JP3114334B2 - 燃料噴射ノズル及びその製造方法 - Google Patents

燃料噴射ノズル及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃焼室に燃料を噴孔
より噴射する燃料噴射ノズル及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミック粒子等を含むセラミッ
ク材料で噴射ノズルの先端チップ等を製作する成形方法
として、射出成形法、又はワックス中子を使用してスリ
ップキャスティングで成形した後、ワックス中子を加熱
溶出する方法は知られている。また、噴孔の内面側に燃
料の流れの抵抗を低減するためアール(R;radiu
s of curvature)或いはテーパを付ける
ことは一般に知られている。また、サックレスタイプノ
ズルについて、燃料の噴孔近傍での先端からの回り込み
が噴霧の乱れを誘発することが報告されている。
【0003】また、特開昭53−82907号公報に
は、空気圧縮直接噴射式内燃機関が開示されている。該
空気圧縮直接噴射式内燃機関については、燃料噴射用に
1つのスリット状開口を有する噴射ノズルが用いられて
いる。この噴射ノズルの開口の位置は燃料噴流がその全
幅にわたってほぼ同時に燃焼室壁に当たって幅広い面状
の薄膜として広がるように設定されており、スリット状
開口の通過横断面積が混合気生成兼燃焼法において1つ
の単孔形ノズルに相当するものである。
【0004】また、実開昭59−34072号公報に
は、燃料噴射ノズルが開示されている。該燃料噴射ノズ
ルは、噴射孔を縦長に且つその長さ方向に幅を異ならせ
て形成し、ピストンが上死点に上昇した状態において、
噴射孔の断面形状を、噴射孔より燃料が噴射される燃焼
室壁面までの距離の長い方を幅広く、また距離の短い方
を幅狭く形成したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような燃料の噴孔近傍での先端からの回り込みで噴霧の
乱れを誘発すること等を抑制するため、噴孔近傍付近を
適正な形状にするには、機械加工では極めて困難であ
り、レーザ等で加工するとしても高コストになり、実用
上の問題がある。
【0006】また、スリップキャスティングで成形した
後に、燃料噴射ノズルの異形噴孔等の内部に複雑な形状
は、溶出可能な中子を内包した状態で成形体を作製し、
加熱等によって中子を溶出させた後に、焼結する方法等
も知られている。しかしながら、加熱等によって中子を
溶出させて噴孔内面に曲率を付けるのは、成形乾燥時に
着肉層の収縮に起因する割れが発生したり、噴孔の形状
精度に信頼性が無い等の問題がある。
【0007】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、噴孔を形成したノズルチップの内
面側即ち噴孔入口側周縁部にノズル先端になるに従って
幅が小さくなる三角錐状の燃料溜まりを形成し、燃料の
回り込みによる流れの乱れを抑制し、燃料の流れをスム
ースにして噴霧の乱れを防止する燃料噴射ノズル及びそ
の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、燃料流路及び針弁が挿入される穴部を有す
るノズル本体と該ノズル本体と一体構造に接合し且つ噴
孔を形成したノズルチップとから成る燃料噴射ノズルに
おいて、前記噴孔の噴孔入口側周縁部即ちノズルチップ
内面側噴孔周縁部に形成した燃料溜まりを有し、該燃料
溜まりの形状を燃料流れ上流側の幅が大きく、ノズル先
端に向かって幅が小さく且つ前記噴孔入口側周縁部に向
かってアール状で深くなる三角錐形状に形成したことを
特徴とする燃料噴射ノズルに関する。
【0009】また、この燃料噴射ノズルにおいて、噴孔
の断面形状を長方形に形成したものである。
【0010】また、この燃料噴射ノズルにおいて、噴孔
の少なくとも周囲部分はジルコニアのセラミックスで構
成したものである。
【0011】或いは、この発明は、セラミック粉末に水
及びバインダーを加えて混合し、スラリーを作る工程、
多孔質型即ち石膏型と金型との組み合わせた鋳込型のキ
ャビティに断面長方形の噴孔形成用ピン及び該噴孔形成
