JP3116708B2 - 放電位置検出方法と放電加工方法 - Google Patents

放電位置検出方法と放電加工方法

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    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放電加工機の放電用電極
とワーク間に発生する放電の発生位置を検出する方法
と、その方法で検出された放電発生位置の情報に基づい
て放電加工を良好な状態で継続させることのできる放電
加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】放電加工機の放電用電極は通常一定のひ
ろがりを持っている。例えばワイヤ放電加工機の電極は
線状(1次元)に伸び、型彫用放電加工機の電極は面的
(2次元ないし3次元)に伸びている。そして放電加工
機では放電用電極とワークとの間で放電を発生させなが
ら加工を続けてゆく。この加工の際に、一定のひろがり
を有する電極のうちのどこで放電を発生させるかをコン
トロールすることはできない。しかしながら放電の発生
位置は加工結果に密接に関連しており、例えば放電発生
位置が集中していると良好な加工結果を得られず、放電
発生位置が均等に分散しながら加工が行なわれると良好
な加工結果が得られる。そこで加工中に電極のどこで放
電が発生したかを検出することが望まれている。
【0003】この目的に応じて電気加工技術(電気加工
学会誌)のVol.15, No.49 (1991)のpage13〜22に「放電
加工における放電点分布の観察」と題するレポートが掲
載されている。このレポートは次のようにして放電発生
位置を検出する技術を提案している。なお同レポート中
の図を図11として本明細書に添付する。 放電電流ioの給電線Xを2本以上の分岐給電線X
1 ,X2 …に分岐させ、各分岐給電線X1 ,X2 …を異
なる地点Y1 ,Y2 …で放電用電極Zに接続する。 このようにしたうえで放電電流ioを給電すると、
放電電流ioは2本以上の分岐給電線X1 ,X2 …に分
流され、分流された放電電流i1 ,i2 …が各分岐給電
線X1 ,X2 …のそれぞれを介して2以上の地点Y1 ,
Y2 …から放電用電極Zに給電される。
【0004】 各分岐給電X1 ,X2 …に流れる分割
電流i1 ,i2 …であって、定常状態に達した際(タイ
ミングT2 〜T3 ,T6 〜T7 ,T10〜T11)の分割電
流i1 ,i2 …を検出する。 各分割電流i1 ,i2 を(i1 −i2 )/(i1 +
i2 )の式によって規格化する。このようにして規格化
された値は、i1 =i2 のとき0となり、i1>i2 の
とき正の値となり、i1 <i2 のとき負の値となる。
【0005】 図11に示される等価回路から明らか
に、i1 =i2 はr0 +rc +R1=r0 +rc +R2
すなわちR1 =R2 のときに生じる。ここでr0 は各分
岐給電線X1 ,X2 の抵抗、rc は分岐給電線と電極の
接触抵抗、R1 は電極Zにおける接続点Y1 と放電発生
位置S間の抵抗、R2 は電極Zにおける接続点Y2 と放
電発生位置S間の抵抗である。明らかに、接続点Y1 ,
Y2 の中央で放電が発生すればR1 =R2 であり、規格
化された値はゼロとなる(タイミングT9 〜T12参
照)。放電点Sが接続点Y1 に近づくとi1 >i2 とな
り(タイミングT1〜T4 参照)、規格化された値は正
となる。しかもその値が大きいほど放電発生位置Sは接
続点Y1 に近い。放電発生位置Sが接続点Y2 に近づく
とi1 <i2となり(タイミングT5 〜T8 参照)、規
格化された値は負となる。しかもその絶対値が大きいほ
ど放電発生位置Sは接続点Y2 に近い。図12の(A) は
規格化された値と放電発生位置Sの関係を示すものであ
る。
【0006】 この技術は、の論理によって、規格
化された値に基づいて放電発生位置を検出する。すなわ
ち規格化された値を求め、これと図12(A) の関係から
放電発生位置を算出する。なおの工程で定常状態とな
ったときの放電電流値を検出するのは、誘導起電力の影
響を取り省くためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】いわゆる荒加工のとき
には、放電電流のパルス幅が長くとられ、毎回のパルス
通電中に分割された放電電流がほぼ定常状態に達する。
このため、従来の技術で放電位置を検出することができ
る。しかるに、良好な加工を行なうためにパルス幅を短
