JP3099079B2 - 防振構造を具えた係着構造 - Google Patents

防振構造を具えた係着構造

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JP3099079B2
JP3099079B2 JP04185920A JP18592092A JP3099079B2 JP 3099079 B2 JP3099079 B2 JP 3099079B2 JP 04185920 A JP04185920 A JP 04185920A JP 18592092 A JP18592092 A JP 18592092A JP 3099079 B2 JP3099079 B2 JP 3099079B2
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昭 若林
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株式会社ジェルテック
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は例えば自動車内装品等の
振動を受けやすいものを取りつけるための係着構造に関
する。
【0002】
【発明の背景】自動車や航空機の内装品の取り付けに
は、従来からネジや接着剤や両面粘着テプ等が使用され
ている。しかし車内や機内は振動を受けやすいため、振
動によりネジが緩んでしまったり、内装品が精密部品等
を含む場合には精密部品等の寿命が短くなるなどの問題
がある。
【0003】一方近年では内装品の取り替えや廃車時の
内装品の回収等の手間を考慮して、例えばマジックテー
プ(登録商標)等の面ファスナにより内装品を取り付け
ることがある。しかしながら、面ファスナ自体、多少の
緩衝作用を有するものの、その作用は不十分であり、こ
の種の係着構造において十分な緩衝作用を有するものの
開発が望まれていた。
【0004】
【開発を試みた技術的事項】本発明はこのような背景に
鑑みなされたものであって、面ファスナまたはその構成
要素の中に防振構造を組み込んで、これによって係着さ
れる内装品等への振動伝達を軽減するようにした防振構
造を具えた係着構造の開発を試みたものである。
【0005】
【発明の構成】
【目的達成の手段】即ち本出願に係る第一の発明たる防
振構造を具えた係着構造は、二枚のシートに対し、一の
シートには複数の係止片を形成し、他のシートには該係
止片と係合する複数の被係止部を形成して成る係着構造
において、前記二枚のシートのいずれか一方または双方
には振動吸収材たるシリコーンゲルを一部または全部に
有する防振部を具えることを特徴として成るものであ
る。
【0006】また本出願に係る第二の発明たる防振構造
を具えた係着構造は、前記要件に加えて前記防振部は、
それ自体独立した部材であって、前記シートに対して接
着、溶着または粘着して成ることを特徴として成るもの
である。
【0007】更に本出願に係る第三の発明たる防振構造
を具えた係着構造は、前記要件に加え前記シートの面の
うち、係止片または被係止部の形成されていない側の面
には粘着剤が塗布されて成ることを特徴として成るもの
である。
【0008】更にまた本出願に係る第四の発明たる防振
構造を具えた係着構造は、二枚のシート間に振動吸収材
を一部または全部に有する防振部を具え、二枚のシート
の外側の面には、それぞれ係止片または被係止部のいず
れかが複数形成されて成ることを特徴として成るもので
ある。
【0009】更にまた本出願に係る第五の発明たる防振
構造を具えた係着構造は、前記要件に加え前記防振部を
分割するように、前記二枚のシート間を互いに縫製、溶
着、接着または嵌着して成ることを特徴として成るもの
である。
【0010】更にまた本出願に係る第六の発明たる防振
構造を具えた係着構造は、前記要件に加え前記係止片ま
たは被係止部のいずれかが複数形成される各面に対応し
て、これらと係着する被係止部または係止片を具えた他
のシートが組み合わされて成ることを特徴として成るも
のである。
【0011】更にまた本出願に係る第七の発明たる防振
構造を具えた係着構造は、前記要件に加え前記振動吸収
材はシリコーンゲルであることを特徴として成るもので
