JP3106063U - 保温鍋の構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 煮込み鍋を熱源から外鍋に移した後、鍋底に設置した集熱リングの熱エネルギーを利用して、食べ物を有効に再加温することのできる保温鍋の構造を提供する。
【解決手段】 煮込み鍋12の底部中央に集熱リング15をネジ止めし、鍋底122と集熱リング15との間に適宜な間隔を開ける。このようにすることで、煮込み鍋12を加熱した時に、集熱リング15の温度は煮込み鍋12の温度より数倍も高くなり、煮込み鍋12を外鍋にセットした後でも、集熱リング15の集熱作用により温度が保たれ、加熱作用が持続する。
【選択図】 図6

Description

本考案は、圧力鍋の中子或いは家庭用の煮込み鍋として利用し、長時間の加熱及び保温效果を有する保温鍋の構造に関するものである。
熱源を切った後でも保温もしくは加熱機能を有する鍋具が既に市場に多く出回っている。図1に示す圧力鍋10はその一例で、この圧力鍋10は外鍋11と外鍋11の中に設置される中子12とから構成される。図2にこれら外鍋11と中子12とを組み合わせて使用している状態を示す。外鍋11は周面及び底部に亘って中空断熱保温層112が形成されて、断熱、保温機能をもっている。また上部には密封蓋111が付いている。一方、中子12は上部周辺だけが外鍋11の上部開口縁部に密着され、周面及び底部は外鍋11と適切な間隔を保つようになっており、その上には鍋蓋13が被せられる。使い方は、まず中子12を例えばガスこん炉などの熱源上に置き、中子12の食材等内容物を沸騰させた後、外鍋11の中に移す。その後、外鍋11の断熱機能により鍋の温度を一定に保ち、中子12に入っている料理は継続的に加熱され、長時間の保温効果により保存される。また、中子12の蓄熱機能と保温機能をさらに高めるために、一部の業者により中子12の底部が厚みを増した増厚層121に改良されている。この増厚層121を加熱すると、鍋底の温度が上昇して、より優れた蓄熱効果と保温效果を発揮するが、熱エネルギーは中子に入っている食物にすぐに吸收されるため、温度低下も速く、機能の向上は見られるものの、ごく限られたものになっている。
この中子12の問題点を解決しようと、本願考案者はある特殊な煮込み用中子を考案し、既に多くの国で特許を申請している(例えば、特許文献1参照。)。この中子の構造によれば、図3に示すように、中子12の底に幾つかの固定チップ18が設置され、固定チップ18の下に一枚の集熱リング19が固定されて、中子12の底面と集熱リング19との間には間隔Sが保持される。この中子12はガスこん炉20上で加熱されると、ガスこん炉20の火が集熱リング19の穴191を通じて鍋底に熱を送り、鍋の中の食物が(約95℃に)沸騰した時に、集熱リング19の温度は500〜600℃の高温状態となる。この場合、鍋底と集熱リング19との間に間隔Sを保っているため、熱エネルギーは中子12には直接伝わらず、中子12を外鍋11の中に移した後でも、集熱リング19の再加温作用が働き、食物はすばやく温められ、調理時間を短縮できるうえ、燃料の使用量も大幅に減少するなど、従来の中子に比べて優れた機能を有している。
台湾特許申請第90203767号
しかしながら、上記従来の中子は、鍋底に集熱リングを追加したことにより、確かに優れた加温効果をもつものの、次のような問題点がある。
1.集熱リングが単片で中子の底に取付けられており、外鍋の中にセットして使う時に、その増温效果が既存の中子に比べて高いため、調理時間をもっと短くしなければならない。使用者の不注意で調理時間が過度に長くなると、鍋の中の食物を煮込み過ぎて、風味が損なわれてしまう。例えば、鍋のスイッチを入れてから出勤すると、帰宅時には料理が過熟状態になってしまい、好ましくない。
