JP3109627B2 - インフレ−ションフィルム用押出機内洗浄用樹脂組成物 - Google Patents

インフレ−ションフィルム用押出機内洗浄用樹脂組成物

Info

Publication number
JP3109627B2
JP3109627B2 JP04269219A JP26921992A JP3109627B2 JP 3109627 B2 JP3109627 B2 JP 3109627B2 JP 04269219 A JP04269219 A JP 04269219A JP 26921992 A JP26921992 A JP 26921992A JP 3109627 B2 JP3109627 B2 JP 3109627B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extruder
cleaning
resin composition
resin
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP04269219A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0693187A (ja
Inventor
博之 藤井
健二郎 小濱
末喜 伊藤
浩之 前原
竜二 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP04269219A priority Critical patent/JP3109627B2/ja
Publication of JPH0693187A publication Critical patent/JPH0693187A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3109627B2 publication Critical patent/JP3109627B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂のインフレ
−ションフィルム用押出加工成形機に使用する洗浄用樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチックの加工成形において
は、使用樹脂の品種切り替えの際には先行樹脂の影響を
排除するために各種の手段が取られている。特に着色さ
れた樹脂の成形では、青色、黒色などの濃色系の品種か
ら白色などの淡色系の品種に切り替える際に、成形機の
分解掃除や洗浄用樹脂による共洗いなどの繁雑な作業と
長時間の生産停止をともなう洗浄作業をしいられてき
た。これらの問題を解消する方法として、成形機内を洗
浄するための洗浄用樹脂組成物が各種開発されている。
たとえば特開昭62−195045号には、熱可塑性樹
脂にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩2〜30
重量%、撥水性化合物(高級脂肪酸金属塩、ろう、流動
パラフィン、合成ワックスなど)0.5〜10重量%を
配合した組成物が、特開昭63−66245号には、熱
可塑性樹脂にスルホン酸の中性塩2〜30重量%、平均
粒径0.005〜20μmの粉状の無機化合物(二酸化
珪素、珪藻土など)0.05〜5重量%、を配合した組
成物が、特開平2−180941号には、熱可塑性樹脂
に高級脂肪酸モノグリセライドの硼酸エステルのカルシ
ュウム塩1〜20重量%、無機充填剤2〜45重量%、
を配合した組成物が、特開昭58−149998号に
は、分解開始温度が200℃以上であるノニオン系界面
活性剤1〜15重量部、金属石鹸5〜30重量部、無機
充填剤20〜70重量部、及びオレフィン系樹脂20〜
70重量部からなる洗浄用樹脂組成物が、特開昭59−
124999号には、熱可塑性樹脂、無機充填剤および
滑剤からなり、無機充填剤が約30〜70重量%、滑剤
が約1〜30重量%を占めることを特徴とする成形機内
洗浄用樹脂組成物が、提案されている。
【0003】しかしながら、これらの洗浄用樹脂組成物
をインフレ−ションフィルム用押出機の洗浄に使用する
場合、該洗浄用樹脂組成物が発泡したり、特開平2−1
80941号公報に開示の多量の無機充填剤を含む洗浄
用樹脂組成物を用いる場合、該無機充填剤に起因して後
続のフィルムに穴あき現象が発生し、成形されてくるフ
イルムを製膜して巻き取ることができず、製膜工程以後