用ピンの先端に装着した噴孔入口側周縁部の三角錐形状
に対応する形状を有するケイ素ゴム部材を配置する工
程、前記スラリーを前記キャビティに注入して吸水固化
させ、成形体を製作する工程、前記鋳込型から前記噴孔
形成用ピンを抜き取り、前記成形体を脱型乾燥する工
程、及び前記成形体を脱脂し、焼成して前記ケイ素ゴム
部材を加熱除去し、前記前記ケイ素ゴム部材の形状を転
写した焼成体を製作する工程、を有する燃料噴射ノズル
の製造方法に関する。
【0012】
【作用】この発明による燃料噴射ノズル及びその製造方
法は、上記のように構成されており、次のように作用す
る。即ち、この発明は、噴孔の噴孔入口側周縁部に燃料
溜まりを形成し、該燃料溜まりを燃料流れ上流側の幅が
大きく、ノズル先端に向かって幅が小さく且つ前記噴孔
縁部に向かってアール状で深くなる三角錐形状に形成し
たので、燃料の流れに対する抵抗が最小になり、燃料が
スムースに流れ、ペネトレーションが増大し、噴霧が良
好に行われ、空気との混合が促進され、スモークの発生
が低減される。
【0013】また、この発明は、製造工程において、噴
孔入口側周縁部の形状に対応する三角錐形状を有するケ
イ素ゴム部材を噴孔形成用ピンの先端に装着して噴孔入
口側周縁部に三角錐形状の燃料溜まりを成形したので、
該ケイ素ゴム部材の極めて微小な曲率の形状が高精度に
転写され、高精度の噴孔入口側周縁部の所望の形状を成
形することができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による燃料
噴射ノズル及びその製造方法の実施例を説明する。図1
はこの発明による燃料噴射ノズルの一実施例の要部を示
す断面図である。図2は図1の符号Aの方向から見た平
面図である。
【0015】この発明による燃料噴射ノズルは、燃焼室
に燃料を噴射するものであり、燃料流路及び針弁が挿入
される穴部を有するノズル本体31と、該ノズル本体3
1と一体構造であり且つ噴孔23を形成した先端部即ち
ノズルチップ22とから構成されている。この燃料噴射
ノズルにおいて、ノズル本体31はSCM材等で製作さ
れており、該ノズル本体31とノズルチップ22とは接
合部29で接合されている。このノズルチップ22に
は、複数個の噴孔23から成る多噴孔に形成することが
できるが、この実施例では説明を分かり易くするため、
1個の噴孔23のみを図示している。
【0016】ノズルチップ22は、耐熱性に富んだ高温
高強度のジルコニアZrO2 等のセラミックスで作製さ
れている。ノズルチップ22は、外面26側が燃焼室に
晒される面となる。図2に示すように、燃料噴射ノズル
のノズルチップ22に形成した噴孔23は、断面形状が
長方形のストレート状部分33で構成されている。ま
た、噴孔23の噴孔入口側周縁部、言い換えれば、ノズ
ルチップ22の内面25側噴孔入口側周縁部には燃料溜
まり17が形成されている。この燃料溜まり17の形状
は、燃料流れ上流側28の幅が大きく、ノズル先端21
に向かって幅が漸次小さくなり、しかも噴孔周縁部に向
かってアールR状で深くなる三角錐形状24に形成され
ている。詳しくは、燃料溜まり17の形状は、噴孔23
の部分が中央部即ち裁頭になる裁頭三角錐形のアールR
状に形成されている。
【0017】この燃料噴射ノズルについては、針弁の開
放で燃料噴射ポンプから供給された燃料を噴孔23を通
じて噴射させる時、燃料の流れに対する抵抗を最小に
し、燃料圧の圧力損失を低減して燃料の流れをスムース
にし、噴霧の乱れがなくなり、燃料のペネトレーション
が増大し、空気との混合が良好になり、良好な燃焼状態
を確保でき、スモークの発生を低減できる。
【0018】次に、この発明による燃料噴射ノズルの製
造方法の一実施例を、図3〜図7を参照して説明する。
図3は噴孔形成用ピンとケイ素ゴム部材をセラミック成
形装置のキャビティに配置した工程を示す説明図、図4
はキャビティ内にスラリーを注入する工程を示す説明
図、図5はキャビティから噴孔形成用ピンと形成用ピン
を抜き取る工程を示す説明図、図6は着肉部を乾燥固化
させる工程を示す説明図、及び図7はこの発明による燃
料噴射ノズルの製造方法を達成するためのセラミックス
