JP3112196U - 断熱飲料容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】内側容器と外側容器とに容易に分解できるとともに洗浄でき、洗浄した後は、容易に組み付けして元の二重構造に戻すことができる断熱飲料容器を提供する。
【解決手段】
断熱飲料容器は、外側容器20と内側容器10との間に断熱空間Dが介在するように、外側容器20に対して内側容器10が挿入配置され、内側容器10を外側容器20に対して、着脱自在取り付けする蓋ユニット30を備えている。蓋ユニット30の内蓋部材32は、外側容器20の上部周面に対して着脱自在に螺合されることにより、内側容器10が外側容器20に対して取付けされている。
【選択図】 図1
【解決手段】
断熱飲料容器は、外側容器20と内側容器10との間に断熱空間Dが介在するように、外側容器20に対して内側容器10が挿入配置され、内側容器10を外側容器20に対して、着脱自在取り付けする蓋ユニット30を備えている。蓋ユニット30の内蓋部材32は、外側容器20の上部周面に対して着脱自在に螺合されることにより、内側容器10が外側容器20に対して取付けされている。
【選択図】 図1
Description
本考案は、容器が二重構造を有する断熱飲料容器に関する。
従来から、外側容器と内側容器との間に断熱空間が介在するように外側容器に対して内側容器を挿入配置した断熱飲料容器は、公知である。従来の断熱飲料容器を図8を参照して説明する。
内側容器50は、ステンレスにより、有底筒状に形成されている。外側容器60は合成樹脂により、内側容器50と同様に有底筒状に形成されている。内側容器50は、その外径が外側容器60に対して断熱空間Dを有するように、外側容器60の内径よりも小さくされ、外側容器60内に収納されている。内側容器50は、その底部から突出されたねじ螺合部51を介して外側容器60底面に当接されている。
内側容器50と外側容器60は、外側容器60の底部を介して、前記ねじ螺合部51に対しねじ部材65が螺合されることにより、一体に連結されている。ねじ部材65の頭部と、外側容器60の底部との間には、ステンレス製の底部カバー66が配置されている。底部カバー66は、ねじ部材65により、外側容器60に対して締め付け固定されている。又、底部カバー66の下面には、アルミ箔等からなるフィルム67が貼着されており、フィルム67により、ねじ部材65が覆われて、外部から視認できないようにされている。
又、底部カバー66の下面には、ゴム等からなる円形リング状のクッション部材68が貼着されている。フィルム67の周縁は、該クッション部材68にて覆われることにより、外部から視認できないように隠されている。又、内側容器50の開口上部縁は、径方向外側に有り曲げされた折曲片52が設けられている。そして、折曲片52は、ねじ螺合部51に対してねじ部材65が螺合されることにより、外側容器60の上端面に対して押圧状態で当接されている。
上記のように構成された断熱飲料容器は、内側容器50と外側容器60とにより、容器が二重構造を有するようにされており、全体が閉じた空間となった断熱空間Dを備えている。このため、この種の断熱飲料容器は保温力があるとともに、断熱空間を真空状態にした断熱飲料容器と比較して、真空引きの工程が必要でなく、又、構成が簡単であるため、製造コストが安価にできる利点がある。
ところが、上記の従来の断熱飲料容器では、折曲片52は、外側容器60の上端面に対して押圧状態で当接されているとはいえ、ねじ部材65の緩み等に起因して、折曲片52と、外側容器60の上端面間に微小間隙が生じ、同間隙を介して、飲料が、断熱空間D内に侵入することがある。又、断熱飲料容器にジュース等の冷たいものを入れた場合、断熱空間Dを区画する内側容器50の外面に結露が生ずことがある。
断熱空間D内に入った飲料や、結露水を断熱空間D内にそのまま残すと、カビが発生したり、断熱空間D内で細菌が増加したりするため、衛生上好ましくない。そこで、ねじ部材65をねじ螺合部51から外して、内側容器50と外側容器60とに分解した上で、内側容器50と外側容器60を洗浄することにより、断熱飲料容器を清潔にすることが考えられる。
しかし、ねじ部材65を取り外しのために操作する場合は、ねじ部材65を隠しているフィルム67を破る必要があり、分解洗浄した後、再び内側容器50,外側容器60をねじ部材65を使用して組み付けた後は、フィルム67は破れたままとなり、外観上、見苦しくなって好ましくない。
