JP3114358U - ３座または４座の自動車におけるシート配列 - Google Patents

Abstract

【課題】 ３座または４座の自動車の乗員区画におけるシートアレンジメントであって、快適性を確保したまま、車内に３人または４人を収容するのに必要な内部空間を最小限度とし、それによって車両の外形寸法を小さくできるものを提供する。
【解決手段】 一対のフロントシートは、リアシートに座る乗員の足を収容するサイズのフリースペースをその間に確保するように横方向に互いに間隔をおいて配置されていて、かつ、当該シートの背もたれの厚みに実質的に等しい距離だけ縦方向に互いに位置がずらされている。
【選択図】図２

Description

本考案は、３座または４座の自動車に関する。さらに詳しくは、そのようなタイプの自動車における乗員のシート配列（アレンジメント）に関する。

従来、４座の自動車においては、運転者および乗員のシートは、乗員区画内で２列に配列されている。すなわち、第１の前列は、横方向に間隔をおき、かつ縦方向に位置合わせされた一対のシートからなる。第２の後列は、２人が座ることのできる１つのシート、あるいは、それぞれが１人用である２つのシートからなる。２つのシートは、横方向に間隔をおき、かつ縦方向に位置合わせされている。

本考案の目的は、３座または４座の自動車の乗員区画におけるシートアレンジメントであって、快適性を確保したまま、車内に３人または４人を収容するのに必要な内部空間を最小限度とし、それによって車両の外形寸法を小さくできるものを提供することである。

上記目的および他の目的は、本考案の自動車によって達成できる。
本考案の自動車は、「乗員区画を含む車体」と「フロアを支持するフレーム」と「運転者および第１乗員を収容する一対のフロントシート」と「少なくとも１人の平均的な身長の第２乗員を収容する少なくとも１つのリアシート」とを備えた３座または４座の自動車である。
上記フロアは、センタートンネルのない平坦なフロアである。
上記一対のフロントシートは、上記第２乗員の足を収容するサイズのフリースペースをその間に確保するように横方向に互いに間隔をおいて配置されていて、かつ、当該シートの背もたれの厚みに実質的に等しい距離だけ縦方向に互いに位置がずらされている。
上記少なくとも１つのリアシートは、上記第２乗員を収容するセンターシートを構成する。

本考案においては、上記リアシートの数が１つであってもよい。当該１つのリアシートがサイドシートを構成し、当該サイドシートは、第１乗員用の上記フロントシートの後方に位置して第３乗員を収容するものであってもよい。
また、本考案においては、上記第２乗員を収容する第１のリアセンターシートと、当該第１のリアセンターシートから分離した第２リアシートと、を備えていてもよい。この第２リアシートは、第１乗員用の上記フロントシート（２８）の後方に位置して第３乗員を収容する。
上記各シートは、上記少なくとも１つのリアシートに座る第３乗員の膝が、縦方向において、上記フロントシートに座る運転者の足首と同一レベルとなるように配置されていることが好ましい。
また、上記第２リアシートは、第１のリアセンターシートよりも小さく構成されていることが好ましい。

本考案のシートアレンジメントによれば、１または複数のリアシートは、そのフロントシートからの縦方向の距離が通常よりも大幅に小さいので、乗員区画の全長を大幅に減じることが可能となる。同時に、車両の全長を減じることが可能となる。
しかしながら、リアのセンターシートに座る乗員の足を収容する十分なスペースが２つのフロントシートの間に存在し、また、車両フロアにはセンタートンネルが存在しないので、車両のリアにおける快適性が損なわれることもない。

本考案の実施形態を、単に非限定的な例示として、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
本考案に従う３座または４座の自動車の全体を参照数字１０で示している。自動車１０は、車体１２（その外形線のみを示している）およびフレーム２０を備える。
車体１２は、フロント側のエンジン区画１４と、中央の乗員区画１６と、リア側の荷物区画１８と、を備える。
フレーム２０は、それ自体は知られたエンジン２２を支持するフロント部２０ａと、より低い位置に配置されていて、センタートンネルのない平坦なフロア２４を支持するリア部２０ｂとを備える。

