JP3101971B2 - ガラス−セラミック焼結体およびその製造方法 - Google Patents

ガラス−セラミック焼結体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス−セラミック焼
結体およびその製造方法に関するものであり、例えば集
積回路(IC)や電子部品を搭載するための基板等に最
適なガラス−セラミック焼結体及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来技術】近年、高度情報化時代を迎え、情報伝送は
より高速化・高周波化が進行する傾向にある。自動車電
話やパーソナル無線等の移動無線、衛星放送、衛星通信
やCATV等のニューメディアでは、機器のコンパクト
化が推し進められており、これに伴い誘電体共振器等の
マイクロ波用回路素子に対しても小型化が強く望まれて
いる。
【0003】このようなマイクロ波用回路素子の大きさ
は、使用電磁波の波長が基準となる。比誘電率εrの誘
電体中を伝播する電磁波の波長λは、真空中の伝播波長
をλo とするとλ=λo /(εr)1/2 となる。したが
って、回路素子は、使用される回路用基板の誘電率が大
きい程、小型になる。
【0004】さらに、多層回路基板に種々の電子部品や
入出力端子等を接続する工程上で基板に加わる応力から
基板が破壊したり、欠けを生じたりすることを防止する
為に材料の機械的強度が高いことも要求されている。
【0005】よって、上述した高誘電率化および高強度
化等の要求を満足するため、例えば、特開平6−132
621号公報に示すように、樹脂中に無機誘電体粒子を
分散し、また高誘電率ガラス繊維で強化された回路用基
板が提案されている。この回路基板では比誘電率が高い
ため機器の小型化を促進でき、また、高誘電率ガラス繊
維で強化されているため高強度である。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、特開
平6−132621号公報に示された回路基板では、焼
成温度が400℃程度であり銅等を配線導体として用い
ての多層化、微細な配線化ができないという問題があっ
た。しかも、基板としての比誘電率やTCC(温度に対
する静電容量の変化率)について具体的に検討されてい
ない。
【0007】従って、本発明は、金、銀、銅を配線導体
として多層化が可能となるように800〜1000℃で
焼成されるとともに、比誘電率が高く、TCCが小さ
く、かつ高強度のガラス−セラミック焼結体およびその
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、上記問
題点を鋭意検討した結果、ガラスの軟化流動を利用して
800〜1000℃で焼成することにより、配線導体と
して金、銀及び銅を用い多層化、微細配線化が可能であ
ること、また、高誘電率のジルコニアおよびカルシウム
の化合物、SrTiO3 および、これと特定のガラスを
組み合わせることによって、結晶相としてZrO2 相、
ペロブスカイト相、およびCa、Srの少なくとも1
種、AlおよびSiからなる複合酸化物結晶相(以下、
(Ca,Sr)−Al−Si−O系複合酸化物結晶相と
いう。)を析出させることで高い比誘電率を得ることが
でき、またペロブスカイト相を析出させることによりT
CCの絶対値が小さく、さらにスピネル型結晶相(Mg
O・Al2 3 、ZnO・Al2 3 )を析出させるこ
とにより高強度化を達成することができることを知見
し、本発明に至った。
【0009】即ち、本発明のガラス−セラミック焼結体
は、 Zr、Caを酸化物換算による合量で全量中15
〜69重量%と、Sr、Tiを酸化物換算による合量で
全量中1〜41重量%、Si、Al、Mg、Znおよび
Bを酸化物換算による合量で30〜70重量%の割合で
含むガラス−セラミック焼結体であって、該焼結体が、
ZrO2 結晶相と、ペロブスカイト型結晶相、スピネル
