JP3114650B2 - ラケットフレーム - Google Patents
ラケットフレームInfo
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- JP3114650B2 JP3114650B2 JP09121018A JP12101897A JP3114650B2 JP 3114650 B2 JP3114650 B2 JP 3114650B2 JP 09121018 A JP09121018 A JP 09121018A JP 12101897 A JP12101897 A JP 12101897A JP 3114650 B2 JP3114650 B2 JP 3114650B2
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- JP
- Japan
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- racket frame
- ton
- carbon fiber
- shaft portion
- head portion
- Prior art date
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は硬式テニス用のラケ
ットフレームに係り、特にしなり易く反発性が良く、且
つねじれに強く面安定性が良く、スピン性、コントロー
ル性に優れたラケットフレームに関する。
ットフレームに係り、特にしなり易く反発性が良く、且
つねじれに強く面安定性が良く、スピン性、コントロー
ル性に優れたラケットフレームに関する。
【０００２】
【従来の技術】硬式テニス用ラケットフレームとして、
繊維強化合成樹脂製のものが広く使用されている。この
ような繊維強化合成樹脂製ラケットフレームは、芯材の
回りにプリプレグシートを積層し、これを金型のフレー
ム形状のキャビティ内に配置し、加熱して成形される
（例えば特開平５−９６０３０号公報）。この繊維とし
てはカーボン繊維が広く用いられている。従来のこのカ
ーボン繊維の弾性率は２０〜３０ｔｏｎ／ｍｍ２であ
る。
繊維強化合成樹脂製のものが広く使用されている。この
ような繊維強化合成樹脂製ラケットフレームは、芯材の
回りにプリプレグシートを積層し、これを金型のフレー
ム形状のキャビティ内に配置し、加熱して成形される
（例えば特開平５−９６０３０号公報）。この繊維とし
てはカーボン繊維が広く用いられている。従来のこのカ
ーボン繊維の弾性率は２０〜３０ｔｏｎ／ｍｍ２であ
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来のラケットフレー
ムは、スイング速度が大きいハードヒッターにとっては
しなりを十分に効かせてボールヒットすることができる
が、スイング速度がそれ程大きくない一般のプレーヤー
にとっては満足すべきボールヒットが難しい。即ち、反
発性が悪く、ボールにスピンをかけにくい。
ムは、スイング速度が大きいハードヒッターにとっては
しなりを十分に効かせてボールヒットすることができる
が、スイング速度がそれ程大きくない一般のプレーヤー
にとっては満足すべきボールヒットが難しい。即ち、反
発性が悪く、ボールにスピンをかけにくい。
【０００４】ラケットフレームのしなりを増して反発性
及びスピン付与性を向上させるために繊維としてガラス
繊維を２０〜６０％程度用いることが考えられるが、ガ
ラス繊維は強度が低いため、ラケットフレームの強度が
小さくなると共に、ラケットフレームのねじれが大きく
なりラケットフレームの面安定性が悪くなる。また、ガ
ラス繊維を配合した場合、ラケットフレームの振動減衰
性が悪くなると共に、ラケットフレームの重量が大きく
なるという欠点がある。
及びスピン付与性を向上させるために繊維としてガラス
