JP2004342469A - 照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に着脱可能であって、ラッチ装置による固定が外れても開放を防止する保持手段を備えた開閉式の照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具1は、上蓋8および器具本体9の一方に設けられた係止凸部6と、略U字状に形成され、一方の脚部7Aは上蓋8および器具本体9の他方に固定されるとともに、他方の脚部7Bは係止凸部6に係合する係止部を有して自由端とされた弾性体7とを有してなり、上蓋8で器具本体9の上部開口を閉塞することによって、弾性体7の自由端側は、係止凸部6に押圧されて両脚部7A,7Bが接近する方向に変形し、係止凸部6が係止部に係合可能な位置となったときに弾性復帰するように形成されている保持手段を具備する。
【選択図】図6
【解決手段】照明器具1は、上蓋8および器具本体9の一方に設けられた係止凸部6と、略U字状に形成され、一方の脚部7Aは上蓋8および器具本体9の他方に固定されるとともに、他方の脚部7Bは係止凸部6に係合する係止部を有して自由端とされた弾性体7とを有してなり、上蓋8で器具本体9の上部開口を閉塞することによって、弾性体7の自由端側は、係止凸部6に押圧されて両脚部7A,7Bが接近する方向に変形し、係止凸部6が係止部に係合可能な位置となったときに弾性復帰するように形成されている保持手段を具備する。
【選択図】図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、街路灯やトンネル照明などの屋外で使用される照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】街路灯やトンネル照明器具など、高所や交通量の多い場所に設置される照明器具は、ランプ交換や清掃などのメンテナンス作業を容易かつ迅速に行えるようにするために、例えば上蓋および器具本体の二重構造であり、ラッチ装置を用いた開閉式のものが使用されている(例えば、特許文献1参照。)。このラッチ装置は、強風や振動等によりロックが解除される場合があるので、近年、ラッチ装置との二重ロック構造を有する照明器具が提供されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
当該照明器具は、上蓋に係止凸部が設けられ、器具本体に略コ字形の切り欠きを有するスプリング材からなる掛け金が設けられている。そして、上蓋を器具本体に被せたときに、係止凸部が切り欠きに挿通される。これにより、掛け金が係止凸部に係止され、ラッチ装置が外れても、上蓋および器具本体の開き(開放)が防止されるものである。
【0004】
【特許文献1】特開2000−322903号公報(第5頁、第1図)
【0005】
【非特許文献1】松下電工(株)TUNNEL LIGHTINGカタログ(平15.3.15現在)、LLCT1B753、第16頁
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記照明器具において、掛け金の器具本体からの突出長は短いので、掛け金に剛性のスプリング材を用いると、係止凸部および掛け金によるロックを解除するときに、掛け金を外方に変形させることに力を要するという欠点を有する。すなわち、狭いスペースに嵌め易いが、取り外しにくいという欠点を有する。逆に、掛け金に軟性のスプリング材を用いると、振動等により、掛け金が係止凸部から外れるおそれがあり、二重ロックの信頼性が低下するという欠点を有する。
【0007】
本発明は、容易に着脱可能であって、ラッチ装置による固定が外れても開放を防止する保持手段を備えた開閉式の照明器具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の照明器具の発明は、上蓋と、上蓋によって開閉される上部開口および透光性カバーによって閉塞された投光開口を有する器具本体とを有してなる灯具と;灯具に収納され、投光開口より放射光を出射する光源と;灯具の一端側に設けられて上蓋または器具本体を回動自在に軸支する枢着部および灯具の他端側に設けられて上蓋および器具本体を開閉自在に組み付けるラッチ装置を有する固定手段と;ラッチ装置側の位置であって上蓋および器具本体の一方に設けられた係止凸部と、略U字状に形成され、一方の脚部は上蓋および器具本体の他方に固定されるとともに、他方の脚部は係止凸部に係合する係止部を有して自由端とされた弾性体とを有してなり、上蓋で器具本体の上部開口を閉塞することによって、弾性体の自由端側は、係止凸部に押圧されて両脚部が接近する方向に変形し、係止凸部が係止部に係合可能な位置となったときに弾性復帰するように形成されている保持手段と;を具備していることを特徴とする。
【0009】
本発明および以下の各発明において、特に言及しない限り、各構成は以下による。
【0010】
上蓋および器具本体は、器具本体に対して上蓋が開閉されてもよく、上蓋に対して器具本体が開閉されるようにしてもよい。また、ラッチ装置は、上蓋および器具本体のどちらに設けられてもよい。また、保持手段の係止凸部および弾性体は、それぞれ上蓋および器具本体の一方または他方のどちらに設けられてもよい。
【0011】
光源は、上蓋および器具本体のどちらに配設されてもよい。
【0012】
固定手段の枢着部は、上蓋および器具本体の一方を他方に回動自在に支持するものであり、例えば蝶番である。また、ラッチ装置は、係止部を被係止部に引っ掛けるようにしているもの、孔(開口)に棒などの支持部材を挿通させるものなど、上蓋および器具本体を開閉自在に組み付けるものであればよい。
【0013】
保持手段の係止凸部は、板状や棒状など、突出形状は問わない。また、先端側を屈曲させるなど、先端側の形状も問わない。すなわち、弾性体の係止部に係合可能な形状であればよく、例えば針金等で形成されたものであってもよい。
【0014】
保持手段の弾性体は、弾性変形および弾性復帰すると共に、係止凸部に係合する係止部を有する構成であればよく、この係止部は、例えば切り欠き、段差、孔、開口などに形成されてもよい。また、弾性体は、ステンレスやチタンなどの金属板に限らず、プラスチック板や木材などで形成されてもよい。
【0015】
弾性体の自由端側は、上蓋で器具本体の上部開口が閉塞されるときに、係止凸部に当接して係止凸部による押圧により係止凸部の突出方向(弾性体の両脚部が接近する方向)に弾性変形する。そして、係止凸部が係止部に係合可能な位置となったときに弾性復帰する。これにより、係止凸部が係止部に係合され、上蓋および器具本体の閉塞状態が保持される。
【0016】
保持手段による上蓋および器具本体の保持を解除するときは、まず、ラッチ装置を取り外した後、弾性体の自由端側を手等で掴み、係止凸部の突出方向に弾性変形させ、係止凸部が係止部に係合しなくなる位置となったときに、上蓋を器具本体の上部開口から開くようにする。次に、手等での弾性体の自由端側の掴みを解除する。これにより、弾性体の自由端側は弾性復帰し、以後、上蓋および器具本体の開きがさらに可能となる。
【0017】
本発明によれば、弾性体は、略U字状に形成され、一方の脚部が固定され、他方の脚部が係止凸部に係合する係止部を有して自由端に形成されるので、ストロークが長くなり、弱い力でも弾性変形される。そして、強風や振動等により、ラッチ装置による上蓋および器具本体の組み付けが外れて、上蓋および器具本体が開こうとしても、保持手段の係止凸部および係止部の係合により、上蓋および器具本体の開きが阻止される。したがって、枢着部およびラッチ装置の固定手段と、係止凸部および弾性体の保持手段により、灯具の二重ロックが形成される。
【0018】
