JP2883376B2 - フイルムおよびその製造法 - Google Patents

フイルムおよびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は膜厚が均等なポリビニルアルコール系樹脂か
らなるフイルムおよびその製造法に関する。
B.従来の技術 ポリビニルアルコール系樹脂のフイルムは、その優れ
た機械的性質に加え、印刷性および透明性等の優れた特
性のために、包装用、離型用、農業用、産業資材用およ
び水溶性フイルム用等に広く用いられており、とりわけ
包装用フイルムとして賞用されている。
このポリビニルアルコール系樹脂からなるフイルムと
しては、従来、キヤステイング法と溶融押出法により得
られたものが知られている。
キヤステイング法とは、原料ポリビニルアルコール系
樹脂の水等の溶剤に溶かし、回転する乾燥ドラムまたは
ベルト上にスリツトを通じて流延するか、ロールコータ
ーによって塗布した後、ドラムまたはベルト上にて乾燥
し、フイルムとする方法である。しかし、この方法は溶
剤の蒸発に要するエネルギーコストが大きく、またフイ
ルムの生産速度が遅くなり、生産コストが大きくなると
いう欠点を有している。
一方、溶融押出法はポリビニルアルコール系樹脂の融
点が可塑剤の添加によって低下することを利用して、特
殊な溶解、混練、脱泡機構を持った押出製膜機にて溶融
押出製膜する方法が主に用いられている。また、ポリビ
ニルアルコール系樹脂のけん化度を下げたり、他のモノ
マー成分と共重合させることにより、融点を低下させ、
可塑剤を添加しないで溶融押出製膜する方法も知られて
いる。しかし、ポリビニルアルコール系樹脂を溶融押出
製膜する場合、ダイから押し出されたウエブが押出直後
に収縮し、フイルムの両端の膜厚が厚くなるいわゆるネ
ツキング現象が起こり、均等な厚みを有するフイルムを
得るには、フイルムの両端部分をカツトする必要が生
じ、そのために使用するポリビニルアルコール系樹脂の
歩留まりを低下させ、生産コストの上昇を招いている。
C.発明が解決しようとする課題 本発明の目的はけん化度を40〜83モル%に低下するこ
とにより融点を低下させたポリビニルアルコール系樹脂
を溶融押出製膜する際に、ネツキング現象を抑え、膜厚
の均等なフイルムおよびその製造法を提供することにあ
る。
D.課題を解決するめたの手段 本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、けん化度を40〜
83モル%に低下することにより、融点を低下させたポリ
ビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量(w)と数
平均分子量(n)の比(wn)を2.8以上にするこ
とにより、溶融押出製膜する際のネツキング現象を小さ
く抑え、膜厚の均等なフイルムが得られることを見出だ
し、本発明を完成するに至ったものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
溶融押出製膜に用いるポリビニルアルコール系樹脂
は、押し出しダイから冷却ロールの間までの部分で、押
し出された溶融ポリビニルアルコール系樹脂のウエブの
横幅が収縮するいわゆるネツキング現象が起きにくいポ
リビニルアルコール系樹脂でなければならない。このよ
うな特性をポリビニルアルコール系樹脂に付与するため
には、ポリビニルアルコール系樹脂の重合度分布を広く
することが必要であり、重合度分布としてはwn
2.8以上、好ましくは3.0以上、さらに好ましくは3.3以
上が好ましい。wnが2.8未満の場合には、押し出
しダイから冷却ロールの間までの部分で、押し出された
溶融ポリビニルアルコール系樹脂のウエブの横幅が収縮
するいわゆるネツキング現象が顕著に発生し、膜厚が均
一なフイルムが得られない。
従来の重合度4000以下のポリビニルアルコール系樹脂
は、溶液重合で得られた物であれ、けん濁重合またはエ
マルジヨン重合で得られた物であれ、そのwnは、
2.8未満であり、本発明に用いることはできない。
本発明のwnが2.8以上である重合度分布が広い
ポリビニアルコール系樹脂は、予め異なる重合度となる
ように別々に重合したポリビニルアルコールをブレンド
した後にけん化する方法とか、予め異なる重合度となる
ように別々に重合したポリビニルエステルを別々にけん
化した後にブレンドする方法、ポリビニルエステルを複
数の重合槽を用いて連続重合中に重合が進んだポリビニ
ルエステル溶液を前の重合槽に一部フイードバツクし、
得られたポリビニルエステルをけん化する方法等があげ
られる。
本発明において使用するポリビニルアルコール系樹脂
は溶融押出製膜するため、その溶融特性が溶融押出製膜
しやすいものである事が必要である。それに適したポリ
ビニルアルコール系樹脂としては溶融粘度から、該樹脂
中のビニルアルコール単位の含有量(けん化度)が40〜
83モル%である。また該樹脂の粘度平均重合度としては
特に制限はないが、40〜5000が好ましく、50〜2000がよ