くしてゆくと、毎回のパルス通電が定常状態に達する以
前に終了してしまうことになり、測定のしようがなくな
る。しかも放電発生位置を検出する必要は、パルス幅を
短くした仕上加工時に特に強いために、従来の方法では
最も放電発生位置を知りたいときには検出することがで
きなくなっている。
【0008】また上述したの説明から明らかなよう
に、従来の技術は電極Zにおける接続点Y1,Y2から
放電発生位置Sまでの電極抵抗R1,R2を利用して放
電発生位置を検出している。そのため、電極に例えば銅
などの低抵抗物質を用いると、検出感度が低下し、銅電
極の場合には実質上、放電発生位置を検出できない。図
12(B) は銅電極を用いたときの関係を示しており、規
格値が放電位置によってほとんど変化しない。
【0009】本発明は、パルス幅の長短にかかわらず、
まだ電極の材質によらず、放電発生位置を検出できる技
術を提案するものである。また本発明はこのようにして
検出された放電発生位置から良好な加工状態で放電加工
を継続することのできる技術を提案するものである。
【0010】
【課題を解決するための1つの手段】本発明の一つの方
法は、放電加工機の放電用電極とワーク間に発生する放
電の発生位置を検出する方法に関するものであり、図1
に模式的に示されているように、パルス状の放電電流i
0を2本以上の分岐給電線X1,X2…に分流し、分流
された放電電流i1,i2…を各分岐給電線X1,X2
…のそれぞれを介して2以上の地点Y1,Y2…から放
電用電極Zに給電する工程M1と、各分岐給電線X1,
X2…に流れる分割放電電流i1,i2…を検出する工
程M2と、パルス状放電電流i0の立上りの際における
各分割放電電流i1,i2…ごとの高周波電流のピーク
iP1,iP2を算出する工程M3と、各分割放電電
流ごとの高周波電流のピーク値IP1,iP2を規格化
する工程M4と、規格化された値IPに基づいて放電発
生位置を算出する工程M5とを備えている。
【0011】
【この手段による作用】この手段によるときは、パルス
状放電電流の立上り時における分割放電電流の高周波電
流のピーク値iP1,iP2が利用される。すなわち定
常状態になって始めて検出できるような値を用いない。
このためこの方式によると、パルス幅の長短の制約を受
けることなく放電発生位置の検出が可能となる。また立
上りの際のピーク電流は、高周波の電流であり、主とし
て電極Zの表皮部を流れるものと考えられる。このため
か、銅等の低抵抗材料が電極に用いられていても、規格
化された値IPと放電発生位置は良く対応し(これは後
述のように実験的に確かめられている)、電極の材質に
よる制約を受けることなく、放電発生位置の検出が可能
となる。
【0012】
【課題を解決するための他の1つの手段】また本発明の
他の一つの手段は、放電加工機の放電用電極とワーク間
に発生する放電の発生位置を検出しながら放電加工する
方法に関するものであり、図1に模式的に示されている
ように、パルス状の放電電流i0を2本以上の分岐給電
線X1,X2…に分流し、分流された放電電流i1,i
2…を各分岐給電線X1,X2…のそれぞれを介して2
以上の地点Y1,Y2…から放電用電極Zに給電する工
程M1と、各分岐給電線X1,X2…に流れる分割放電
電流i1,i2…を検出する工程M2と、パルス状放電
電流i0の立上がりの際における各分割放電電流i1,
i2…ごとの高周波電流のピーク値iP1,iP2を算
出する工程M3と、各分割放電電流ごとの高周波電流の
ピーク値IP1,iP2を規格化する工程M4と、規格
化された値IPに基づいて放電発生位置を算出する工程
M5と、算出された放電発生位置の変化から放電発生位
置が集中しているか分散しているかを判別する工程M6
と、集中時には加工条件を変更する工程M7とを備えて
いる。
【0013】
【この手段による作用】この放電加工方法は、前述した
放電位置検出方法を含んでおり、パルス幅や電極材質の
影響を受けることなく、放電発生位置が検出される。こ
のようにして放電発生位置が検出されると、その位置の
変化から、放電発生位置が局所的に集中しているか、全
体的に分散しているかが判別可能となる。そして集中し
ていれば、工程M7で加工条件が変更されて集中が是正
される。このためこの方法によると、良好な加工状態を
保って放電加工を続行することが可能となる。
【0014】
【実施例】最初に放電発生位置の検出方法を実施する装
置の一例について図2を参照して説明する。図中xは放
電電流の給電用ロッドであり、この上端部は図示省略さ
れている放電用電源内臓の放電加工機コントローラに接
