JP3118566B2 - 析出硬化型マルテンサイト系鉄基耐熱合金 - Google Patents

析出硬化型マルテンサイト系鉄基耐熱合金

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、マルテン
サイト系鉄基耐熱合金に関するものである。さらに詳し
くは、この出願の発明は、650℃を越える高温におけ
る長時間クリープ強度に優れ、発電用ボイラ・タービ
ン、原子力発電設備、化学工業装置など高温、高圧下で
操業される装置用材料、具体的には、熱交換用のボイラ
関連鋼管あるいは圧力容器用の鋼板、タービン用材料等
に有用な、析出硬化型マルテンサイト系鉄基耐熱合金に
関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来のボイラ用高Crフェラ
イト鋼は、600℃を越える高温での長時間クリープ強
度が低いという問題がある。これは最終安定組織が、フ
ェライト母相+M 236 、あるいはM6 C+MX+La
ves相などの金属間化合物で、これら析出物による強
化機構が高温では低下することが主因である。
【0003】さらにFe−Cマルテンサイトの回復・軟
化過程では、析出物が高温長時間側で粗大化し始める
と、局所的にクリープ変形が加速することが明らかにな
ってきた。そこでこの出願の発明は、以上のとおりの従
来の技術的限界を克服し、650℃を超えるような高温
においても、長時間クリープ特性に優れ、しかもFe−
Cマルテンサイトではなく、炭素無添加の新しいマルテ
ンサイト系鉄基耐熱合金を提供することを課題としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
のとおりの課題を解決するものとして、第1には、重量
%で、20%以下のCoを含み、10%以下のMoと2
0%以下のWの少くとも1種を含み、残部Fe及び不可
避的不純物からなり、炭化物の析出がなく、金属間化合
物のみによって強化された高温長時間クリープ強度を有
することを特徴とするマルテンサイト系鉄基耐熱合金を
提供する。また、この出願の発明は、上記合金につい
て、第2には、重量%で、20%以下のNiを含有する
ことを特徴とするマルテンサイト系鉄基耐熱合金を、第
3には、重量%で、0.5%以下のTiと0.03%以
下のBをの少くとも1種を含有することを特徴とするマ
ルテンサイト系鉄基耐熱合金を、第には、重量%で、
0.5%以下のAlを含有することを特徴とするマルテ
ンサイト系鉄基耐熱合金を、第には、少くとも以下の
元素のうちの1種を、重量%で、Si:5.0%以下
Mn:10.0%以下、Cr:10.0%以下、Cu:
5.0%以下、Pd:5.0%以下、Pt:5.0%
、Rh:5.0%以下、Ir:5.0%以下、Re:
5.0%以下、Os:5.0%以下、Ag:0.5%
、REM:0.5%以下を含有することを特徴とする
マルテンサイト系鉄基耐熱合金を提供する。
【0005】さらにこの出願の発明は、700℃、10
00時間のクリープ破断強度が100MPa以上のマル
テンサイト系鉄基耐熱合金を提供する。以上のとおりの
この出願の発明は、発明者が、Fe−Cマルテンサイト
をベースとする現在の高Crフェライト鋼では、析出物
が高温長時間側で粗大化し始めると、局所的にクリープ
変形が加速して、本質的に高温長時間クリープ抵抗が劣
化しやすいことに着目し、炭素無添加マルテンサイト系
鉄基耐熱合金のクリープ抵抗の向上を検討した結果、F
e−Ni−Coマルテンサイト系鉄基耐熱合金で、M
o、W添加により、高温まで微細で安定な金属間化合物
(Laves、μ、σ、Ni3 X等)がマルテンサイト
母相、およびラス界面、旧オーステナイト粒界に析出
し、高温クリープ抵抗を飛躍的に向上させることを見出
したことに基づいて完成されている。そして、このよう
な合金では、Fe−Cマルテンサイトの場合と異なり、
局所的なクリープ変形が生じないことが、強化機構とし
