JP3114486B2 - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP3114486B2
JP3114486B2 JP06065695A JP6569594A JP3114486B2 JP 3114486 B2 JP3114486 B2 JP 3114486B2 JP 06065695 A JP06065695 A JP 06065695A JP 6569594 A JP6569594 A JP 6569594A JP 3114486 B2 JP3114486 B2 JP 3114486B2
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恒 国府谷
均 奥村
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雄ハウジングから突出
して装着される雄ターミナルの先端を位置決めするため
のガイド手段を設けて、雄ターミナルと雌ターミナルと
の接続を容易にすることのできるコネクタに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】雄ハウジングの前面に突出した状態で装
着された雄ターミナルと雌ハウジング内に装着された雌
ターミナルとを嵌合する際に、突出する雄ターミナルの
先端の位置が雄ターミナルの傾きや曲がり等のために狂
っていると、大きな嵌合力が必要になるばかりか、その
狂いが大きいと雄ターミナルを傷める虞れがある。この
ような問題を解決するために、従来、特開平4−209
479号公報に開示された発明が知られている。
【0003】この従来の発明では、図8に示すように、
図示しない雄ターミナルが装着される雄ハウジング1の
前面に突成したフード部2内に雄ターミナルと同じ配列
の位置決め孔4が形成されている板状のガイド部材3を
取着して、雄ターミナルの先端をこのガイド部材3によ
って支持しようとするものである。このため、ガイド部
材3の端縁に突成した2つの腕部5,5の先端部をフー
ド部2の内壁の突起7,8に係合して、フード部2内に
おけるその奥端面、即ち、雄ターミナルが突出する面か
ら、突出する雄ターミナルの先端部を支持する位置とな
る離間した仮係止位置に保持するようにされている。そ
して、仮係止位置とされたガイド部材に、雄ハウジング
1の後面側から図示しないキャビティ内に雄ターミナル
を挿入貫通して、その先端をフード部2内に突出させ、
雄ターミナルの先端をガイド部材3の位置決め孔4に嵌
入するものである。これによって雄ターミナルの先端部
を位置決め孔4によって保持して、雄ターミナルの先端
部を適正な配列に位置決めしている。
【0004】そして、図示しない筒状の雌ターミナルの
装着されている雌ハウジング9をフード部2内に挿入す
ると、雄ターミナルの先端部が適正な位置に配設されて
いるために、雌ターミナルに容易に嵌合し、さらに、雌
ハウジング9の前面によってガイド部材3をフード部2
の奥へ移動しながら、雄ターミナルが雌ターミナル内に
深く嵌入して、最終的にガイド部材3がフード部2の奥
端面に当接する本係止位置に達して、両ハウジング1,
9の嵌合が完了し、両ターミナルが接続されるように構
成されている。このように従来の発明では、雌ハウジン
グ9と雄ハウジング1を結合する際に、雄ターミナルを
傷めること無く小さな嵌合力によって結合することがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、雄ターミナル
を雄ハウジング9に装着するに際しては、ガイド部材3
を仮係止位置とした状態で行う構成としている。すなわ
ち、この仮係止位置にあるガイド部材3はフード部2の
奥端面から離間して配設されているために、雄ハウジン
グ1のキャビティ内に挿入されて、その裏面側に貫通し
て突出する雄ターミナルの先端部が、ガイド部材3の位
置決め孔4内に案内されること無く嵌入される必要があ
り、雄ターミナルの先端部を位置決め孔4に容易に嵌入
することが困難となるばかりか、雄ターミナルがガイド
部材3の表面に突き当たって、雄ターミナルを折り曲げ
てしまう虞れもある。
【0006】そこで、請求項1の発明では、ハウジング
本体に雄ターミナルを装着する際に、位置決め板を本係
止位置に配設することによって、雄ターミナルを傷める
ことなく、容易にその挿入作業を行うことができるコネ
クタとすることを目的としている。請求項2の発明で