続されている。放電加工機コントローラは市販の設備が
利用でき、電極に印加する電圧値や、その電圧をパルス
状に印加する際のパルス幅が増減調整可能となってい
る。
【0015】給電用ロッドxの下端は2つに分岐し、分
割給電用ロッドx1 ,x2 が接続されている。分割給電
用ロッドx1 ,x2 の下端にはそれぞれ地点y1 ,y2
で放電用電極zが交換可能に接続される。なおこの実施
例では給電用ロッドx,x1,x2 が全部銅で形成され
て低抵抗化されており、しかもロッド間の接続がボルト
締めで行なわれており、接触抵抗の低減も図られてい
る。この電極部2の全体は図示しないXYZ移動機構に
取付けられており、このXYZ移動機構は放電加工機コ
ントローラによって位置制御される。なおここで各座標
軸の方向は図2に示されている。
【0016】実際の放電加工時には、放電用電極zに印
加する電圧が予めセットされ、この状態で放電現象が適
度な確率で発生するように電極部2のz方向位置がフィ
ードバック制御される。荒加工時には電極zに低電圧が
印加され、その結果電極zとワークw間の間隔が短い状
態で加工される。仕上げ加工時には電極zに高電圧が印
加され、その結果電極zとワークw間の間隔が長い状態
で加工される。通常の放電加工機コントローラには、仕
上げ加工時に電極zに印加する電圧を上げる重畳回路が
設けられている。
【0017】図2において、C1 は分岐給電ロッドx1
に流れる放電電流を検出する電流計、C2 は分岐給電ロ
ッドx2 に流れる放電電流を検出する電流計であり、そ
れぞれ35MHz 程度の高周波電流まで検出可能な交流
センサが用いられている。各電流計C1 ,C2 の出力は
デジタルオシロdに入力される。デジタルオシロdは2
チャンネルの入力が可能で、300MHz (サンプリン
グ間隔100MS/S)でデータの記憶が可能となってい
る。デジタルオシロdにはコンピュータeが接続されて
おり、デジタルオシロdに高速でサンプリングされた電
流値がコンピュータeの処理速度にあわせてデータ転送
される。なおコンピュータeのデータサンプリング速度
がデジタルオシロdなみに高速であればデジタルオシロ
dで一旦データを高速記憶する必要はない。
【0018】さて図2は、電極zの特定の位置で放電を
起させ、このときに流れる分割放電電流i1 ,i2 を測
定する準備工程を実行している様子を示している。特定
の位置で放電を起させるために、ワークwに金属製のピ
ンpを直立させておく。そして前述のXYZ移動機構で
電極部2をX軸方向に移動させる。ピンpが接続点y1
に対応位置した状態では接続点y1 直下で放電が生じ
る。またピンpが接続点y1 とy2 の中央に対応位置し
た状態では電極zの中央で放電が生じる。ピンPが接続
点y2 に対応位置した状態では接続点y2 の直下で放電
が生じる。
【0019】図3は、電極zとピンpの位置を特定の相
対位置関係で定めた状態で一つのパルス状放電電流i0
を給電ロッドxに加えた際に、分割給電ロッドx1 に流
れた分割放電電流i1 の検出結果の一例を示している。
なお(B) はパルス状放電電流i0 の立上り時を拡大して
示したものである。同図から明らかに、立上りの際に鋭
いピークが観察される。なおこの現象は誘導起電力の影
響に比してはるかに高周波であり、本装置のように高周
波現象の検出と記録が可能な装置を用いたために始めて
観測された現象である。現在のところこのピーク値は、
放電開始時に電極zとワークw間に生じる電子の雪崩れ
現象によるものと推測される。
【0020】図4は放電電流i0 の値を様々に変えなが
ら、分割放電電流i1 を検出した一例を示しており、放
電電流i0 の立上り時に共通的に鋭いピークが検出され
ることが確認されている。図5は検出結果の共通的パタ
ーンを示しており、パルス状の放電電流の立上りの際
に、大きな電流が流れ、その後振動してやがて定常状態
に落着く傾向が共通的に認められる。
【0021】なお従来の放電発生位置検出方法は、定常
状態における電流値を利用するものであるが、図4の
(A) から明らかに、条件によるとパルス通電の開始後2
4μs程度たたないと定常状態とならないことがあり、
パルス幅が24μs以下となると測定不能となることが
わかる。仕上げ加工時には数μsのパルス幅が用いられ
ることがあり、この場合従来技術では測定できない。な
お放電電流i0 =15Aとしたとき、ピークとなった後
一端下降し、その後ゆるやかに上昇している傾向が認め
られる。その後のゆるやかな上昇が誘導起電力の影響に
よるものと考えられる。
【0022】さて図6はXYZ機構のうちのX移動機構
