JP3113721U - 袋用封止具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 袋状物の開口部分の近くを丸めた状態で容易に封止できる袋用封止具を提供する。
【解決手段】 袋用封止具13は、凹み体16と、凹み体16に係合自在な突起体15とから構成される。突起体15は、一対の脚部19a,脚部19bとこれらの先端に接続された係合部20a,係合部20bと、脚部19a,脚部19bの間に掛け渡された平板部22とから構成される。凹み体16は、開口32を構成する一対の球状部30a,球状部30bと、側壁部25a,側壁部25bとを含む。使用時にあっては、脚部19a,脚部19bの間に袋状物をその開口近くで丸めた状態で配置し、この状態で突起体15の脚部19a,脚部19bを凹み体16に侵入させて係合することによって実現される。
【選択図】 図1

Description

この考案は袋用封止具に関し、特にビニール袋等の袋状物の開口部分を封止することができる袋用封止具に関するものである。
図9は特許文献1に示されているクリップの外観形状を示した斜視図である。
図を参照して、このクリップは第1挟持材61と第2挟持材62とから構成されている。第1挟持材61はその下面に嵌入条部68が設けられ、長手方向の一方端に開口71が形成され、他方端に締結用肩部63が形成されている。
一方、第2挟持材62はその上面に嵌入条部68と嵌合する嵌着溝65が形成され、長手方向の一方に軸70が形成され、他方に掛け止めフック64が形成されている。第1挟持材61は開口71を軸70に係合することによって軸70を中心として回動自在に構成されている。又、この係合状態で第1挟持材61を第2挟持材62に接する方向に力を加えると、締結用肩部63が第2挟持材62の掛け止めフック64に係合することによってその状態が保持される。
使用時にあっては、ビニール袋等の袋状物40の開口部分の近くを平坦状態にし、これを第2挟持材62の上に設置する。そして第1挟持材61を回転させて嵌入条部68が袋状物40を介して第2挟持材62の嵌着溝65に嵌合するように力を加え、この状態を締結用肩部63と掛け止めフック64との係合によって保持する。
図10はこの状態を示した概略断面図である。
図を参照して、第1挟持材61の嵌入条部68a,嵌入条部68bは袋状物40を介して第2挟持材62の嵌着溝65及び突条66に嵌合状態に押し付けられる。その結果、その間に設置されている袋状物40が開口部分の近くで封止されることになる。これによって、袋状物40に収納されている物を外気から遮断したり、袋状物40の内部に空気等を封入した状態を維持することが可能となる。
特開2000‐229648号公報
上記のような従来のクリップでは、袋状物の開口部分を平坦にすれば封止することができるが、開口部分を丸めたりした状態でこれを封止することはできない。特に小学生等を対象とした袋に空気を注入した状態の実験等においては、袋状物の開口部分を平坦化することは簡単ではないので使い勝手が良いとは言えない。
この考案は上記のような課題を解決するためになされたもので、袋状物の開口部分の近くを丸めた状態で容易に封止できる袋用封止具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の考案は、凹み体と突起体との間に袋状物の開口部分の近くの部分を設置し、凹み体に突起体を係合させることによって開口部分を封止する袋用封止具であって、凹み体は、矩形部分と矩形部分の対向辺の中央部に接続される一対の半円部分とからなる開口と、矩形部分の他の対向辺を構成する一対の対向壁部と、半円部分の各々を構成し、対向壁部の各々に接続される一対の球状部とからなり、突起体は対向壁部の内方面に沿って摺動自在となるように構成された一対の脚部と、脚部の先端に設けられ、脚部が対向壁部に接した状態で対向壁部の一部に係合し、脚部を抜け止め状態とする一対の係合部と、脚部の各々の間に掛け渡すように取り付けられた平板部とからなるものである。
このように構成すると、脚部の間に設置された袋状物は、球状部の各々の内面側と平板部との間で圧縮される。
請求項2記載の考案は、請求項1記載の考案の構成において、対向壁部の各々と球状部の各々とは、互いに平行状態で対向する一対の平坦部を介して接続され、平坦部の各々は球状部の開口に対して反対側に少なくとも係合部の各々に対応する長さの分だけ伸びるように構成されたものである。
このように構成すると、突起体が凹み体に係合した際、平坦部の間に障害物が存在しない。