成形装置の一例を示す断面図である。
【0019】図7に示すように、セラミックス成形装置
は、例えば、ディーゼルエンジンに使用する燃料噴射ノ
ズルのノズルチップを製作するのに適用して好ましいも
のである。このセラミック成形装置において、金型1に
は、スラリー注入口即ちスラリー注入通路2と該スラリ
ー注入通路2に通じるキャビティ3とが形成されると共
に、先端に多角形等の形状を有する金属製の孔形成用ピ
ンである噴孔形成用ピン5を備えたピン抜き差し回転治
具6を着脱可能に取付けるための貫通孔4及びピン挿入
孔18が形成されている。キャビティ3は金型1の下面
に形成され、スラリー注入通路2は金型1の上部からキ
ャビティ3へと通じている。キャビティ3の形状は、燃
料噴射ノズルの先端チップ即ちノズルチップ22の外形
の形状を有している。噴孔形成用ピン5の形状について
は、ノズルチップ22に形成する噴孔23の形状に対応
させて形成したものであり、ここでは長方形に形成され
ている。
【0020】金型1は、位置決め台8上に設定される。
位置決め台8の上面11は、金型1の下面12に当接し
て配置されている。位置決め台8には、穴部13が形成
されると共に、成形用ピンとなる内面形成用ピン14及
び該内面形成用ピン14を取付けたピン昇降治具10を
昇降させるための貫通孔15が形成されている。ピン昇
降治具10は、ねじ等の適宜な固着手段で位置決め台8
に着脱自在に固定され、キャビティ3内へ内面形成用ピ
ン14を突出可能な状態に設置できる。
【0021】位置決め台8に形成した穴部13には、石
膏型等から成る多孔質型9が配置される。この多孔質型
9は、金型1と内面形成用ピン14と共働してキャビテ
ィ3を形成する。言い換えれば、成形型即ち鋳込型は、
キャビティ3の壁面の一部分を多孔質部30と残り部分
を金型1とで形成されている。この多孔質型9の多孔質
部30は、スラリー注入通路2からキャビティ3に注入
されたスラリーSから水分を吸水してキャビティ壁面に
着肉させ、該着肉部7を固化させる作用を有している。
多孔質型9には、キャビティ3に対向する位置に貫通孔
16が形成され、該貫通孔16を内面形成用ピン14が
昇降自在に移動できるように構成されている。内面形成
用ピン14は、貫通孔16を上昇してキャビティ3内へ
突出できる状態に設定される。
【0022】このセラミック成形装置は、上記のように
構成されており、該成形装置を使用してこの発明による
燃料噴射ノズルにおけるノズルチップ22を成形するこ
とができる。即ち、セラミック成形法の1つであるスリ
ップキャスティングによりノズルチップ22を製作する
ものである。一部が吸水性の多孔質部30を有するキャ
ビティ3を形成し、該キャビティ3に通じるスラリー注
入通路2と孔形成用ピンである噴孔形成用ピン5を挿入
可能なピン挿入孔18を有する金属製の金型1を用いて
セラミック材料を所定形状に成形するセラミック部品成
形方法の1つである。
【0023】まず、ジルコニアZrO2 のセラミック粉
末に水及びバインダーを加えてボールミルで十分に混合
してスラリーSを作る。一方、ノズルチップ22に燃料
溜まり17を形成するため、ケイ素ゴムによって、噴孔
内面側周囲部分の形状に対応する形状、即ち、燃料流れ
上流側28の幅が大きく、ノズル先端21に向かって幅
が漸次小さくなり、しかも噴孔縁部に向かってアールR
状で深くなる三角錐形状24のケイ素ゴム部材20を形
成する。更に、噴孔形成用ピン5は、噴孔23のサイズ
が焼成後にその断面形状が長方形で且つサイズが0.1
5×0.35mmになるように形成した。次いで、図3
に示すように、ケイ素ゴム部材20を内面形成用ピン1
4の壁面27上でキャビティ3内に配置すると共に、噴
孔形成用ピン5をピン挿入孔18に挿入して噴孔形成用
ピン5の先端19にケイ素ゴム部材20を装着した状態
に設定する。この時、噴孔23の形状が燃料流れの上流
側28からノズル先端21に向かって長辺が形成される
ように、噴孔形成用ピン5をキャビティ3内に設定し
た。
【0024】次いで、図4に示すように、キャビティ3
内に噴孔形成用ピン5と三角錐形状24のケイ素ゴム部
材20とを配置した状態で、スラリーSをスラリー注入