請求項2に記載の照明器具の発明は、上蓋と、上蓋によって開閉される上部開口および透光性カバーによって閉塞された投光開口を有する器具本体とを有してなる灯具と;灯具に収納され、投光開口より放射光を出射する光源と;灯具の一端側に設けられて上蓋または器具本体を回動自在に軸支する枢着部および灯具の他端側に設けられて上蓋および器具本体を開閉自在に組み付けるラッチ装置を有する固定手段と;ラッチ装置側の位置であって上蓋および器具本体の一方に設けられた係止凸部と、略U字状に形成され、一方の脚部は上蓋および器具本体の他方に固定されるとともに、他方の脚部は係止凸部に係合する開口部を有して自由端とされた弾性体とを有してなり、上蓋で器具本体の上部開口を閉塞することによって、弾性体の自由端側は、係止凸部に押圧されて両脚部が接近する方向に変形し、係止凸部が開口部に係合可能な位置となったときに弾性復帰するように形成されている保持手段と;を具備していることを特徴とする。
【0019】
弾性体の自由端側は、上蓋で器具本体の上部開口が閉塞されるときに、係止凸部に当接して係止凸部による押圧により係止凸部の突出方向に弾性変形する。そして、係止凸部が開口部に位置したときに弾性復帰する。これにより、係止凸部が開口部に挿通される。そして、係止凸部が開口部の自由端側の開口辺に当接することにより、上蓋および器具本体の開きが阻止される。開口辺は、係止凸部が係合される係止部となっている。
【0020】
係止凸部の開口部での挿通位置は、特に限定されないが、その挿通位置においては、係止凸部の外面および開口部の前記開口辺に小距離を有するとよい。すなわち、当該小距離は、ラッチ装置により上蓋および器具本体を固定する(押し込む)範囲となっている。上蓋および器具本体の少なくとも一方の開口端には、防水用パッキンが設けられており、パッキンの弾性復帰力とラッチ装置による押圧力により、灯具の気密が保持される。これにより、灯具は、防水される。
【0021】
そして、上蓋および器具本体を開くときは、ラッチ装置を取り外した後、弾性体の自由端側を手等で掴み、係止凸部の突出方向に弾性変形させ、係止凸部が開口部に挿通しなくなったときに、上蓋および器具本体を開くようにする。次に、手等での弾性体の自由端側の掴みを解除する。これにより、弾性体の自由端側は弾性復帰し、以後、上蓋および器具本体の開きがさらに可能となる。
【0022】
本発明によれば、弾性体は、略U字状に形成され、一方の脚部が固定され、他方の脚部が係止凸部に係合する開口部を有して自由端に形成されるので、ストロークが長くなり、弱い力で弾性変形される。そして、強風や振動等により、ラッチ装置による上蓋および器具本体の組み付けが外れて上蓋および器具本体が開こうとすると、保持手段の係止凸部が開口部の自由端側の開口辺に当接し、上蓋および器具本体の開きが阻止される。したがって、枢着部およびラッチ装置の固定手段と、係止凸部および弾性体の保持手段により、灯具の二重ロックが形成される。
【0023】
請求項3に記載の照明器具の発明は、請求項1または2記載の照明器具において、係止凸部は、ラッチ装置のクランプ金具が取り付けられている取付基板に設けられていることを特徴とする。
【0024】
本発明によれば、係止凸部は、ラッチ装置のクランプ金具が取り付けられている取付基板に設けられているので、ラッチ装置側に保持手段が形成される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0026】
図1〜図9は、本発明の第1の実施形態を示し、図1は照明器具の概略外観図、図2は照明器具であり、(a)は上面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、図3は枢着部における照明器具の概略要部斜視図、図4はラッチ装置の斜視図、図5は係止凸部が設けられた取付基板の斜視図、図6はラッチ装置の組付における照明器具の一部省略要部側面断面図、図7は弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図、図8は弾性体の取付部における照明器具の概略要部斜視図、図9は保持手段の配設状態を示す照明器具の概略要部斜視図である。
【0027】
図1において、照明器具1は、直線形ポール用の道路灯であり、灯具2、光源としての高圧放電ランプ3、固定手段を形成する枢着部4(図示しない。)およびラッチ装置5、保持手段を形成する係止凸部6(図示しない。)および弾性体7(図示しない。)を有して構成されている。
【0028】
灯具2は、ともにアルミダイキャストで形成された上蓋8および器具本体9を有して形成されている。上蓋8は、下端側8Aに開口端8Cを有し、上端側8Bが閉塞されて、概略さじ状に形成されている。器具本体9は、上端側9Aに上蓋8によって開閉される上部開口(図示しない。)を有している。また、器具本体9は、下端側9Bに上蓋8と対向するように投光開口10が形成され、この投光開口10を閉塞するようにして例えば強化ガラスからなる透光性カバー11が配設されている。そして、灯具2は、上蓋8および器具本体9により内部空間が形成されている。
【0029】
また、器具本体9は、一端側9Dにポール受け部(図示しない。)が形成されており、このポール受け部において直線形ポール12に固定されている。さらに、一端側9Dの内部にランプソケット13が配設されている。ランプソケット13は、高圧放電ランプ3が前記内部空間に露出するようにして、高圧放電ランプ3を装着している。
【0030】
高圧放電ランプ3は、例えばメタルハライドランプや高圧ナトリウムランプであり、上記のようにして灯具2に収納されている。そして、点灯により発した放射光は、器具本体9の投光開口10より外部空間に出射される。
【0031】
固定手段は、上蓋8を直線形ポール12に固定されている器具本体9に開閉自在に固定するものであり、図2に示すように、枢着部4およびラッチ装置5により構成されている。枢着部4およびラッチ装置5は、それぞれ灯具2の一端側2Dおよび他端側2Eに設けられている。
【0032】
枢着部4は、灯具2の一端側2Dに設けられた2個の蝶番からなり、図3に示すように、蓋体8および器具本体9を連結するとともに、支持軸14を支点として蓋体8を器具本体9に回動自在に軸支している。
【0033】
ラッチ装置5は、灯具2の他端側2Eに1個設けられ、図4に示すように、開閉金具15、開閉金具15を回転伸縮させるクランプ金具16、クランプ金具16を開閉金具15に取り付ける略L形の取付金具17およびクランプ金具16を回動自在に支持して器具本体9に取り付けられる取付基板18を有して構成されている。
【0034】
開閉金具15は、先端側が略L字状の係止部19に形成され、取付金具17をねじ20で固定することにより、クランプ金具16に連結されている。そして、取付基板18は、図5に示すように、器具本体9の一端側9Eの内部において、挿通孔21,21に挿通されたねじ22,22が器具本体9のねじ部(図示しない。)に螺合されることにより、器具本体9に固定されている。これにより、ラッチ装置5は、器具本体9の他端側9Eに配設されている。
【0035】
そして、蓋体8の他端側8Eには、図6に示すように、開閉金具15の係止部19を係止可能に被係止部23が形成されている。上蓋8で器具本体9の上部開口が閉塞されているときに、すなわち上蓋8を器具本体9に閉じている(被着している)ときに、開閉金具15の係止部19を蓋体8の被係止部23に係止することにより、蓋体8は、器具本体9に固定される。そして、当該係止を解除することにより、蓋体8を器具本体9から開放する(開く)ことが可能となっている。このように、ラッチ装置5は、上蓋8および器具本体9を開閉自在に組み付けるものである。
【0036】
上述したように、蓋体8は、枢着部(蝶番)4の支持軸14を支点として他端側8Eが器具本体9に対して開閉されるともに、枢着部(蝶番)4およびラッチ装置5により器具本体9に固定可能となっている。
【0037】
保持手段は、上蓋8で器具本体9の上部開口を閉塞することによって、すなわち上蓋8を器具本体9に閉じることによって、蓋体8を器具本体9に保持(固定)するものであり、係止凸部6および弾性体7により構成されている。係止凸部6は、ラッチ装置5によって覆われる器具本体9の他端側9Eの位置に設けられ、図5に示すように、板状の突片がラッチ装置5の取付基板18に一体的に設けられている。そして、係止凸部6の突出方向は、器具本体9の他端側9Eの方向となっている。