ある。これら発明により前記目的を達成せんとするもの
である。
【0012】
【発明の作用】本発明では二枚のシートに対し、一のシ
ートには複数の係止片を形成し、他のシートには該係止
片と係合する複数の被係止部を形成して成る係着構造に
おいて、前記二枚のシートのいずれか一方または双方に
は振動吸収材を一部または全部に有する防振部を具える
から、例えば車内や機内に内装品を簡易に着脱できると
ともに、内装品の装着状態では振動吸収材が振動を吸収
して内装品に振動が伝わることが防止できる。
【0013】
【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて具体的
に説明する。なお、本発明の係着構造は、従来のいわゆ
る面ファスナを改良する形で得られるものの他、従来の
面ファスナの構成部材等の存在を前提にして、これらの
間に介在させるように用いるものを含むものであって、
以下両者に分けて説明する。尚、従来の面ファスナと本
発明を適用した面ファスナとを区別するため、前者を従
来型面ファスナと定義し、後者を防振面ファスナと定義
して説明する。
【0014】まず従来型面ファスナの改良形について説
明する。図1は自動車Cの内部に、本発明の係着構造た
る防振面ファスナ1により、インストルメント・パネル
IやドームランプDやスピーカグリルSなどの内装品を
取り付けた様子を示すものである。ここで防振面ファス
ナ1は図4に示すように、一方のシート2aにJ字形の
係止片3が多数形成され、他方のシート2bに複数のル
ープ片が束状にまとまった被係止部4が多数形成され、
両者が互いに係止することで両シート2a、2bが係着
するようになっている。
【0015】両シート2a、2bには、それぞれ係止片
3または被係止部4が形成されない側の面に防振部5が
形成される。この防振部5はその一部または全部が振動
吸収材6から成り、その一例としてシリコーンゲルが挙
げられる。ここでシリコーンゲルについて具体的に説明
すると、このものは例えば次式[1]で示されるシリコ
ーンゲルの原液たるジオルガノポリシロキサン(以下A
成分という): RR1 2SiO−(R2 2SiO)nSiR1 2R…[1] [ただし、Rはアルケニル基であり、R1 は脂肪族不飽
和結合を有しない一価の炭化水素基であり、R2 は一価
の脂肪族炭化水素基(R2 のうち少なくとも50モル%
はメチル基であり、アルケニル基を有する場合にはその
含有率は10モル%以下である)であり、nはこの成分
の25℃における粘度が100〜100,000cSt
になるような数である]と、25℃における粘度が50
00cSt以下であり、1分子中に少なくとも2個のS
i原子に直接結合した水素原子を有するシリコーンゲル
の原液たるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B
成分)とからなり、且つこのB成分中のSi原子に直接
結合している水素原子の合計量に対するA成分中に含ま
れるアルケニル基の合計量の比(モル比)が0.1〜
2.0になるように調整された混合物を硬化させること
により得られる付加反応型シリコーンコポリマーであ
る。
【0016】このシリコーンゲルについてさらに詳しく
説明すると、上記A成分は直鎖状の分子構造を有し、分
子の両末端にあるアルケニル基RがB成分中のSi原子
に直接結合した水素原子と付加して架橋構造を形成する
ことができる化合物である。この分子末端に存在するア
ルケニル基は、低級アルケニル基であることが好まし
く、反応性を考慮するとビニル基が特に好ましい。また
分子末端に存在するR1は、脂肪族不飽和結合を有しな
い一価の炭化水素基であり、このような基の具体例とし
てはメチル基、プロピル基及びヘキシル基等のようなア
ルキル基、フェニル基並びにフロロアルキル基を挙げる
ことができる。上記[1]式においてR2は一価の脂肪
族炭化水素であり、このような基の具体的な例として
は、メチル基、プロピル基及びヘキシル基等のようなア
ルキル基並びにビニル基のような低級アルケニル基を挙
げることができる。ただし、R2 のうち少なくとも50
モル%はメチル基であり、R2 がアルケニル基である場