2.集熱リングは平面構造で、加熱後の集熱リングにはまだ500〜600℃の熱が残っているため、うっかりして中子をそのままテーブル上に置いたりすると、テーブルやテーブルシートを焼損させる恐れがある。
3.集熱リングは中子の底部に固定され、取り外しはもちろん、穴数の調整もできないため、温度の制御は不可能である。
4.通常、ガスが燃焼した時の燃焼率は約70〜80%で、完全燃焼(100%)には至らないので、空気中にはガスの匂いが漂う。高温の集熱リングはガスの完全燃焼の效果を発揮することができるものの、通気穴が大きすぎたり、穴数が不充分であったりすると、必要な效果が見込めない。
本考案は、このような従来の課題を解決するもので、煮込み鍋を熱源から外鍋に移した後、鍋底に設置した集熱リングの熱エネルギーを利用して、食べ物を有効に再加温することのできる保温鍋の構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案の保温鍋の構造は、中子又は煮込み鍋(以下、単に煮込み鍋という。)の底部中央にネジ止め方式で少なくとも一つ以上の集熱リングを固定するものである。この場合、鍋底と集熱リングとの間に適当な間隔を保持しておく。このようにして煮込み鍋の底を加熱すると、集熱リングは熱を集めて高温になる。この時、鍋底と集熱リングとは一定の間隔があるため、熱エネルギーは煮込み鍋には直接伝わらず、また鍋内の液体の熱拡散作用により温度上昇制限は受けない。この集熱リングの集熱作用を利用して煮込み鍋に加温及び保温效果をもたせる仕組みである。この保温鍋の構造をさらに次のように具体化する。第1に、煮込み鍋と集熱リングとを煮込み鍋の底部中央に設けたスクリューと集熱リングの中央に設けられたネジ穴との締結により固定する。第2に、複数の集熱リングを重ねて組み合わせてもよく、この場合に、一番下の集熱リングの中央に、煮込み鍋の底部中央に備えたスクリューに固定するネジ穴を設け、残りの他の集熱リングにはボルトを通すための中心穴を開ければよい。第3に、該スクリューの先端を弧形に形成することが好ましい。第4に、該スクリューの頂端(基端)に幅の広い、適度な厚みをもつブロックを設けることが好ましい。第5に、複数の集熱リングを重ねて組み合わせる場合に、第2のネジ止め方式に代えて、全ての集熱リングの中心に、煮込み鍋のボルトを通すための穴を開けて、スクリューの最下部(先端)をナットで止めるようにしてもよい。また、第6に、第1のネジ止め方式に代えて、煮込み鍋の底部中央にナットを半田付けにより固定し、また集熱リングの上部中央にスクリューを設けて、煮込み鍋のナットに集熱リングのスクリューをねじ込むようにしてもよい。第7に、複数の集熱リングを重ねて組み合わせる場合に、集熱リングの底面中央に次の集熱リングの上部中央にあるスクリューを固定するためのネジ穴を設けてもよい。第8に、集熱リングに、火を通過させて、煮込み鍋の底面に接触させるための数個の貫通穴を設けておく。
また、上記課題を解決するために、本考案の保温鍋の構造は、鍋底に固定リングを一回り設置し、この固定リングに集熱リングをネジ結合する。この場合、固定リングの内壁に内ネジを設けるとともに、集熱リングの外縁に外ネジを設け、固定リングの内ネジに集熱リングの外ネジをねじ込む。またこの場合に、鍋底と集熱リングとの間に適当な間隔を保つ。このようにして煮込み鍋を加熱した時に、集熱リングは熱を集めて高温になる。この時、鍋底と集熱リングとは一定の間隔があるため、熱エネルギーは煮込み鍋には直接伝わらず、また鍋内の液体の熱拡散作用により温度上昇制限は受けない。この集熱リングの集熱作用を利用して煮込み鍋に加温及び保温效果をもたせる仕組みである。この保温鍋の構造をさらに次のように具体化する。第1に、集熱リングを幾つか重ねて使う場合、一番下の集熱リングのみに外ネジを設けておけばよく、その他の集熱リングに外ネジを設ける必要はない。第2に、鍋底と集熱リングとの間隔を適度に保つために、鍋底に突起ブロックを設置する。
