JP3113771B2 - 複合成形体 - Google Patents

複合成形体

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義行 池本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属インサート(補強芯
材)と特定の熱可塑性樹脂を組み合わせた複合成形体に
関する。更に詳しくは、自動車部品、工業部品、家庭用
電化製品部品、日用品等の多方面に使用できる複合成形
体に関する。
【0002】
【従来の技術】金属インサートと熱可塑性樹脂との複合
成形体は自動車部品、家庭用電化製品部品、日用品等の
広い分野で使用されている。これらは剛性に優れる金属
を芯材として内部に有しており、その周りを柔らかい熱
可塑性樹脂で被覆したものであり、金属がむき出しにな
らず、機械的強度を確保すると共に、軽量化、コストダ
ウンに寄与すると共に、表面の樹脂により視覚的にも触
覚的にも柔らかい感じを与えるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】金属インサートにより
得られる製品は前記のような特徴を有するものである
が、従来、金属インサートを有する金属ー樹脂複合体で
は必ずしも金属と樹脂の密着性が十分とはいえなかっ
た。ポリ塩化ビニル樹脂と金属との積層体を例にとる
と、単に溶融状態のポリ塩化ビニル樹脂を金属インサー
トを覆うように射出成形させても、両者の密着性につい
ては必ずしも充分とはいえず、特に金属インサートの形
状が複雑なものや、窪みや凹凸を多く有する複合体では
部分的に剥離するとか、ヒケを生じる等の問題があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は金属と樹脂
からなる複合体における前記問題点を検討した結果、溶
融樹脂の冷却・固化時の収縮性能に優れるポリプロピレ
ン系樹脂を金属インサートを被覆する樹脂に選択し、さ
らにそれらを被覆する樹脂としてポリ塩化ビニル樹脂を
用いることが極めて有効であることを見い出し、本発明
を完成させることが出来た。
【0005】すなわち本発明は、金属インサート
(A)、それを被覆するポリプロピレン系樹脂層
(B)、およびそれらを被覆するポリ塩化ビニル樹脂層
(C)を有することを特徴とする複合成形体に関する。
以下、本発明を詳しく説明する。
【0006】本発明の複合成形体に使用する金属インサ
ートの形状、素材は特に限定はなく、複合成形体の用途
により機械的強度等を考慮して適宜選択される。例えば
自動車用ハンドルでは有る程度の剛性が必要であるの
で、鋼鉄製のパイプを円形に加工し、溶接したものが使
用される。本発明の複合体においては、金属インサート
に窪みや凹凸の有るものに適用しても前記のように金属
インサートとポリプロピレン系樹脂との密着性に優れる
ので、この様な金属インサートに適用することが本発明
の意義をいっそう増すこととなる。
【0007】本発明の複合成形体に使用するポリプロピ
レン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体のほか、
プロピレンと比較的少量のプロピレン以外のα−オレフ
ィンとのブロック共重合体やランダム共重合体が使用さ
れる。ポリプロピレン系樹脂のメルトインデックス(2
30℃,2.16Kg荷重)としては、後記の成形法に
より成形可能である範囲であれば特に限定はなく、通常
1〜100g/10分、好ましくは5〜60g/10分
の範囲である。
【0008】前記ポリプロピレン系樹脂としては、必ず
しも新規製品を使用する必要はなく、コストダウンの目
的でリサイクル品を使用してもよい。また前記ポリプロ
ピレン系樹脂には、本発明の目的を阻害しない範囲で他
の重合体、各種安定剤、帯電防止剤、核剤、補強材料等
が含まれていてもよい。また金属との接着性を増すため
に、不飽和カルボン酸またはそれらの誘導体で変性され
たポリプロピレン系樹脂を用いてもよい。これも本発明
のポリプロピレン系樹脂に含まれる。
【0009】本発明の複合成形体に使用するポリ塩化ビ
ニル樹脂としては、塩化ビニルの単独重合体の他、塩化
ビニルと20〜30モル%程度以下の酢酸ビニルや塩化
ビニリデンとの共重合体も含まれる。
【0010】前記ポリ塩化ビニル樹脂には、安定剤、可
塑剤、着色剤等が含まれていてもよい。特に可塑剤は、
後記製造方法において溶融ポリ塩化ビニル樹脂の流動性
を高めると共に、本発明の複合成形体が触覚的に柔らか
い感じを与えるのに役立つので、含まれることが好まし
い。可塑剤の配合量はポリ塩化ビニル樹脂100重量部
に対し、通常0〜120重量部の範囲、好ましくは80
〜120重量部の範囲である。
【0011】ポリ塩化ビニル樹脂に配合される前記可塑
剤としては、通常ポリ塩化ビニル樹脂に使用されるもの
であり、例えばジメチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、
ブチルベンジルフタレート、ジラウリルフタレート、ト
リブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、ト
リブトキシエチルホスフェート、オクチルジフェニール
ホスフェート、リン酸(トリスイソプロピルフェニー
ル)、クレジルジフェニールホスフェート、ジオクチル
アジペート、ジイソデシルアジペート等を挙げることが
出来る。
【0012】本発明の複合成形体は、公知のインサート
成形法と公知のサンドイッチ射出成形法(サンドイッチ
モールディングシステム)とを組み合わせることにより
容易に製造することが出来る。すなわち、予め金型のキ
ャビティにインサートピン等により金属インサートを保
持しておき、これにサンドイッチ射出成形法を適用す
る。ここでサンドイッチ射出成形法とは二種の材料を時
間差を設けて同一金型に射出し、二種材料の複層成形品
を得る成形法として、ICI法や旭ダウ法の名称を付し
て知られている成形法である。
【0013】本発明の複合成形体を製造するには、第一
工程で表層となるポリ塩化ビニル樹脂を一定量(ショー
トショットで)射出し、次いで第二工程で内層となるポ
リプロピレン系樹脂を別の射出機構から射出させ、第一
工程で射出されたポリ塩化ビニル樹脂をキャビティー内
面に押し広げながら内層を形成する。最後に再び外層を
構成するポリ塩化ビニル樹脂を射出し金型内でサンドイ
ッチ構造を形成する。こうして金属インサートを芯材と
し、さらにポリプロピレン系樹脂層がポリ塩化ビニル樹
脂層によりサンドイッチ状となった構造を有する複合体
が得られる。
【0014】本発明の複合成形体は、前記のインサート
成形法と公知の二色射出成形法とを組み合わせることに
よっても容易に製造することが出来る。ここで二色射出
成形法とは2組の射出機構を備えた射出成形機を用い、
共通の金型に同一又は別々に2個所のゲートから順次2
段階で射出させる成形法である。
【0015】具体的には、金属インサートを保持した金
型のキャビティー内に、まずポリプロピレン系樹脂を第
一の射出成形機より射出し、好ましくは射出されたポリ
プロピレン系樹脂がまだ溶融状態にある内に、ポリ塩化
ビニル樹脂を第二の射出成形機から射出させればよい。
これにより、金属インサートとポリプロピレン系樹脂層
間の密着、ポリプロピレン系樹脂層とポリ塩化ビニル樹
脂層の接着性に優れた複合成形体が得られる。特にポリ
プロピレン系樹脂層の収縮率が大であるので、金属イン
サートとの間の密着性が優れている。
【0016】前記により得られる複合体において、ポリ
プロピレン系樹脂層(B)とポリ塩化ビニル樹脂層
(C)の各層厚は適宜選択すればよいが、前者は本発明
の効果を達成するには、好ましくは0.1mm以上であ
り、通常0.2〜0.4mmの範囲である。後者の層厚
は、通常複合成形体製品の大きさ、使いやすさ等を考慮
して適宜決定される。またポリプロピレン系樹脂および
/またはポリ塩化ビニル樹脂中に双方の樹脂の相溶化を
向上させる相溶化剤を添加しておけば、両樹脂層間密着
性を向上させることが可能である。
【0017】本発明の複合体は、軽量でかつ金属インサ
ートにより剛性を有し、表面が樹脂層で覆われているの
で柔らかい感触を与え、また金属インサートと樹脂層の
密着性にも優れているので、特にハンドル、取っ手、つ
り皮、衝撃吸収部材等の産業部品に応用することが出来
るが、この他にも各種家庭用電化製品部品や日用品にも
応用できる。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明の効果をさらに
詳述する。
【0019】(実施例)東芝機械のインサート異種同時
成形機を使用して金属パイプを成形金型内にセットし、
まず初めにポリ塩化ビニル樹脂コンパウンド100重量
部、次いでポリプロピレン樹脂コンパウンド400重量
部の割合で金型内に注入して射出成形した。中心に金属
パイプ、その周りにポリプロピレン樹脂コンパウンド、
さらにその周りにポリ塩化ビニル樹脂コンパウンドから
なる成形物を取り出し、密着性等を調べた。その結果、
感触性(官能試験)および密着性(金属パイプの外皮を
一部はぎ取り、これと周りの樹脂層を手で握り、樹脂層
が金属パイプと剥離して回るかどうかの官能試験であ
り、回らなければ良好))は良好であった。
【0020】
【発明の効果】本発明により、従来の金属インサートと
樹脂との複合体に見られた金属インサートと樹脂層間の
密着性不良が改善されると共に、ヒケの発生防止にも効
果的である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属インサート(A)、それを被覆する
    ポリプロピレン系樹脂層(B)、およびそれらを被覆す
    るポリ塩化ビニル樹脂層(C)を有することを特徴とす
    る複合成形体。
  2. 【請求項2】 ポリ塩化ビニル樹脂層(C)が可塑剤を
    含むことを特徴とする請求項1記載の複合成形体。
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