【0038】
また、弾性体7は、金属板例えば厚さ0.6mmのステンレス板からなり、図7(a)に示すように、中間部7cに一端側7aから他端側7bに向けて切り欠き部(開口部)24が形成され、図7(b)に示すように、一端側7aが略U字状に屈曲(形成)されて、脚部7A,7Bを有するように形成されている。そして、脚部7Bの先端側は自由端に形成され、この自由端側は屈曲部25に形成されている。切り欠き部(開口部)24は、係止凸部6が挿通可能な大きさに形成されている。そして、脚部7Aには、挿通孔26が設けられている。
【0039】
弾性体7は、図8に示すように、蓋体8の他端側8Eの内部に立設されているボルト27に挿通孔26が挿入され、ボルト27に螺合されたナット28により蓋体8に脚部7Aが固定されている。このとき、弾性体7は、係止凸部6が切り欠き部(開口部)24を略直交して挿通することができるように蓋体8に取り付けられている。また、脚部7Bの屈曲部25は、係止凸部6の突出方向となるように形成されている。そして、弾性体7は、一方の脚部7Aに設けられた挿通孔26側を支点として他方の脚部7Bの自由端側が係止凸部6の突出方向に弾性変形するように所定の板厚例えば0.6mmを有している。そして、弾性体7の当該支点および自由端間の周回距離は長い(ストロークが長い)ので、自由端側は容易に弾性変形および弾性復帰するものである。
【0040】
係止凸部6および弾性体7からなる保持手段は、図6または図9に示すように、ラッチ装置5と同一箇所のそれぞれ器具本体9の他端側9Eおよび蓋体8の他端側8Eに配設されている。
【0041】
次に、本発明の第1の実施形態の作用について述べる。
【0042】
図10は、係止凸部6および弾性体7による蓋体8および器具本体9の保持(固定)および保持(固定)の解除を示すものである。
【0043】
弾性体7は、一方の脚部7Aが蓋体8に固定されているので、蓋体8で器具本体9の上部開口を閉塞するときに、すなわち蓋体8を器具本体9に対して閉めるときに、蓋体8に伴って、弾性体7がラッチ装置5の取付基板18に設けられている係止凸部6に近づき、その後、図10(a)に示すように、他方の脚部7Bの屈曲部25が係止凸部6に当接する。
【0044】
蓋体8が器具本体9に対してさらに閉められると、図10(b)に示すように、係止凸部6は取付基板18と一体であるので、他方の脚部7Bが係止凸部6で押圧されて係止凸部6の突出方向に変形していく。すなわち、弾性体7の自由端側は、両脚部7A,7Bが接近する方向に変形していく。このとき、屈曲部25は、係止凸部6の突出方向となるように屈曲されて形成されているので、屈曲部25が係止凸部6に当接し、蓋体8がさらに閉められるときに、脚部7Bを容易に係止凸部6の突出方向に変形させる。
【0045】
蓋体8が閉められるにしたがい、係止凸部6は、脚部7Bを摺動して切り欠き部(開口部)24に近づく。そして、係止凸部6が切り欠き部24を挿通可能な位置となったときに、すなわち係止凸部6が切り欠き部24に係合可能な位置となったときに、係止凸部6による脚部7Bの押圧が解除され、図10(c)に示すように、弾性体7の屈曲部25が係止凸部6に当接する前の状態に弾性復帰する。これにより、係止凸部6は、切り欠き部24を略直交して挿通する。
【0046】
そして、蓋体8で器具本体9の上部開口が閉塞されて、蓋体8が器具本体9に対して完全に閉められると、図10(d)に示すように、係止凸部6は、自身の外面と切り欠き部24の係止部としての底辺24aとの距離L1が小距離例えば2〜5mmを有して、切り欠き部24に挿通される。
【0047】
そして、器具本体9の他端側9Eに設けられたラッチ装置5の開閉金具15の係止部19を蓋体8の他端側8Eに形成されている被係止部23に引っ掛け、開閉金具15を器具本体9側に回動させることにより、図6に示すように、蓋体8は、ラッチ装置5を介して器具本体9に固定される。
【0048】
通常、蓋体8は、ラッチ装置5により器具本体9に固定されているので、蓋体8が自然に開くことが防止されている。しかしながら、強風や振動等により、ラッチ装置5の開閉金具15の係止部19が蓋体8の被係止部23から取り外れることがある。このとき、蓋体8が器具本体9から開こうとする。
【0049】
蓋体8が器具本体9から開こうとすると、図10(e)に示すように、係止凸部6の外面が切り欠き部24の底辺(係止部)24aに当接する。すなわち、係止凸部6が切り欠き部24の底辺24aに係合する。係止凸部6が設けられているラッチ装置5の取付基板18は、器具本体9に固定され、弾性体7は、蓋体8に固定されているので、前記当接により、蓋体8が器具本体9から開放されることが阻止される。こうして、係止凸部6および弾性体7からなる保持(固定)手段は、枢着部(蝶番)4およびラッチ装置5からなる固定手段と共に、蓋体8および器具本体7の二重ロック(二重固定)を形成する。
【0050】
そして、図10(d)において、係止凸部6の外面と切り欠き部24の底辺24aは、距離L1を有しているので、この距離L1内において、蓋体8を器具本体9に押し込むことが可能である。上蓋8の開口端8C側には、図8に示すように、防水用のパッキン29が配設されている。そして、蓋体8で器具本体9の上部開口を閉塞したときに、この上部開口の開口端にパッキン29が当接する。そして、ラッチ装置5より蓋体8および器具本体9を固定したときに、パッキン29は、ラッチ装置5による押圧力により弾性変形される。このラッチ装置5の押圧力とパッキン29の弾性復帰力により、蓋体8の開口端8Cおよび器具本体9の上部開口における気密が保持される。すなわち、灯具2は防水される。
【0051】
そして、蓋体8を器具本体9から開くときは、ラッチ装置5の係止部19を蓋体8の被係止部23から取り外して、ラッチ装置5の開閉金具15を開いた状態で、図10(f)に示すように、弾性体7の屈曲部25(脚部7B)を手等で掴み、係止凸部6の突出方向に押圧して脚部7Bを弾性変形させる。そして、図10(g)に示すように、係止凸部6が切り欠き部24に挿通しなくなったときに、蓋体8を器具本体9から開くようにする。
【0052】
そして、弾性体7の屈曲部25が係止凸部6に当接しない位置まで、蓋体8が器具本体9から開いたとき、図10(h)に示すように、弾性体7の屈曲部25(脚部7B)を手等で掴むことを止める。これにより、弾性体7の脚部7Bが弾性復帰して弾性変形される前の状態となり、蓋体8を器具本体9からさらに開くことが可能となる。
【0053】
上述したように、強風や振動等により、ラッチ装置5による蓋体8および器具本体9の固定(組付)が外れても、弾性体7の切り欠き部(開口部)24に挿通している係止凸部6の外面が切り欠き部24の底辺(係止部)24aに当接(係合)するので、蓋体8が器具本体9から開放されることが阻止される。そして、弾性体7は、略U字状に形成され、脚部7A,7Bを有して形成されているので、ストロークが長く、容易に弾性変形および弾性復帰する軟性を有している。これにより、係止凸部6は、蓋体8を器具本体9に閉じることにより、自動的に切り欠き部24に挿通される。したがって、蓋体8および器具本体9の保持(固定)に対して手間を要しない。そして、係止凸部6および弾性体7による蓋体8および器具本体9の保持(固定)の解除は、弾性体7のストロークが長く、弾性体7を手等で容易に弾性変形させることができるので、容易である。また、当該解除は、人為的にしかできないので、蓋体8および器具本体7のロックが良好なものとなっている。
【0054】
そして、係止凸部6は、器具本体9の他端側9Eの内部において、ラッチ装置5のクランプ金具16が取り付けられている取付基板18に形成されているので、弾性体7が蓋体8の他端側8Eに設けられて、ラッチ装置5と同一箇所に、蓋体8および器具本体9の保持(固定)手段が形成される。したがって、灯具2にスペースを要することなく、枢着部(蝶番)4およびラッチ装置5からなる固定手段と、係止凸部6および弾性体7からなる保持手段とによる蓋体8および器具本体9の二重ロックが形成される。
【0055】