請求項3記載の考案は、請求項2記載の考案の構成において、突起体は脚部の各々及び平坦部がその面に対して直交状態に接続されるほぼ矩形平板状のベース部を更に備え、突起体が凹み体に係合した状態において、ベース部の平板部の形成方向に平行な一辺と、これに対応する球状部の一方の開口部分との最大距離が、平板部に対する球状部の一方の内面の最大投影距離より大きく設定されるものである。
このように構成すると、封止された袋状物はベース部の一辺と球状部の一方の開口部分との間で更に圧縮される。
請求項4記載の考案は、請求項3記載の考案の構成において、突起体が凹み体に係合した状態において、ベース部の平板部の形成方向に平行な他辺と、これに対応する球状部の他方の開口部分との最大距離が平板部に対する球状部の他方の内面の最大投影距離より大きく設定されるものである。
このように構成すると、封止された袋状物はベース部の他辺と球状部の他方の開口部分との間で更に圧縮される。
請求項5記載の考案は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の考案の構成において、凹み体及び突起体は、各々合成樹脂の一体成形より形成されるものである。
このように構成すると、凹み体及び突起体の係合状態が安定する。
以上説明したように、請求項1記載の考案は、脚部の間に設置された袋状物は、球状部の各々の内面側と平板部との間で圧縮されるため、棒状に丸められた袋状物を容易に封止することができる。
請求項2記載の考案は、請求項1記載の考案の効果に加えて、突起体が凹み体に係合した際、平板部の延長上に障害物が存在しないため、設置した袋状物を凹み体に押し込み易くなり使い勝手が良い。
請求項3記載の考案は、請求項2記載の考案の効果に加えて、封止された袋状物はベース部の一辺と球状部の一方の開口部分との間で更に圧縮されるため、封止効果がより高まる。
請求項4記載の考案は、請求項3記載の考案の効果に加えて、封止された袋状物はベース部の他辺と球状部の他方の開口部分との間でも更に圧縮されるため、袋状物は結果的に平板部による圧縮以外に2箇所で更に圧縮されることになり、封止効果が更に高まるものである。
請求項5記載の考案は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の考案の効果に加えて、凹み体及び突起体の係合状態が安定するため、使用時の信頼性が向上すると共にコスト的に有利となる。
図1はこの考案の第1の実施の形態による袋用封止具の概略形状を示した斜視図であり、図2は図1で示したII−IIラインの断面図である。
これらの図を参照して、袋用封止具13は凹み体16と、凹み体16に係合自在の突起体15とから構成されている。
突起体15は、合成樹脂の一体成形よりなり、ほぼ矩形シート形状を有し、その両端部が一方向に曲げられた形状を有するベース部18と、ベース部18の内面側に接続され、互いに平行に伸びる一対の脚部19a,脚部19bと、脚部19a,脚部19bの先端に接続された一対の係合部20a,係合部20bと、脚部19a,脚部19bのベース部18側の部分に掛け渡された矩形平板状の平板部22とから構成されている。
一方、凹み体16は、合成樹脂の一体成形よりなり、矩形部分と矩形部分の対向辺の中央部に接続される一対の半円部分とからなる開口32を形成するように形作られている。具体的には、開口32の矩形部分の他の対向辺を構成する一対の側壁部25a,側壁部25bと、開口32の半円部分の各々を構成する一対の球状部30a,球状部30bと、側壁部25a,側壁部25bと球状部30a,球状部30bとを接続するために互いに平行状態に配置された一対の平坦部24a,平坦部24bと、平坦部24a,平坦部24bとを開口32とは反対方向において接続する対向壁部26とから構成されている。
尚、側壁部25a,側壁部25bと対向壁部26との間の平坦部24a,平坦部24bとのスペースには、開口28a,開口28bが形成されている。
又、突起体15の係合部20a,係合部20bは側壁部25a,側壁部25bの内方面に沿って摺動自在に侵入できるように構成されている。そして脚部19a,脚部19bの外方面は、突起体15が凹み体16に完全に係合した状態において側壁部25a,側壁部25bの内方面に接した状態となるように構成されている。この状態にあっては、係合部20a,係合部20bは、凹み体16の開口28a,開口28bから外方に露出し、側壁部25a,側壁部25bの後方部分に接した状態となり、凹み体16に対する抜け止め効果を発揮する。