本考案の目的は、内側容器と外側容器とに容易に分解できるとともに洗浄でき、洗浄した後は、容易に組み付けして元の二重構造に戻すことができる断熱飲料容器を提供することにある。
上記問題点を解決するために請求項1の考案は、外側容器と内側容器との間に断熱空間が介在するように、前記外側容器に対して内側容器を挿入配置した断熱飲料容器において、前記内側容器を前記外側容器に対して、着脱自在に取付けする取付手段を備えたことを特徴とする断熱飲料容器を要旨とするものである。
請求項2の考案は、請求項1において、前記取付手段は、前記外側容器の周面に対して着脱自在に螺合された筒状の部材であり、該筒状の部材が、前記外側容器に嵌められることにより、前記内側容器が前記外側容器に対して取付けされていることを特徴とする。
請求項3の考案は、請求項1において、前記取付手段は、前記外側容器の周面に対して着脱自在に螺合されたリング状の螺合部材であり、該螺合部材が、前記外側容器に螺合されることにより、前記内側容器が前記外側容器に対して取付けされていることを特徴とする。
請求項4の考案は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、前記取付手段は、前記内側容器を前記外側容器に挿入した状態で、前記内側容器の一部を前記外側容器と協働して挟み込みすることを特徴とする。
請求項5の考案は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、前記取付手段は、前記内側容器に一体に連結されていることを特徴とする。
請求項6の考案は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、前記外側容器には、前記断熱空間と連通する通気孔を設けたことを特徴とする。
請求項6の考案は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、前記外側容器には、前記断熱空間と連通する通気孔を設けたことを特徴とする。
請求項7の考案は、請求項6において、前記通気孔は、前記外側容器の底部に設けたことを特徴とする。
請求項1の考案によれば、内側容器を前記外側容器に対して、着脱自在に取付けする取付手段を備えるため、内側容器と外側容器とに容易に分解できるとともに洗浄でき、洗浄した後は、容易に組み付けして元の二重構造に戻すことができる。
請求項2の考案によれば、筒状の部材が、外側容器の周面に対し嵌められるという、少なくとも外側容器の外径程度の大きさの径を有するため、不用意に操作されてしまうことがない。
請求項3の考案によれば、リング状の螺合部材が、外側容器の周面に対し螺合されるという、少なくとも外側容器の外径程度の大きさの径を有するため、不用意に操作されてしまうことがなく、又、螺合部材が、螺合されていること自体は、外部から見ただけでは分からない効果がある。
なお、図8の従来例において、ねじ部材65は、外側容器の底部(すなわち、下部壁)を介して、内側容器に螺着されていることから、このままでは使用時(例えば、手に断熱飲料容器を持ったとき)、ねじ部材(特に頭)が外部から見えてしまうため、見ばえが悪い。又、外側容器の底部に比較して、ねじ部材は比較的小さな大きさであるため、不用意に操作されてしまう虞がある。そこで、従来はねじ部材の頭をフィルムで隠すようにしている。請求項2の考案によれば、上記の従来技術と異なりフィルムで、螺合部材を隠す必要はない。
請求項4の考案によれば、内側容器を外側容器に挿入した状態で、内側容器の一部を外側容器と協働して挟み込みすることで、請求項1の効果を実現することができる。
請求項5の考案によれば、取付手段が、内側容器と一体に設けられていることにより、別部材を要することなく、内側容器を外側容器に対して、直接着脱自在に取付けすることができる。
請求項5の考案によれば、取付手段が、内側容器と一体に設けられていることにより、別部材を要することなく、内側容器を外側容器に対して、直接着脱自在に取付けすることができる。
請求項6の考案によれば、ユーザが、この断熱飲料容器を分解した後、内側容器を外側容器に再組み付けする際に、内側容器と外側容器間の間隙にある空気が、該通気孔から、外側容器外部に抜けることができるため、断熱空間がクッションとなることなく、すなわち、組み付け作業の障害となることが無く、容易に組み付けができる。又、該通気孔は、断熱飲料容器に熱い飲料を入れたときに、断熱空間内の空気が熱膨張した際の空気抜きのための孔と、前記組み付けの際の空気抜きのため孔と兼用できる。
