JP3111456B2 - 焼付硬化性超深絞り用鋼板の製造方法 - Google Patents
焼付硬化性超深絞り用鋼板の製造方法Info
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Description
が上昇する焼付硬化性があり、かつ著しく深絞り性の良
好な鋼板の製造方法に関する。
バー類、その他鋼板構造物に適用されその成形加工の容
易さを保ちつつ、使用時の強さと軽量化に寄与するもの
である。
使用するのは永年の課題となっている。しかしながら高
張力鋼板を使用すると、一般に加工性が低下し所望の形
状がでないことが多い。
板はプレス成形前には軟質で成形し易く、プレス成形後
の塗装焼付け工程(170℃、20分前後)で硬くなる性質
を有しているため、最終製品は高強度となり、これを利
用して製品を軽量化することができる。このような焼付
硬化性鋼板は、主に鋼中の固溶炭素量を制御することに
より達成でき、プレス成形で導入された転位線上に、塗
装焼付の熱処理(170℃)中に炭素が偏析し、それらが
転位を不動化して固着し、変形を難しくすることが焼付
け硬化の機構である。
御した焼付硬化性鋼板を開発し(日本特許登録第138923
6号、特公昭61−7452号公報)、既に乗用車に多量に使
用されている。この発明は炭素量を制御した低炭素Alキ
ルド鋼を箱焼鈍する方法である。しかし、近年冷延鋼板
は生産性のよい連続焼鈍法で製造されつつあり、また乗
用車には最近溶融Znめっき鋼板も使用されつつあり、連
続焼鈍あるいは溶融Znめっきのようないわゆる短時間の
連続焼鈍処理に適した材料成分と製法の開発が急がれて
いた。
93891号(特公昭61−14218号公報)で冷延鋼板を一旦箱
焼鈍し、ついで溶融Znめっきする方法を提案し、実際に
現在その方法で焼付硬化性のある溶融Znめっき鋼板が量
産されている。しかし、この方法も箱焼鈍を採用するな
ど処理に要する時間が長いため経済的不利は免れず、冷
延鋼板を直接連続焼鈍してもあるいはそのまゝ溶融Znめ
っきしても所望の特性が得られる方法の開発が必要とな
っている。
り性、r値を向上させる成分をベースにした焼付硬化性
鋼板がいくつか提案されている。
炭素鋼板としては、例えば、特公昭61−2732号公報では
炭素量を30〜100ppmと比較的多量にして微量のTiを添加
する方法が、特公昭61−45689号公報では炭素量70ppm以
下の鋼には48/14N以下の微量TiとNbを複合添加する方法
が提案されている。また炭素量70ppm以下の鋼にTiとNb
とBを複合添加した例としては特公昭60−47328号公報
があるが、この場合もTi量は48/14N以下と微量である。
量は30〜100ppm、窒素量は30〜60ppm含んでおり、この
ように炭素、窒素量が多い鋼では焼付硬化量が不安定で
あり、実用に適しない方法であった。
要求されることは当然であるが、近年製品仕様が多様化
して深絞り加工の頻度が高くなり、しかもより苛酷な絞
り成形性が求められるようになってきた。また部品点数
の削減などの要求から大型一体成形が多用されるように
なり、従来以上の深絞り性が鋼板に求められるつつあ
る。ここに、「超深絞り性」とは従来の深絞り性より一
段とプレス成形性が良好で成形時に破断やしわを生じに
くい性質であり、具体的基準としては伸び49%以上、r
値2.0以上の特性を有することである。
で、TiとNb、必要に応じてBを添加した超深絞り冷延鋼
板が開示されているが、この場合にはTi量は48/14(N
−0.002)≦Tiとされ、実質的に0.002%超のNを含有す
る鋼(実施例によるとN=0.0025−0.0064%)を対象と
している。さらに、多量の炭素を安定な(Ti、Nb)Cと
して固着するため、Tiのほかに多量のNbを複合添加して
いるので、焼鈍温度をかなり高くしないと加工性が悪
く、製造する上で問題があるばかりでなく、特殊な場合
を除き所望とする焼付硬化性は得られない。
は、特公昭62−33303号公報に開示された鋼があり、こ
れによれば、0≦有効Ti=全Ti−48/14N−48/32SのTiが
必要とされており、このTi量は48/14+48/32S≦全Tiと
なるので、これはかなり多量のTi添加を要し、また所望
とする焼付硬化性は得られない。
合添加した例として、特開昭59−140333号公報、特開昭
