JP3098899U - 折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】折畳み車椅子の折畳み作動を妨げずに追従し得て、しかも、折畳み車椅子の持つ本来の機能を何ら阻害せず、合わせて容易に着脱可能に取付け装着し得る折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置を提供すること。
【解決手段】折畳み車椅子50を使用する利用者の後頭部を受支する枕座11と、枕座11を背面側で保持して前後方向の配置位置、ならびに前傾角度、後傾角度の調整可能な枕座保持機構部12と、左右の各背凭れパイプ51,51の屈曲相当部53,53に取付け装着する取付け装着機構部21,21と、各取付け装着機構部21,21間に各支持レバー31,31を介して平行移動可能に連繋結合させると共に、枕座保持機構部12から下方に延長される保持ロッド17を上下移動自在に貫通して固定保持する中間支持機構部41とで構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、折畳み車椅子に適用する着脱可能な枕座装置(ヘッドレスト装置)に関し、さらに詳しくは、特に手押し式による折畳み車椅子に適用して効果的な着脱可能型の枕座装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、この種の身体不自由者が移動に用いる車椅子には、使用の各態様、すなわち利用者が要介護者(例えば、介護老人など)や身体障害者であることを考慮して、その身体状況に対応させるべく、種々の形式のものが数多く提案かつ実施されている。
【0003】
ここで、前記車椅子の形式を大きく区分すると、他者の介助を必要とせずに利用者自身が独力で自走できるようにした形式の車椅子、例えば、左右の各車輪に対して利用者が自身で手動操作する各駆動輪を付帯させ、該各駆動輪の手動操作によって自走駆動や、駆動方向の変換、制動などを行ない得るようにした形式のもの(この種の形式では、不使用時に取り片付け得るようにしたり、搬送に利便性を与えるなどのため、一般的に折畳み可能になっている)があり、また、車体内部に走行用の駆動モーターを搭載させると共に、利用者が自身で操作する該駆動モーター制御用の制御器を配した形式のもの(この種の形式では、当然のことながら折畳み不能である)などもある。そして、これら何れの形式の場合でも、全体の重量を可及的に軽量化させる必要上、比較的軽量かつ強靭で不錆性のある中空管素材、例えば、表面を防蝕処理したアルミパイプなどで車体構造を構成させるようにしている。
【0004】
一方、利用者の両手が障害のために不自由であるとか、判断能力が衰えて周辺状況を把握し難いなどの理由により、他者の介助を必要とする場合を考慮し、該他者の手動操作による走行を可能にするための手段として、通常では、車椅子における座部の背凭れ両側にある各背凭れパイプフレームの上部を後方へ屈曲させることで、手押し握り部としての左右1組のグリップハンドルを形成させると共に、該各グリップハンドルの下側にブレーキレバーを付帯させた他走式兼用による構成のものが主流になっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
而して、上記各形式による車椅子、特に折畳み車椅子においては、例えば、自走形式の折畳み車椅子であれば、利用者が自走中に疲労を感じて一旦休息する場合があるため、背凭れの上部に枕座が必要とされ、また、他走形式の折畳み車椅子であれば、走行自体が他者に委託されていて利用者は単に着座しているだけなので、自身の頭部の在り方に常に安定性を欠くほか、特に該頭部を支える頸椎に異常があるときなどには、同様に背凭れの上部に枕座が必要とされている。
【0006】
このように折畳み車椅子における座部の背凭れ上部に対する枕座配備の要請に基づいて、従来においても、折畳み車椅子に適用する二、三の枕座装置(ヘッドレスト装置)が提案かつ実施されているが、何分にも、この提案に係る枕座装置では、最終的に必要な設置条件として、折畳み車椅子の折畳み作動を妨げずに追従し得ること、また、折畳み車椅子の持つ本来の機能を阻害せずに取付け装着箇所を特定し得ること、さらに、必要に応じて容易に着脱可能であることなどの各点があり、これらの各条件を完全に満たした上で所要の枕座機能を果たさなければならないため、現在のところ必ずしも良好かつ適切な構成による枕座装置がなかった。
【0007】
本考案は、従来のこのような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、折畳み車椅子の折畳み作動を妨げずに追従し得て、しかも、折畳み車椅子の持つ本来の機能を何ら阻害せず、合わせて容易に着脱可能に取付け装着できるようにした良好かつ効果的な折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置(ヘッドレスト装置)を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案に係る請求項1に記載の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置は、
折畳み車椅子利用者の後頭部を受支する枕座と、該枕座を背面側で保持して前後方向配置位置の調整、ならびに該配置状態における前傾または後傾角度の調整可能な枕座保持機構部と、左右1組の背凭れパイプの各グリップハンドルに連なる屈曲相当部に取付け装着する各取付け装着機構部と、該各取付け装着機構部間に平行移動リンク機構を介して連繋結合され、かつ前記枕座保持機構部から下方に延長される保持ロッドを上下移動自在に貫通かつ固定保持する中間支持機構部とを備えることを特徴としている。
【0009】
