JP3103228B2 - ガス処理装置 - Google Patents

ガス処理装置

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JP3103228B2
JP3103228B2 JP04352054A JP35205492A JP3103228B2 JP 3103228 B2 JP3103228 B2 JP 3103228B2 JP 04352054 A JP04352054 A JP 04352054A JP 35205492 A JP35205492 A JP 35205492A JP 3103228 B2 JP3103228 B2 JP 3103228B2
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章 大川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス処理装置、特に、
被処理物を所定の温度に加熱して、処理ガスによって所
望のガス処理を施すガス処理技術に関し、例えば、半導
体装置の製造工程において、常圧下や減圧下で半導体ウ
エハ(以下、ウエハという。)に所望の薄膜を形成する
のに利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、CVD
法やスパッタリング法等のガス処理方法によって、ウエ
ハ上に酸化膜や窒化膜および金属膜が生成される場合、
膜生成に必要なエネルギーを得るためにウエハを所望の
温度に加熱する必要がある。
【0003】この場合、ウエハの温度を直接制御するの
ではなく、ウエハが保持されたサセプタの温度やヒータ
の温度を接触式温度計を用いて測定することにより、ヒ
ータの加熱を制御することが実行されている。つまり、
相対的な温度によってウエハの加熱についての制御が実
行されている。
【0004】他方、このような成膜工程においては、生
成した膜の均一性や反射率、異物、不純物濃度といった
膜質が重要視されている。そして、これらの膜質はウエ
ハの温度と密接な関係があることが知られている。した
がって、ウエハの温度を直接測定してその温度制御する
ことは、非常に重要な事項になる。
【0005】なお、ガス処理装置の温度制御技術を述べ
てある例としては、特開昭63−128717号公報、
がある。ちなみに、特開平4−173976号公報に
は、基板に非接触の状態で基板の真上雰囲気温度を測定
することが記載されているが、接触式温度計と非接触式
温度計との双方を用いて測定することについての記載は
ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ガス処理装置におけるウエハの温度は、接触式温度計に
よるサセプタやヒータの温度についての測定に基づいて
間接的に制御されているため、次のような問題点があ
る。
【0007】 サセプタとウエハの接触状態のばらつ
きによって、ウエハが指定された温度に達しない状態に
おいて膜が生成されることがあるため、各ウエハ間で膜
質にばらつきが発生する。
【0008】 ウエハ自体の温度は周囲の雰囲気に影
響を受けるが、サセプタやヒータの温度は雰囲気の変化
に反応が遅いため、ウエハの温度が指定された温度に対
して異なる場合がある。その結果、ウエハに形成された
膜質が低下する。
【0009】 サセプタは経時的に劣化するが、サセ
プタの状態が監視されていないため、劣化した状態のま
ま成膜処理が継続されてしまう。その結果、ウエハに形
成された膜質が低下する。
【0010】本発明の目的は、ウエハ自体の温度を制御
することができるとともに、サセプタの状態を監視する
ことができるガス処理装置を提供することにある。
【0011】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。すなわち、被処理物が出し入れされる出し入れ
口を有する処理室と、処理室に接続されて処理ガスが供
給されるガス供給路と、処理室内に設備されて被処理物
を保持するサセプタと、サセプタの被処理物と反対側に
設備されて被処理物を加熱するヒータとを備えているガ
ス処理装置において、前記サセプタに接触されてその温
度を測定する接触式温度計と、前記サセプタに保持され
た被処理物に非接触にてその被処理物の温度を測定する
