JP2002363709A - 高Crフェライト系耐熱鋼 - Google Patents
高Crフェライト系耐熱鋼Info
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Abstract
長時間クリープ延性を飛躍的に向上させた高Crフェラ
イト系耐熱鋼を提供する。 【解決手段】本発明の耐熱鋼は、C:0.05〜0.15%、S
i:1%以下、Mn:2%以下、P:0.03%以下、S:0.02%
以下、Cr:8〜15%、V:0.05〜0.5%、Nb:0.002〜0.18
%、W:0.1〜5%、Ni:0.01〜1.5%、Cu:0.01〜3%、
B:0.0001〜0.02%、sol.Al:0.0005〜0.05%、N:0.00
05〜0.1%を含み、さらに、Ca:0.0001〜0.02%および
Mg:0.0001〜0.02%のうちの1種以上、0.3%以下の
範囲内において下記(1)式と(2)式を同時に満たす量のNd
を含有し、残部Feおよび不純物であ る。 2(Nd/144)>(S/32)/2+(P/31)/30−(Ca/40)−(Mg/24)・・・(1) 3(Nd/144)>(Ca/40)+(Mg/24) ・・・・・・・・・・・・・(2)
Description
電設備および化学工業設備等の高温、高圧環境下で使用
される熱交換用鋼管、圧力容器用鋼板およびタービン材
料等として使用して好適な高Crフェライト系耐熱鋼に
関する。
設備等の高温、高圧環境で使用される耐熱鋼には、一般
に、高温における強度、延性、耐食性および耐酸化性等
が要求される。
の温度において、強度および耐食性の点で低合金鋼より
も優れている。また、高Crフェライト鋼は、オーステ
ナイト系ステンレス鋼に比べて安価であること、熱伝導
率が高く、かつ熱膨張率が小さいことから耐熱疲労特性
やスケール剥離が起こりにくいこと、さらには応力腐食
割れを起こさないこと等数々の利点がある。
は、V、Nb、Wを積極的に添加することによる高強度
化が進められている(例えば、特開平5−311342
号、同6−293940号、同9−71845号の各公
報等)。
に示される鋼は、V、Nb添加に加えてW含有量を高め
た鋼である。また、特開平6−293940号公報に示
される鋼は、V、Nb添加に加えてW含有量を高めると
ともに、Cuを添加することによって耐水蒸気酸化性も
を向上させた鋼である。さらに、特開平9−71845
号公報に示される鋼は、V、Nb、W添加に加えてN
d、Hfを添加することにより溶接継手部のクリープ強
度を向上させた鋼である。
系耐熱鋼では、高温長時間クリープ延性の低下が大きい
という問題がある。また、近年、クリープ延性の低下が
大きい場合、クリープ疲労寿命が低下する可能性も指摘
されている。
長時間クリープ強度を維持したまま、高温長時間クリー
プ延性を飛躍的に向上させた高Crフェライト系耐熱鋼
を提供することにある。
題を達成するために、V、Nb、W添加によって高強度
化された高Crフェライト系耐熱鋼の長時間クリープ延
性低下の発生原因とその防止策を見出すべく、鋭意実験
検討を重ね、以下のことを知見した。
プ変形中に旧オーステナイト粒界(マルテンサイト変態
する前組織であるオーステナイト状態での結晶粒界)や
マルテンサイトのラス(マルテンサイト組織の最小単
位)、ブロック(前記ラスの集合体)、パケット(前記
ブロックの集合体)の界面等に偏析し、クリープ延性を
悪化させる。特に、それらの界面に沿って炭化物や金属
間化合物等の析出物が存在する場合には、析出物が高温
で凝集粗大化する過程で析出物と母相の界面にP、Sが
偏析してクリープ延性を著しく悪化させる。
ると、優先的にNd酸化物の周囲に偏析するか、もしく
はNd酸化物中に取り込まれ、Nd添加がP、Sの固定
に有効である。
進するとともに、Ndとの複合酸化物を形成してP、S
の固定量を増加させ、NdとCaまたは/およびMgの
複合添加がS、Pの固定に極めて有効であり、Caまた
は/およびMgの含有量をそれぞれ0.0001〜0.
