JP3114412B2 - 子供用シート付き車両用シート - Google Patents

子供用シート付き車両用シート

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JP3114412B2
JP3114412B2 JP05040029A JP4002993A JP3114412B2 JP 3114412 B2 JP3114412 B2 JP 3114412B2 JP 05040029 A JP05040029 A JP 05040029A JP 4002993 A JP4002993 A JP 4002993A JP 3114412 B2 JP3114412 B2 JP 3114412B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、子供用シート付き車両
用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の技術としては、実開昭63−3
4632号公報に示すようなものがある。即ち、子供用
シート付き車両用シートとしては、車両用シートのシー
トバックに、略水平な姿勢位置及びシートバックに重な
る略垂直な姿勢位置間で回転可能に子供用シートの基端
部を軸支すると共に、該子供用シートの中間部に係止部
を設けると共に前記シートバックより繰り出し可能且つ
巻き取り自在に配したウエビングの先端部に取り付けた
子供用腹部保護パッドを前記係止部に着脱自在なるよう
にし、前記子供用腹部保護パッドがウエビングの巻き取
り時に、略垂直な姿勢にある子供用シートの上方に位置
して前記シートバックに重なるように構成してなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
子供用シート付き車両用シートにあっては、子供の着座
姿勢が車両用シートそのものの大人用の背の凭れかかる
シートバックを兼用することにより、車両の進行方向、
即ち、所謂前向き着座に限定されるものである。このた
め、かかる着座姿勢では、子供の中でも、特に親への依
存度が大きい幼児にとって、親の顔が見づらいという課
題がある。そこで、本発明は、子供を確実に保持するに
あたり、所謂前向きにも、所謂後向きにも、自由に着座
が可能な子供用シート付き車両用シートを提供すること
を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の子供用シート付
き車両用シートは、車両用シートのシートバックに、略
水平な姿勢位置及びシートバックに重なる略垂直な姿勢
位置間で回転可能に子供用シートの基端部を軸支すると
共に、該子供用シートの中間部に係止部材を設けると共
に前記シートバックより繰り出し可能且つ巻き取り自在
に配したウエビングの先端部に取り付けた子供用腹部保
護パッドを前記係止部材に着脱自在なるようにし、前記
子供用腹部保護パッドがウエビングの巻き取り時に、略
垂直な姿勢にある子供用シートの上方に位置して前記シ
ートバックに重なるように構成してなり、前記子供用シ
ートは、前記基端部側が軸支されると共に略水平な姿勢
での上面の先端部側に陥凹部が形成された第1本体部
と、該第1本体部に対して略水平な姿勢位置及び前記シ
ートバックに離間した略垂直な姿勢位置間で回転可能に
該第1本体部の先端部に軸支され且つ略水平な姿勢で前
記陥凹部内にあって第1本体部と共に一様な座面を形成
し且つ略垂直な姿勢で前記ウエビングにより略垂直な姿
勢位置を保持可能なるよう形成された第2本体部とより
構成されたことを特徴とする。
【0005】
【作 用】この構造によると、二つの子供の着座状態を
得られる。即ち、第一に、シートバックから子供用シー
トの第1本体部と第2本体部とを一緒に前に倒した状態
で、第1本体部と第2本体部とによる一様な座面上に、
従来例と同じように所謂前を向いて子供を着座させた
後、シートバックに背凭れさせると共に子供用腹部保護
パッドを前記係止部材に係止させることで、子供の位置
を安定的に保持する状態である。第二には、一旦前記し
たように子供用シートの第1本体部と第2本体部とを一
緒に前に倒した後に、第1本体部に対して第2本体部を
シートバックに離間した略垂直な姿勢位置に回転させる
ことで、第1本体部に対して所謂後側を向いて子供を着
座させ且つ第2本体部に背凭れさせると共にウエビング
により第2本体部の位置を保持して、そのウエビングに
取り付けられた子供用腹部保護パッドを前記係止部材に
係止させることで、子供の位置を安定的に保持する状態