は、上記目的に加え、ハウジング本体から突出して配設
される雄ターミナルをガイド部材によって保護すること
を目的としている。のハウジング本体からの突出部分を
保護することを目的としている。請求項3の発明では、
請求項1の発明の目的に加えて、雄ハウジングと雌ハウ
ジングとの結合を外した後にでも、ガイド部材によって
雄ターミナルの先端を位置決めできるコネクタとするこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、雄タ
ーミナルが突出して装着されるハウジング本体とこのハ
ウジング本体に移動可能に取着されたガイド体とからな
る雄ハウジングに、雌ターミナルが装着された雌ハウジ
ングを結合するコネクタにおいて、前記ガイド体には、
前記雄ターミナルの先端部を挿入して支持する位置決め
孔が設けられた位置決め板と、この位置決め板を前記ハ
ウジング本体の雄ターミナル突出面から離間する仮係止
位置と前記雄ターミナル突出面に近接する本係止位置と
の間に案内する移動案内部と、前記雌ハウジングを嵌合
するフード部とが設けられ、前記ハウジング本体に前記
雄ターミナルを装着する際には、前記位置決め板を前記
本係止位置に配設してその位置決め板と前記雄ターミナ
ル突出面との間の間隙をなくすことで、前記位置決め孔
と、前記ハウジング本体内の前記雄ターミナルが挿入さ
れるキャビティとが連続して配設される状態とし、前記
雄ターミナルを装着した後は、前記位置決め板を前記本
係止位置へ移動させることでその装着済みの雄ターミナ
ルの先端部を前記位置決め孔に挿入させる状態とする構
成としている。
【0008】請求項2の発明は、前記移動案内部が前記
ハウジング本体に外嵌される筒状をなしている請求項1
記載のものにおいて、前記位置決め板には貫通孔が形成
され、前記ハウジング本体には、前記貫通孔を貫通する
ロック片が形成され、前記雌ハウジングには、前記ロッ
ク片と係合することで前記ハウジング本体と前記雌ハウ
ジングとを前記位置決め板を挟んだ結合状態に保持する
弾性ロックアームが形成されている構成とした。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、ガイド体を仮係止位置に保持する仮係
止手段と、ガイド体を本係止位置に保持する本係止手段
と、雌ハウジングをフード部に嵌合させる状態に保持す
る雌ハウジング係止手段とが設けられ、その雌ハウジン
グ係止手段の保持力は、仮係止手段よりも小さく、且
つ、本係止手段よりも大きくしている。
【0010】
【作用】請求項1の発明においては、ハウジング本体に
ガイド体を本係止位置に取り付けて、位置決め板を雄タ
ーミナル突出面に近接する本係止位置に配置する。これ
により、位置決め板に形成された位置決め孔は、雄ター
ミナル突出面に開口するキャビティに連続して配設され
る。この状態でハウジング本体のキャビティ内に雄ター
ミナルを挿入していくと、雄ターミナルの先端部はキャ
ビティを貫通して雄ターミナル突出面から突出し、連続
して配設された位置決め孔内を嵌通してフード部内に大
きく突出して取着される。この後、ガイド体を移動案内
部により仮係止位置まで案内移動する。これにより、位
置決め孔は雄ターミナルを嵌通させたままの状態でスラ
イドして雄ターミナルの先端部を支持する仮係止位置に
移動する。これにより、雄ターミナルの先端部は位置決
め孔によって支持され、適正な位置に配設保持される。
【0011】次に、雌ハウジングをフード部に嵌合する
と、雌ハウジングに装着されている雌ターミナルは、雄
ターミナルの先端部が適正な位置に配設保持されている
ために容易に嵌合される。さらに雌ハウジングをフード
部内に嵌合していくに従って、雌ハウジングはガイド体
を仮係止位置から本係止位置へ押圧されて移動してい
き、雄ターミナルは雌ターミナル内に深く嵌入して両タ
ーミナルは接続するとともに、両ハウジングが結合す
る。
【0012】請求項2の発明においては、移動案内部が
筒状をなしてハウジング本体に外嵌されるようになって
るため、ハウジング本体から突出する雄ターミナルの先
端部は移動案内部によって周囲を囲まれ、外部から保護
される。
【0013】請求項3の発明においては、雄ターミナル
と雌ターミナルとが接続した状態では、ガイド体が本係
止手段により本係止位置に保持されると共に雌ハウジン
グが雌ハウジング係止手段により結合している。この結
合している状態から分離するために、ハウジング本体か
ら雌ハウジングを引き離す。すると、雌ハウジングをフ
