JP3101562U - 厨房用機器の昇降装置及び茹で麺装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】挙動が安定しており、また、茹で湯槽への投入などのための昇降軸の下降動作が自動でなされ、操作性の良い厨房機器用の昇降装置及び茹で麺装置を提供することを課題とする。
【解決手段】正逆回転が可能とされた電動機3と、電動機3の駆動軸31に取り付けられた歯車32と、この歯車32と噛み合うものであって、上下方向に設けられた平歯車23とを有し、この平歯車23と連動するものであり、上下方向に伸びる昇降軸1を備え、電動機3を動作させることにより、この昇降軸1が昇降可能であることを特徴とする、厨房機器用の昇降装置を提供する。
【選択図】 図2
【解決手段】正逆回転が可能とされた電動機3と、電動機3の駆動軸31に取り付けられた歯車32と、この歯車32と噛み合うものであって、上下方向に設けられた平歯車23とを有し、この平歯車23と連動するものであり、上下方向に伸びる昇降軸1を備え、電動機3を動作させることにより、この昇降軸1が昇降可能であることを特徴とする、厨房機器用の昇降装置を提供する。
【選択図】 図2
Description
本願考案は、茹で麺装置などの厨房機器に用いるための昇降装置に関するものである。
従来から、昇降装置を有する厨房用機器は種々のものが存在している。
例えば、特開平8−215042に示す「調理装置」があげられる。これは、麺類を茹でるための調理装置(茹で麺装置)であって、茹で湯が蓄えられた茹で湯槽に対し、投入・脱出可能に網籠が設けられたものである。この網籠は、昇降装置に取り付けられており、この昇降装置は、昇降軸が昇降するものであって、昇降軸は通電された電磁石によって下降状態、つまり茹で湯層に網籠が投入された状態に保持されている。そして、電磁石の通電を遮断することにより、昇降軸に取り付けられた引張ばねの付勢で昇降軸が上昇し、網籠が茹で湯槽から脱出させられる。
例えば、特開平8−215042に示す「調理装置」があげられる。これは、麺類を茹でるための調理装置(茹で麺装置)であって、茹で湯が蓄えられた茹で湯槽に対し、投入・脱出可能に網籠が設けられたものである。この網籠は、昇降装置に取り付けられており、この昇降装置は、昇降軸が昇降するものであって、昇降軸は通電された電磁石によって下降状態、つまり茹で湯層に網籠が投入された状態に保持されている。そして、電磁石の通電を遮断することにより、昇降軸に取り付けられた引張ばねの付勢で昇降軸が上昇し、網籠が茹で湯槽から脱出させられる。
しかしながら、上記の茹で麺装置は、引張ばねにより昇降軸を付勢するものであるため、昇降軸が一旦上昇しても、上昇時の反動でしばらくの間は小刻みに上下するという、挙動の安定性における欠点があった。
また、この茹で麺装置は、網籠を茹で湯槽に投入する際には、引張ばねの付勢に抗して、昇降軸を手動で下降させる必要があって、操作性が悪かった。
また、この茹で麺装置は、網籠を茹で湯槽に投入する際には、引張ばねの付勢に抗して、昇降軸を手動で下降させる必要があって、操作性が悪かった。
本願考案はこのことに鑑み、挙動の安定した厨房機器用の昇降装置及び茹で麺装置を提供することを第1の課題とする。また、茹で湯槽への投入などのための昇降軸の下降動作も自動でなされ、操作性の良い厨房機器用の昇降装置及び茹で麺装置を提供することを第2の課題とする。
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の考案は、正逆回転が可能とされた電動機3と、電動機3の駆動軸31に取り付けられた歯車32と、この歯車32と噛み合うものであって、上下方向に設けられた平歯車23と、この平歯車23と連動するものであり、上下方向に伸びる昇降軸1とを備え、電動機3を動作させることにより、この昇降軸1が昇降可能であることを特徴とする、厨房機器用の昇降装置を提供する。