型結晶相、アノーサイト型結晶相およびガラス相を含む
ことを特徴とするもので、かかる焼結体を製造する方法
として、少なくともSiO2 、Al2 3 、MgO、Z
nOおよびB23 を含むガラスを30〜70重量%
と、Ca酸化物およびZr酸化物あるいはそれらの化合
物を酸化物換算による合量で15〜69重量%、Sr酸
化物およびTi酸化物あるいはそれらの化合物を全量中
1〜41重量%となる割合で混合した混合粉末を成形
後、800℃〜1000℃で焼成することを特徴とする
ものである。
【0010】ここで、ガラス−セラミック焼結体中にお
ける組成を上記の範囲に限定したのは、Si、Al、M
g、ZnおよびBの酸化物換算による合量が30重量%
より少ないか、言い換えればZr、Ca、の酸化物換算
による合量とSrTiO3 の量との合計の量が70重量
%より多いと、800〜1000℃の温度で磁器が十分
に緻密化することができず、Si、Al、Mg、Znお
よびBの酸化物換算による合量が70重量%より多い
か、言い換えればZr、Caの酸化物換算による合量と
SrTiO3 の量との合計の量が30重量%より少ない
と誘電率が9.5より低く、またTCCの絶対値が大き
くなるためである。上記ガラスの望ましい範囲は40〜
60重量%である。
【0011】CaおよびZrは酸化物換算による合量で
15〜69重量%、特に20〜50重量%であることが
望ましい。また、ZrはZrO2 換算量で全量中10〜
60重量%、CaはCaO換算で全量中1〜40重量%
の範囲であることが望ましい。それは、CaおよびZr
の合量が15重量%より少ないか、またはZr量が10
重量%より少ない場合、磁器の誘電率が9より低く、C
aおよびZrの合量が69重量%より多いか、またはZ
r量が60重量%より大きいと、磁器の緻密化温度が1
000℃より高くなり銅導体を用いることができなくな
るためである。また、Ca量が1重量%より少ないと磁
器の緻密化温度が1000℃より高くなり銅の収縮曲線
と大きくずれ銅導体が剥離してしまうという問題が発生
し、40重量%より多いと磁器の誘電率が9より低くな
るためである。
【0012】本発明によれば、上記Zr量およびCa量
は、さらに誘電率及び抗折強度の関係から特にZrがZ
rO2 換算で15〜45重量%、CaがCaO換算で1
〜20重量%の割合で含有されることが望ましい。
【0013】さらに、Sr、Tiの酸化物換算による合
量が1重量%より少ないと、TCCは+200ppm/
℃を越え、40重量%より多いとTCCは−200pp
m/℃より小さくなるためである。望ましくは10〜2
5重量%がよい。
【0014】次に、本発明のガラス−セラミック焼結体
の組織の概略図を図1に示した。図1に示すように、本
発明のガラス−セラミック焼結体は、ZrO2 結晶相1
と、スピネル型結晶相2、(Ca,Sr)−Al−Si
−O系複合酸化物結晶相3、ペロブスカイト型結晶相
4、そしてSiO2 −Al2 3 −MgO−ZnO−B
2 3 からなるガラス相5とから構成されている。Zr
2 結晶相1は焼結体中における主結晶として存在す
る。また、スピネル型結晶相はMgO・Al2 3やZ
nO・Al2 3 の結晶である。また、(Ca,Sr)
−Al−Si−O系複合酸化物結晶相としては、CaA
2 Si2 8 のアノーサイト型結晶相、またはSrA
2 Si2 8 のスラウソナイト型結晶相である。さら
に、ペロブスカイト型結晶相としては、CaTiO3
たは(Ca,Sr)TiO3 の結晶である。この焼結体
中にはさらにガーナイト相やコージェライト相の他相4
が析出する場合があるが、これらの結晶はできるだけ少
ない方がよい。
【0015】このように、本発明によれば、焼結体中に
ジルコニア相を主として存在させ、同時にペロブスカイ
ト型結晶を存在させたりすることにより比誘電率を向上
することができる。また、焼成温度を調整することによ
り、焼結体中にスピネル型結晶相を析出させる。これら
の結晶相はガラスのネットワ−クを補強する形態で存在
