JPH0729174Y2 - 嵌殺し窓の換気構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、アルミニウムサツシによる嵌殺し窓の換気構
造に関する。

〔従来の技術〕

従来の嵌殺し窓の換気構造を第３図を用いて説明する。

図面は断面図である。図においては１は枠であり、通常
はガラス２が嵌殺しになつている。３はブラインド装置
であつて上枠1a内に取付けられている。

1bは下枠であつて外側に換気口４があり、ブラインド装
置３の下方に該当する下枠1b内側に通気口５がある。こ
の通気口５には通気穴６を連設した通気板７が取付けて
あり、上記換気口５と連続させて換気構造を形成してい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

以上のような従来技術によると、換気が特に必要な場合
には通気板の通気穴だけでは不充分であり、逆に換気を
必要としない場合にも通気板より通気が行なわれている
ために具合が悪く、その弊害をなるたけ少なくするため
に換気口を充分に大きくとることができず、その結果上
記の理由と相俟つて換気の必要な場合に充分な通気が得
られない問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、嵌殺し窓の下枠の室内側長手方向に長尺の換
気室を設け、この換気室の長手方向の室内側に換気口、
室外側に外気につながる通気口を形成し、このようにし
た換気室内に、スリツト部、閉止部、開口部およびスト
ツパ部を長手方向周囲に設けた筒状の開閉蓋を回転自在
に取付けたことを特徴とする。

〔作用〕

以上の構成によると、換気口に開閉蓋のスリツト部を合
わせると通気口から外気が換気室内に導入されて換気口
から室内に外気が供給される。

次に、この外気の供給を止めたい場合には開閉蓋をまわ
してストツパ部を通気口に対向させることにより換気室
内への外気の導入を止め、換気口に閉止部が位置して換
気口を閉じて閉止状態が室内で確認できることになる。

〔実施例〕

以下に本考案の一実施例を図面を用いて説明する。

第１図は閉止状態の断面図、第２図は開放状態の断面図
であり、図において、８はアルミニウムサツシの枠であ
つてガラス９が嵌殺しになつている。

10は内側に設けたブラインド装置であり、上枠8aの内側
に取付けられている。

8bは下枠であり、外側に入気口11が下枠8bの幅方向ほぼ
全長に亘つて設けられている。

12は入気口11の内側に設けた通気口であつてこれも下枠
8bの幅方向ほぼ全長に亘つて設けてあり、防虫網13が取
付けてある。14は係止部である。

15は室内側に形成した換気口であり、これも幅方向ほぼ
全長に亘つて水平に形成してあつてこの換気口15と上記
通気口12との間で換気室16が形成されている。16aは水
抜穴である。

17はこの換気室16の長手方向に回転自在に取付けた開閉
蓋であつて大略中空状態であり、長手方向に平面状態の
閉止部18があり、この閉止部18と直角方向にスリツト部
19があり、さらにこれと直角方向に開口部20があり、こ
の開口部20は上記閉止部18と対向位置になつている。21
はスリツト部19の対向位置に設けたストツパ部であつて
上記係止部14に当接するストツパ22が有り、このストツ
パ22が当接した状態が第１図であり、閉止部18が換気口
15を閉じる状態になつている。

上記開閉蓋17は、換気口15の全長を１つで覆うかもしく
は長さに応じて２〜３程度に分割して設けてあつてもよ
く、この開閉蓋17の回動は室内から手でできるもので、
上記した如く分割した場合にはそれぞれが独立して開閉
できることになる。

以上説明した構成によると、換気の必要の無いときは第
１図に示す如く、開閉蓋17のストツパ22が係止部14に当
接するまで時計方向にまわすことにより閉止部18によつ
て換気口15を閉じると共にストツパ部21によつて通気口
12からの空気の流入を止める。

次に、換気が必要なときは第２図に示す如く、開閉蓋17
を90°反時計方向に室内で手でまわすことにより、閉止
部18を通気口12に対向させるとストツパ部19が換気口15
に位置する。この状態にすると、矢印で示す如く、通気
口12と閉止部18の間から換気室16内に外気が入り、その
外気は開口部20から開閉蓋17内に入り、スリツト部19か
ら室内に供給されることになる。

〔考案の効果〕

以上説明した本考案によると、下枠に設けた換気室内に
スリツト部、閉止部、開口部およびストツパ部を設けた
筒状の開閉蓋を回転自在に設け、下枠の換気口および通
気口に対して上記開閉蓋のスリツト部とストツパ部およ
び閉止部と開口部との対向状態を選択することにより、
外気の室内への流入および停止を適宜に行なうことがで
きることになり、その結果従来の常に開放しているのと
は異なり、換気口を充分に大くき開口することができて
換気時の換気効果を大きくすることができる。

また、開口部と閉止部とを対向させているために、換気
時には、通気口に対しては開口部が直接対向するのでは
なく、まず閉止部が通気口に対向して180°反対側に位
置させた開口部から空気をスリット部に入れるために強
風時の雨水も換気口には吹き込まないことになる。

さらに、換気が必要でない場合には開閉蓋を閉じておけ
ばよいために気密性にもすぐれることになる。

また、スリット部もしくは閉止部を換気口に嵌合させる
ために換気口が換気状態か閉止状態かを室内から一目で
確認できることになり、換気口をのぞいて確認する必要
がなくなるものである。

また、必要に応じて開閉蓋を複数に分割しておくことに
より、細かい換気効果を得ることができることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す閉止状態の断面図、第
２図は開放状態の断面図、第３図は従来技術の断面図で
ある。 ８……枠、11……入気口、12……通気口、15……換気
口、16……換気室、17……開閉蓋、18……閉止部、19…
…スリツト部、20……開口部、21……ストツパ部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】アルミニウムサッシによる嵌殺し窓の下枠
   の室内側長手方向に長尺の換気室を設け、この換気室の
   長手方向の室内側に換気口、室外側に外気につながる通
   気口を形成し、このようにした換気室内に、スリット
   部、閉止部、開口部およびストッパ部を長手方向に設け
   た筒状の開閉蓋を回転自在に取付け、上記換気口および
   通気口に対して上記開閉蓋のスリット部とストッパ部も
   しくは閉止部と開口部との対向状態を選択することによ
   り、スリット部もしくは閉止部が換気口に常時嵌合する
   ようにしたことを特徴とする嵌殺し窓の換気構造。