また、本願の請求項2に記載の考案は、複数の昇降ユニット10aと、これらの昇降ユニット10aを備えた装置本体10bとを備え、上記の昇降ユニット10aは、基体5上に、正逆回転が可能とされた電動機3と、電動機3の駆動軸31に取り付けられた歯車32と、この歯車32と噛み合うものであって、上下方向に設けられた平歯車23と、この平歯車23と連動するものであり、上下方向に伸びる昇降軸1とをそれぞれ備えたものであり、装置本体10bは、各昇降ユニット10aの基体5を着脱自在に取り付け可能な支持部を備え、これらの支持部に各昇降ユニット10aが支持されたことを特徴とする、厨房機器用の昇降装置を提供する。
また、本願の請求項3に記載の考案は、正逆回転が可能とされた電動機3と、電動機3の駆動軸31に取り付けられた歯車32と、この歯車32と噛み合うものであって、上下方向に設けられた平歯車23と、この平歯車23と連動するものであり、上下方向に伸びる昇降軸1とを備え、電動機3を動作させることにより、この昇降軸1が昇降可能であり、昇降軸1には、茹でるための麺を昇降軸1の動作に応じて昇降させるための昇降台4を備えた、茹で麺装置において、この昇降台4は、内部に昇降軸配位孔41を備えたものであり、上記の昇降軸配位孔41の、下部における内面の一部には、引掛用突起42が突出して設けられており、そして、昇降軸配位孔41は、上部においては、昇降軸1が移動可能な程度の内径Dを、下部においては、引掛用突起42の先端と、昇降軸配位孔41において引掛用突起42とは反対側の内面との間の距離Lが、昇降軸1の外径よりも大きく形成されたものであって、昇降軸1の表面には、上記の引掛用突起42を配位可能な引掛用凹部11が設けられており、昇降軸1の引掛用凹部11に昇降台4の引掛用突起42を配位することにより、この引掛用突起42と、引掛用突起42とは反対側の昇降軸配位孔41の内面とで、昇降台4が昇降軸1に保持されるものであり、また、昇降軸1に対して昇降台4を傾斜させることによって、引掛用突起42を引掛用凹部11から外すことができ、昇降台4を昇降軸1から取り外すことができることを特徴とする茹で麺装置を提供する。
また、本願の請求項4に記載の考案は、昇降台4には、茹でるための麺を保持可能な麺籠部材43が取り付けられ、麺籠部材43は、昇降台4にヒンジ部4aを介して一部が取り付けられたことにより、所定範囲内で回動可能に支持された籠支持部43a,43bと、籠支持部43a,43bに着脱可能に設けられた籠本体43cとを備えたものであり、上記の回動可能な範囲のうちの上端側であって、麺籠部材43が昇降台4の上方に立ち上げられた状態においては、昇降台4に設けられた上側規制部46aに、上記の籠支持部43aが当接することにより、回動が規制されるものであり、上記の回動可能な範囲のうちの下端側であって、麺籠部材43が昇降台4の前方に下ろされた状態においては、昇降台4に設けられた下側規制部441aに、上記の籠支持部43aが当接することにより、回動が規制されるものであり、昇降台4には、上記の下側規制部441aと共に、下側規制部441aの上方に抵抗部441bが設けられたものであって、上記の下側規制部441aと抵抗部441bとの間に、籠支持部43aが配位されることによって、昇降台4に麺籠部材43が固定されるものであり、上記の下側規制部441aと抵抗部441bは、籠支持部43aが、規制部441aを乗り越えて回動できず、抵抗部441bを、抵抗を伴って乗り越えて回動できる形状とされたことを特徴とする、請求項3に記載の茹で麺装置を提供する。
本願考案の実施にあっては、電動機3が取り付けられた歯車32と、この歯車32に噛み合う平歯車23と連動する昇降軸1を備えることにより、昇降軸1を電動機3によって確実に動作させることができ、挙動の安定した昇降装置及び茹で麺装置を提供できる。また、昇降軸1を下降させることも自動でできるため、操作性に優れた昇降装置及び茹で麺装置を提供できる。
また、特に本願の請求項4に記載の考案にあっては、麺籠部材43がヒンジ部4aに対して回動可能とされたことにより、容易に麺籠部材43を立ち上げた状態とできるため、いちいち昇降軸1から昇降台4を取り外さなくてもよく、メンテナンス時などにおいて有利である。また、麺籠部材43を下げ、側方籠支持部43aが側方取付溝441に配位される際には、「カチッ」という感触を伴うため、安心感を持って操作することができる。