非接触式温度計とが設けられているとともに、この接触
式温度計および非接触式温度計が前記ヒータを制御する
コントローラに接続されており前記コントローラは前
記被処理物が前記サセプタに不在の際には前記接触式温
度計の測定データによって前記ヒータを制御、前記被
処理物が前記サセプタに存在する際には前記非接触式温
度計の測定データによって前記ヒータを制御するように
構成されており、また、前記コントローラは前記接触式
温度計の測定データと前記非接触式温度計の測定データ
とを比較することにより、前記サセプタの表面状態を監
視するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
【作用】前記した手段によれば、サセプタに保持された
被処理物はヒータによって加熱され、非接触式温度計に
よって被処理物の表面温度が測定される。コントローラ
は非接触式温度計による測定データに基づいてヒータを
フィードバック制御する。このコントローラによるフィ
ードバック制御によって、ヒータは被処理物を指定され
た温度に加熱することになる。
【0014】このようにして、被処理物は非接触式温度
計によってそれ自体の現在の温度が測定されるため、被
処理物の温度はサセプタとの接触状態の影響を受けずに
測定されることになる。したがって、被処理物は現在の
温度を直接的に制御されることになり、指定された温度
に常に制御されることになる。その結果、被処理物上に
生成される膜質は向上される。
【0015】他方、被処理物がサセプタに保持されてい
ない場合には、サセプタに設備された接触式温度計によ
ってサセプタの温度が測定されて、この測定データによ
ってヒータがフィードバック制御される。この接触式温
度計に基づくサセプタに対する制御によれば、次回の処
理に対してサセプタを所定の温度に維持させることがで
き、また、処理室内がドライエッチング作用によってク
リーニングが実施される際に優れた効果を発揮させるこ
とができる。
【0016】さらに、サセプタの表面状態が接触式温度
計の測定データと非接触温度計の測定データとの比較に
よって監視されているため、サセプタの経時的劣化を知
得することができる。その結果、サセプタの経時的劣化
による不適正な状態における処理の継続を回避すること
ができる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の一実施例であるプラズマCV
D装置を示す正面断面図である。
【0018】本実施例において、本発明に係るガス処理
装置はプラズマCVD装置として構成されており、この
プラズマCVD装置はシリコンウエハ(以下、ウエハと
いう。)1の上にシリコン酸化膜を形成するように使用
されている。
【0019】本実施例において、プラズマCVD装置は
被処理物としてのウエハ1を処理するための処理室2を
構成するチャンバ3を備えており、チャンバ3にはその
側壁にウエハ1を出し入れするための搬入口4および搬
出口5が、また、その底壁に処理室2内を排気するため
の排気口6がそれぞれ開設されている。
【0020】処理室2内の下部および上部には一対の電
極7、8が互いに平行平板電極を構成するようにそれぞ
れ水平に配設されている。下部電極7はチャンバ3の底
壁に絶縁体9を介して摺動自在に挿入された支軸10に
より上下動かつ回転可能に支持されている。下部電極7
はその上面においてウエハ1を1枚、載置状態に保持し
得るように構成されており、したがって、下部電極(以
下、サセプタということがある。)7は被処理物として
のウエハ1を保持するためのサセプタを実質的に構成し
ている。
【0021】上部電極8はチャンバ3に絶縁体11を介
して挿入された支軸12により固定的に吊持されてお
り、下部電極7との間に高周波電源13が接続されてい
る。また、上部電極8およびその支軸12の内部にはガ
ス供給路14が開設されており、上部電極8の下面には
複数のガス吹出口15がガス供給路14の処理ガス16
をウエハに向けて吹き出せるように開設されている。
【0022】本実施例において、サセプタ7の内部には
断熱材21およびヒータ22が設備されている。ヒータ
22はサセプタ7の内部における上側に配置されてお
り、サセプタ7に載置状態に保持されたウエハ1を加熱
するように構成されている。断熱材21はサセプタ7の