本考案の保温鍋の構造は、上記構成により、次のような作用効果を奏する。
1.食物の種類或いは調理時間に合わせて集熱リングを増減でき、この集熱リングの調節機能により、温度制御が可能となる。したがって、もっと温度を高くしたい時や加温時間を長くしたい時は集熱リングを増やせばよく、この逆の場合には集熱リングの数を減らせばよい。
2.集熱リングの穴に火を通過させて鍋底を加熱する作用がある。一般のガス燃焼率は約70%しかないのに対して、この集熱リングを使った場合、不完全燃焼で残ったガスは500〜600℃の集熱リングを通過して再び燃焼し、完全燃焼に至る。これにより、鍋底のカーボンの蓄積や空気中のガスの匂いを無くし、有害物質の長期吸入による病変を防止することができる。
3.煮込み鍋に設けたスクリューの先端を弧形に形成し、この弧形の先端を集熱リングの下に突出して、煮込み鍋を水平に置けないようにすることにより、使用者がうっかりして加熱後の煮込み鍋をテーブル上に置いて、高温の集熱リングでテーブルやテーブルシートを焼損させる等といった事故を防止することができる。また、スクリューの先端にナットを固定した場合、ナットの突起部を集熱リングの下に突出させるようにしても、同様の効果を得ることができる。
4.集熱リングを使用することで、食物の煮込み時間を短縮することができるうえ、省エネルギーにも貢献できる。
以下、本考案の第1乃至第7の実施の形態について図を用いて説明する。図4乃至図8に第1の実施の形態を示している。この実施の形態では、図4に示すように、圧力鍋に適用する中子、煮込み鍋12として例示している。なお、図4中、圧力鍋10の外鍋11の構造については従来の外鍋と概ね同様であり、ここではその説明を省略するものとする。煮込み鍋12は、鍋底122の中央に集熱リング15がネジ止めされ、図5に示すように、鍋底122と集熱リング15との間に適切な間隔S2を保つ構造に改良されている。この煮込み鍋12を加熱すると、集熱リング15の温度は煮込み鍋12の温度よりも高くなるが、これは鍋底122と集熱リング15との間に一定の間隔があるため、熱エネルギーは煮込み鍋12に直接伝わらず、煮込み鍋12の液体の熱拡散作用により集熱リング15の温度上昇制限が無くなるからである。煮込み鍋12を外鍋11の中に移した後、集熱リング15の集熱作用により、煮込み鍋12に加温及び保温效果が働く。
この煮込み鍋12に採用されたネジ止め方式は、図5に示すように、鍋底122の中央に一つのスクリュー14が半田付けされ、他方、集熱リング15の中央にネジ穴151が形成され、鍋底12のスクリュー14に集熱リング15がネジ止めされる。鍋底122と集熱リング15との最大間隔はS2であるが、集熱リング15がさらにねじ込まれると、スクリュー14の上部にあるブロック141に阻まれる。このブロック141の直径はスクリュー14よりも大きく、その厚みS1が鍋底122と集熱リング15との間の最小間隔となる。
図6に示すように、煮込み鍋12を熱源20(例えば、ガスこん炉)に置いて一定時間加熱した後、煮込み鍋12の中に入っている食物が沸騰温度の約95〜100℃に達すると、集熱リング15の温度は既に500〜600℃の高温状態となり、この状態で煮込み鍋12を、図7に示すように、外鍋11の中に移す。この時、煮込み鍋12の上部120はちょうど外鍋11の上枠113に当たり、集熱リング15と外鍋11の底面との接触が阻止される。このようにして、外鍋11の温度は集熱リング15の加温作用により、通常の95〜100℃から100〜110℃以上まで上昇するため、一層優れた調理効率と保温効果が得られ、また省エネルギーにも役立つ。
また、この実施の形態では、煮込み鍋12のスクリュー14の先端部が弧形142に形成され、また、この弧形142の先端部は集熱リング15にネジ止めされず、集熱リング15の下に突出させる形に設けられる。これにより、煮込み鍋12を水平に置くことができなくなるため、使用者が加熱後の煮込み鍋12をテーブル上に置くのを阻止して、高温の集熱リング15でテーブルやテーブルシートが損傷するのを防止することができる。
