JP3105312B2 - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP3105312B2
JP3105312B2 JP03290824A JP29082491A JP3105312B2 JP 3105312 B2 JP3105312 B2 JP 3105312B2 JP 03290824 A JP03290824 A JP 03290824A JP 29082491 A JP29082491 A JP 29082491A JP 3105312 B2 JP3105312 B2 JP 3105312B2
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和寿 大隅
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヤシの水溶性抽出物を
含有することを特徴とする化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】ヤシ油およびその脂肪酸誘導体各種につ
いては化粧料として汎用されているが、ヤシ胚乳部の液
汁およびその水溶性抽出物は食用および植物組織培養用
培地への添加物として用いられているのみである。一
方、肌荒れの一因として紫外線などによる炎症が考えら
れることから、その炎症をしずめ、また疲労した皮膚細
胞の新陳代謝を促進し肌荒れを改善する化粧料が望まれ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ヤシの水溶性
抽出物について、化粧料への応用を検討したところ、優
れた抗炎症作用(ヒスタミン遊離抑制作用)、細胞増殖
作用および整肌作用を示し、かつ、製剤化も可能なこと
から本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヤシの水溶性
抽出物を含有することを特徴とする化粧料である。本発
明でいうヤシの水溶性抽出物とは、ココヤシ(学名はCo
cos nucifera Linne)の実の胚乳部の水溶性抽出物のこ
とであり、含まれる液汁をそのまま利用することもでき
る。原材料は市販されているココヤシの実、または植物
組織培養用に市販されているココヤシ液汁またはその乾
燥粉末を利用することができる。
【0005】ヤシの水溶性抽出物は、胚乳部を圧搾濾過
することにより得られる。またさらに、ヘキサン、ベン
ゼン、エーテルなどの油性溶媒を加えて、油性成分を抽
出除去してもよい。ヤシの水溶性抽出物は以後の操作を
容易にするために、必要に応じて濃縮あるいは濃縮乾固
することができる。また、必要に応じて溶媒抽出物中に
含まれるデンプンなどの多糖類を冷蔵などにより沈澱除
去することができる。
【0006】ヤシの水溶性抽出物は、乾固物として本発
明化粧料の全量中、0.01〜10重量%、好ましくは、0.1
〜5.0重量%配合することができる。0.01%以下の濃度
では充分な効果が得られず、10重量%以上の濃度では効
果の増強が認められず不経済である。本発明の化粧料に
はヤシの水溶性抽出物の効果を損なわない範囲内で、化
粧料などに使用される油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂
肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤などの
原料を配合することができる。本発明の化粧料は、クリ
ーム、ローション、乳液、パックなどの基礎化粧料、フ
ァンデーション、リップスティックなどのメイクアップ
化粧料、ヘアークリーム、ヘアーローション、シャンプ
ー、リンスなどの頭髪用化粧料、浴用剤、石鹸などの剤
型を採用することができる。
【0007】
【実施例】次に本発明を詳細に説明するため実施例を挙
げるが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、
実施例に示す配合量の部とは重量部を示す。 実施例−1 ヤシの水溶性抽出物 市販のヤシの実より採取した液汁1Lを濾過した後、真
空凍結乾燥することにより約53gの乾燥物を得た。
【0008】実施例−2 ヤシの水溶性抽出物 市販のヤシの実より採取した胚乳物1Lを濾過した後、
100mlのヘキサンとよく混合した。水溶性画分のみを分
