JP3106522B2 - 繊維構造物の処理方法 - Google Patents

繊維構造物の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明法は、合理的なポリエステ
ルを含む複合繊維よりなる繊維構造物の染色同時分割処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステル繊維をアルカリ処理
し分解除去するに際し、あらかじめ脆化剤で処理する事
は特公昭59−53945により公知である。
【0003】たとえば、ポリエステルを海成分とする海
島型複合繊維を脱海する場合、 A:脆化処理でポリエステル繊維を脆化せしめ、 B:次いで、アルカリ処理で、脆化せしめたポリエステ
ル繊維を溶出し、島成分を残す方法がとられている。
【0004】極細繊維もこの分割処理で作られることが
多い。
【0005】極細化された布帛はその後常法により、 C:染色(浸染、プリント) D:洗浄処理する。
【0006】このように、工程として染色、洗浄までに
4工程(A〜D)が必要である。
【0007】このようにして分割処理により形成された
極細繊維は、ドレ−プ性が高く柔軟な風合いを発現させ
る。
【0008】一方、柔軟な風合いを有する極細繊維の染
色は問題が生じ易く、たとえば、液流染色機内で極細繊
維同志がからみつき易く、そのためにシワやアタリが発
生し易く、さらには染色ムラを惹起し易いという欠点が
あった。
【0009】また、従来技術では、上述したようにの染
色、洗浄までに4工程(A〜D)が必要であり、長時間
を要し、工程短縮が強く望まれているのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シワ、アタ
リならびに染色ムラがなく、しかも工程の短縮化された
繊維構造物の処理方法を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成させるために次のような構成を有する。
【0012】すなわち、本発明の繊維構造物の処理方法
は、一つの成分がポリエステルである二成分以上から成
る繊維構造物を、該ポリエステルの脆化剤と染料を含む
液で染色し、ついで、アルカリもしくはアルカリと洗浄
剤を用いて該ポリエステル成分を除去することを特徴と
するものである。
【0013】
【作用】一般の海島型極細繊維は、アルカリ処理で海成
分を溶出し繊維を分割するため、アルカリ処理後の布帛
はドレ−プ性が高く、著しく風合いが柔軟になる。しか
し、このように著しく風合いが柔軟になると取扱いが非
常に難しくなる。例えば、染色工程においては、染色機
内で繊維同志がからみつき易くなり、そのために、シワ
や染ムラが発生し易くなるものである。
【0014】本発明の処理方法は、染色処理を、アルカ
リ処理による海成分の溶出前に行うところに特徴を有す
る。すなわち、海成分溶出前であるので、繊維構造物は
一般布帛と同様に扱えるので、染色機内での繊維同志の
からみによる、上述のシワや染ムラが発生しない利点が
ある。また、特殊な液流染色機も用いる必要がなく、既
存染色機が使用できる利点がある。さらに、また、脆化
処理と染色を同浴処理し、次いで、繊維の分割処理と洗
浄を目的にアルカリ処理と洗浄を同浴処理する方法であ
るので、上述のような従来法の4工程(A〜D)が、2
工程ですみ、大幅に工程が短縮された極めて合理的な染
色方法である。
【0015】以下、本発明を、さらに詳細に説明する。
【0016】本発明は、一つの成分がポリエステルであ
る二成分以上から成る繊維からなる繊維構造物を使用す
る。
【0017】ここでいう二成分以上から成る繊維とは、
たとえば二つ以上の成分を別々に紡糸し、しかるのち、
混繊、混紡などの手段で混合したものや、複合繊維たと
えば特公昭59−53945号公報に記載されている、
複数成分から成る複合繊維が挙げられるがこれらに限定
されるものでなく、一つの成分がポリエステルで、これ
はアルカリ処理により除去される成分であり、他に一つ
の成分を含んでなる繊維構造物であれば、その成分の含
み方は特に限定するものではない。
【0018】また、本発明は、アルカリ処理(分割処