また、この煮込み鍋12の場合、図8に示すように、鍋底122の周辺部全周に安全リング123が設置され、集熱リング15の隠れスペースが設けられている。この隠れスペースの内側に集熱リング15が収納できるうえ、安全リング123の厚さを集熱リング15の厚さより大きくすることで、煮込み鍋12をテーブル上もしくはテーブルシート(保温シート)上に置いた時に、テーブルやテーブルシートが焼損するのを防止することができる。また、安全リング123の側面に数個の穴124が設置されることにより、これらの穴124を通じて空気がスムーズに対流して、温度を迅速に下げることができる。
図9及び図10に第2の実施の形態を示している。この実施の形態と第1の実施の形態との違いは、集熱リング15のネジ止め方式にある。この実施の形態では、煮込み鍋12の鍋底122中央に一つのナット16が半田付けされ、集熱リング15の頂面中央にスクリュー153が固定され、煮込み鍋12の鍋底122に集熱リング15がネジ止めされる。これにより鍋底122と集熱リング15との間に一定の間隔が確保される。なお、鍋底122の周辺部に安全リング123が設置される点は、第1の実施の形態と同じである。
図11及び図12に第3の実施の形態を示している。この実施の形態と第1の実施の形態との違いは、煮込み鍋12の鍋底122に複数個の集熱リング15が積層される点にある。この実施の形態では、上中下の三つの集熱リング15a、15b、15cを備え、これら三つの集熱リング15a、15b、15cを組み合せている。上、真中の二つの集熱リング15c、15bの中央にスクリュー14が通過可能な貫通穴154が設けられ、下の集熱リング15aの中央にスクリュー14が締結可能なネジ穴151が設けられている。このようにして煮込み鍋12の鍋底122のスクリュー14が、上、真中の集熱リング15c、15bの貫通穴154に通され、一番下の集熱リング15aのネジ穴151に締結されて、これら三つの集熱リング15a、15b、15cが積み上げられている。また、これらの集熱リング15a、15b、15cが重ねられると、各集熱リング15a、15b、15cに設けられた全ての貫通穴152が揃えられ、これらの貫通穴152を通してガスこん炉の火が鍋底122まで届くようになっている。このような設計により、これら集熱リング15a、15b、15cの組み立て及び取り外し作業をよりスピーディに行えるだけでなく、これら集熱リング15a、15b、15cの貫通穴152を合わせ易くする効果もある。
これら三つの集熱リング15の数は、食物の種類や煮込み時間によって増減される。天秤の錘と同じようなものである。例えば、緑豆の茹で上がりにはそれほど長い時間を必要としないので、一つの集熱リング15で充分に調理でき、長時間の保温效果を発揮することができる。これに反して、集熱リング15を幾つも使うと、緑豆が過熱状態でゆで過ぎとなる。これに対して、比較的に長い加熱時間を必要とする食べ物、例えば豚足などは二つ或いは二つ以上の集熱リング15を使うことが望ましい。二つ乃至三つの集熱リング15を使うことで、加温速度を速め、煮込み時間を短縮することができる。これに反して、集熱リング15を一つだけにすると、加温速度が遅く、煮込み時間も長くかかることになる。したがって、集熱リング15の数を適宜調整することで、調理時間を短縮すると同時に、省エネルギーにもつながる。
図13及び図14に第4の実施の形態を示している。この実施の形態と第3の実施の形態との違いは、集熱リング15のネジ止め方式にある。この実施の形態では、上下二つの集熱リング15が積層され、これらの集熱リング15がともに中央にスクリュー14を通す穴154を有し、これらの穴154を通したスクリュー14の先端にナット17がネジ止めされている。このようにすることで、上下二つの集熱リング15の各穴152が確実に揃えられ、鍋底122を加熱することができる。また、ナット17を集熱リング15の下に突出させた形にすることで、煮込み鍋12を直接、テーブル上に置くことはできないが、煮込み鍋12の底部に安全リング123を取付けている場合は、そのままテーブルに置くことができる。