また、特に本願の請求項4に記載の考案にあっては、麺籠部材43がヒンジ部4aに対して回動可能とされたことにより、容易に麺籠部材43を立ち上げた状態とできるため、いちいち昇降軸1から昇降台4を取り外さなくてもよく、メンテナンス時などにおいて有利である。また、麺籠部材43を下げ、側方籠支持部43aが側方取付溝441に配位される際には、「カチッ」という感触を伴うため、安心感を持って操作することができる。
以下、図面に基づき本願考案の実施の形態の実施例をとりあげて説明する。図1は、本例の昇降装置を備えた茹で麺装置を示す斜視図であり、図2は昇降装置の内部構造を示す説明図である。
本例の茹で麺装置10は、図2(A)に示すような、昇降ユニット10aを3台、左右方向に並列に、ケーシング6内に配位した装置本体10bを、茹で湯槽10cの両サイドに2組配位して、図1に示すような形態としたものである。茹で湯槽10cには、ガスバーナーや電気ヒーターが備えられており、茹で湯槽10cに貯められた茹で湯を最適な温度まで加熱することができる。昇降ユニット10aには、茹でるための麺を保持可能な麺籠部材43が設けられ、これにより茹で湯槽10cに対して、麺籠部材43における籠支持部43a,43bに着脱自在に備えられた籠本体43cが投入・脱出可能となっている。なお、装置本体10bに配位される昇降ユニット10aの数量は、本例に示したものに限られるものではなく、種々に変更し得る。
昇降ユニット10aは、本例においては、ケーシング6内に設けられた板状の基台5上に、昇降動作をなす昇降軸1と駆動軸21、そして、この昇降動作の駆動源である電動機3をそれぞれ備えたものである。基台5は本例では板状のものとしたが、枠状や梯子状や箱状のものなど、その形態は種々に変更し得る。
また、昇降ユニット10aは、ねじやブラケットなどにより構成された支持部(図示しない)を介してケーシング6に取り付けられることにより、装置本体10bに支持される。
また、昇降ユニット10aは、ねじやブラケットなどにより構成された支持部(図示しない)を介してケーシング6に取り付けられることにより、装置本体10bに支持される。
昇降軸1は、本例においてはステンレス製の丸パイプが用いられており、ケーシング6の上方から一部が突出している。この昇降軸1に、後述のように昇降台4が取り付けられており、この昇降台4に取り付けられた麺籠部材43を昇降させることができる。
駆動軸21は、昇降軸1の下部に接続されて連動する、上下方向に細長く、断面が長方形の板状のものである。本例においては、図2(B)に示すように、この駆動軸21の長辺側1面と、短辺側2面の3面とが、断面「コ」の字状に形成されたガイド22に規制されつつ、駆動軸21が上下動する。また、駆動軸21の、他の長辺側1面には、後述する歯車であるピニオン32に対して噛み合うことのできる、平歯車であるラック23が固定されている。
なお、本例においては、この駆動軸21の断面形状を長方形としたが、これに限られず、例えば、断面形状を台形とし、あり溝を形成したガイド22と共に用いても良く、種々の形態で実施し得る。
駆動軸21は、昇降軸1の下部に接続されて連動する、上下方向に細長く、断面が長方形の板状のものである。本例においては、図2(B)に示すように、この駆動軸21の長辺側1面と、短辺側2面の3面とが、断面「コ」の字状に形成されたガイド22に規制されつつ、駆動軸21が上下動する。また、駆動軸21の、他の長辺側1面には、後述する歯車であるピニオン32に対して噛み合うことのできる、平歯車であるラック23が固定されている。
なお、本例においては、この駆動軸21の断面形状を長方形としたが、これに限られず、例えば、断面形状を台形とし、あり溝を形成したガイド22と共に用いても良く、種々の形態で実施し得る。
昇降ユニット10aには、上記のラック23に噛み合うようにして、歯車であるピニオン32を駆動軸31に取り付けた電動機3が設けられている。この電動機3は、駆動軸31の正逆回転が可能となっており、これにより、電動機3を動作させて、駆動軸23と、駆動軸23に接続されて連動する昇降軸1とを昇降させることができる。
なお、電動機3の操作は、昇降軸1の上端側に内蔵されたプッシュボタン1aを操作することによって行う。
なお、電動機3の操作は、昇降軸1の上端側に内蔵されたプッシュボタン1aを操作することによって行う。