02%としたうえで、Nd含有量を0.3%以下の範囲
内において下記の(1) 式を満たす量にすれば、クリープ
延性が飛躍的に向上する。
よびMgの含有量が多すぎる場合には、Nd酸化物の粗
大化を招き、却ってクリープ延性が悪化する場合があ
る。しかし、Nd含有量を下記の(2) 式を満たす含有量
にすれば、Nd酸化物の粗大化は阻止される。
有量(質量%)を意味する。
実験結果から本発明者らが初めて求めた経験式で、前述
したように、(1) 式はS、Pを固定するのに足りるNd
酸化物等を形成させるのに必要なNd並びにCaまたは
/およびMgの最低含有量を表し、(2) 式はNd酸化物
が粗大化するのを防ぐのに必要なNdの最低含有量、換
言すればNd含有量に対するCaまたは/およびMgの
最大含有量を表している。
要旨は、次のクリープ延性に優れた高Crフェライト系
耐熱鋼にある。
i:1%以下、Mn:2%以下、P:0.03%以下、
S:0.02%以下、Cr:8〜15%、V:0.05
〜0.5%、Nb:0.002〜0.18%、W:0.
1〜5%、Ni:0.01〜1.5%、Cu:0.01
〜3%、B:0.0001〜0.02%、sol.A
l:0.0005〜0.05%、N:0.0005〜
0.1%を含み、さらに、Ca:0.0001%〜0.
02%およびMg:0.0001%〜0.02%のうち
の1種以上、0.3%以下の範囲内において下記の(1)
式と(2)式を同時に満たす量のNdを含有し、残部Fe
および不純物よりなる高Crフェライト系耐熱鋼。
含有量(質量%)を意味する。
フェライト系耐熱鋼は、Feの一部に代えて下記イ〜ニ
群のうちから選ばれた1群以上の元素を含むものであっ
てもよい。
i:0.001〜0.3%の1種以上。 ニ群;質量%で、La:0.0001〜0.1%、C
e:0.0001〜0.1%およびY:0.0001〜
0.1%のうちの1種以上。
を上記のように限定した理由について説明する。なお、
以下において、「%」は「質量%」を意味する。
安定にする。また、Cは、MC型炭化物(この場合のM
はCr、Mo、W等の金属元素)もしくはMX型炭窒化
物(この場合のMはV、Nb等の金属元素、Xは(C、
N))を形成し、クリープ強度の向上に寄与する。しか
し、その含有量が0.05%未満では上記の効果が得ら
れないだけでなく、δフェライト量が多くなって高温ク
リープ強度および常温下の靭性が低下する場合がある。
一方、0.15%を超えて含有させると、加工性や溶接
性が低下するとともに、使用初期から炭化物の凝集粗大
化が起こり、長時間クリープ強度の低下を招く。このた
め、C含有量は0.05〜0.15%とした。望ましい
範囲は0.08〜0.12%である。
蒸気酸化性能を高める元素でもある。しかし、その含有
量が1%を超えると、クリープ強度の著しい低下を招
く。このため、Si含有量は1%以下とした。好ましい
上限は0.75%、より好ましい上限は0.50%であ
る。なお、下限は特に定めないが、良好な耐水蒸気酸化
性を確保する観点からは0.01%以上含有させるのか
望ましい。
る。また、Mnは、オーステナイト安定化元素として作
用し、組織の安定化にも寄与する。しかし、その含有量
が2%を超えると、クリープ強度の低下を招く。このた
め、Mn含有量は2%以下とした。好ましい上限は1.
