JP3108650B2 - ビルドインコンロのワークトップへの固定構造 - Google Patents

ビルドインコンロのワークトップへの固定構造

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JP3108650B2
JP3108650B2 JP09107728A JP10772897A JP3108650B2 JP 3108650 B2 JP3108650 B2 JP 3108650B2 JP 09107728 A JP09107728 A JP 09107728A JP 10772897 A JP10772897 A JP 10772897A JP 3108650 B2 JP3108650 B2 JP 3108650B2
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明浩 富永
祐章 智多
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、システムキッチン
等でガスコンロのようなコンロをカウンターのようなワ
ークトップの開口に嵌め込んでビルドインするときにコ
ンロをワークトップに固定する構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ガスコンロのようなコンロ1をカ
ウンターのようなワークトップ2の開口3に嵌め込んで
取り付ける場合、図7のようにケーシング4の左右両側
の内面からケーシング4に固定ビス5を螺合し、固定ビ
ス5の先端を開口3の側面3aに当接することで固定し
ていた。図7で6は天板である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図7のような
固定構造の場合、天板6の深さが深いなどで天板6の外
周面がケーシング4の内面に近接していて、天板6の外
周面とケーシング4の内面との間の隙間が狭い場合には
採用できないものであった。つまり、図8に示すように
天板6の外周面と開口3の側面3aとの間の隙間が小さ
く、固定ビス5が収まるスペースがない。図8で符号a
は天板6の外周面と開口3の側面3aとの間の隙間、b
は固定ビス5の長さであり、b>aのために固定ビス5
が入らない。また単純にそのスペースに収まるように短
い固定ビス5を使用することは図9に示すように開口3
の側面3aに届かなくなるために固定できない。図9で
符号cは設置上考えられるケーシング4の外面と開口3
の側面3aとの間の隙間の最大値、dは固定ビス5の首
下長さであり、d>cでなければ固定できない。また図
10に示すように単純に天板6と固定ビス5とが接触し
ない位置まで固定ビス5の位置を下方向に変えると、固
定ビス5の位置がワークトップ2の下面より下方となっ
て開口3の側面3aに固定ビス5の先端が当接しないた
めに固定することができない。
【0004】この問題を解決するものとして図11に示
すようなものがある。ケーシング4の両側の外面に板状
の固定金具7を配置してあり、固定金具7の下端の係止
爪8をケーシング4に挿通することで固定金具7を回動
自在に装着してある。つまり係止爪8をケーシング4に
挿通した部分を支点Cとして回動するようにしてある。
支点Cより上方の位置でケーシング4にケーシング4内
から固定ビス5を螺合してある。これはてこの原理によ
り支点Cから短い距離(作用点A)で固定金具7を固定
ビス5で押し、支点Cから長い距離(作用点B)で開口
3の側面3aを固定金具6で押して固定するようになっ
ている。しかしかかる例では、ワークトップ2に設置さ
れたコンロ1を取り外す場合、固定ビス5を緩めるだけ
では、固定金具6がケーシング4と開口3の側面3aと
の間で自由に動くことが可能なために固定金具6が側面
3aに引っ掛かりワークトップ2からコンロ1を取り外
すことができないという可能性がある。
【0005】そこで図12に示すものも考えられる。こ
れは図に示すように固定金具7の上端から突設したつま
み部9をケーシング4の孔部に挿通してあるが、つまみ
部9をケーシング4内がわに引っ張ったときにケーシン
グ4の孔部に係止する凸部9aをつまみ部9の基部に設
けてある。このようにすれば、つまみ部9を持って固定
金具7を内側に引っ張れば固定金具7をケーシング4に
固定でき、スムーズなコンロ1の取り外しができる構造
になっている。しかしこの構造は、固定ビス5を緩める
作業と固定金具7をケーシング4に固定させる作業の合
わせて2回の作業が必要であり、従来のビルドインコン
ロの固定方法に比べて作業性がよくないという問題があ
る。
【0006】本発明は叙述の点に鑑みてなされたもので
あって、固定部が狭いコンロでも簡単に取り付けること
ができ、またコンロの取り外しも容易にできるビルドイ
ンコンロのワークトップへの固定構造を提供することを
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のビルドインコンロのワークトップへの固定構造
は、ワークトップ2に設けた開口3にコンロ1のケーシ
ング4を嵌め込んでケーシング4をワークトップ2に固
定するものにおいて、ケーシング4の外面と開口3の側
面3aとの間で揺動する固定金具7をケーシング4に回
動自在に装着し、固定金具7がケーシング4の外面側に
回動するように付勢するバネ部材10を設け、ケーシン
グ4の内面側から固定金具7に先端が当接する固定ビス
5をケーシング4に螺合し、バネ部材10のバネ力に抗