繊維を２０〜６０％程度用いることが考えられるが、ガ
ラス繊維は強度が低いため、ラケットフレームの強度が
小さくなると共に、ラケットフレームのねじれが大きく
なりラケットフレームの面安定性が悪くなる。また、ガ
ラス繊維を配合した場合、ラケットフレームの振動減衰
性が悪くなると共に、ラケットフレームの重量が大きく
なるという欠点がある。
【０００５】本発明は、このような欠点を解決すべくな
されたものであり、しなり易く反発性が高く、且つねじ
れに強く面安定性が良く、スピン性、コントロール性に
優れたラケットフレームを提供することを目的とする。
されたものであり、しなり易く反発性が高く、且つねじ
れに強く面安定性が良く、スピン性、コントロール性に
優れたラケットフレームを提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明のラケッ
トフレームは、ガットを張り渡してガット面を形成する
ヘッド部と、該ヘッド部に連なるシャフト部と、該シャ
フト部に連なるグリップ部とを有するカーボン繊維補強
合成樹脂製のラケットフレームにおいて、該ヘッド部の
カーボン繊維のうちヘッド部の周方向に対し０〜２０°
の方向に延在するカーボン繊維の少なくとも一部は弾性
率が５ｔｏｎ／ｍｍ２以上１７ｔｏｎ／ｍｍ２未満の低
弾性率（引張弾性率）カーボン繊維であり、該周方向に
対し２５°以上のバイアス方向に延在するカーボン繊維
の弾性率が１７〜５０ｔｏｎ／ｍｍ ２ であることを特徴
とするものである。
トフレームは、ガットを張り渡してガット面を形成する
ヘッド部と、該ヘッド部に連なるシャフト部と、該シャ
フト部に連なるグリップ部とを有するカーボン繊維補強
合成樹脂製のラケットフレームにおいて、該ヘッド部の
カーボン繊維のうちヘッド部の周方向に対し０〜２０°
の方向に延在するカーボン繊維の少なくとも一部は弾性
率が５ｔｏｎ／ｍｍ２以上１７ｔｏｎ／ｍｍ２未満の低
弾性率（引張弾性率）カーボン繊維であり、該周方向に
対し２５°以上のバイアス方向に延在するカーボン繊維
の弾性率が１７〜５０ｔｏｎ／ｍｍ ２ であることを特徴
とするものである。
【０００７】このように低弾性率のカーボン繊維を周方
向に配材したヘッド部を有するラケットフレームは、一
般プレーヤーが使用した場合でもボールヒット時にヘッ
ド部のたわみ変形が大きく、高反発が得られる。
向に配材したヘッド部を有するラケットフレームは、一
般プレーヤーが使用した場合でもボールヒット時にヘッ
ド部のたわみ変形が大きく、高反発が得られる。
【０００８】しかも、低弾性率カーボン繊維を周方向に
用いると共に、中・高弾性率カーボン繊維を周方向に対
し２５°以上のバイアス方向に配材することにより、ラ
ケットフレームのヘッド部の強度を十分に高いものとす
ることができ、また、ヘッド部の捻れを少なくし面安定
性を高めることが可能となる。
用いると共に、中・高弾性率カーボン繊維を周方向に対
し２５°以上のバイアス方向に配材することにより、ラ
ケットフレームのヘッド部の強度を十分に高いものとす
ることができ、また、ヘッド部の捻れを少なくし面安定
性を高めることが可能となる。
【０００９】請求項２のラケットフレームは、ガットを
張り渡してガット面を形成するヘッド部と、該ヘッド部
に連なるシャフト部と、該シャフト部に連なるグリップ
部とを有するカーボン繊維補強合成樹脂製のラケットフ
レームにおいて、該シャフト部のカーボン繊維のうちシ
ャフト部の長手方向に対し０〜２０°の方向に延在する
カーボン繊維の少なくとも一部は弾性率が５ｔｏｎ／ｍ
ｍ２以上１７ｔｏｎ／ｍｍ２未満の低弾性率カーボン繊
維であり、該長手方向に対し２５°以上のバイアス方向
に延在するカーボン繊維の弾性率が１７〜５０ｔｏｎ／
ｍｍ ２ であることを特徴とするものである。
張り渡してガット面を形成するヘッド部と、該ヘッド部