によってピンpと電極zの相対位置、すなわち放電発生
位置を変えながら、分割放電電流i1 ,i2 を検出し、
検出結果に基づいてパルス状放電電流の立上りの際にお
ける分割放電電流i1 ,i2のそれぞれのピーク値iP1
,iP2 を求め、それを放電発生位置に対してプロッ
トした図である。
【0023】図7,図8は、分割放電電流i1 ,i2 の
ピーク値iP1 ,iP2 を、次式、すなわち iP=(iP1 −iP2 )/(iP1 +iP2 ) によって規格化し、その規格化した値を放電発生位置に
対してプロットした図である。
【0024】図7は電極zの材質がグラファイトの場合
であり、図8は電極zの材質が銅の場合である。同図の
対比から明らかに、グラファイトの場合も銅の場合も規
格化された値は放電発生位置によく対応していることが
確認される。この両者間の寄与率はともに99.6%で
あり、極めて信頼性が高い。また銅はグラファイトに比
して低抵抗であるにもかかわらず、銅の場合にもグラフ
ァイトの場合とほぼ同一の感度で放電発生位置が算出で
きることが確認される。これは図12(B) と対比すると
極めて明確である。
【0025】さてこのようにして、一旦規格化された値
iPと放電発生位置との関係が把握されると、その関係
を用いることで規格化された値iPから放電発生位置が
算出される。本発明の工程M5はこのようにして具体化
される。
【0026】さてこのようにして、本実施例によると、
パルス通電のたびごとに放電発生位置が検出される。た
だし図2に示した装置ではコンピュータeの処理速度が
遅いために、リアルタイムの分析はできない。そこで一
旦データをデジタルオシロdに取込み、取込まれたデー
タをコンピュータeで分析することで、放電下降中に生
じたことを詳しく分析することができる。なお放電のた
びごとに分析するかわりに、コンピュータの処理速度に
合わせたタイミングのパルス通電の際に放電発生位置を
検出するようにすると、ほぼリアルタイムの処理が可能
となる。すなわち毎回の放電位置を算出するのでなく、
数10回に1回の放電についてその放電発生位置を算出
するようにすると、その放電の発生直後にその発生位置
を知ることができる。このようにして、放電のたびごと
に(事後に詳しく分析するとき)、あるいは数10回の
放電のたびごとに(リアルタイムで処理するとき)、放
電発生位置が変化した距離を知ることができる。
【0027】図9はこのようにして算出された放電発生
装置の移動距離をヒストグラム表示したものである。こ
のヒストグラムにおいて放電点間距離が小さい範囲に集
中している場合、放電が特定範囲で集中的に生じている
ことがわかる。このような場合は良好な状態で放電加工
が実行されていない。一方放電点間距離が平均的に大き
いと、放電が電極のあちこちで平均的に分散した状態で
発生していることがわかる。この場合には放電加工が良
好な状態で実行されていることがわかる。
【0028】本実施例では、放電点間距離の平均値を算
出し、これが一定の閾値以下のときには放電が集中して
いる旨の信号をコンピュータeから出力し、放電加工機
コントローラに送る。この信号が送られてくると、放電
加工機コントローラは、ジャンプ距離を大きくしたり、
ジャンプ頻度を多くしたり、あるいはワークと電極間の
距離が大きくなるように印加電圧を上げる処理を実行
し、放電の集中を是正するように放電加工条件を変更す
る。このようにして本発明の工程M7が実現される。
【0029】なお工程M6の判別を、放電点間距離の平
均値を閾値と比較して実行する代わりに、一定の放電点
間距離以上となった放電の発生回数と、一定の放電点間
距離以下となった放電の発生回数との比較によって、集
中と分散を判別するようにしてもよい。
【0030】なお上述の実施例では、電極zが一次元的
に伸びている場合について説明した。このために2地点
y1 ,y2 から給電している。電極zがXY面内で面的
に広がっているような場合には、X方向に2地点、Y方
向に2地点で電極に給電するようにし、X方向の2地点
とY方向の2地点のそれぞれについて本方法を適用する
と、XY方向のそれぞれで放電発生位置が算出される。
【0031】なお本方法は、例外なく適用できるもので
はない。図10(B) は仕上げ加工時に電極に印加する電
圧を増大させないときに検出された放電電流の一例を示
しており、この場合はピーク値が検出されない。このよ
うな場合本方法は適用できない。これに対し、図10
(A) は重畳回路によって仕上げ加工時に電圧を上げた場
合を示しており、このような場合にはピーク値が明確に
