JP3120132B2 - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JP3120132B2
JP3120132B2 JP05049359A JP4935993A JP3120132B2 JP 3120132 B2 JP3120132 B2 JP 3120132B2 JP 05049359 A JP05049359 A JP 05049359A JP 4935993 A JP4935993 A JP 4935993A JP 3120132 B2 JP3120132 B2 JP 3120132B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電界効果トランジスタ
の製造等におけるパターン形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロ波帯の能動素子として、
砒化ガリウム金属半導体電界効果トランジスタ(以下、G
aAsMESFETと記す)が広く用いられている。GaAsMESFETに
おいては、ソース・ドレイン電極は基板とオーミック接
合をした金属で形成され、ゲート電極は基板とショット
キー接合をした金属で形成される。
【0003】GaAsMESFETは、シリコントランジスタより
も高速で動作するため、マイクロ波帯の能動素子として
用いられているが、高速性能を向上させるために、最近
はゲート電極の微細化が著しく進み、ゲート電極の断面
幅(以下、ゲート長という)は0.25μm以下が実用化され
ている。
【0004】GaAsMESFETにおいては、これらの金属電極
の形成方法としてリフトオフ法が広く用いられている。
以下、図6〜図8を用いてリフトオフ法によるゲート金
属電極の形成方法を説明する。
【0005】図6は、リフトオフ法を用いてゲート金属
電極を形成する従来法の一例を示したもので、図6(a)
において、GaAs基板1上にSiO2膜2を形成する。さらに
そのSiO2膜2上にレジスト膜3を形成し、露光、現像に
よりレジスト開口部4を形成する。
【0006】図6(b)において、レジスト膜3をマスク
として、SiO2膜2をフッ化水素酸とフッ化アンモニウム
の混合水溶液で選択的に除去してSiO2開口部5を形成す
る。この際、SiO2開口部5のGaAs基板1露出部の幅をレ
ジスト開口部4の幅より大きくする。図6(c)におい
て、SiO2開口5を設けたSiO2膜2をマスクとして、GaAs
基板1の一部を湿式のエッチング法により選択的に除去
してリセス構造6を形成する。
【0007】図6(d)において、ゲート金属膜7を蒸着
する。この際、レジスト開口部4の部分はGaAs表面が露
出しているためにゲート金属電極8が形成される。ま
た、レジスト膜3のレジスト開口部4周辺はSiO2開口部
5上においてオーバーハングとなるため、ゲート金属膜
7とゲート金属電極8は分離される。リフトオフ法にお
いてはこのようなオーバーハングの断面形状のパターン
を形成する必要がある。この後、レジスト膜3を有機溶
剤で除去し、不要のゲート金属膜7をリフトオフによっ
て除去して、図6(e)の構造を得る。
【0008】図7は、リフトオフ法を用いてゲート金属
電極を形成する第2の従来法を示したもので、図7(a)
において、GaAs基板11上にポリジメチルグルタルイミド
(以下PMGIという)膜12を形成する。PMGI膜12はGaAs基板
11を湿式エッチングする場合に十分な密着性を有する唯
一のレジストである。
【0009】PMGI膜12の上にポジ型フォトレジスト膜13
を形成し、露光、現像によりレジスト開口部14を形成す
る。ポジ型フォトレジスト膜13をマスクとしてPMGI膜12
を遠紫外光15で露光する。ポジ型フォトレジストは遠紫
外光15に対して強い吸収性を持つが、この際レジスト開
口部14以外の部分ではPMGI膜12が露光されないようにポ