に連なるシャフト部と、該シャフト部に連なるグリップ
部とを有するカーボン繊維補強合成樹脂製のラケットフ
レームにおいて、該シャフト部のカーボン繊維のうちシ
ャフト部の長手方向に対し０〜２０°の方向に延在する
カーボン繊維の少なくとも一部は弾性率が５ｔｏｎ／ｍ
ｍ２以上１７ｔｏｎ／ｍｍ２未満の低弾性率カーボン繊
維であり、該長手方向に対し２５°以上のバイアス方向
に延在するカーボン繊維の弾性率が１７〜５０ｔｏｎ／
ｍｍ ２ であることを特徴とするものである。
【００１０】このように低弾性率のカーボン繊維を長手
方向に配材したシャフト部を有するラケットフレーム
は、一般プレーヤーが使用した場合でもボールヒット時
にシャフトのしなり量が大きくなるため、その復元力に
より高反発が得られる。
方向に配材したシャフト部を有するラケットフレーム
は、一般プレーヤーが使用した場合でもボールヒット時
にシャフトのしなり量が大きくなるため、その復元力に
より高反発が得られる。
【００１１】しかも、低弾性率カーボン繊維を長手方向
に用いると共に、中・高弾性率カーボン繊維を長手方向
に対し２５°以上のバイアス方向に配材することによ
り、ラケットフレームのシャフト部の強度を十分に高い
ものとすることができ、また、シャフト部の捻れを少な
くし面安定性を高めることが可能となる。
に用いると共に、中・高弾性率カーボン繊維を長手方向
に対し２５°以上のバイアス方向に配材することによ
り、ラケットフレームのシャフト部の強度を十分に高い
ものとすることができ、また、シャフト部の捻れを少な
くし面安定性を高めることが可能となる。
【００１２】本発明では、グリップ部の基端を固定し、
ラケットフレームの先端にガット面と垂直方向に６ｋｇ
の荷重をかけて測定したときのラケットフレームの曲げ
たわみ量が１０〜３０ｍｍであることが好ましい。かか
るラケットフレームは、一般のプレーヤーにとってしな
りが適切である。
ラケットフレームの先端にガット面と垂直方向に６ｋｇ
の荷重をかけて測定したときのラケットフレームの曲げ
たわみ量が１０〜３０ｍｍであることが好ましい。かか
るラケットフレームは、一般のプレーヤーにとってしな
りが適切である。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
てさらに詳細に説明する。
てさらに詳細に説明する。
【００１４】第１図（ａ）は実施の形態に係るラケット
フレーム１の正面図であり、ヘッド部２、シャフト部３
及びグリップ４がいずれもカーボン繊維強化合成樹脂に
て構成されている。ヘッド部２は、第１図（ａ）のＢ−
Ｂ線に沿う断面図である第１図（ｂ）の通り、ガット面
と垂直かつヘッド部中心に向う方向（求心方向）の断面
形状が略長方形状であり、フープたわみ変形し易いもの
となっている。このヘッド部２には、ガット挿通孔２ａ
が求心方向に設けられ、グロメットを介して、ガットが
張り渡される。
フレーム１の正面図であり、ヘッド部２、シャフト部３
及びグリップ４がいずれもカーボン繊維強化合成樹脂に
て構成されている。ヘッド部２は、第１図（ａ）のＢ−
Ｂ線に沿う断面図である第１図（ｂ）の通り、ガット面
と垂直かつヘッド部中心に向う方向（求心方向）の断面
形状が略長方形状であり、フープたわみ変形し易いもの
となっている。このヘッド部２には、ガット挿通孔２ａ
が求心方向に設けられ、グロメットを介して、ガットが
張り渡される。
【００１５】シャフト部３は、ラケットフレームの軸線
方向と垂直方向に延在するブリッジ６を有したダブルヨ
ーク構造となっており、シャフト部３の捻り剛性が高め
られている。
方向と垂直方向に延在するブリッジ６を有したダブルヨ
ーク構造となっており、シャフト部３の捻り剛性が高め
られている。
【００１６】次に、このラケットフレームの曲げたわみ
量及び捻れについて説明する。
量及び捻れについて説明する。