図15及び図16に第5の実施の形態を示している。この実施の形態と第2の実施の形態との違いは、集熱リング15のネジ止め方式にある。この実施の形態では、上下二つの集熱リング15が積層され、上の集熱リング15の底面中央にあるネジ穴155と下の集熱リングの頂面中央にあるスクリュー153がネジ締結されている。このようにして各集熱リング15が全てネジ止め方式で固定され、煮込み鍋12の鍋底122と一番上の集熱リング15との間に一定の間隔が確保される。
図17及び図18に第6の実施の形態を示している。この実施の形態と前記各実施の形態との違いは、安全リング125が煮込み鍋12と一体成形ではなく、別体になっている点にある。この実施の形態では、安全リング125はアルミ合金で作られた厚さの薄いリングで、半田付け加工で鍋底122の円周に固定されている。さらに、安全リング125の上部開口に複数の突起ストッパー1251が内方に向けて設けられ、また、その内壁には複数の補強用突起ストライプ1252が取り付けられている。安全リング125は比較的薄いため、熱拡散効果は図8の厚型安全リング123よりも優れており、テーブル上に置いた場合にダメージが少ない。
このように第1乃至第6の実施の形態では、煮込み鍋12の底部中央に集熱リング15をネジ止めし、鍋底122と集熱リング15との間に適宜な間隔を開けることで、煮込み鍋12を加熱した時に、集熱リング15の温度は煮込み鍋12の温度より数倍も高くなり、煮込み鍋12を外鍋にセットした後でも、集熱リング15の集熱作用により温度を保ち、加熱作用を持続させる仕組みになっていて、この仕組みにより従来の課題を解決することができ、とりわけ次のような格別な効果を奏することができる。第1に、食物の種類或いは調理時間に合わせて集熱リング15を増減でき、この集熱リング15の調節機能により、温度制御が可能となる。したがって、もっと温度を高くしたい時や加温時間を長くしたい時は集熱リング15を増やせばよく、この逆の場合には集熱リング15の数を減らせばよい。第2に、集熱リング15の穴152に火を通過させて鍋底を加熱する作用がある。一般のガス燃焼率は約70%しかないのに対して、この集熱リング15を使った場合、不完全燃焼で残ったガスは500〜600℃の集熱リング15を通過して再び燃焼し、完全燃焼に至る。これにより、鍋底122のカーボンの蓄積や空気中のガスの匂いを無くし、有害物質の長期吸入による病変を防止することができる。第3に、煮込み鍋12に設けたスクリュー14の先端を弧形142に形成し、この弧形142の先端を集熱リング15の下に突出して、煮込み鍋12を水平に置けないようにすることにより、使用者がうっかりして加熱後の煮込み鍋12をテーブル上に置き、高温の集熱リング15でテーブルやテーブルシートを焼損させる等といった事故を防止することができる。また、スクリュー14の先端にナット17を固定した場合、ナット15の突起部を集熱リング15の下に突出させるようにしても、同様の効果を得ることができる。第4に、集熱リング15を使用することで、食物の煮込み時間を短縮することができるうえ、省エネルギーにも貢献できる。