ジ型フォトレジスト膜13は十分な厚さ(約1μm)で用い
る必要がある。
【0010】図7(b)において、PMGI膜12をアルカリ水
溶液で現像し、PMGI開口部16を形成する。この際、ポジ
型フォトレジスト膜13は遠紫外光15によって硬化してい
るために現像されず、図7(b)に示したようなオーバー
ハングの断面形状が得られる。 図7(c)において、PMG
I開口部16を設けたPMGI膜12をマスクとしてGaAs基板11
に湿式エッチングを施し、リセス構造17を形成する。図
7(d)において、ゲート金属膜18を蒸着してゲート金属
電極19を形成する。この後、有機溶剤を用いてPMGI膜12
とポジ型フォトレジスト膜13を溶解し、不要のゲート金
属膜18をリフトオフして図7(e)の構造を得る。
【0011】図8は、リフトオフ法を用いてゲート金属
電極を形成する第3の従来法を示したもので、図8(a)
において、GaAs基板21上にPMGI膜22を形成し、引き続い
て電子ビーム若しくは遠紫外光に感度を有する有機溶剤
現像のポジ型レジスト膜23を形成する。有機溶剤現像の
ポジ型レジストとしては、通常PMMA(ポリメチルメタク
リレート)等が用いられる。
【0012】ポジ型レジスト膜23を、24で示す電子ビー
ム若しくは遠紫外光で露光する。この際、PMGI膜22も同
時に露光される。図8(b)において、ポジ型レジスト膜2
3を有機溶剤で現像してポジ型レジスト開口部25を形成
する。この際、PMGI膜22は有機溶剤では現像されない。
図8(c)において、PMGI膜22をアルカリ水溶液で現像し
てPMGI開口部26を得る。この際、ポジ型レジスト膜23は
アルカリ水溶液で現像されないため、現像時間を最適化
することによりオーバーハングの断面構造を得ることが
できる。
【0013】図8(d)において、PMGI開口部26を設けたP
MGI膜22をマスクとして、GaAs基板21を湿式エッチング
してリセス構造27を形成する。図8(e)において、ゲー
ト金属膜28を蒸着し、ゲート金属電極29を形成する。こ
の後、レジスト膜23とPMGI膜22を有機溶剤で除去し、図
7(e)と同様の構造を得る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示す
方法においては、SiO2膜2をフッ化水素酸とフッ化アン
モニウムの混合水溶液で選択的に除去する際に、SiO2
2が等方に同じ速度でエッチングされ、また、エッチン
グ速度が混合水溶液の液温、濃度の経時変化に左右され
るため、SiO2開口部5のパターン幅のばらつきが大きく
なる。SiO2開口部5のパターン幅のばらつきが生じた場
合、リセス構造6のパターン幅にもばらつきが生じる。
特にゲート電極の形成でこのばらつきが生じると、素子
の入力及び出力抵抗、相互コンダクタンス等の素子特性
に大きなばらつきが生じることになる。
【0015】この問題を解決するために考案されたのが
図7に示す方法である。しかし、この方法では、PMGI膜
12を遠紫外光15で露光する際に、レジスト開口部14以外
の部分に照射された遠紫外光がPMGI膜12を露光しないよ
うにポジ型レジスト膜13を十分に厚くする必要がある。
【0016】一般に、ポジ型フォトレジストは360〜430
nm付近の波長の紫外線に感度を持つが、高性能のGaAsME
SFETで必要とされるゲート電極長は200〜300nmであり、
レジスト開口部14のパターン幅をこの付近の波長の紫外
光で形成するのは難しい。さらに、ポジ型フォトレジス
ト膜13は前述のように膜厚を1μm以上に厚くする必要
があり、形成できるレジスト開口部のパターン幅は最小
400nm程度で、高性能のGaAsMESFETのゲート電極形成に
用いるのは不可能である。
【0017】200〜300nm程度のゲート電極を形成するた
めに考案された方法が図8に示したものである。波長25