内部におけるヒータ21の下側に配置されて充填されて
おり、断熱材22はヒータ21の加熱がチャンバ3
かうのを抑制するようになっている。
【0023】ヒータ22にはマイクロコンピュータやシ
ーケンサ等から構成されているコントローラ23が接続
されており、ヒータ22はサセプタ7に載置されたウエ
ハ1を指定された温度に加熱すべく、このコントローラ
23のシーケンス制御によって駆動されるように構成さ
れている。また、コントローラ23には後記する各温度
計がそれぞれ接続されており、これら温度計の測定デー
タに基づいて、コントローラ23はヒータ22をフィー
ドバック制御し得るように構成されている。
【0024】さらに、サセプタ7の内部には接触式温度
計としての熱電対24がヒータ22の上側に位置するよ
うに挿入されており、この熱電対24はヒータ22のコ
ントローラ23に接続されている。熱電対24はヒータ
22によって加熱されたサセプタ7の現在の温度を測定
して、その測定データをリアルタイムでコントローラ2
3に送信するように構成されている。そして、後述する
ように、ウエハ搬出後やクリーニング作業時において、
コントローラ23はこの熱電対24から送信されて来る
測定データに基づいてヒータ22をフィードバック制御
し得るように構成されている。
【0025】本実施例において、チャンバ3の側壁には
窓25が形成されており、窓25の外側には非接触式温
度計としての放射温度計26が設備されている。この放
射温度計は被測温体であるウエハ1からの放射量を計測
することにより、ウエハ1に非接触にてウエハ1の現在
の温度を測定することができる。放射温度計26は前記
コントローラ23に接続されており、ヒータ22によっ
て加熱されたウエハ1の現在の温度を測定して、その測
定データをリアルタイムでコントローラ23に送信する
ように構成されている。そして、後述するように、成膜
作業時において、コントローラ23はこの放射温度計2
6の測定データに基づいてヒータ22をフィードバック
制御し得るように構成されている。
【0026】次に作用を説明する。ウエハ1がサセプタ
7上に載置されて処理室2内が排気されると、ガス供給
路14に処理ガス(例えば、SiH4 +O2 等)16が
供給されて上部電極8の吹出口15から吹き出されると
ともに、両電極7、8間に高周波電圧が電源13により
印加される。これにより、プラズマCVD反応が惹起さ
れ、ウエハ1上にプラズマシリコン酸化膜が堆積され
る。
【0027】このプラズマシリコン酸化膜の生成処理に
際して、予め設定されているプラズマCVD反応に最適
の温度がコントローラ23において、コントローラ23
自体に構成されているシーケンサ等によって指定され
る。コントローラ23はウエハ1が指定された目標温度
になるようにヒータ22の加熱駆動をシーケンス制御す
る。
【0028】指定された温度になるようにヒータ22に
よって加熱されたウエハ1の現在の実際の温度は、非接
触温度計としての放射温度計26によって非接触にて測
定される。放射温度計26によって測定されたウエハ1
の現実の温度は、コントローラ23にリアルタイムで送
信される。
【0029】コントローラ23は放射温度計26から送
信されて来た現実の温度と、指定された目標温度とを比
較し、現実の温度が目標温度になるように信号をヒータ
22に指令する。ヒータ22はこの指令信号によって駆
動されてサセプタ7を介してウエハ1を加熱する。
【0030】ところで、前記成膜処理の間、処理ガス1
6の導入や、処理室2の排気等による処理室2内の雰囲
気の変化の影響を受けて、ウエハ1の表面温度は変化す
る。これに対して、サセプタ7やヒータ22の温度は加
熱駆動されているため、処理室2内の雰囲気の変化の影
響を殆ど受けない。したがって、サセプタ7やヒータ2
2の温度を測定してヒータ22を制御していたのでは、
雰囲気の影響を受ける表面温度が変化するウエハ1の温
度を正確に調整することができない。その結果、ウエハ
1上に形成されるシリコン酸化膜の膜質が低下する。
【0031】また、サセプタ7からウエハ1への熱伝導
はサセプタ7とウエハ1との接触状態によって変動する
ため、サセプタ7の温度とウエハ1の温度とはサセプタ
7とウエハ1との接触状態によって差が発生する。した
がって、サセプタ7の温度を測定してヒータ22を制御