て働いていることも知見として踏まえている。
【0006】
【発明の実施の形態】この出願の発明の実施の形態とし
て、まず、この出願の発明の炭素無添加のマルテンサイ
ト系鉄基耐熱合金(以下、本発明合金と記す)に含まれ
る各合金元素と合金の特性との関係および各合金元素の
含有量の範囲とその限定理由について、以下に説明す
る。
【0007】Co:本発明合金において、Fe−C系で
はないマルテンサイト合金を実現するためにNiと共に
マルテンサイト母相を安定化できる重要な元素である。
さらにクリープ抵抗の高温安定化に寄与する金属間化合
物Fe(Mo、W)型のσ相、Fe7 6 型のμ相、F
2 W型のLaves相等の析出・高温安定化に寄与す
る。また合金のAl変態点を上昇させる効果もある。そ
の添加量は他の合金元素の添加量によっても変化する
が、金属間化合物の析出に必要なW、Mo等の添加量か
ら判断して、20%程度まで添加すれば十分である。
【0008】Ni:Coと共に本発明合金において、F
e−C系ではないマルテンサイト合金を実現するために
マルテンサイト母相を安定化できる重要な元素である。
さらにクリープ抵抗の高温安定化に寄与する金属間化合
物Ni3 Mo等の析出を促進する。その添加量は他の合
金元素の添加量によっても変化するが、靱性等への効果
も考慮すると、0〜20%程度の添加で十分である。
【0009】W:Wは、本発明合金において、クリープ
強度を高める上で有効な元素の1つである。Wは、固溶
状態にあってはマルテンサイト相母相を強化し、さらに
σ相、μ相、Laves相などを主体とする金属間化合
物を形成し、微細析出を通して、長時間クリープ強度を
飛躍的に向上させる。この効果は特に高温側で顕著とな
る。本発明合金で炭化物を析出しないため、高温で金属
間化合物が多量に析出してもクリープ抵抗の急激な低下
や靱性の低下が極めて少ない。このためその添加量は析
出強化に必要な十分な添加量が可能で、0〜20%程度
とする。
【0010】Mo:Moは、Wと同様にして本発明合金
において、クリープ強度を高める上で有効な元素の1つ
である。Moも固溶状態にあってはマルテンサイト相母
相を強化し、さらにσ相、μ相、Laves相などに加
えてNi3 Moを析出する。これらの微細析出を通し
て、長時間クリープ強度を飛躍的に向上させる。本発明
合金では炭化物を析出しないため、高温で金属間化合物
が多量に析出してもクリープ抵抗の急激な低下や靱性の
低下が極めて少ない。このためその添加量は析出強化に
必要な十分な添加量が可能で、0〜10%程度とする。
なお、析出強化の寄与する温度範囲はWに比べて低温側
(600℃以下)でも顕著であるため、広い温度範囲に
わたってクリープ抵抗が必要な場合にはMoとWを併用
することができる。
【0011】C:Cは本発明が炭化物析出のないマルテ
ンサイト系鉄基耐熱合金を得るものであるため、合金組
成にもよるが、極力低減する必要がある。炭化物析出の
ない範囲であれば微量は許容されるため、通常0.01
%以下に抑制すれば問題ない。但し、M236 等の炭化
物が析出し易い合金組成を選択する場合には、C量は出
来るだけ微量に止めるのが望ましい。
【0012】Ti:Tiは微量添加すると合金の強度を
向上させる。但し、多量添加してNi3 Tiが多量に針
状析出すると、靱性を損ねるのでその添加量はTi:0
〜0.5%とする。 B:Bは微量添加されると、金属間化合物の高温安定性
を高める効果がある。本発明合金では、Bを含有しなく
てもよいが、高温強度を高める目的で0〜0.03%添
加しても良い。
【0013】sol.Al:Alは、おもに合金溶解時
の脱酸剤として添加される。合金中には、酸化物として
のAlと、酸化物以外の形態で存在するAlがあり、通
常後者のAlは分析上、塩酸可溶Al(sol.Al)
として区別されている。脱酸効果を得るためには、so
l.Al含有量として0.001%以上が必要である。