0nm程度の遠紫外光、若しくは電子ビームを用いること
で、上層の有機溶剤現像のポジ型レジスト膜23に250〜3
00nm程度のパターン幅のポジ型レジスト開口部25を形成
することができる。
【0018】しかし、PMGI膜22は遠紫外光及び電子ビー
ムに感度を有するために、上層の有機溶剤現像のポジ型
レジスト膜23と同時に露光される。
【0019】上層の有機溶剤現像のポジ型レジスト膜23
を通過した遠紫外光、若しくは電子ビーム24は、電子ビ
ームの場合は有機溶剤現像のポジ型レジスト膜23内での
前方散乱により、また、遠紫外光の場合は回折により、
露光コントラストが低下する。このために、下層のPMGI
膜22に形成するPMGI開口部26の解像度が劣化して、寸法
制御性が悪く、リセス構造の寸法ばらつきが生じ易い。
【0020】本発明は、上記従来の問題点を解決しよう
とするもので、高性能GaAeMESFETに必要とされる200〜3
00nmのゲート長のゲート電極とリセス構造を精度よく形
成することのできるパターン形成方法を提供することを
目的とする。
【0021】
【課題を解決すめための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、(1)基板の上に第1のレジスト膜を形
成した後、この第1のレジスト膜の上に第2のレジスト
膜を形成する工程と第1の光を照射して第2のレジス
ト膜を露光し、現像することにより、第2のレジスト膜
に第1の開口部を形成する工程と、第2のレジスト膜の
上から第2の光を照射して第1のレジスト膜の全面を露
し、現像することにより第1の開口部の下の第1の
レジスト膜に第1の開口部より大きい第2の開口部を形
成する工程とを有するパターン形成方法において第1
の光と第2の光とは波長が異なると共に、第1のレジス
ト膜はポジ型であり、第2のレジスト膜はネガ型で
2のレジスト膜の現像後も第1のレジスト膜の上に存在
する第2のレジスト膜を透過する第2のと第1の開口
部を通過する第2の光との位相150°〜210°の
範囲でずれる膜厚に形成される。
【0022】また、(2)前記(1)における第1のレ
ジスト膜としてポリジメチルグルタルイミド膜を、第2
の光として遠紫外光をそれぞれ用いる
【0023】更に、(3) 基板の上にポリジメチルグルタ
ルイミド(PMGI)膜を形成した後、このPMGI膜の上に第1
のネガ型レジスト膜を形成し、その第1のネガ型レジス
ト膜の一部を露光、現像により選択的に除去して開口部
を形成する工程と、開口部を形成した第1のネガ型レジ
スト膜の上に第2のネガ型レジスト膜を形成し、露光、
現像により前記第2のネガ型レジスト膜における第1の
ネガ型レジスト膜の開口部を全て含む部分を選択的に除
去する工程と、基板の全面に遠紫外光を照射してPMGI膜
を露光した後、現像する工程とを有し、前記PMGI膜にお
ける第1のネガ型レジスト膜の開口部の下にその開口部
より大きい開口部を形成する方法であって、第1のネガ
型レジスト膜は、照射された遠紫外光を透過させると共
に、その遠紫外光の位相を150°〜210°の範囲で変化さ
せる膜厚を有し、さらに、PMGI膜の現像後もそのPMGI膜
の上に第1及び第2のネガ型レジスト膜を存在させる構
成とする。
【0024】
【作用】上記(1)の構成によれば、第2のレジスト膜の
膜厚は、従来技術のように基板全面に照射する光を完全
に遮蔽する必要がないので、従来よりも薄い膜厚にする
ことができる。
【0025】つまり、第2のレジスト膜を透過した光と
第2のレジスト膜の開口部を通過した光では、位相が15
0°〜210°の差を有するため、第2のレジスト膜の開口
部の端縁付近では、照射された光が互いに干渉し合って
打ち消され、光強度が略0となる。従って、ポジ型の第
1のレジスト膜における前記開口部の端縁付近は露光さ
れず、そのため現像の際、溶解速度が遅くなる。
【0026】図6の従来例では、SiO2膜が等速、等方
