JP3109177U - 手すり用架台 - Google Patents
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Abstract
【課題】使い勝手がよく取付け工事が簡単で部品点数の少ない手すり用架台を提供する。
【解決手段】本考案による手すり用架台は、円筒形手すりを支えて壁面に固定するために設けられる架台であって、本架台は、内部が中空で、前記壁面と接して1つのボルト装着用の通孔を有する後方取付け面と、後方取付け面から前方斜め上方に傾斜して設けられた凹形湾曲面と、凹形湾曲面の上方に位置し複数のネジ孔を有する凹形円弧状の手すり装着面と、前方上部から下方後部に向かって傾斜した開口部と、前記開口部に嵌め込まれる蓋とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】本考案による手すり用架台は、円筒形手すりを支えて壁面に固定するために設けられる架台であって、本架台は、内部が中空で、前記壁面と接して1つのボルト装着用の通孔を有する後方取付け面と、後方取付け面から前方斜め上方に傾斜して設けられた凹形湾曲面と、凹形湾曲面の上方に位置し複数のネジ孔を有する凹形円弧状の手すり装着面と、前方上部から下方後部に向かって傾斜した開口部と、前記開口部に嵌め込まれる蓋とを有する。
【選択図】図1
Description
本考案は、手すりを壁面に取り付けるための手すり用架台に関する。
一般家庭やマンションの階段や通路の壁面に設けられる手すりには様々なものがある。一般的な手すりは、通常、その高さは75〜80cmに設置され、手すりの太さは32〜36mmである。また、手すりの端部は、袖などが引っかからないように配慮されて、壁面側もしくは地面側に曲げられる場合もある。手すり用架台は、手すりの真下側を支えて下方に延びる形状に形作られることが望ましい。これは、手すりを真横で支持すると指がぶつかるため、手すりから手を離す必要が生じて危険なためである。
2000年の建築基準法改正で、階段の片側には手すりをつけることが義務化されている。ここでは、手すりの張出し長が10cm以下の場合は、階段の有効幅から除外される規定となっている。例えば、階段の幅が80cmで、その内側に張出し長が10cm以下の手すりが設けられた場合、階段の幅は70cmではなく80cmとして認められる。従って、汎用品として使用する手すり用架台は、張出し長が10cm以下であることが望ましい。
従来の手すり用部材は、数本のネジで壁面に固定される台座と、この台座に取り付けられ、台座に回動可能に取り付けられ、上方に湾曲した形状で、手すりの受座となるジョイント部の2つの鋳物部材からなる。(特許文献1、2参照)
従来の手すり用部材については、次のような改善が望まれていた。(1)2つの鋳物部材を1つにすること。(2)数本の台座用ネジを1本にすること。(3)壁面から手すりの最外周面までの張出し長さを10cm以下とすること。
特開平7−217139号公報
特開平11−131742号公報
本考案の目的は、前記のような要望に応えるもので、使い勝手がよく、取付け工事が簡単で、部品点数の少ない手すり用架台を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本考案による手すり用架台は、円筒形手すりを支えて壁面に固定するために設けられる架台であって、前記架台は、内部が中空で、前記壁面と接して1つのボルト装着用の通孔を有する後方取付け面と、前記後方取付け面から前方斜め上方に傾斜して設けられた凹形湾曲面と、前記凹形湾曲面の上方に位置し複数のネジ孔を有する凹形円弧状の手すり装着面と、前方上部から下方後部に向かって傾斜した開口部と、前記開口部に嵌め込まれる蓋とを有することを特徴とする。
本考案による手すり用架台によれば、(1)壁に取り付けられる台座と、手すりと台座をつなぐジョイント部をまとめたから、蓋は別にして手すり用架台を鋳物部材1つで製作できる。(2)そして、ボルト1本で壁面に取り付けるから、手すりの取付け角度が自在である。(3)手すり用架台の前方から後方下方に向かって傾斜した開口部の蓋を外した状態では、内部の中空部に工具を挿入して、ボルトは水平方向に、ネジは下から上への垂直方向に取り付けることができる。蓋を付けた状態では、アンカーボルトやネジが外部からは見えないので高級感が出せる。(4)手すり用架台と手すりは常に直交して装着し、手すり用架台間の取付け間隔を決めて工場であらかじめ組み立てておける。手すりの取付け角度が変更になっても、そのまま使用できる。
