JP3118448B2 - 失禁用パンツ - Google Patents

失禁用パンツ

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JP3118448B2
JP3118448B2 JP10117824A JP11782498A JP3118448B2 JP 3118448 B2 JP3118448 B2 JP 3118448B2 JP 10117824 A JP10117824 A JP 10117824A JP 11782498 A JP11782498 A JP 11782498A JP 3118448 B2 JP3118448 B2 JP 3118448B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中当布と表布の間
に、中当布側から水拡散性を有する透水シート材と、
水性を有する不織布からなる吸収布と、防水性を有する
防水シート材とを順に配した失禁用パンツに関し、特
に、股間当接部を股間部に添わせ、装着時に不快感を与
える股間部におけるごわつきをなくすとともに、尿の横
漏れ等を防止することができるようにした失禁用パンツ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、失禁用パンツとして、中当布と表
布の間に、中当布側から吸水性を有する不織布からなる
吸収布と、防水性を有する防水シート材とを順に配し、
通常のパンツと同形状に縫製するようにしたものが用い
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来の
失禁用パンツは、多量の尿を吸収することができるよう
に、中当布と表布の間に、中当布より若干小さい大きさ
の、大きな吸収布を配するようにしていた。
【0004】このため、従来の失禁用パンツは、股間当
接部における布地厚が全体的に厚くなり、この失禁用パ
ンツを装着した場合、股間当接部において不規則な襞が
生じ、このため、股間部においてごわつき、不快感を与
えるだけでなく、失禁用パンツの股間当接部が、股間部
に添わず、隙間から尿の横漏れ等を起こすという問題が
あった。
【0005】本発明は、上記従来の失禁用パンツの有す
る問題点に鑑み、股間当接部を股間部に添わせ、装着時
に不快感を与える股間部におけるごわつきをなくすとと
もに、尿の横漏れ等を防止することができるようにした
失禁用パンツを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の失禁用パンツは、中当布と表布の間に、
当布側から、股間当接部を2.5〜4cmの狭幅に形成
した水拡散性を有する透水シート材及び吸水性を有する
不織布からなる小吸収布と、前記透水シート材及び小吸
収布より一回り大きく、かつ、中当布より若干小さい大
きさの吸水性を有する不織布からなる吸収布と、防水
性を有する防水シート材とを、順に配したことを特徴と
する。
【0007】ここで、「水拡散性を有する透水シート
材」とは、合成繊維等の編物からなるネット状体若しく
は密度の小さい不織布又はこれらを積層したシート状体
を意味する。
【0008】この失禁用パンツは、中当布と表布の間
に、中当布側から、股間当接部を2.5〜4cmの狭幅
に形成した水拡散性を有する透水シート材及び吸水性を
有する不織布からなる小吸収布と、前記透水シート材
び小吸収布より一回り大きく、かつ、中当布より若干小
さい大きさの吸水性を有する不織布からなる吸収布
と、防水性を有する防水シート材とを、順に配するよう
にしているので、失禁用パンツを装着した場合、股間当
接部に、不規則な襞を生じさせることなく、この股間当
接部を股間部に添わせ、これによって、装着時に不快感
を与える股間部におけるごわつきをなくすとともに、尿
の横漏れ等を防止することができる。
【0009】また、失禁による尿を、中当布から、合成
繊維等の編物からなるネット状体若しくは密度の小さい
不織布又はこれらを積層したシート状体からなる透水シ
ート材に吸い取り、拡散させて、速やかに吸収布に吸収
させることができるとともに、一旦吸収布に吸収された
尿が、中当布に逆流することを防止し、失禁による尿に
よって肌がべたつくことを防止し、爽快な状態を維持す
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の失禁用パンツの実