にエッチングされるが、本発明によれば、開口部の端縁
付近で溶解速度が遅くなるので、より正確な寸法精度で
第1のレジスト膜の所定部を選択的に除去することがで
き、従って、オーバーハングの形状も寸法精度よく形成
することができる。
【0027】図8の従来例では、下層のPMGI膜は上層の
有機溶剤現像のポジ型レジスト膜を透過した遠紫外光、
若しくは電子ビームで露光されるため、露光コントラス
トが低く、形状制御性が悪いが、本方法によれば、第2
のレジスト膜を密着型マスクとして用いるので、露光コ
ントラストが向上し、寸法制御性がよくなる。
【0028】また、全面に照射された光を第2のレジス
ト膜は完全に遮蔽する必要がなく、位相を150°〜210°
変える膜厚でよい。全面照射に250〜300nmの波長の光を
用いる場合、第2のレジスト膜の屈折率を1.6として、
第2のレジスト膜の必要な膜厚は約0.17〜0.34μmにな
る。このため、図7の従来例よりも第2のレジスト膜を
薄く構成できるため、その第2のレジスト膜に形成する
開口部パターンの解像度が向上する。
【0029】特に、第2のレジストとしてネガ型レジス
トを用いる場合には、位相シフト露光法によりそのネガ
型レジスト膜に0.15μm程度の開口部を形成することが
できる。また、ネガ型レジスト膜は、露光、現像後、硬
化しているので、PMGI膜の現像時に変化しない。このた
めに、前記ポジ型レジスト膜と、第2のレジスト膜とに
形成する開口部パターンを独立に制御できる。
【0030】次に、上記(2)の構成によれば、第2のレ
ジスト膜に形成するパターンの解像度が前述の作用で従
来よりも向上すると共に、PMGI膜の基板に対する密着性
が良好で、PMGIパターンをマスクとして湿式エッチング
する際に、PMGIと基板の界面にエッチング液が浸入する
ことがなく、基板を正確にエッチングできる。
【0031】更に、上記(3)の構成によれば、第1のネ
ガ型レジスト膜は露光、現像後は架橋して硬化してい
る。このため、その第1のネガ型レジスト膜を変形させ
ることなくこの上に第2のネガ型レジスト膜を形成でき
る。これにより、PMGI膜と第1及び第2のネガ型レジス
ト膜に形成する開口部パターンを独立に制御することが
できる。
【0032】また、ネガ型レジスト膜を用いることで、
第2のネガ型レジスト膜の開口部はリフトオフ法に適し
たオーバーハング形状となる。
【0033】さらに、PMGI膜はGaAs基板に密着性が良好
なため、前記PMGI開口パターンをマスクとして湿式エッ
チングでリセス構造を形成する際に、精度よくエッチン
グできる。
【0034】さらに、ネガ型レジスト膜の露光に位相シ
フト法を用いる場合、第2のレジスト膜によって、位相
シフト法で問題となる不要パターンを消去することがで
きる。
【0035】
【実施例】以下、図面を参照して実施例を詳細に説明す
る。図1は本発明の一実施例のパターン形成方法を示し
たもので、GaAsMESFETのゲート電極形成に適用した例で
ある。
【0036】図1(a)において、GaAs基板31の上にPMGI
膜32を0.2〜0.3μm形成して200〜270℃で20〜30分間定
温乾燥炉でプリベークする。次いで、ネガ型レジスト膜
33を0.17〜0.28μm形成して、80〜90℃で60〜90秒ホッ
トプレートでプリベークする。ネガ型レジスト膜として
は東京応化工業(株)製のTHMR-IN 200を用いた。ネガ型
レジスト膜33を水銀i線30で露光する。この際、PMGI膜
32は水銀i線30には感度を有しないため露光されない。
この後、100〜120℃で60〜90秒間露光後ベークを行い、
上層のネガ型レジスト膜33の被露光部を架橋させる。
【0037】図1(b)において、上層のネガ型レジスト
膜33を有機アルカリ水溶液で現像して、レジスト開口部
34を形成する。この際、下層のPMGI膜32は露光されてい
ないためほとんど溶解しない。基板を110〜130℃でポス