以下、図面を参照して、本考案による手すり用架台について説明する。
図1は、手すり用架台の斜視図である。図1に示すように、手すり用架台1は、円筒形手すり2を支えて壁面に固定される。手すり用架台1は、一体構造形の鋳物部材で構成され、はめ込み式の蓋3を有する。手すり用架台1は、内部が中空で周囲が複数の平面と曲面で囲まれた構造を有する。ここで、壁面は、図1の矢印で示す方向において、後方側に位置するものとする。蓋3は前方側に位置するものとする。
手すり用架台1は、壁面と接する後方取付け面10と、後方取付け面10から前方斜め上方に傾斜して設けられた凹形湾曲面11と、凹形湾曲面11の上方に位置し複数のネジ孔14を有する凹形円弧状の手すり装着面12と、蓋3が取り付けられる前方から後方下方に向かって傾斜した開口部13とを有する。図1において、蓋3を外すと内部の中空な空間が露出される。
手すり装着面12の凹形円弧状の形状は、円筒形手すり2の外周に適合させている。本実施例では、円筒形手すり2の径が35mmまたは36mmのいずれも手すり用架台1に取り付けることができる。円筒形手すり2はアルミ製のパイプで、その外周面には12本の溝を軸方向に沿って設け、手でつかんだ時にすべりにくい構造としている。円筒形手すり2の両端には樹脂製のキャップ28がはめ込まれる。
図2は、手すり用架台1を後方(壁面側)から見た斜視図である。図2に示すように、壁面と接する後方取付け面10には、1箇所にアンカーボルト装着用の通孔15が設けられる。アンカーボルトはコンクリート壁面への装着でよく使用される締結具である。後方取付け面10から前方斜め上方に向かって傾斜して設けられた凹形湾曲面11があるので、手すりをつかんでスライドさせても指がぶつからない。手すり用架台1は、円筒形手すり2の底部を手すり装着面12で支える。
図3は、手すり用架台1の平面図である。図3に示すように、手すり用架台1の上側には、凹形湾曲面11と、2つのネジ孔14のある手すり装着面12とを有する。手すり装着面12の左右方向の幅は、手すりの長手方向に延長せず、手すり用架台1の左右方向の幅に合わせている。腕のように張り出す構造ではないから、鋳型を簡単にできる。また、手すり用架台の前後方向の長さは70mm程度にすることができる。
図4は、手すり用架台1の図3のA−B断面図である。図4に示すように、手すり用架台1はアルミ製の鋳物でできており、内部は中空である。蓋3がはめ込める嵌合溝34が上方の前面側に設けられる。後方には壁面と接する後方取付け面10があり、中央部に1つの通孔15が設けられる。手すり装着面12には、ネジ孔14が内部に貫通して設けられる。孔16は、蓋3の突起部が挿入されてはめ込みを確実にするためのものである。ただし、蓋3が金属のアルミ製の場合、蓋に突起部を設けなくても、下方に垂れ下がることはなく嵌合溝34で十分支えることができる。
図5は、手すり用架台1の蓋の斜視図である。蓋3はアルミ平板材を加工したものである。手すり用架台1の嵌合溝34にはめ込むため、蓋3の上部を水平方向に折り曲げている。蓋3の下部も、手すり用架台1の底部に合わせて折り曲げている。
図6は、一般的なアンカーボルトのコンクリート壁面への取付け説明図である。まず、図6(a)に示すように、コンクリート壁25にドリル30で下穴29をあける。次に、図6(b)に示すように、アンカーボルト27を下穴29に挿入する。アンカーボルト27には、先端が膨らんだ芯捧33が挿入されており、これが切り込みのあるスリーブ部31を拡張させる。図6(c)に示すように、ハンマー32で芯捧をたたいて押し込むと、芯捧の先端の膨らんだ部分がスリーブ部31を拡張させるから、スリーブ部31が下穴29の壁面に食い込んで、アンカーボルトが固定される。図6(d)に示すように、ナットを外して手すり用架台を装着し、再びナットを締めることで取付け作業が完了する。
図7は、手すり用架台1のコンクリート壁面25への取付け断面図である。通孔15を介してアンカーボルト27が取り付けられ、手すり用架台1が壁面25に固定される。アンカーボルト27のナットを回す工具は、蓋3が外された状態では、水平方向に空間ができるので、容易に挿入して操作することができる。また、円筒形手すり2を手すり用架台に固定するネジ26は、手すり装着面12のネジ孔14を介して取り付けられる。ネジ26を締める工具は、蓋3が外された状態では、垂直方向に空間ができるので、下方側から容易に挿入して操作することができる。