離し真空凍結乾燥することにより約50gの水溶性抽出物
を得た。 実施例−3 ヤシの水溶性抽出物 市販のヤシの実より採取した液汁1Lを濾過した後、同
量の1,3-BGを加えた。
【0009】実施例−4 化粧水 処方 配合量 1.エタノール 5.0部 2.P-オキシ安息香酸メチル 0.1 3.ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 0.1 4.香料 適量 5.精製水 10.0 6.ヤシの水溶性抽出物(実施例−3) 5.0 7.1,3-ブチレングリコール 3.0 8.グリセリン 2.0 9.キサンタンガム 0.02 10.精製水 74.5 製造方法:成分1〜5および成分6〜10をそれぞれ均一に
溶解し、混合し濾過して製品とする。
【0010】比較例−1 従来の化粧水 実施例−4において、ヤシの水溶性抽出物をヘチマ水
(乾固物1.4mg/ml)に置き換えたものを従来の化粧水と
した。
【0011】実施例−5 クリーム 処方 配合量 1.ステアリン酸 4.0部 2.セチルアルコール 3.0 3.ステアリルアルコール 1.0 4.流動パラフィン 6.5 5.ワセリン 10.0 6.ソルビタンモノステアレート 2.5 7.ポリオキシエチレン(25)モノステアレート 3.0 8.1,3-ブチレングリコール 5.0 9.水酸化カリウム 0.1 10.ヤシの水溶性抽出物(実施例−1) 0.2 11.P-オキシ安息香酸メチル 0.2 12.精製水 64.5 13.香料 適量 製造方法:油相成分1〜7および水相成分8〜12をそれぞ
れ70〜75℃に加熱溶解した後、油相成分1〜7に水相成分
8〜12を加えて乳化し、冷却途上で成分13を加えて混合
し、30℃まで冷却して製品とする。
【0012】実施例−6 乳液 処方 配合量 1.ステアリン酸 2.0部 2.ステアリルアルコール 2.0 3.流動パラフィン 8.0 4.グリセリンモノステアレート 2.3 5.ソルビタンモノオレート 2.5 6.ポリオキシエチレン(10)ソルビタンモノオレート 0.8 7.グリセリン 6.0 8.ヤシの水溶性抽出物(実施例−2) 0.5 9.P-オキシ安息香酸メチル 0.2 10.精製水 77.0 11.香料 適量 製造方法:実施例−5と同様にして製品とする。
【0013】比較例−2 従来の乳液 実施例−6において、ヤシの水溶性抽出物をヘチマ水乾
燥物に置き換えたものを従来の乳液とした。
【0014】実施例−7 ヘアークリーム 処方 配合量 1.ステアリン酸 2.0部 2.ステアリルアルコール 2.0 3.流動パラフィン 8.0 4.グリセリンモノステアレート 2.3 5.ソルビタンモノオレート 2.5 6.ポリオキシエチレン(10)ソルビタンモノオレート 0.8 7.ヤシの水溶性抽出物(実施例−1) 0.4 8.グリセリン 6.0 9.P-オキシ安息香酸メチル 0.1 10.精製水 75.9 11.香料 適量 製造方法:油相成分1〜6および水相成分7〜10をそれぞ
れ70〜75℃で溶解し、油相成分1〜6に水相成分7〜10を
加えて乳化し、冷却途上で成分11を加えて混合し、30℃
まで冷却して製品とする。
【0015】実施例−8 浴剤 処方 配合量 1.硫酸ナトリウム 43.0部 2.炭酸水素ナトリウム 50.0 3.ヤシの水溶性抽出物(実施例−3) 5.0 4.黄色202号の(1) 適量 5.香料 適量 製造方法:各成分をよく混合し製品とする。
【0016】
【発明の効果】本発明のヤシの水溶性抽出物は優れた抗
炎症作用(ヒスタミン遊離抑制作用)および細胞増殖作
用を有し、また、ヤシの水溶性抽出物を含有することを
特徴とする化粧料は優れた整肌作用を示した。次に、本
発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。
【0017】実験例−1 ヒスタミン遊離抑制作用 雄性Spraque-Dawley系ラットの腹腔内から採取した肥満
細胞を用いてヒスタミン遊離抑制作用を測定した。すな
わち、1μg/mlのコンパウンド48/80による肥満細胞から
のヒスタミン遊離を抑制する作用を遊離抑制率として求
めた。肥満細胞はSULLIVANらの方法(J. Immunology,11
4(5),1473-1479,1975)で採取し、ヒスタミンの定量はM