59−193221号公報、特公昭61−52218号公報、特公昭61
−6133号公報などがあるが、これらもTiを多量に添加し
CをTiCとして固定するもの、あるいは炭素量が本発明
より多いもので、本発明の目的とする焼付硬化量が得ら
れる方法ではない。
法として、特公昭63−4899号公報が提案されているが、
S量の制限の上に、上述の有効Ti量を炭素量の4〜20倍
含む必要があり、焼付硬化量のレベルが低くかつ変動が
大きく実用的ではなかった。
せるための従来技術にあってはTi添加量はかなり多量で
あるか、あるいは極微量に制限するものであり、これは
鋼中に多量に含まれる炭素のすべてあるいは一部を、Ti
およびNbによってTiC、あるいは(Ti、Nb)Cとして析
出させ固定し残存固溶炭素を可及的少ない量として深絞
り性を向上させるか、あるいは一定量の残存固溶炭素を
確保することにより焼付硬化性を付与させるとの考えに
よるものである。
付硬化性との両者を共に十分に満足させることはでき
ず、実用上満足できる程度に両特性が発揮されたとして
も、今後は、最終製品の焼付硬化量が鋳込みチャンスや
コイル位置により変動し、焼付硬化量を所望の範囲(3
〜6kg/mm2)に制御できない問題があった。
実用上満足できる程度の超深絞り性が実現されるものの
焼付硬化性が不安定であり、所望とする焼付硬化量3〜
6kgf/mm2を鋼板全長全幅にわたって安定して得ることは
難しいという問題があり、なかなか量産実用化されなか
った。
硬化性が不足して最終部品の硬さが不足することにな
る。また6kgf/mm2超では常温時効性が発生し、成形前の
母材の降伏応力が上昇し、伸びが低下し、成形加工性が
劣化することが本発明者らの研究により明らかになって
いる。
付硬化量3〜6kgf/mm2を安定して得ることができる、実
用的な焼付硬化性超深絞り用鋼板の製造方法を提供する
ことである。
細に研究した結果、焼付硬化量が変動するのは、これら
の従来の技術においては、鋼中に含まれる多量の窒素の
すべてあるいは一部をTi Nとして析出、固着し、一方多
量の炭素の一部を、Ti Cあるいは(Ti、Nb)Cとして析
出、固定し必要量の固溶炭素を残存させることにより焼
付硬化性を付与させる方法、すなわちTiの窒化物および
炭化物を多量に形成させる方法、のためであるとの結論
に達した。
が、実際には炭素を含有したTi Nとして析出し、この析
出物中の炭素量はスラブの加熱条件により変わるため、
N量が多いとN量およびスラブ加熱条件により残存固溶
炭素量が変動すること。
では、まずTi Sを形成し、次いでTi Cを形成するので、
一定量以上のSを含有させておくと、N量やTi量の変動
があってもNはすべて固着し、かつTi Cを形成させない
ことが可能なこと。
状態となり焼付硬化量をきめるので、Ti、N量などの成
分量だけでなく、スラブ加熱条件によっても焼付硬化量
の変動がほとんど生じないこと。
3〜23ppmに制御する必要があること。
上記のTi Sに変わってTi4C2S2やFeTiPなどの析出物を形
成することがあり、固溶炭素量および焼付硬化量の変動
の原因になること。
が、このMn量が多いとSはMn Sとして析出し、上記のTi
Sが形成されないので、過剰のTiはTi Cを形成し、焼付
硬化量は変動すること。
せ、Ti Cを形成させない点、焼付硬化量を安定させる作
用はあるが、FeTiPの析出は超深絞り性を得る上では望
ましくなく、焼付硬化性と超深絞り性を得るには0.008
%以下に著しく少なくするのが有効なこと。
℃位まで低下する傾向にあるが、適量のBおよび/また
は極微量のNbの添加は常温非時効で大きな焼付硬化性を
得る上で有効なこと。
とするところは、重量%で、 C:0.0008〜0.0028%、Mn:0.04〜0.25%、 P:0.008%以下、S:0.003〜0.015%、 sol.Al:0.15%以下、N:0.0020%以下、 Ti:0.003〜0.020%、 48/14N<Ti<48/14N+48/32S さらに必要に応じB:0.0002〜0.0015%および Nb:0.001〜0.004%以下の1種または2種、 残部Feおよび不可避不純物 よりなる鋼を溶製し、連続鋳造スラブとなした後、熱間
圧延を800℃以上で終了し、その後、冷間圧延と再結晶
焼鈍を行うことを特徴とする焼付硬化性鋼板の製造方法