【００１７】Ｉ 曲げたわみ量 このラケットフレーム１の曲げたわみ量は、第２図の如
くラケットフレーム１の基端を１５０ｍｍの範囲にわた
って固定し、ラケットフレーム１の先端にガット面と垂
直に６ｋｇの荷重Ｐをかけたときの該先端の曲げ変位Ｗ
（ｍｍ）を計測したものである。
くラケットフレーム１の基端を１５０ｍｍの範囲にわた
って固定し、ラケットフレーム１の先端にガット面と垂
直に６ｋｇの荷重Ｐをかけたときの該先端の曲げ変位Ｗ
（ｍｍ）を計測したものである。
【００１８】本発明において、この曲げたわみ量が１０
ｍｍよりも小さいと、ラケットフレームが通常のプレー
ヤーにとって硬すぎ、打球感や振り抜き感に劣るものと
なる。曲げたわみ量が、３０ｍｍよりも大きいと、スイ
ング時にラケットフレームが過度にしなり、ボールの方
向性が安定しない。
ｍｍよりも小さいと、ラケットフレームが通常のプレー
ヤーにとって硬すぎ、打球感や振り抜き感に劣るものと
なる。曲げたわみ量が、３０ｍｍよりも大きいと、スイ
ング時にラケットフレームが過度にしなり、ボールの方
向性が安定しない。
【００１９】II 捻れ角度 第３図（ラケットを先端から後端に向って見た図）の通
り、ラケットフレームを片持ちとし、ヘッドの最大幅部
に対しガット面と垂直方向に６ｋｇの荷重をかけ、この
とき生じる捻れ角度θを計測する。
り、ラケットフレームを片持ちとし、ヘッドの最大幅部
に対しガット面と垂直方向に６ｋｇの荷重をかけ、この
とき生じる捻れ角度θを計測する。
【００２０】この捻れ角度θは１〜２°が好ましい。θ
が１°よりも小さいと打球感がかたくなりすぎ、インパ
クト時の手に伝わる衝撃が大きくなる。逆に、捻れ角度
θが２°よりも大きいと、ボールヒット時にフェース面
がブレ易い。
が１°よりも小さいと打球感がかたくなりすぎ、インパ
クト時の手に伝わる衝撃が大きくなる。逆に、捻れ角度
θが２°よりも大きいと、ボールヒット時にフェース面
がブレ易い。
【００２１】なお、前述の通り、この実施の形態ではシ
ャフト部をダブルヨーク構造とすることにより、シャフ
ト部の捻り剛性を高めている。
ャフト部をダブルヨーク構造とすることにより、シャフ
ト部の捻り剛性を高めている。
【００２２】本発明のラケットフレームは、カーボン繊
維強化合成樹脂製とされるのであるが、このカーボン繊
維の少なくとも一部は引張弾性率が５ｔｏｎ／ｍｍ２以
上１７ｔｏｎ／ｍｍ２未満好ましくは５ｔｏｎ／ｍｍ２
以上９ｔｏｎ／ｍｍ２未満とりわけ６〜８ｔｏｎ／ｍｍ
２の低弾性率のカーボン繊維とされる。
維強化合成樹脂製とされるのであるが、このカーボン繊
維の少なくとも一部は引張弾性率が５ｔｏｎ／ｍｍ２以
上１７ｔｏｎ／ｍｍ２未満好ましくは５ｔｏｎ／ｍｍ２
以上９ｔｏｎ／ｍｍ２未満とりわけ６〜８ｔｏｎ／ｍｍ
２の低弾性率のカーボン繊維とされる。
【００２３】請求項１の発明のラケットフレームでは、
この低弾性率カーボン繊維は、ヘッド部においてヘッド
部周方向（ガット面の外周を周回する方向）に対し０〜
２０°の方向に延在するように配材される。
この低弾性率カーボン繊維は、ヘッド部においてヘッド
部周方向（ガット面の外周を周回する方向）に対し０〜
２０°の方向に延在するように配材される。
【００２４】このように低弾性率のカーボン繊維を周方
向に配材することにより、ヘッド部のしなりが大きくな
り、一般プレーヤーが使用しても大きな反発を得ること
ができるようになる。
向に配材することにより、ヘッド部のしなりが大きくな
り、一般プレーヤーが使用しても大きな反発を得ること
ができるようになる。
【００２５】また、ヘッド部の周方向に対し２５°以上
（即ち、２５〜９０°）のバイアス方向に延在するよう
に１７〜５０ｔｏｎ／ｍｍ２ 好ましくは３０〜４０ｔｏ
ｎ／ｍｍ２の中・高弾性率のカーボン繊維を配材する。
（即ち、２５〜９０°）のバイアス方向に延在するよう
に１７〜５０ｔｏｎ／ｍｍ２ 好ましくは３０〜４０ｔｏ