理)後の繊度が1d以下の極細繊維となる繊維構造物が
特に好ましく用いられる。
【0019】上述の海島型複合繊維は、海成分がアルカ
リ処理によって除去されるポリエステル成分であるのが
通常である。ここでいうポリエステル成分とは、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートお
よびそれらの各種改質ポリマーが含まれるが、1〜15
モル%の−SO3 M基を有する改質ポリエステルが、特
に好ましく用いられる。
【0020】本発明におけるポリエステル繊維の脆化剤
とは、ポリエステルの平均分子量を低下せしめる物質で
あり、酸が好ましく用いられる。酸としては塩酸、硫
酸、硝酸、蓚酸、マレイン酸などを使用することがで
き、特に、蓚酸、マレイン酸などの有機酸が好ましく用
いられる。
【0021】かかる脆化剤の濃度は、温度や時間ならび
にポリエステルの組成で異なるが、要はポリエステル繊
維が脆化し、後のアルカリ処理で容易に溶出できる濃度
であればよい。
【0022】本発明は、ポリエステルの脆化処理と染色
を同浴で処理するところに特徴を有する。
【0023】かかる浴のPHは、酸性サイド、好ましく
は約1.5〜2.5であり、用いられる染料は、ポリエ
ステル/改質ポリエステルで構成された繊維の場合、耐
酸性の分散染料を使用し、一方、ポリアミド/ポリエス
テルで構成された繊維の場合、耐酸性の酸性染料(錯塩
酸性染料も含む)を使用することができるが、好ましく
はポリエステル/改質ポリエステルで構成された繊維が
好ましく用いられる。ここでいうアルカリ処理とは、ア
ルカリ性物質によってポリエステルを加水分解する処理
のことである。具体的には、たとえば、アルカリ性物質
(たとえば、水酸化ナトリウム)を含む60〜100℃
の水溶液で処理する方法、あるいは、アルカリ物質を含
む水溶液に浸漬した後に、100〜200℃の過熱蒸気
で処理する方法を使用することができるが、いずれの方
法を採用してもよい。好ましくは水酸化ナトリウム含む
水溶液で5〜120分間処理する方法がよい。
【0024】さらに好ましくは、上述のアルカリ処理
(分割処理)と洗浄を同時に行うのがよい。すなわち、
アルカリ性物質に洗浄剤を添加した浴で処理する。最も
好ましくは、アルカリ性物質と洗浄剤を含有する浴に、
さらに還元剤を添加して処理する方法がよい。
【0025】ここで洗浄剤としては、界面活性剤を使用
することができるが、好ましくは非イオン系の界面活性
剤が使用される。かかる界面活性剤の使用量としては、
好ましくは0.1〜10 g/L 、さらに好ましくは0.
5〜5 g/L の濃度範囲で用いるのがよい。
【0026】また、上述の還元剤としては、ハイドロサ
ルファイト、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレー
トおよび二酸化チオ尿素などを使用することができる。
かかる還元剤の使用量としては、好ましくは0.1〜1
0 g/L、さらに好ましくは0.5〜5 g/L の濃度で
用いる。特に、ポリエステル/改質ポリエステルからな
る繊維を分散染料で染色した場合には、還元剤を含有す
る系で処理するのが好ましい。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例でさらに詳細に説明す
る。
【0028】実施例1〜2 海成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸を4モ
ル%共重合したポリエチレンテレフタレート、島成分と
してポリエチレンテレフタレートの50d−9f(1f
−70島)、海島比率10:90、から成る海島型複合
繊維で構成された織物(組織:タフタ)を下記の方法で
処理した。
【0029】実施例1は、染料としてSamaron
Red 2BSL−TNを使用し、実施例2は、染料と
してSamaron Blue GSLを用いた以外は
同様な処理を行った。
【0030】液流染料機は、サーキュラーRZ(日坂製
作所製)を全て用いた。
