JP3118483B2 - サッシ枠と窓枠との水抜き構造 - Google Patents

サッシ枠と窓枠との水抜き構造

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JP3118483B2
JP3118483B2 JP04173402A JP17340292A JP3118483B2 JP 3118483 B2 JP3118483 B2 JP 3118483B2 JP 04173402 A JP04173402 A JP 04173402A JP 17340292 A JP17340292 A JP 17340292A JP 3118483 B2 JP3118483 B2 JP 3118483B2
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薫 古内
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浩四郎 上田
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  • Specific Sealing Or Ventilating Devices For Doors And Windows (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば一般家屋におい
て建物の内外方向いずれへも自在に開閉させることがで
きるサッシ窓において、そのサッシ窓にはめ込まれる板
ガラス下方より浸入して窓枠及びサッシ枠へ流れ込む雨
水を、適切に室外へ排出することができるサッシ枠と窓
枠との水抜き構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般家屋等の住居用の各種の建物には、
建物の内外の換気その他の目的のために窓を設けるため
の開口部が設けられている。その開口部には、サッシ枠
及び窓枠から形成されたサッシ窓が取り付けられ、換気
等が必要な場合には窓枠がサッシ枠に対して開放され、
または、建物内外を遮断する場合には閉塞されるように
して用いられている。
【0003】このようなサッシ窓においては、建物の内
方向または外方向いずれか一方に開閉する窓の構造にあ
っては、例えばサッシ枠の内周及び窓枠の外周に互いが
衝接する部分を設けておくことによって、水密を保つこ
とが容易である。更に、窓枠の板ガラスの隙間より窓枠
に浸入した雨水を排出する水抜き構造においても、例え
ば前記の衝接部分よりも室外側に連通するような水抜き
通路を設けておけば、室外への水抜きは容易に行える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、建物の
内外方向いずれへも開放させることができる窓構造にあ
っては、いずれか一方への開放しか行えない窓構造にお
いて設けられていた窓枠外周とサッシ枠内周との衝接部
分を設けることができなかった。また、浸入した雨水を
排出するための穴を設けておくと、その穴から雨水が吹
き込むこととなってしまう。従って、前記衝接部分の存
在を前提としていた水抜き通路によっては、板ガラスか
ら窓枠へ浸入した雨水の排出を完全に行えなかった。
【0005】そこで、本発明の解決すべき課題は、建物
の内外方向いずれへも開閉させることができる窓構造に
あっても、板ガラスの隙間より窓枠に浸入した雨水を、
室内に浸入させることなく室外に排出することができる
サッシ枠と窓枠との水抜き構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ための手段として、以下のような特徴を有する本発明が
提供される。即ち、請求項1記載の発明は、建物の開口
部に固定されるサッシ枠と、そのサッシ枠内側に取り付
けられ建物の内外方向に開閉可能な窓枠とを備えて形成
するサッシ窓において、窓枠は、内外に仕切られて形成
された枠体と、その枠体の内側に嵌め込まれる板ガラス
とを備えて形成し、その枠体は、サッシ枠側に位置する
外枠と、その外枠の内側に位置する内枠とからなり、サ
ッシ枠は、全体形状が四角枠状に形成され、窓枠に対す
る面を有する内周部と、その内周部から室外側に突出す
る突出部とを備えて構成し、四角枠状のサッシ枠の下框
の内周部及び突出部の内部は空洞とし、下框の内周部の
室内外方向の中央部分には、内周部の内部の空洞と連通
する雨水導入穴を設け、内周部における雨水導入穴の下
方には、突出部の内部の空洞と連通するための雨水連通
穴を設け、更に突出部の下部には、雨水連通穴とは平面
視した場合にずれた位置に突出部の内部と外部とを連通