なお、係止凸部6およびラッチ装置5を蓋体8に設け、弾性体7およびラッチ装置5の被係止部23を器具本体9に設けるようにしてもよい。すなわち、係止凸部6がラッチ装置5側に設けられたとき、蓋体8および器具本体9において、弾性体7は、ラッチ装置5が取り付けられていない方に固定される。
【0056】
次に、本発明の第2の実施形態について述べる。
【0057】
図11は、本発明の第2の実施形態を示す弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。なお、図7と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0058】
図11に示す弾性体30は、図7に示す弾性体7において、切り欠き部24に代えて、中間部30cに係止凸部6が挿通可能な開口部31が形成されたものであり、脚部30A(一端側30a)および脚部30B(他端側30b)は、弾性体7の脚部7A(一端側7a)および脚部7B(他端側7b)と同様に形成されている。弾性体7は、図8に示すように、脚部7A(一端側7a)に蓋体8からの突出部(干渉部)32がある場合に使用され、一方、弾性体30は、脚部30A(一端側30a)に当該突出部(干渉部)32がない場合に使用することができる。
【0059】
弾性体30は、弾性体7と同様な作用を有し、係止凸部6の外面が開口部31の屈曲部25側の係止部としての開口辺31aに当接(係合)される。この当接により、ラッチ装置5が取り外れても、上蓋8が器具本体9より開放されることが阻止される。
【0060】
次に、本発明の第3の実施形態について述べる。
【0061】
図12は、本発明の第3の実施形態を示す弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。なお、図7と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0062】
図12に示す弾性体33は、図7に示す弾性体7において、切り欠き部24に代えて、中間部33cに係止凸部6が挿入可能な凹部34が形成されたものであり、脚部33A(一端側33a)および脚部33B(他端側33b)は、弾性体7の脚部7A(一端側7a)および脚部7B(他端側7b)と同様に形成されている。
【0063】
弾性体33は、弾性体7と同様な作用を有し、係止凸部6の外面が凹部34の屈曲部25側の係止部としての底面34aに係合される。この係合により、ラッチ装置5が取り外れても、上蓋8が器具本体9より開放されることが阻止される。
【0064】
なお、上記第1〜第3の実施形態において、自由端側を屈曲部25に形成しないで、係止凸部6に傾斜面を形成するようにしてもよい。この場合、自由端とされる脚部の先端側は、係止凸部6に当接したときに係止凸部6の傾斜面に沿って弾性変形していく。
【0065】
次に、本発明の第4の実施形態について述べる。
【0066】
図13は、本発明の第4の実施形態を示す保持手段の係止凸部および弾性体の概略斜視図である。なお、図7と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0067】
図13に示す弾性体35は、図7に示す弾性体7において、切り欠き部24を設けず、脚部35Bの自由端を屈曲させて係止部としての係止片36に形成したものである。そして、係止凸部37は、先端側を係止片36に係合することのできる屈曲部38に形成したものである。そして、脚部35A(一端側35a)および脚部35B(他端側35b)は、弾性体7の脚部7A(一端側7a)および脚部7B(他端側7b)と略同様に形成されている。
【0068】
弾性体35は、係止片36が係止凸部37の屈曲部38に当接した後、係止凸部38に押圧されて脚部35Bが弾性変形する。そして、係止凸部37の屈曲部38の背面38a側が係止片36の背面36a側に位置するようになったときに、脚部35Bが弾性復帰する。この結果、係止凸部37の屈曲部38の背面38aが弾性体35の係止片36の背面36aに係合される。この係合により、ラッチ装置5が取り外れても、上蓋8が器具本体9より開放されることが阻止される。
【0069】
上述のように、保持手段の弾性体は、自由端とされる脚部において、係止凸部に係合する係止部を有するように形成されていればよいものである。
【0070】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、保持手段の弾性体は、略U字状に形成され、一方の脚部が固定され、他方の脚部が係止凸部に係合する係止部を有して自由端に形成されているので、ストロークが長くなり、弱い力で容易に弾性変形させることができるとともに、強風や振動等により、ラッチ装置による上蓋および器具本体の組み付けが外れて、上蓋および器具本体が開こうとしても、係止凸部および弾性体の係止部の係合により、上蓋および器具本体の開きを阻止することができ、枢着部およびラッチ装置の固定手段と共に、灯具の二重ロックを形成することができる。
【0071】
請求項2の発明によれば、保持手段の弾性体は、略U字状に形成され、一方の脚部が固定され、他方の脚部が係止凸部に係合する開口部を有して自由端に形成されているので、ストロークが長くなり、弱い力で容易に弾性変形させることができるとともに、強風や振動等により、ラッチ装置による上蓋および器具本体の組み付けが外れて、上蓋および器具本体が開こうとしても、係止凸部が弾性体の開口部の開口辺に係合することにより、上蓋および器具本体の開きを阻止することができ、枢着部およびラッチ装置の固定手段と共に、灯具の二重ロックを形成することができる。
【0072】
請求項3の発明によれば、凸部は、ラッチ装置のクランプ金具が取り付けられている取付基板に設けられているので、ラッチ装置側に保持手段を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す照明器具の概略外観図。
【図2】同じく、照明器具であり、(a)は上面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図。
【図3】同じく、枢着部における照明器具の概略要部斜視図。
【図4】同じく、ラッチ装置の斜視図。
【図5】同じく、係止凸部が設けられた取付金具の斜視図。
【図6】同じく、ラッチ装置の組付における照明器具の一部省略要部側面断面図。
【図7】同じく、弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図8】同じく、弾性体の取付部における照明器具の概略要部斜視図。
【図9】同じく、保持手段の配設状態を示す照明器具の概略要部斜視図。
【図10】同じく、保持手段による保持の形成および保持の解除を示す説明図。
【図11】本発明の第2の実施形態を示す弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図12】本発明の第3の実施形態を示す弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図13】本発明の第4の実施形態を示す保持手段の係止凸部および弾性体の概略斜視図。
【符号の説明】
1…照明器具、2…灯具、3…光源としての高圧放電ランプ、4…固定手段を形成する枢着部、5…固定手段を形成するラッチ装置、6,37…保持手段を形成する係止凸部、7,30,33,35…保持手段を形成する弾性体
【発明の属する技術分野】本発明は、街路灯やトンネル照明などの屋外で使用される照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】街路灯やトンネル照明器具など、高所や交通量の多い場所に設置される照明器具は、ランプ交換や清掃などのメンテナンス作業を容易かつ迅速に行えるようにするために、例えば上蓋および器具本体の二重構造であり、ラッチ装置を用いた開閉式のものが使用されている(例えば、特許文献1参照。)。このラッチ装置は、強風や振動等によりロックが解除される場合があるので、近年、ラッチ装置との二重ロック構造を有する照明器具が提供されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