請求項7の考案によれば、外側容器の底部に通気孔を設けると、水抜き孔として兼用することができ、底部に溜まった、液(例えば、結露水)を外部に出すことができる。
本考案を蓋付きの断熱飲料容器に具体化した第1実施形態を図1〜3を参照して説明する。
第1実施形態の断熱飲料容器は、内側容器10、外側容器20、及び蓋ユニット30とを備えている。内側容器10は、金属(本実施形態ではステンレス)により、有底円筒状に形成されている。なお、内側容器10の材質は、ステンレスに限定するものではなく、鉄や、アルミニウム、合成樹脂であってもよい。外側容器20は合成樹脂により、内側容器10と同様に有底円筒状に形成されている。内側容器10の外径は、外側容器20に対して断熱空間Dを有するように、外側容器20の内径よりも小さくされ、外側容器20内に収納されている。
第1実施形態の断熱飲料容器は、内側容器10、外側容器20、及び蓋ユニット30とを備えている。内側容器10は、金属(本実施形態ではステンレス)により、有底円筒状に形成されている。なお、内側容器10の材質は、ステンレスに限定するものではなく、鉄や、アルミニウム、合成樹脂であってもよい。外側容器20は合成樹脂により、内側容器10と同様に有底円筒状に形成されている。内側容器10の外径は、外側容器20に対して断熱空間Dを有するように、外側容器20の内径よりも小さくされ、外側容器20内に収納されている。
内側容器10の上部は、大径部11が形成されている。大径部11の径(外径、内径を含む)は、大径部11の軸心方向長さに亘って一定となっている。大径部11には、小径部13が段部12を介して連結されている。小径部13は、大径部11から離間するほど径(外径、内径を含む)が小さくなるように内外表面にテーパー面を有する。
外側容器20の上部は、大径部21が形成されている。大径部21の径(外径、内径を含む)は、大径部21の軸心方向長さに亘って一定となっている。大径部21には、小径部23が係止段部22を介して連結されている。小径部23は、大径部21から離間するほど径(外径、内径を含む)が小さくなるように内外表面にテーパー面を有する。
外側容器20の大径部21の内径は、内側容器10の大径部11と略同一とされているている。又、外側容器20の小径部23の内径は、内側容器10の小径部13の外径よりも長くされている。又、外側容器20の小径部23の軸心方向長さは、内側容器10の小径部13の軸心方向長さよりも長くされている。そして、内側容器10は、外側容器20に対して、図1に示すように、段部12が係止段部22に係止された状態で、外側容器20に対して収納されている。この結果、図1に示すように、外側容器20の小径部23と、内側容器10の小径部13の間には、断熱空間Dが形成されている。
外側容器20の底部には、通気孔24が貫通されており、断熱空間Dは、外側容器20の外部と通気孔24を介して連通されている。又、通気孔24を中心にして、外側容器20の底部下面には、凹部25が形成されている。
外側容器20の大径部21の外周面には、雄ねじ26が螺刻されている。又、内側容器10の大径部11は、大径部21の上端よりも上方に突出されている。
蓋ユニット30は、外蓋31と、内蓋部材32とから構成されている。内蓋部材32は、取付手段、螺合部材に相当する。
蓋ユニット30は、外蓋31と、内蓋部材32とから構成されている。内蓋部材32は、取付手段、螺合部材に相当する。
内蓋部材32は、合成樹脂にて有蓋筒状に形成されており、リング状の筒部33と、上面が平面状の内蓋34とを備える。内蓋34は、筒部33の軸心方向の略中央部よりも上部側に寄せて配置されており、筒部33を閉塞している。筒部33は、下部内周面に雌ねじ35が螺刻されており、大径部21の雄ねじ26に対して着脱自在に螺合されている。
内蓋34の下面周縁には、円形リング状のリブ36が突出されており(図1参照)、筒部33とリブ36間には、円形リング状の取付溝37が形成されている。取付溝37内には、円形リング状のシール部材38が嵌合されている(図1、図2(b)参照)。そして、内蓋部材32が外側容器20の大径部21に螺着された状態で、大径部11の上端がシール部材38に対し当接されることにより、内側容器10内の飲料(図示しない)が、取付溝37を介して、雄ねじ26と雌ねじ35との螺着部分や、内側容器10と外側容器20との大径部11,21の密着部分に侵入しないようにシールされている。