図3は図1で示した状態から突起体15を凹み体16に対して係合させた状態を示した概略斜視図であり、図4は図3に対して他の方向から見た斜視図であり、図5は図3で示したV−Vラインの断面図である。
これらの図を参照して、突起体15は凹み体16に完全に係合すると、上述のように突起体15の係合部20a,係合部20bは、凹み体16の開口28a,開口28bから露出状態となり突起体15を凹み体16に対して抜け止め状態とする。そして突起体15のベース部18はその両端が側壁部25a,側壁部25bに当接状態となるため、それ以上の突起体15の凹み体16に対する進行も制限されている。
この状態にあっては、図5に示されているように平板部22の前縁部35は球状部30aの内縁部34に接近することになる。即ちこの距離Xは、球状部30aの外縁部37の位置と内縁部34の位置との投影距離Yに比べて極めて小さくなる。
又、ベース部18の縁部38と球状部30aの開口32を規定する外縁部37との距離Bは、平板部22の一方面と球状部30aの内面の最大投影距離Aより小さくなるように設定されている。これらの距離の関係による効果については後述する。
図6は、この考案の第1の実施の形態による袋用封止具の使用状態を示した図である。
図を参照して、使用時にあっては、ビニール袋等の袋状物40の開口部分41の近くの部分を丸めたり捩ったりしてこれを突起体15の脚部19a,脚部19bの間のスペースに通す。この時従来例で示したクリップのように封止部分を平坦状態に折り畳む必要はないため、容易に袋状物40を突起体15に対してセットすることができる。そして、この状態で突起体15を凹み体16に対して係合するように進行させれば良い。
図7は、図6に示した状態から突起体15を凹み体16に完全に係合させた状態を示した斜視図であり、図8は図7で示したVIII−VIIIラインの拡大断面図である。
これらの図を参照して、突起体15を凹み体16に完全に係合させると、袋状物40は図8で示したような状態となる。即ち、袋状物40の第1部分44はベース部18の前縁部35と球状部30aの内縁部34aの部分と球状部30bの内縁部34bの部分との間で強く圧縮されることになる。この時、凹み体16にあっては、内縁部34aと内縁部34bとの間には何も障害物が形成されていない。従って、袋状物40の第1部分44の部分は一部対向壁部26側に侵入することができるため、突起体15を凹み体16に押し込む力を軽減することが可能となる。
袋状物40の第1部分44から開口部分41側の第2部分45にあっては、球状部30aの外縁部37aとベース部18の縁部38aの部分で圧縮されることになる。ここで先の図5で示したように、この部分の距離Bは球状部30aの内方面と平板部22との距離Aに対して小さくなるように設定されているため、袋状物40は第2部分45の部分においても更に圧縮されることになる。又、袋状物40の第1部分44と第2部分45との間の部分は、球状部30aの内面と平板部22の上面との間で構成される空間一杯に広がることになる。従って、袋状物40をその軸方向に引き抜く方向に力が加わった場合には、球状部30a及び平板部22から袋状物40に対して大きな摩擦力が発生することになり、抜け止め効果も生じることになる。
一方、袋状物40の第1部分44から開口部分41に対する方向とは反対方向の第3部分46は、球状部30bの外縁部37bとベース部18の縁部38bとの間で第2部分45と同様に圧縮されることになる。又、第1部分44と第2部分45の間の部分と同様に第1部分44と第3部分46の間の部分も、袋状物40の引き抜き時に球状部30b及び平板部22の面から大きな摩擦力を受けることになる。これによって袋状物40の引き抜きに対して引き抜き阻止効果を更に発揮することになる。
以上のように、この実施の形態による袋用封止具にあっては、袋状物40の封止が第1部分44、第2部分45及び第3部分46の3点で行われるため、極めて封止効果が高くなる。又、第1部分44と第2部分45との間の部分及び第1部分44と第3部分46との間の部分とは、引き抜き時に突起体15及び凹み体16から大きな摩擦抵抗を受けるため、引き抜き阻止効果も向上する。これによって袋状物40の封止状態を極めて簡単且つ安定状態に保持することが可能となる。
尚、上記の各実施の形態では、凹み体の開口32の一部は半円状に形成されているが、厳密な半円でなくても良く、又この半円を構成する球状部30も厳密な球体の一部と筒状体の一部とを組み合わせたものでなくても良い。これらを総称して半円及び球状部と称するものである。