当該照明器具は、上蓋に係止凸部が設けられ、器具本体に略コ字形の切り欠きを有するスプリング材からなる掛け金が設けられている。そして、上蓋を器具本体に被せたときに、係止凸部が切り欠きに挿通される。これにより、掛け金が係止凸部に係止され、ラッチ装置が外れても、上蓋および器具本体の開き(開放)が防止されるものである。
【0004】
【特許文献1】特開2000−322903号公報(第5頁、第1図)
【0005】
【非特許文献1】松下電工(株)TUNNEL LIGHTINGカタログ(平15.3.15現在)、LLCT1B753、第16頁
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記照明器具において、掛け金の器具本体からの突出長は短いので、掛け金に剛性のスプリング材を用いると、係止凸部および掛け金によるロックを解除するときに、掛け金を外方に変形させることに力を要するという欠点を有する。すなわち、狭いスペースに嵌め易いが、取り外しにくいという欠点を有する。逆に、掛け金に軟性のスプリング材を用いると、振動等により、掛け金が係止凸部から外れるおそれがあり、二重ロックの信頼性が低下するという欠点を有する。
【0007】
本発明は、容易に着脱可能であって、ラッチ装置による固定が外れても開放を防止する保持手段を備えた開閉式の照明器具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の照明器具の発明は、上蓋と、上蓋によって開閉される上部開口および透光性カバーによって閉塞された投光開口を有する器具本体とを有してなる灯具と;灯具に収納され、投光開口より放射光を出射する光源と;灯具の一端側に設けられて上蓋または器具本体を回動自在に軸支する枢着部および灯具の他端側に設けられて上蓋および器具本体を開閉自在に組み付けるラッチ装置を有する固定手段と;ラッチ装置側の位置であって上蓋および器具本体の一方に設けられた係止凸部と、略U字状に形成され、一方の脚部は上蓋および器具本体の他方に固定されるとともに、他方の脚部は係止凸部に係合する係止部を有して自由端とされた弾性体とを有してなり、上蓋で器具本体の上部開口を閉塞することによって、弾性体の自由端側は、係止凸部に押圧されて両脚部が接近する方向に変形し、係止凸部が係止部に係合可能な位置となったときに弾性復帰するように形成されている保持手段と;を具備していることを特徴とする。
【0009】
本発明および以下の各発明において、特に言及しない限り、各構成は以下による。
【0010】
上蓋および器具本体は、器具本体に対して上蓋が開閉されてもよく、上蓋に対して器具本体が開閉されるようにしてもよい。また、ラッチ装置は、上蓋および器具本体のどちらに設けられてもよい。また、保持手段の係止凸部および弾性体は、それぞれ上蓋および器具本体の一方または他方のどちらに設けられてもよい。
【0011】
光源は、上蓋および器具本体のどちらに配設されてもよい。
【0012】
固定手段の枢着部は、上蓋および器具本体の一方を他方に回動自在に支持するものであり、例えば蝶番である。また、ラッチ装置は、係止部を被係止部に引っ掛けるようにしているもの、孔(開口)に棒などの支持部材を挿通させるものなど、上蓋および器具本体を開閉自在に組み付けるものであればよい。
【0013】
保持手段の係止凸部は、板状や棒状など、突出形状は問わない。また、先端側を屈曲させるなど、先端側の形状も問わない。すなわち、弾性体の係止部に係合可能な形状であればよく、例えば針金等で形成されたものであってもよい。
【0014】
保持手段の弾性体は、弾性変形および弾性復帰すると共に、係止凸部に係合する係止部を有する構成であればよく、この係止部は、例えば切り欠き、段差、孔、開口などに形成されてもよい。また、弾性体は、ステンレスやチタンなどの金属板に限らず、プラスチック板や木材などで形成されてもよい。
【0015】
弾性体の自由端側は、上蓋で器具本体の上部開口が閉塞されるときに、係止凸部に当接して係止凸部による押圧により係止凸部の突出方向(弾性体の両脚部が接近する方向)に弾性変形する。そして、係止凸部が係止部に係合可能な位置となったときに弾性復帰する。これにより、係止凸部が係止部に係合され、上蓋および器具本体の閉塞状態が保持される。
【0016】
保持手段による上蓋および器具本体の保持を解除するときは、まず、ラッチ装置を取り外した後、弾性体の自由端側を手等で掴み、係止凸部の突出方向に弾性変形させ、係止凸部が係止部に係合しなくなる位置となったときに、上蓋を器具本体の上部開口から開くようにする。次に、手等での弾性体の自由端側の掴みを解除する。これにより、弾性体の自由端側は弾性復帰し、以後、上蓋および器具本体の開きがさらに可能となる。
【0017】
本発明によれば、弾性体は、略U字状に形成され、一方の脚部が固定され、他方の脚部が係止凸部に係合する係止部を有して自由端に形成されるので、ストロークが長くなり、弱い力でも弾性変形される。そして、強風や振動等により、ラッチ装置による上蓋および器具本体の組み付けが外れて、上蓋および器具本体が開こうとしても、保持手段の係止凸部および係止部の係合により、上蓋および器具本体の開きが阻止される。したがって、枢着部およびラッチ装置の固定手段と、係止凸部および弾性体の保持手段により、灯具の二重ロックが形成される。
【0018】
請求項2に記載の照明器具の発明は、上蓋と、上蓋によって開閉される上部開口および透光性カバーによって閉塞された投光開口を有する器具本体とを有してなる灯具と;灯具に収納され、投光開口より放射光を出射する光源と;灯具の一端側に設けられて上蓋または器具本体を回動自在に軸支する枢着部および灯具の他端側に設けられて上蓋および器具本体を開閉自在に組み付けるラッチ装置を有する固定手段と;ラッチ装置側の位置であって上蓋および器具本体の一方に設けられた係止凸部と、略U字状に形成され、一方の脚部は上蓋および器具本体の他方に固定されるとともに、他方の脚部は係止凸部に係合する開口部を有して自由端とされた弾性体とを有してなり、上蓋で器具本体の上部開口を閉塞することによって、弾性体の自由端側は、係止凸部に押圧されて両脚部が接近する方向に変形し、係止凸部が開口部に係合可能な位置となったときに弾性復帰するように形成されている保持手段と;を具備していることを特徴とする。
【0019】
弾性体の自由端側は、上蓋で器具本体の上部開口が閉塞されるときに、係止凸部に当接して係止凸部による押圧により係止凸部の突出方向に弾性変形する。そして、係止凸部が開口部に位置したときに弾性復帰する。これにより、係止凸部が開口部に挿通される。そして、係止凸部が開口部の自由端側の開口辺に当接することにより、上蓋および器具本体の開きが阻止される。開口辺は、係止凸部が係合される係止部となっている。
【0020】
係止凸部の開口部での挿通位置は、特に限定されないが、その挿通位置においては、係止凸部の外面および開口部の前記開口辺に小距離を有するとよい。すなわち、当該小距離は、ラッチ装置により上蓋および器具本体を固定する(押し込む)範囲となっている。上蓋および器具本体の少なくとも一方の開口端には、防水用パッキンが設けられており、パッキンの弾性復帰力とラッチ装置による押圧力により、灯具の気密が保持される。これにより、灯具は、防水される。
【0021】
そして、上蓋および器具本体を開くときは、ラッチ装置を取り外した後、弾性体の自由端側を手等で掴み、係止凸部の突出方向に弾性変形させ、係止凸部が開口部に挿通しなくなったときに、上蓋および器具本体を開くようにする。次に、手等での弾性体の自由端側の掴みを解除する。これにより、弾性体の自由端側は弾性復帰し、以後、上蓋および器具本体の開きがさらに可能となる。
【0022】