一方、0.5%を超えるとクリープ強度の低下を招く。
また、他の方法によって溶解時の脱酸可能であれば、A
lを添加しなくても良い。したがって、sol.Al含
有量は、0.050%以下とした。
【0014】P、S:PおよびSは、不可避の不純物と
して合金中に含有され、熱間加工性、溶接部の靱性等に
悪影響を及ぼす元素である。いずれも、含有量はできる
だけ低い方がよい。P、Sの含有量は、それぞれ0.0
30%以下、0.015%以下が望ましい。 O(酸素):Oは、不可避の不純物として合金中に含有
され、粗大な酸化物として偏在すると靱性等に悪影響を
及ぼす元素である。特に、靱性を確保するためには、極
力低い方がよい。O含有量0.020%以下の場合に
は、本発明合金の靱性への影響は小さいので、上限は、
0.020%とした。
【0015】Si:Siは、溶合金の脱酸剤として用い
られる。この外、高温における耐水蒸気酸化性を向上さ
せるのに有効な元素である。本発明合金にあっては一部
の金属間化合物の析出を促進する効果もある。従来の高
Cr鋼のようにSiの多量添加が炭化物を粗大化させク
リープ抵抗を低下させる悪影響もないため、必要に応じ
て0〜5.0%添加する。
【0016】Mn:本発明合金においては、Mnも金属
間化合物の析出促進とマルテンサイト母相の安定化に寄
与する。さらに高温において耐酸化性を向上する効果も
有する。このため、必要に応じて0〜10.0%添加し
ても良い。 Cr:Crは、本発明合金の高温における耐食性、耐酸
化性を向上させる元素の一つである。しかし、ある種の
金属間化合物の析出を抑制する効果もあり、多量添加は
必要ない。必要に応じて0〜10.0%添加する。
【0017】Cu,Pd,Pt,Rh,Ir,Re,O
s:これらの元素は本発明合金にあっては、マルテンサ
イト母相の安定化に寄与すると共に、高温での耐酸化性
に寄与する。必要に応じて、0〜5.0%添加する。 Ag,REM:本発明合金にあって、これらの元素は微
量でその耐酸化性を向上させる。しかし、多量添加は困
難なため、必要に応じて0〜0.5%添加する。
【0018】そして、この出願の発明の合金は、通常工
業的に用いられている製造設備および製造プロセスによ
って製造することができる。本発明合金の化学組成の合
金を得るには、電気炉、転炉などの炉によって精錬し、
脱酸剤および合金元素の添加によって成分調整すればよ
い。特に、厳密な成分調整を必要とする場合には、合金
元素を添加する前に、合金に真空処理を施す方法を採っ
てもよい。
【0019】所定の化学組成に調整された合金溶湯は、
連続鋳造法または造塊法によって、スラブ、ビレットま
たは鋼塊に鋳造されつ。これらのスラブ、鋼塊などか
ら、鋼管、鋼板などを製造する。継ぎ目無し鋼管を製造
する場合には、例えば、ビレットを押し出し、あるいは
鍛造によって製管すればよい。また、鋼板を製造する場
合には、スラブを熱間圧延することによって熱延鋼板を
得ることができる。冷延鋼板を製造する場合には、熱延
鋼板をさらに冷間圧延すればよい。なお、得られた鋼
管、鋼板については、必要に応じて焼鈍等の熱処理を施
し、所定の特性に調整する。また、熱間加工後、冷間圧
延等の冷間加工を行う場合には、通常冷間加工に先だっ
て、焼鈍および酸洗処理を施す。
【0020】そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく
この出願の発明について説明する。もちろん、以下の実
施例を説明する。もちろんこの実施例によって、この出
願の発明が限定されることはない。
【0021】
【実施例】表1に供試材としての従来鋼と比較鋼、本発
明合金の化学組成を示した。なお、表1、2の中で、N
o.1,2は従来の高Crフェライト鋼(従来鋼)であ
り、No.1はASTM−A213−T91、No.2
はDIN−X20CrMoWV121に規定されている
化学組成の供試材である。また、No.3は比較鋼であ