25%、より好ましい上限は1.0%である。なお、下
限は特に定めないが、Mnによる十分な脱酸効果および
組織安定化効果を得るには0.01%以上含有させるの
が望ましい。
02%以下 P、Sは不純物元素であり、これら元素の含有量が多す
ぎると、熱間加工性、溶接性およびクリープ強度の確保
が困難になる。しかし、Pについては0.03%、Sに
ついては0.02%までであれば特に問題ないことか
ら、その上限を、それぞれ、0.03、0.02%とし
た。なお、PとSは、前述したように、クリープ変形中
に旧オーステナイト粒界やマルテンサイトのラス、ブロ
ック、パケットの界面等に偏析してクリープ延性を悪化
させる元素でもあるので、その含有量はいずも低ければ
低いほどよい。
に耐水蒸気酸化特性を確保するために必要不可欠な元素
である。また、CrはMC型炭化物を形成してクリープ
強度を向上させる他、Cr主体の緻密な酸化被膜を形成
して耐食性や耐酸化性を向上させる作用がある。これら
の効果を得るためには8%以上の含有量が必要である。
しかし、15%を超えて含有させると、靭性の劣化を招
くとともに、長時間クリープ強度の低下を招く。このた
め、Cr含有量は8〜15%とした。好ましい範囲は9
〜13%、より好ましい範囲は9〜12%である。
クリープ強度を向上させる元素である。この効果を得る
ためには0.05%以上の含有量が必要である。しか
し、0.5%を超えて含有させると、δフェライト量が
多くなり、靱性を損なうとともに、クリープ強度も低下
する。このため、V含有量は0.05〜0.5とした。
好ましい範囲は0.1〜0.4%、より好ましい範囲は
0.15〜0.3%である。
を向上させる元素である。その効果を得るためには0.
002%以上の含有量が必要である。しかし、0.18
%を超えて含有させると、δフェライトの生成を促進
し、長時間クリープ強度および靭性の低下を招く。この
ため、Nb含有量は0.002〜0.18%とした。好
ましい範囲は0.005〜0.1%、より好ましい範囲
は0.01〜0.07%である。
リープ強度を向上させるとともに、Cr炭化物中に一部
固溶して炭化物の凝集、粗大化を抑制し、クリープ強度
の維持にも寄与する元素である。これらの効果を得るた
めには0.1%以上の含有量が必要である。しかし、5
%を超えて含有させると、δフェライトの生成を促進
し、長時間クリープ強度および靭性の低下を招く。この
ため、W含有量は0.1〜5%とした。好ましい範囲は
1〜3.5%、より好ましい範囲は1.5〜3%であ
る。
する。その効果を得るためには0.01%以上の含有量
が必要である。しかし、1.5%を超えて含有させる
と、AC1変態点の低下が著しくなり、クリープ強度の
低下を招く。このため、Ni含有量は0.01〜1.5
%とした。好ましい範囲は0.05〜1%、より好まし
い範囲は0.1〜0.8%である。
素として組織を安定にする。その効果を得るためには
0.01%以上の含有量が必要である。しかし、3%を
超えて含有させると、AC1変態点の低下が著しくな
り、クリープ強度の低下を招く。このため、Cu含有量
は0.01〜3%とした。好ましい範囲は0.05〜
2.5%、より好ましい範囲は0.1〜2%である。
を果たす元素である。その効果を得るためには0.00
01%以上の含有量が必要である。しかし、0.02%
を超えて含有させると、溶接性および長時間クリープ強
度の低下を招く。このため、B含有量は0.0001〜
0.02%とした。好ましい範囲は0.0005〜0.
015%、より好ましい範囲は0.001〜0.015
%である。
には、sol.Al含有量で0.0005%以上が必要
である。しかし、sol.Al含有量が0.05%を超
えると、クリープ強度の低下を招く。このため、so
l.Al含有量は0.0005〜0.05%とした。好
ましい範囲は0.0008〜0.03%、より好ましい
範囲は0.001〜0.02%である。
として組織を安定にするとともに、VN、NbN、Cr
2N 等の窒化物またはMX型炭窒化物を形成してクリ
ープ強度を向上させる元素である。その効果を得るため
には0.0005%以上の含有量が必要である。しか
し、0.1%を超えて含有させると、製造時にブローホ
ールを生成したり、溶接欠陥の発生原因になる他、粗大
な窒化物および炭窒化物を形成し、クリープ強度の低下
をもたらす。このため、N含有量は0.0005〜0.
