JP3108729B2 - 2方向クラッチ - Google Patents

2方向クラッチ

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JP3108729B2
JP3108729B2 JP02204110A JP20411090A JP3108729B2 JP 3108729 B2 JP3108729 B2 JP 3108729B2 JP 02204110 A JP02204110 A JP 02204110A JP 20411090 A JP20411090 A JP 20411090A JP 3108729 B2 JP3108729 B2 JP 3108729B2
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俊彦 松島
益久 ▲吉▼田
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エヌテイエヌ株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、正・逆いずれの回転方向に対しても回転ト
ルクの伝達、遮断ができるようにした2方向クラッチに
関し、特に、全自動洗濯機等の回転制御機構に適したも
のに関する。
〔従来の技術〕
全自動洗濯機では、洗濯物の洗い・すすぎ及び脱水が
1つの洗濯脱水槽においてなされるため、洗濯脱水槽は
洗い・すすぎ時は停止し、脱水時にのみ回転するように
なっている。この洗濯脱水槽の機能は、洗濯脱水槽の底
面中央部から下方に延びた筒状槽軸の回転を、1方向ク
ラッチとブレーキベルトとを用いて制御することにより
得られる。即ち、槽軸には正・逆回転をおこなうファン
軸が挿通されており、洗い・すすぎ時に槽軸はファン軸
と伴回りしようとするが、一方向の回転を1方向クラッ
チによって固定され、他方向の回転をブレーキベルトに
よって固定されるため、ファン軸と伴回りすることなく
停止状態を保つ。一方、脱水時は、ファン軸がブレーキ
ベルトの固定側方向に回転し、さらにブレーキベルトの
固定状態が解除され、槽軸はファン軸と伴に回転する。
以上説明したように、全自動洗濯機においては、洗濯
脱水槽の回転・停止を一方向クラッチとブレーキベトと
を用いて制御するようにしている。これに対して、左・
右いずれの回転方向に対してもトルクの伝達・遮断がで
きるようにしたものが2方向クラッチであり、この2方
向クラッチとして、第3図に示すものが実公昭63−4065
9号に記載されている。このクラッチは、外輪(51)に
形成したクラッチ溝(51a)と、内輪(52)の外周面と
で形成される空間にバネ部材(53)を介して2つのコロ
(55)を配し、クラッチ溝(51a)(51a)間に位置する
コロ制御部材(56)を揺動させることによって内輪(5
2)からの回転トルクを伝達・遮断する。すなわち、外
輪(51)と内輪(52)の外周面とはクラッチ溝(51a)
部分で左・右回転方向に対称な楔状空間を形成し、コロ
(55)はコロ制御部材(56)の揺動によって揺動方向の
楔状空間に係合し、この方向に内輪(2)を固定する。
そして、反対方向には内輪(2)をフリーにする。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述したように、全自動洗濯機の洗濯脱水槽は、洗い
・すすぎ時は両回転方向に固定、脱水時は一方向に回転
させる必要があり、この機能を一方向クラッチとブレー
キベルトの組合わせにより達成している。
ところが、洗い・すすぎ時に洗濯脱水槽は一方向クラ
ッチで固定される方向には動かないが、ブレーキベルト
で固定される側には少しずつ動くため、ブレーキベルト
は徐々に締まってゆき、長時間使用するとブレーキベル
トの劣化により異常音が発生したり、ブレーキドラムが
摩耗したりする。このような不都合は、ブレーキベルト
の固定側回転を固定する1方向クラッチを追加すること
によって、解消することができる。しかし、単に2つの
1方向クラッチを併設しただけでは、槽軸の回転が不可
能になる。
一方、第3図に示すような2方向クラッチは両回転方
向の固定、および固定解除機能を兼ね具えており、上記
不都合を解消するのに好適である。
しかし、洗濯機等の構成部品には特に厳しい低コスト
性を要求されるのが実状であり、機能面と合わせてコス
ト面をも考慮する必要がある。また、第3図に示す2方
向クラッチでは、コロ制御部材(56)の揺動方向と反対
方向の回転がフリーになるが、バネ部材(53)を介して
配された2つのコロ(55)の内、反回転側のコロ(55)