図19及び図20に第7の実施の形態を示している。この実施の形態と前記各実施の形態との違いは、集熱リング15のネジ止め方式にある。この実施の形態では、煮込み鍋12の鍋底122の下に固定リング123が設けられ、この固定リング123内に複数個の集熱リング15が重ねて固定される。この場合、固定リング123の内壁に内ネジ126が切られている。複数の集熱リング15のうち、一番下の集熱リング15’の外周に外ネジ156が切られている。なお、その他の集熱リング15の外側に外ネジを設ける必要はない。このようにして固定リング123内に上側の集熱リング15が嵌め込まれ、続いて集熱リング15’が固定リング123の内ネジ126と集熱リング15’の外ネジ156がネジ合わされて固定される。これにより、各集熱リング15、15’が安全リング123の内側に隠された形となる。既述のとおり、各集熱リング15、15’には複数の穴152があり、集熱リング15、15’が重ねられて上下の各穴152が合わせられ、熱源の火がこれらの穴152を通過して鍋底122に届くようになっている。また、固定リング123には、数個の通気穴128が設けられ、燃焼時の空気の対流を助ける役割を果たしている。この場合、不完全燃焼のガスは高温の集熱リング15、15’の働きでさらに燃焼し、最終的には完全燃焼に近い状態に達し、鍋底122のカーボンの蓄積を減少させる効果がある。この他、各集熱リング15、15’には貫通穴152のほか、その周辺部にさらに導通穴157が設けられている。また、鍋底122の底に突起ブロック127が設置され、この突起ブロック127により鍋底122と集熱リング15との間に適度の間隔を保つことができる。なお、この突起ブロック127はなくても差し支えない。
このように第7の実施の形態では、煮込み鍋12の底部に複数の通気穴128をもつ固定リング123を設置し、この固定リング123の内側に集熱リング15をネジ結合し、鍋底122と集熱リング15との間に適宜な間隔を保ち、煮込み鍋12を加熱した時に、集熱リング15の温度は煮込み鍋12の温度より数倍も高くなり、煮込み鍋12を外鍋にセットした後でも、集熱リング15の集熱作用により温度を保ち、加熱作用を持続させる仕組みになっていて、この仕組みにおいても、第1乃至第6の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本考案を実施するための最良の形態について詳しく説明してきたが、本考案の要旨の範疇内で、この実施の形態で採用された技術に業者自身が各種変更を加えることができるが、この変更が、本考案の要旨を超えない同等の変更である限り、すべて本願考案の範疇に含まれるものである。
従来の圧力鍋の分解斜視図 同圧力鍋と中子の使用態様を示す垂直断面図 従来の改良された異なる中子の使用態様を示す部分断面側面図 本考案の第1の実施の形態における保温鍋の構造を示す分解斜視図 同構造に採用される煮込み鍋(中子)の垂直断面図 同構造に採用される煮込み鍋(中子)の使用態様として、煮込み鍋が熱源上で加熱されている状態を示す垂直断面図 同構造に採用される煮込み鍋(中子)の使用態様として、煮込み鍋が圧力鍋の中に移された状態を示す垂直断面図 同構造に採用される煮込み鍋(中子)の底部に設けられた安全リングを示す垂直断面図 本考案の第2の実施の形態における保温鍋の構造を示す分解斜視図 同構造に採用される煮込み鍋(中子)の垂直断面図 本考案の第3の実施の形態における保温鍋の構造を示す分解斜視図 同構造に採用される煮込み鍋(中子)の使用態様として、煮込み鍋が圧力鍋の中に移された状態を示す垂直断面図 本考案の第4の実施の形態における保温鍋の構造を示す分解斜視図 同構造に採用される煮込み鍋(中子)の垂直断面図 本考案の第5の実施の形態における保温鍋の構造を示す分解斜視図 同構造に採用される煮込み鍋(中子)の垂直断面図 本考案の第6の実施の形態における保温鍋の構造を示す分解斜視図 同構造に採用される煮込み鍋(中子)の垂直断面図 本考案の第7の実施の形態における保温鍋の構造を示す分解斜視図 同構造に採用される煮込み鍋(中子)の垂直断面図
符号の説明
10 圧力鍋
11 外鍋
113 上枠
12 煮込み鍋
120 上部
122 鍋底
123 安全リング
124 穴
125 安全リング
1251 突起ストッパー
1252 補強用突起ストライプ
126 内ネジ126
