JP3099148B2 - 紙の加工処理剤 - Google Patents

紙の加工処理剤

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JP3099148B2 JP04237586A JP23758692A JP3099148B2 JP 3099148 B2 JP3099148 B2 JP 3099148B2 JP 04237586 A JP04237586 A JP 04237586A JP 23758692 A JP23758692 A JP 23758692A JP 3099148 B2 JP3099148 B2 JP 3099148B2
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公彦 後藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙に強度を、特に剛度
(コシの強さ)を付与するために使用する紙の加工処理
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】紙の加工処理剤としては、澱粉、変性澱
粉、セルロ−ス系ポリマ−、ポリビニルアルコ−ル、ア
クリルアミド系ポリマ−、スチレン・マレイン酸共重合
物、スチレン・アクリル系共重合物等の水溶性ポリマ−
が知られている。このうち、酸化澱粉、ポリビニルアル
コ−ル、アクリルアミド系ポリマ−が、紙の加工処理剤
として最も一般的であって、特にアクリルアミド系ポリ
マ−は優れた紙力増強効果を備えているので、近時その
使用量が増加する傾向にある。
【0003】ところで、従来の紙加工処理剤の中にあっ
て、紙の剛度向上を謳った薬剤として、特開昭57−1
71794号には、特定なモノマ−組成比と粘度を有す
るアクリルアミド・不飽和カルボン酸共重合物に、顔料
と接着剤を配合した紙用塗工組成物が記載されている。
また、特開昭59−130398号には、水ガラスと高
分子エマルジョン又はラテックスとを10:90 〜95:5の
重量比で配合してなる紙の剛度向上用組成物が記載さ
れ、高分子エマルジョン又はラテックスの典型例として
は、酢酸ビニル・エチレン系エマルジョンとか、メチル
メタクリレ−ト・スチレン・ブタジエン系ラテックスが
例示されている。さらに、特開昭60−252800号
には、ポリビニルアルコ−ル系重合体の存在下に、アク
リルアミド系モノマ−をラジカル重合させて得た重合体
を含有する紙用コ−ティング剤が記載され、特公平3−
23678号には、ポリビニルアルコ−ル成分と、ポリ
アクリルアミド成分とからなるブロック共重合体を含有
する紙用コ−ティング剤が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】省資源、省エネルギ−
が叫ばれるなかで、新聞用紙、印刷用紙等は軽量化が進
み、その坪量は従前に比較して低減化されている。一般
に、紙の剛度は紙の厚さの3乗に比例して増大するの
で、紙の軽量化には常に紙の剛度維持が問題となる。
また、最近目覚ましい発展を遂げている情報産業の分野
では、印字速度が一段と高速化される一方で、用紙に中
性紙を使用する傾向が高まっているが、用紙の剛度が不
十分であると、情報機器への給排紙や情報機器内での通
紙性(紙の走行性)に支障が生ずるため、この分野でも
紙の剛度は重要視されている。さらにまた、白板紙のカ
−トン(箱)に品物を収納して積み上げた時のつぶれや
胴ふくれに対する耐久性にも、紙の剛度が大いに関係す
る。このように、紙の剛度は極めて重要な物性である
が、先に紹介した従来の紙の加工処理剤は、一応の剛度
向上効果を発揮するものの、必ずしも充分でないのが実
情である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来公知
の紙の加工処理剤に勝るとも劣らない剛度向上効果を発
揮する紙の加工処理剤の開発を目指して、鋭意研究を重
ねた結果、下記に示すような特定な水溶性共重合体が、
紙の剛度向上に顕著な効果を有していることを見出して
本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明に係る紙の加工処理剤
は、 (a)45〜92モル%の(メタ)アクリルアミドと、 (b)1〜15モル%のα,β−不飽和カルボン酸又は
その塩と、 (c)2〜20モル%のN,N−ジメチル(メタ)アク
リルアミドと、 (d)5〜30モル%のN−メチロール(メタ)アクリ
ルアミドと、 (e)N−メチロール(メタ)アクリルアミド1モル当
り0.3〜1モルのジシアンジアミド、を重合成分とし
た水溶性共重合体を含有することを特徴とする。本明細
書に於いて、「(メタ)アクリル」なる表示は、「アク
リル又はメタクリル」を意味し、従って、「(メタ)ア
クリルアミド」とは、「アクリルアミド又はメタクリル
アミド」を意味している。本発明の重合成分の中にあっ
て、(b)成分であるα,β−不飽和カルボン酸又はそ
の塩としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水
マレイン酸、マレイン酸、フマール酸及びそれらのアル
カリ金属塩が使用可能であるが、特に、イタコン酸、
レイン酸が好ましい。
【0007】本発明の加工処理剤は、上に規定した範囲
の(a)〜(e)成分を5〜30重量%の濃度で水に溶
解させ、常法通り共重合させることで調製できるが、
(d)成分であるN−メチロール(メタ)アクリルアミ
ドは、共重合に供するに先立って、予め(e)成分であ
るジシアンジアミドで変性しておくことが好ましい。事
前に変性することなく(d)成分を重合反応に供した場
合には、重合反応の進行中にゲル化が起って安定な共重
合体を得ることができないからである。変性に必要なジ