である。
の熱間圧延に際しては、 800℃より低温に低下しないようにして800〜1300℃に
て均熱保持した後熱間圧延を開始するか、 800℃より低温に低下したスラブを1130〜1300℃に均
熱保持した後熱間圧延を開始するか あるいは 800℃より低温に低下しないようにして均熱保持する
ことなく800℃以上で熱間圧延を開始するか のいずれかを採用し、次いで、熱間圧延を800℃以上で
終了する。
述する。
n、N、S、P、Ti必要に応じてB、Nbの含有量を厳密
に制御すること、および連続鋳造から熱間圧延までの工
程で前述のTi析出物の反応を高温で行わせることにより
硫化物の種類を制御する点にある。
加の他にMn量を著しく低減しMn Sをなるべく形成させな
いことである。
る。
は熱間圧延開始までの間に、鋳造後長時間の均熱保持
が行われないか、均熱保持しても温度を高温にしTi−
C系の析出反応が起らないようにするか、あるいは、
一旦析出物が生成しても高温に加熱し溶解させる。
剰のTiはTi CやTi4C2S2を形成させずTi Sのみを形成さ
せることになる。Mnが多いとMn Sが多量にできるためTi
Sが形成されず過剰のTiはTi Cを形成し易いため望まし
くなく、またN量が多いとTiNの量が多くなりCが析出
してしまうので望ましくないのである。
びMnと結合していないSを多量に含有させることの両者
の作用により熱間圧延前の段階でTi−C系の析出物は存
在しないようにすることが可能であり、この結果スラブ
加熱条件により固溶炭素量が変動することはなくなる。
量3〜6kgf/mm2を得るために必要な固溶炭素量は8〜28
ppm、望ましくは13〜23ppmであるが、本発明にかかる方
法によれば、溶製時に投入した炭素量がそのまま焼付硬
化量に寄与することになりTi添加量の変動、N量、S量
の変動があっても、またスラブの位置により多少の加熱
履歴の変動があっても焼付硬化量は変わらないことにな
る。
効に利用されるわけではないので、所望の焼付硬化量を
得るのに投入炭素量を30ppm以上にしなければならなか
ったが、本発明にかかる方法によれば投入炭素量は必要
最低限となりそれだけ軟質でr値が高く深絞り加工性の
良い焼付硬化性鋼板を製造できることになる。
Nbを適量複合添加する場合、同一固溶炭素量でも焼付硬
化量を増し、従来の方法において固溶炭素量が30ppm以
上の場合と同様の焼付硬化量が得られるとの知見を得、
これを活用すれば投入するC量の制御範囲が広くなり工
業上の利点がある。
を限定した理由を説明する。なお、本明細書において
「%」はいずれも特にことわりがない限り「重量%」で
ある。
なければ焼付硬化量が低く、多ければ焼付硬化量が高
い。焼付硬化量が高いと常温時効を起こし降伏応力を上
昇させるとともに伸びを低下させるので、通常は焼付硬
化量3〜6kgf/mm2、多くても8kgf/mm2に制御する。
り用鋼板においては8〜28ppm、望ましくは13〜23ppmで
ある。高い焼付硬化量が望まれる場合は前述のようにこ
の内多い炭素量、またより良好な深絞り性が望まれる場
合はこの内少ない炭素量が適している。
止する作用がある。しかし、本発明においてはスラブ加
熱時Mn Sの析出を少なくして固溶Sを増加させることが
重要である。このためにはMnの上限を0.25%以下、望ま
しくは0.15%以下にする必要がある。0.25%超ではMn S
が形成されTi Sの形成が制御され焼付硬化量の変動の原
因となる。一方、0.04未満では熱間脆性の問題が生じる
ので下限を0.04%とした。したがって、Mn量は0.04%以
上0.25%以下と限定した。
制する作用があるので焼付硬化量の制御には有効である
が、深絞り性を劣化させるので本発明においては著しく
少なくする必要がある。すなわち、0.008%超では鋼板
の深絞り性が不十分となる。よって、P量は0.008%以
下と限定した。なお、焼付硬化量の制御は本発明ではTi
量を制限することにより実施する。
する必要がある。Sが少ないと過剰のTiがTi4C2S2とし
てCと結合し焼付硬化量の変動の原因となる。
が変動し、一方0.015%超では本発明において用いる、M
nが少ない鋼では熱間脆性が生じる。よって、S量は0.0
03%以上0.015%以下と限定した。
%超では鋼の延性が低下する。よってsol.Al含有量は0.