外蓋31は、合成樹脂にて円板状に形成されており、内蓋34の上面に対して回動自在に支持されている。具体的には、外蓋31は、その中央部下面に4つ割状の支軸40が、内蓋34の中央部の貫通孔34aに対して回動自在に貫通されている。そして、支軸40の周部に形成された係止爪41が、貫通孔34aの周縁部に係止することにより、外蓋31は、貫通孔34aに対して、離脱不能とされている。
外蓋31の上面において、外蓋31の軸心を中心にして互いに180度反対位置には、一対の操作片42が突出されている。
又、図2(b),(c)に示すように、内蓋34において、軸心を中心にして互いに180度反対位置には、飲み口39と、空気孔34bが貫通されている。
又、図2(b),(c)に示すように、内蓋34において、軸心を中心にして互いに180度反対位置には、飲み口39と、空気孔34bが貫通されている。
又、図2(b),(c)に示すように、外蓋31において、軸心を中心にして互いに180度反対位置には、切欠形成された飲み口44と、長孔状に貫通された空気孔45が設けられている。そして、外蓋31が支軸40を中心にして回動された際、図2(a)に示すように飲み口44と飲み口39とが合致するとともに、空気孔45と空気孔34bとが合うように、飲み口44と飲み口39、及び空気孔45と空気孔34bとが配置されている。又、図2(a)の状態から、外蓋31が支軸40を中心にして、反時計回り方向に回動された際、図2(c)に示すように内蓋34の飲み口39と、空気孔34bは、外蓋31に閉鎖されるようにされている。
図1、図2(a),(c)に示すように、内蓋34の上面縁部には、円弧状のガイド溝34cが形成されている。一方、内蓋34の下面周部側には、図1に示すように突部46が突出されて、ガイド溝34cに係入されている。外蓋31が、時計回り方向に回動操作された際に、ガイド溝34cの一端壁面に突部46が係止することにより、図2(a)に示すように、飲み口39,44が合致するとともに、空気孔34bと空気孔45とが対応配置される。又、図2(c)に示すように、外蓋31が、反時計回り方向に回動操作された際に、ガイド溝34cの残りの一端壁面に突部46が係止することにより、飲み口39と空気孔34bとが外蓋31にて閉鎖される。
さて、上記のように構成された断熱飲料容器の作用について説明する。
図1のように、使用状態では、内側容器10は、外側容器20内に収納され、蓋ユニット30が、筒部33にて、外側容器20の大径部21に対して螺着されている。この状態では、内側容器10の大径部11の上端は、シール部材38を介して蓋ユニット30にして当接されており、内側容器10は、段部12が係止段部22に係止されて外側容器20に対して締め付けされている。
図1のように、使用状態では、内側容器10は、外側容器20内に収納され、蓋ユニット30が、筒部33にて、外側容器20の大径部21に対して螺着されている。この状態では、内側容器10の大径部11の上端は、シール部材38を介して蓋ユニット30にして当接されており、内側容器10は、段部12が係止段部22に係止されて外側容器20に対して締め付けされている。
内側容器10内にジュース等の飲料(図示しない)が貯溜された状態で、操作片42を指に当てて、外蓋31を回動操作することにより、飲み口39に飲み口44を合致させると、飲み口39,44を介して、内側容器10に貯溜された飲料(図示しない)を飲むことができる。このとき、空気孔34bは、空気孔45に対応して、内側容器10内の空間と、断熱飲料容器外部とは連通するため、内側容器10内の空気圧は大気圧となり、飲み飲み口39,44から支障なく、飲料を飲むことができる。
又、断熱空間Dを有するので、断熱飲料容器は、貯溜された飲料(図示しない)を保温することができる。又、外蓋31を回動操作すれば、飲み口39を閉鎖状態にすることができる。
ここで、ユーザが断熱飲料容器自体を分解して、洗浄したい場合、外側容器20の大径部21に対する蓋ユニット30の螺合を解除すれば良い。蓋ユニット30が外側容器20から取り外されると、内蓋部材32による内側容器10への締め付けが解除されるため、図3に示すように、内側容器10は、外側容器20から取り外すことができる。なお、内側容器10を外側容器20から取り外す際、断熱空間D内は通気孔24を介して外側容器20外部から空気が入るため、陰圧になることがなく、スムーズに取り外すことができる。