はバネ部材(53)に押圧されて外輪(51)および内輪
(52)と接触して滑りを生じるため、特に家電製品に使
用した場合に、回転軸の摩耗、回転時の騒音が問題とな
る可能性がある。
そこで、本発明はブレーキベルトの劣化等を防止し、
低コスト化の要求を達成することができ、しかも、回転
軸の摩耗防止、回転時の騒音減少に寄与し得る2方向ク
ラッチの提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係わる2方向クラッチは、内周面に複数のク
ラッチ溝を有し、各クラッチ溝部分で、制御すべき回転
軸の外周面と正・逆回転方向に対称な楔空間を形成する
外輪と、各楔空間に係合・離脱可能に配されたコロと、
1つのコロをそれぞれ収容するポケットを複数具え、外
輪に揺動可能に挿入されると共に、中立位置においてコ
ロを楔空間から離脱させる保持器とを有し、保持器の揺
動を利用して楔空間へのコロの係合・離脱を制御する2
方向クラッチにおいて、保持器のポケットの両側壁にそ
れぞれ外輪側に向いた傾斜面を形成すると共に、各傾斜
面とコロとの間にそれぞれ弾性部材を配置し、弾性部材
でコロを両側から外輪の方向に押圧することにより、中
立位置においてコロが回転軸の外周面と非接触になるよ
うにしたものである。
上記構成において、保持器として、一方の端面にフラ
ンジ部を一体形成したシェル型の保持器を用いることが
できる。
〔作用〕
外輪のクラッチ溝と制御すべき回転軸の外周面との間
には正・逆回転方向に対称な楔空間が形成される。そし
て、コロはこの楔空間に係合・離脱可能に配される。コ
ロが正回転方向に楔空間に係合すると、回転軸はこの方
向に回転が固定される。逆に、コロが逆回転方向の楔空
間に係合すると、回転軸はこの方向に回転が固定され
る。コロが正・逆いずれの楔空間にも係合していないと
きは、回転軸は正・逆両回転方向にフリーになる。すな
わち、この2方向クラッチにおいては、夫々のコロが正
・逆回転方向の楔空間と係合・離脱することによって回
転を制御する。
保持器は外輪に対して揺動可能であり、保持器を正回
転方向に揺動させると、ポケットに収容された夫々のコ
ロが正回転方向に押しやられて、この方向の楔空間に係
合する。保持器を逆回転方向に揺動させると、夫々のコ
ロは逆回転方向の楔空間に係合する。保持器が中立位置
のとき、夫々のコロはいずれの楔空間とも係合しない。
すなわち、保持器の外輪に対する揺動位置を調節するこ
とによって、回転軸の正回転方向固定、逆回転方向固
定、および正・逆回転方向フリーが任意に選択できる。
また、保持器の中立位置において、コロが回転軸の外周
面と非接触になるので、回転軸の外周面の摩耗や、回転
時(空転時)の騒音が減少する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1A図および第1B図は、本発明に係る2方向クラッチ
を示す。このクラッチは、円周等間隔に複数の開孔(3
a)を設けた鋼板製の保持部材(2a)と、開孔(3a)と
形成位相を同じくする開孔(3b)を設けた樹脂製の保持
部材(2b)とが協働して形成するシェル型の保持器
(2)にコロ(4)を収容し外輪(1)に嵌挿せしめた
構成をもつ。
保持部材(2a)は、所定形状の鋼板をプレス成形した
後、硬化処理を施して剛性をもたせたもので、一端面に
フランジ部(5)、他端面に切欠き部(6a)を有するツ
バ部(6)が一体形成されている。保持部材(2b)をフ
ランジ部(5)側から保持部材(2a)に挿入し、保持部
材(2b)の端面に形成した凸部(7)と切欠き部(6a)
を係合させることによって両保持部材(2a)(2b)を一
体化する。このようにして形成された保持器(2)は、
開孔(3a)(3b)が協働して形成する複数のポケット
(3)を有する。そして、保持器(2)は、夫々のポケ
ット(3)に1つのコロ(4)を収容した後、外輪
(1)に揺動可能に挿入される。この際、保持部材(2
a)のツバ部(6)の一部を軸方向に立ち上がらせたス
テーキング(6b)を形成しておき、ステーキング(6b)
と外輪(1)の端面側に形成した環状溝(1a)とを係合
させて、保持器(2)の軸方向のズレを防止する。
第2図は、第1A図のII−II断面を示す。外輪(1)の
内周面には、軸方向のクラッチ溝(1b)が円周等間隔に
複数形成されている。クラッチ溝(1b)は、外輪(1)
の内周面から溝中央部に向かってなだらかに凹入する形
状を有する。このため、外輪(1)は、制御すべき回転
軸(8)の外周面とクラッチ溝(1b)部分で左・右回転
方向に対称な楔空間を形成する。コロ(4)は、この楔
空間に係合・離脱可能に配される。すなわち、コロ