昇降軸1には昇降台4が取り付けられている。この昇降台4は、昇降軸1を貫通させるための昇降軸配位孔41を内部に有するものである。この昇降軸配位孔41は、図4(A)〜(C)に示すように上方が円形断面であって、下方が長円形断面の、片側が傾斜したテーパ孔とされている。本例においては、この昇降台4は樹脂製であり、図4及び図5に示すように、外部に形成された取付溝44に、麺籠部材43の側方籠支持部43a及び後方籠支持部43bを引っ掛けるようにして、昇降台4の前方に麺籠部材43を固定できる。
この昇降台4の下部には、昇降軸配位孔41の内側に突出するように、引掛用突起42が形成されている。本例においてこの引掛用突起42は、爪部を形成した金属板42aをビス止めで昇降台4に取り付けることにより形成されている。この昇降軸配位孔41の寸法は、図4(B)に示すように、上部においては、昇降軸1が移動可能な程度の内径Dを有するものであり、下部においては、引掛用突起42の先端と、昇降軸配位孔41において引掛用突起42とは反対側の内面との間の距離Lが、昇降軸1の外径よりも大きく形成されたものである。
この昇降台4の下部には、昇降軸配位孔41の内側に突出するように、引掛用突起42が形成されている。本例においてこの引掛用突起42は、爪部を形成した金属板42aをビス止めで昇降台4に取り付けることにより形成されている。この昇降軸配位孔41の寸法は、図4(B)に示すように、上部においては、昇降軸1が移動可能な程度の内径Dを有するものであり、下部においては、引掛用突起42の先端と、昇降軸配位孔41において引掛用突起42とは反対側の内面との間の距離Lが、昇降軸1の外径よりも大きく形成されたものである。
一方、昇降軸1の側面には引掛用凹部11が形成されている。これは本例においては、水平方向に形成された溝状の切欠とされている。図5(A)に示すように、昇降軸1に対する昇降台4の取り付けは、昇降台4の下方においては、昇降軸1の引掛用凹部11に昇降台4の引掛用突起42を配位させることにより行う。麺籠部材43の自重により、昇降台4の上方側内面41aは昇降軸1と密着し、これにより、昇降台4の引掛用突起42と上方側内面41aの2箇所で、昇降台4は昇降軸1に固定される。なお本例においては、上記に加え、ねじ45によっても昇降台4が昇降軸1に対して固定されている。
昇降軸1から昇降台4を取り外す際には、図5(B)に示すように、ねじ45を緩めた上で、麺籠部材43を上方に持ち上げるようにし、昇降台4を昇降軸1に対して傾斜させる。こうすることにより、昇降軸1の引掛用凹部11から昇降台4の引掛用突起42を外し、昇降台4が昇降軸1に対して移動自在の状態となる。この状態で麺籠部材43と共に昇降台4を上方に抜いて取り外すことができる。
昇降軸1から昇降台4を取り外す際には、図5(B)に示すように、ねじ45を緩めた上で、麺籠部材43を上方に持ち上げるようにし、昇降台4を昇降軸1に対して傾斜させる。こうすることにより、昇降軸1の引掛用凹部11から昇降台4の引掛用突起42を外し、昇降台4が昇降軸1に対して移動自在の状態となる。この状態で麺籠部材43と共に昇降台4を上方に抜いて取り外すことができる。
ここで、昇降台4の他の実施例について図6及び図7に示す。本例においては、昇降台4の外部に形成された取付溝44が側方取付溝441と後方取付溝442とからなるものとされている。側方取付溝441は図6に示すように、昇降台4の左右側面に、前方に傾斜するように形成された溝であり、後方取付溝442は昇降台4の後面に、側方取付溝441の後方端部と一致するように水平方向に形成された溝である。
一方、麺籠部材43において、昇降台4に対して取り付けられる部分は、側方籠支持部43aと後方籠支持部43bとにより、平面視が「コ」の字状に形成されている。
そして、上記の後方取付溝442には麺籠部材43の後方籠支持部43bが配位され、その状態で昇降台4の後方に、図7(B)(C)に示すように、後方取付溝442を覆うように押さえ部材46が取り付けられたことによりヒンジ部4aが構成され、ヒンジ部4aを中心として、麺籠部材43が回動可能に支持されている。この支持は、下記に説明する下側規制部441aと上側規制部46aとによる規制によって、所定の範囲内においてのみ回動可能となっている。