ード部に保持する雌ハウジング係止手段の方がガイド体
を本係止位置に保持する保持力より大きいために、ガイ
ド体は雌ハウジングと一体的に仮係止位置まで移動す
る。さらに雌ハウジングが引き離されると、ガイド体を
仮係止位置に保持する仮係止手段の保持力の方が、雌ハ
ウジングをフード部に保持する雌ハウジング係止手段の
保持力より大きいために、ガイド体は仮係止位置に保持
されたまま、雌ハウジングがフード部から抜けて雄ハウ
ジングから外れる。そして、ガイド体は仮係止位置に保
持されるために、再び雄ターミナルの先端部は位置決め
孔によって支持され、適正な位置に配設保持される。
【0014】
【発明の効果】請求項1の発明では、雄ターミナルをガ
イド体の位置決め孔に嵌合させる際に、位置決め板がハ
ウジング本体の雄ターミナル突出面に近接して配置され
る本係止位置にあるので、雄ターミナルを容易に雄ハウ
ジングに装着することができる効果を奏する。
【0015】請求項2の発明では、請求項1の発明の効
果に加え、ハウジング本体から突出した雄ターミナルは
筒状の移動案内部によって囲まれて配設されているの
で、雄ターミナルが外部から保護される。
【0016】請求項3の発明では、請求項1の発明の効
果に加え、雄ハウジングから雌ハウジングを分離する
と、再び雄ターミナルはガイド体によって位置決めされ
るので、雄雌両ハウジングの再結合を容易に行うことが
できる効果を奏する。
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1〜図9を参
照して説明する。この実施例のコネクタは、図1に示す
ように、雄ハウジング20と雌ハウジング31とからな
り、雄ハウジング20はハウジング本体21とガイド体
41とから構成されている。
【0018】ハウジング本体21は、合成樹脂製の方形
のブロック状をなし、その内部には雄ターミナル22
(図4参照)を収容するための複数のキャビティ23が
ハウジング本体21の前後両面に開口して形成されてい
る。このハウジング本体21の前面(雄ターミナル突出
面21a)から前方にロック片24が突出して形成さ
れ、その先端には雌ハウジング31の後述するロック溝
34aに係合するロック爪24aが設けられている。ま
た、ハウジング本体21の側面には、前側が傾斜し、後
側がほぼ直角な面の略直角三角形状の仮係止突起25が
突出形成されると共に、この仮係止突起25よりも後側
の位置に前後両側が傾斜した三角形状の本係止突起26
が突出形成されている。
【0019】ガイド体41は、ハウジング本体21に外
嵌可能に両端が開放された角筒形状に形成されている。
そして、ガイド体41の内部には、その前側部分と後側
部分とを区画する位置決め板42が一体に形成され、こ
の位置決め板42よりも前側部分は雌ハウジング31を
嵌合するフード部48とされ、また、後側部分はハウジ
ング本体21に外嵌する移動案内部49とされている。
【0020】移動案内部49はこの内周面によってハウ
ジング本体21の外周面を囲んで外嵌することによっ
て、ガイド体41を前後方向に移動案内するようにされ
ている。また、ハウジング本体21を嵌合すると、突出
して設けられた仮係止突起25が係合する仮係止孔45
が設けられている。この仮係止孔45は前後方向に長孔
とされ、この仮係止孔45の一端に仮係止突起25が当
接すると雄ターミナル突出面21aに対して位置決め板
42が所定の間隙を隔てて離間した図5に示される仮係
止位置となるように、ガイド体41の後方への移動を規
制するとともに、前方への移動を可能としている。ま
た、この仮係止孔45が設けられた部位よりも前方の部
位には、図4に示される雄ターミナル突出面21aに位
置決め板42が近接して当接接触する本係止位置になる
と、本係止突起26が係合する本係止孔46が設けられ
て、本係止位置にガイド体41を保持可能とされてい
る。
【0021】なお、仮係止突起25は、後側が直角に立
ち上がる断面が直角三角形とされているので、移動案内
部49にハウジング本体21を嵌め入れて取付ける際に
は、仮係止突起25の前面の傾斜により挿入可能とさ
れ、一方、引き抜く際には、後面の直角面が突き当って
引き抜くことができない大きな保持力を有している。こ
の仮係止突起25と仮係止孔45とによって仮係止手段
55が構成されている(図3参照)。また、本係止突起
26は、仮係止突起25よりも低く、両側が斜面の断面
三角形とされているので、その保持力が小さく、ガイド
体41を本係止位置での係合から解除して仮係止位置に