させる雨水排出穴を設け、下部の窓枠には、内枠の板ガ
ラス下方から外枠内部に連通させる水抜き穴を設けると
共に、外枠と窓枠外方とを連通させる雨水落下穴を、窓
枠がサッシ枠に対して閉塞した際に雨水連通穴とは平面
視した場合に一致するような位置に設け、雨水落下穴の
大きさは、雨水連通穴よりも小さく形成したことを特徴
とする。
【0007】
【作用】窓枠がサッシ枠に対して閉塞されている場合を
想定して、本発明の作用について説明する。窓枠におい
て、板ガラスと内枠との隙間から雨水が浸入したとす
る。その雨水は、水抜き穴を通って外枠内に入り、更に
雨水落下穴を通って窓枠の外、即ちサッシ枠の下框に向
かって排出される。
【0008】雨水落下穴の下方には、サッシ枠の内周部
に設けられた雨水導入穴が存在する。その雨水導入穴
は、平面視した場合に雨水落下穴と一致するような位置
に設けられており、更に雨水落下穴よりも大きく形成さ
れている。従って、雨水落下穴を通ってサッシ枠の下框
に向かって排出された雨水は、雨水導入穴から内周部の
空洞内に入る。そして、雨水連通穴を伝って突出部の空
洞に入り、雨水排出穴から突出部の外部へ排出される。
【0009】サッシ枠においては、突出部の雨水排出穴
は、窓枠内またはサッシ枠内に入った雨水を排出するた
めに突出部の外部と連通しているが、その突出部の外部
からその雨水排出穴を通して突出部内の空洞へ雨水が吹
き込むことがある。しかしその場合であっても、雨水排
出穴と雨水連通穴とは平面視した場合にずれた位置にあ
るため、突出部の空洞から雨水連通穴を伝って雨水が内
周部の空洞へ吹き込むことはほとんどない。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図面及び実施例によって更に
詳しく説明する。ここにおいて使用する図面は、図1、
図2及び図3である。図1は、本実施例が使用される開
口部、サッシ枠及び窓枠を示す斜視図である。図2は、
本実施例を示すための主要断面図である。図3は、本実
施例の一部を表すための斜視図である。なお、図中にお
いて「室内」とあるのは建物の内部を表し、「室外」と
あるのは建物の外部を表す。
【0011】まず、本実施例の構成について説明する。
本実施例の建物の開口部は、壁パネル10における四角
い開口部11として形成される。その開口部11に対し
て、室内側から躯体周辺枠20を介してサッシ枠40が
取り付けられる。更に、そのサッシ枠40に窓枠60が
建物の内外方向いずれへも開放可能であるように取り付
けられる。
【0012】本実施例は、このサッシ枠40と窓枠60
とに施される水抜き構造に関するものである。続いて、
図2を参照させながら説明する。サッシ枠40は、躯体
周辺枠20を介して壁パネル10の開口部11に固定さ
れるものである。これらサッシ枠40及び窓枠60は、
風雨の浸入防止や、浸入してしまった雨水の排出等のた
め、上部と下部とでその構造を異にする。
【0013】窓枠60は、内外に仕切られて形成された
枠体と、その枠体の内側に嵌め込まれる板ガラス69と
を備えて形成し、その枠体は、サッシ枠40側に位置す
る外枠61と、その外枠61の内側に位置する内枠62
とからなる。板ガラス69と内枠62との間は、ガラス
パッキン69Aが埋め込まれ、板ガラス69は密閉固定
されている。しかし、このガラスパッキン69Aによる
密閉固定では、雨水の浸入は完全に防ぐことができず、
多少の雨水が浸入する。ここにおいて、浸入する雨水を
サッシ枠40を介して室外側に排出するための水抜き構
造が、本実施例の特徴をなす部分である。
【0014】サッシ枠40は、その枠上部を上框41、
枠下部を下框45によって形成されている。上框41に
おいては、壁パネル10の開口部11に躯体周辺枠20
を介して固定される固定部42と、窓枠60と接する内
周部43と、室外側に突出する突出部44とから形成さ
れている。図示は省略するものの、この突出部44の内
部空間には、ロール網戸が内装される。
【0015】下框45は、同じく壁パネル10の開口部
11に躯体周辺枠20を介して固定するための固定部4
6と、窓枠60に接する内周部47と、室外側に突出す
る突出部48とから構成されている。内周部47及び突
出部48の内部は、それぞれ空洞47C、48Cとなっ
ている。また突出部48の内周部47側の上部には、突
出部48の空洞48Cに連通する雨水落下穴48Bが設
けられている。雨水落下穴48Bの位置は、内周部47
と突出部48との仕切り位置よりも高い。
【0016】下框45の内周部47の室内外方向の中央
部分には、内周部47の空洞47Cに連通する雨水導入
穴47Aが設けられている。また、内周部47の空洞4