このように、内側容器10、外側容器20、蓋ユニット30がそれぞれ分離した状態で、ユーザは各部材を洗浄する。
洗浄した後は、再び、内側容器10を外側容器20内に収納した状態で、蓋ユニット30を、図1のように、筒部33にて、外側容器20の大径部21に対し螺着すればよい。
洗浄した後は、再び、内側容器10を外側容器20内に収納した状態で、蓋ユニット30を、図1のように、筒部33にて、外側容器20の大径部21に対し螺着すればよい。
さて、第1実施形態の特徴的な効果は、下記の通りである。
(1) 本実施形態の断熱飲料容器では、外側容器20と内側容器10との間に断熱空間Dが介在するように、外側容器20に対して内側容器10を挿入配置し、内側容器10を外側容器20に対して、着脱自在取り付けする取付手段としての蓋ユニット30を備えている。このため、断熱飲料容器は、内側容器10と外側容器20とに容易に分解できるとともに洗浄できる。さらに、ユーザは、洗浄した後、容易に組み付けして元の二重構造に戻すことができる。
(1) 本実施形態の断熱飲料容器では、外側容器20と内側容器10との間に断熱空間Dが介在するように、外側容器20に対して内側容器10を挿入配置し、内側容器10を外側容器20に対して、着脱自在取り付けする取付手段としての蓋ユニット30を備えている。このため、断熱飲料容器は、内側容器10と外側容器20とに容易に分解できるとともに洗浄できる。さらに、ユーザは、洗浄した後、容易に組み付けして元の二重構造に戻すことができる。
(2) 本実施形態では、蓋ユニット30の内蓋部材32が、外側容器20の上部周面に対して着脱自在に螺合されることにより、内側容器10が外側容器20に対して取付けされている。このため、内蓋部材32が、外側容器20上部の周面に対し螺合されるという、少なくとも外側容器20上部の外径程度の大きさの径を有することができるため、不用意に操作されてしまうことがない。又、内蓋部材32が、螺合されていること自体は、外部から見ただけでは分からない効果がある。
(3) 本実施形態では、内側容器10を外側容器20に挿入した状態で、内側容器10の一部を外側容器20と協働して挟み込みすることにより、上記(1)の効果を実現することができる。
(4) 本実施形態では、ユーザが、この断熱飲料容器を分解した後、内側容器10を外側容器20に再組み付けする際に、内側容器10と外側容器20間の間隙にある空気が、通気孔24から、外側容器20外部に抜けることができるため、断熱空間Dがクッションとなることがない。すなわち、断熱空間Dが、組み付け作業の障害となることが無く、容易に組み付けができる。又、通気孔24は、断熱飲料容器に熱い飲料を入れたときに、断熱空間内の空気が熱膨張した際の空気抜きのための孔と、前記組み付けの際の空気抜きのため孔と兼用できる。
(5) 本実施形態では、外側容器20の底部に通気孔24を設けているため、水抜き孔として兼用することができ、底部に溜まった、液(例えば、結露水)を外部に出すことができる。
(第2実施形態)
次に、図4(a)、(b)を参照して、第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同一構成又は相当する構成については、同一符号を付してその説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。
次に、図4(a)、(b)を参照して、第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同一構成又は相当する構成については、同一符号を付してその説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。
第2実施形態では、外側容器20は、第1実施形態と同様の構成を備えている。内側容器10は、材質が金属の代わりに、合成樹脂とされており、第1実施形態の構成中、係止段部22が省略され、その代わりに、大径部11の上端が、径方向の外方へ180度折り返された折り返し片16を備えている。折り返し片16と内側容器10の上端部間には、リング状の嵌合溝16aが形成されている(図4(b)参照)。折り返し片16の内周面は、雌ねじ17が螺刻されている。そして、内側容器10は、折り返し片16の雌ねじ17により、外側容器20の大径部21の雄ねじ26に着脱自在に螺合され、大径部21の上端が嵌合溝16a内に挿入されている。すなわち、内側容器10は、外側容器20に対して着脱自在に螺合されている。なお、雄ねじ26と雌ねじ35の螺着部分を設ける代わりに、図4(c)に示すように、内側容器10の上端外周面に、雄ねじ10aを設け、大径部21の内周面に雌ねじ21aを設けて、互いに着脱自在に螺合するようにしても良い。
