JP3104640B2 - 半導体基板の欠陥の検出方法と試料の作製方法及び欠陥の観察方法 - Google Patents
半導体基板の欠陥の検出方法と試料の作製方法及び欠陥の観察方法Info
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Description
(結晶欠陥、異物及びパーティクルを含む)の検出方法
と試料の作製方法及び欠陥の観察方法に関し、欠陥の少
ない高品位の半導体基板を製造するために、前記欠陥の
実態とその形成メカニズムの解明及びその低減方法を検
討するための評価に有効な半導体基板の欠陥の検出方法
と試料の作製方法及び欠陥の観察方法に関する。
基板中及び基板表面に存在する欠陥を非破壊で検出する
場合、基板表面においてはレーザー光を表面に照射して
受光器により異物による散乱光を検出する装置(以下、
レーザー光散乱異物位置検査装置と記す)が、基板中に
おいてはOPP(Optical Precipitate Profiler)が用
いられることが多い。
り、ノルマルスキータイプ微分干渉顕微鏡を応用したも
ので、光源から出たレーザー光を、偏光プリズムで2本
の直交する、90゜位相が異なる直線偏光のビームに分
離させて基板鏡面側から入射させる。この時1つのビー
ムが欠陥を横切ると位相シフトが生じ、もう一方のビー
ムとの間に位相差が生じる。この位相差を基板透過後
に、偏光アナライザーにより検出するものである。
板表面上に付着した異物(パーティクル)、あるいは基
板表面及び基板表面から内部へ数百nmまでの領域(例
えば通常よく使用されているアルゴンレーザーでシリコ
ン半導体基板に対する場合、表面から数百nmまでの深
さ)に存在している結晶欠陥及び異物を検出している。
しており、基板内部における10μm程度の深さ方向の
幅を持った領域における欠陥を検出している。そのた
め、基板の最表面に焦点を合わせたとしても深さ方向に
0〜5μm程度の幅を有する情報を得ることになり、基
板表面から1μm以内の欠陥のみを検出することは不可
能である。
いは異物の形状観察、もしくは元素分析を行う方法は、
数多く存在している。しかしながら半導体基板内部に存
在する欠陥の形状を直接的に観察する方法あるいはその
元素分析を行う方法は数少ない。例えばTEM(Transm
ission Electron Microscopy)法は上記方法の中でも分
解能の高さから非常に重要な方法である。
しか存在しない欠陥の観察報告例は少ないのが現状であ
る。TEM観察用試料は電子線が透過し、像を形成する
のに十分な薄さにする必要があり、シリコンの場合でも
現状(加速電圧数百kV)ではμm以下の薄片にする必
要がある。薄片化には、化学的エッチング法及びイオン
衝撃による方法(イオンエッチング法)が用いられる。
しかしながら試料中には、観察される欠陥の密度が10
8〜109個/cm3以上ないと、TEM観察可能な視
野の中に目的とする欠陥が含まれていない可能性が高く
なる。例えばCZシリコン基板中に観察されるCOP
(Crystal OriginatedPartic
les)と呼ばれる欠陥は、その密度が104〜105
個/cm3程度であり、上記方法で作製された試料では
TEM観察は不可能であった。
に、基板表面近傍にある酸化膜耐圧欠陥(COPを含
む)を観察するための、銅デコレ−ション法がある。こ
の方法では、はじめに観察に用いる半導体基板表面に熱
酸化膜を形成しておき、銅イオンを含んだ溶液中で通電
することにより、酸化膜の耐圧の低い部分に電流が流れ
ることによってその部分に銅が析出する原理を利用して
いる。このため欠陥が存在している位置を特定すること
ができ、比較的確率よくTEM観察用の試料を作製でき
る。しかしながらこの方法では、酸化膜形成処理や銅デ
コレ−ション処理により、観察すべき欠陥が変質、変形
している可能性があり、観察すべき対象物を正確に観察
しているとは言えない可能性が高い。
基板表面にアルミニウムなどの金属をメッシュ状に蒸着
させ、更にIR−LST(Light Scattering Tomograph
y )法により基板内部に存在する欠陥の位置を計測し、
基板表面に形成しておいたメッシュパターンのアドレス
からその位置を特定し、平面TEM試料あるいは断面T
EM試料をFIB(Forcused Ion Beam )加工を施すこ
とにより作製する方法が報告されている。この方法で