なお、ヒンジ部4aは上記の構成に限定されるものではなく、ヒンジ部4aを中心として、麺籠部材43が回動可能に支持されるものであれば良く、後方取付溝442を本例のような溝状ではなく、昇降台4を貫通する穴として形成し、その穴状の後方取付溝442に対して麺籠部材43をピンにより回動可能に支持しても良く、種々の形態で実施が可能である。また、昇降台4と麺籠部材43の形状についても、同様に種々の形態で実施が可能であり、本例とは逆に、籠支持部43a,43bを棒状に形成し、この籠支持部43a,43bの両側面を挟むことのできる、例えばフォーク形状の昇降台4と組み合わせたものとしても良い。
一方、麺籠部材43において、昇降台4に対して取り付けられる部分は、側方籠支持部43aと後方籠支持部43bとにより、平面視が「コ」の字状に形成されている。
そして、上記の後方取付溝442には麺籠部材43の後方籠支持部43bが配位され、その状態で昇降台4の後方に、図7(B)(C)に示すように、後方取付溝442を覆うように押さえ部材46が取り付けられたことによりヒンジ部4aが構成され、ヒンジ部4aを中心として、麺籠部材43が回動可能に支持されている。この支持は、下記に説明する下側規制部441aと上側規制部46aとによる規制によって、所定の範囲内においてのみ回動可能となっている。
なお、ヒンジ部4aは上記の構成に限定されるものではなく、ヒンジ部4aを中心として、麺籠部材43が回動可能に支持されるものであれば良く、後方取付溝442を本例のような溝状ではなく、昇降台4を貫通する穴として形成し、その穴状の後方取付溝442に対して麺籠部材43をピンにより回動可能に支持しても良く、種々の形態で実施が可能である。また、昇降台4と麺籠部材43の形状についても、同様に種々の形態で実施が可能であり、本例とは逆に、籠支持部43a,43bを棒状に形成し、この籠支持部43a,43bの両側面を挟むことのできる、例えばフォーク形状の昇降台4と組み合わせたものとしても良い。
本例における、昇降台4の側方取付溝441は、図7(A)に示すように、四角形断面の溝であって、この側方取付溝441よりも下方が下側規制部441a、上方が抵抗部441bとなる。ここで下側規制部441aは、抵抗部441bよりも、左右方向の寸法が大きく形成されたものである。つまり、側方取付溝441の底面441cよりも抵抗部441bの方が、そして抵抗部441bよりも下側規制部441aの方が、より突出している。
これにより、図6に実線で示したように、麺籠部材43が昇降台4の前方に下ろされ、麺籠部材43の側方籠支持部43aが側方取付溝441に配位された際には、側方籠支持部43aが下側規制部441aと抵抗部441bとに挟まれることによって、麺籠部材43が昇降台4に固定される。そして、上記のように抵抗部441bが下側規制部441aよりも突出量が小さいため、麺籠部材43を上方へと押圧することにより、抵抗を伴いつつ、側方籠支持部43aが抵抗部441bを容易に乗り越えて回動できる。なお、下側規制部441aに対しては、側方籠支持部43aは抵抗部441bと異なり、乗り越えて回動できないために、下側規制部441aによって麺籠部材43の回動範囲が規制されている。
一方、上記のように麺籠部材43を上方へと押圧することにより、側方取付溝441を外れた側方籠支持部43aは、図6に二点鎖線で示したように、麺籠部材43が昇降台4の上方に立ち上げられ、押さえ部材46の前面である上側規制部46aに当接するまで、ヒンジ部4aを中心に回動が可能である。
つまり側方籠支持部43aは、下側規制部441aと、後方当接部押さえ部材46の上側規制部46aにそれぞれ当接することによって回動範囲が規制されたものである。
なお、本例においては、板状の金具である押さえ部材46をねじ止めにより昇降台4に取り付けたものとしているが、実施の形態はこれに限定されるものではなく、例えば押さえ部材46を昇降台4と一体に形成しても良く、種々に変更して実施が可能である。
これにより、図6に実線で示したように、麺籠部材43が昇降台4の前方に下ろされ、麺籠部材43の側方籠支持部43aが側方取付溝441に配位された際には、側方籠支持部43aが下側規制部441aと抵抗部441bとに挟まれることによって、麺籠部材43が昇降台4に固定される。そして、上記のように抵抗部441bが下側規制部441aよりも突出量が小さいため、麺籠部材43を上方へと押圧することにより、抵抗を伴いつつ、側方籠支持部43aが抵抗部441bを容易に乗り越えて回動できる。なお、下側規制部441aに対しては、側方籠支持部43aは抵抗部441bと異なり、乗り越えて回動できないために、下側規制部441aによって麺籠部材43の回動範囲が規制されている。