の工程を一時中断して押出機内を洗浄し,機内の洗浄が
終了したのち、後続のフイルム製造に当たり、再びフイ
ルムを膨らませ、フイルムの肉厚や偏肉を調整し、冷却
ロールの間にフイルムを通し、コロナ放電装置、印刷装
置を経て、巻取機に導くといった煩雑な作業を再開しな
ければならないといった欠点がある。また、このとき発
生するフィルムのスクラップは巻き取れないのでかさば
り、整理するのに多くの時間と労力が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上述の
ごとく一連の工程が連続して運転されているインフレ−
ションフィルム用押出機の洗浄にあたり、上述の一連の
工程の運転を中断することなく、安定した押出機の運転
を継続しつつ、しかも早急に機内の洗浄ができるといっ
た、公知の洗浄用樹脂組成物にはない特徴を持った洗浄
用樹脂組成物を開発すべく鋭意研究した。その結果、熱
可塑性樹脂に、高級脂肪酸モノグリセライドの硼酸エス
テルのカルシュウム塩および特定の平均粒径を有する無
水珪酸の特定量とが含有された樹脂組成物が、上記問題
を解決できる優れた洗浄能力をもつインフレ−ションフ
ィルム用押出機内洗浄用樹脂組成物(以下、単に押出機
内洗浄用樹脂組成物という)になることを見い出し、本
発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はつぎの構成を有
する。 (1)熱可塑性樹脂に、組成物に対して0.5〜15重
量%の高級脂肪酸モノグリセライドの硼酸エステルのカ
ルシュウム塩および組成物に対して0.1〜1.5重量
%の、平均粒径0.005〜20μmの無水珪酸とが含
有された押出機内洗浄用樹脂組成物。 (2)熱可塑性樹脂が低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、MS樹脂も
しくはポリ塩化ビニルである押出機内洗浄用樹脂組成
物。 (3)押出機内洗浄用樹脂組成物がペレット状である前
記(1)に記載の押出機内洗浄用樹脂組成物。
【0006】本発明で用いる熱可塑性樹脂としては、低
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチ
ルペンテンなどのポリ、オレフィン類、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリアクリロニトリ
ル、ポリメチルメタアクリレ−ト、ABS樹脂、MBS
樹脂、AS樹脂、MS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂など
を単独または2種類以上混合して使用することができ
る。
【0007】本発明に使用する高級脂肪酸モノグリセラ
イドの硼酸エステルのカルシュウム塩は、炭素数11〜
17のアルキル基を持つ高級脂肪酸モノグリセライドを
原料とする硼酸エステルのカルシュウム塩であり、これ
らの塩は単独でもしくは2種以上混合して使用すること
ができ、その使用割合は組成物に対して0.5〜15重
量%、好ましくは1〜10重量%特に好ましくは1〜8
重量%である。使用割合が0.5重量%未満では、押出
機の洗浄効果が小さく、15重量%を超えると、製膜お
よび巻き取りができなくなる。
【0008】また、該カルシウム塩は、高級脂肪酸モノ
グリセライドと硼酸を例えばモル比1:0.2〜1、反
応温度95〜200℃で反応させ、ついで得られた反応
生成物を水酸化カルシウムで中和することによって得る
ことができる。係る高級脂肪酸モノグリセライドとして
はステアリン酸モノグリセライド、ラウリン酸モノグリ
セライド、ミリスチン酸モノグリセライド、パルミチン
酸モノグリセライド、ベヘン酸モノグリセライドなどが
挙げられ、また、硼酸としては通常市販されている硼
酸、無水硼酸などが挙げられる。また、GX−8076
の商品名で第一工業製薬(株)より市販されている該カ
ルシウム塩を使用しても良い。
【0009】本発明に使用する無水珪酸はその平均粒径
が0.005〜20μmのものである。0.005μm
より細かいものは、かさばるため樹脂とのブレンドが困
難となり、また、20μmを超えると、洗浄時にフィル
ムやシ−トの穴あきが起きやすくなる。該無水珪酸の使
用割合は0.1〜1.5重量%、好ましくは0.3〜
1.3重量%である。該使用割合が0.1重量%未満で
は、押出機内の洗浄効果が小さく、また、1.9重量%
を超えると、洗浄時にフィルムやシ−トの穴あきが起き