は、欠陥あるいは異物の変質、変形の恐れは少ない。し
かし試料基板表面に金属を蒸着させる工程が必要であ
り、またFIB加工装置を必要とし、コスト的にかなり
不利となる。FIB加工を行わない場合でも平面TEM
観察用試料を作製するためには、基板表面及び裏面から
の両面研磨あるいはエッチングが必要となる。このため
表面のメッシュパターンが利用できず平面TEM観察用
試料の作製が事実上不可能となる。また、試料を破壊し
なければならない方法としては、IR−LST(Light
Scattering Tomography )法があるが、OPPと同様表
面近傍1μm以内の欠陥を検出することは不可能であ
る。
あって、基板表面及び表面近傍に存在する欠陥の形状観
察あるいは元素分析を高精度で行う際に、その形状変化
及び変質の恐れがなく、しかも既存の装置を用いて容易
に、低コストでTEM試料作製が可能な方法を提供する
ことを目的としている。
達成するために、本発明に係る半導体基板の欠陥の検出
方法(1)は、上記半導体基板の欠陥(異物を含む)を
検出する方法において、レーザー光散乱異物位置検査装
置及び/又はレーザー光散乱顕微鏡を用いて半導体基板
表面及び表面近傍のレーザー光散乱体の存在するポイン
トを検出する工程と、それらの測定後にレーザー光散乱
体の存在が確認されたポイントの表面を走査型プローブ
顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope )を用い
て測定することにより前記レーザー光散乱体の存在する
ポイントが、前記基板表面あるいは基板内部であるのか
を検出する工程とを含み、 前記レーザー光散乱異物位置
検査装置あるいはレーザー光散乱顕微鏡に装備する光源
に、被測定基板に対する進入深さがTEM観察試料とし
て適した厚さの深さとなる波長を有する光源を用いるこ
とを特徴としている。
よれば、前記レーザー光散乱異物位置検査装置及び/又
は前記レーザー光散乱顕微鏡を用いた検出により、半導
体基板表面及び基板表面近傍におけるレーザー光散乱体
の存在するポイントをまず正確に把握することができ
る。その後、前記走査型プローブ顕微鏡を用いた測定に
より、前記レーザー光散乱体の存在するポイントの表面
形状を正確に把握することができる。この結果、最初の
検出工程でレーザー光散乱体の存在が確認され、後の検
出工程で基板表面に凸凹が存在しなかった場合、前記レ
ーザー光散乱体は基板表面には存在せず、基板内部に存
在すると結論づけることができる。このように上記半導
体基板の欠陥の検出方法(1)によれば、レーザー光散
乱体の存在するポイントを基板表面であるのか基板表面
近傍の内部であるのかを区別して正確に把握することが
できる。 また、被測定基板に対するレーザー光の進入深
さは、前記被測定基板の物質と光源の波長によって決定
される。逆に言えばレーザー光源の波長を選択すれば、
被測定基板に対するレーザー光の進入深さを調整でき
る。
みは現在の通常のTEM(加速電圧数百kV)では、1
μm以下にする必要がある。本発明ではTEM観察用試
料の作製工程において、裏面のみからの研磨あるいはエ
ッチング等を目的の一つとしており、かかる観点から、
レーザー光の被測定基板に対する進入深さは基板表面か
らTEM観察に適した厚みにすることが望ましい。
出方法(2)は、上記半導体基板の欠陥の検出方法
(1)において、前記走査型プローブ顕微鏡を用いた測
定により、半導体基板の表面には出現しておらず、かつ
基板表面からレーザー光の侵入深さまでの深さに存在す
る欠陥を選択的に検出することを特徴としている。
よれば、基板内部に存在するレーザー光散乱体の存在確
認を後処理により容易に行えることとなる。
出方法(3)は、上記半導体基板の欠陥の検出方法
(1)〜(2)において、前記レーザー光散乱体の存在
するポイントを検出する工程において、測定ノイズとシ
グナルとを区別するために、前記レーザー光散乱異物位
置検査装置と前記レ−ザ−光散乱顕微鏡とを組み合わせ
て用いることを特徴としている。
を検出する際、前記検査装置の測定下限サイズ近辺の検
出では、試料基板の表面粗さの影響を受ける可能性があ
るが、上記半導体基板の欠陥の検出方法(3)によれ
ば、測定ノイズとシグナルとを区別して略確実に前記レ
ーザー光散乱体の存在するポイントを検出することがで
きる。
出方法(4)は、上記半導体基板の欠陥の検出方法