していたのでは、サセプタ7とウエハ1との接触状態の
影響を受けて変化するウエハ1の温度を正確に調整する
ことができない。その結果、ウエハ1上に形成されるシ
リコン酸化膜の膜質が低下する。
【0032】しかし、本実施例においては、放射温度計
26によってウエハ1自体の現実の温度が測定され、こ
の現実の温度に基づいてヒータ22がコントローラ23
によってフィードバック制御されるため、ウエハ1はコ
ントローラ23に指定された目標温度に常に調整された
状態になる。したがって、前記シリコン酸化膜は指定さ
れた温度によって形成されることになるため、適正な膜
質のシリコン酸化膜が形成される。
【0033】前述したプラズマシリコン酸化膜の形成処
理が終了した後、ウエハ1は搬出口5から処理室2の外
部に搬出される。
【0034】ここで、ウエハ1が搬出された後のサセプ
タ7の温度は、次の成膜処理に備えるため等の理由によ
って、予め設定された温度に維持する必要がある。そこ
で、本実施例においては、この設定された温度がコント
ローラ23の一部を構成しているシーケンサ等によって
コントローラ23に指定される。コントローラ23はヒ
ータ22を指定された目標温度に抑制することにより、
サセプタ7を指定された目標温度に加熱する。
【0035】指定された目標温度になるようにヒータ2
2によって加熱されたサセプタ7の現在の実際の温度
は、接触式温度計としての熱電対24によって測定され
る。熱電対24によって測定されたサセプタ7の現実の
温度は、コントローラ23にリアルタイムで送信され
る。
【0036】コントローラ23は熱電対24から送信さ
れて来た現実の温度と、指定された目標温度とを比較
し、サセプタ7における現実の温度が目標温度になるよ
うに制御信号をヒータ22に指令する。ヒータ22はこ
の制御信号によって制御されてサセプタ7を加熱する。
【0037】このようにして、ウエハ1がサセプタ7に
存在しない時には、熱電対24によってサセプタ7自体
の現実の温度が測定され、この現実の温度に基づいてヒ
ータ22がコントローラ23によってフィードバック制
御されるため、サセプタ7はコントローラ23に指定さ
れた目標温度に常に調整された状態になる。したがっ
て、ウエハ1が搬出された後のサセプタ7の温度は、予
め設定された温度に維持されることになり、次回の成膜
処理に対して適正な温度状態をもって待機することがで
きる。
【0038】ところで、ウエハ1が搬出された後、放射
温度計26はサセプタ7からの放射を見る状態になる。
ここで、サセプタ7とウエハ1とでは表面の物性が相違
するため、放射温度計26によってサセプタ7の温度を
測定するには、物性の相違に対応して放射温度計26の
測定条件を補正する必要がある。
【0039】しかし、本実施例においては、ウエハ1の
搬出後におけるサセプタ7の温度は熱電対24によって
測定することができるため、放射温度計26によってウ
エハ1の温度を測定する必要はない。したがって、放射
温度計26の測定条件を補正する手間を省略することが
でき、その補正のためのソフトウェアを開発する費用等
を節約することができる。
【0040】ところで、前述したプラズマCVD処理が
繰り返して長期間実施されると、プラズマCVD装置の
処理室2内には反応生成物が堆積して行く。この堆積物
が剥離して処理室2内に飛散すると、ウエハ1に異物と
して付着し歩留り低下の原因になるため、堆積物は除去
する必要がある。そこで、処理室2内の堆積物を除去す
るため、ドライエッチング処理を利用したクリーニング
作業が実施される。
【0041】本実施例において、ドライエッチング処理
を利用したクリーニング作業が実施されるに際しては、
ウエハ1が処理室2内から搬出された後、ガス供給路1
4からエッチングガス(例えば、CF4 、NF3 )が供
給されるとともに、高周波電源13によって高周波電圧
が上下の電極7、8間に印加される。これによって、処
理室2内の堆積物がドライエッチング処理によって除去
されるため、処理室2内がクリーニングされることにな
る。
【0042】このドライエッチング処理に際しては、前
述したプラズマシリコン酸化膜の形成処理とは異なった
処理温度(例えば、500℃)が要求される。そこで、
本実施例においては、コントローラ23にこのエッチン
グ処理に必要な温度が指定され、ヒータ22によってサ