15%以下と限定した。
であるとTiNを形成した際、Cを吸収するため焼付硬化
量が変動するためである。このためには、N含有量は0.
0020%以下と限定した。
Ti Cを多量に形成しないよう成分調整される。Tiの最低
限は分析できる下限、すなわち0.003%、およびNをす
べてTi Nとして固着し得る量、すなわち48/14N超とし
た。上限はすべてのTiがTi NとTi Sを形成し、Ti Cを形
成しない範囲という意味で48/14N+48/32S未満とした。
これ以上のTi量ではTi Cが形成されて焼付硬化性変動の
原因となる。一方、Ti量が0.020%超になってもTi Cが
形成され易くなるのでそれをも上限値とした。
48/14N<Ti<48/14N+48/32Sと限定した。
は同一炭素量を有した鋼においても焼付硬化量を大きく
する作用があるので焼付硬化量の安定化に有効である。
ただし、0.0002%未満ではこの効果は小さく、一方0.00
15%超では焼鈍鋼板のr値を低下させてしまうので0.00
02〜0.0015%の適量添加が望ましい。このようなBの作
用は固溶C原子とB原子との相互作用による転位線の強
固な固着作用に起因していると考えられ、本発明におい
て用いる鋼のように少量の固溶炭素を含む場合にのみ少
量のB添加の効果が認められる。
化に有効であり、特にNbはNb Cを形成しない範囲で結晶
粒の細粒化および強化のために添加される。このために
は0.001%以上必要であり、一方Nb:0.004%超ではNb C
が形成され焼付硬化量変動の原因になるし、また再結晶
温度が上昇し、高温焼鈍が必要となる。よって、Nbの含
有量は0.001〜0.004%とした。
のSiやCaは添加しても材料特性に影響を及ぼさない。
述したように高温析出物のみを形成させるため熱間圧延
を800℃以上で終了するが、これより低い温度で圧延す
ると、前述のように圧延中にTi−C系の析出物が出て焼
付硬化量が不安定になる上に、r値が大きく低下するか
らである。
態様によれば、 800℃より低温に低下しないようにして800〜1300℃に
て均熱保持した後熱間圧延を開始するか、 800℃より低温に低下したスラブを1130〜1300℃に均
熱保持した後熱間圧延を開始するか、あるいは 800℃より低温に低下しないようにして均熱保持する
ことなく800℃以上で熱間圧延を開始するか するのである。
時にTi−C系析出物が出ることがあるので焼付硬化量が
不安定になる。したがって、連続鋳造スラブを800℃よ
りも低温に低下させない場合はそのまま熱間圧延しても
よいし、また800〜1300℃の温度で均熱してから圧延し
てもよい。
分にはTi−C系の析出物ができる場合があるのでこれを
溶体化させる必要がある。このためにはスラブ加熱温度
を1130℃以上にする必要が生じる。一方1300℃超ではエ
ネルギー的にロスが多いだけで効果がないのでその場合
上限を1300℃とした。
とが多い。本明細書に示した温度は実質的に最終製品と
なりかつ最終成品の材料特性に大きな影響を及ぼす部分
の温度である。スラブのコーナーなどの特殊な部分の温
度は除外される。大略スラブの幅および長さの中央部の
表面あるいは板厚中心温度で代表されると考えてよい。
延の終了温度は800℃以上にする必要がある。
脱スケール、冷間圧延、そして再結晶焼鈍、例えば連続
焼鈍による再結晶焼鈍が行われる。
は箱焼鈍でも連続焼鈍でも溶融Znめっき処理に先行する
連続熱処理により行ってもよい。この再結晶焼鈍は冷間
圧延組織を再結晶させ深絞り性を向上させるのが目的で
ある。このための焼鈍温度は600〜900℃が好ましい。
必要に応じて2%以下程度の圧下率の調質圧延をして出
荷される。
び49%以上、r値2.0以上というすぐれた超深絞り性を
有するとともに焼付硬化量も3〜6kgf/mm2となり、しか
もそれらが安定して得られるなど、すぐれた特性を有す
るものである。
るが、これはあくまでも本発明の例示であり、これによ
り本発明が限定されるものではない。
後、該スラブを800℃以下にしないようにして1000〜130
0℃に1時間保持し熱間圧延を開始し、仕上温度約910℃
で3.2mm厚まで熱間圧延し、550℃で巻取った。これを方
法とする。
の温度に1時間保持後同様の熱間圧延と巻取りを行っ
た。これを方法とする。
8mm厚にまで冷間圧延し、次いで820℃、6secの連続焼鈍
を行った。次いで圧下率0.2%の調質圧延後焼付硬化性