である。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図3を用
いて詳述する。図1乃至図3において、子供用シート付
き車両用シート1としては、シートバック2と、シート
クッション3とを有する。前記シートバック2は、中央
に陥没部4の形成されたシートバック本体5と、該シー
トバック本体5に配設された子供用シート6とを有す
る。前記子供用シート6は、第1本体部7と、第2本体
部8と、ウエビング9と、係止部材10と、子供用腹部
保護パッド11とよりなる。
【0007】前記第1本体部7は、前記シートバック本
体5の前側面5aを凹ませた陥没部4内に収納された所
謂「略垂直な姿勢位置」状態で前記シートバック本体5
の前側面5aと同一面状をなす第1本体20と、該第1
本体20の側面20aに突設されて前記シートバック本
体5の陥没部4の側面4a,4bにより「略水平な姿勢
位置」及び「略垂直な姿勢位置」間で回転可能に軸支さ
れてなるピン21と、前記第1本体20の側面20a及
び前記シートバック本体5の陥没部4の側面4a,4b
間を連結して前記第1本体20を略水平位置に保持する
布状の第1バンド22、22とよりなる。
【0008】前記第1本体20は、前記陥没部4と対向
する第1面20bと、前記シートバック本体5の前側面
5aと同一面状をなす第2面20cとを有する。該第1
面20bは、先端部20d側が前記第2本体部8と重な
り合っているので、基端部20eの第1面20b側と該
第2本体部8の背面部8aとが面一となるように薄肉状
に形成された陥凹部20aaを有する。
【0009】前記第2本体部8は、前記第1本体部7の
本体20の陥凹部20aa内に収納された所謂「略水平
な姿勢位置」状態で前記背面部8aが前記本体20の第
1面20bと同一面状をなす第2本体23と、該第2本
体23の側面23aに突設されて前記シートバック本体
5に離間した「略垂直な姿勢位置」と「略水平な姿勢位
置」との間で回転可能に前記先端部20dに形成された
軸支部24に軸支されてなるピン25と、前記第2本体
23を「略垂直な姿勢位置」とした時に左右の上端部に
なる位置に固設された前記ウエビング9、9の引っ掛け
部26、26と、前記第2本体23の側面23a及び前
記第1本体20の側面20a間を連結して前記第2本体
23を略垂直な姿勢位置に保持する布状の第2バンド2
7とよりなる。
【0010】前記ウエビング9は、上端部が夫々左右に
離間されて前記シートバック本体5の陥没部4の上部に
形成した貫通口4c、4cを介してシートバック本体5
の背面に固設された巻き取り装置30、30に常時巻き
取り方向に付勢されており、下端部が垂れ下るようにし
て配される。前記係止部材10は、前記子供用シート付
き車両用シート1の中間部である陥凹部20aaに下端
部が固設された可撓性の部材35と、該部材35の上端
部に固設されたバックル36とよりなる。この係止部材
10は、前記第2本体部8の第2本体23に形成した貫
通口40を挿通して、第2本体部8が略水平状態の第1
本体部7に重なる時には、該貫通口40から上部に突出
する。
【0011】前記子供用腹部保護パッド11は、前記ウ
エビング9、9の「先端部」たる下端部に取り付けら
れ、前記係止部材10のバックル36に係止した状態で
着座した子供(図示省略)の少なくとも上半身が保持さ
れる保護本体50と、該保護本体50の下部に配されて
前記バックル36に係脱自在なタング51とよりなる。
該子供用腹部保護パッド11は、前記ウエビング9、9
の巻き取り時に、略垂直な姿勢にある子供用シート1の
第1本体部7及び第2本体部8の上方に位置して前記シ
ートバック本体5に重なる。
【0012】この実施例の構造によると、二つの子供の
着座状態を得られる。即ち、第一に、図1に示すよう
に、シートバック本体5から子供用シート6の第1本体
部7と第2本体部8とを一緒に前に倒した状態で、第1
本体部7と第2本体部8とによる一様な座面上に、所謂
前を向いて子供を着座させた後、シートバック本体5の
陥没部4に子供を背凭れさせると共に子供用腹部保護パ
ッド11のタング51を前記係止部材10のバックル3
6に係止させることで、子供の位置を安定的に保持する
ことができる。
【0013】第二には、図2及び図3に示すように、一
旦前記したように子供用シート6の第1本体部7と第2
本体部8とを一緒に前に倒した後に、第1本体部7に対
して第2本体部8をシートバック本体5に離間した略垂
直な姿勢位置にまでピン25により回転させることで、