通路2を通じてキャビティ3内に注入する。キャビティ
3内にスラリーSを注入すると、ケイ素ゴム部材20の
形状を維持した状態で、該ケイ素ゴム部材20と噴孔形
成用ピン5とを除いたキャビティ3内にスラリーSは浸
入し、そこで、スラリーSの水分は多孔質型9の多孔質
部30に吸水され、スラリーSはキャビティ3の壁面2
7に着肉し固化して着肉部7を形成する。この着肉部7
はケイ素ゴム部材20と噴孔形成用ピン5とが存在する
部分には無く、この着肉部7には、ケイ素ゴム部材20
のアールR即ち曲率形状周面及び噴孔形成用ピン5の断
面形状が長方形のストレート状周面即ちストレート部分
33の形状が転写されることになる。
【0025】そこで、着肉部7に保形性が発現した状態
で、図5に示すように、噴孔成形用ピン5を着肉部7か
ら抜き取って着肉部7にストレート状の噴孔23を形成
する。更に、着肉部7から形成用ピン14を抜き取る
が、この時、ケイ素ゴム部材20は着肉部7に付着した
状態である。着肉部7の固化状態が更に進んだ状態で、
図6に示すように、着肉部7を金型1及び多孔質型9か
ら取り出し、該着肉部7を十分に乾燥させると共に脱脂
する。乾燥した着肉部7を、焼成炉に入れて加熱してケ
イ素ゴム部材20を加熱除去即ち燃焼させて焼失させる
と共に、着肉部7を焼成して焼成体を得た。この焼成体
は、図1に示すノズルチップ22を構成するものであ
る。
【0026】ノズルチップ22は、その端面の接合部2
9をソルダー材を使用してSCM材で製作されているノ
ズル本体31に接合し、燃料噴射ノズルを完成すること
ができる。この燃料噴射ノズルを使用して、燃料噴霧を
観察した。比較例として、噴孔の断面形状が真円で燃料
溜まりを備えていないノズルチップを作製し、本発明の
ものと比較した。エンジンの低速回転域(1000rp
m)において、従来の燃料噴射ノズルでは、スモーク発
生がBOSCH5を示したのに対して、この発明による
燃料噴射ノズルはスモーク発生がBOSCH3.7であ
り、約26%のスモークの発生を低減することが確認さ
れた。
【0027】
【発明の効果】この発明による燃料噴射ノズル及びその
製造方法は、上記のように構成されており、次のような
効果を有する。即ち、この発明は、ノズルチップに形成
した噴孔の噴孔入口側周縁部に燃料溜まりを形成し、該
燃料溜まりの形状を燃料流れ上流側の幅が大きく、ノズ
ル先端に向かって幅が小さく且つ噴孔周縁部に向かって
アール状で深くなる三角錐形状に形成したので、針弁の
開放によって噴孔へ流れ込む燃料は、その回り込みによ
る流れの乱れを抑制され、燃料流れに対する抵抗が最小
になり、燃料流路を通って噴孔へとスムースに流入し、
ペネトレーションが増大し、空気との混合が促進され、
燃焼が良好に行われ、スモークの発生を低減できる。
【0028】また、噴孔の断面形状は長方形に形成され
ているので、噴孔から噴き出される燃料は一層ペネトレ
ーションを増大され、空気との混合が促進される。
【0029】更に、噴孔の少なくとも周囲部分はセラミ
ックスで構成されているので、成形によって噴孔の形状
に自由度があり、噴孔を所望の形状に形成できる。ま
た、セラミックスは耐熱性に富み、燃焼室内の高温に晒
されても十分に耐久性・強度を維持できる。
【0030】更に、この燃料噴射ノズルの製造方法は、
多孔質型即ち石膏型と金型との組み合わせた鋳込型のキ
ャビティに、噴孔形成用ピン及び該噴孔形成用ピンの先
端に装着した噴孔入口側周縁部の形状に対応する形状を
有するケイ素ゴム部材を配置し、スラリーをキャビティ
に注入して吸水固化させて成形体を製作し、鋳込型から
前記噴孔形成用ピンを抜き取って前記成形体を脱型乾燥
し、成形体を脱脂して焼成し、前記ケイ素ゴムを加熱除
去したので、前記ケイ素ゴムの形状を焼成体に容易に転
写することができる。即ち、セラミックスの成形で複雑
な極小形状を高精度に形成することができ、しかも、噴
孔の断面形状のコーナは鋭利な形状に形成できる。従っ
て、ノズルチップの噴孔入口側周縁部に容易に燃料溜ま
りを製作でき、且つ該燃料溜まりに連通して長方形の噴
孔を容易に形成でき、燃焼室に燃料を噴射すると、その
形状によってペネトレーションを増大でき、燃料圧の圧