る。
【0022】
【表1】
【0023】各供試材の製造方法は次のとおりである。
まず、容量10Kgの真空高周波誘導炉によって原料を
溶解し、所定の化学組成に成分調整した後、直径70m
mの鋼塊に鋳造した。得られたインゴットを温度125
0℃〜1000℃で熱間鍛造して、45mm角、長さ4
00mmの供試材を作製した。その後熱間圧延にて11
00℃から900℃にて、15mm角の試験材を得た。
各試験材に対しては、次の熱処理を行った。No.1お
よびNo.2の供試材に対しては、通常、これらの鋼に
施される950℃で1時間保持後、空冷の焼きならし処
理と、さらに750℃で1時間保持後、空冷の焼きもど
し処理を施した。比較鋼No.3については1100℃
で1h保持後空冷の焼きならし処理後、770℃で4時
間保持(空冷)の焼き戻し処理を実施して供試材とし
た。本発明合金に対しては、一旦マルテンサイト単相組
織を得るために、1000℃〜1100℃の温度範囲に
1時間保持する溶体化処理を施し、その後空冷の焼き入
れ処理を行った。これらの供試材は光学顕微鏡組織観察
の結果から、全てマルテンサイト相単相であることを確
認した。合金の焼き入れ硬さ、および高温クリープ強度
の試験片を採取した。
【0024】高温クリープ強度の評価方法は下記の通り
である。 〔高温クリープ強度〕高温クリープ強度は、下記の試験
条件によるクリープ破断試験によって評価した。 試験片 :径 6.0mm 標点距離 30mm 試験温度:(1)650℃、 (2)700℃ 応 力:(1)120MPa、(2)120MPa 測定項目:最小クリープ速度、クリープ速度−時間・歪み曲線、クリープ破断 時間 表2は、この試験の結果を示したものである。
【0025】
【表2】
【0026】本発明合金の高温クリープ特性(表2)を
みると、本発明合金の供試材は何れも、650℃、12
0MPaにおけるクリープ破断時間が1000時間以
上、700℃、120MPaにおいてもクリープ破断時
間は何れも100時間以上で、従来鋼や比較鋼に比べ
て、クリープ強度の向上が顕著であることがわかる。特
筆すべきは700℃の高温試験におけるクリープ破断時
間の飛躍的な向上である。
【0027】一方、従来鋼の供試材No.1,2につい
ては、クリープ破断時間が本発明合金よりも著しく劣
り、特に700℃でのクリープ速度は極めて大きな値を
示しており、クリープ強度は著しく劣っている。この結
果から、本発明合金は、650℃を越える高温クリープ
強度が従来鋼に比べ飛躍的に向上していることが確認さ
れた。
【0028】図1は本発明合金(表1No.4)を65
0℃で1000h時効した材料から、非水溶媒(1%テ
トラメチルアンモニウムクロライド−1%サリチル酸−
4%サリチル酸メチル−メタノール)を用いた電解抽出
により、析出相を分離抽出し、得られた残渣をX線回折
(CuKα線)にて定性分析したものである。同定され
た析出相はFeW型のσ相、Fe7 6 型のμ相、Fe
2 W型のLaves相のみで、従来の高Crフェライト
系耐熱鋼で不可避の炭化物は一切析出していない。
【0029】図2は本発明合金(表1No.4)と比較
鋼(同No.3)のクリープ速度−歪み曲線である。こ
の条件では両者のクリープ破断時間はほぼ等しい。この
図から両者のクリープ変形を比較してみると、比較鋼で
は初期にクリープ速度が急激に低下するが、わずか1%
程度のクリープ歪みに達した時点でクリープは加速に転
じ、その変形様式が局所的に進行していることがわか
る。一方、本発明合金では、初期のクリープ速度の低下
は緩やかであるが、4%程度のクリープ歪みに達するま
で加速には転じず、均一なクリープ変形が進行し、破断
時間では結果的に比較鋼と同程度までに達する。この均
一変形は炭化物析出のない本発明合金のクリープ変形の
最大の特徴である。
【0030】図3は、700℃で120MPaのクリー
プ試験における、クリープ歪み−時間曲線である。この