蓋ユニット30は、それぞれ合成樹脂からなる外蓋31と内蓋部材32とから構成されている。そして、内蓋部材32は、第1実施形態と異なり、雌ねじ35を備える筒部33が省略され、内蓋34が底部となる有底の筒状部33Aを備えている。筒状部33Aは、内側容器10の大径部11内に着脱自在に内嵌可能である。図4(b)に示すように筒状部33Aの外周面には、シールリング48が取着され、内側容器10の内周面に対して当接してシール機能を発揮する。内蓋部材32の上部周縁には、突片32aが外方へ突出されている。突片32aは、内側容器10に対して内嵌された蓋ユニット30を内側容器10から取り外す際に、指を掛けるためのものである。
なお、図示はしないが、内蓋34には、飲み口39,空気孔34bが形成され、外蓋31には、飲み口44、空気孔45の構成を備えていることは第1実施形態と同様である。第2実施形態では、折り返し片16が内側容器と一体に設けられた取付手段に相当する。
第2実施形態において、ユーザが断熱飲料容器自体を分解して、洗浄したい場合、外側容器20の大径部21に対する内側容器10の折り返し片16の螺合を解除すれば良い。折り返し片16の外側容器20に対する螺合を解くと、内側容器10は、外側容器20から取り外される。この場合、第2実施形態においても、内側容器10を外側容器20から取り外す際、断熱空間D内は通気孔24を介して外側容器20外部から空気が入るため、陰圧になることがなく、スムーズに取り外すことができる。
このように、内側容器10、外側容器20、蓋ユニット30がそれぞれ分離した状態で、ユーザは各部材を洗浄できる。
そして、ユーザは、内側容器10、外側容器20、蓋ユニット30を洗浄した後は、再び、内側容器10を外側容器20内に挿入した状態で、折り返し片16を大径部21の雄ねじ26に対して螺合すればよい。
そして、ユーザは、内側容器10、外側容器20、蓋ユニット30を洗浄した後は、再び、内側容器10を外側容器20内に挿入した状態で、折り返し片16を大径部21の雄ねじ26に対して螺合すればよい。
このように、第2実施形態では、折り返し片16が、内側容器10と一体に設けられていることにより、別部材を要することなく、内側容器10を外側容器20に対して、直接着脱自在に取付けすることができる。
なお、内側容器10をステンレス製として、折り返し片16を形成した場合、材質がステンレス製であるため、切削による雌ねじの形成が難しいが、第2実施形態では、内側容器10を合成樹脂製とすることにより、折り返し片16の内周面に樹脂成形により容易に雌ねじ17を形成することができる。
なお、本考案の実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 前記第1実施形態では、内蓋部材32を外側容器20に対して着脱自在に螺合したが、内蓋部材32の外側容器20に対する取付方法は、螺合に限定するものではない。例えば、雌ねじ35、雄ねじ26を省略し、リング状の内蓋部材32の筒部33に弾性を持たせるようにする。そして、有弾性の筒部33を外側容器20の上部周面に対して、外側容器の軸方向に沿って移動させて弾性的に外嵌させる。すなわち、弾性を持たせることにより、筒部33を外側容器20の上部周面に対して着脱自在にする。このように嵌合した状態で、内蓋部材32により、内側容器10を外側容器20に対して挟み付けるようにしてもよい。内蓋部材32筒状の部材に相当する。
○ 前記第1実施形態では、内蓋部材32を外側容器20に対して着脱自在に螺合したが、内蓋部材32の外側容器20に対する取付方法は、螺合に限定するものではない。例えば、雌ねじ35、雄ねじ26を省略し、リング状の内蓋部材32の筒部33に弾性を持たせるようにする。そして、有弾性の筒部33を外側容器20の上部周面に対して、外側容器の軸方向に沿って移動させて弾性的に外嵌させる。すなわち、弾性を持たせることにより、筒部33を外側容器20の上部周面に対して着脱自在にする。このように嵌合した状態で、内蓋部材32により、内側容器10を外側容器20に対して挟み付けるようにしてもよい。内蓋部材32筒状の部材に相当する。