トベークした後、波長250〜290nmの遠紫外光35を全面に
照射する。この際、上層のネガ型レジスト膜33とレジス
ト開口部34を透過した光は150°〜210°の位相差が生
じ、レジスト開口部34の端縁付近の遠紫外光35の強度は
略0となる。この状態を図2に示す。
【0038】図2(a)において、32はPMGI膜、33はネガ
型レジスト膜、35は遠紫外光である。ネガ型レジスト膜
33の膜厚は、ネガ型レジスト膜33を透過した遠紫外光34
とレジスト開口部34を通過した遠紫外光との間に150°
〜210°の位相差を生じる膜厚となっている。このた
め、図2(b)に示したように、レジスト開口部34の端縁
付近では、位相差のある遠紫外光が互いに干渉してPMGI
膜32に照射される遠紫外光の強度が略0になる。
【0039】図1(c)において、100〜120℃で60〜90秒
間露光後ベークした後、下層のPMGI膜32を有機ア
ルカリ水溶液で現像する。露光後ベークを行うことによ
って、ネガ型レジスト膜33はその構成物質が架橋して硬
化し、有機アルカリ水溶液に不溶化するためにレジスト
開口部34は全く変形しない。この際、PMGI膜32はレジス
ト開口部34の端縁付近で溶解速度が低下する。この状態
を図3に示す。
【0040】図3(b)において、横軸はPMGI膜32の現像
時間であり、縦軸は現像によって形成される図3(a)のP
MGI開口部36の開口幅lである。またLはレジスト開口
部34の開口幅である。図3に示したように、PMGI膜32の
開口幅lは上層のネガ型レジスト膜33の開口幅L付近ま
で現像された後、溶解速度が低下し、その後再び上昇す
る。
【0041】これは、図2において説明したように、レ
ジスト開口部34の端縁付近でPMGI膜32に照射される遠紫
外光35の強度が略0になるため、この付近のPMGI膜32が
他の部分よりも溶解し難いためである。しかし、この難
溶部分が溶解すると、その外側ではネガ型レジスト膜33
を透過した遠紫外光35によって、PMGI膜32が露光されて
いるため、溶解速度が大きくなる。
【0042】このように、難溶部分における現像時間に
対する開口寸法の増加(つまりグラフの傾き)が他の部分
に比較して小さいため、PMGI開口部36の寸法制御は容易
になる。
【0043】図1(d)において、PMGI開口部36が形成さ
れたPMGI膜32をマスクとして、GaAs基板31を有機酸と過
酸化水素水の混合溶液でエッチングして、リセス構造37
を形成する。この際、PMGI膜32のGaAs基板31に対する密
着性が良好で、GaAs基板31とPMGI膜32の界面にエッチン
グ液が浸入することなく、正確な寸法制御性が得られ
る。
【0044】図1(e)において、ゲート金属38を蒸着す
るが、この際、レジスト開口部34とPMGI開口部36に形成
されるオーバーハング形状のために、ゲート金属38とリ
セス構造37上に形成されるゲート電極39とは互いに分離
された状態となる。この後、PMGI膜32とネガ型レジスト
膜33とを有機溶剤で剥離し、不要にゲート金属38をリフ
トオフして図1(f)の構造を得る。
【0045】図4は、本発明の他の実施例を示したもの
で、T字型ゲート電極形成に適用した例である。図4に
おいて、41はGaAs基板、42はPMGI膜、43は第1のネガ型
レジスト膜、44は第1のレジスト開口部、45は第2のネ
ガ型レジスト膜、47は第2のレジスト開口部、49はPMGI
開口部である。
【0046】図4(a)において、まず、図1(a)及び(b)
に示した方法で第1のレジスト開口部44を形成する。但
し、ポストベークした後、遠紫外光の全面照射及び露光
後ベークは行わない。また、PMGI膜42の膜厚は0.05〜0.
10μmとした。これは、後で示すT字型ゲート構造を倒
れにくくするためである。
【0047】第1のレジスト開口部44を形成した後、1.