やすくなる。該無水珪酸も通常市販されているものを使
用すれば良い。
【0010】本発明の押出機内洗浄用脂組成物には、必
要に応じて、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類や、カル
ナバ−ワックス、ポリエチレンワックス等のワックス類
を添加できる。本発明の組成物は、熱可塑性樹脂、高級
脂肪酸モノグリセライドの硼酸エステルのカルシュウム
塩もしくはマグネシウム塩および特定粒径の無水珪酸の
所定量を撹拌混合装置を用いて混合することによって得
られ、また、溶融混練温度170〜300℃で溶融混練
押出し、ペレット状にして得ることもできる。撹拌混合
装置としてはヘンセルミキサ−(商品名)、ス−パ−ミ
キサ−、タンブラ−ミキサ−、リボンブレンダ−などの
通常の撹拌混合装置を使用すれば良い。また押出機とし
ては、1軸押出機、2軸押出機、コニ−ダ−等を使用す
ることができる。ペレット化は押出されたストランドを
水中カット、霧中カットもしくは空中カットすればよ
い。
【0011】
【実施例】以下に実施例および比較例により、本発明を
具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるも
のではない。
【0012】
【実施例1】低密度ポリエチレン(メルトインデックス
(JISK6760:190℃)2.0g/10min の
ホモポリマ−)2.70Kg,直鎖状低密度ポリエチレン
(メルトインデックス(JISK6760:190℃)
0.4g/10min のホモポリマ−)2.00Kg、高級
脂肪酸モノグリセライドを原料とする硼酸エステルのカ
ルシュウム塩(GX−8076、第一工業製薬(株)
製)0.25Kg、平均粒径1.8μmの無水珪酸(サイ
ロイド(商標)244、富士デビソン(株)製)0.0
4Kg、ステアリン酸亜鉛0.01Kgを内容積20Lの高
速ミキサ−にて回転数500rpm で2分間撹拌して混合
した。この混合物をL/Dが30で、シリンダ−径が3
0mmの2軸押出機に供給し、シリンダ−温度190℃、
ダイス温度200℃の条件でストランドを押出し、水槽
中で冷却し、ペレタイザ−でカットして乳白色で粒状の
押出機内洗浄用樹脂組成物を得た。この押出機内洗浄用
樹脂組成物を用いて下記の洗浄テストを実施した。
【0013】シリンダ−径が40mmのインフレ−ション
用押出機のホッパ−に低密度ポリエチレン(メルトイン
デックス5.0g/10min)5.0Kgとグリ−ン色
カラ−マスタ−バッチ0.1Kgをブレンドしたものを投
入して、シリンダ−温度及びダイス温度200℃の条件
でインフレ−ションフィルムを製膜し、ロ−ルで冷却
し、巻き取りを行った。ホッパ−中の原料が無くなる寸
前に、前記洗浄用樹脂組成物3Kgをホッパ−に投入して
連続して押し出した。押出機のモ−タ−のアンペア変
動、樹脂圧、吐出量の変動は殆ど無く、インフレ−ショ
ンフィルムの穴あきもなく、先行品に引き続き連続して
巻き取るとができた。 グリ−ン色は洗浄用樹脂組成物
を流し始めて10分できえた。ホッパ−中の洗浄用樹脂
組成物が無くなる寸前に、無色の低密度ポリエチレン
(メルトインデックス5.0g/10min)を投入し
て連続して押出し、インフレ−ションフイルムを製膜し
た。押出機のモ−タ−のアンペア変動、樹脂圧、吐出量
の変動は殆ど無く、インフレ−ションフィルムの穴あき
もなく、洗浄用樹脂組成物に引き続き連続して巻き取る
とができた。低密度ポリエチレンを流し始めて6分で洗
浄用樹脂組成物の影響が無くなり、均一な半透明なフィ
ルムが得られた。このときまでに消費した低密度ポリエ
チレンは1.7Kgであった。
【0014】
【比較例1】実施例1と同じインフレーション用押出機
で、実施例1に準拠してインフレ−ションフィルムを製
膜し、ロ−ルで冷却し、巻き取りを行い、押出機内洗浄
用樹脂組成物を使用せずに無色の低密度ポリエチレン
(メルトインデックス5.0g/10min)を投入し
て連続して押し出した。押出機のモ−タ−のアンペア変
動、樹脂圧、吐出量の変動は殆ど無く、インフレ−ショ
ンフィルムの穴あきもなく、先行品に引き続き連続して
巻き取るとができたが、グリ−ン色が消えるまでに90
分かかり、消費した低密度ポリエチレンは25Kgであっ
た。
【0015】
【比較例2】低密度ポリエチレン(メルトインデックス
(JISK6760:190℃)2.0g/10min の
ホモポリマ−)2.62Kg,直鎖状低密度ポリエチレン