本発明によれば、弾性体は、略U字状に形成され、一方の脚部が固定され、他方の脚部が係止凸部に係合する開口部を有して自由端に形成されるので、ストロークが長くなり、弱い力で弾性変形される。そして、強風や振動等により、ラッチ装置による上蓋および器具本体の組み付けが外れて上蓋および器具本体が開こうとすると、保持手段の係止凸部が開口部の自由端側の開口辺に当接し、上蓋および器具本体の開きが阻止される。したがって、枢着部およびラッチ装置の固定手段と、係止凸部および弾性体の保持手段により、灯具の二重ロックが形成される。
【0023】
請求項3に記載の照明器具の発明は、請求項1または2記載の照明器具において、係止凸部は、ラッチ装置のクランプ金具が取り付けられている取付基板に設けられていることを特徴とする。
【0024】
本発明によれば、係止凸部は、ラッチ装置のクランプ金具が取り付けられている取付基板に設けられているので、ラッチ装置側に保持手段が形成される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0026】
図1〜図9は、本発明の第1の実施形態を示し、図1は照明器具の概略外観図、図2は照明器具であり、(a)は上面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、図3は枢着部における照明器具の概略要部斜視図、図4はラッチ装置の斜視図、図5は係止凸部が設けられた取付基板の斜視図、図6はラッチ装置の組付における照明器具の一部省略要部側面断面図、図7は弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図、図8は弾性体の取付部における照明器具の概略要部斜視図、図9は保持手段の配設状態を示す照明器具の概略要部斜視図である。
【0027】
図1において、照明器具1は、直線形ポール用の道路灯であり、灯具2、光源としての高圧放電ランプ3、固定手段を形成する枢着部4(図示しない。)およびラッチ装置5、保持手段を形成する係止凸部6(図示しない。)および弾性体7(図示しない。)を有して構成されている。
【0028】
灯具2は、ともにアルミダイキャストで形成された上蓋8および器具本体9を有して形成されている。上蓋8は、下端側8Aに開口端8Cを有し、上端側8Bが閉塞されて、概略さじ状に形成されている。器具本体9は、上端側9Aに上蓋8によって開閉される上部開口(図示しない。)を有している。また、器具本体9は、下端側9Bに上蓋8と対向するように投光開口10が形成され、この投光開口10を閉塞するようにして例えば強化ガラスからなる透光性カバー11が配設されている。そして、灯具2は、上蓋8および器具本体9により内部空間が形成されている。
【0029】
また、器具本体9は、一端側9Dにポール受け部(図示しない。)が形成されており、このポール受け部において直線形ポール12に固定されている。さらに、一端側9Dの内部にランプソケット13が配設されている。ランプソケット13は、高圧放電ランプ3が前記内部空間に露出するようにして、高圧放電ランプ3を装着している。
【0030】
高圧放電ランプ3は、例えばメタルハライドランプや高圧ナトリウムランプであり、上記のようにして灯具2に収納されている。そして、点灯により発した放射光は、器具本体9の投光開口10より外部空間に出射される。
【0031】
固定手段は、上蓋8を直線形ポール12に固定されている器具本体9に開閉自在に固定するものであり、図2に示すように、枢着部4およびラッチ装置5により構成されている。枢着部4およびラッチ装置5は、それぞれ灯具2の一端側2Dおよび他端側2Eに設けられている。
【0032】
枢着部4は、灯具2の一端側2Dに設けられた2個の蝶番からなり、図3に示すように、蓋体8および器具本体9を連結するとともに、支持軸14を支点として蓋体8を器具本体9に回動自在に軸支している。
【0033】
ラッチ装置5は、灯具2の他端側2Eに1個設けられ、図4に示すように、開閉金具15、開閉金具15を回転伸縮させるクランプ金具16、クランプ金具16を開閉金具15に取り付ける略L形の取付金具17およびクランプ金具16を回動自在に支持して器具本体9に取り付けられる取付基板18を有して構成されている。
【0034】
開閉金具15は、先端側が略L字状の係止部19に形成され、取付金具17をねじ20で固定することにより、クランプ金具16に連結されている。そして、取付基板18は、図5に示すように、器具本体9の一端側9Eの内部において、挿通孔21,21に挿通されたねじ22,22が器具本体9のねじ部(図示しない。)に螺合されることにより、器具本体9に固定されている。これにより、ラッチ装置5は、器具本体9の他端側9Eに配設されている。
【0035】
そして、蓋体8の他端側8Eには、図6に示すように、開閉金具15の係止部19を係止可能に被係止部23が形成されている。上蓋8で器具本体9の上部開口が閉塞されているときに、すなわち上蓋8を器具本体9に閉じている(被着している)ときに、開閉金具15の係止部19を蓋体8の被係止部23に係止することにより、蓋体8は、器具本体9に固定される。そして、当該係止を解除することにより、蓋体8を器具本体9から開放する(開く)ことが可能となっている。このように、ラッチ装置5は、上蓋8および器具本体9を開閉自在に組み付けるものである。
【0036】
上述したように、蓋体8は、枢着部(蝶番)4の支持軸14を支点として他端側8Eが器具本体9に対して開閉されるともに、枢着部(蝶番)4およびラッチ装置5により器具本体9に固定可能となっている。
【0037】
保持手段は、上蓋8で器具本体9の上部開口を閉塞することによって、すなわち上蓋8を器具本体9に閉じることによって、蓋体8を器具本体9に保持(固定)するものであり、係止凸部6および弾性体7により構成されている。係止凸部6は、ラッチ装置5によって覆われる器具本体9の他端側9Eの位置に設けられ、図5に示すように、板状の突片がラッチ装置5の取付基板18に一体的に設けられている。そして、係止凸部6の突出方向は、器具本体9の他端側9Eの方向となっている。
【0038】
また、弾性体7は、金属板例えば厚さ0.6mmのステンレス板からなり、図7(a)に示すように、中間部7cに一端側7aから他端側7bに向けて切り欠き部(開口部)24が形成され、図7(b)に示すように、一端側7aが略U字状に屈曲(形成)されて、脚部7A,7Bを有するように形成されている。そして、脚部7Bの先端側は自由端に形成され、この自由端側は屈曲部25に形成されている。切り欠き部(開口部)24は、係止凸部6が挿通可能な大きさに形成されている。そして、脚部7Aには、挿通孔26が設けられている。
【0039】
弾性体7は、図8に示すように、蓋体8の他端側8Eの内部に立設されているボルト27に挿通孔26が挿入され、ボルト27に螺合されたナット28により蓋体8に脚部7Aが固定されている。このとき、弾性体7は、係止凸部6が切り欠き部(開口部)24を略直交して挿通することができるように蓋体8に取り付けられている。また、脚部7Bの屈曲部25は、係止凸部6の突出方向となるように形成されている。そして、弾性体7は、一方の脚部7Aに設けられた挿通孔26側を支点として他方の脚部7Bの自由端側が係止凸部6の突出方向に弾性変形するように所定の板厚例えば0.6mmを有している。そして、弾性体7の当該支点および自由端間の周回距離は長い(ストロークが長い)ので、自由端側は容易に弾性変形および弾性復帰するものである。
【0040】
係止凸部6および弾性体7からなる保持手段は、図6または図9に示すように、ラッチ装置5と同一箇所のそれぞれ器具本体9の他端側9Eおよび蓋体8の他端側8Eに配設されている。
【0041】
次に、本発明の第1の実施形態の作用について述べる。
【0042】
図10は、係止凸部6および弾性体7による蓋体8および器具本体9の保持(固定)および保持(固定)の解除を示すものである。
【0043】
弾性体7は、一方の脚部7Aが蓋体8に固定されているので、蓋体8で器具本体9の上部開口を閉塞するときに、すなわち蓋体8を器具本体9に対して閉めるときに、蓋体8に伴って、弾性体7がラッチ装置5の取付基板18に設けられている係止凸部6に近づき、その後、図10(a)に示すように、他方の脚部7Bの屈曲部25が係止凸部6に当接する。
