JP3100524U

JP3100524U - ポスター保持具

Info

Publication number: JP3100524U
Application number: JP2003270633U
Authority: JP
Inventors: 平田　元
Original assignee: 株式会社エスピィマインド
Priority date: 2003-08-19
Filing date: 2003-08-19
Publication date: 2004-05-20
Anticipated expiration: 2009-08-19

Abstract

【課題】古いポスターを新しいものに貼り変えるに際し、壁面に貼付済みのシート基材が古いポスターと共に剥ぎ取られないポスター保持具を得る。
【解決手段】シート基材３と、シート基材３の表裏に形成された粘着層１・２と、シート基材３の表側に粘着層１を介して剥離可能に貼付される表側の剥離シート４と、シート基材３の裏側に粘着層２を介して剥離可能に貼付される裏側の剥離シート５とを含む。シート基材３の表側の粘着層１の粘着力は、シート基材３の裏側の粘着層２の粘着力よりも小さく設定してある。
【選択図】図１

Description

　本考案は、店頭ないし店内などのガラス面やタイル面などを含む壁面に、広告やイルミネーションなどを目的としたポスターを貼り変え可能に掲示するのに用いるポスター保持具に関する。

　特許文献１には、シート基材の表裏に再剥離可能な粘着層をそれぞれ形成し、シート基材を裏側の粘着層を介して壁面に貼り付け、シート基材の表側に粘着層を介してポスターを貼り付けるポスター保持具が開示されている。

特開平１１−２４０２８１号公報

　前記ポスター保持具では、ポスターを交換する場合、古いポスターをシート基材から剥がしたのち、新しいポスターをシート基材の表側に貼ることができる。また、シート基材をいったん壁面から剥がしたのち、シート基材を裏側の粘着層を介して壁面の別の箇所に貼り変えることができる。

　しかし、前述の特許文献１では、シート基材の表裏の粘着層の粘着力が同じであるため、新旧のポスターの貼り変え時に、ポスターと共にシート基材が壁面から剥がれるところに問題があった。

　そこで本考案の目的は、古いポスターを新しいものに貼り変えるに際し、壁面に貼付済みのシート基材が該当の壁面から古いポスターと共に剥ぎ取られないようにすることにある。

　請求項１記載の本考案は、図１に示すごとく、シート基材３の表裏に粘着層１・２が形成されたポスター保持具において、シート基材３の表側の粘着層１の粘着力が、シート基材３の裏側の粘着層２の粘着力よりも小さく設定されていることを特徴とする。シート基材３の表側の粘着層１は、ポスターを保持でき、かつポスターを容易に剥ぎ取ることができる程度の粘着力であればよいが、シート基材３の裏側の粘着層２は、ポスター付きのシート基材３を壁面に確りと保持でき、かつポスターを基材３から剥ぎ取る際にポスターと共にシート基材３が壁面から剥がれない程度の粘着力を要する。ここでのポスターは、写真、絵あるいはイラストや広告などを印刷した書面などを含む。粘着層１・２は再剥離性を有する。

　請求項２記載の本考案では、シート基材３の表側の粘着層１の粘着力が、シート基材３の裏側の粘着層２の粘着力の約１／３であって、３９２〜４９０ｍＮ／２５mmに設定されている。

　請求項３記載の本考案に係るポスター保持具は、透明プラスチック製のシート基材３と、シート基材３の表裏に形成された粘着層１・２と、シート基材３の表側に粘着層１を介して剥離可能に貼付される表側の剥離シート４と、シート基材３の裏側に粘着層２を介して剥離可能に貼付される裏側の剥離シート５とを含み、シート基材３の表側の粘着層１の粘着力が、シート基材３の裏側の粘着層２の粘着力の約１／２〜約１／３であって、３９２〜４９０ｍＮ／２５mmに設定されている。表側の粘着層１の粘着力が、３９２Ｎ／２５mmよりも小さいとポスターの保持力が不十分になり、４９０ｍＮ／２５mmを越えるとポスターを基材３から剥がしにくくなるからである。

　請求項４記載の本考案は、請求項３記載のポスター保持具において、シート基材３の表側の粘着層１の粘着力を裏側の粘着層２の粘着力よりも小さくするために、表側の粘着層１は厚み寸法を１０〜１５μｍに設定し、裏側の粘着層２は厚み寸法を３０〜４０μｍに設定してある。

　請求項５記載の本考案は、請求項４記載のポスター保持具において、裏側の剥離シート５が紙製であり、表側の剥離シート４が、裏側の剥離シート５よりも薄いプラスチック製シートになっている。