り好ましく、100〜1000がさらにより好ましい。
本発明のポリビニアルコール系樹脂は、ポリビニルエ
ステルの加水分解あるいはアルコリシスにより製造され
る。本発明におけるポリビニルエステルとはビニルエス
テルの単独重合体、ビニルエステル相互の共重合体、及
びビニルエステルと他のエチレン性モノマーとの共重合
体が含まれる。ビニルエステルとしては炭素数1〜25の
脂肪酸のビニルエステルが好ましく、炭素数1〜12の脂
肪酸のビニルエステルがさらに好ましく、その中でもポ
リ酢酸ビニルが特に好ましい。
本発明で使用するポリビニルアルコール系樹脂は、他
のモノマーと共重合を行なっても良く、また連鎖移動剤
を使用してポリマー未満を修飾したものも使用できる。
ビニルエステルと共重合するエチレン性モノマーとして
は、ビニルエステルと共重合可能なものであれば、特に
制限はなく、例えば、エチレン、プロピレン、n−ブテ
ン、イソブテン、1−ヘキサデセン等のα−オレフイン
類、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等
のハロゲン含有単量体、(メタ)アクリル酸、フマル
酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸等のカルボン酸含有単量体及びその塩、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸
エステル類、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、
マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、クロトン
酸ジメチル等のエステル類、メチルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ラウリル
ビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニル
エーテル類、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メ
タアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有の単量体及び
その塩、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、N−t−ブトキシ(メタ)アクリルアミド、N
−t−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピ
ロリドン等のアミド共含有の単量体、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基含有の単量
体、(メタ)アクリルアミド−プロピル−トリメチルア
ンモニウムクロリド等の4級アンモニウム塩含有の単量
体、ビニルヒドロキシシラン、(メタ)アクリル酸−3
−トリメトキシシリルプロピル等のシリル基含有の単量
体、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、イ
ソプロペニルアルコール等の水酸基含有の単量体、アリ
ルアセテート、ジメチルアリルアセテート、イソプロペ
ニルアセテート等のアセチル基含有の単量体等があげら
れる。
これらの中でも、N−ビニルピロリドン、イタコン
酸、アリルアルコール、(メタ)アクリルアミド−プロ
ピル−トリメチルアンモニウムクロリド、アリルスルホ
ン酸塩等が特に好ましい。
本発明において使用できる可塑剤としては特に制限は
ないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、
分子量600以下のポリエチレングリコール、トリメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチ
レングリコール、ヘキサメチレングリコール、プロピレ
ングリコール等のグリコール類、グリセリン、1,3−ブ
タンジオール、2,3−ブタンジオール等のジオール類、
トリメチロールプロパン、ジグリセリン、3−メチル−
1,3,5−ペンタントリオール、20%以下の少量の水等が
挙げられる。
これらの可塑剤のうち、特に好ましいものとしてはグ
リセリン、エチレングリコール等が挙げられる。
これらの可塑剤の添加量としては、ポリビニルアルコ
ール系樹脂100部に対して50部以下、好ましくは30部以
下、さらに好ましくは15部以下である。
本発明で使用する溶融押出製膜機としては、樹脂を1
軸あるいは2軸以上の複数のスクリユーを有する押し出
し機にTダイを取りつけ、押し出し機中で溶融させた樹
脂をTダイよりウエブとして押し出し、冷却ロールにて
冷却、固化することによりフイルムを製造する装置であ
れば良く、Tダイの幅、形状およびTダイから冷却ロー
ルまでのエアーギヤツプについては特に限定されるもの
ではない。
本発明で使用されるポリビニルアルコール系樹脂の形