図8は、階段24の側面に円筒形手すり2が、手すり用架台1でもって取り付けられた状態を示す取付け図である。手すりの高さLは、75〜80cmが好ましく、ここでは75cmとした。階段24の蹴り上(1段の高さ)は、21〜23cmが好ましい。階段24の踏み面は、23〜26cmが好ましい。踏み面は2cm程度、その下の段よりせり出すように蹴り込み部が設けられる。このような階段の傾斜にあわせて、手すりが取り付けられるが、図8に示すように、手すり用架台1の取付け間隔Wは、1m以下となるように設けられることが望ましい。また、手すり用架台1は、円筒形手すり2に、常に直交するように取り付けられるから、取付け間隔Wに基づいて事前に工場で組み立てておくことができる。現地での手すり2の取付け角度が急に変更になっても、取付け間隔Wがあっていれば、事前に工場で組み立てたものをそのまま使用できる。また、通孔15の位置は、どれも直線上にあって、取付け角度には依存しないので、取付け間隔Wさえ守れば、事前にアンカーボルト27用の下穴29をあけておくこともできる。
本考案の手すり用架台は、鋳型による大量生産が可能で、階段側面のコンクリート壁面への手すり取付けを容易にする。
1 手すり用架台
2 円筒形手すり
3 蓋
10 後方取付け面
11 凹形湾曲面
12 手すり装着面
13 開口部
14 ネジ孔
15 通孔
16 孔
21 溝
24 階段
25 コンクリート壁
26 ネジ
27 アンカーボルト
28 キャップ
29 下穴
30 ドリル
31 スリーブ部
32 ハンマー
33 芯捧
34 嵌合溝
L 手すりの高さ
W 取付け間隔
2 円筒形手すり
3 蓋
10 後方取付け面
11 凹形湾曲面
12 手すり装着面
13 開口部
14 ネジ孔
15 通孔
16 孔
21 溝
24 階段
25 コンクリート壁
26 ネジ
27 アンカーボルト
28 キャップ
29 下穴
30 ドリル
31 スリーブ部
32 ハンマー
33 芯捧
34 嵌合溝
L 手すりの高さ
W 取付け間隔
Claims (1)
- 円筒形手すりを支えて壁面に固定するために設けられる架台であって、
前記架台は、内部が中空で、前記壁面と接して1つのボルト装着用の通孔を有する後方取付け面と、前記後方取付け面から前方斜め上方に傾斜して設けられた凹形湾曲面と、前記凹形湾曲面の上方に位置し複数のネジ孔を有する凹形円弧状の手すり装着面と、前方上部から下方後部に向かって傾斜した開口部と、前記開口部に嵌め込まれる蓋とを有することを特徴とする手すり用架台。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004007135U JP3109177U (ja) | 2004-12-03 | 2004-12-03 | 手すり用架台 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004007135U JP3109177U (ja) | 2004-12-03 | 2004-12-03 | 手すり用架台 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3109177U true JP3109177U (ja) | 2005-05-12 |
Family
ID=43271825
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004007135U Expired - Fee Related JP3109177U (ja) | 2004-12-03 | 2004-12-03 | 手すり用架台 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3109177U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012225013A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Enomoto Co Ltd | 手摺ブラケット |
-
2004
- 2004-12-03 JP JP2004007135U patent/JP3109177U/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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