(メルトインデックス(JISK6760:190℃)
0.4g/10min のホモポリマ−)2.00Kg、高級
脂肪酸モノグリセライドを原料とする硼酸エステルのカ
ルシュウム塩(GX−8076(商品名)第一工業製薬
(株)製)0.25Kg、平均粒径1.8μmの無水珪酸
(サイロイド(商標)224富士デビソン(株)製)
0.12Kg、ステアリン酸亜鉛0.01Kgを内容積20
Lの高速ミキサ−にて回転数500rpm で2分間撹拌し
て混合した。この混合物を実施例1に準拠して溶融混練
押出し、粒状の洗浄用樹脂組成物を得た。
【0016】ついで、実施例1と同じインフレ−ション
用押出機で、同条件でインフレ−ションフィルムを製膜
し、ロ−ルで冷却し、巻き取りを行い、上記洗浄用樹脂
組成物3Kgを実施例1と同様の方法で押し出した。グリ
−ン色は11分で消えた。しかし、インフレ−ションフ
ィルムに穴あきを生じてチュ−ブが潰れて、連続して巻
き取れなくなった。無色の低密度ポリエチレン(メルト
インデックス5.0g/10min)に切り替えてか
ら、再び巻き取りを実施した。再スタ−トから安定した
フィルムが出始めるまでに40分かかり、消費した低密
度ポリエチレンは12Kgであった。
【0017】
【比較例3】低密度ポリエチレン(メルトインデックス
(JISK6760:190℃)2.0g/10min の
ホモポリマ−)2.70Kg,直鎖状低密度ポリエチレン
(メルトインデックス(JISK6760:190℃)
0.4g/10min のホモポリマ−)2.00Kg、高級
脂肪酸モノグリセライドを原料とする硼酸エステルのカ
ルシュウム塩(GX−8076(商品名)第一工業製薬
(株)製)0.25Kg、平均粒径36.8μmの無水珪
酸(サイロイド(商標)富士デビソン(株)製)0.0
4Kg、ステアリン酸亜鉛0.01Kgを内容積20Lの高
速ミキサ−にて回転数500rpm で2分間撹拌して混合
した。この混合物を実施例1と同じ条件で押し出し、粒
状の洗浄用樹脂組成物を得た。
【0018】ついで、実施例1と同じインフレ−ション
用押出機で、同条件でインフレ−ションフィルムを製膜
し、ロ−ルで冷却し、巻き取りを行い、上記洗浄用樹脂
組成物3Kgを実施例1と同様の方法で押し出した。グリ
−ン色は13分で消えた。しかし、インフレ−ションフ
ィルムに穴あきを生じてチュ−ブが潰れて、連続して巻
き取れなくなった。無色の低密度ポリエチレン(メルト
インデックス5.0g/10min)に切り替えてか
ら、再び巻き取りを実施した。再スタ−トから安定した
フィルムが出始めるまでに45分かかり、消費した低密
度ポリエチレンは13Kgであった。なお、実施例1と比
較例1〜3における洗浄時間と使用材料を表1にまとめ
て示した。
【0019】
【実施例2】ポリスチレン(メルトフロ−インデックス
(JISK7210:200℃)1.6g/10min の
ホモポリマ−)4.54Kg、高級脂肪酸モノグリセライ
ドを原料とする硼酸エステルのマグネシウム塩(市販品
であればその品名を具体的に記載)0.40Kg、平均粒
径11.3μmの無水珪酸(市販品であればその品名を
具体的に記載)0.05Kg、ステアリン酸マグネシウム
0.01Kgを内容積20Lの高速ミキサ−にて回転数5
00rpm で2分間撹拌して混合した。この混合物を実施
例1と同じ条件で溶融混練、押出し、粒状の押出機内洗
浄用樹脂組成物を得た。
【0020】ついで、シリンダ−径が40mmのインフレ
−ション用押出機のホッパ−にポリスチレン(メルトフ
ロ−インデックス2.5g/10min )5.0Kgとブル
−色カラ−マスタ−バッチ0.1Kgをブレンドしたもの
を投入して、シリンダ−温度及びダイス温度200℃の
条件でインフレ−ションフィルムを製膜し、ロ−ルで冷
却し、巻き取りを行った。ホッパ−中の原料が無くなる
寸前に、前記洗浄用樹脂組成物3Kgをホッパ−に投入し
て連続して押し出した。押出機のモ−タ−のアンペア変
動、樹脂圧、吐出量の変動は殆ど無く、インフレ−ショ
ンフィルムの穴あきもなく、先行品に引き続き連続して
巻き取るとができた。 ブル−色は洗浄用樹脂組成物を
流し始めて10分できえた。ホッパ−中の組成物が無く
なる寸前に、無色のポリスチレン(メルトフロ−インデ
ックス2.5g/10min)を投入して連続して押し
出した。押出機のモ−タ−のアンペア変動、樹脂圧、吐
出量の変動は殆ど無く、インフレ−ションフィルムの穴