このように構成しても、内蓋部材32を外側容器20に対して、取り外して分解でき、内側容器10、外側容器20を洗浄することができる。
なお、この場合、図5に示すように、内蓋部材32の筒部33の内周面に周回する係合溝Mを設け、外側容器20の大径部21には、係合溝Mに対して着脱自在に係合する突部Tをさらに設けてもよい。突部Tは、大径部21の外周面全体を周回するリング状の突条に形成しても良く、或いは、大径部21の外周面全体に亘って所々に配置した突起であってもよい。なお、係合溝Mは、筒部33の内周面に周回する必要はなく、一部に設けても良い。
なお、この場合、図5に示すように、内蓋部材32の筒部33の内周面に周回する係合溝Mを設け、外側容器20の大径部21には、係合溝Mに対して着脱自在に係合する突部Tをさらに設けてもよい。突部Tは、大径部21の外周面全体を周回するリング状の突条に形成しても良く、或いは、大径部21の外周面全体に亘って所々に配置した突起であってもよい。なお、係合溝Mは、筒部33の内周面に周回する必要はなく、一部に設けても良い。
又、筒部33の下端には、筒部33の軸心を中心として、所定角度毎に、図5において、上方に延びる複数の割溝(図示しない)を形成してもよい。このように構成することにより、筒部33は、大径部21に対して、弾性的に当接する分割片(図示しない)が形成でき、この分割片にて、大径部21に対して、弾性的に当接され、内蓋部材32を大径部21に対して着脱自在に取着できる。
なお、突部Tを筒部33の内周面に設け、係合溝Mを大径部21に設けても良いことは勿論である。
○ 前記通気孔24の位置は、前記各実施形態では、外側容器20の底部に設けたが、水抜き孔と兼用するのではなく、空気流通のための孔としてのみ使用する場合は、断熱空間Dと外側容器20外部とが連通できるのであれば、底部に限定するものではなく、例えば、外側容器20の小径部23の周面に設けても良い。
○ 前記通気孔24の位置は、前記各実施形態では、外側容器20の底部に設けたが、水抜き孔と兼用するのではなく、空気流通のための孔としてのみ使用する場合は、断熱空間Dと外側容器20外部とが連通できるのであれば、底部に限定するものではなく、例えば、外側容器20の小径部23の周面に設けても良い。
○ 第2実施形態では、内側容器10を外側容器20に対して着脱自在に螺合したが、内側容器10の外側容器20に対する取付方法は、螺合に限定するものではない。
例えば、雌ねじ17や、大径部21の雄ねじ26を省略し、その代わりに、取付手段としての折り返し片16に弾性を持たせて、外側容器20の上部周面に着脱自在に、外側容器20の軸方向に沿って移動させて弾性的に外嵌させてもよい。このように構成しても、内側容器10を外側容器20に対して、取り外して分解でき、内側容器10、外側容器20を洗浄することができる。折り返し片16は、筒状の部材に相当する。
例えば、雌ねじ17や、大径部21の雄ねじ26を省略し、その代わりに、取付手段としての折り返し片16に弾性を持たせて、外側容器20の上部周面に着脱自在に、外側容器20の軸方向に沿って移動させて弾性的に外嵌させてもよい。このように構成しても、内側容器10を外側容器20に対して、取り外して分解でき、内側容器10、外側容器20を洗浄することができる。折り返し片16は、筒状の部材に相当する。
なお、この場合、図6に示すように、外側容器20の大径部21の外周面に周回する係合溝M1を設け、内側容器10の折り返し片16の内周面には、係合溝M1に対して着脱自在に係合する突部T1をさらに設けてもよい。突部T1は、折り返し片16の内周面全体を周回するリング状の突条に形成しても良く、或いは、折り返し片16の内周面全体に亘って所々に配置した突起であってもよい。なお、係合溝M1は、筒部33の内周面に周回する必要はなく、一部に設けても良い。
又、折り返し片16の下端には、内側容器10の軸心を中心として、所定角度毎に、図6において、上方に延びる複数の割溝(図示しない)を形成してもよい。このように構成することにより、折り返し片16は、大径部21に対して、弾性的に当接する分割片(図示しない)が形成でき、この分割片にて、大径部21に対して、弾性的に当接され、内側容器10を大径部21に対して着脱自在に取着できる。