合には、アルケニル基は10モル%以下の量であること
が好ましい。アルケニル基の量が10モル%を越えると
架橋密度が高くなり過ぎて高粘度になりやすい。またn
は、このA成分の25℃における粘度が通常は100〜
100,000cSt、好ましくは200〜20,00
0cStの範囲内になるように設定される。
【0017】上記のB成分は、A成分の架橋剤でありS
i原子に直接結合した水素原子がA成分中のアルケニル
基と付加してA成分を硬化させる。B成分は上記のよう
な作用を有していればよく、B成分としては直鎖状、分
岐した鎖状、環状、あるいは網目状などの種々の分子構
造のものが使用できる。また、B成分中のSi原子には
水素原子の他、有機基が結合しており、この有機基は通
常はメチル基のような低級アルキル基である。さらに、
B成分の25℃における粘度は通常は5000cSt以
下、好ましくは500cSt以下である。このようなB
成分の例としては、分子両末端がトリオルガノシロキシ
基で封鎖されたオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン、ジオルガノシロキサンとオルガノハイドロジェンシ
ロキサンとの共重合体、テトラオルガノテトラハイドロ
ジェンシクロテトラシロキサン、HR1 2SiO 1/2単位
とSiO 4/2単位とからなる共重合体ポリシロキサン、
及びHR1 2SiO 1/2単位とR1 3SiO 1/2単位とSi
O 4/2単位とからなる共重合体ポリシロキサンを挙げる
ことができる。ただし上記式においてR1 は前記と同じ
意味である。そして上記のB成分中のSiに直接結合し
ている水素原子の合計モル量に対するA成分中のアルケ
ニル基の合計モル量との比率が通常は0.1〜2.0、
好ましくは0.1〜1.0の範囲内になるようにA成分
とB成分とを混合して硬化させることにより製造され
る。
【0018】この場合の硬化反応は、通常は触媒を用い
て行なわれる。ここで使用される触媒としては、白金系
触媒が好適であり、この例としては微粉砕元素状白金、
塩化白金酸、酸化白金、白金とオレフィンとの錯塩、白
金アルコラート及び塩化白金酸とビニルシロキ酸との錯
塩を挙げることができる。このような錯塩はA成分とB
成分との合計重量に対して通常は0.1ppm(白金換
算量、 以下同様)以上、好ましくは0.5ppm以上の
量で使用される。このような触媒の量の上限については
特に制限はないが、例えば触媒が液状である場合、ある
いは溶液として使用することができる場合には200p
pm以下の量で十分である。
【0019】そして上記のようなA成分、B成分及び触
媒を混合し、室温に放置するか、あるいは加熱すること
により硬化して本発明で使用されるシリコーンゲルが生
成する。加熱して硬化させる場合、加熱温度は通常50
〜160℃である。このようにして得られたシリコーン
ゲルは、JIS(K2207−1980、50g荷重)
で測定した針入度が通常5〜250を有する。尚このよ
うなシリコーンゲルの硬度は、上記A成分とB成分とに
より形成された架橋構造によって変動する。シリコーン
ゲルの硬化前の粘度及び硬化後の針入度は両末端がメチ
ル基であるシリコーンオイルを、得られるシリコーンゲ
ルに対して5〜75重量%の範囲内の量であらかじめ添
加することにより調整することができる。このようにシ
リコーンゲルは上記のようにして調整することもできる
し、また市販されているものを使用することもできる。
本発明で使用することができる市販品の例としては、C
F5027、TOUGH−3、TOUGH−4、TOU
GH−5、TOUGH−6、TOUGH−7(トーレ・
ダウコーニングシリコーン社製)やX32−902/c
at1300、KE1308/cat1300−L4
(信越化学工業株式会社製)、F250−121(日本
ユニカ株式会社製)等を挙げることができる。
【0020】また上記のA成分、B成分及び触媒の他
に、顔料、硬化遅延剤、難燃剤、導電性フィラー等をシ
リコーンゲルの特性を損なわない範囲内で配合すること
もでき、更に防振、緩衝性等を高める為に、微小中空球
体のフィラーを混入してなるシリコーンゲルを用いても
よく、このようなフィラー材料に日本フィライト株式会
