JP3101104B2 - 空気調和システム - Google Patents

空気調和システム

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JP3101104B2 JP04334641A JP33464192A JP3101104B2 JP 3101104 B2 JP3101104 B2 JP 3101104B2 JP 04334641 A JP04334641 A JP 04334641A JP 33464192 A JP33464192 A JP 33464192A JP 3101104 B2 JP3101104 B2 JP 3101104B2
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志村直▲あき▼
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気調和システムに係
り、特に室内全域の空調を行うための空気調和機(以
下、アンビエント用空調機という)と、室内の限られた
領域の空調を行うための空気調和機(以下、タスク用空
調機という)を併用したシステムに好適な空気調和シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、事務所等における、OA機器等の
増加による室内熱負荷の偏在化、およびパ−テション等
による気流障害等の問題を防ぐため、室内全域の空調を
行うためのアンビエント用空調機と、室内の限られた領
域の空調を行うためのタスク用空調機を併用した空調シ
ステムがある。
【0003】該空調システムは、従来より行われている
アンビエント空調機の運転だけでは、OA機器等による
熱負荷の大きく空調能力が足りない、またはパ−テショ
ン等による気流が妨げられる等により十分な空調が行え
ない領域に対し、タスク用空調機、または、その空気吹
き出し口を設置し局所空調を行うことにより、室内の居
住者各人がそれぞれ好みの温度設定が可能とし、室内居
住域の快適性を向上させようとするものである。
【0004】また、該空調システムは、各居住者の居住
範囲が比較的限定されている場合、各居住範囲にタスク
用空調機、または、その空気吹き出しぐちを設置するこ
とにより、アンビエント用空調機の空調能力を低めに設
定し、システムとしての省エネ性を向上させようとする
ものである。
【0005】しかしながら、アンビエント用空調機の運
転/停止や温度/湿度設定等の各種運転条件設定につい
て、タスク用空調機と同様に任意居住者により設定、運
転を行なわれていた。即ち、アンビエント用空調機とタ
スク用空調機は、それぞれ独立に運転条件が設定され、
運転制御されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来例において、前述
のように、アンビエント用空調機は、タスク用空調機の
運転/停止や温度/湿度等の運転条件とは独立して、運
転/停止や温度/湿度の運転条件を設定し運転されるた
め、冷房時、任意に設定されたアンビエント空調領域の
設定温度がタスク用空調機の設定温度に対し低い場合、
または暖房時、タスク用空調機の設定温度に対し高い場
合、省エネ効果は低下し、タスク用空調機によりつくら
れたタスク用空調領域の温熱環境を破壊し、タスク域内
居住者の快適性を低下させてしまう。
【0007】また、冷房時、任意に設定されたアンビエ
ント空調領域の温度が、タスク用空調領域の設定温度に
対し著しく高い場合、また暖房時、タスク用空調領域の
設定温度に対し著しく低い場合、タスク用空調機により
つくられたタスク用空調領域とアンビエント領域の温度
差が大きくなり、室内の省エネ効果は大きくなるが、室
内のタスク領域以外の領域において快適性が低下する。
【0008】本発明の目的は、タスク用空調機の温度等
の運転条件設定と、アンビエント用空調機の運転条件設
定とを関連づけて、両空調機を制御運転可能とし、アン
ビエント空調の過度の冷暖房運転を防止して、空調シス
テム全体の省エネ運転を実行し、かつタスク用空調領域
の快適性を維持させたり、タスク用空調領域の温度に対
する、アンビエント空調領域の温度設定をあらかじめ居
住者が設定できるようにすることにより、省エネ性およ
び快適性等、居住者の目的に合わせたり、また、室内の
湿度を維持することができる空調システムを提供するこ
とにある。
【0009】本発明の解決手段は、上記目的を達成する
ため、室内全域の空調を行うためのアンビエント用空調
機と、室内の限られた領域の空調を行うためのタスク用
空調機を併用し、記タスク用空調機の運転条件を設定
してその信号を送信する制御装置と、該運転条件により
運転される前記タスク用空調機の運転条件又は状態を送
信する送信手段と、前記制御装置又は送信手段からの信
号を受信する前記アンビエント用空調機に設けた受信手
段と、該受信手段により受信された信号に基づいて前記
アンビエント用空調機の運転条件を演算設定する演算制
御装置とを設けてなる空気調和システムにおいて、前記
演算制御装置は、前記アンビエント用空調機の設定湿度
演算に関し、室内の前記タスク用空調機より任意時間間
隔で送信されてくる各設定温度より、各温度の平均値t
を演算して、該温度tにおいて最適となる相対湿度を演
算設定する事を特徴とするものである。
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】本発明によれば、アンビエント空調機の温度設
定は、室内のタスク用空調機より送信されてくる各設定
温度より、冷房時は最高温度を基準値とし、該温度より
Δt℃高い温度設定温度とし、暖房時は最低温度を基準
温度とし、該温度よりΔt℃低い温度を設定温度する
為、Δt℃分の省エネ効果が得ることができ、またタス
ク用空調機によりつくられたタスク用空調領域の温熱環
境を破壊することなく、タスク域内居住者の快適性を向
上させるシステムを構成することが可能となる。
【0013】また、本発明によれば、アンビエント空調
機の湿度設定は、室内のタスク用空調機より、送信され
てくる各設定温度より、各温度の平均値t(AVE.)