又、上記の各実施の形態では、突起体の平板部22の前縁部は直線状に形成されているが、いずれかに凹又は凸となる曲線状であっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、凹み体は上下対称に形成されているが、必ずしも対象でなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、凹み体において球状部と側壁部とは平坦部を介して接続されているが、平坦部は必ずしもなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、係合部を特定形状としているが、突起体と凹み体との係合状態を保持できるものであれば他の形状であっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、突起体のベース部を特定形状としているが、他の形状であっても同様の効果を奏することは言うまでもない。
この考案の第1の実施の形態による袋用封止具の係合前の外観形状を示した斜視図である。 図1で示したII−IIラインの断面図である。 図1で示した袋用封止具の係合状態を示した斜視図である。 図1で示した袋用封止具の係合状態を示した斜視図であって、図3で示したものとは異なった方向から見た図である。 図3で示したV−Vラインの断面図である。 図1で示した袋用封止具の使用状態を示した図であって、突起体と凹み体とが離れた状態を示した斜視図である。 図6に示した状態から突起体を凹み体に係合した状態を示した斜視図である。 図7で示したVIII−VIIIラインの拡大断面図である。 従来のクリップの概略構造を示した斜視図である。 図9で示したクリップの使用状態の断面図である。
符号の説明
13…袋用封止具
15…突起体
16…凹み体
18…ベース部
19…脚部
20…係合部
22…平板部
24…平坦部
25…側壁部
30…球状部
32…開口
34…内縁部
35…前縁部
37…外縁部
38…縁部
40…袋状物
41…開口部分
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (5)

  1. 凹み体と突起体との間に袋状物の開口部分の近くの部分を設置し、前記凹み体に前記突起体を係合させることによって前記開口部分を封止する袋用封止具であって、
    前記凹み体は、
    矩形部分と前記矩形部分の対向辺の中央部に接続される一対の半円部分とからなる開口と、
    前記矩形部分の他の対向辺を構成する一対の対向壁部と、
    前記半円部分の各々を構成し、前記対向壁部の各々に接続される一対の球状部とからなり、
    前記突起体は、
    前記対向壁部の内方面に沿って摺動自在となるように構成された一対の脚部と、
    前記脚部の各々の先端に設けられ、前記脚部が前記対向壁部に接した状態で前記対向壁部の一部に係合し、前記脚部を抜け止め状態とする一対の係合部と、
    前記脚部の各々の間に掛け渡すように取り付けられた平板部とからなる、袋用封止具。
  2. 前記対向壁部の各々と前記球状部の各々とは、互いに平行状態で対向する一対の平坦部を介して接続され、
    前記平坦部の各々は、前記球状部の前記開口に対して反対側に少なくとも前記係合部の各々に対応する長さの分だけ伸びる、請求項1記載の袋用封止具。
  3. 前記突起体は、前記脚部の各々及び前記平板部がその面に対して直交状態に接続されるほぼ矩形平板状のベース部を更に備え、
    前記突起体が前記凹み体に係合した状態において、前記ベース部の前記平板部の形成方向に平行な一辺と、これに対応する前記球状部の一方の開口部分との最大距離が、前記平板部に対する前記球状部の一方の内面の最大投影距離より大きく設定される、請求項2記載の袋用封止具。
  4. 前記突起体が前記凹み体に係合した状態において、前記ベース部の前記平板部の形成方向に平行な他辺と、これに対応する前記球状部の他方の開口部分との最大距離が、前記平板部に対する前記球状部の他方の内面の最大投影距離より大きく設定される、請求項3記載の袋用封止具。
  5. 前記凹み体及び前記突起体は、各々合成樹脂の一体成形により形成される、請求項1から請求項4のいずれかに記載の袋用封止具。
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