を測定した。すなわち、焼付硬化性は、JIS5号引張試験
片を採取後、2%の予歪を加え、次いで170℃、20分の
熱処理をして再引張を行いその時の降伏応力の上昇量を
焼付硬化量とした。
の結果を●で、方法の結果を○で示す。
m2以上の焼付硬化性が安定して得られているのに対し
て、方法ではすべてのスラブ加熱温度で安定した焼付
硬化性が得られている。
900℃で熱間圧延した場合(方法とする)には同一処
理後3.9kgf/mm2の焼付硬化量が得られていた。
冷間圧延、再結晶焼鈍後、所望の焼付硬化量を安定して
得られることが明らかである。
Pを変えた鋼を溶製し前述の方法でかつ1220℃にスラ
ブを再加熱し同様の方法で冷延鋼板となし焼付硬化量を
測定した。また、3方向の引張試験(JIS 5号試験片)
により焼付硬化前のr値を求めた。なお、N量を変える
場合は、Ti−48/14N量が一定になるようにTi量も同時に
変更した。その結果を第2図に示す。
が得られることもあるが、 N≦20ppm Mn≦0.25%(望ましくはMn≦0.15%) S≧0.003% では焼付硬化量が安定して高く、r値も十分高いこと、
またP≦0.008%では必要な焼付硬化量は保持しつつ、
r値は著しく高いことがわかる。
0℃以上で熱間圧延し3.2mm厚とし酸洗後、0.8mm厚まで
熱間圧延し次いで800℃、8secの連続焼鈍を行い、さら
に1.2%の調質圧延を行った。焼付硬化量の測定は実施
例1と同じである。引張試験はJIS5号試験片にてL、
C、T、3方向に引張って求めた。
も3〜6kgf/mm2の範囲内に入っていることがわかる。こ
れに対して 比較例13はC量が多すぎr値が低い上に焼付硬化量が
高すぎる。
不足している。
る。
る。
量が高すぎる。
が低すぎる。
上にr値と伸びが低い。
足している上にr値と伸びが低い。
同じ場合であるが、r値と伸びが低くなり、超深絞り性
が得られず、かつBH量はやゝ低い。
成形性、特に超深絞り性を有しつつ適当な焼付硬化能を
有した鋼板が安定して製造可能となるわけで、自動車そ
の他鋼板構造物の強度の確保と軽量化に大きく寄与する
ものである。
て示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】重量%で、 C:0.0008〜0.0028%、Mn:0.04〜0.25%、 P:0.008%以下、S:0.003〜0.015%、 sol.Al:0.15%以下、N:0.0020%以下、 Ti:0.003〜0.020% 48/14N<Ti<48/14N+48/32S 残部Feおよび不可避的不純物 より成る組成を有する鋼を溶製し、連続鋳造スラブとな
した後、熱間圧延を800℃以上で終了し、その後、冷間
圧延と再結晶焼鈍を行うことを特徴とする焼付硬化性超
深絞り用鋼板の製造方法。 - 【請求項2】重量%で、さらにB:0.0002〜0.0015%およ
びNb:0.001〜0.004%以下の1種または2種を含む組成
を有する鋼を用いる請求項1記載の焼付硬化性超深絞り
用鋼板の製造方法。 - 【請求項3】溶鋼を連続鋳造スラブとなした後 800℃より低温に低下しないようにして800〜1300℃に
て均熱保持した後熱間圧延を開始するか、 800℃より低温に低下したスラブを1130〜1300℃に均
熱保持した後熱間圧延を開始するか あるいは 800℃より低温に低下しないようにして均熱保持する
ことなく800℃以上で熱間圧延を開始するか のいずれかを採用し、次いで、熱間圧延を800℃以上で
終了する請求項1または2記載の焼付硬化性超深絞り用
鋼板の製造方法。
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JP02055656A JP3111456B2 (ja) | 1990-03-07 | 1990-03-07 | 焼付硬化性超深絞り用鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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-
1990
- 1990-03-07 JP JP02055656A patent/JP3111456B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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