1%とした。好ましい範囲は0.01〜0.08%、よ
り好ましい範囲は0.02〜0.07%である。
0.02% これらの元素は、本発明鋼を特徴付ける最も重要な元素
の一つで、いずれも、次に述べるNd酸化物の形成を促
進させるとともに、Ndとの複合酸化物を形成してP、
Sを固定する作用を有する元素であり、いずれか一方ま
たは両方をNdと複合添加した場合にクリープ延性を飛
躍的に向上する。しかし、いずれの元素も、その含有量
が0.0001%未満では上記の効果が得られない。ま
た、いずれの元素も、0.02%を超えて含有させる
と、Nd酸化物に代わってCaおよびMgの酸化物が優
先して形成され、クリープ延性の改善がみられないだけ
でなく、熱間加工性が低下する。このため、その含有量
は、いずれの元素も、0.0001〜0.02%とし
た。
す量以上、0.3%以下 Ndは、上記のCa、Mgとともに、本発明鋼を特徴付
ける最も重要な元素の他方で、Nd酸化物やNdとCa
または/およびMgとの複合酸化物を形成し、その周囲
にクリープ延性に悪影響を及ぼすS、Pを優先的に偏析
させるとともに、その一部をNd酸化物中に取り込み、
P、Sが旧オーステナイト粒界やマルテンサイトのラ
ス、ブロック、パケットの界面等に偏析するのを阻止
し、クリープ延性を向上させる。しかし、その含有量が
前記の(1) 式と(2) 式を同時に満たす量未満では、上記
の効果が得られない。逆に、その含有量が0.3%を超
えると、粗大なNd窒化物を形成し、かえってクリープ
強度の低下を招く。このため、Nd含有量は前記の(1)
式と(2) 式を同時に満たす量以上、0.3%以下と定め
た。
低含有量を表すが、Nd含有量を一定とした場合には、
P、S並びにCaまたは/およびMgの含有量を前記の
許容範囲内においては適宜調整してよいこと表す式でも
あることはいうまでもない。
として有効であるので、必要に応じて添加含有させる。
しかし、その含有量が0.01%未満では前記の効果が
得られず、4.5%を超えて含有させると、クリープ強
度の低下を招く。このため、添加含有させる場合のCo
含有量は0.01〜4.5%とするのがよい。
プ強度の向上に寄与するので、必要に応じて添加含有さ
せる。しかし、その含有量が0.01%未満では前記の
効果が得られず、2.5%を超えて含有させると、金属
間化合物が粗大に析出し、靭性およびクリープ強度の低
下を招く。このため、添加含有させる場合のMo含有量
は0.01〜2.5%とするのがよい。
微細な炭窒化物を形成してクリープ強度の向上に寄与す
る元素であるので、必要に応じていずれか一方または両
方を添加含有させる。しかし、いずれの元素も、その含
有量が0.001%未満では前記の効果が得られず、
0.3%を超えて含有させると、靭性およびクリープ強
度の低下を招く。このため、添加含有させる場合のこれ
ら元素の含有量は、いずれも、0.001〜0.3%と
するのがよい。
も、結晶粒界を強化してクリープ強度の向上に寄与する
他、熱間加工性の向上にも寄与する元素であるので、必
要に応じて1種以上を添加含有させる。しかし、いずれ
の元素も、その含有量が0.0001%未満では前記の
効果が得られず、0.1%を超えて含有させると、熱間
加工性が低下する。このため、添加含有させる場合のこ
れら元素の含有量は、いずれも、0.0001〜0.1
%とするのがよい。
は、通常工業的に用いられている製造設備および製造プ
ロセスによって製造することができる。すなわち、本発
明で規定する化学組成の鋼を得るには、電気炉、転炉等
の炉によって精錬し、脱酸および合金元素の添加によっ
て成分調整すればよい。特に厳密な成分調整を必要とす
る場合には、合金元素を添加する前に、溶鋼に真空処理
等の適宜な処理を施す方法を採ってもよい。
鋳造法または造塊法によって、スラブやビレットまたは
鋼塊に鋳造され、これらのスラブや鋼塊等から、鋼管や
鋼板等を製造する。継目無鋼管を製造する場合には、例
えば、ビレットを押し出し製管したり傾斜ロール式のピ
アサで圧延製管したり、さらにはエルハルト製管法によ
り大径の鍛造管とすればよい。また、鋼板を製造する場
合には、スラブを熱間圧延することによって熱延鋼板を
得ることができ、この熱延鋼板を冷間圧延すれば冷延鋼
板をえることができる。
学組成を有する44種類の鋼を溶製し、平均外径144