セプタ7が指定された温度に加熱される。同時に、熱電
対24によってサセプタ7の現実の温度が測定され、そ
の測定データに基づいて、前述したと同様の作動によっ
て、コントローラ23のフィードバック制御が実施され
る。このフィードバック制御によって、サセプタ7の温
度は指定された温度に正確に制御されるため、ドライエ
ッチング処理によるクリーニング作業はきわめて効果的
に実行されることになる。
【0043】ところで、熱電対24はウエハ1がサセプ
タ7に載置されて成膜処理されている状態においても、
サセプタ7の温度を測定している。この熱電対24によ
って測定されたサセプタ7の温度は、放射温度計26に
よって測定されたウエハ1の温度と共に、コントローラ
23のメモリーまたは外部メモリー(図示せず)に記憶
される。
【0044】そして、メモリーに記憶された熱電対24
の測定データと、放射温度計26の測定データとがコン
トローラ23において比較されることによって、サセプ
タ7の表面の経時的劣化が判定される。サセプタ7の表
面の経時的劣化が予め設定された値以上になったと判定
された場合には、警報が発令され、サセプタ7の更新作
業が実施されることになる。この更新作業によって、サ
セプタ7の表面劣化によるウエハ1への不良の作り込み
を防止することができる。
【0045】例えば、使用開始初期の状態において、放
射温度計26によって測定されたウエハ1の表面温度
が、400℃であり、熱電対24によって測定されたサ
セプタ7の表面温度が420℃であったとして、長期使
用後、放射温度計26によって測定されたウエハ1の表
面温度が、400℃であるのに対して、熱電対24によ
って測定されたサセプタ7の表面温度が500℃に変化
したとする。この場合には、ヒータ22からの熱がウエ
ハ1に伝達されにくくなったと推定することができるた
め、サセプタ7が経時劣化したと、判定されることにな
る。
【0046】ちなみに、サセプタ7が経時劣化する理由
としては、サセプタ7が前述したクリーニング作業のエ
ッチング等によってその表面に凹凸が形成されてしまう
現象が挙げられる。すなわち、サセプタ7はアルミニウ
ム表面に酸化処理等が施されることによって耐食性能が
確保されているが、表面に凹凸が形成されることによっ
て熱伝導性能が低下されてしまう。
【0047】以上説明した前記実施例によれば次の効果
が得られる。 放射温度計26によってウエハ1自体の現実の温度
を測定し、この現実の温度に基づいてヒータ22をコン
トローラ23によってフィードバック制御することによ
り、ウエハ1をコントローラ23に指定された目標温度
に常に調整することができるため、指定された温度下に
おいてウエハ1に成膜処理を施すことができ、その成膜
の膜質を高めることができる。
【0048】 ウエハ1がサセプタ7に存在しない時
には、熱電対24によってサセプタ7自体の現実の温度
を測定し、この現実の温度に基づいてヒータ22をコン
トローラ23によってフィードバック制御することによ
り、サセプタ7をコントローラ23に指定された目標温
度に常に調整することができるため、ウエハ1が搬出さ
れた後のサセプタ7の温度を予め設定された温度に維持
することができる。その結果、プラズマCVD装置は次
回の成膜処理に対して適正な温度状態をもって待機する
ことができる。
【0049】 ウエハ1の搬出後におけるサセプタ7
の温度を熱電対24によって測定することにより、放射
温度計26によってサセプタ7の温度を測定しなくて済
むため、放射温度計26の測定条件を補正する手間を省
略することができ、その結果、補正のためのソフトウェ
アを開発する費用等を節約することができる。
【0050】 ドライエッチング処理を利用したクリ
ーニング作業が実施されるに際して、コントローラ23
にこのエッチング処理に必要な温度を指定し、ヒータ2
2によってサセプタ7を指定された温度に加熱するとと
もに、熱電対24によってサセプタ7の現実の温度を測
定し、その測定データに基づいてコントローラ23のフ
ィードバック制御を実施することにより、サセプタ7の
温度を指定された温度に正確に制御することができるた
め、ドライエッチング処理によるクリーニング作業をき
わめて効果的に実行させることができる。
【0051】 成膜処理に際して、メモリーに記憶さ