あきもなく、組成物に引き続き連続して巻き取るとがで
きた。ポリスチレンを流し始めて5分で組成物の影響が
無くなり、均一な透明フィルムが得られた。消費したポ
リスチレンは1.3Kgであった。
【0021】
【実施例3】高密度ポリエチレン(メルトインデックス
(JISK6760:190℃、2.16Kgf )0.3g/
10min のホモポリマ−)4.80Kg,高級脂肪酸モノ
グリセライドを原料とする硼酸エステルのカルシュウム
塩(GX−8076(商品名)第一工業製薬(株)製)
0.17Kg、平均粒径1.8μmの微粒子無水珪酸(サ
イロイド(商標)富士デビソン(株)製)0.02Kg、
ステアリン酸カルシュウム0.01Kgを内容積20Lの
高速ミキサ−にて回転数500rpm で2分間撹拌して混
合した。この混合物を実施例1と同じ条件で溶融混練押
出し、粒状の押出機内洗浄用樹脂組成物を得た。シリン
ダ−径が40mmのインフレ−ション用押出機のホッパ−
に高密度ポリエチレン(メルトインデックス2.5g/
10min )5.0Kgとブル−色カラ−マスタ−バッチ
0.1Kgをブレンドしたものを投入して、シリンダ−温
度及びダイス温度230℃の条件でインフレ−ションフ
ィルムを製膜し、ロ−ルで冷却し、巻き取りを行った。
【0022】ついで、実施例1と同様、押出機内洗浄用
樹脂組成物3Kgを流し、引き続き無色高密度ポリエチレ
ン(メルトインデックス)2.5g/10min )で置換
した。 実施例1と同様、インフレ−ションフィルムを
巻き取りながら洗浄できた。ブル−色は洗浄用樹脂組成
物を流し始めて12分で消え、高密度ポリエチレンで置
換しはじめて、7分で組成物の影響が無くなり、均一な
半透明フィルムが得られた。消費した高密度ポリエチレ
ンは1.7Kgであった。
【0023】
【実施例4】ポリプロピレン(メルトフロ−レ−ト(J
ISK6758:230℃)1.0g/10min のホモ
ポリマ−)4.30Kg、高級脂肪酸モノグリセライドを
原料とする硼酸エステルのカルシウム塩(GX−807
6(商品名)第一工業製薬(株)製)0.60Kg、平均
粒径1.8μmの微粒子無水珪酸(サイロイド(商標)
富士デビソン(株)製)0.08Kg、ステアリン酸マグ
ネシュウム0.02Kgを内容積20Lの高速ミキサ−に
て回転数500rpm で2分間撹拌して混合した。この混
合物を実施例3と同じ条件で溶融混練、押出し、粒状の
押出機内洗浄用樹脂組成物を得た。
【0024】ついで、シリンダ−径が40mmのインフレ
−ション用押出機のホッパ−にポリプロピレン(メルト
フロ−レ−ト1.7g/10min )5.0Kgとブル−色
カラ−マスタ−バッチ0.1Kgをブレンドしたものを投
入して、シリンダ−温度及びダイス温度230℃の条件
でインフレ−ションフィルムを製膜し、ロ−ルで冷却
し、巻き取りを行った。その後、実施例3と同様、洗浄
用樹脂組成物3Kgを流し、引き続き無色ポリプロピレン
(メルトフロ−レ−ト)3.0g/10min )で置換し
た。実施例3と同様、インフレ−ションフィルムを巻き
取りながら洗浄できた。ブル−色は組成物を流し始めて
13分で消え、ポリプロピレンで置換しはじめて、9分
で組成物の影響が無くなり、均一な半透明フィルムが得
られた。消費したポリプロピレンは2.0Kgであった。
【0025】
【実施例5】ポリ塩化ビニル(重合度800のホモポリ
マ−)4.40Kg、MS樹脂(メルトフロ−インデック
ス(JISK6870)1.3g/10min )0.35
Kg、高級脂肪酸モノグリセライドを原料とする硼酸エス
テルのカルシュウム塩(GX−8076(商品名)第一
工業製薬(株)製)0.17Kg、平均粒径0.7μmの
微粒子無水珪酸0.02Kg、ステアリン酸カルシュウム
0.01Kg、ステアリン酸亜鉛、ジオクチル錫ラウレ−
ト0.05Kgを内容積20Lの高速ミキサ−にて回転数
500rpm で2分間撹拌して混合した。この混合物をシ
リンダ−およびダイス温度180℃で溶融混練、押出
し、粒状の押出機内洗浄用樹脂組成物を得た。
【0026】ついで、シリンダ−径が40mmのインフレ
−ション用押出機のホッパ−に黒色ポリ塩化ビニルペレ
ット(重合度700のコンパウンド)5.0Kgを投入し
て、シリンダ−温度及びダイス温度180℃の条件でイ
ンフレ−ションフィルムを製膜し、ロ−ルで冷却し、巻
き取りを行った。引き続き押出機内洗浄用樹脂組成物3
Kgを流し、更に無色ポリ塩化ビニルペレット(重合度7
00のコンパウンド)で機内を洗浄した。実施例3と同