なお、突部T1を大径部21の外周面に設け、係合溝M1を折り返し片16の内周面に設けても良いことは勿論である。
又、図6(b)に示すように、内側容器10の上端外周面に、突部T2を設け、大径部21の内周面に係合溝M2を設けて、互いに着脱自在に係合するようにしても良い。
又、図6(b)に示すように、内側容器10の上端外周面に、突部T2を設け、大径部21の内周面に係合溝M2を設けて、互いに着脱自在に係合するようにしても良い。
○ 第2実施形態の構成中、雄ねじ26、雌ねじ17を省略し、図7(a)に示すように、大径部21の外周面に、ゴム(例えば、シリコンゴム等の合成ゴム)からなるリング状のシール材Gを嵌合させ、該シール材Gを介して、内側容器10の折り返し片16を着脱自在に外嵌してもよい。
○ 又、第2実施形態の構成中、雄ねじ26、雌ねじ17を省略し、図7(b)に示すように、内側容器10の上端外周面に、ゴム(例えば、シリコンゴム等の合成ゴム)からなるリング状のシール材G1を嵌合させ、該シール材G1を介して、内側容器10を着脱自在に外側容器20の上端に内嵌してもよい。なお、図7(b)において、折り返し片16は、大径部21の外周に外嵌されている。
○ 前記各実施形態では、外側容器20の上部周面に対して、蓋ユニット30や、内側容器10を着脱自在にしたが、上部周面に限定するものではなく、外側容器の20の中央部や、下部周面に対して、蓋ユニット30や、内側容器10を着脱自在にしてもよい。
16…折り返し片(取付手段)、10…内側容器、20…外側容器、24…通気孔、30…蓋ユニット、32…内蓋部材(取付手段、螺合部材)、D…断熱空間。
Claims (7)
- 外側容器と内側容器との間に断熱空間が介在するように、前記外側容器に対して内側容器を挿入配置した断熱飲料容器において、
前記内側容器を前記外側容器に対して、着脱自在に取付けする取付手段を備えたことを特徴とする断熱飲料容器。 - 前記取付手段は、前記外側容器の周面に対して着脱自在に螺合された筒状の部材であり、該筒状の部材が、前記外側容器に嵌められることにより、前記内側容器が前記外側容器に対して取付けされていることを特徴とする請求項1に記載の断熱飲料容器。
- 前記取付手段は、前記外側容器の周面に対して着脱自在に螺合されたリング状の螺合部材であり、該螺合部材が、前記外側容器に螺合されることにより、前記内側容器が前記外側容器に対して取付けされていることを特徴とする請求項1に記載の断熱飲料容器。
- 前記取付手段は、前記内側容器を前記外側容器に挿入した状態で、前記内側容器の一部を前記外側容器と協働して挟み込みすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の断熱飲料容器。
- 前記取付手段は、前記内側容器に一体に連結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の断熱飲料容器。
- 前記外側容器には、前記断熱空間と連通する通気孔を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の断熱飲料容器。
- 前記通気孔は、前記外側容器の底部に設けたことを特徴とする請求項6に記載の断熱飲料容器。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014111473A (ja) * | 2012-11-01 | 2014-06-19 | Takeya Kagaku Kogyo Kk | 飲料容器 |
KR200477043Y1 (ko) * | 2015-01-08 | 2015-05-04 | 박진희 | 휴대용 이유식 용기 |
JP3198698U (ja) * | 2015-05-01 | 2015-07-16 | 株式会社ドウシシャ | 飲料用容器 |
CN113558133A (zh) * | 2020-04-28 | 2021-10-29 | 艾力集团有限责任公司-卡皮贾尼 | 用于制造和分配液体或半液体食品的机器的搅拌器以及包括该搅拌器的机器 |
-
2005
- 2005-04-21 JP JP2005002509U patent/JP3112196U/ja not_active Expired - Fee Related
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