ｎ／ｍｍ２の中・高弾性率のカーボン繊維を配材する。
【００２６】このように、低弾性率カーボン繊維を周方
向に用いると共に、中・高弾性率カーボン繊維を周方向
に対し２５°以上のバイアス方向に配材することによ
り、ラケットフレームのヘッド部の強度を十分に高いも
のとすることができ、また、ヘッド部の捻れを少なくし
面安定性を高めることが可能となる。
向に用いると共に、中・高弾性率カーボン繊維を周方向
に対し２５°以上のバイアス方向に配材することによ
り、ラケットフレームのヘッド部の強度を十分に高いも
のとすることができ、また、ヘッド部の捻れを少なくし
面安定性を高めることが可能となる。
【００２７】また、請求項２の発明のラケットフレーム
では、上記の低弾性率カーボン繊維は、シャフト部にお
いてシャフト部長手方向に対し０〜２０°の方向に延在
するように配材される。
では、上記の低弾性率カーボン繊維は、シャフト部にお
いてシャフト部長手方向に対し０〜２０°の方向に延在
するように配材される。
【００２８】このように低弾性率のカーボン繊維をシャ
フト部長手方向に配材することにより、シャフト部のし
なりが大きくなり、一般プレーヤーが使用しても大きな
反発を得ることができるようになる。
フト部長手方向に配材することにより、シャフト部のし
なりが大きくなり、一般プレーヤーが使用しても大きな
反発を得ることができるようになる。
【００２９】また、シャフト部の長手方向に対し２５°
以上（即ち、２５〜９０°）のバイアス方向に延在する
ように１７〜５０ｔｏｎ／ｍｍ２ 好ましくは３０〜４０
ｔｏｎ／ｍｍ２の中・高弾性率のカーボン繊維を配材す
る。
以上（即ち、２５〜９０°）のバイアス方向に延在する
ように１７〜５０ｔｏｎ／ｍｍ２ 好ましくは３０〜４０
ｔｏｎ／ｍｍ２の中・高弾性率のカーボン繊維を配材す
る。
【００３０】このように、低弾性率カーボン繊維を長手
方向に用いると共に、中・高弾性率カーボン繊維を長手
方向に対し２５°以上のバイアス方向に配材することに
より、ラケットフレームのシャフト部の強度を十分に高
いものとすることができ、また、シャフト部の捻れを少
なくし面安定性を高めることが可能となる。
方向に用いると共に、中・高弾性率カーボン繊維を長手
方向に対し２５°以上のバイアス方向に配材することに
より、ラケットフレームのシャフト部の強度を十分に高
いものとすることができ、また、シャフト部の捻れを少
なくし面安定性を高めることが可能となる。
【００３１】このカーボン繊維と調合される合成樹脂と
しては、エポキシ樹脂、ナイロンなどが好適であるが、
強度、耐久性及び価格の点でエポキシ樹脂が好適であ
る。
しては、エポキシ樹脂、ナイロンなどが好適であるが、
強度、耐久性及び価格の点でエポキシ樹脂が好適であ
る。
【００３２】本発明のラケットフレームを製造するに
は、複数のプリプレグシートを芯材の回りに積層し、こ
れを金型のフレーム形状としたキャビティ内に配置し加
熱するという繊維強化合成樹脂製ラケットフレームの通
常の製造法によれば良い。
は、複数のプリプレグシートを芯材の回りに積層し、こ
れを金型のフレーム形状としたキャビティ内に配置し加
熱するという繊維強化合成樹脂製ラケットフレームの通
常の製造法によれば良い。
【００３３】プリプレグシートにおけるカーボン繊維の
量及び配向方向並びに引張弾性率を変えることにより、
カーボン繊維強化合成樹脂の弾性率を変えることができ
る。
量及び配向方向並びに引張弾性率を変えることにより、
カーボン繊維強化合成樹脂の弾性率を変えることができ
る。
【００３４】第４図（ａ）は、本発明のラケットフレー
ムを製造するのに好適なプリプレグシートの配置及び繊
維配向方向の構成図である。
ムを製造するのに好適なプリプレグシートの配置及び繊
維配向方向の構成図である。
【００３５】この第４図（ａ）の例では、繊維はいずれ