移動可能とされている。この本係止突起26と本係止孔
46とによって本係止手段56が構成されている。
【0022】雌ハウジング31を嵌入するフード部48
には、後述する雌ハウジング係合突起37に係合して、
雌ハウジング31に取着する雌ハウジング係止孔47が
形成されている。また、フード部48の一側面には、そ
の前端縁が切欠されたロック解除操作切欠44aによ
り、両ハウジング20,31が結合された際に後述する
弾性ロックアーム34が外部に露出するように設けられ
ている。
【0023】位置決め板42には、雄ターミナル突出面
21aに開口する複数のキャビティ23と整合する部位
に対応して位置決め孔43が形成されている。この各位
置決め孔43は雄ターミナル22の先端部22aを嵌通
可能とされるとともに、この口縁によって、雄ターミナ
ル22の先端部22aが撓むことを規制して、雄ターミ
ナル突出面21aから突出する雄ターミナル22の先端
部22aを真直ぐに支持するようにされている。また、
位置決め板42には、ハウジング本体21のロック片2
4を貫通する貫通孔44bが形成されており、ハウジン
グ本体21が移動案内部49内に嵌入されるとロック片
24が貫通孔44bを貫通してフード部48内側へ突出
するようにされている。
【0024】雌ハウジング31は、ハウジング本体21
と同様に合成樹脂製の方形のブロック状をなし、その内
部には雌ターミナル32を収容する複数のキャビティ3
3が設けられ、ハウジング本体21のキャビティ23及
びガイド体41の位置決め孔43と一直線上に整合する
ように配設されている。また、この雌ハウジング31に
は、この後面から前方へ片持ち状に突出する弾性ロック
アーム34が設けられ、その先側にロック片24のロッ
ク爪24aが係合するロック溝34aが設けられてい
る。なお、雌ハウジング31がフード部48に係合して
いる際には、ロック解除操作切欠44aによって、弾性
ロックアーム34が外部に露出しているので、この弾性
ロックアーム34を外部から押圧操作して撓ませること
によって、ロック爪24aとの係合を解除することがで
きる。
【0025】また、弾性ロックアーム34の両側にあた
る雌ハウジング31の外面には、本係止突起26よりも
傾斜角度の大きい傾斜とされた断面三角形状の雌ハウジ
ング係止突起37が突出形成され、雌ハウジング31を
フード部48内に嵌入すると、雌ハウジング係止突起3
7が雌ハウジング係止孔47に係合して雌ハウジング3
1の抜け止めがなされるようになっている。そして、こ
の雌ハウジング係止突起37と雌ハウジング係止孔47
とによって雌ハウジング係止手段57が構成されている
(図6参照)。
【0026】次に、この実施例のコネクタの作用につい
て説明する。図2に示すように、ハウジング本体21と
ガイド体41が分離された状態から、ハウジング本体2
1にガイド体41を取着するには、移動案内部49内に
ハウジング本体21を嵌入ししてガイド体41を図3に
示す本係止位置に係止する。この際、仮係止突起25は
仮係止孔45に嵌合するとともに、本係止突起26と本
係止孔46との係合によりガイド体41はハウジング本
体21に取着される。また、雄ターミナル突出面21a
は位置決め板42に当接し、キャビティ23の開口と位
置決め板42の位置決め孔43とが離間することなく連
続して整合開口される。
【0027】この本係止位置とした状態で、雄ターミナ
ル22の装着を行う。装着は、図4に示すように、ハウ
ジング本体21の後側からキャビティ23内に雄ターミ
ナル22を挿入し、雄ターミナル突出面21aからその
先端を突出させる。これにより、キャビティ23内に設
けられた図示しない係合片が係合して雄ターミナル22
はハウジング本体21内に取着される。この際、雄ター
ミナル突出面21aと位置決め板42との間には間隙が
なく、キャビティ23と位置決め孔43が連続して配設
されているので、雄ターミナル22の先端部22aが位
置決め孔43から外れて位置決め板42の板面に突き当
たることなく確実に位置決め孔43内に挿入される。そ
して、雄ターミナル22の装着が完了すると、先端部2
2aが位置決め孔43を嵌通してフード部48内に大き
く突出して配設される。
【0028】続いて、ハウジング本体21に対してガイ
ド体41を引き抜いて、図5に示す、仮係止位置へ移動
する。これにより、本係止突起26と本係止孔46によ
る本係止手段56の係合が外れるとともに、仮係止突起
25が仮係止孔45内の後端縁に当接して仮係止位置に