　請求項６記載の本考案は、請求項５記載の各粘着層１・２が、図２に示すごとく、シート基材３の左右横方向の左右端部７・８および左右方向の中央部９の３箇所において縦長の帯状に塗布形成されている。

　本考案に係るポスター保持具では、シート基材３を裏側の粘着層２を介してガラス面などに貼り付け、シート基材３の表側に粘着層１を介してポスターを貼り付けることで、ポスターを壁面に貼ることができる。ポスターの交換時には、シート基材３の表側から古いポスターを引き剥がし、代わりに新しいポスターをシート基材３の表側に粘着層１を介して貼ればよい。

　請求項１記載の本考案では、シート基材３の表側の粘着層１の粘着力が、シート基材３の裏側の粘着層２の粘着力よりも小さくしてあるので、シート基材３から古いポスターを引き剥がす際に、シート基材３がポスターと共に壁面から剥がれることはない。この結果、シート基材３は壁面にいちいち貼り直さなくても済み、新しいポスターを直ちにシート基材３に貼り変えることができる。

　請求項２ないし４記載の本考案によれば、表側の粘着層１の粘着力を裏側の粘着層２の粘着力の約１／３にしてあるので、シート基材３を壁面に貼り付けたまま古いポスターのみをシート基材３の表側から確実に剥ぎ取るのに有利である。とくに、請求項３記載の本考案では、シート基材３が透明プラスチックシートからなるので、透明のガラス面にシート基材３を裏側の粘着層２を介して貼り付けたとき、両面印刷のポスターであれば、これの表裏の印刷面をみることができる。

　請求項５記載の本考案によれば、請求項４記載の効果に加え、裏側の剥離シート５が紙製であるので、ポスター保持具に強度（腰）を持たせることができ、ポスター保持具を持ち運ぶ際に、ポスター保持具が折れ曲がったり、過度に湾曲して運びにくくなることなどを低減できる。このうえで、表側の剥離シート４が裏側の剥離シート５よりも薄くなっているので、ポスター保持具の全厚が小さくなってポスター保持具を重ねて保管しても嵩張らないことになり、ポスター保持具の保管スペースのコンパクト化が図れる。

　請求項６記載の本考案によれば、請求項５記載の効果に加え、各粘着層１・２がシート基材３の３箇所のみに塗布形成されるので、粘着剤を節約して安価に提供できる。

　図１および図２は、本考案が対象とするポスター保持具を示しており、Ａ２判やＢ３判などの大きさを有するシート状になっている。ポスター保持具は、図１に示すごとく、シート基材３と、シート基材３の表裏に形成された粘着層１・２と、シート基材３の表側に粘着層１を介して剥離可能に貼付される表側の剥離シート４と、シート基材３の裏側に粘着層２を介して剥離可能に貼付される裏側の剥離シート５とを含んでいる。

　シート基材３は、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）などの７５〜１００μｍ厚の透明のプラスチック製シートからなる。粘着層１・２は、複数回の貼り付けが可能な再剥離性の粘着剤を塗布して形成する。その粘着剤としては、ウレタン系樹脂やアクリル系樹脂などを用いることができる。

　シート基材３の表側の粘着層１の粘着力は、裏側の粘着層２の粘着力の約１／３にしてある。つまり、シート基材３の裏側の粘着層２は、厚み寸法を３０〜４０μｍに設定して、粘着力を１１７６〜１４７０ｍＮ／２５mm（１２０〜１５０ｇｆ／２５mm）に設定する。一方、前記表側の粘着層１は、厚み寸法を１０〜１５μｍに設定して、粘着力を３９２〜４９０ｍＮ／２５mm（４０〜５０ｇｆ／２５mm）に設定する。具体的には裏側の粘着層２の厚み寸法を４０μｍ、表側の粘着層１の厚み寸法を１５μｍとした。

　前記粘着力は、幅寸法が２５mmのフィルムシートに前記粘着剤を塗布してステンレス板に貼り付け、１８０°に折り返してステンレス板から引き剥がす力が該当する（ＪＩＳＺ０２３７準拠）。

　シート基材３の表側の剥離シート４は、厚み寸法が４０〜６０μｍのポリエチレンテレフタレートなどの透明プラスチック製シートからなり、シート基材３側にシリコーンが塗布されている。シート基材３の裏側の剥離シート５は、厚み寸法が１１０〜１２０μｍの再生紙などの紙からなり、シート基材３側にシリコーンが塗布されている。

　シート基材３の裏側の剥離シート５を紙製にすることにより、ポスター保持具に強度（腰）を持たせることができる。シート基材３の表側の剥離シート４を裏側の剥離シート５よりも薄くすることにより、ポスター保持具の全厚を小さくできる。