【0044】
蓋体8が器具本体9に対してさらに閉められると、図10(b)に示すように、係止凸部6は取付基板18と一体であるので、他方の脚部7Bが係止凸部6で押圧されて係止凸部6の突出方向に変形していく。すなわち、弾性体7の自由端側は、両脚部7A,7Bが接近する方向に変形していく。このとき、屈曲部25は、係止凸部6の突出方向となるように屈曲されて形成されているので、屈曲部25が係止凸部6に当接し、蓋体8がさらに閉められるときに、脚部7Bを容易に係止凸部6の突出方向に変形させる。
【0045】
蓋体8が閉められるにしたがい、係止凸部6は、脚部7Bを摺動して切り欠き部(開口部)24に近づく。そして、係止凸部6が切り欠き部24を挿通可能な位置となったときに、すなわち係止凸部6が切り欠き部24に係合可能な位置となったときに、係止凸部6による脚部7Bの押圧が解除され、図10(c)に示すように、弾性体7の屈曲部25が係止凸部6に当接する前の状態に弾性復帰する。これにより、係止凸部6は、切り欠き部24を略直交して挿通する。
【0046】
そして、蓋体8で器具本体9の上部開口が閉塞されて、蓋体8が器具本体9に対して完全に閉められると、図10(d)に示すように、係止凸部6は、自身の外面と切り欠き部24の係止部としての底辺24aとの距離L1が小距離例えば2〜5mmを有して、切り欠き部24に挿通される。
【0047】
そして、器具本体9の他端側9Eに設けられたラッチ装置5の開閉金具15の係止部19を蓋体8の他端側8Eに形成されている被係止部23に引っ掛け、開閉金具15を器具本体9側に回動させることにより、図6に示すように、蓋体8は、ラッチ装置5を介して器具本体9に固定される。
【0048】
通常、蓋体8は、ラッチ装置5により器具本体9に固定されているので、蓋体8が自然に開くことが防止されている。しかしながら、強風や振動等により、ラッチ装置5の開閉金具15の係止部19が蓋体8の被係止部23から取り外れることがある。このとき、蓋体8が器具本体9から開こうとする。
【0049】
蓋体8が器具本体9から開こうとすると、図10(e)に示すように、係止凸部6の外面が切り欠き部24の底辺(係止部)24aに当接する。すなわち、係止凸部6が切り欠き部24の底辺24aに係合する。係止凸部6が設けられているラッチ装置5の取付基板18は、器具本体9に固定され、弾性体7は、蓋体8に固定されているので、前記当接により、蓋体8が器具本体9から開放されることが阻止される。こうして、係止凸部6および弾性体7からなる保持(固定)手段は、枢着部(蝶番)4およびラッチ装置5からなる固定手段と共に、蓋体8および器具本体7の二重ロック(二重固定)を形成する。
【0050】
そして、図10(d)において、係止凸部6の外面と切り欠き部24の底辺24aは、距離L1を有しているので、この距離L1内において、蓋体8を器具本体9に押し込むことが可能である。上蓋8の開口端8C側には、図8に示すように、防水用のパッキン29が配設されている。そして、蓋体8で器具本体9の上部開口を閉塞したときに、この上部開口の開口端にパッキン29が当接する。そして、ラッチ装置5より蓋体8および器具本体9を固定したときに、パッキン29は、ラッチ装置5による押圧力により弾性変形される。このラッチ装置5の押圧力とパッキン29の弾性復帰力により、蓋体8の開口端8Cおよび器具本体9の上部開口における気密が保持される。すなわち、灯具2は防水される。
【0051】
そして、蓋体8を器具本体9から開くときは、ラッチ装置5の係止部19を蓋体8の被係止部23から取り外して、ラッチ装置5の開閉金具15を開いた状態で、図10(f)に示すように、弾性体7の屈曲部25(脚部7B)を手等で掴み、係止凸部6の突出方向に押圧して脚部7Bを弾性変形させる。そして、図10(g)に示すように、係止凸部6が切り欠き部24に挿通しなくなったときに、蓋体8を器具本体9から開くようにする。
【0052】
そして、弾性体7の屈曲部25が係止凸部6に当接しない位置まで、蓋体8が器具本体9から開いたとき、図10(h)に示すように、弾性体7の屈曲部25(脚部7B)を手等で掴むことを止める。これにより、弾性体7の脚部7Bが弾性復帰して弾性変形される前の状態となり、蓋体8を器具本体9からさらに開くことが可能となる。
【0053】
上述したように、強風や振動等により、ラッチ装置5による蓋体8および器具本体9の固定(組付)が外れても、弾性体7の切り欠き部(開口部)24に挿通している係止凸部6の外面が切り欠き部24の底辺(係止部)24aに当接(係合)するので、蓋体8が器具本体9から開放されることが阻止される。そして、弾性体7は、略U字状に形成され、脚部7A,7Bを有して形成されているので、ストロークが長く、容易に弾性変形および弾性復帰する軟性を有している。これにより、係止凸部6は、蓋体8を器具本体9に閉じることにより、自動的に切り欠き部24に挿通される。したがって、蓋体8および器具本体9の保持(固定)に対して手間を要しない。そして、係止凸部6および弾性体7による蓋体8および器具本体9の保持(固定)の解除は、弾性体7のストロークが長く、弾性体7を手等で容易に弾性変形させることができるので、容易である。また、当該解除は、人為的にしかできないので、蓋体8および器具本体7のロックが良好なものとなっている。
【0054】
そして、係止凸部6は、器具本体9の他端側9Eの内部において、ラッチ装置5のクランプ金具16が取り付けられている取付基板18に形成されているので、弾性体7が蓋体8の他端側8Eに設けられて、ラッチ装置5と同一箇所に、蓋体8および器具本体9の保持(固定)手段が形成される。したがって、灯具2にスペースを要することなく、枢着部(蝶番)4およびラッチ装置5からなる固定手段と、係止凸部6および弾性体7からなる保持手段とによる蓋体8および器具本体9の二重ロックが形成される。
【0055】
なお、係止凸部6およびラッチ装置5を蓋体8に設け、弾性体7およびラッチ装置5の被係止部23を器具本体9に設けるようにしてもよい。すなわち、係止凸部6がラッチ装置5側に設けられたとき、蓋体8および器具本体9において、弾性体7は、ラッチ装置5が取り付けられていない方に固定される。
【0056】
次に、本発明の第2の実施形態について述べる。
【0057】
図11は、本発明の第2の実施形態を示す弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。なお、図7と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0058】
図11に示す弾性体30は、図7に示す弾性体7において、切り欠き部24に代えて、中間部30cに係止凸部6が挿通可能な開口部31が形成されたものであり、脚部30A(一端側30a)および脚部30B(他端側30b)は、弾性体7の脚部7A(一端側7a)および脚部7B(他端側7b)と同様に形成されている。弾性体7は、図8に示すように、脚部7A(一端側7a)に蓋体8からの突出部(干渉部)32がある場合に使用され、一方、弾性体30は、脚部30A(一端側30a)に当該突出部(干渉部)32がない場合に使用することができる。
【0059】
弾性体30は、弾性体7と同様な作用を有し、係止凸部6の外面が開口部31の屈曲部25側の係止部としての開口辺31aに当接(係合)される。この当接により、ラッチ装置5が取り外れても、上蓋8が器具本体9より開放されることが阻止される。
【0060】
次に、本発明の第3の実施形態について述べる。
【0061】
図12は、本発明の第3の実施形態を示す弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。なお、図7と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0062】
図12に示す弾性体33は、図7に示す弾性体7において、切り欠き部24に代えて、中間部33cに係止凸部6が挿入可能な凹部34が形成されたものであり、脚部33A(一端側33a)および脚部33B(他端側33b)は、弾性体7の脚部7A(一端側7a)および脚部7B(他端側7b)と同様に形成されている。