様、インフレ−ションフィルムを巻き取りながら洗浄で
きた。黒色は組成物を流し始めて12分で消え、ポリ塩
化ビニルペレットで洗浄しはじめて、8分で洗浄用樹脂
組成物の影響が無くなり、均一な透明フィルムが得られ
た。消費したポリ塩化ビニルペレットは2.0Kgであっ
た。
【0027】
【実施例6】ポリ塩化ビニル(重合度800のホモポリ
マ−)4.50Kg、AS樹脂(メルトフロ−インデック
ス(JISK6870)1.0g/10min )0.20
Kg、ABS樹脂(メルトフロ−インデックス(JISK
7210)11.0g/10min )0.10Kg、高級脂
肪酸モノグリセライドを原料とする硼酸エステルのカル
シュウム塩(GX−8076(商品名)第一工業製薬
(株)製)0.13Kg、平均粒径0.7μmの微粒子無
水珪酸0.02Kg、ステアリン酸カルシュウム0.01
Kg、ステアリン酸亜鉛、ジオクチル錫ラウレ−ト0.0
5Kgを内容積20Lの高速ミキサ−にて回転数500rp
m で2分間撹拌して混合した。この混合物を実施例5と
同じ条件で溶融混練、押出し、粒状の押出機内洗浄用樹
脂組成物を得た。
【0028】ついで、シリンダ−径が40mmのインフレ
−ション用押出機のホッパ−に黒色ポリ塩化ビニルペレ
ット(重合度700のコンパウンド)5.0Kgを投入し
て、シリンダ−温度及びダイス温度180℃の条件でイ
ンフレフィルムを製膜し、ロ−ルで冷却し、巻き取りを
行った。引き続き押出機内洗浄用樹脂組成物3Kgを流
し、更に無色ポリ塩化ビニルペレット(重合度700の
コンパウンド)で機内を洗浄した。実施例3と同様、イ
ンフレ−ションフィルムを巻き取りながら洗浄できた。
黒色は組成物を流し始めて8分で消え、ポリ塩化ビニル
ペレットで洗浄しはじめて、16分で組成物の影響が無
くなり、均一な透明フィルムが得られた。消費したポリ
塩化ビニルペレットは4.0Kgであった。
【0029】
【発明の効果】従来、インフレ−ションフィルムの製造
時の品種切り替えにおいて、洗浄用樹脂組成物を使用す
る場合チュ−ブの穴あきやパンクが起きるので、フィル
ムとして巻き取ることができず、押出機以降の運転を一
時停止して、機内の洗浄、置換作業に入らなければなら
なかった。また、再スタ−トにあたり、冷却ロ−ル、コ
ロナ放電装置、印刷装置、巻取機にフィルムを通し、更
にチューブの空気量調整、フィルムの厚さや偏肉の調整
など煩雑な作業を要していた。本発明の熱可塑性樹脂組
成物を使用することにより、装置を止めずに、連続して
製膜しながら品種切り替えを行うことができ、大幅な時
間短縮と洗浄に用いる後続樹脂の使用量を大幅に削減す
ることができる。また、品種切り替えに際して使用した
洗浄用樹脂組成物および洗浄用樹脂のフィルムは巻取り
が可能なため、かさばることもなく、容易に片付けおよ
び運搬ができる。
【0030】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C08K 13/02 3:36 5:09) (56)参考文献 特開 平2−180941(JP,A) 特開 昭63−66245(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 101/00 C08K 3/36 C08K 5/09 B29C 47/08 C11D 1/02 C11D 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂に、組成物に対して0.5〜
    15重量%の高級脂肪酸モノグリセライドの硼酸エステ
    ルのカルシウム塩および組成物に対して0.1〜1.5
    重量%の、平均粒径0.005〜20μmの無水珪酸と
    が含有されたインフレ−ションフィルム用押出機内洗浄
    用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂が低密度ポリエチレン、直鎖
    状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロ
    ピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、MS樹
    脂もしくはポリ塩化ビニルであるインフレ−ションフィ
    ルム用押出機内洗浄用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】押出機内洗浄用樹脂組成物がペレット状で