　各粘着層１・２は、粘着剤の節約のためにシート基材３の表裏面に対して部分的に設けることができる。各粘着層１・２は、図２に示すごとく、シート基材３の左右横方向の左右端部７・８および左右方向の中央部９の３箇所において縦長の帯状にして上下間にわたって塗布形成してある。シート基材３の横幅寸法を３２０mm、縦幅寸法を４３０mmとしたＡ３判の場合には、各粘着層１・２の左右端部７・８の横幅寸法はそれぞれ７５mm、左右方向の中央部９の横幅寸法は５０mmとした。

　シート基材３の横幅寸法を３８０mm、縦幅寸法を５５０mmとしたＢ３判の場合には、前記左右端部７・８の横幅寸法はそれぞれ８０mm、左右方向の中央部９の横幅寸法は７０mmとした。シート基材３の横幅寸法を４３０mm、縦幅寸法を６００mmとしたＡ２判の場合には、前記左右端部７・８の横幅寸法はそれぞれ１００mm、左右方向の中央部９の横幅寸法は７０mmとした。

　本考案に係るポスター保持具の使用に際しては、シート基材３の裏側の剥離シート５を剥がし、シート基材３を裏側の粘着層２を介してガラス面などの壁面に貼り付ける。次いで、シート基材３の表側の剥離シート４を剥がし、シート基材３の表側に粘着層１を介してポスターを貼り付けることになる。

　ポスターの交換時には、シート基材３の表側に貼付の古いポスターを引き剥がす。この後に、シート基材３の表側に粘着層１を介して新しいポスターを貼り付けることになる。

　古いポスターをシート基材３の表面から引き剥がす際に、シート基材３もポスターと共に引っ張られるが、シート基材３の表側の粘着層１の粘着力は裏側の粘着層２の粘着力よりも小さく設定されているため、シート基材３が壁面から剥がれる前にポスターのみをシート基材３から剥ぐことができる。これでシート基材３のみが壁面に貼り付いたままになる。なお、ポスターの交換は複数回行なえる。

　シート基材３の貼り付け位置を変える場合には、シート基材３を引っ張って壁面から引き剥がしたのち、シート基材３を裏側の粘着層２を介して所望の位置に貼り付ける。なお、貼り付け位置の変更も複数回行なえる。

　シート基材３の粘着層１・２に剥離シート４・５をそれぞれ再付着させて、ポスター保持具を次回の使用まで保管することなども可能である。

　シート基材３の表側の剥離シート４を紙製にし、シート基材３の裏側の剥離シート５は表側の剥離シート４よりも薄い合成樹脂製シートにしてもよい。表裏の剥離シート４・５は、それぞれ紙製にあるいは合成樹脂製シートにしてもよい。シート基材３は、不透明であってもよく、また紙製などであってもよい。

ポスター保持具の断面図ポスター保持具の粘着層を示す正面図

符号の説明

１　表側の粘着層
２　裏側の粘着層
３　シート基材
４　表側の剥離シート
５　裏側の剥離シート
７・８　シート基材の左右横方向の左右端部
９　シート基材の左右方向の中央部

Claims

　シート基材３の表裏に粘着層１・２が形成されており、
　シート基材３の表側の粘着層１の粘着力が、シート基材３の裏側の粘着層２の粘着力よりも小さく設定されていることを特徴とするポスター保持具。
　シート基材３の表側の粘着層１の粘着力が、シート基材３の裏側の粘着層２の粘着力の約１／３であって、３９２〜４９０ｍＮ／２５mmに設定されている請求項１記載のポスター保持具。
　透明プラスチック製のシート基材３と、シート基材３の表裏に形成された粘着層１・２と、シート基材３の表側に粘着層１を介して剥離可能に貼付される表側の剥離シート４と、シート基材３の裏側に粘着層２を介して剥離可能に貼付される裏側の剥離シート５とを含み、
　シート基材３の表側の粘着層１の粘着力が、シート基材３の裏側の粘着層２の粘着力の約１／２〜約１／３であって、３９２〜４９０ｍＮ／２５mmに設定されていることを特徴とするポスター保持具。
　シート基材３の表側の粘着層１は、厚み寸法を１０〜１５μｍに設定してあり、
　シート基材３の裏側の粘着層２は、厚み寸法を３０〜４０μｍに設定してある請求項３記載のポスター保持具。
　裏側の剥離シート５が紙製であり、
　表側の剥離シート４が、裏側の剥離シート５よりも薄いプラスチック製シートである請求項４記載のポスター保持具。
　各粘着層１・２が、シート基材３の左右横方向の左右端部７・８および左右方向の中央部９の３箇所において縦長の帯状に塗布形成されている請求項５記載のポスター保持具。