もカーボン繊維であり、内層側より第１層〜第５層のプ
リプレグシート１１〜１５を積層している。各プリプレ
グシートは、第４図（ｂ）の如く芯材２０に積層され、
ラケットフレーム形状とされる。第４図の０，８００
は、ヘッド部の先端からの距離（フレームに沿う道の
り）を示している（単位ｍｍ）。
もカーボン繊維であり、内層側より第１層〜第５層のプ
リプレグシート１１〜１５を積層している。各プリプレ
グシートは、第４図（ｂ）の如く芯材２０に積層され、
ラケットフレーム形状とされる。第４図の０，８００
は、ヘッド部の先端からの距離（フレームに沿う道の
り）を示している（単位ｍｍ）。
【００３６】第２層及び第３層のプリプレグシート１
２，１３は、カーボン繊維の弾性率が５ｔｏｎ／ｍｍ２
以上１７ｔｏｎ／ｍｍ２未満であり、且つ該カーボン繊
維の配向方向がすべてプリプレグシートの長手方向に対
し２０°以内となっている。また、第１層、第４層及び
第５層のプリプレグシート１１、１４、１５のカーボン
繊維の弾性率は１７〜５０ｔｏｎ／ｍｍ２であり、且つ
これらのカーボン繊維の配向方はいずれも各プリプレグ
シート１１、１４、１５の長手方向に対し２５°以上と
なっている。
２，１３は、カーボン繊維の弾性率が５ｔｏｎ／ｍｍ２
以上１７ｔｏｎ／ｍｍ２未満であり、且つ該カーボン繊
維の配向方向がすべてプリプレグシートの長手方向に対
し２０°以内となっている。また、第１層、第４層及び
第５層のプリプレグシート１１、１４、１５のカーボン
繊維の弾性率は１７〜５０ｔｏｎ／ｍｍ２であり、且つ
これらのカーボン繊維の配向方はいずれも各プリプレグ
シート１１、１４、１５の長手方向に対し２５°以上と
なっている。
【００３７】各プリプレグシート１１〜１５において、
カーボン繊維と合成樹脂との合量に占めるカーボン繊維
の割合は４５〜７５重量％とりわけ５５〜６５重量％で
あることが好ましい。
カーボン繊維と合成樹脂との合量に占めるカーボン繊維
の割合は４５〜７５重量％とりわけ５５〜６５重量％で
あることが好ましい。
【００３８】ヘッド部及びシャフト部がこのように繊維
配向角度２０°以下（好ましくは配向角度０度）の低弾
性率カーボン繊維のプリプレグシート１２，１３を含む
ことにより、該ヘッド部及びシャフト部がしなり易いも
のとなる。このヘッド部及びシャフト部における配向角
度２０°以下の低弾性率カーボン繊維含有のプリプレグ
シート１２、１３の量はヘッド部及びシャフト部のプリ
プレグシートの１５重量％以上とりわけ２０重量％以上
とするのが好ましい。プリプレグシート１２、１３の量
が多すぎると捻り剛性が低下するので、配向角度２０°
以下のプリプレグシート１２、１３の配合量は３６重量
％以下とりわけ３０重量％以下とするのが好ましい。
配向角度２０°以下（好ましくは配向角度０度）の低弾
性率カーボン繊維のプリプレグシート１２，１３を含む
ことにより、該ヘッド部及びシャフト部がしなり易いも
のとなる。このヘッド部及びシャフト部における配向角
度２０°以下の低弾性率カーボン繊維含有のプリプレグ
シート１２、１３の量はヘッド部及びシャフト部のプリ
プレグシートの１５重量％以上とりわけ２０重量％以上
とするのが好ましい。プリプレグシート１２、１３の量
が多すぎると捻り剛性が低下するので、配向角度２０°
以下のプリプレグシート１２、１３の配合量は３６重量
％以下とりわけ３０重量％以下とするのが好ましい。
【００３９】なお、本発明では、バイアス方向に配材さ
れる中・高弾性率カーボン繊維の一部をボロン繊維、ア
ラミド繊維（商品名）などで置換しても良い。
れる中・高弾性率カーボン繊維の一部をボロン繊維、ア
ラミド繊維（商品名）などで置換しても良い。
【００４０】
【実施例】第４図に示すカーボン繊維含有プリプレグシ
ート１１〜１５を積層し、第２図に示す形状のラケット
フレーム１を製造した。プリプレグシート１１〜１５の