社製造のフィライト(登録商標)や同社販売のエクスパ
ンセル(登録商標)マツモトマイクロスフェアー(松本
油脂製薬株式会社製造販売)等が例示できる。また防振
部5はシリコーンゲルの発泡体あってもよい。因みに連
続発泡体の例としては、シリコーンゲル原液に塩化ナト
リウム等の可溶性の粒体を混入し、これをゲル支持体に
流し出した後、加熱硬化させ、更にこれを水中に入れて
塩化ナトリウム等の粒体を溶出させて孔を形成する方法
が挙げられる。
【0021】尚、振動吸収材の他の例として株式会社日
本オートメーション販売のゲルナック(登録商標)や三
進興産株式会社販売のソルボセイン(SORBOTHA
NE)(登録商標)がある。ゲルナックは、ウレタン樹
脂からできた超低弾性ゴムであり、高い伸び性(800
〜1000%)を維持し、かたさ厚み、形状等自由に設
定でき、しかも形状維持特性がある点が特徴である。ま
たソルボセイン(SORBOTHANE)は、衝撃吸収
力が94.7%である。粘弾性ウレタン・エラストマー
であり、非常に軟く(ショア00硬度50以下)、伸び
500%以上、圧縮永久歪15%以下、さらに圧縮後の
戻り遅れを有する特徴を有するものである(特開昭52
−54000号公報参照)。
【0022】次に防振部5の構造について説明する。防
振部5は、図5(a)〜(e)に示すように種々の構造
を採ることができる。すなわち図5(a)は、防振部5
全体を振動吸収材たるシリコーンゲル6aとしたもので
あり、図5(b)は、スポンジ、ゴム等の保持体7に断
続的にシリコーンゲル6aを設けた防振部5である。ま
た図5(c)(d)は、保持体7に対して、その内部に
シリコーンゲル6aを層状に設けたものと、上下面にシ
リコーンゲル6aの層を設けたものである。更に図5
(e)の防振部5は、保持体7内にシリコーンゲル6a
を点在させたものである。勿論、保持体7がなく、シリ
コーンゲル6aのみでシートが構成されていてもよい。
【0023】なお、このような構造の防振部5の厚さ
は、防振面ファスナ全体のバランスを考慮すると数10
0μm〜数mmが好ましいが、これに限定するものでは
ない。また自動車の内部等に簡易に面ファスナを取り付
けることができるように、図2に示すように粘着層8を
設けてもよい。
【0024】次に従来型面ファスナに防振部5を形成す
る方法について説明する。比較的簡単に防振部5を形成
するには、既に硬化しているシリコーンゲルのシート
を、接着剤等を用いて従来型面ファスナのシートに接着
すればよい。また硬化したシリコーンゲルのシートに両
面粘着テープを貼付したものを用意しておけば、剥離紙
を剥がして直ちに従来型面ファスナのシートに貼付する
ことができる。
【0025】更に従来型面ファスナのシートに直接シリ
コーンゲルから成る防振部を形成したい場合には、従来
型面ファスナのシートにシリコーンゲル原液を塗り、こ
れを加熱してシリコーンゲルを硬化させればよい。尚、
防振部を発泡シリコーンゲルとしたときには、シリコー
ンゲル原液に可溶性粒体を混入したものを従来型面ファ
スナのシートに塗布して加熱硬化後、水中で可溶性粒体
を溶かす方法を採ればよい。
【0026】以上の実施例は従来型面ファスナの一例を
挙げて説明したものであるが、係止片と被係止部の構造
が異なる他の面ファスナについても同様にして本発明を
適用できる。念のため他の従来型面ファスナ1Aを幾つ
か紹介しておくと、図6(a)はU字形の一部を切り欠
いた形状の係止片3を有するものであり、また図6
(b)はキノコ型の係止片3としたもの、図6(c)は
半円リングの頂点部を切り欠く形状の係止片3を有する
もの、図6(d)は比較的肉厚のループに係止溝3aが
形成されて成る係止片3を有するものであり、これら係
止片3はいずれも複数のループ片から成る被係止部4に
係止するようになっている。尚、図6(b)のキノコ型
の係止片3は、図7に示すように同じキノコ型をした被
係止部4に係止するようにしてもよい。
【0027】更に図6(e)はJ型の係止片3を横に寝
かせるように形成したもので、被係止部4は前記同様複
数のループ片としたものである。因みにこのような形態
の面ファスナでは、厚さを他の面ファスナより薄くする
ことができるという特徴がある。