(1)において、前記レーザー光散乱体の存在するポイ
ントを検出する工程において、測定ノイズとシグナルと
を区別するために、前記レーザー光散乱顕微鏡を用いる
ことを特徴としている。
い場合(1×102 個/cm2 以上の場合)には、レー
ザー光散乱顕微鏡のみによっても検出可能である。
出方法(5)は、上記半導体基板の欠陥の検出方法
(1)〜(4)のいずれかにおいて、レーザー光散乱体
が存在しており、かつそのポイント上面の表面形状に何
ら特異的な凹凸が認められない場合、あるいは材質情報
に変化が認められない場合、半導体基板表面に出現して
おらず、基板表面よりレーザー光の侵入深さまでの内部
に欠陥が存在しているとすることを特徴としている。
よれば、TEM観察に適した範囲における欠陥の存在状
況を基板表面と基板内部とに分けて正確に把握すること
ができる。
は、上記半導体基板の欠陥の検出方法(1)〜(5)の
いずれかに記載の半導体基板の欠陥の検出方法により検
出された前記レーザー光散乱体の存在する基板表面にそ
の存在を示すマーキングを施す工程と、該マーキングを
利用して前記欠陥をTEM観察するための試料を作製す
る工程とを含むことを特徴としている。
マーキングを利用してTEM観察用試料を作製するの
で、欠陥の確実に存在する試料を効率的にかつ容易に作
製することができる。
は、上記試料の作製方法(1)において、前記マーキン
グを施す工程において、前記SPMを用いた陽極酸化
法、金属デポジット法又は機械的圧痕法を用いることを
特徴としている。
も、試料基板表面にサブμmのオーダーで制御されたマ
ークが形成され、従来の金属メッシュパターンによるも
のよりも精密な位置決めが可能となり、試料作製の作業
効率の向上及びコストの削減を図ることができる。マー
キングが確認しづらい場合は、そのマーキングの近傍に
マーキングをたよりに補助的マーキングを形成すること
も可能である。
は、上記試料の作製方法(1)〜(2)において、前記
マーキングが施された半導体基板に、裏面からのみの研
磨あるいはエッチングを施してTEM観察用試料とする
ことを特徴としている。
(5)においては、基板表面及び基板表面近傍に存在す
るレーザー光散乱体を検出している。従って、TEM観
察用試料として適当な厚さのものにする場合は、裏面側
からのみの研磨あるいはエッチングにより、マーキング
を施した欠陥を確実に含んだ試料を作製することがで
き、簡便かつ低コストで試料を作製することができる。
は、上記試料の作製方法(2)において、前記マーキン
グが施された半導体基板に、FIB加工を施してTEM
観察用試料とすることを特徴としている。
B加工であっても前記マーキングにより、精密な位置決
めに基づく加工を容易に施すことができ、作業効率の向
上及びコストの削減を図ることができる。
察方法(1)は、{100}基板中に観察される欠陥の
断面TEM観察を行う代わりに、上記試料の作製方法
(1)〜(3)のいずれかに記載の試料の作製方法を用
いて{111}基板の平面TEM試料を作製し、傾斜さ
せて観察すること、あるいは{110}基板の平面TE
M試料を作製し観察することを特徴としている。
ボイド欠陥を観察する場合、断面形状を観察するために
は、通常、{110}断面のFIB加工が必要となる。
しかし、{100}基板の{110}断面の代わりに
{111}基板の平面TEM試料を作製し、傾斜させて
観察することにより等価の観察を行うことができる。
(1)によれば、試料基板裏面のみからの研磨あるいは
エッチングにより試料の作製を行うことができ、FIB
加工を必要としなくなる。このため、作業効率の向上及
びコスト削減を図ることができる。
欠陥の検出方法と試料の作製方法及び欠陥の観察方法の
実施の形態を図面に基づいて説明する。実施の形態に係
る半導体基板の欠陥(異物を含む)の検出方法とその観
察及び分析方法の工程を図1に示す。
検査装置を用いて半導体基板(以下単に基板と記す)表
面上に付着したパ−ティクル及び表面からレーザー光の
侵入深さまでの表面近傍に存在する欠陥(異物を含む)
の存在するポイントを検出する。この際、前記検査装置
の測定下限サイズ近辺での測定では、基板表面粗さの影
響を受ける可能性があるため、続いてレーザー光散乱顕
微鏡を用いて実際にレーザー光散乱体の存在しているこ
とを確認する。レーザー光散乱顕微鏡を有しない場合
は、レーザー光散乱異物位置検査装置で複数回の測定を