施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】図1〜図3に、失禁用パンツの参考例を示
す。この失禁用パンツは、表布1の内側に、股間当接部
Aを中心として、失禁による尿を吸収する吸収層2を形
成するようにしたもので、中当布21と表布1の間に、
中当布21側から、中当布21と共に吸収層2を構成す
る吸水性を有する不織布からなる吸収布22,23と、
防水性を有する防水シート材24とを順に配したもので
ある。
【0012】表布1は、適当な吸湿性、保温性を備えた
綿布又は綿とポリエステルあるいはナイロン等の合成繊
維との混紡布を用い、特に限定されるものではないが、
腹部当片11と臀部当片12とを側部で縫製するととも
に、足口13を形成して、通常のパンツと同形状に構成
するようにしたものである。この場合、股間当接部Aの
幅W1は、失禁による尿の漏れを防止するため、一般に
は、通常のパンツより広幅、より具体的には、例えば、
10〜15cm程度に形成するようにする。
【0013】中当布21は、直接肌に触れるため、肌触
りが良く、吸水性及び水拡散性の良好なナイロン等の合
成繊維製の布を用い、股間当接部Aを中心として、その
周囲を覆うことができる大きさ及び形状に裁断したもの
を用いるようにする。また、中当布21には、起毛を施
すこともできる。
【0014】吸水性を有する不織布からなる吸収布2
2,23は、吸水性の良好なポリエステル、アクリル、
レーヨン等の合成繊維製の不織布を用い、中当布21側
に配した吸収布22は、少なくとも股間当接部Aを狭幅
(特に限定されるものではないが、本参考例において
は、股間当接部Aを狭幅に、両端部をやや広幅に形成す
るようにしている。)、より具体的には、例えば、幅W
2を2.5〜4cm形成した小面積の小吸収布22と
して、一方、表布1側に配した吸収布23は、小吸収布
22より一回り大きく、かつ、中当布21より若干小さ
い大きさの、大面積の大吸収布23として構成するよう
にする。そして、小吸収布22は、大吸収布23の略中
央部に重ね合わせ、小吸収布22の長手方向(失禁用パ
ンツの前後方向)の両端部26を、大吸収布23に縫着
するようにし、これにより、小吸収布22が大吸収布2
3に対して移動したり、弛んでしわが生じたりしないよ
うにする。なお、本実施例においては、吸収布22,2
3を、小吸収布22と大吸収布23とからなる2層構造
としたが、吸収布は、中当布側に配した少なくとも股間
当接部を狭幅に形成した小面積の小吸収布と、表布側に
配した、小吸収布より大面積の大吸収布とを備える限
り、これに限定されず、3層以上の層構造とすることが
できる。
【0015】防水性を有する防水シート材24は、吸収
布22,23に吸収された尿が、表布1に漏れ出ること
を防止するために設けられるもので、ポリエステル等の
合成繊維製の布に、ポリウレタン樹脂をラミネートする
ことにより、防水性に加えて、伸縮性を有する、大吸収
布23より一回り大きい、中当布21と略同じ大きさ及
び形状に裁断したものを用いるようにする。なお、防水
シート材24には、このほか、薄く、柔軟性を有する合
成樹脂シートを用いることもできる。
【0016】そして、吸収層2は、中当布21に、小吸
収布22の長手方向(失禁用パンツの前後方向)の両端
部26を縫着した大吸収布23を重ね合わせ、大吸収布
23を、小吸収布22の側縁25に沿って、失禁用パン
ツの前後方向に縫着し(この場合、特に限定されるもの
ではないが、通常、小吸収布22は縫着しないようにす
る。)、さらに、これを防水シート材24を介して表布
1の内側に重ね合わせ、中当布21及び防水シート材2
4の端縁27を表布1に縫着することにより、形成する
ようにする。
【0017】これにより、表布1側に配した大吸収布2
3により、多量の尿を吸収することができるようにしな
がら、大吸収布23が中当布21に対して移動したり、
弛んでしわが生じたりしないようにするとともに、小吸
収布22を中当布21と大吸収布23との間に挟持し、
股間当接部Aの中心位置に保持することができるものと
なる。
【0018】さらに、大吸収布23を、小吸収布22の
側縁に沿って、中当布21に、失禁用パンツの前後方向
に縫着した縫目25の部分で、大吸収布23が折れ曲が
り易くし、また、中当布21側に配した小吸収布22の
股間当接部Aを狭幅に形成することにより、失禁用パン
ツを装着した場合、股間当接部Aに、不規則な襞を生じ
させることなく、この股間当接部Aを股間部に添わせ、