するため、機械的強度の高い焼結体を得ることができ
る。
【0016】しかし、ガラスの結晶化が進みスピネル型
結晶相が増えすぎると比誘電率が低下する場合があるた
め、焼成温度を800℃〜1000℃とすることにより
機械的強度が高く、しかも比誘電率が9〜10の焼結体
を得ることができる。
【0017】次に、本発明のガラス−セラミック焼結体
を製造するには、出発原料として、SiO2 −Al2
3 −MgO−ZnO−B2 3 系ガラスを30〜70重
量%、特に40〜60重量%、フィラー成分としてCa
酸化物およびZr酸化物あるいはCaZrO3 などのそ
れらの化合物を酸化物換算による合量で15〜69重量
%、特に20〜50重量%、Sr酸化物およびTi酸化
物あるいはSrTiO3 などの化合物を全量中1〜41
重量%、特に10〜25重量%の割合になるように混合
する。このフィラー成分としては、ZrO2 、TiO2
の粉末や、焼結過程でZrO2 、TiO2 、SrO、C
aOを形成し得る炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩等の形態でも
添加できる。なお、調合組成において、ZrはZrO2
換算で15〜45重量%、CaはCaO換算で1〜20
重量%の割合で配合することが望ましい。なお、Ca化
合物は、ガラスとの反応によりアノーサイト型結晶相を
析出させることが重要である。かかる観点からCa化合
物あるいはCaZrO3 粉末は、1.5μm以下、特に
1.0μm以下の微粉末であることが望ましい。
【0018】また、フィラー成分であるZrO2 は、Y
2 3 などの安定化剤を添加して正方晶ZrO2 、ある
いは立方晶ZrO2 の形態で添加することが望ましい。
これは単斜晶ジルコニアの場合、温度によって相変態
し、これに伴って生じる体積変化により基板にクラック
等が発生するからである。
【0019】さらに、SrおよびTiの酸化物を添加し
てペロブスカイト型結晶相を焼結体中に分散させること
によりさらに高い誘電率を得ることができる。また、T
CCも低くすることができる。かかる観点から粉末は、
1.5μm以下、特に1.0μm以下の微粉末であるこ
とが望ましい。
【0020】さらに、出発原料として、SiO2 −Al
2 3 −MgO−ZnO−B2 3系ガラス、言い換え
れば、Al2 3 とMgOを含有するほうけい酸亜鉛系
ガラスを用いるのは、この系のガラスを用いることによ
りスピネル型結晶相が析出し、この結晶相がガラスのネ
ットワ−クを補強する形態で存在し、高強度の焼結体を
得ることができるからである。また、このような系のガ
ラスを30〜70重量%添加したのは、ガラス量が30
重量%より少ない場合には、焼結体の緻密化温度が10
00℃より高くなり銅導体を用いることが出来ず、ガラ
ス量が70重量%より多いと磁器の抗折強度が低下する
ためである。
【0021】このSiO2 −Al2 3 −MgO−Zn
O−B2 3 系ガラスの添加量は40〜60重量%であ
ることが望ましく、さらには40〜55重量%であるこ
とが望ましい。SiO2 −Al2 3 −MgO−ZnO
−B2 3 系ガラスのより具体的な組成としてはSiO
2 :40〜45重量%、Al2 3 :25〜30重量
%、MgO:8〜12重量%、ZnO:6〜9重量%、
2 3 :8〜11重量%が望ましい。
【0022】上記のような割合で添加混合した混合粉末
に適宜バインダ−を添加した後、所定形状に成形し、N
2 、Ar等の非酸化性雰囲気中において800℃〜10
00℃で0.1〜5時間焼成することにより得られるも
のである。この時の焼成温度が800℃より低いと、磁
器が十分に緻密化せず、1000℃を越えると銅導体を
用いることが出来なくなり、さらに、高誘電率化に寄与
するアノーサイト型結晶が分解し、低誘電率のガーナイ
トやコージェライトが生成され、特性が劣化するためで
ある。
【0023】また、かかるガラスセラミッスを用いて配