れた熱電対24の測定データと、放射温度計26の測定
データとをコントローラ23において比較することによ
り、サセプタ7の表面の経時的劣化を判定することがで
きるため、サセプタ7の更新作業を実施することがで
き、この更新作業によって、サセプタ7の表面劣化によ
るウエハ1への不良の作り込みを防止することができ
る。
【0052】図2は本発明の比較例1であるプラズマC
VD装置を示す正面断面図である。
【0053】本比較例1が前記実施例と異なる点は、ガ
ス供給路14にガス供給路14に供給される処理ガス1
6を加熱するヒータ22Aが設備されているとともに、
ガス供給路14の温度を測定する接触式温度計としての
熱電対24Aがガス供給路14に設備されており、か
つ、この熱電対24Aによって測定された温度データが
コントローラ23に送信されるように構成されている点
にある。
【0054】本比較例1においては、非接触式温度計と
しての放射温度計26によって測定されたウエハ1の温
度データに対応して、熱電対24Aによって測定された
処理ガス16の温度がガス供給路14に設備されたヒー
タ22Aを制御することによって調整される。
【0055】本比較例1によれば、処理ガス16の温度
がウエハ1の温度に対応して適正に調整されるため、そ
の処理ガス16によってウエハ1に形成されるプラズマ
シリコン酸化膜は予め設定された膜質に形成されること
になる。したがって、プラズマシリコン酸化膜の膜質を
高めることができる。
【0056】図3は本発明の比較例2であるプラズマC
VD装置を示す正面断面図である。
【0057】本比較例2が前記実施例と異なる点は、処
理室2の壁にヒータ22Bがこの処理室2の壁を加熱す
るように設備されているとともに、この処理室2の壁の
温度を測定する接触式温度計としての熱電対24Bが処
理室2の壁に設備されており、かつ、この熱電対24B
によって測定された温度データがコントローラ23に送
信されるように構成されている点にある。
【0058】本比較例2においては、非接触式温度計と
しての放射温度計26によって測定されたウエハ1の温
度データに対応して、熱電対24Bによって測定された
処理室2の壁の温度が処理室2の壁に設備されたヒータ
22Bを制御することによって調整される。
【0059】本比較例2によれば、処理室2の温度がウ
エハ1の温度に対応して適正に調整されるため、その処
理室2内においてウエハ1に形成されるプラズマシリコ
ン酸化膜は予め設定された膜質に形成されることにな
る。したがって、プラズマシリコン酸化膜の膜質を高め
ることができる。
【0060】また、本比較例2においては、ドライエッ
チング処理によるクリーニング作業に際して、ヒータ2
2Bによって処理室2の壁を加熱することにより、処理
室2の壁の温度を高めることができる。処理室2の壁の
温度が高くなると、ドライエッチング処理によるクリー
ニング効果が高くなるため、処理室2の内周面の堆積物
はより一層効果的に除去されることになる。
【0061】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
【0062】例えば、接触式温度計としては熱電対を使
用するに限らないし、非接触式温度計としては放射温度
計を使用するに限らない。
【0063】処理室のウエハ出し入れ口は搬入口と搬出
口を各別に構成するに限らず、兼用するように構成して
もよい。
【0064】被処理物はウエハに限らず、磁気ディスク
や液晶パネル等であってもよい。
【0065】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるプラズ
マCVD装置に適用した場合について説明したが、それ
に限定されるものではなく、減圧CVD装置や常圧CV
D装置、スパッタリング装置、ドライエッチング装置等
の加熱下でガスが使用された処理が実施されるガス処理
装置全般に適用することができる。
【0066】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。被処理物自体の現在の温度を非接触式温
度計によって測定することにより、被処理物の温度をサ
セプタとの接触状態や処理室の雰囲気の影響を受けずに
測定することができるため、被処理物の現在の温度を直
接的に制御して指定された温度に常に制御することがで