0〜1.5μmの第2のネガ型レジスト膜45を形成する。第
2のネガ型レジスト膜45としては、東京応化工業製のTH
MR-IN 200 D1を用いた。この後、100〜120℃で60〜90秒
間ホットプレートでプリベークする。さらにネガ型レジ
ストを水銀i線46で露光する。
【0048】図4(b)において、100〜120℃で60〜90秒
間ホットプレートで露光後ベークを行った後、有機アル
カリ水溶液で第2のネガ型レジスト膜45を現像して、第
2のレジスト開口部47を形成する。この際、第2のネガ
型レジスト膜45はリフトオフプロセスに適したオーバー
ハング形状となる。また、第1のネガ型レジスト膜43は
露光後ベークによって不溶化しているため変形しない。
【0049】また、PMGI膜42は水銀i線では感光しない
ためほとんど溶解しない。この後、波長250〜290nmの遠
紫外光48を全面に照射する。この際、前出の図2のよう
に、第1のレジスト開口部44の端縁付近では遠紫外光の
位相差によって光強度が略0となる部分が生じ、図3の
ように、第1のレジスト開口部44の端縁付近のPMGI膜42
に難溶部分が形成される。
【0050】図4(c)において、100〜120℃で60〜90秒
間露光後ベークを行なった後、PMGI膜42を有機アルカリ
水溶液で現像する。この際、図2と図3で説明したよう
に、第1のレジスト開口部44の端縁付近のPMGI膜42に難
溶部分が存在するため、PMGI開口部49の寸法制御を精度
よく行なうことができる。また、露光後ベークを施すこ
とにより、第1のレジスト開口部44、第2のレジスト開
口部47は全く変形しない。
【0051】図4(d)において、GaAs基板41を有機酸と
過酸化水素水の混合水溶液でエッチングして、リセス構
造50を形成する。この際、PMGI膜42の密着性が良好で、
正確なリセスエッチングが可能である。
【0052】図4(e)において、ゲート金属51を蒸着
し、T字型ゲート電極52を形成する。この時、PMGI膜42
の膜厚が厚い場合は、T字の頭部52aと足部52bが分離
して倒れ易くなる。このために本実施例では、PMGI膜42
の膜厚を0.1μm以下とした。
【0053】この後、有機溶剤を用いてPMGI膜42、第1
のネガ型レジスト膜43、第2のネガ型レジスト膜45を剥
離して、不要のゲート金属51をリフトオフすることによ
り、図4(f)の構造を得る。
【0054】なお、図1の実施例において、ネガ型レジ
スト膜33の露光に位相シフト法を用いることにより、レ
ジスト開口部34として0.15〜0.20μm幅のパターンを得
ることができる。
【0055】また、図4の実施例で、第1のレジスト開
口部44を形成する際に位相シフト法を用いることでT字
型ゲート足部52bのパターン幅を0.3μm以下とすること
ができる。この際、位相シフト法で問題となる不要パタ
ーンを第2のレジスト開口部を形成する第2のネガ型レ
ジスト膜で覆い隠して消去できる。これを図5を用いて
説明する。
【0056】図5は、図4のT字型ゲート足部52bの形
成に用いる位相シフトマスクとT字型ゲート頭部52aの
形成に用いるクロム遮光体マスクを重ね合わせた平面図
である。図5において、71は位相シフターで、破線71b
と実線71aで囲まれた中を通過する光は、外側を通過す
る光に対して位相が180°反転する。このため、図2で
説明したのと同じ原理でその境界、つまり、実線71aと
破線71bに沿って0.30μm以下の微細パターンが形成さ
れる。
【0057】しかしながら、GaAsMESFETのゲートは線分
で綴じた図形ではない。しかし、位相シフターの輪郭線
は閉曲線であるために、71bで示す部分が不要パターン
となる。
【0058】しかし、T字型ゲート足部パターンを形成
した後、第2のレジスト膜を形成し、頭部パターン72を
露光、現像すると頭部パターン72の内側のみレジストが
除去されるために点線71bは第2のレジスト膜で消去さ
れる。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように本発明方法によれば、
高性能GaAsMESFETに必要とされる200〜300nmのゲート長
を有するゲート電極とリセス構造を、従来より精密に形