フロア２４の上には、一対のフロントシート２６、２８およびリアシート３０が配置されている。フロントシート２６、２８には、それぞれ、運転者および乗員が座る。リアシート３０には、１人または２人の乗員が座ることができる。
２つのフロントシート２６、２８は、横方向に間隔をおいて配置されていて、その間にフリースペースが存在する。このフリースペースは、リアシート３０に座る平均的な身長の第２乗員の足を快適に収容する。
さらに、２つのフロントシート２６、２８は、シートの背もたれの厚みにほぼ等しい距離だけ、縦方向にずらして配置している。運転者シート２６の方が乗員シート２８よりも後方にずらしている。
リアシート３０は、センターシートおよびサイドシートを構成する。センターシートは、上記第２乗員を収容するものであって、第２乗員の足は、フロントシート２６、２８間のフリースペースに収容される。サイドシートは、乗員シート２８の後方に位置し、身長の低い第３乗員が乗車する場合に、当該第３乗員を収容する。
このようなシートアレンジメントによれば、第３乗員がリアシート３０に座る場合、当該第３乗員の膝は、縦方向において、フロントシート２６に座る運転者の足首と同一レベルにまで到達する。
リアシート３０に隣接するフリースペースは、荷物区画として都合良く利用できる。また、本当の荷物区画１８に向けて開放することもできる。

図示していない変形例においては、リアシート３０に代えて、分離した２つのシートを採用することができる。すなわち、第２乗員が座るセンターシートと、例えばセンターシートよりも小さなサイドシートと、である。このサイドシートは、第３乗員が乗車する場合に、当該第３乗員を収容する。
また、別の例として、リアシートとしてセンターシート１つだけを設けることも可能である。

以上の説明および図面から明らかなように、本考案のシートアレンジメントによれば、１または複数のリアシートは、そのフロントシートからの縦方向の距離が通常よりも大幅に小さいので、乗員区画の全長を大幅に減じることが可能となる。同時に、車両の全長を減じることが可能となる。
しかしながら、リアのセンターシートに座る乗員の足を収容する十分なスペースが２つのフロントシートの間に存在し、また、車両フロアにはセンタートンネルが存在しないので、車両のリアにおける快適性は損なわれていない。

以上に説明し図示した単なる非限定的な具体例に対して、本考案の原理を変更することなく、他の具体例あるいは製造時における変更が可能である。

本考案に従う、３座または４座の自動車における乗員区画のシートアレンジメントを概略的に示した側面図。 図１の乗員区画を上方から見た平面図。 図１の乗員区画の正面図。 図１の乗員区画の背面図。

符号の説明

１０ 自動車
１２ 車体
１４ エンジン区画
１６ 乗員区画
１８ 荷物区画
２０ フレーム
２０ａ フレームのフロント部
２０ｂ フレームのリア部
２２ エンジン
２４ フロア
２６ フロントシート（運転者用）
２８ フロントシート（第１乗員用）
３０ リアシート

Claims (6)

1. 乗員区画（１６）を含む車体（１２）と、フロア（２４）を支持するフレーム（２０）と、運転者および第１乗員を収容する一対のフロントシート（２６、２８）と、少なくとも１人の平均的な身長の第２乗員を収容する少なくとも１つのリアシート（３０）と、を備えた３座または４座の自動車（１０）であって、
   上記フロア（２４）は、センタートンネルのない平坦なフロア（２４）であって、
   上記一対のフロントシート（２６、２８）は、上記第２乗員の足を収容するサイズのフリースペースをその間に確保するように横方向に互いに間隔をおいて配置されていて、かつ、当該シートの背もたれの厚みに実質的に等しい距離だけ縦方向に互いに位置がずらされていて、
   上記少なくとも１つのリアシート（３０）は、上記第２乗員を収容するセンターシートを構成する、自動車。
2. 上記リアシート（３０）の数が１つである、請求項１記載の自動車。
3. 上記１つのリアシート（３０）がサイドシートを構成し、当該サイドシートは、第１乗員用の上記フロントシート（２８）の後方に位置して第３乗員を収容する、請求項２記載の自動車。
4. 上記第２乗員を収容する第１のリアセンターシートと、当該第１のリアセンターシートから分離した第２リアシートと、を備えていて、
   第２リアシートは、第１乗員用の上記フロントシート（２８）の後方に位置して第３乗員を収容する、請求項１記載の自動車。
5. 上記各シート（２６、２８、３０）は、上記少なくとも１つのリアシート（３０）に座る第３乗員の膝が、縦方向において、上記フロントシート（２６）に座る運転者の足首と同一レベルとなるように配置されている、請求項１記載の自動車。
6. 上記第２リアシートは、第１のリアセンターシートよりも小さい、請求項４記載の自動車。

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