【0028】次に従来型面ファスナの構成部材等に介在
させて使用する他の係着構造の実施例について説明す
る。本実施例は図3に示すように、従来型面ファスナ1
Aを用いて例えばスピーカグリルSを取り付けている場
合に、その従来型面ファスナ1Aをそのまま用いて、従
来型面ファスナ1Aの両構成部材間に介在させて設ける
ことができるようにした両面係着構造10である。
【0029】この両面係着構造10は、図8に示すよう
に二枚のシート11a、11bの間に防振部5を具え、
両シート11a、11bには、それぞれ従来型面ファス
ナ1Aにおける係止片3及び被係止部4に対応して、こ
れらとそれぞれ係着する被係止部12及び係止片13を
形成して成る。尚、防振部5の構造と被係止部12及び
係止片13の形態とは、前記実施例同様に各種の構造ま
たは形態を採り得る。尚、このような両面係着構造10
自体、本発明の対象であるが、この両面係着構造10と
従来型面ファスナ1Aとを組み合わせたものも請求項6
に記載されているように本発明の対象となる。
【0030】また本実施例のバリエーションとして、図
9、10にそれぞれ示すように、両シート11a、11
bのいずれにも被係止部12または係止片13の一方が
形成されるようにしてもよい。尚、このような両面係着
構造10を使用するにあたっては、両シート11a、1
1bに被係止部12が形成されるときには、その両側に
従来型面ファスナ1Aにおける係止側ファスナ1aを臨
ませ、両シート11a、11bに係止片13が形成され
るときには、その両側に従来型面ファスナ1Aにおける
被係止側ファスナ1bや不織布等の係止片13が係止し
やすい素材を臨ませて使用する。このような両面係着構
造10と二つの係止側ファスナ1aとの組み合わせ、ま
たは両面係着構造10と二つの被係止側ファスナ1bと
の組み合わせたものについても、請求項6に含まれ本発
明の対象となる。
【0031】更に本実施例では、シートによる防振部5
の抱持態様として以下のようなバリエーションがある。
まず図11(a)は防振部5をチューブ状のシート11
で被うようにしたものであり、図11(b)は防振部5
を横方向からシート11で包むようにしたものであり、
更に図11(c)(d)は二枚のシート11a、11b
の中央または両端を糸16で縫製して防振部5を抱持し
たものである。
【0032】尚、チューブ状のシート11で抱持する方
法としては、図12に示すようにシート11をチューブ
状に形成しながらスクリューコンベア14でシリコーン
ゲル原液6bを注入後、外側から圧延ロール15で押し
潰すようにして、内部のゲル原液を全体に行き渡らせる
とともに、全体を偏平状に成形し、その状態で加熱して
シリコーンゲルを硬化させればできあがる。
【0033】更に防振部5の他の抱持態様として、図1
3(a)に示すように二枚のシート11a、11b同士
を一定の間隔毎に突き合わせて、振動吸収材6を複数の
セル17に分断して、各セルが畝状に連なる形態とした
り、図13(b)に示すように二枚のシート11a、1
1b間に振動吸収材6を断続的に設け、振動吸収材6の
存在しない部分を糸16で縫製したものが挙げられる。
尚、図13(a)のように複数のセル17に分断する場
合には、縫製の他、図14(a)〜(c)に示すように
接着剤18による接着、熱による溶着、嵌合構造19に
よる嵌め合わせなどの方法を採ることもできる。
【0034】
【発明の効果】本発明では、二枚のシート2a、2bに
対し、一のシート2aには複数の係止片3を形成し、他
のシート2bには該係止片3と係合する複数の被係止部
4を形成して成る係着構造において、前記二枚のシート
2a、2bのいずれか一方または双方には振動吸収材6
を一部または全部に有する防振部5を設けたから、例え
ば自動車内に精密機械を有する内装品を取り付ける場合
には、容易に着脱できるとともに、内装品の装着状態で
は振動が防振部5に吸収されて内装品が振動から保護さ
れる。
【0035】また二枚のシート11a、11b間に振動
吸収材6を有する防振部5を具え、二枚のシート11
a、11bの外側の面には、それぞれ係止片3または被
係止部4のいずれかが複数形成される係着構造では、従
来の面ファスナ1をそのまま利用して面ファスナ1の間