127 突起ブロック
128 通気穴
14 スクリュー
141 ブロック
142 弧形
15 集熱リング15
15’ 集熱リング
15a、15b、15c 集熱リング
151 ネジ穴
152 貫通穴
153 スクリュー
154 貫通穴
156 外ネジ
157 導通穴
17 ナット
20 熱源

Claims (12)

  1. 煮込み鍋と、前記煮込み鍋の底部にネジ止めにより、前記底部との間に所定の間隔を保持して固定された少なくとも一つ以上の集熱リングとを備え、前記煮込み鍋の底部を加熱した時に、前記集熱リングに熱を集めて高温にする一方、前記煮込み鍋と前記集熱リングとの間の所定の間隔により熱エネルギーを前記煮込み鍋に直接伝えず、また前記煮込み鍋内の液体の熱拡散作用により温度上昇制限を受けなくし、前記集熱リングの集熱作用により前記煮込み鍋に加温及び保温効果を持たせる仕組みを具備することを特徴とする保温鍋の構造。
  2. 煮込み鍋の底部の中央にスクリューを有し、集熱リングの中央に前記スクリューに螺合するネジ穴を有する請求項1に記載の保温鍋の構造。
  3. 複数の集熱リングが重ねて組み合わせられ、煮込み鍋の底部の中央にスクリューを有し、前記複数の集熱リングのうち、一番下の集熱リングの中央に前記スクリューに螺合するネジ穴を有し、他の集熱リングに前記スクリューを通す穴を有する請求項1に記載の保温鍋の構造。
  4. スクリューの先端が弧形に形成される請求項2又は3に記載の保温鍋の構造。
  5. 複数の集熱リングが重ねて組み合わせられ、煮込み鍋の底部の中央にスクリュー及び前記スクリューの先端に螺合するナットを有し、前記全ての集熱リングの中心部に前記スクリューを通す穴を有する請求項1に記載の保温鍋の構造。
  6. スクリューの基端に幅の広い、適度な厚みをもつブロックを有する請求項2乃至5のいずれかに記載の保温鍋の構造。
  7. 煮込み鍋の底部の中央にナットを有し、集熱リングの中央に前記ナットに螺合するスクリューを有する請求項1に記載の保温鍋の構造。
  8. 複数の集熱リングが重ねて組み合わせられ、煮込み鍋の底部の中央にナットを有し、集熱リングの上面中央に前記ナットに螺合するスクリューを有するとともにその底面中央に次の集熱リングのスクリューを螺合するネジ穴を有する請求項1に記載の保温鍋の構造。
  9. 集熱リングに、熱源の火を通過させて、煮込み鍋の底面に接触させる数個の貫通穴を有する請求項1乃至8のいずれかに記載の保温鍋の構造。
  10. 煮込み鍋と、前記煮込み鍋の底部全周に設けられた固定リングと、前記固定リングの内周にネジ結合され、前記煮込み鍋の底部との間に所定の間隔を保持して配置された少なくとも一つ以上の集熱リングとを備え、前記煮込み鍋の底部を加熱した時に、前記集熱リングに熱を集めて高温にする一方、前記煮込み鍋と前記集熱リングとの間の所定の間隔により熱エネルギーを前記煮込み鍋に直接伝えず、また前記煮込み鍋内の液体の熱拡散作用により温度上昇制限を受けなくし、前記集熱リングの集熱作用により前記煮込み鍋に加温及び保温効果を持たせる仕組みを具備することを特徴とする保温鍋の構造。
  11. 複数の集熱リングが重ねて組み合わせられ、固定リングの内周に内ネジを有し、前記複数の集熱リングのうち、一番下の集熱リングの外周に外ネジを有し、その他の集熱リングには外ネジを有しない請求項10に記載の保温鍋の構造。
  12. 煮込み鍋の底部に、前記底部と集熱リングとの間に所定の間隔を保持する突起ブロックを有する請求項10又は11に記載の保温鍋の構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112155411A (zh) * 2020-10-15 2021-01-01 广东石油化工学院 一种可煎炒分体多功能电火锅

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