配設される。この際、本係止突起26と仮係止突起25
との間で、移動案内部49の開口縁と仮係止孔45の後
端縁を挟着するので、ガイド体41は仮係止位置に保持
される。またこれと同時に、位置決め板42は移動案内
部49によりガイドされて、雄ターミナル22の先端部
22aに達する。なお、この実施例では、雄ターミナル
22の先端部22aが僅かに位置決め板42から突出し
た状態に係止する例を示しているが、必ずしも位置決め
板42から突出する必要はなく、位置決め孔43内に挿
入されていればよい。これによって、雄ターミナル22
の先端部22aは位置決め孔43に支持され、先端部の
配設位置が正規の位置に対して偏位することなく位置決
めがなされる。また、移動案内部49は筒状とされてい
るので、仮係止位置にある位置決め板42とによって囲
まれる空間内に配設された雄ターミナル22の先端部2
2aは外部から保護されることになり、雌ハウジング3
1と分離した状態で搬送される際に、外力によって、雄
ターミナル22が曲げられたり傷められたりすることが
防がれている。
【0029】続いて、このように雄ターミナルが支持さ
れている雄ハウジング20に、図5に示すように、予め
雌ターミナル32が装着された雌ハウジング31をガイ
ド体41のフード部48内に嵌入する。雌ハウジング3
2が位置決め板42に近接するまで嵌合されると、図6
に示すように、雌ハウジング係止突起37が雌ハウジン
グ係止孔47に嵌合して、雌ハウジング係止手段57に
より係止される。この際、雄ターミナル22の先端部2
2aは位置決めされているために、先端部22aは雌ハ
ウジング31のキャビティの開口と対向する整合した状
態に配設される。そして、雌ハウジング31が位置決め
板42に当接し、さらに押圧して図7に示す状態になる
と、雌ハウジング係止手段57によって、雌ハウジング
31とガイド体41は一体的に本係止位置まで移動し、
仮係止位置にある位置決め板42が本係止位置の雄ター
ミナル突出面21aに当接する位置に移動する。この位
置決め板42の本係止位置への移動に伴って雄ターミナ
ル22が雌ターミナル32内に深く進入し、雄雌両ター
ミナル22,32が確実に接続された嵌合状態となる。
【0030】また、ガイド体41の移動に伴い、ハウジ
ング本体21の仮係止突起25は仮係止孔45内を前方
へ移動し、本係止突起26は本係止孔46に係合した本
係止位置となる。さらに、ハウジング本体21のロック
片24がフード部48内へ進入し、ロック爪24aがロ
ック溝34aに係合して、ハウジング本体21と雌ハウ
ジング31とが位置決め板42を挟んで結合される。
【0031】一方、結合している両ハウジング20,3
1を再び離間させるには、ロック解除操作切欠44aか
ら露出している弾性ロックアーム34を内側へ押圧して
ロック片24との係合を解除しながら、ガイド体41と
雌ハウジング31を互いに離間する方向へ引っ張る。こ
れにより、最も弱い係合手段とされている本係止手段5
6が解除されて、ハウジング本体21とガイド体41と
は仮係止位置に移動し、一方、雌ハウジング係止手段5
7は係合した状態を維持して、再び図6に示す状態に復
帰する。さらに引き抜くと、次に弱い係止手段の雌ハウ
ジング係止手段57が解除されて、雌ハウジング31は
ガイド体41と分離されて、図5に示す状態に復帰す
る。
【0032】このようにして雄ハウジング20と雌ハウ
ジング31とを分離されると、ハウジング本体21に対
してガイド体41が仮係止位置に保持されて、雄ターミ
ナル22の先端部22aは、位置決め孔43に支持され
た状態に保持される。そして、雌ハウジング31を再び
接続する際にも、先端部22aが所定の部位に支持され
た状態で嵌合することになるために、容易に嵌合作業を
行うことができる。
【0033】この発明は上述した実施例に限定されるも
のではなく、例えば次のようにして実施することもでき
る。 (1)ガイド体41をハウジング本体21に係止するた
めの係止突起25,26及び係止孔45,46は、雌ハ
ウジング31をガイド体41に係止するための雌ハウジ
ング係止突起37及び雌ハウジング係止孔47と同じ側
の面に設けるようにしてもよい。
【0034】(2)上記実施例では、仮係止手段55の
係止力より大きな係止力を有する雌ハウジング係止手段
57を設けた場合について説明したが、必ずしも雌ハウ
ジング係止手段57を設ける必要はない。雌ハウジング
係止手段57を設けない場合には、両ハウジング20,
