〜1.0の繊維状カルボキシメチルセルロース及び/又は
カルボキシエチルセルロースからなり、しかも該繊維主
成分をなす繊維状カルボキシメチルセルロース及び/又
はカルボキシエチルセルロースは、その塩基飽和度が20
%以上に調整されているものであるために、水溶解性〜
水分散性が良好であり、体液検査用の支持体に必要とさ
れる適度の剛性を満足する程度の厚さを具備するもので
あっても、使用後にはトイレでの廃棄処理に付すること
ができる。
これによって、本発明の体液検査用の支持体を利用し
てなる体液検査体は、使用者にとってその廃棄処理が簡
便であり、しかも衛生的に廃棄し得る。
また本発明の体液検査用の支持体は、該支持体をなし
ている抄造紙の溶解液または分散液のpHが5.0〜8.0の範
囲内にあるものであるから、非検査液である体液のpHの
測定や、例えば、ブドウ糖,蛋白質,ウロビリノーゲン
等の検出用試薬層のように、予め酸性側に調整されてい
る検査試薬層を利用する体液の検査の場合においても、
検査反応部分のpHが支持体自体によって変化するような
ことがない。
これによって、本発明の体液検査用の支持体を使用し
てなる体液検査体は、体液の検査反応中において支持体
自体に起因するpHの変化がなく、検査試薬層による検査
結果を正確に把握し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 素裕 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−238763(JP,A) 実開 昭63−17458(JP,U) 化学大辞典編集委員会編「化学大辞 典」(昭和35年)「カルボキシメチルセ ルカース」の項 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/48 - 33/52 G01N 33/58 - 33/98 G01N 31/00 - 31/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維状カルボキシメチルセルロース及び/
    又は繊維状カルボキシエチルセルロースを含有する抄造
    用原料を抄造してなる抄造紙であって、しかも繊維状カ
    ルボキシメチルセルロースと繊維状カルボキシエチルセ
    ルロースとの合計重量が全繊維成分の重量の2/3以上で
    ある抄造紙からなり、かつ該抄造紙における前記繊維状
    カルボキシメチルセルロースと繊維状カルボキシエチル
    セルロースは、そのエーテル化度が0.2〜1.0、塩基飽和
    度が20%以上であり、又該抄造紙の溶解液または分散液
    のpHが5.0〜8.0の範囲内にあることを特徴とする体液検
    査体用の支持体。
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