成することができ、従って、従来よりさらに高性能、高
品質のGaAsMESFETを供給することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す工程断面図であ
る。
【図2】PMGIの開口部パターンの寸法制御性向上の原理
を示す第1の図である。
【図3】PMGIの開口部パターンの寸法制御性向上の原理
を示す第2の図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す工程断面図であ
る。
【図5】不要パターン消去の方法を示すマスクの重ね合
わせ図である。
【図6】第1の従来例を示す工程断面図である。
【図7】第2の従来例を示す工程断面図である。
【図8】第3の従来例を示す工程断面図である。
【符号の説明】
31,41 … GaAs基板、 32,42 … PMGI膜、 33 … ネガ型
レジスト膜、 34 … レジスト開口部、 35,48 … 遠紫
外光、 36,49 … PMGI開口部、 37,50 … リセス構造、
38,51 … ゲート金属、 39 … ゲート電極、 43 … 第
1のネガ型レジスト膜、 44 … 第1のレジスト開口
部、 45 … 第2のネガ型レジスト膜、47 … 第2のレ
ジスト開口部、 52 … T字型ゲート電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/338 H01L 21/027 H01L 29/812

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の上に第1のレジスト膜を形成した
    後、該第1のレジスト膜の上に第2のレジスト膜を形成
    する工程と第1の光を照射して前記第2のレジスト膜
    を露光し、現像することにより、前記第2のレジスト膜
    に第1の開口部を形成する工程と、前記第2のレジスト
    膜の上から第2の光を照射して前記第1のレジスト膜
    全面を露光し、現像することにより前記第1の開口部
    の下の前記第1のレジスト膜に前記第1の開口部より大
    きい口径の第2の開口部を形成する工程とを有するパタ
    ーン形成方法において前記第1の光と前記第2の光とは波長が異なると共に、
    前記第1のレジスト膜はポジ型であり、 前記第2のレジ
    スト膜は、ネガ型で前記第1のレジスト膜の露光,現
    像時に前記第1のレジスト膜の上に密着する前記第2の
    レジスト膜を透過する前記第2のと前記第1の開口部
    を通過する前記第2の光との位相150°〜210°
    の範囲でずれる膜厚で形成することを特徴とするパター
    ン形成方法。
  2. 【請求項2】 前記第1のレジスト膜としてポリジメチ
    ルグルタルイミド膜を、前記第2の光として遠紫外光を
    それぞれ用いることを特徴とする請求項1記載のパター
    ン形成方法。
  3. 【請求項3】 基板の上にポリジメチルグルタルイミド
    (PMGI)膜を形成した後、該PMGI膜の上に第1
    のネガ型レジスト膜を形成し、該第1のネガ型レジスト
    膜の一部を露光現像により選択的に除去して開口部を
    形成する工程と、開口部を形成した前記第1のネガ型レ
    ジスト膜の上に第2のネガ型レジスト膜を形成し、露
    現像により第2のネガ型レジスト膜における前記
    第1のネガ型レジスト膜の開口部を全て含む部分を選択
    的に除去する工程と、前記基板の全面に遠紫外光を照射
    して前記PMGI膜を露光した後、現像する工程とを有
    し、前記PMGI膜における前記第1のネガ型レジスト
    膜の開口部の下にその開口部より大きい開口部を形成す
    る方法であって、前記第1のネガ型レジスト膜は、前記
    照射された遠紫外光を透過させると共に、その遠紫外光
    の位相を150°〜210°の範囲で変化させる膜厚を
    有し、さらに、前記PMGI膜の現像後もそのPMGI
    膜の上に前記第1及び第2のネガ型レジスト膜が存在す
    ることを特徴とするパターン形成方法。
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