31が結合している状態から分離する際に、弾性ロック
アーム34とロック片24との係合を解除して、雌ハウ
ジング31を引き抜くことにより分離することができ
る。この構成では、ガイド体41が本係止位置の状態に
維持されているが、次にガイド体41をハウジング本体
21から引き離す方向に引っ張ると、本係止手段56が
解除されて、仮係止位置に保たれる。
【0035】(3)上記実施例では、移動案内部49を
筒形状にしてハウジング本体21に外嵌する例を説明し
たが、必ずしも筒状とする構成にする必要はなく、例え
ば位置決め板の周面からアーム形状のガイドアームを延
ばし、このガイドアームを前後方向に移動可能に支持す
るガイド溝をハウジング本体の外面に形成する構成とし
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例にかかるコネクタの分解斜視図
【図2】ガイド体をハウジング本体に組み付ける前の状
態の一部切欠正面図
【図3】ガイド体をハウジング本体に組み付けて本係止
位置に装着した状態の一部切欠正面図
【図4】ハウジング本体に雄ターミナルを装着した状態
の一部切欠正面図
【図5】ガイド体が仮係止位置にあって雌ハウジングが
フード部に装着される前の状態の一部切欠正面図
【図6】雌ハウジングをフード部に装着した状態の一部
切欠正面図
【図7】ガイド体が本係止位置に移動して雌ハウジング
と雄ハウジングが嵌合した状態の一部切欠正面図
【図8】従来のコネクタの分解斜視図
【符号の説明】
20…雄ハウジング 21…ハウジング本体 21a…雄ターミナル突出面 22…雄ターミナル 22a…雄ターミナルの先端部 31…雌ハウジング 32…雌ターミナル 41…ガイド体 42…位置決め板 43…位置決め孔 48…フード部 49…移動案内部 55…仮係止手段 56…本係止手段 57…雌ハウジング係止手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/64 H01R 13/631

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雄ターミナルが突出して装着されるハウ
    ジング本体とこのハウジング本体に移動可能に取着され
    たガイド体とからなる雄ハウジングに、雌ターミナルが
    装着された雌ハウジングを結合するコネクタにおいて、 前記ガイド体には、前記雄ターミナルの先端部を挿入し
    て支持する位置決め孔が設けられた位置決め板と、この
    位置決め板を前記ハウジング本体の雄ターミナル突出面
    から離間する仮係止位置と前記雄ターミナル突出面に近
    接する本係止位置との間に案内する移動案内部と、前記
    雌ハウジングを嵌合するフード部とが設けられ、 前記ハウジング本体に前記雄ターミナルを装着する際に
    は、前記位置決め板を前記本係止位置に配設してその位
    置決め板と前記雄ターミナル突出面との間の間隙をなく
    すことで、前記位置決め孔と、前記ハウジング本体内の
    前記雄ターミナルが挿入されるキャビティとが連続して
    配設される状態とし、 前記雄ターミナルを装着した後は、前記位置決め板を前
    記本係止位置へ移動させることでその装着済みの雄ター
    ミナルの先端部を前記位置決め孔に挿入させる状態とす
    る構成としたことを特徴とするコネクタ。
  2. 【請求項2】 前記移動案内部が前記ハウジング本体に
    外嵌される筒状をなしている請求項1記載のものにおい
    て、 前記位置決め板には貫通孔が形成され、 前記ハウジング本体には、前記貫通孔を貫通するロック
    片が形成され、 前記雌ハウジングには、前記ロック片と係合することで
    前記ハウジング本体と前記雌ハウジングとを前記位置決
    め板を挟んだ結合状態に保持する弾性ロックアームが形
    成されていることを特徴とするコネクタ。
  3. 【請求項3】 ガイド体を仮係止位置に保持する仮係止
    手段と、前記ガイド体を本係止位置に保持する本係止手
    段と、雌ハウジングをフード部に嵌合させる状態に保持
    する雌ハウジング係止手段とが設けられ、その雌ハウジ
    ング係止手段の保持力は、前記仮係止手段よりも小さ
    く、且つ、前記本係止手段よりも大きいことを特徴とす
    る請求項1記載のコネクタ。
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