    ある請求項1記載のインフレ−ションフィルム用押出機
    内洗浄用樹脂組成物。
JP04269219A 1992-09-11 1992-09-11 インフレ−ションフィルム用押出機内洗浄用樹脂組成物 Expired - Lifetime JP3109627B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04269219A JP3109627B2 (ja) 1992-09-11 1992-09-11 インフレ−ションフィルム用押出機内洗浄用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04269219A JP3109627B2 (ja) 1992-09-11 1992-09-11 インフレ−ションフィルム用押出機内洗浄用樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0693187A JPH0693187A (ja) 1994-04-05
JP3109627B2 true JP3109627B2 (ja) 2000-11-20

Family

ID=17469331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04269219A Expired - Lifetime JP3109627B2 (ja) 1992-09-11 1992-09-11 インフレ−ションフィルム用押出機内洗浄用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3109627B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109689326B (zh) * 2016-10-27 2021-08-24 旭化成株式会社 清洗剂和树脂加工机械的清洗方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0693187A (ja) 1994-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940009003B1 (ko) 세척용 열가소성 수지 조성물
JPH03182535A (ja) 洗浄用樹脂組成物
JP3109627B2 (ja) インフレ−ションフィルム用押出機内洗浄用樹脂組成物
JPH0624724B2 (ja) 溶融混練装置洗浄用の熱可塑性樹脂組成物
JPH0788520B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
US10465146B2 (en) Cleaning agent for cleaning polymer processing equipment, method for producing it and its use
WO2007011045A1 (ja) パージング剤
JP3371565B2 (ja) 洗浄用添加剤
JP2774922B2 (ja) プラスチック加工機用洗浄組成物
JP3852185B2 (ja) 洗浄用熱可塑性樹脂組成物
JP3680453B2 (ja) 洗浄用熱可塑性樹脂組成物
JPH09217091A (ja) 洗浄用熱可塑性樹脂組成物
JPH0598072A (ja) 洗浄用熱可塑性樹脂組成物
EP1075370A1 (en) Polymer cleaning compositions and methods
JP3371534B2 (ja) 洗浄用樹脂組成物
JPH0443092B2 (ja)
JP7187726B1 (ja) 樹脂加工機械用洗浄剤、その製造方法、及び樹脂加工機械内の洗浄方法
JPH09216976A (ja) 洗浄用熱可塑性樹脂組成物
JPH0560768B2 (ja)
JP2823488B2 (ja) 難燃性樹脂洗浄用樹脂組成物
JPH02206636A (ja) 洗浄用樹脂組成物
CN112236281B (zh) 用于清洁塑料成型机和混合机的净化化合物
JP3371554B2 (ja) 洗浄用樹脂組成物
JP2883376B2 (ja) フイルムおよびその製造法
JP2811380B2 (ja) 洗浄用樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term