【0063】
弾性体33は、弾性体7と同様な作用を有し、係止凸部6の外面が凹部34の屈曲部25側の係止部としての底面34aに係合される。この係合により、ラッチ装置5が取り外れても、上蓋8が器具本体9より開放されることが阻止される。
【0064】
なお、上記第1〜第3の実施形態において、自由端側を屈曲部25に形成しないで、係止凸部6に傾斜面を形成するようにしてもよい。この場合、自由端とされる脚部の先端側は、係止凸部6に当接したときに係止凸部6の傾斜面に沿って弾性変形していく。
【0065】
次に、本発明の第4の実施形態について述べる。
【0066】
図13は、本発明の第4の実施形態を示す保持手段の係止凸部および弾性体の概略斜視図である。なお、図7と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0067】
図13に示す弾性体35は、図7に示す弾性体7において、切り欠き部24を設けず、脚部35Bの自由端を屈曲させて係止部としての係止片36に形成したものである。そして、係止凸部37は、先端側を係止片36に係合することのできる屈曲部38に形成したものである。そして、脚部35A(一端側35a)および脚部35B(他端側35b)は、弾性体7の脚部7A(一端側7a)および脚部7B(他端側7b)と略同様に形成されている。
【0068】
弾性体35は、係止片36が係止凸部37の屈曲部38に当接した後、係止凸部38に押圧されて脚部35Bが弾性変形する。そして、係止凸部37の屈曲部38の背面38a側が係止片36の背面36a側に位置するようになったときに、脚部35Bが弾性復帰する。この結果、係止凸部37の屈曲部38の背面38aが弾性体35の係止片36の背面36aに係合される。この係合により、ラッチ装置5が取り外れても、上蓋8が器具本体9より開放されることが阻止される。
【0069】
上述のように、保持手段の弾性体は、自由端とされる脚部において、係止凸部に係合する係止部を有するように形成されていればよいものである。
【0070】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、保持手段の弾性体は、略U字状に形成され、一方の脚部が固定され、他方の脚部が係止凸部に係合する係止部を有して自由端に形成されているので、ストロークが長くなり、弱い力で容易に弾性変形させることができるとともに、強風や振動等により、ラッチ装置による上蓋および器具本体の組み付けが外れて、上蓋および器具本体が開こうとしても、係止凸部および弾性体の係止部の係合により、上蓋および器具本体の開きを阻止することができ、枢着部およびラッチ装置の固定手段と共に、灯具の二重ロックを形成することができる。
【0071】
請求項2の発明によれば、保持手段の弾性体は、略U字状に形成され、一方の脚部が固定され、他方の脚部が係止凸部に係合する開口部を有して自由端に形成されているので、ストロークが長くなり、弱い力で容易に弾性変形させることができるとともに、強風や振動等により、ラッチ装置による上蓋および器具本体の組み付けが外れて、上蓋および器具本体が開こうとしても、係止凸部が弾性体の開口部の開口辺に係合することにより、上蓋および器具本体の開きを阻止することができ、枢着部およびラッチ装置の固定手段と共に、灯具の二重ロックを形成することができる。
【0072】
請求項3の発明によれば、凸部は、ラッチ装置のクランプ金具が取り付けられている取付基板に設けられているので、ラッチ装置側に保持手段を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す照明器具の概略外観図。
【図2】同じく、照明器具であり、(a)は上面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図。
【図3】同じく、枢着部における照明器具の概略要部斜視図。
【図4】同じく、ラッチ装置の斜視図。
【図5】同じく、係止凸部が設けられた取付金具の斜視図。
【図6】同じく、ラッチ装置の組付における照明器具の一部省略要部側面断面図。
【図7】同じく、弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図8】同じく、弾性体の取付部における照明器具の概略要部斜視図。
【図9】同じく、保持手段の配設状態を示す照明器具の概略要部斜視図。
【図10】同じく、保持手段による保持の形成および保持の解除を示す説明図。
【図11】本発明の第2の実施形態を示す弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図12】本発明の第3の実施形態を示す弾性体であり、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図13】本発明の第4の実施形態を示す保持手段の係止凸部および弾性体の概略斜視図。
【符号の説明】
1…照明器具、2…灯具、3…光源としての高圧放電ランプ、4…固定手段を形成する枢着部、5…固定手段を形成するラッチ装置、6,37…保持手段を形成する係止凸部、7,30,33,35…保持手段を形成する弾性体
Claims (3)
- 上蓋と、上蓋によって開閉される上部開口および透光性カバーによって閉塞された投光開口を有する器具本体とを有してなる灯具と;
灯具に収納され、投光開口より放射光を出射する光源と;
灯具の一端側に設けられて上蓋または器具本体を回動自在に軸支する枢着部および灯具の他端側に設けられて上蓋および器具本体を開閉自在に組み付けるラッチ装置を有する固定手段と;
ラッチ装置側の位置であって上蓋および器具本体の一方に設けられた係止凸部と、略U字状に形成され、一方の脚部は上蓋および器具本体の他方に固定されるとともに、他方の脚部は係止凸部に係合する係止部を有して自由端とされた弾性体とを有してなり、上蓋で器具本体の上部開口を閉塞することによって、弾性体の自由端側は、係止凸部に押圧されて両脚部が接近する方向に変形し、係止凸部が係止部に係合可能な位置となったときに弾性復帰するように形成されている保持手段と;
を具備していることを特徴とする照明器具。 - 上蓋と、上蓋によって開閉される上部開口および透光性カバーによって閉塞された投光開口を有する器具本体とを有してなる灯具と;
灯具に収納され、投光開口より放射光を出射する光源と;
灯具の一端側に設けられて上蓋または器具本体を回動自在に軸支する枢着部および灯具の他端側に設けられて上蓋および器具本体を開閉自在に組み付けるラッチ装置を有する固定手段と;
ラッチ装置側の位置であって上蓋および器具本体の一方に設けられた係止凸部と、略U字状に形成され、一方の脚部は上蓋および器具本体の他方に固定されるとともに、他方の脚部は係止凸部に係合する開口部を有して自由端とされた弾性体とを有してなり、上蓋で器具本体の上部開口を閉塞することによって、弾性体の自由端側は、係止凸部に押圧されて両脚部が接近する方向に変形し、係止凸部が開口部に係合可能な位置となったときに弾性復帰するように形成されている保持手段と;
を具備していることを特徴とする照明器具。 - 係止凸部は、ラッチ装置のクランプ金具が取り付けられている取付基板に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の照明器具。
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Cited By (3)
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JP2017517104A (ja) * | 2014-05-27 | 2017-06-22 | ハンジュウ エチピーウィナー オプト コーポレイションHangzhou Hpwinner Opto Corporation | Led照明機器 |
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