状としては、ペレツト、チツプ、フレーク、粉砕された
粒子状等が挙げられるが、溶融押出製膜機に仕込む際に
噛み込み不良等のトラブルが生じなければ、これらの形
状以外のものを使用しても一向に差しつかえない。
また、本発明において使用するポリビニルアルコール
系樹脂には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、滑剤、着色剤、充填材、熱安定化剤等を加えること
も出来る。
また、他の高分子化合物も、本発明の作用効果が阻害
されない程度にブレンドすることができる。
E.実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例により、何ら限定されるもでは
ない。
以下の実施例において「部」は「重量部」を示す。
また実施例中で、重合度とは、完全けん化ポリビニル
アルコールとしたポリビニルアルコール系樹脂水溶液の
極限粘度を測定することによって得られた粘度平均重合
度のことである。
また、実施例中でwnとあるのは、ポリビニルア
ルコール系樹脂を再酢化し、ポリ酢酸ビニルにしたもの
をゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイーを用いて測
定した値である。
実施例1 重合度300、wn=2.7のポリ酢酸ビニル80部と重
合度1700、wn=2.7のポリ酢酸ビニル20部をメタ
ノール溶液で混合した後、アルカリ触媒を投入して、そ
の酢酸ビニル部分の60モル%をけん化した後、乾燥し、
重合度600、wn=3.6のポリビニルアルコール系樹
脂を得た。
得られたポリビニルアルコール系樹脂をダイリツプ幅
360mmのTダイを取りつけたスクリユー径40mmの1軸押
し出し機の供給口に供給し、第1ゾーン100℃、第2ゾ
ーン160℃、第3ゾーン200℃、ダイ200℃の温度条件で
スクリユー回転数80rpmで押し出し、エアーギヤツプ6cm
を経由して、冷却ロールに導き、60℃の冷却ロールで冷
却しながら、速度20m/minで巻取り、厚さ40μmのフイ
ルムを得た。
溶融押出製膜装置運転時の運転状況は良好であり、得
られたフイルムの幅は340mmあり、著しいネツキング現
象は発生しなかつた。
比較例1 wn=2.7のポリ酢酸ビニルをけん化、乾燥し、
重合度600、wn=2.7のけん化度61モル%のポリビ
ニルアルコール系樹脂を得た。得られたポリビニルアル
コール系樹脂を実施例1と同様の方法で溶融押出製膜
し、厚さ40μmのフイルムを得た。
溶融押し出し製膜装置の運転時、著しいネツキング現
象が発生し、得られたフイルムの幅が280mmとなったた
め、厚みの均等なフイルムを得るためにはウエブの両端
のいわゆるミミ部分を大きくカツトオフしてやる必要が
あり、そのための製品ロスが大きくなった。
実施例2 重合度300、wn=2.7のポリ酢酸ビニル87部と重
合度1700、wn=2.7のポリ酢酸ビニル13部をメタ
ノール溶液で混合した後、アルカリ触媒を投入してその
酢酸ビニル部分の60モル%をけん化した後、乾燥し、重
合度500、wn=3.3、けん化度60モル%のポリビニ
ルアルコール系樹脂を得た。得られたポリビニルアルコ
ール系樹脂を実施例1と同様の方法で溶融押出製膜し、
厚さ40μmのフイルムを得た。
溶融押し出し製膜装置の運転時の運転状況は良好であ
り、得られたフイルムの幅は330mmあり、著しいネツキ
ング現象は発生しなかつた。
実施例3 4モル%のN−ビニルピロリドンを共重合したポリ酢
酸ビニルにアルカリ触媒を投入して、その酢酸ビニル部
分の82モル%をけん化した後、乾燥して、得られた重合
度500、wn=2.7のポリビニルアルコール系樹脂80
部と4モル%のN−ビニルピロリドンを共重合したポリ
酢酸ビニルにアルカリ触媒を投入してその酢酸ビニル部
分の86モル%をけん化した後、乾燥して、得られた重合
度1700、wn=2.7のポリビニルアルコール系樹脂2
0部を混合して重合度940、wn=3.1、けん化度83
モル%のポリビニルアルコール系樹脂を得た。
このポリビニルアルコール系樹脂100部に対し、グリ
セリン7部を可塑剤として加えた組成物について、ダイ
リツプ幅550mmのTダイを取りつけたスクリユー径40mm
の1軸押し出し機の供給口に供給し、第1ゾーン130
℃、第2ゾーン180℃、第3ゾーン180℃、ダイ180℃の
温度条件で、スクリユー回転数80rpmで押し出し、エア
ーギヤツプ6cmを経由して、冷却ロールに導き、60℃の
冷却ロールで冷却しながら、速度8m/minで巻取り、厚さ
70μmのフイルムを得た。
溶融押出製膜した運転時の運転状況は良好であり、得
られたフイルムの幅は500mmであり、著しいネツキング
現象は発生しなかつた。
比較例2 4モル%のN−ビニルピロリドンを共重合したw
n=2.7のポリ酢酸ビニルをけん化、乾燥し、重合度53
0、wn=2.7、その酢酸ビニル部分のけん化度80モ
ル%のポリビニルアルコール系樹脂を得た。