これによって、装着時に不快感を与える股間部における
ごわつきをなくすとともに、尿の横漏れ等を防止するこ
とができるものとなる。
【0019】なお、本参考例においては、大吸収布23
を縫目25の部分で折れ曲がり易くなるようにしたが、
このほか、大吸収布23の所要位置にヒートプレス等に
より折曲線を形成することもできる。
【0020】図4に、本発明の失禁用パンツの一実施例
を示す。この失禁用パンツは、表布1の内側に、股間当
接部Aを中心として、その周囲に、失禁による尿を吸収
する吸収層2を形成するようにしたもので、中当布21
と表布1の間に、中当布21側から、中当布21と共に
吸収層2を構成する水拡散性を有する透水シート材28
と、吸水性を有する不織布からなる吸収布22,23
と、防水性を有する防水シート材24とを順に配したも
のである。
【0021】この透水シート材28は、合成繊維等の編
物からなるネット状体若しくは密度の小さい不織布又は
これらを積層した、高い空隙率を有する透水性の良好な
シート状体を用いるようにする。
【0022】このような、透水シート材28を、中当布
21と吸収布22との間に配することにより、失禁によ
る尿を、中当布21から、透水シート材28に吸い取
り、拡散させて、速やかに吸収布22,23に吸収させ
ることができるとともに、一旦吸収布22,23に吸収
された尿が、中当布21に逆流することを防止し、失禁
による尿によって肌がべたつくことを防止し、爽快な状
態を維持することができるものとなる。
【0023】そして、本実施例においては、透水シート
材28を、小吸収布22と略同じ大きさ及び形状に裁断
したものを用いるようにしている
【0024】
【発明の効果】本発明の失禁用パンツによれば、当布と
表布の間に、中当布側から、股間当接部を2.5〜4c
mの狭幅に形成した水拡散性を有する透水シート材及び
吸水性を有する不織布からなる小吸収布と、前記透水シ
ート材及び小吸収布より一回り大きく、かつ、中当布よ
り若干小さい大きさの吸水性を有する不織布からなる
吸収布と、防水性を有する防水シート材とを、順に配す
るようにしているので、失禁用パンツを装着した場合、
股間当接部に、不規則な襞を生じさせることなく、この
股間当接部を股間部に添わせ、これによって、装着時に
不快感を与える股間部におけるごわつきをなくすととも
に、尿の横漏れ等を防止することができ、快適に装着す
ることができる失禁用パンツを提供することができる。
【0025】また、吸収布の中当布側に配した水拡散性
を有する透水シート材により、失禁による尿を、中当布
から、合成繊維等の編物からなるネット状体若しくは密
度の小さい不織布又はこれらを積層したシート状体から
なる透水シート材に吸い取り、拡散させて、速やかに吸
収布に吸収させることができるとともに、一旦吸収布に
吸収された尿が、中当布に逆流することを防止し、失禁
による尿によって肌がべたつくことを防止し、爽快な状
態を維持することができ、一層快適に装着することがで
きる失禁用パンツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】失禁用パンツの参考例を示す全形図である。
【図2】同股間当接部を、中当布側から見た表布を省略
した説明図である。
【図3】同股間当接部の表布を省略した断面図で、
(A)は図2のA−A線断面図、(B)は図2のB−B
線断面図である。
【図4】本発明の失禁用パンツの一実施例を示す股間当
接部の表布を省略した断面図で、(A)は図2のA−A
線に対応する位置の断面図、(B)は図2のB−B線に
対応する位置の断面図である。
【符号の説明】
1 表布 2 吸収層 21 中当布 22 小吸収布 23 大吸収布 24 防水シート材 28 透水シート材 A 股間当接部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中当布と表布の間に、中当布側から、股
    間当接部を2.5〜4cmの狭幅に形成した水拡散性を
    有する透水シート材及び吸水性を有する不織布からなる
    小吸収布と、前記透水シート材及び小吸収布より一回り
    大きく、かつ、中当布より若干小さい大きさの吸水性を
    有する不織布からなる吸収布と、防水性を有する防水
    シート材とを、順に配したことを特徴とする失禁用パン
    ツ。
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