(4)は、クラッチ溝(1b)の溝中央部に位置する時は
楔空間から完全に離脱してフリーになるが、クラッチ溝
(1b)の側面方向に移動せしめられると、外輪(1)と
回転軸(8)によって移動せしめられた方向に固定され
る。
保持部材(2b)の開孔(3b)は、その側壁が外輪
(1)側に向いた傾斜面(9)を形成する。そして、傾
斜面(9)とコロ(4)との間に弾性部材(10)が配置
され、コロ(4)を外輪(1)の方向に両側から押圧付
勢する。
保持器(2)を右回転方向に揺動させると(同図A参
照)。コロ(4)はポケット(3)の側壁に押圧されて
右回転方向に移動する。そして、この方向の楔空間に係
合して回転軸(8)に右回転を固定する。逆に保持器
(2)を左回転方向に揺動させると(同図C参照)、コ
ロ(4)はこの方向の楔空間に係合して回転軸(8)の
左回転を固定する。保持器(2)を中立位置にすると
(同図B参照)、コロ(4)はクラッチ溝(1b)の中央
部に位置して回転軸(8)を左・右回転方向にフリーに
する。この時、コロ(4)は弾性部材(10)によって外
輪(1)側に押圧されるため、回転軸(8)の外周面と
非接触になる。また、弾性部材(10)は、コロ(4)の
楔空間への係合・離脱をスムーズならしめる作用をな
す。
このクラッチは、内輪をもたないこと、保持器(2)
をプレス成形した鋼板製保持部材(2a)と樹脂製保持部
材(2b)とで形成したことにより、極めて安価に製作す
ることができる。
尚、本実施例では、回転軸(8)の摩耗防止効果を促
進するために、保持器のポケット側壁に傾斜面(9)を
設け、弾性部材(10)によってコロ(4)を外輪(1)
側に押圧付勢させる構成とした。
〔発明の効果〕
本発明は、以下に示す効果を有する。
回転軸の空転時、コロが楔空間から完全に離脱する
ため、従来の2方向のクラッチに比べて、コロと回転軸
との接触が少なくなり、回転軸の摩耗、回転時の騒音が
減少する。また、回転軸の空転時に、コロと回転軸の外
周面とが非接触になるので、上記効果が一層顕著なもの
となる。
回転軸の固定時、すべてのコロが楔空間に係合する
ため、従来の2方向クラッチに比べて制御トルクが大と
なる。
保持器がフランジを一体形成したシェル型のもので
あるため、安価に製作することができる。
本発明に係る2方向クラッチを全自動洗濯機の回転
制御機構に用いることによって、ブレーキベルトの劣化
による異常音の発生、ブレーキドラムの摩耗等の問題点
が解消される。
弾性部材は、保持器の側壁の傾斜面に対してコロを押
圧するので、その押圧力は外径方向と円周方向の双方に
働く。従って、弾性部材は中立位置においてコロを回転
軸の外周面と非接触にする機能と、クラッチの切換応答
性を良くする機能とを併せ持つ。弾性部材にこのような
2つの機能を具備させることにより、部品点数を少なく
して、構造の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1A図は本発明に係る2方向クラッチの断面図、 第1B図は上記2方向クラッチの正面図、 第2図は第1A図のII−II断面図、 第3図は従来の2方向クラッチを示す断面図である。 1……外輪、2……保持器 1a:クラッチ溝 3……ポケット、4……コロ 5……フランジ部、8……回転軸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内周面に複数のクラッチ溝を有し、各クラ
    ッチ溝部分で、制御すべき回転軸の外周面と正・逆回転
    方向に対称な楔空間を形成する外輪と、前記各楔空間に
    係合・離脱可能に配されたコロと、前記1つのコロをそ
    れぞれ収容するポケットを複数具え、前記外輪に揺動可
    能に挿入されると共に、中立位置において前記コロを前
    記楔空間から離脱させる保持器とを有し、前記保持器の
    揺動を利用して前記楔空間への前記コロの係合・離脱を
    制御する2方向クラッチにおいて、 前記保持器のポケットの両側壁にそれぞれ外輪側に向い
    た傾斜面を形成すると共に、前記各傾斜面と前記コロと
    の間にそれぞれ弾性部材を配置し、前記弾性部材で前記
    コロを両側から前記外輪の方向に押圧することにより、
    中立位置において前記コロが前記回転軸の外周面と非接
    触になるようにしたことを特徴とする2方向クラッチ。
  2. 【請求項2】前記保持器が、一方の端面にフランジ部を
    一体形成したシェル型の保持器である請求項1記載の2
    方向クラッチ。
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