一方、上記のように麺籠部材43を上方へと押圧することにより、側方取付溝441を外れた側方籠支持部43aは、図6に二点鎖線で示したように、麺籠部材43が昇降台4の上方に立ち上げられ、押さえ部材46の前面である上側規制部46aに当接するまで、ヒンジ部4aを中心に回動が可能である。
つまり側方籠支持部43aは、下側規制部441aと、後方当接部押さえ部材46の上側規制部46aにそれぞれ当接することによって回動範囲が規制されたものである。
なお、本例においては、板状の金具である押さえ部材46をねじ止めにより昇降台4に取り付けたものとしているが、実施の形態はこれに限定されるものではなく、例えば押さえ部材46を昇降台4と一体に形成しても良く、種々に変更して実施が可能である。
上記のように、麺籠部材43がヒンジ部4aに対して回動可能とされたことにより、容易に麺籠部材43を立ち上げた状態とできるため、いちいち昇降軸1から昇降台4を取り外さなくてもよく、メンテナンス時などにおいて有利である。
また、麺籠部材43を下げ、側方籠支持部43aが側方取付溝441に配位される際には、「カチッ」という感触を伴うため、安心感を持って操作することができる。
また、麺籠部材43を下げ、側方籠支持部43aが側方取付溝441に配位される際には、「カチッ」という感触を伴うため、安心感を持って操作することができる。
この茹で麺装置10を実際に使用して、麺類を調理する方法について述べる。
まず、茹で湯槽10cの湯を適温になるまで加熱する。そして、麺籠部材43に麺を投入した後、昇降軸1の上部に位置するプッシュスイッチ1aを操作する。このプッシュスイッチ1aの操作により、電動機3が動作し、電動機3の駆動軸31に設けられたピニオン32の運動と共にラック23が固定された駆動軸21が下降する。これに応じ、駆動軸21と連動する昇降軸1も下降し、昇降軸1に昇降台4を介して取り付けられた麺籠部材43が茹で湯槽10cに投入される。
そして、上記の昇降軸1の下降を感知して、ケーシング6内に設けられたタイマー(図示しない)のカウントが開始される。このタイマーは、予め設定した時間が経過すると、電動機を上記とは逆方向、つまり昇降軸1を上昇させる方向に動作させる。これに伴い、麺籠部材43が茹で麺槽1bから自動的に取り出される。そして、この取り出された麺籠部材43から茹で上がった麺を取り出し、丼に盛り付けて、具材やスープを盛り合わせれば完成である。
まず、茹で湯槽10cの湯を適温になるまで加熱する。そして、麺籠部材43に麺を投入した後、昇降軸1の上部に位置するプッシュスイッチ1aを操作する。このプッシュスイッチ1aの操作により、電動機3が動作し、電動機3の駆動軸31に設けられたピニオン32の運動と共にラック23が固定された駆動軸21が下降する。これに応じ、駆動軸21と連動する昇降軸1も下降し、昇降軸1に昇降台4を介して取り付けられた麺籠部材43が茹で湯槽10cに投入される。
そして、上記の昇降軸1の下降を感知して、ケーシング6内に設けられたタイマー(図示しない)のカウントが開始される。このタイマーは、予め設定した時間が経過すると、電動機を上記とは逆方向、つまり昇降軸1を上昇させる方向に動作させる。これに伴い、麺籠部材43が茹で麺槽1bから自動的に取り出される。そして、この取り出された麺籠部材43から茹で上がった麺を取り出し、丼に盛り付けて、具材やスープを盛り合わせれば完成である。
本願考案に係る茹で麺装置10は、ラック及びピニオンを用いて昇降軸1を駆動させるものであるため、従来の、引張ばねにより昇降軸を持ち上げるもののように、昇降軸が一旦持ち上がってもしばらくの間は小刻みに上下するようなこともなく、挙動の安定性に優れる。
また、この茹で麺装置10の操作は、麺籠部材43を茹で湯槽10cに投入する際に、昇降軸1の上端部に設けられたプッシュスイッチ1aを操作するだけで良く、麺籠部材43を茹で湯槽1cから脱出させる際には、タイマーによって自動で動作するため、操作性が良好であり、コンビニエンスストアなどでアルバイト店員が操作しても、麺の茹で上がりにばらつきが発生しにくいという利点を有する。