幅、長さ、配合量を表１に示す。なお、第２、３層のカ
ーボン繊維の弾性率は８ｔｏｎ／ｍｍ２であり、第１、
４、５層のカーボン繊維の弾性率は２４ｔｏｎ／ｍｍ２
であり、このプリプレグシートの樹脂はエポキシ樹脂で
ある。
ート１１〜１５を積層し、第２図に示す形状のラケット
フレーム１を製造した。プリプレグシート１１〜１５の
幅、長さ、配合量を表１に示す。なお、第２、３層のカ
ーボン繊維の弾性率は８ｔｏｎ／ｍｍ２であり、第１、
４、５層のカーボン繊維の弾性率は２４ｔｏｎ／ｍｍ２
であり、このプリプレグシートの樹脂はエポキシ樹脂で
ある。
【００４１】プリプレグシートの長手方向に対するカー
ボン繊維の配向角度は、第１層では４５°、第２層及び
第３層では０°、第４層では４５°、第５層では３０°
である。各プリプレグシート１１〜１５におけるカーボ
ン繊維の含有率は、５５重量％である。
ボン繊維の配向角度は、第１層では４５°、第２層及び
第３層では０°、第４層では４５°、第５層では３０°
である。各プリプレグシート１１〜１５におけるカーボ
ン繊維の含有率は、５５重量％である。
【００４２】
【表１】
【００４３】このラケットフレーム１の曲げたわみ量は
１５ｍｍ、捻れ角度は１．５度であった。
１５ｍｍ、捻れ角度は１．５度であった。
【００４４】このラケットフレーム１は、スイングスピ
ードがさほど大きくない中級レベルの試用者（学生プレ
ーヤー）にきわめて好評であり、反発性、スピン付与性
及び方向性がいずれもきわめて良好であった。
ードがさほど大きくない中級レベルの試用者（学生プレ
ーヤー）にきわめて好評であり、反発性、スピン付与性
及び方向性がいずれもきわめて良好であった。
【００４５】
【発明の効果】以上の通り、本発明のラケットフレーム
は、スイングスピードがさほど大きくないプレーヤーが
使用した場合に、良好な反発性及びスピン付与特性を得
ることができる。また、このラケットフレームは、ボー
ルの方向性が安定していると共に、面のブレもきわめて
小さい。
は、スイングスピードがさほど大きくないプレーヤーが
使用した場合に、良好な反発性及びスピン付与特性を得
ることができる。また、このラケットフレームは、ボー
ルの方向性が安定していると共に、面のブレもきわめて
小さい。
【図１】（ａ）図は実施例に係るラケットフレームを示
す正面図であり、（ｂ）図は（ａ）図のＢ−Ｂ線に沿う
断面図である。
す正面図であり、（ｂ）図は（ａ）図のＢ−Ｂ線に沿う
断面図である。
【図２】曲げ剛性の測定説明図である。
【図３】捻れの測定説明図である。
【図４】プリプレグの繊維配向説明図である。
１ ラケットフレーム ２ ヘッド部 ３ シャフト部 ４ グリップ部 １１〜１５ プリプレグ ２０ 芯金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A63B 49/10 A63B 49/08
Claims (3)
- 【請求項１】 ガットを張り渡してガット面を形成する
ヘッド部と、該ヘッド部に連なるシャフト部と、該シャ
フト部に連なるグリップ部とを有するカーボン繊維補強
合成樹脂製のラケットフレームにおいて、該ヘッド部の
カーボン繊維のうちヘッド部の周方向に対し０〜２０°
の方向に延在するカーボン繊維の少なくとも一部は弾性
率が５ｔｏｎ／ｍｍ２以上１７ｔｏｎ／ｍｍ２未満の低
弾性率カーボン繊維であり、該周方向に対し２５°以上
のバイアス方向に延在するカーボン繊維の弾性率が１７
〜５０ｔｏｎ／ｍｍ ２ であることを特徴とするラケット
フレーム。 - 【請求項２】 ガットを張り渡してガット面を形成する
ヘッド部と、該ヘッド部に連なるシャフト部と、該シャ
フト部に連なるグリップ部とを有するカーボン繊維補強
合成樹脂製のラケットフレームにおいて、該シャフト部
のカーボン繊維のうちシャフト部の長手方向に対し０〜
２０°の方向に延在するカーボン繊維の少なくとも一部