7Cの下方室外側には、突出部48と連通させるための
雨水連通穴47Bが設けられている。更に、この雨水連
通穴47Bの下方室外側には、突出部48の空洞48C
に連通する雨水排出穴48Aが設けられている。即ち、
雨水導入穴47Aと雨水連通穴47B、及び雨水連通穴
47Bと雨水排出穴48Aとは、平面視した場合にずれ
た位置関係となっている。
【0017】外枠61のサッシ枠40側には、パッキン
材70を固定するためのパッキン固定部61Aが設けら
れている。このパッキン固定部61Aは、サッシ枠40
側を開口し、その開口部から反サッシ枠40側に、開口
部よりも拡開した内部空間を有している。このようなパ
ッキン固定部61Aに、サッシ枠40と窓枠60との間
の水密を保つためのパッキン材70を固定する。このパ
ッキン材70は、パッキン固定部61Aの開口部から挿
入してパッキン材70を固定するための矢印状の固定部
と、水密を保つための水密部とからなり、水密部は変形
しやすいように可撓性のある中空部材となっている。パ
ッキン材70は、室外側と室内側とに設けられ、それぞ
れを室外パッキン71、室内パッキン72とする。
【0018】下部の窓枠60には、内枠62の板ガラス
69下方から外枠61内部に連通させる水抜き穴62A
を設けている。また、外枠61と窓枠60外方とを連通
させる雨水落下穴61Bを、窓枠60がサッシ枠40に
対して閉塞した際に雨水連通穴47Aとは平面視した場
合に一致するような位置に設けている。なお、雨水落下
穴61Bの大きさは、雨水連通穴47Aよりも小さく形
成している。
【0019】また、水抜き穴62A、雨水落下穴61
B、雨水導入穴47A、雨水連通穴47B、及び雨水排
水穴48Aのそれぞれの位置関係は、図2における紙面
垂直方向において適宜ずれたものとなっている。続い
て、本実施例の作用について説明する。サッシ枠40
は、壁パネル10の開口部11に躯体周辺枠20を介し
て固定される。そして、窓枠60はそのサッシ枠40の
内側に取り付けられ、建物の内方向、外方向いずれにも
開閉可能な状態とされる。
【0020】窓枠60がサッシ枠40に対して閉塞され
ている場合には、室外パッキン71及び室内パッキン7
2によって風雨の室内への浸入は未然に防止される。室
外パッキン71によって室内へ浸入できなかった雨水
は、雨水落下穴48Bから突出部48内に落とされ雨水
排出穴48Aから排出される。室外パッキン71によっ
て浸入を防げなかった雨水は、室内パッキン72によっ
てそれ以上室内側に浸入することなく、室外パッキン7
1と室内パッキン72との間に留まる。そして、窓枠6
0の外枠61の外周を伝ってサッシ枠40の内周部47
における室外パッキン71と室内パッキン72との間に
集まり、雨水導入穴47Aから下方に落下し、雨水連通
穴47B、雨水排出穴48Aを通って室外へと排出され
る。
【0021】窓枠60における板ガラス69に吹き付け
る風雨に対しては、板ガラス69及び板ガラス69の下
方に位置するガラスパッキン69Aによって室内への浸
入を防ぐ。しかし、ガラスパッキン69Aによって浸入
を防げずに窓枠60の内枠62に浸入した雨水は、以下
のようにして室外へと排出される。即ち、内枠62にお
ける板ガラス69の下部まで伝った雨水は、水抜き穴6
2Aから外枠61内部に落ち、さらに雨水落下穴61B
から窓枠60の外部へと排出される。排出された雨水
は、サッシ枠40の内周部47における室外パッキン7
1と室内パッキン72との間に溜る。ここで、雨水落下
穴61Bと雨水導入穴47Aとは垂直に位置する関係と
なっており、また雨水導入穴47Aが雨水落下穴61B
よりも大きく形成されているので、室外パッキン71と
室内パッキン72との間に溜った雨水は、雨水導入穴4
7Aから内周部47内に落ちる。更に、雨水連通穴47
B、雨水排出穴48Aを伝って室外に排出される。
【0022】サッシ枠40においては、突出部48の雨
水排出穴48Aは、窓枠内またはサッシ枠内に入った雨
水を排出するために室外と連通しており、また、雨水落
下穴48Bも雨水排出穴48Aから雨水を排出するため
に室外と連通している。従って、室外から雨水排出穴4
8Aまたは雨水落下穴48Bを通して突出部48内の空
洞48Cへ雨水が吹き込むことがある。
【0023】しかし、雨水落下穴48Bの位置は、内周
部47と突出部48との仕切り位置、即ち雨水連通穴4
7Bよりも高いので、雨水落下穴48Bから突出部48
内へ吹き込んだ雨水は、一旦突出部48内に落ち、雨水
排出穴48Aから室外へ排出されるので、雨水連通穴4
7Bから内枠部47へ吹き込むことはほとんどない。ま