温度になると比較鋼は急激にクリープ抵抗が低下する
が、それに比べて本発明合金No.4−6はクリープ抵
抗が飛躍的に向上している。この差を最小クリープ速度
の温度依存性でみたものが図4である。650℃では比
較鋼の方が最小クリープ速度が小さくなっているが、7
00℃ではその傾向が完全に逆転している。
【0031】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明の鉄基マルテンサイト系耐熱合金は、650℃を越
える高温における長時間クリープ強度に優れる。したが
って、この発明の耐熱合金は、発電用ボイラ・タービ
ン、原子力発電設備、化学工業装置など従来のフェライ
ト系耐熱鋼の使用限界温度と考えられていた650℃を
越える高温、高圧下で操業される装置用材料、具体的に
は、熱交換用のボイラ関連鋼管あるいは圧力容器用の鋼
板、タービン用材料等に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明合金(表1No.4)を650℃で10
00h時効した材料から、非水溶媒(1%テトラメチル
アンモニウムクロライド−1%サリチル酸−4%サリチ
ル酸メチル−メタノール)を用いた電解抽出により、析
出相を分離抽出し、得られた残渣をX線回折(CuKα
線)にて定性分析した図である。
【図2】本発明合金(表1No.4)と比較鋼(同N
o.3)のクリープ速度−歪み曲線を示した図である。
【図3】本発明合金(表1No.4−6)と比較鋼(同
No.3)の700℃で120MPaのクリープ試験に
おける、クリープ歪み−時間曲線を示した図である。
【図4】本発明合金(表1No.4−6)と比較鋼(同
No.3)の最小クリープ速度の温度依存性を示した図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、20%以下のCoを含み、1
    0%以下のMoと20%以下のWの少くとも1種を含
    み、残部Fe及び不可避的不純物からなり、炭化物の析
    出がなく、金属間化合物のみによって強化された高温長
    時間クリープ強度を有することを特徴とするマルテンサ
    イト系鉄基耐熱合金。
  2. 【請求項2】 請求項1の耐熱合金において、重量%
    で、20%以下のNiを含有することを特徴とするマル
    テンサイト系鉄基耐熱合金。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の耐熱合金において、
    重量%で、0.5%以下のTiと0.03%以下のBの
    少くとも1種を含有することを特徴とするマルテンサイ
    ト系鉄基耐熱合金。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかの耐熱合金
    において、重量%で、0.5%以下のAlを含有するこ
    とを特徴とするマルテンサイト系鉄基耐熱合金。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかの耐熱合金
    において、少くとも以下の元素のうちの1種を、重量%
    で、Si:5.0%以下、Mn:10.0%以下、C
    r:10.0%以下、Cu:5.0%以下、Pd:5.
    0%以下、Pt:5.0%以下、Rh:5.0%以下、
    Ir:5.0%以下、Re:5.0%以下、Os:5.
    0%以下、Ag:0.5%以下、REM:0.5%以下
    を含有することを特徴とするマルテンサイト系鉄基耐熱
    合金。
  6. 【請求項6】 700℃、1000時間のクリープ破断
    強度が100MPa以上であることを特徴とする請求項
    1ないし5のいずれかのマルテンサイト系鉄基耐熱合
    金。
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