行い、そのすべての測定において座標及びサイズに大幅
な変化のないポイントを検出しても良い。あるいは基板
中に存在する欠陥が高密度(1×102 個/cm2 程度
以上)と予測される場合には、レーザー光散乱顕微鏡の
みによる検出とし、レーザー光散乱異物位置検査装置を
用いなくてもよい。
置検査装置及び/又はレーザー光散乱顕微鏡により検出
した異物が存在するポイントにおいてSPM(STMや
LFM等もあるが主としてAFM:Atomic Force Micro
scope )を用いた形状の観察を行う。基板表面に付着し
たパーティクルであれば上に凸形状である可能性が高
く、基板表面に露出した結晶欠陥や傷等であれば凹状に
くぼんで見える可能性が高い。しかし、レーザー光は散
乱するがそのポイント表面には何ら凹凸が存在しない場
合がある。これらのポイントには、基板表面と基板表面
からの深さが数百nmの間に何らかのレーザー光を散乱
する欠陥あるいは周囲と屈折率の異なる物質が存在して
いることが確認されている。(基板表面をエッチングし
てゆくことにより確認された。)これら第一及び第二工
程を組み合わせることにより、基板表面及び基板表面か
らレーザー光の侵入深さまでの表面近傍内部に存在して
いるパーティクル、結晶欠陥及び異物を検出することが
できる(図2)。
る。これが第三工程となる。例えばAFMを用いる場
合、探針を負に、基板を正に分極し、電圧を印加するこ
とによって正極となる基板表面に陽極酸化膜が形成され
る。この陽極酸化膜を前記探針を走査させて形成するこ
とによって、欠陥の存在する近傍の表面にサブμmオー
ダーで制御されたマーキングを行う。さらにHF処理を
行うことにより、陽極酸化膜を除去して溝状のマーキン
グを行うことも可能である。
させた探針を用い、この探針にパルス電圧を印加するこ
とにより基板表面上に電界蒸着による金属ドットを形成
することができる。この金属ドットの組み合わせによ
り、欠陥の存在するポイントのマーキングを行う。ある
いは金属泊カンチレバーにダイヤモンドが搭載されたナ
ノスコープSPMs(登録商標)等を用いて機械的圧痕
を形成してマーキングしても良い。
製する。平面TEM試料作製の場合、通常、両面からの
研磨あるいはエッチングが必要であるが、本発明に係る
実施の形態では、観察すべき目的とする欠陥が、基板表
面から数百nm以内の位置に存在しているものであるた
め、通常の半分の工程である裏面からのみの片面研磨あ
るいは片面エッチングにより試料作製を行うことができ
る(図3)。このため非常に簡便かつ低コストで試料作
製が可能である。断面TEM法による場合は、FIB加
工を必要とするが、例えば前記AFMにより形成したマ
ーキングを目印とすることにより、金属メッシュパター
ンによるものよりもより精密な位置決めが可能となり、
FIB加工を施す場合にも作業能率の向上及びコストの
削減を図ることができる。
している八面体ボイド欠陥の場合、断面形状を観察する
ためには{110}断面のFIB加工を必要とするが、
{100}基板の{110}断面の代わりに{111}
基板の平面TEM観察用試料を作製して傾斜させて観察
することあるいは{110}基板の平面TEM観察用試
料を作製して観察することにより等価の観察及び分析を
行うことができる(図4)。この方法によれば、裏面か
らのみの研磨あるいはエッチングにより試料の作製が行
え、FIB加工等を必要としなくなり、このため、さら
に作業能率の向上とコストの削減を図ることができる。
方法と試料の作製方法及び欠陥の観察方法の実施例を説
明する。
×1017atoms/cm3 (換算係数4.811×1017atom
s/cm3 、以下すべて同様の係数を使用)、比抵抗ρ=1
0Ω・cmのチョクラルスキー(CZ)法により引き上
げられた単結晶インゴットを用いて製造されたシリコン
(111)基板を試料基板とした。このシリコン基板に
は1200℃×2Hrの酸化熱処理を施した後、5μm
の表面再研磨を施した。
イズ0.110μm以上の欠陥の存在するポイントを検
出(図5)した後、そのポイントをArレーザー光散乱
顕微鏡により観察した(図6)。サイズ0.115μm
以下のポイントでは、レーザー光散乱異物位置検査装置
により検出されてもArレーザー光散乱顕微鏡では検出
されないポイントも数%程度の確率で存在した(表面の
ラフネスによる散乱であると考えられる)。サイズ0.