また、この茹で麺装置は、うどん、そば、ラーメン、パスタなど、種々の麺類に対して適用が可能であり、生麺、乾麺、冷凍麺など、種々の種類の麺に適用が可能である。
また、この茹で麺装置10の操作は、麺籠部材43を茹で湯槽10cに投入する際に、昇降軸1の上端部に設けられたプッシュスイッチ1aを操作するだけで良く、麺籠部材43を茹で湯槽1cから脱出させる際には、タイマーによって自動で動作するため、操作性が良好であり、コンビニエンスストアなどでアルバイト店員が操作しても、麺の茹で上がりにばらつきが発生しにくいという利点を有する。
また、この茹で麺装置は、うどん、そば、ラーメン、パスタなど、種々の麺類に対して適用が可能であり、生麺、乾麺、冷凍麺など、種々の種類の麺に適用が可能である。
なお上記では、本願考案に係る昇降装置を、茹で麺装置10に適用した例を取り上げて説明したが、本願考案の適用はこれに限られるものではなく、フライヤーや食器洗浄機など、種々の厨房機器に対して適用が可能である。
1 昇降軸
11 引掛用凹部
23 平歯車、ラック
3 電動機
31 駆動軸
32 歯車、ピニオン
4 昇降台
4a ヒンジ部
41 昇降軸配位孔
42 引掛用突起
43 麺籠部材
43a 側方籠支持部
43b 後方籠支持部
43c 籠本体
441a 下側規制部
441b 抵抗部
46a 上側規制部
5 基体
10a 昇降ユニット
10b 装置本体
D 昇降軸配位孔の内径
L 引掛用突起の先端と昇降軸配位孔の内面との距離
11 引掛用凹部
23 平歯車、ラック
3 電動機
31 駆動軸
32 歯車、ピニオン
4 昇降台
4a ヒンジ部
41 昇降軸配位孔
42 引掛用突起
43 麺籠部材
43a 側方籠支持部
43b 後方籠支持部
43c 籠本体
441a 下側規制部
441b 抵抗部
46a 上側規制部
5 基体
10a 昇降ユニット
10b 装置本体
D 昇降軸配位孔の内径
L 引掛用突起の先端と昇降軸配位孔の内面との距離
Claims (4)
- 正逆回転が可能とされた電動機(3)と、
電動機(3)の駆動軸(31)に取り付けられた歯車(32)と、
この歯車(32)と噛み合うものであって、上下方向に設けられた平歯車(23)と、
この平歯車(23)と連動するものであり、上下方向に伸びる昇降軸(1)とを備え、
電動機(3)を動作させることにより、この昇降軸(1)が昇降可能であることを特徴とする、厨房機器用の昇降装置。 - 複数の昇降ユニット(10a)と、これらの昇降ユニット(10a)を備えた装置本体(10b)とを備え、
上記の昇降ユニット(10a)は、
基体(5)上に、正逆回転が可能とされた電動機(3)と、
電動機(3)の駆動軸(31)に取り付けられた歯車(32)と、
この歯車(32)と噛み合うものであって、上下方向に設けられた平歯車(23)と、
この平歯車(23)と連動するものであり、上下方向に伸びる昇降軸(1)とをそれぞれ備えたものであり、
装置本体(10b)は、各昇降ユニット(10a)の基体(5)を着脱自在に取り付け可能な支持部を備え、
これらの支持部に各昇降ユニット(10a)が支持されたことを特徴とする、厨房機器用の昇降装置。 - 正逆回転が可能とされた電動機(3)と、
電動機(3)の駆動軸(31)に取り付けられた歯車(32)と、
この歯車(32)と噛み合うものであって、上下方向に設けられた平歯車(23)と、
この平歯車(23)と連動するものであり、上下方向に伸びる昇降軸(1)とを備え、
電動機(3)を動作させることにより、この昇降軸(1)が昇降可能であり、
昇降軸(1)には、茹でるための麺を昇降軸(1)の動作に応じて昇降させるための昇降台(4)を備えた、茹で麺装置において、
この昇降台(4)は、内部に昇降軸配位孔(41)を備えたものであり、
上記の昇降軸配位孔(41)の、下部における内面の一部には、引掛用突起(42)が突出して設けられており、
そして、昇降軸配位孔(41)は、上部においては、昇降軸(1)が移動可能な程度の内径(D)を、
下部においては、引掛用突起(42)の先端と、昇降軸配位孔(41)において引掛用突起(42)とは反対側の内面との間の距離(L)が、昇降軸(1)の外径よりも大きく形成されたものであって、