た、雨水排出穴48Aから突出部48内へ吹き込んだ雨
水も、雨水連通穴47Bと雨水配水穴48Aとが平面視
した場合にずれた位置関係となっているので、雨水連通
穴47Bから内周部47の空洞47Cへ吹き込むことは
ほとんどない。
【0024】続いて、本実施例の効果について説明す
る。本実施例によれば、建物の内外方向いずれへも開閉
させることができる窓構造にあっても、板ガラス69と
ガラスパッキン69Aとの隙間より窓枠60に浸入した
雨水を、室内に浸入させることなく室外に排出すること
ができるサッシ枠と窓枠との水抜き構造を提供すること
ができる。同時に、窓枠60に浸入した雨水を室外に排
出するために設けた雨水排出穴48Aからは、サッシ枠
40の内方に雨水が浸入しにくいものとしている。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、以下のよ
うな効果がある。即ち、建物の内外方向いずれへも開閉
させることができる窓構造にあっても、板ガラスの隙間
より窓枠に浸入した雨水を、室内に浸入させることなく
室外に排出することができるサッシ枠と窓枠との水抜き
構造を提供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例が使用される開口部、サッシ枠及び窓
枠を示す斜視図である。
【図2】本実施例を表すための断面図である。
【図3】本実施例の一部を表すための斜視図である。
【符号の説明】
10 壁パネル 11 開口部 20 躯体周辺枠 40 サッシ
枠 41 上框 42 固定部 43 内周部 44 突出部 45 下框 46 固定部 47 内周部 47A 雨水導
入穴 47B 雨水連通穴 47C 空洞 48 突出部 48A 雨水排出穴 48B 雨水落
下穴 48C 空洞 60 窓枠 61 外枠 61 パッキン固定部 61B 雨水落
下穴 62 内枠 62A 水抜き
穴 69 板ガラス 69A ガラス
パッキン 70 水密パッキン 71 室外パ
ッキン 72 室内パッキン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 信楽 銀一 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミサワホーム株式会社内 (72)発明者 古内 薫 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミサワホーム株式会社内 (72)発明者 内山 協一 富山県高岡市早川70番地 三協アルミニ ウム工業株式会社内 (72)発明者 上田 浩四郎 東京都江東区木場2丁目7番23号 新日 軽株式会社内 (72)発明者 大橋 光雅 栃木県宇都宮市平出工業団地20番地2号 明治アルミ工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 7/14 E06B 7/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の開口部に固定されるサッシ枠と、
    そのサッシ枠内側に取り付けられ建物の内外方向に開閉
    可能な窓枠とを備えて形成するサッシ窓において、窓枠
    は、内外に仕切られて形成された枠体と、その枠体の内
    側に嵌め込まれる板ガラスとを備えて形成し、その枠体
    は、サッシ枠側に位置する外枠と、その外枠の内側に位
    置する内枠とからなり、サッシ枠は、全体形状が四角枠
    状に形成され、窓枠に対する面を有する内周部と、その
    内周部から室外側に突出する突出部とを備えて構成し、
    四角枠状のサッシ枠の下框の内周部及び突出部の内部は
    空洞とし、下框の内周部の室内外方向の中央部分には、
    内周部の内部の空洞と連通する雨水導入穴を設け、内周
    部における雨水導入穴の下方には、突出部の内部の空洞
    と連通するための雨水連通穴を設け、更に突出部の下部
    には、雨水連通穴とは平面視した場合にずれた位置に突
    出部の内部と外部とを連通させる雨水排出穴を設け、下
    部の窓枠には、内枠の板ガラス下方から外枠内部に連通
    させる水抜き穴を設けると共に、外枠と窓枠外方とを連
    通させる雨水落下穴を、窓枠がサッシ枠に対して閉塞し
    た際に雨水連通穴とは平面視した場合に一致するような
    位置に設け、雨水落下穴の大きさは、雨水連通穴よりも
    小さく形成したことを特徴とするサッシ枠と窓枠との水
    抜き構造。
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