115μm以上のポイントでは、何らかのレーザー光散
乱体が検出された。
れたポイントをAFMを用いて観察したところサイズ
0.120μm以上のポイントにおいてはそのすべて
が、COPと呼ばれる結晶欠陥(図7)あるいは表面付
着パーティクル(図8)であった。一方、サイズ0.1
20μm以下のArレーザー光散乱顕微鏡で検出された
ポイントでは、5/22の確率においてレーザー光散乱
体のあるべきシリコン基板表面にはいかなる凹凸も存在
していなかった(図9)。
nm程度、シリコン基板表面をエッチングしたところ上
記5ポイント以外(17/22ポイント)の中から任意
的に選んで観察した7ポイントそのすべてにおいて、酸
化膜で囲まれたCOPが観察され(図10)、その高さ
は53〜64nmであり、これはエッチング深さと略一
致していた。しかし上記5/22ポイントのうちの4ポ
イントでは、酸化膜で囲まれたCOPの高さは30〜5
5nmであった(図12)。
40nm程度エッチングしたところ、残りの1ポイント
も酸化膜で囲まれた高さ20nmのCOPが観察された
(図11)。このことから5/22ポイントにおける酸
化膜で囲まれたCOPは、基板表面ではなく基板表面近
傍に存在していたことが明らかとなった。このように本
発明によれば、基板表面あるいは基板表面近傍内部に存
在しているパーティクル、結晶欠陥あるいは異物の検出
が可能である。
Mにより形成したマーキングを図13、14、15に示
した。図13は探針を負に、シリコン基板を正に分極
し、電圧を印加してシリコン基板表面に陽極酸化膜を形
成したものを示しており、図14はさらにHF処理を行
い、陽極酸化膜を除去した溝状のマーキングを示してお
り、図15は陽極酸化膜による別のパターンを示してい
る。
i]=14×1017atoms/cm3 、比抵抗ρ=10Ω・c
mのCZ法により引き上げられた単結晶インゴットを用
いて製造されたシリコン(111)基板を用いた。本実
施例では、前記酸化熱処理及び表面再研磨は行わなかっ
た。レーザー光散乱異物位置検査装置及びArレーザー
光散乱顕微鏡によりサイズ0.110〜0.116μm
の範囲で検出されたポイントは3/94の確率において
レーザー光散乱体のあるべきシリコン基板表面に、いか
なる凹凸も存在していなかった。
基板表面から80nm程度エッチングしたところ、前記
3ポイントからはAFMによる観察によりCOP(ピッ
ト形状:図16)が確認された。このことから3/94
ポイントのCOPは、基板表面よりも内部に存在してい
たことが明らかとなった。さらに小さいサイズ0.10
0〜0.109μmの範囲で検出されたポイントについ
ては、53ポイント中、17ポイントが基板表面より内
部1μm以内の範囲に結晶欠陥が存在していることがA
FM観察により確かめられた。特にサイズ0.106〜
0.107μmの範囲のポイントでは、12/20とい
う高い確率で結晶欠陥の存在を確認することができた。
評価したレーザー光散乱異物位置検査装置の測定後に、
同じレーザー光散乱異物位置検査装置を用いて3度同じ
測定を繰り返した。実施例1に係るシリコン基板では5
/22のポイントすべてが、実施例2に係るシリコン基
板では3/94のポイントすべてが同一座標においてレ
ーザー光散乱体を検出することができた。
i]=14×1017atoms/cm3 、比抵抗ρ=10Ω・c
mのCZ法により引き上げられた単結晶インゴットを用
いて製造されたシリコン(111)基板を用いた。本実
施例では、実施例2の場合と同様酸化熱処理及び表面再
研磨は行なわなかった。レーザー光散乱異物位置検査装
置により0.110μmサイズとして検出された異物位
置を、AFMによりその表面形状を観察し、表面に凹凸
が無く、表面近傍数百nm以内にCOP欠陥が存在して
いるポイントを10ポイント検出した。さらにその直上
部の表面に、図15に示したマーキングをAFM陽極酸
化法によって形成した。そのマーキングを目印に、平面
TEM観察用試料をイオンエッチング法を用いて作製し
た。その試料のTEM観察を行った結果、図17に示す
写真が得られ、COPと呼ばれる欠陥であることが明確
となった。
ける工程を示すフローチャート図である。
板の模式的断面図である。
いを示す基板の模式的断面図である。
式的側面図である。
光散乱異物位置検査装置の測定結果を示す図である。
真である。
ある。
鏡写真である。
写真である。
写真である。
ロット図である。