mm、質量50kgの鋼塊とした。
mの鋼板とした。次いで1040〜1100℃に1時間
保持した後空冷する焼きならし処理後、750〜780
℃に1.5〜6時間保持後空冷する焼戻しの熱処理をお
こなった。
直径が6mm、標点間距離が30mmの長さ方向が圧延
方向であるクリープ試験片を採取し、試験温度675
℃、負荷応力100MPaの条件でクリープ破断試験を
おこない、破断に至るまでの時間(h)と破断時の絞り
値(%)を測定した。
Z 2202に規定されるフルサイズのVノッチ試験片
を採取し、試験温度0℃でシャルピー衝撃試験をおこな
い、シャルピー衝撃値(J/cm2 )を測定した。
(4) 式の左辺による計算結果と熱処理条件とともに表3
に示した。なお、(3) 式の左辺と(4) 式の左辺による計
算結果は、いずれの場合も、計算値が正の場合を
「+」、負の場合を「−」として示してある。
組成を有する代符a〜qの本発明例鋼は、破断時間が1
414.7時間以上、破断時の絞り値が75.0%以上
と高温長時間のクリープ強度およびクリープ延性ともに
良好であり、またシャルピー衝撃値も141J/cm2
以上と靭性も良好である。
たさない化学組成を有する代符1〜27の比較例鋼は、
クリープ破断時間、クリープ延性および靭性のいずれか
が代符a〜qの本発明例鋼に比べて劣っている。特に、
Nd、Ca、Mg、P、Sの関係または/およびNd、
Ca、Mgの関係が本発明で規定する条件を満たしてい
ない代符16〜27の比較例鋼のクリープ破断時の絞り
率は44.7%以下で、代符a〜qの本発明例鋼に比べ
て著しく低く、クリープ延性が不芳である。
625℃以上の高温下での高温長時間クリープ強度とク
リープ延性に優れている。このため、原子力発電や化学
工業等の分野で用いられる熱交換用鋼管、圧力容器用鋼
板、タービン用材料として使用して優れた効果を発揮
し、産業上極めて有益である。
Claims (5)
- 【請求項1】質量%で、C:0.05〜0.15%、S
i:1%以下、Mn:2%以下、P:0.03%以下、
S:0.02%以下、Cr:8〜15%、V:0.05
〜0.5%、Nb:0.002〜0.18%、W:0.
1〜5%、Ni:0.01〜1.5%、Cu:0.01
〜3%、B:0.0001〜0.02%、sol.A
l:0.0005〜0.05%、N:0.0005〜
0.1%を含み、さらに、Ca:0.0001%〜0.
02%およびMg:0.0001%〜0.02%のうち
の1種以上、0.3%以下の範囲内において下記の(1)
式と(2)式を同時に満たす量のNdを含有し、残部Fe
および不純物よりなる高Crフェライト系耐熱鋼。 2(Nd/144)>(S/32)/2+(P/31)/30−(Ca/40)−(Mg/24) ・・・ (1) 3(Nd/144)>(Ca/40)+(Mg/24) ・・・・・・・・・・・・・・ (2) ここで、両式中の元素記号は、鋼中に含まれる各元素の
含有量(質量%)を意味する。 - 【請求項2】Feの一部に代えて、質量%で、Co:
0.01〜4.5%を含有することを特徴とする請求項
1に記載の高Crフェライト系耐熱鋼。 - 【請求項3】Feの一部に代えて、質量%で、Mo:
0.01〜2.5%を含有することを特徴とする請求項
1または2に記載の高Crフェライト系耐熱鋼。 - 【請求項4】Feの一部に代えて、質量%で、Ta:
0.001〜0.3%およびTi:0.001〜0.3
%のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項
1〜3のいずれかに記載の高Crフェライト系耐熱鋼。 - 【請求項5】Feの一部に代えて、質量%で、La:
0.0001〜0.1%、Ce:0.0001〜0.1
%およびY:0.0001〜0.1%のうちの1種以上
を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
記載の高Crフェライト系耐熱鋼。
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JP2001168005A JP3591486B2 (ja) | 2001-06-04 | 2001-06-04 | 高Crフェライト系耐熱鋼 |
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