線基板を作製する場合には、例えば、上記のようにして
調合した混合粉末を公知のテープ成形法、例えばドクタ
ーブレード法、圧延法等に従い、絶縁層形成用のグリー
ンシートを作製した後、そのシートの表面に配線層用の
メタライズとして、Ag、AuやCuの粉末、特にCu
粉末を含む金属ペーストを用いて、シート表面に配線パ
ターンにスクリーン印刷し、場合によってはシートにス
ルーホールを形成してホール内に上記ペーストを充填す
る。その後、複数のシートを積層圧着した後、上述した
条件で焼成することにより、配線層と絶縁層とを同時に
焼成することができる。
【0024】
【作用】本発明のガラス−セラミック焼結体によれば、
フィラー成分としてZr酸化物およびCa酸化物を含む
ことにより、高誘電率のZrO2 結晶相を析出させ、ま
た高誘電率のCaTiO3 やSrTiO3 などのペロブ
スカイト型結晶相を焼結体中に分散させることにより高
い誘電率を得ることができる、さらに、このペロブスカ
イト型結晶相は、TCCを低下させる効果がある。
【0025】また、ガラス成分の一部とCa、Srとの
反応によりアノーサイト型結晶相および/またはスラウ
ソナイト型結晶相を析出させ、低誘電率のガラス量を減
少させることで、焼結体全体の誘電率を高めることがで
きる。
【0026】また、SiO2 −Al2 3 −MgO−Z
nO−B2 3 系ガラスからスピネル型結晶相を析出さ
せることにより、焼結体の抗折強度を高めることができ
る。
【0027】また、このガラス−セラミック焼結体は、
800〜1000℃の温度でAu、AgあるいはCuの
内部配線層と同時に焼成することができるため、これら
の配線導体を具備する多層配線基板や半導体素子収納用
パッケージの微細配線化を容易に達成できる。
【0028】
【実施例】SiO2 −Al2 3 −MgO−ZnO−B
2 3 系の結晶性ガラスA(SiO2 :44重量%、A
2 3 :29重量%、MgO:11重量%、ZnO:
7重量%、B2 3 :9重量%)と、結晶性ガラスB
(SiO2 :50重量%、Al2 3 :20重量%、M
gO:7重量%、ZnO:3重量%、B2 3 :20重
量%)と、平均粒径が1μm以下のZrO2 およびCa
CO3 、平均粒径が1μm以下のSrTiO3 を表1の
組成に従い混合した。なお、表1中、試料No.1〜17
については平均粒径0.7μmのCaZrO3 粉末を添
加した。
【0029】そして、この混合物に有機バインダー、可
塑剤、トルエンを添加し、ドクターブレード法により厚
さ300μmのグリーンシートを作製した。そして、こ
のグリーンシートを5枚積層し、50℃の温度で100
kg/cm2 の圧力を加えて熱圧着した。得られた積層
体を水蒸気含有/窒素雰囲気中で、700℃で脱バイン
ダーした後、乾燥窒素中で表1の条件において焼成して
ガラスセラミック焼結体を得た。
【0030】得られた焼結体について誘電率、抗折強度
を以下の方法で評価した。誘電率は、試料形状 直径5
0mm、厚み1mmの試料を切り出し、ネットワークア
ナライザー、シンセサイズドスイーパーを用いて空洞共
振器法により測定した。測定では、サファイヤを充填し
た円筒空洞共振器の間に試料の誘電体基板を挟んで測定
した。共振器のTE011 モードの共振特性より、誘電率
を算出した。抗折強度は、試料形状 長さ70mm,厚
さ3mm,幅4mmとし、JIS−C−2141の規定
に準じて3点曲げ試験を行った。測定の結果は表1に示
した。
【0031】また、比較例として、フィラー成分とし
て、ZrO2 やCaOに代わり、Al2 3 、フォルス
テライトを用いて同様に焼結体を作製し評価した(試料
No.19、20)。
【0032】また、上記結晶化ガラスに代わり、SiO
2 :55.2重量%、Al2 3 :12重量%、B2
3 :4.4重量%、ZrO2 :20重量%、ZnO:
6.7重量%、Na2 O1.6重量%、ZrO2 0.1
重量%の組成のガラスC、SiO2 :60.7重量%、