ーキングを示す顕微鏡写真である。
す顕微鏡写真である。
パターンのマーキングを示す顕微鏡写真である。
写真である。
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 半導体基板の欠陥を検出する方法におい
て、 レーザー光散乱異物位置検査装置及び/又はレーザー光
散乱顕微鏡を用いて半導体基板表面及び表面近傍のレー
ザー光散乱体の存在するポイントを検出する工程と、 前記レーザー光散乱体の存在が確認されたポイントの表
面を走査型プロ−ブ顕微鏡を用いて測定することにより
前記レーザー光散乱体の存在するポイントを検出する工
程とを含み、 前記レーザー光散乱異物位置検査装置あるいはレーザー
光散乱顕微鏡に装備する光源に、被測定基板に対する進
入深さがTEM観察用試料として適した厚さの深さとな
る波長を有する光源を用いることを特徴とする半導体基
板の欠陥の検出方法。 - 【請求項2】 前記走査型プローブ顕微鏡を用いた測定
により、半導体基板の表面には出現しておらず、かつ基
板表面から前記レーザー光の侵入深さまでの深さに存在
する欠陥を選択的に検出することを特徴とする請求項1
記載の半導体基板の欠陥の検出方法。 - 【請求項3】 前記レーザー光散乱体の存在するポイン
トを検出する工程において、測定ノイズとシグナルとを
区別するために、前記レーザー光散乱異物位置検査装置
と前記レ−ザ−光散乱顕微鏡とを組み合わせて用いるこ
とを特徴とする請求項1又は請求項2記載の半導体基板
の欠陥の検出方法。 - 【請求項4】 前記レーザー光散乱体の存在するポイン
トを検出する工程において、測定ノイズとシグナルとを
区別するために、前記レーザー光散乱顕微鏡を用いるこ
とを特徴とする請求項1記載の半導体基板の欠陥の検出
方法。 - 【請求項5】 レーザー光散乱体が存在しており、かつ
そのポイント上面の表面形状に何ら特異的な凹凸が認め
られない場合、あるいは何ら材質の違いに関する情報が
得られない場合、半導体基板表面に出現しておらず、基
板表面よりレーザー光の侵入深さまでの内部に欠陥が存
在しているとすることを特徴とする請求項1〜4のいず
れかの項に記載の半導体基板の欠陥の検出方法。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの項に記載の半
導体基板の欠陥の検出方法により検出された前記レーザ
ー光散乱体の存在する基板表面にその存在を示すマーキ
ングを施す工程と、 該マーキングを利用して前記欠陥をTEM観察するため
の試料を作製する工程とを含むことを特徴とする試料の
作製方法。 - 【請求項7】 前記マーキングを施す工程において、前
記走査型プローブ顕微鏡を用いた陽極酸化法、金属デポ
ジット法又は機械的圧痕法を用いることを特徴とする請
求項6記載の試料の作製方法。 - 【請求項8】 前記マーキングが施された半導体基板
に、裏面からのみの研磨あるいはエッチングを施してT
EM観察用試料とすることを特徴とする請求項6または
請求項7記載の試料の作製方法。 - 【請求項9】 前記マーキングが施された半導体基板
に、FIB加工を施してTEM観察用試料とすることを
特徴とする請求項6又は請求項7記載の試料の作製方
法。 - 【請求項10】 {100}基板中に観察される欠陥の
断面TEM観察を行う代わりに、請求項6〜8のいずれ
かの項に記載の試料の作製方法を用いて{111}基板
の平面TEM試料を作製し、傾斜させて観察すること、
あるいは同様に{110}基板の平面TEM試料を作製
し、観察することを特徴とする半導体基板の欠陥の観察
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09085625A JP3104640B2 (ja) | 1997-03-19 | 1997-03-19 | 半導体基板の欠陥の検出方法と試料の作製方法及び欠陥の観察方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09085625A JP3104640B2 (ja) | 1997-03-19 | 1997-03-19 | 半導体基板の欠陥の検出方法と試料の作製方法及び欠陥の観察方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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