を演算して、該温度t(AVE.)において最適となる
相対湿度を算出し、加湿および除湿を行うため、複数の
タスク空調領域にたいして、最適な温熱環境を提供する
ことが可能となる。
【0014】また、本発明によれば、任意時間間隔で、
送信されてくる各設定温度/湿度より、設定温度を変更
するため、タスク領域とアンビエント領域に著しい温湿
度差が発生する事無く、時間的な温熱環境の変化に対応
することができ、快適性および省エネ効果が大きなシス
テムを構成することが可能となる。
【0015】また、本発明によれば、同室内に設置され
た全てのタスク用空気調和機の運転条件および運転状態
をアンビエント空調機に送信するための送信手段をタス
ク用空調機に設け、タスク用空調機とアンビエント用空
調機をつなぐ送信媒体、および、該信号を受信するため
の受信手段と受信したデ−タよりタスク域の空調状態を
判断し、アンビエント用空調機の温度/湿度の設定およ
び運転/停止を演算する演算手段から構成し、時々変化
するタスク用空調機の運転状況にあわせて、最適運転状
況を演算し、自動運転されるため、アンビエント用空調
機の設定および運転/停止について、居住者の介在を不
要とするシステムを構成することが可能となる。
【0016】
【実施例】図1は本発明による空気調和システムの一実
施例を示す室内の断面図であり、図2は本発明による空
気調和システムの一実施例を示す室内の模式図である。
【0017】図に示すごとく、本空調システムは、室外
機1に接続された一台のアンビエント用空調機2と複数
台のタスク用空調機3から構成されている。
【0018】室内の上方に設けられた室内機は、アンビ
エント用空調機2であり、室内全域の空調を目的として
いる。残りの室内機であるタスク用空調機3は、特定の
領域を空調することを目的としていて、室内の床スラブ
4上に設置された二重床5下部に配置されている。
【0019】該室内機のうち、窓壁面近傍に設けられた
ものは、室外壁面からの熱侵入および窓面6からの熱通
過等による熱負荷処理用として、外部負荷の影響を受け
やすい室内外周部の空調を目的として設置されたもの
で、温度センサ10、輻射センサ11により、自動運転
され、常時、居住者9にとって快適なタスク空調領域1
4を形成する。
【0020】また、室内内部域に設けられたものは、O
A機器8、照明7および居住者による発熱等の内部発
熱を除去することを目的として設置されたもので、室内
の温度センサ10、輻射センサ11により、自動運転さ
れ、常時居住者9にとって快適なタスク空調領域14を
形成する。
【0021】12は、メインリモコン又は主制御装置
で、該制御装置は、各空調機の温度、湿度や運転停止等
の運転条件を設定する。この設定された運転条件の信号
は、通信媒体13を介してタスク用空調機3に送信され
る。タスク用空調機の運転条件又は運転状態の信号は、
送信手段16から通信媒体13を介して、受信手段17
に送信される。受信手段17においてメインリモコン又
は送信手段16から受信した運転条件や運転状態の信号
に基づいて、演算制御装置22は、設定温度演算手段1
9、設定湿度演算手段20、運転停止判定手段21によ
り、温度、湿度、運転停止等の運転条件を演算設定し、
この運転条件によりアンビエント用空調機を運転制御す
る。
【0022】即ち、タスク用空調機3には、運転条件お
よび運転状態をアンビエント空調機2に送信するための
送信手段16を設け、タスク用空調機3とアンビエント
用空調機2の間には送信媒体13、アンビエント用空調
機2には、該信号を受信するための受信手段17と受信
したデ−タよりタスク域の空調状態を判断し、アンビエ
ント用空調機2の温度/湿度の設定および運転/停止を
演算する演算制御装置22が設けられている。
【0023】上記実施例における温度設定について説明
すると、設定温度演算手段19は、図4に示すように、
アンビエント空調領域15の温度を、室内の各領域A〜
Eのタスク用空調機3より任意時間間隔で、送信されて
くる各設定温度より、冷房時は最高温度を基準値とし、
該温度よりΔt℃高い温度設定温度とする。また、暖房
時は最低温度を基準温度とし、該温度よりΔt℃低い温
度を設定温度とする。この場合、温度Δt℃は、使用者
により任意温度に設定することができ、居住者9の好み
により、省エネ性を重視する場合は、tを大きめに、室
内の快適性を重視する場合には、Δt℃を小さめに設定
しておくことが可能となる。
【0024】このとき、アンビエント空調機2の演算
は、任意時間間隔で、送信されてくる各設定温度/湿度
より、変更するため、時間的な温熱環境の変化に対応す
ることができる。
【0025】次に湿度設定について説明すると、設定湿
度演算手段20は、図5に示すように室内のタスク用空
調機より任意時間間隔で、送信されてくる各設定設定温
度より、各温度の平均値t(AVE.)を演算して、該
温度t(AVE.)において最適となる相対湿度を算出
し、加湿および除湿を行う為、室内の各タスク空調領域
14の温度差が大きい場合でも、室内全域で最も快適な