して固定ビス5を螺進することで固定金具7を押して固
定金具7の先端を開口3の側面3aに当接して固定する
ようにして成ることを特徴する。固定ビス5を後退させ
てバネ部材10のバネ力で固定金具7をケーシング4の
外面に当接した状態でコンロ1をワークトップ2の開口
3に嵌め込み、固定ビス5を螺進させることでバネ力に
抗して固定金具7を回動させて固定金具7の先端を開口
3の側面3aに押し付けてコンロ1をワークトップ2に
取り付けることができる。固定ビス5を緩めるように後
退させることで、バネ部材10のバネ力で固定金具7を
開口3の側面3aから離し、コンロ1を上に抜くことで
コンロ1を取り外すことができる。上記のように固定で
きることで固定部が狭いコンロ1でもコンロ1の固定が
できる。またてこの原理で固定金具7を回動できるため
に固定ビス5の螺進量を少なくできてコンロ1の固定時
の固定ビス5のねじ込み作業が短縮化できる。またコン
ロ1を取り付ける際にコンロ1をワークトップ2の開口
3に嵌め込むとき、固定金具7がバネ部材10のバネ力
でケーシング4に当接しているために固定金具7が邪魔
にならない。またコンロ1を交換したり、点検したりす
るためにコンロ1をワークトップ2から取り外す場合
は、固定ビス5を緩めれば、バネ部材10のバネ力で固
定金具7が戻ってケーシング4の外面に当接するため
に、固定金具7がワークトップ2の開口3の側面3aに
引っ掛かることなくコンロ1をスムーズに取り外すこと
ができる。
【0008】またバネ部材10を帯板状の板バネ10a
とし、板バネ10aの一端部を固定金具7の先端部に一
体に固着すると共に板バネ10aの他端部をケーシング
4の外面に当接して成ることを特徴とすることも好まし
い。この場合、バネ部材10の構造を簡単にできると共
に組み立て性を向上でき、しかもスペースを取らないよ
うにできる。
【0009】
【発明の実施の形態】ガスコンロのようなコンロ1は、
例えば、ケーシング4内にガスバーナー、混合管、グリ
ル、ガスコック等を内装し、上面に天板6を設けると共
に天板6にバーナトップを露出させ、天板6に五徳を配
置して構成されてものであり、略直方体状に形成されて
いる。ケーシング4は左右の側板4a(図1乃至図3で
は右側の側板だけを図示している)と、前の前桟4b
と、後の後桟(図示せず)で矩形状に枠組みされてお
り、左右の側板4aの前後端と前後の前桟4bや後桟の
左右の端部とが結合されている。右の側板4aの前の端
部と前桟4bの右の端部とは側板4aの固定片11と前
桟4bの固定片12とを重ねてビス等の固着具にて固着
することで結合してある。ケーシング4の上端には外方
に突出するようにフランジ13を突設してあり、天板6
の周縁がフランジ13の上に載っている。カウンターの
ようなワークトップ2には矩形状の開口3を設けてあ
り、この開口3にコンロ1を嵌め込んで取り付けること
ができるようになっている。
【0010】固定金具7は図5に示すように矩形板状に
形成されており、一端から一対の略逆L字状の係止爪8
を突設してあり、固定金具7の他端側で幅方向の中央に
は一対の突部15を突設してある。バネ部材10は本例
の場合、図6に示すような帯板状の板バネ10aにて形
成されている。この板バネ10aの一端には一対の折曲
爪16を直角に突設してあり、板バネ10aの一端の手
前には屈曲部17を設けてあり、板バネ10aの他端に
は一対の透孔18を穿孔してある。この板バネ10aは
固定金具7に沿わせられ、透孔18が突部15に嵌めら
れると共に係止爪8に屈曲部17に対応させられ、突部
15をかしめるかスポット溶接して固定金具7に板バネ
10aが一体に装着される。このように板バネ10aを
一体にした固定金具7や固定ビス5はケーシング4の左
右の側板4aの前後(4箇所)に夫々取り付けられるも
のであるが、図1乃至図3の例ではケーシング4の右の
側板4aの前に取り付ける例で説明する。ケーシング4
の側板4aの外面には固定金具7が板バネ10aの長手
方向が水平方向を向くように配置され、固定金具7の係
止爪8が側板4aの係止孔19に挿通されて固定金具7
がこの挿通部分を支点として揺動するように装着され
る。このとき、板バネ10aが固定金具7の外面や側板
4aの外面に沿わせられ、折曲爪16が前桟4bの固定
片12に対向させられる。固定ビス5は固定金具7の長
手方向の略中央に対応する位置で側板4aのねじ孔20
に螺合することで装着されており、固定ビス5を操作す
ることで固定金具7を回動できるようになっている。固
定金具7と固定ビス5が上記のように右の側板4aの前
に取り付けられるが、右の側板4aの後側、左の側板の
前側及び後側も同様に取り付けられる。
【0011】しかしてコンロ1をワークトップ2にビル
ドイン方式で取り付ける場合、次のように行う。固定ビ
ス5を緩めて後退させることで固定金具7をケーシング
4の側板4aの外面に当接した状態で、図1や図2に示
すようにワークトップ2の開口3に上からコンロ1を嵌
め込み、ケーシング4のフランジ13を開口3縁の上面
に載置する。この状態でケーシング4の内面から固定ビ
ス5を操作して(このとき天板6は外されている。)固
定ビス5を板バネ10aのバネ力に抗して螺進させ、図
4の想像線に示すように固定金具7を回動させて固定金
具7の回動支点と反対の先端を開口3の側面3aに押し
付けて固定する。図4で矢印eは固定ビス5の動きを示
し、矢印fは固定金具7の動きを示し、hはバネ力の加