シアンジアミドの量は、N−メチロール(メタ)アクリ
ルアミド1モル当り0.3〜1モル、好ましくは0.5
〜0.9モルの範囲にある。本発明に於いては、各重合
成分の使用量を上記の範囲で選択することも重要であっ
て、この範囲を逸脱して調製された共重合体には、充分
な剛度向上効果を期待することができず、共重合体その
ものの安定性も低下する。重合反応は通常適当な重合開
始剤の存在下に進行するが、その重合開始剤としては、
過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ、アンモ
ニウムハイドロパーオキサイド等の過酸化物、これら過
酸化物との組合せで通常使用される各種のレドックス開
始剤、さらには2,2−アゾビス(アミノプロパン)塩
酸塩のような水溶性アゾ系開始剤がいずれも使用可能で
ある。
【0008】本発明に係る紙の加工処理剤は、剛度の改
善が必要な全ての紙に適用可能であって、例えば、板
紙、一般上質紙、中性上質紙、情報産業用紙等に本発明
の加工処理剤を適用して、それらの剛度を向上させるこ
とができる。そして、この加工処理剤を紙に適用するに
際しては、従来公知のコーティング法がいずれも採用可
能であり、従って、含浸、スプレー、エアナイフコータ
ー、ブレードコーター、ロールコーター、サイズプレ
ス、キャレンダー等のオンマシン又はオフマシンで任意
に採用することができる。本発明の加工処理剤には、こ
の種の薬剤に通常添加されている消泡剤、剥離剤、スラ
イムコントロール剤等を必要に応じて配合することがで
き、また、加工処理の目的に応じて、本願発明の薬剤を
他の公知の加工処理剤と適宜混合して使用することもで
きる。
【0009】
【作用】本発明の加工処理剤に認められる優れた剛度向
上能力が、如何なる作用機構によってもたらされるのか
は、現在のところ必ずしも充分に解明されていない。し
かし、α,β−不飽和カルボン酸又はその塩のアニオン
基、ジシアンジアミドで変性されたN−メチロ−ル(メ
タ)アクリルアミドのメチロ−ル基、さらには〓(メ
タ)アクリルアミドと、N,N−ジメチル(メタ)アク
リルアミドとのアミド基間の架橋反応、並びにパルプ繊
維の水酸基が関与する水素結合等が、剛度向上に寄与し
ているものと推定される。
【0010】
【実施例】水溶性共重合体の調製 撹拌機、温度計、窒素導入管を付した四つ口フラスコ
に、40%のアクリルアミド 225g、イタコン酸6g、
N,N−ジメチルアクリルアミド 7.7gおよび軟水400
gを仕込み、10%苛性カリ水溶液でpH 5.0に調整した。
これとは別に、N−メチロ−ルアクリルアミド15.6gと
ジシアンジアミド10.4gを軟水20gに混合して、ジシア
ンジアミド変性N−メチロ−ルアクリルアミド水溶液4
8.2gを調製し、これを前記のフラスコ内の溶液に混合
し、窒素ガス導入してから35℃に昇温した。次いで、5
%過硫酸アンモニウム水溶液4ミリリットルと、5%重
亜硫酸ソ−ダ水溶液4ミリリットルを加えて重合を開始
させた。70〜80℃で3時間保温して重合反応を完了させ
た後、10%苛性カリ水溶液でpH 7.0に調整し、表1に示
す性状の共重合体1を得た。各成分の仕込み量を変えた
以外は共重合体1と同様な調製法により、表1に示す共
重合体2〜8及び比較共重合体1′〜3′を調製した。
【0011】
【表1】
【0012】実施例1〜8 表1に示す共重合体1〜8をそれぞれ固形分濃度3%に
希釈し、その水溶液を未処理の上質紙70g/mにロ
ールコーターで両面塗工し、しかる後これを蒸気圧1.
5kg/cmのスチームドライヤーで1分間乾燥して
表面加工紙を得た。得られた表面加工紙の紙質を下記の
方法で試験した。 (1)IGT 使用試験機:熊谷理機工業(株)製IG
T印刷適性試験機 使用インキ:東洋インキ(株)製墨インキ、タック値2
0印圧50kg/cm、スプリングドライブB 数値が大きいほど表面強度が高いことを示す。 (2)剛度 JIS P−8143「紙の目重曲げ法
によるこわさ試験方法」(クラーク法) 数値が大きいほど剛度が高いことを示す。
【0013】比較例1〜3 共重合体1〜8に代えて比較共重合体1′〜3′を使用
した以外は、先に示した実施例と全く同様にして表面加
工紙を調製し、その紙質を実施例と同様な方法で評価し
た。参考例1〜3 共重合体1〜8に代えてPVA、XコートP−215、
酸化澱粉をそれぞれ使用した以外は、先に示した実施例
と全く同様にして表面加工紙を調製し、その紙質を実施
例と同様な方法で評価した。各実施例、比較例および参
考例で得られた表面加工紙の紙質試験結果を表2に示
す。
【0014】
【表2】
【0015】表2に示す結果から明らかな通り、本発明
の加工処理剤は、比較例および参考例で使用した薬剤に
比較して、紙に強度と剛度を付与する上で優れた効果を
発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−227484(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 17/00 - 27/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 45〜92モル%の(メタ)アクリルアミ
    ドと、(b) 1〜15モル%のα,β−不飽和カルボン酸又
    はその塩と、(c) 2〜20モル%のN,N−ジメチルアク
    リルアミドと、(d) 5〜30モル%のN−メチロ−ル(メ
    タ)アクリルアミドと、(e) N−メチロ−ル(メタ)ア
    クリルアミド1モル当り 0.3〜1モルのジシアンジアミ
    ド、を重合成分とした水溶性共重合体を含有することを
    特徴とする紙の加工処理剤。
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