湿度条件に設定することが可能となる。
【0026】また、アンビエント空調機2が一台で室内
全域の湿度調整が可能なため、複数台のタスク用空調機
3に加湿/除湿機能を持たせる必要が無い。
【0027】このとき、アンビエント空調機2の演算
は、任意時間間隔で、送信されてくる各設定温度/湿度
より、変更するため、時間的な温熱環境の変化に対応す
ることができる。
【0028】さらに、本システムにおいて、運転中、タ
スク用空調機3の一台に故障が発生したためタスク空調
領域14の温度が、設定温度に到達しない場合、またタ
スク用空調機3の能力不足の為にタスク空調領域14の
温度が、設定温度に到達しない場合、不足分能力をアン
ビエント用空調機2により補う事が可能となる。
【0029】上記システムの運転/停止および温度設定
(Δt℃)はアンビエント用空調機2の下方に配置され
たメインリモコン12により行われる。
【0030】なお、本発明においては、上記実施例にお
いて、タスク用空調機の運転条件を基礎としてアンビエ
ント用空調機の運転条件を設定したが、その逆に、アン
ビエント用空調機の運転条件を基礎として、タスク用空
調機の運転条件を設定することができる。また、受信手
段17および制御装置22は、アンビエント用空調機に
付設したものとして説明したが、アンビエント用空調機
と分離してもよい。有線の通信媒体13は、無線通信に
より省略することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、アンビエント空調領域
の温度とタスク用空調領域の温度差Δt℃を設定可能な
ため、目的とする省エネや、快適性にあわせた空調が可
能となる。
【0032】また、本発明によれば、複数のタスク空調
領域にたいして、最適な湿度になるよう加湿/除湿制御
ができ、室内の快適性を向上させることが可能となる。
【0033】また、本発明によれば、演算制御装置によ
り温度/湿度設定を行うため、温度/湿度設定および運
転/停止について、居住者の介在を不要とするシステム
を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気調和システムの一実施例の室
内断面図
【図2】本発明による空気調和システムの一実施例の模
式図
【図3】本発明による空気調和システムにおける演算制
御装置の一例を示す図
【図4】図3の演算制御装置における設定温度演算手段
の制御図
【図5】図3の演算制御装置における設定湿度演算手段
の制御図
【符号の説明】
1・・・室外機 2・・・アンビ
エント用空調機 3・・・タスク用空調機 4・・・床スラ
ブ 5・・・二重床 6・・・窓面 7・・・照明 8・・・OA機
器 9・・・居住者 10・・・温度
センサ 11・・・輻射センサ 12・・・制御
装置 13・・・送信媒体 14・・・タス
ク空調領域 15・・・アンビエント空調領域 16・・・送信
手段 17・・・受信手段 18・・・入出
力ポ−ト 19・・・設定温度演算部 20・・・設定
湿度演算部 21・・・運転/停止判断部 22・・・演算
制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千秋隆雄 静岡県清水市村松390番地 株式会社日 立製作所清水工場内 (72)発明者 志村直▲あき▼ 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (72)発明者 加用真実 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−164641(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 F24F 11/02 102

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内全域の空調を行うためのアンビエン
    ト用空調機と、室内の限られた領域の空調を行うための
    タスク用空調機を併用し、記タスク用空調機の運転条
    件を設定してその信号を送信する制御装置と、該運転条
    件により運転される前記タスク用空調機の運転条件又は
    状態を送信する送信手段と、前記制御装置又は送信手段
    からの信号を受信する前記アンビエント用空調機に設け
    受信手段と、該受信手段により受信された信号に基づ
    いて前記アンビエント用空調機の運転条件を演算設定す
    る演算制御装置とを設けてなる空気調和システムにおい
    て、 前記演算制御装置は、前記アンビエント用空調機の設定
    湿度演算に関し、室内の前記タスク用空調機より任意時
    間間隔で送信されてくる各設定温度より、各温度の平均
    値tを演算して、該温度tにおいて最適となる相対湿度
    を演算設定する事を特徴とする空気調和システム。
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