わる向きを示す。またコンロ1の交換やコンロ1の点検
のため等でコンロ1を取り外すときは、固定ビス5を緩
めて後退させ、板バネ10aのバネ力で固定金具7を側
板4aの外面に当接させ、この状態でコンロ1を上に抜
く。
【0012】
【発明の効果】本発明は叙述のようにケーシングの外面
と開口の側面との間で揺動する固定金具をケーシングに
回動自在に装着し、固定金具がケーシングの外面側に回
動するように付勢するバネ部材を設け、ケーシングの内
面側から固定金具に先端が当接する固定ビスをケーシン
グに螺合し、バネ部材のバネ力に抗して固定ビスを螺進
することで固定金具を押して固定金具の先端を開口の側
面に当接して固定するようにしているので、固定ビスを
後退させてバネ部材のバネ力で固定金具をケーシングの
外面に当接した状態でコンロをワークトップの開口に嵌
め込み、固定ビスを螺進させることでバネ力に抗して固
定金具を回動させて固定金具の先端を開口の側面に押し
付けてコンロをワークトップに取り付けることができる
ものであり、また固定ビスを緩めるように後退させるこ
とで、バネ部材のバネ力で固定金具を開口の側面から離
し、コンロを上に抜くことでコンロを取り外すことがで
きるものである。従って上記のように固定できることで
固定部が狭いコンロでもコンロの固定ができるものであ
り、またてこの原理で固定金具を回動できるために固定
ビスの螺進量を少なくできてコンロの固定時の固定ビス
のねじ込み作業が短縮化できて作業性を向上できるもの
であり、またコンロを取り付ける際にコンロをワークト
ップの開口に嵌め込むとき、固定金具がバネ部材のバネ
力でケーシングに当接しているために固定金具が邪魔に
ならなくコンロの取り付けがスムーズにできるものであ
り、またコンロを交換したり、点検したりするためにコ
ンロをワークトップから取り外す場合は、固定ビスを緩
めれば、バネ部材のバネ力で固定金具が戻ってケーシン
グの外面に当接するために、固定金具がワークトップの
開口の側面に引っ掛かることなくコンロをスムーズに取
り外すことができて作業性を向上できるものである。
【0013】また本発明の請求項2の発明は、バネ部材
を帯板状の板バネとし、板バネの一端部を固定金具の先
端部に一体に固着すると共に板バネの他端部をケーシン
グの外面に当接しているので、バネ部材の構造を簡単に
できると共に組み立て性を向上でき、しかもスペースを
取らないようにできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の要部の平面から見
た断面図である。
【図2】同上の正面から見た断面図である。
【図3】同上の側面図である。
【図4】同上の動作を説明する平面から見た断面図であ
る。
【図5】同上の固定金具を示し、(a)は正面図、
(b)は(a)のX−X線断面図である。
【図6】同上のバネ部材としての板バネを示し、(a)
は正面図、(b)は側面図である。
【図7】従来例を示す断面図である。
【図8】従来例の問題を説明する断面図である。
【図9】従来例の問題を説明する断面図である。
【図10】従来例の問題を説明する断面図である。
【図11】上記従来例の問題を解決する過程で考えたも
のの正面から見た断面図である。
【図12】図11のものをさらに進めたもので、(a)
は正面から見た断面図、(b)は要部を拡大せる断面図
である。
【符号の説明】
1 コンロ 2 ワークトップ 3 開口 3a 側面 4 ケーシング 5 固定ビス 7 固定金具 10 バネ部材 10a 板バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24C 15/08 A47B 77/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークトップに設けた開口にコンロのケ
    ーシングを嵌め込んでケーシングをワークトップに固定
    するビルドインコンロのワークトップへの固定構造にお
    いて、ケーシングの外面と開口の側面との間で揺動する
    固定金具をケーシングに回動自在に装着し、固定金具が
    ケーシングの外面側に回動するように付勢するバネ部材
    を設け、ケーシングの内面側から固定金具に先端が当接
    する固定ビスをケーシングに螺合し、バネ部材のバネ力
    に抗して固定ビスを螺進することで固定金具を押して固
    定金具の先端を開口の側面に当接して固定するようにし
    て成ることを特徴とするビルドインコンロのワークトッ
    プへの固定構造。
  2. 【請求項2】 バネ部材を帯板状の板バネとし、板バネ
    の一端部を固定金具の先端部に一体に固着すると共に板
    バネの他端部をケーシングの外面に当接して成ることを
    特徴とする請求項1記載のビルドインコンロのワークト
    ップへの固定構造。
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JP5600554B2 (ja) * 2010-11-02 2014-10-01 大阪瓦斯株式会社 ビルトイン式のガスコンロ
JP5600284B2 (ja) * 2010-11-02 2014-10-01 大阪瓦斯株式会社 ビルトイン式のガスコンロ
JP6995558B2 (ja) * 2017-10-17 2022-01-14 リンナイ株式会社 調理装置

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