【0031】(1)脆化処理−染色 マレイン酸(脆化剤) 1.5 g/L 染料:Samaron Red 2BSL−TN 10% (owf) Samaron Blue GSL 10% (owf) (ヘキスト社製、分散染料) 浴比:1:20 液流染料機:サーキュラーRZ(日坂製作所製) 温度.時間:130℃×60分間 (2)アルカリ処理−洗浄 水酸化ナトリウム(30%) 40 g/L ハイドロサルフィト 3 g/L 非イオン活性剤 2 g/L 浴比:1:20 温度.時間:85℃×45分間 比較例1 実施例1〜2と同一織物を用いて下記の処理を行った。
【0032】比較例1は、染料としてSamaron
Red 2BSL−TNを使用し、比較例2は、染料と
してSamaron Blue GSLを用いた以外は
同様な処理を行った。
【0033】(1)脆化処理 マレイン酸(脆化剤) 1.5 g/L 浴比:1:20 温度.時間:130℃×60分間 (2)アルカリ処理 水酸化ナトリウム(30%) 40 g/L 浴比:1:20 温度.時間:85℃×45分間 (3)染色 染料:Samaron Red 2BSL−TN 10% (owf ) Samaron Blue GSL 10% (owf ) (ヘキスト社製、分散染料) 浴比:1:20 温度.時間:130℃×60分間 (4)洗浄 水酸化ナトリウム(30%) 2 g/L ハイドロサルフィト 3 g/L 非イオン活性剤 2 g/L 浴比:1:20 温度.時間:85℃×45分間 次いで、乾燥して染色品を得た。
【0034】これらの染色品について、色差計で発色性
(L値)ならびに鮮明性(〔a2 +b2 1/2 )を測色
した。なお、L値は数字が小さい程発色性がよく、鮮明
性は数字が大きい程鮮明性が向上していることを示す。
【0035】また、染色では染料吸尽を測定し、アルカ
リ処理では減量率をそれぞれ測定した。以上の結果を表
1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示した通り、減量率は11〜12%
であり、海成分はいずれも溶出されており、分割された
繊度(分割前は5.5d)O.06dの布帛を得た。
【0038】実施例1〜2は、2工程で処理したにもか
かわらず、従来法の4工程と染料吸尽率、L値、鮮明性
とも大差がなく、しかも、アルカリ処理の前に染色して
いるため、すなわち、5.5dの布帛を染色しているた
めに均一染色されていた。
【0039】一方、極細繊維布帛を用いて染色した比較
例1〜2は、いずれも染色機内でからみつきが起こり、
わずかの染ムラが認められた。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、均一染色された極細布
帛が、しかも従来法より加工工程が大幅に短縮された方
法で得られるので、合理的かつ汎用性に富む繊維構造物
の処理方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06P 5/00 D06M 11/38 D06P 3/84

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの成分がポリエステルである二成分
    以上から成る繊維構造物を、該ポリエステルの脆化剤と
    染料を含む液で染色し、ついで、アルカリもしくはアル
    カリと洗浄剤を用いて該ポリエステル成分を除去するこ
    とを特徴とする繊維構造物の処理方法。
  2. 【請求項2】 繊維構造物が、複合繊維から成るもので
    ある請求項1記載の繊維構造物の処理方法。
  3. 【請求項3】 繊維構造物が、混紡糸または混繊糸から
    成るものである請求項1記載の繊維構造物の処理方法。
  4. 【請求項4】 脆化剤が酸であり、染料を含む処理液の
    PHが1.5〜2.5であることを特徴とする請求項1
    記載の繊維構造物の処理方法。
  5. 【請求項5】 アルカリもしくはアルカリと洗浄剤を用
    いて処理された繊維の繊度が、1d以下の極細繊維であ
    る請求項1記載の繊維構造物の処理方法。
  6. 【請求項6】 アルカリと洗浄剤を用いる処理が、還元
    剤を含む処理であることを特徴とする請求項1記載の繊
    維構造物の処理方法。
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