存在する。なお仕上げ加工時に電圧を上げないと、仕上
げ品質が良くならないために、電圧を上げないとピーク
値が発生してこないという問題は本質的な障害とならな
い。なおピーク値が得られないという現象はワークと電
極がゴミ等で短絡した場合にも生じるが、良好な加工中
は通常ピーク値が認められ、本発明の方法で放電発生位
置が検出できる。なお本発明ではピーク電流値をとって
いるが、パルス状放電電流のオフ時に生じる一次的な電
流の変化幅を用いて放電発生位置を検出することもでき
る。
【0032】
【発明の効果】本発明によると、パルス状放電電流のパ
ルス幅や電極の材質による制約を受けることなく、放電
の発生位置を検出することができるために、仕上げ加工
時といった特に放電発生位置を検出したときや、銅電極
を用いた加工時などにも放電発生位置を正しく検出でき
る。また本発明によると、放電発生位置を検出しながら
放電加工してゆくために、放電発生位置が集中して良好
な状態で放電加工されていないことが検出され、その場
合には放電の集中状態が解消されるように放電加工条件
が変更される。このために良好な状態で放電加工を続け
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を模式的に示す図
【図2】検出方法を実施するための装置の一例
【図3】検出された分割放電電流の一例
【図4】検出された分割放電電流の他の例
【図5】検出される分割放電電流の共通的パターン
【図6】放電発生位置とピーク値の関係
【図7】ピーク値を規格化した値と放電発生位置の関係
(グラファイト電極の場合)
【図8】ピーク値を規格化した値と放電発生位置の関係
(銅電極の場合)
【図9】放電点間距離のヒストグラムの一例
【図10】(A) は重畳回路を活用したときに検出される
分割放電電流の一例 (B) は重畳回路を活用しないときに検出される分割放電
電流の一例
【図11】従来技術を示す図
【図12】従来技術を説明する図
【符号の説明】
M1 分割放電電流給電工程 M2 分割放電電流検出工程 M3 ピーク値算出工程 M4 ピーク値規格工程 M5 位置算出工程 M6 集中・分散判別工程 M7 加工条件変更工程
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−71155(JP,A) 特開 平6−8052(JP,A) 特開 昭64−16316(JP,A) 特開 平4−75818(JP,A) 特開 昭62−54626(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 1/00 - 7/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電加工機の放電用電極とワーク間に発
    生する放電の発生位置を検出する方法であり、 パルス状の放電電流を2本以上の分岐給電線に分流し、
    分流された放電電流を各分岐給電線のそれぞれを介して
    2以上の地点から放電用電極に給電する工程と、 各分岐給電線に流れる分割放電電流を検出する工程と、 パルス状放電電流の立上りの際における各分割放電電流
    ごとの高周波電流のピーク値を算出する工程と、 各分割放電電流ごとの高周波電流のピーク値を規格化す
    る工程と、 規格化された値に基づいて放電発生位置を算出する工程
    とを備えた放電位置検出方法。
  2. 【請求項2】 放電加工機の放電用電極とワーク間に発
    生する放電の発生位置を検出しながら放電加工する方法
    であり、 パルス状の放電電流を2本以上の分岐給電線に分流し、
    分流された放電電流を各分岐給電線のそれぞれを介して
    2以上の地点から放電用電極に給電する工程と、 各分岐給電線に流れる分割放電電流を検出する工程と、 パルス状放電電流の立上りの際における各分割放電電流
    ごとの高周波電流のピーク値を算出する工程と、 各分割放電電流ごとの高周波電流のピーク値を規格化す
    る工程と、 規格化された値に基づいて放電発生位置を算出する工程
    と、 算出された放電発生位置の変化から放電発生位置が集中
    しているか分散しているかを判別する工程と、 集中時には加工条件を変更する工程とを備えた放電加工
    方法。
JP06047134A 1994-03-17 1994-03-17 放電位置検出方法と放電加工方法 Expired - Fee Related JP3116708B2 (ja)

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