第1本体部7に対して所謂後側を向いて子供Cを着座さ
せ且つ第2本体部8に子供Cを背凭れさせると共にウエ
ビング9、9を引っ掛け部26、26に係止することに
より、第2本体部8の位置を保持して、そのウエビング
9、9に取り付けられた子供用腹部保護パッド11のタ
ング51を前記係止部材10のバックル36に係止させ
ることで、子供Cの位置を安定的に保持することができ
る。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明の子供用シート付き
車両用シートは、車両用シートのシートバックに、略水
平な姿勢位置及びシートバックに重なる略垂直な姿勢位
置間で回転可能に子供用シートの基端部を軸支すると共
に、該子供用シートの中間部に係止部材を設けると共に
前記シートバックより繰り出し可能且つ巻き取り自在に
配したウエビングの先端部に取り付けた子供用腹部保護
パッドを前記係止部材に着脱自在なるようにし、前記子
供用腹部保護パッドがウエビングの巻き取り時に、略垂
直な姿勢にある子供用シートの上方に位置して前記シー
トバックに重なるように構成してなり、前記子供用シー
トは、前記基端部側が軸支されると共に略水平な姿勢で
の上面の先端部側に陥凹部が形成された第1本体部と、
該第1本体部に対して略水平な姿勢位置及び前記シート
バックに離間した略垂直な姿勢位置間で回転可能に該第
1本体部の先端部に軸支され且つ略水平な姿勢で前記陥
凹部内にあって第1本体部と共に一様な座面を形成し且
つ略垂直な姿勢で前記ウエビングにより略垂直な姿勢位
置を保持可能なるよう形成された第2本体部とより構成
されたことを特徴とし、シートバックから子供用シート
の第1本体部と第2本体部とを一緒に前に倒した状態
で、第1本体部と第2本体部とによる一様な座面上に、
所謂「前を向いて」子供を着座させた後、子供用腹部保
護パッドを前記係止部材に係止させることと、一旦子供
用シートの第1本体部と第2本体部とを一緒に前に倒し
た後に、第1本体部に対して第2本体部をシートバック
に離間した略垂直な姿勢位置に回転させることで、第1
本体部に対して所謂「後側を向いて」子供を着座させ且
つウエビングに取り付けられた子供用腹部保護パッドを
前記係止部材に係止させることができるという実益的効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の他の使い方を示す斜視図である。
【図3】図2のシートに子供を着座させた状態の側面図
である。
【符号の説明】
1 子供用シート付き車両用シート 2 シートバック 5 シートバック本体 6 子供用シート 7 第1本体部 8 第2本体部 9 ウエビング 10 係止部材 11 子供用腹部保護パッド 20aa 陥凹部 20d 先端部 20e 基端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/00 - 2/72 B60R 22/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用シートのシートバックに、略水平
    な姿勢位置及びシートバックに重なる略垂直な姿勢位置
    間で回転可能に子供用シートの基端部を軸支すると共
    に、該子供用シートの中間部に係止部材を設けると共に
    前記シートバックより繰り出し可能且つ巻き取り自在に
    配したウエビングの先端部に取り付けた子供用腹部保護
    パッドを前記係止部材に着脱自在なるようにし、前記子
    供用腹部保護パッドがウエビングの巻き取り時に、略垂
    直な姿勢にある子供用シートの上方に位置して前記シー
    トバックに重なるように構成してなる子供用シート付き
    車両用シートにおいて、 前記子供用シートは、前記基端部側が軸支されると共に
    略水平な姿勢での上面の先端部側に陥凹部が形成された
    第1本体部と、該第1本体部に対して略水平な姿勢位置
    及び前記シートバックに離間した略垂直な姿勢位置間で
    回転可能に該第1本体部の先端部に軸支され且つ略水平
    な姿勢で前記陥凹部内にあって第1本体部と共に一様な
    座面を形成し且つ略垂直な姿勢で前記ウエビングにより
    略垂直な姿勢位置を保持可能なるよう形成された第2本
    体部とより構成されたことを特徴とする子供用シート付
    き車両用シート。
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