は弾性率が５ｔｏｎ／ｍｍ２以上１７ｔｏｎ／ｍｍ２未
満の低弾性率カーボン繊維であり、該長手方向に対し２
５°以上のバイアス方向に延在するカーボン繊維の弾性
率が１７〜５０ｔｏｎ／ｍｍ ２ であることを特徴とする
ラケットフレーム。 - 【請求項３】 請求項１又は２のラケットフレームにお
いて、該グリップ部の基端を固定し、ラケットフレーム
の先端にガット面と垂直方向に６ｋｇの荷重をかけて測
定したときのラケットフレームの曲げたわみ量が１０〜
３０ｍｍであることを特徴とするラケットフレーム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09121018A JP3114650B2 (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | ラケットフレーム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09121018A JP3114650B2 (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | ラケットフレーム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10309332A JPH10309332A (ja) | 1998-11-24 |
| JP3114650B2 true JP3114650B2 (ja) | 2000-12-04 |
Family
ID=14800775
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP09121018A Expired - Fee Related JP3114650B2 (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | ラケットフレーム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3114650B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6298957B1 (en) | 1997-03-14 | 2001-10-09 | Daimlerchrysler Ag | Process for producing a component and a component produced thereby having particular use in vehicle disc brakes |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4822177B2 (ja) * | 2005-06-08 | 2011-11-24 | Ｓｒｉスポーツ株式会社 | テニスラケットフレーム |
-
1997
- 1997-05-12 JP JP09121018A patent/JP3114650B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6298957B1 (en) | 1997-03-14 | 2001-10-09 | Daimlerchrysler Ag | Process for producing a component and a component produced thereby having particular use in vehicle disc brakes |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10309332A (ja) | 1998-11-24 |
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