き、その結果、被処理物上に生成される膜質を向上させ
ることができる。
【0067】他方、被処理物がサセプタに保持されてい
ない場合には、サセプタに設備された接触式温度計によ
ってサセプタの温度を測定して、この測定データによっ
てヒータをフィードバック制御することにより、次回の
処理に対してサセプタを所定の温度に維持させることが
でき、また、処理室内がドライエッチング作用によって
クリーニングが実施される際に優れた効果を発揮させる
ことができる。
【0068】さらに、サセプタの表面状態接触式温度
計の測定データと非接触温度計の測定データとの比較に
よって監視することにより、サセプタの経時的劣化を知
得することができるため、サセプタの経時的劣化による
不適正な状態における処理の継続を回避することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるプラズマCVD装置を
示す正面断面図である。
【図2】本発明の比較例1であるプラズマCVD装置を
示す正面断面図である。
【図3】本発明の比較例2であるプラズマCVD装置を
示す正面断面図である。
【符号の説明】
1…ウエハ(被処理物)、2…処理室、3…チャンバ、
4…搬入口、5…搬出口、6…排気口、7…下部電極
(サセプタ)、8…上部電極、9、11…絶縁体、1
0、12…支軸、13…高周波電源、14…ガス供給
路、15…ガス吹出口、16…処理ガス、21…断熱
材、22、22A、22B…ヒータ、23…コントロー
ラ、24、24A、24B…熱電対(接触式温度計)、
25…窓、26…放射温度計(非接触式温度計)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/205 H01L 21/205 21/3065 21/302 B (72)発明者 呂畑 勉 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立電子エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 大川 章 群馬県高崎市西横手町111番地 株式会 社日立製作所 高崎工場内 (72)発明者 渡辺 智司 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (56)参考文献 特開 平4−192328(JP,A) 特開 平4−69925(JP,A) 特開 平3−24720(JP,A) 特開 平2−39525(JP,A) 特開 昭64−25518(JP,A) 特開 平1−295414(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/31 C30B 25/10 H01L 21/205 H01L 21/3065 C23C 16/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物が出し入れされる出し入れ口を
    有する処理室と、処理室に接続されて処理ガスが供給さ
    れるガス供給路と、処理室内に設備されて被処理物を保
    持するサセプタと、サセプタの被処理物と反対側に設備
    されて被処理物を加熱するヒータとを備えているガス処
    理装置において、 前記サセプタに接触されてその温度を測定する接触式温
    度計と、前記サセプタに保持された被処理物に非接触に
    てその被処理物の温度を測定する非接触式温度計とが設
    けられているとともに、この接触式温度計および非接触
    式温度計が前記ヒータを制御するコントローラに接続さ
    ており前記 コントローラは前記被処理物が前記サセプタに不在
    の際には前記接触式温度計の測定データによって前記ヒ
    ータを制御、前記被処理物が前記サセプタに存在する
    際には前記非接触式温度計の測定データによって前記ヒ
    ータを制御するように構成されており、 また、前記コントローラは前記接触式温度計の測定デー
    タと前記非接触式温度計の測定データとを比較すること
    により、前記サセプタの表面状態を監視するように構成
    されていることを特徴とするガス処理装置。
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