に介在させて使用することができ、これによって防振効
果を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係着構造を自動車内部の内装品の取付
けに使用した状態を示す透視側面図である。
【図2】同上内装品としてドームランプの取付けに使用
した状態を部分拡大図と併せ示す縦断面図である。
【図3】同上内装品としてスピーカグリルの取付けに使
用した状態を部分拡大図と併せ示す縦断面図である。
【図4】本発明の防振面ファスナを示す縦断側面図であ
る。
【図5】同上防振部の種々の実施例を示す骨格的縦断側
面図である。
【図6】従来型面ファスナの種々の態様を示す縦断側面
図である。
【図7】同上図6(b)のキノコ型の係止片同様の被係
止部により係止するようにした従来型面ファスナを示す
縦断側面図である。
【図8】両面係着構造の一実施例を示す縦断側面図であ
る。
【図9】同上他の実施例を示す縦断側面図である。
【図10】同上更に他の実施例を示す縦断側面図であ
る。
【図11】防振部の種々の抱持態様を示す斜視図であ
る。
【図12】チューブ状シートの抱持方法を示す斜視図で
ある。
【図13】防振部の他の二種の抱持態様を示す縦断側面
図である。
【図14】前記図13の実施例において二枚のシートの
接合構造を異ならせた他の種々の実施例を示す縦断側面
図である。
【符号の説明】
1 防振面ファスナ 1A 従来型面ファスナ 1a 係止側ファスナ 1b 被係止側ファスナ 2a シート 2b シート 3 係止片 3a 係止溝 4 被係止部 5 防振部 6 振動吸収材 6a シリコーンゲル 6b シリコーンゲル原液 7 保持体 8 粘着層 10 両面係着構造 11a シート 11b シート 12 被係止部 13 係止片 14 スクリューコンベア 15 圧延ロール 16 糸 17 セル 18 接着剤 19 嵌合構造 C 自動車 D ドームランプ I インストルメント・パネル S スピーカグリル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A44B 18/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚のシートに対し、一のシートには複
    数の係止片を形成し、他のシートには該係止片と係合す
    る複数の被係止部を形成して成る係着構造において、前
    記二枚のシートのいずれか一方または双方には、振動吸
    収材たるシリコーンゲルを一部または全部に有する防振
    部を具えることを特徴とする防振構造を具えた係着構
    造。
  2. 【請求項2】 前記防振部は、それ自体独立した部材で
    あって、前記シートに対して接着、溶着または粘着して
    成ることを特徴とする請求項1記載の防振構造を具えた
    係着構造。
  3. 【請求項3】 前記シートの面のうち、係止片または被
    係止部の形成されていない側の面には粘着剤が塗布され
    て成ることを特徴とする請求項1または2記載の防振構
    造を具えた係着構造。
  4. 【請求項4】 二枚のシート間に振動吸収材を一部また
    は全部に有する防振部を具え、二枚のシートの外側の面
    には、それぞれ係止片または被係止部のいずれかが複数
    形成されて成ることを特徴とする防振構造を具えた係着
    構造。
  5. 【請求項5】 前記防振部を分割するように、前記二枚
    のシート間を互いに縫製、溶着、接着または嵌着して成
    ることを特徴とする請求項4記載の防振構造を具えた係
    着構造。
  6. 【請求項6】 前記係止片または被係止部のいずれかが
    複数形成される各面に対応して、これらと係着する被係
    止部または係止片を具えた他のシートが組み合わされて
    成ることを特徴とする請求項4または5記載の防振構造
    を具えた係着構造。
  7. 【請求項7】 前記振動吸収材はシリコーンゲルである
    ことを特徴とする請求項4、5または6記載の防振構造
    を具えた係着構造。
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