昇降軸(1)の表面には、上記の引掛用突起(42)を配位可能な引掛用凹部(11)が設けられており、
昇降軸(1)の引掛用凹部(11)に昇降台(4)の引掛用突起(42)を配位することにより、この引掛用突起(42)と、引掛用突起(42)とは反対側の昇降軸配位孔(41)の内面とで、昇降台(4)が昇降軸(1)に保持されるものであり、
また、昇降軸(1)に対して昇降台(4)を傾斜させることによって、引掛用突起(42)を引掛用凹部(11)から外すことができ、昇降台(4)を昇降軸(1)から取り外すことができることを特徴とする茹で麺装置。 - 昇降台(4)には、茹でるための麺を保持可能な麺籠部材(43)が取り付けられ、
麺籠部材(43)は、昇降台(4)にヒンジ部(4a)を介して一部が取り付けられた
ことにより、所定範囲内で回動可能に支持された籠支持部(43a,43b)と、
籠支持部(43a,43b)に着脱可能に設けられた籠本体(43c)とを備えたものであり、
上記の回動可能な範囲のうちの上端側であって、麺籠部材(43)が昇降台(4)の上方に立ち上げられた状態においては、昇降台(4)に設けられた上側規制部(46a)に、上記の籠支持部(43a)が当接することにより、回動が規制されるものであり、
上記の回動可能な範囲のうちの下端側であって、麺籠部材(43)が昇降台(4)の前方に下ろされた状態においては、昇降台(4)に設けられた下側規制部(441a)に、上記の籠支持部(43a)が当接することにより、回動が規制されるものであり、
昇降台(4)には、上記の下側規制部(441a)と共に、下側規制部(441a)の上方に抵抗部(441b)が設けられたものであって、
上記の下側規制部(441a)と抵抗部(441b)との間に、籠支持部(43a)が配位されることによって、昇降台(4)に麺籠部材(43)が固定されるものであり、
上記の下側規制部(441a)と抵抗部(441b)は、籠支持部(43a)が、規制部(441a)を乗り越えて回動できず、抵抗部(441b)を、抵抗を伴って乗り越えて回動できる形状とされたことを特徴とする、請求項3に記載の茹で麺装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003272370U JP3101562U (ja) | 2003-11-10 | 2003-11-10 | 厨房用機器の昇降装置及び茹で麺装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003272370U JP3101562U (ja) | 2003-11-10 | 2003-11-10 | 厨房用機器の昇降装置及び茹で麺装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3101562U true JP3101562U (ja) | 2004-06-17 |
Family
ID=43255130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003272370U Expired - Lifetime JP3101562U (ja) | 2003-11-10 | 2003-11-10 | 厨房用機器の昇降装置及び茹で麺装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3101562U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104490259A (zh) * | 2014-12-23 | 2015-04-08 | 东莞市精诚电能设备有限公司 | 一种煮面机的升降机构 |
-
2003
- 2003-11-10 JP JP2003272370U patent/JP3101562U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104490259A (zh) * | 2014-12-23 | 2015-04-08 | 东莞市精诚电能设备有限公司 | 一种煮面机的升降机构 |
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