このポリビニルアルコール系樹脂100部に対し、グリ
セリン7部を可塑剤として加えた組成物について、実施
例3と同様の方法で溶融押出製膜し、厚さ70μmのフイ
ルムを得た。
溶融押出製膜装置の運転時、著しいネツキング現象が
発生し、得られたフイルムの幅が430mmとなったため、
厚みの均等なフイルムを得るためにはウエブの両端のい
わゆるミミ部分を大きくカツトオフしてやる必要があ
り、そのための製品ロスが大きくなった。
実施例4 重合度200、wn=2.6のポリ酢酸ビニル86重量部
と重合度4000、wn=2.6の酢酸ビニル14部をメタ
ノール溶液で混合した後、アルカリ触媒を投入してその
酢酸ビニル部分の60モル%をけん化した後、乾燥し、重
合度500、wn=8、けん化度55モル%のポリビニ
ルアルコール系樹脂を得た。得られたポリビニルアルコ
ール系樹脂をダイリツプ幅360mmのTダイを取りつけた
スクリユー径40mmの1軸押し出し機の供給口に供給し、
第1ゾーン100℃、第2ゾーン160℃、第3ゾーン200
℃、ダイ200℃の温度条件でスクリユー回転数80rpmで押
し出し、エアーギヤツプ6cmを経由して、冷却ロールに
導き、60℃の冷却ロールで冷却しながら、速度20m/min
で巻取り、厚さ40μmのフイルムを得た。
溶融押出製膜装置の運転時の運転状況は良好であり、
得られたフイルムの幅は345mmであり、著しいネツキン
グ現象は発生しなかつた。
実施例1〜4、比較例1〜2における溶融押出製膜装
置の運転時のネツキング性について、表1にまとめた。
表中の運転時のネツキング性の評価基準を以下に示
す。
○:製膜されたフイルムの幅がダイリツプ幅の90%より
広い。
△:製膜されたフイルムの幅がダイリツプ幅の90%未満
80%以上である。
×:製膜されたフイルムの幅がダイリツプ幅の80%より
狭い。
比較例3 重合度700、w/n=3.2、けん化度99モル%のポリ
ビニルアルコールを水に溶解し、濃度10重量%のポリビ
ニルアルコール水溶液を調整した。この水溶液をポリエ
チレンテレフタレート製フィルムの上に流延し、60℃で
乾燥することにより、縦300mm,横300mm,厚さ40μmのポ
リビニルアルコールフィルムを得た。該フィルムは、非
常に硬く、曲げると割れてしまうことから、包装用には
適さないことが判明した。
比較例4 重合度700、w/n=3.2、けん化度88モル%のポリ
ビニルアルコールを用いて、実施例1と同様の方法によ
り溶融押出製膜を試みたが、溶融状態が不十分であり、
膜厚斑が激しいものしか得られず、満足なフィルムは得
られなかった。
比較例5 重合度700、w/n=3.2、けん化度88モル%のポリ
ビニルアルコール100部に対して、平均分子量350のポリ
エチレングリコール10部を配合したものを用いて、実施
例1と同様の方法により溶融押出製膜をして、厚さ40μ
mのポリビニルアルコールフィルムを得た。該フィルム
のネッキングの程度は実施例1と同程度であったが、フ
ィルムが濁っており、さらにフィルム表面にべたつきが
認められた。この理由は、ポリビニルアルコールのけん
化度が高いために、可塑剤であるポリエチレングリコー
ルとの相溶性が低下し、ポリエチレングリコールがフィ
ルム表面にブリードしているためと推定される。
F.発明の効果 本発明によれば、けん化度を40〜83モル%に低下する
ことにより融点を低下させて、溶融押出製膜できるよう
にしたポリビニルアルコール系樹脂を溶融押出製膜する
際のネツキング現象を小さく抑えられ、膜厚の均一なフ
イルムが得られる。その結果、カツトオフされるミミ部
分を少なくすることが可能になり、使用する樹脂の歩留
まりを向上させ、ポリビニルアルコール系樹脂フイルム
を効果的に生産することができる。
また本発明のポリビニルアルコール系樹脂からなるフ
イルムの用途としては、例えば、水溶性フイルム等が挙
げられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 7:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 5/00 - 5/02 C08J 5/12 - 5/22 C08L 29/00 - 29/14 B29C 47/00 - 47/96

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均分子量(w)と数平均分子量
    (n)の比(w/n)が2.8以上であって、けん化
    度が40〜83モル%のポリビニルアルコール系樹脂を溶融
    押出製膜して得られたフイルム。
  2. 【請求項2】重量平均分子量(w)と数平均分子量
    (n)の比(w/n)が2.8以上であって、けん化
    度が40〜83モル%のポリビニルアルコール系樹脂を溶融
    押出製膜することを特徴とする請求項1記載のフィルム
    の製造法。
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