AYらの方法(J. Allergy,46,12-20,1970)で行った。試
料は実施例−1、2のヤシの水溶性抽出物を用い、比較
例としてヘチマ水乾燥物を用いた。その結果、実施例
1、2のヤシの水溶性抽出物はヘチマ水乾燥物と同程度
の優れたヒスタミン遊離抑制作用を示した。(表1)
【0018】
【表1】 表1 ヒスタミン遊離抑制作用 ───────────────────────────────── 試料 作用濃度 ヒスタミン遊離 (mg/ml) 抑制率(%) ───────────────────────────────── ヤシの水溶性抽出物 1.0 6 (実施例−1) 10.0 31 ヤシの水溶性抽出物 1.0 8 (実施例−2) 10.0 50 (以下は比較例) ヘチマ水乾燥物 1.0 10 10.0 46 ─────────────────────────────────
【0019】実験例−2 細胞増殖促進試験 Eagle's MEM培養液で最終濃度0.01〜2.0%になるように
調製した被験物質溶液をファルコンディッシュ(φ35m
m)に加えた。2.0×104のHela細胞(人上皮由来)を1
%ウシ胎児血清(FCS)添加Eagle's MEM培地で懸濁した
溶液1mlを加え、37℃、5%CO2条件下で7日間培養
後、細胞を剥離し、血球計算版を用いて細胞数を計測し
た。試料無添加を基準として各試料を配合した場合の細
胞数の比率を増殖率として算出した。なお、細胞は10%
FCS添加Eagle's MEM培地にて、37℃、5%CO2条件下で
培養した対数増殖期のものを用いた。試料は実施例−1
のヤシの水溶性抽出物を用い、比較例としてヘチマ水乾
燥物およびヘチマ植物体熱水抽出物を用いた。その結
果、実施例1のヤシの水溶性抽出物はHela細胞に対する
マイルドな細胞増殖増殖作用を示した。(表2)
【0020】
【表2】 表2 細胞増殖促進試験 ─────────────────────────────── 試料 作用濃度 増殖率 (mg/ml) ─────────────────────────────── ヤシの水溶性抽出物 0.1 1.12 (実施例−1) 0.2 1.10 0.4 1.31 1.0 1.47 2.0 1.23 (以下は比較例) ヘチマ水乾燥物 0.01 <1.0(0.44) 0.1 <1.0(0.53) ヘチマ熱水抽出物 0.1 <1.0(0.73) ───────────────────────────────
【0021】実験例−3 整肌作用 実施例−4の化粧水、実施例−6の乳液、比較例−1の
従来の化粧水および比較例−2の従来の乳液を用いて、
肌荒れに悩む女性15人(20〜35才)を対象に1ヶ
月間の使用試験を行った。使用後、肌荒れの改善効果
(肌のしっとり感、なめらかさ)を判定した。その結果
を表3に示した。その結果、ヤシの水溶性抽出物を含有
することを特徴とする化粧料は優れた整肌作用を示し
た。
【0022】
【表3】 表3 整肌作用 ──────────────────────────────── 人数 判定 ──────────────────────── 実施例−4 比較例−1 実施例−6 比較例−2 の化粧水 の化粧水 の乳液 の乳液 ──────────────────────────────── 非常に改善された 5 3 6 2 改善された 5 4 3 3 あまり改善されな かった 3 4 5 6 改善されなかった 2 4 1 4 ────────────────────────────────
【0023】実施例−5のクリームおよび実施例−8の
浴用剤についても同様に使用試験を行ったところ、優れ
た整肌作用を示した。また、実施例−7のヘアークリー
ムについても、同様に使用試験を行ったところ、頭皮の
かゆみ感を減少し、髪のしっとり感を増す作用を示し
た。以上示したように、本発明のヤシの水溶性抽出物は
優れたヒスタミン遊離抑制作用および細胞増殖促進作用
を有し、さらに、その抽出物を含有することを特徴とす
る化粧料は優れた整肌作用を示した。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヤシの水溶性抽出物を含有することを
    特徴とする化粧料。
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