力損失を低減でき、燃焼室での空気の巻き込み即ちエア
エントレインを向上させることができ、空気との混合を
促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による燃料噴射ノズルの一実施例の要
部を示す断面図である。
【図2】図1の符号Aの方向から見た平面図である。
【図3】この燃料噴射ノズルの製造方法において、噴孔
形成用ピンとケイ素ゴム部材をセラミック成形装置に配
置した工程を示す説明図である。
【図4】この燃料噴射ノズルの製造方法において、キャ
ビティ内へスラリーを注入する工程を示す説明図であ
る。
【図5】この燃料噴射ノズルの製造方法において、キャ
ビティから噴孔形成用ピンと形成用ピンを抜き取る工程
を示す説明図である。
【図6】この燃料噴射ノズルの製造方法において、着肉
部を乾燥固化させる工程を示す説明図である。
【図7】この発明による燃料噴射ノズルの製造方法を達
成するためのセラミック成形装置の一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 金型 2 スラリー注入通路 3 キャビティ 5 噴孔成形用ピン 7 着肉部 9 多孔質型(石膏型) 14 内面形成用ピン 17 燃料溜まり 20 ケイ素ゴム部材 21 ノズル先端 22 ノズルチップ 23 噴孔 24 三角錐形状 28 燃料流れ上流側 29 接合部 31 ノズル本体 33 ストレート状部分
フロントページの続き (72)発明者 関山 惠夫 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞセラミックス研究所内 (72)発明者 行岡 雅洋 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞセラミックス研究所内 (56)参考文献 特開 平3−225070(JP,A) 特開 昭63−80066(JP,A) 特開 平4−229204(JP,A) 特開 平5−77222(JP,A) 米国特許3384308(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 39/00 - 71/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料流路及び針弁が挿入される穴部を有
    するノズル本体と該ノズル本体と一体構造に接合し且つ
    噴孔を形成したノズルチップとから成る燃料噴射ノズル
    において、前記噴孔の噴孔入口側周縁部に形成した燃料
    溜まりを有し、該燃料溜まりの形状を燃料流れ上流側の
    幅が大きく、ノズル先端に向かって幅が小さく且つ前記
    噴孔入口側周縁部に向かってアール状で深くなる三角錐
    形状に形成したことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  2. 【請求項2】 前記噴孔の断面形状は長方形であること
    を特徴とする請求項1に記載の燃料噴射ノズル。
  3. 【請求項3】 前記噴孔の少なくとも周囲部分はセラミ
    ックスで構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の燃料噴射ノズル。
  4. 【請求項4】 セラミック粉末に水及びバインダーを加
    えて混合し、スラリーを作る工程、多孔質型と金型との
    組み合わせた鋳込型のキャビティに断面長方形の噴孔形
    成用ピン及び該噴孔形成用ピンの先端に装着した噴孔入
    口側周縁部の三角錐形状に対応する形状を有するケイ素
    ゴム部材を配置する工程、前記スラリーを前記キャビテ
    ィに注入して吸水固化させ、成形体を製作する工程、前
    記鋳込型から前記噴孔形成用ピンを抜き取り、前記成形
    体を脱型乾燥する工程、及び前記成形体を脱脂し、焼成
    して前記ケイ素ゴム部材を加熱除去し、前記前記ケイ素
    ゴム部材の形状を転写した焼成体を製作する工程、を有
    する燃料噴射ノズルの製造方法。
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