Al2 3 :9.3重量%、B2 3 :5重量%、Ba
O:15.4重量%、ZnO8.6重量%、K2 O1重
量%の組成からなるガラスDを用いて、フィラーとして
平均粒径が0.7μmのCaZrO3 を用いて同様に評
価した(試料No.27,28)。
【0033】なお、表1中,試料No.7の焼結体のX線
回折測定チャート図を図2に示した。
【0034】
【表1】
【0035】表1の結果から明らかなように、ガラス相
以外の結晶相としてZrO2 、ペロブスカイト型結晶
相、スピネル型結晶相、アノーサイト型結晶相および/
またはスロワソナイト型結晶相が析出した本発明は、い
ずれも誘電率が9.5以上、強度が20kg/mm2
上の高い値を示した。
【0036】これに対して、ZrO2 およびCaOの含
有量が69重量%を越える試料No.1では、焼成温度を
1400℃まで高めないと緻密化することができず、比
誘電率が低く,TCCも大きい。SrTiO3 を無添加
の試料No.31でもTCCが大きく誘電率も小さい。そ
の他、各成分の配合組成が本発明の範囲を逸脱する試料
はいずれも誘電率が低く、TCCも大きいものであっ
た。
【0037】また、比較例として、フィラーとしてAl
2 3 を用いた試料No.25やフォルステライトを用い
た試料No.26では、それぞれ誘電率が6.0、5.0
であった。また、ガラスCおよびDを用いた試料No.2
7、28は、スピネル結晶相が析出せず、いずれも高誘
電率、高強度の焼結体は得ることができなかった。
【0038】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のガラス−セ
ラミック焼結体は、高い誘電率と強度を有するために、
マイクロ波用回路素子等において小型化が可能となり、
さらに、基板材料の高強度化により入出力端子部に施す
リードの接合や実装における基板の信頼性を向上でき
る。しかも、800〜1000℃で焼成されるため、A
u、Ag、Cu等による配線を同時焼成により形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス−セラミック焼結体の組織の概
略図である。
【図2】本発明の焼結体のX線回折測定チャート図であ
る。
【符号の説明】
1 ZrO2 結晶相 2 スピネル型結晶相 3 (Ca,Sr)−Al−Si−O系複合酸化物結晶
相 4 ペロブスカイト型結晶相 5 ガラス相
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/16 C04B 35/48 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Zr、Caを酸化物換算による合量で全量
    中15〜69重量%と、Sr、Tiを酸化物換算による
    合量で全量中1〜41重量%、Si、Al、Mg、Zn
    およびBを酸化物換算による合量で30〜70重量%の
    割合で含むガラス−セラミック焼結体であって、該焼結
    体が、ガラス相と、ZrO2 結晶相と、ペロブスカイト
    型結晶相と、スピネル型結晶相と、Ca、Srの少なく
    とも1種とAlおよびSiからなる複合酸化物結晶相と
    を含むことを特徴とするガラス−セラミック焼結体。
  2. 【請求項2】少なくともSiO2 、Al2 3 、Mg
    O、ZnOおよびB2 3 を含むガラスを30〜70重
    量%と、Ca酸化物およびZr酸化物あるいはそれらの
    化合物を酸化物換算による合量で15〜69重量%、S
    r酸化物およびTi酸化物あるいはそれらの化合物を全
    量中1〜41重量%となる割合で混合した混合粉末を成
    形後、800℃〜1000℃で焼成することを特徴とす
    るガラス−セラミック焼結体の製造方法。
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