従って、本請求項1の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置では、該折畳み車椅子に対する枕座装置全体の適切かつ容易な取付け装着をなし得た上で、枕座自体の前後方向配置位置、ならびに該配置状態における前傾または後傾角度を効果的に設定できる。
【0010】
本考案に係る請求項2に記載の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置は、前記請求項1の枕座装置において、
前記枕座が、必要に応じて利用者の後頭部を左右から包み込む如くに受支し得るように、左右両端部側を内側へ傾斜する態様で保持可能にされていることを特徴としている。
【0011】
従って、本請求項2の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置では、枕座によって利用者の後頭部を安定的に受支させ得る。
【0012】
本考案に係る請求項3に記載の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置は、前記請求項1または2の枕座装置において、
前記枕座保持機構部が、前記枕座に背面止着される上部保持ブラケットと、下面に前記保持ロッドを止着する下部保持ブラケットとを有し、かつ各ブラケット間を中間保持ブラケットで枢支角度調整可能に連繋して枢支結合させると共に、枕座自体の前後方向配置位置の調整、ならびに該配置状態における前傾または後傾角度の調整と、該調整後の保持とをなし得るようにされていることを特徴としている。
【0013】
従って、本請求項3の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置では、使用時における枕座の前後方向の配置位置、ならびに該配置状態における前傾または後傾角度をそれぞれ任意に調整して保持させ得る。
【0014】
本考案に係る請求項4に記載の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置は、前記請求項1ないし3の何れか1項の枕座装置において、
前記各取付け装着機構部が、下方に突出する内側固定プレートと、該内側固定プレートに対向配置されて下方に突出する外側固定プレートとを有し、該各固定プレートによって前記各背凭れパイプの屈曲相当部を挟着状態で掴持可能にされていることを特徴としている。
【0015】
従って、本請求項4の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置では、内側と外側との各固定プレートにより、背凭れパイプの屈曲相当部を挟着かつ掴持させることで、折畳み車椅子に対する枕座装置の取付け装着がなされる。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、本考案に係る折畳み車椅子に用いる着脱可能な枕座装置(ヘッドレスト装置)の実施形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
添付図面の図1および図2は、本実施形態を適用した手押し式の折畳み車椅子(以下、単に「車椅子」と呼ぶ)に用いる着脱可能な枕座装置(ヘッドレスト装置)10の概要構成を示すもので、図1は折畳み車椅子の後部左右に背凭れ枠として立ち上げられている各パイプフレーム(以下、「背凭れパイプ」という)に対して本実施形態による枕座装置10を装着した使用時の態様(但し、枕座11の高さ位置は未調整)を後部側のやや上方から見て示す概念斜視図であり、図2は同上折畳み車椅子の折畳み開始時の態様を示す概念斜視図である。
【0018】
これらの図1および図2の各構成において、前記手押し式による折畳み車椅子50側の左右1組からなる背凭れパイプ51,51は、周知の如くに、該折畳み車椅子50の座部キャンバスを張架した着座部の後部側から立ち上げられると共に、該着座部の場合と同様に、背凭れキャンバス52を張架した上で後方へほぼ水平に屈曲(屈曲相当部53,53)されて延長する手押し握り部としての1組のグリップハンドル54,54を有しており、該屈曲相当部53,53の下方側には、ブレーキレバー55,55がそれぞれに付帯されているもので、本実施形態による枕座11を配した枕座装置10は、同屈曲相当部53,53に対して、上方から着脱自在に取付け装着させて用いる。
【0019】
ここで、図3は前記各背凭れパイプ51,51の屈曲相当部53,53に対する前記枕座装置10の取付け装着態様を示すもので、同図3(a)は同上枕座装置10の装着過程を示す概念背面図、同図3(b)は同上枕座装置10の取付け装着態様を示す概念背面図である。また、図4は同上枕座11の支持態様の種々相をそれぞれ概念的に示すもので、同図4(a)は基本的な一例による各支持レバー31,31の開いた態様(開いた使用時の態様)と閉じた態様(折畳んだ不使用時の態様)とをそれぞれに示す概念背面図、同図4(a)は別例による各支持レバー31a,31aの開いた態様(開いた使用時の態様)と閉じた態様(折畳んだ不使用時の態様)とをそれぞれに示す概念背面図である。さらに、図5は前記枕座11の保持態様を示すもので、同図5(a)は同上枕座装置10の前後方向配置位置の調整状態を説明する概念背面図、同図5(b)は同上枕座装置10の前傾角度または後傾角度の調整状態を説明する概念背面図、同図5(c)は前記枕座11の包み込み程度調整状態を説明する概念背面図である。
【0020】
これらの図3ないし図5の構成において、本実施形態を適用した枕座装置10は、前記手押し式の折畳み車椅子50を使用する利用者(図示省略)の後頭部を受支する枕座11と、該枕座11を背面側で保持して前後位置移動の調整ならびに傾斜位置移動の調整可能な枕座保持機構部12と、前記左右1組からなる背凭れパイプ51,51の各屈曲相当部53,53、この場合には、該各屈曲相当部53,53を含んで手押し用の各グリップハンドル54,54側のパイプ面にそれぞれ取付け装着するところの、同様に左右1組の取付け装着機構部21,21と、該各取付け装着機構部21,21間に平行移動リンク機構となる左右の各支持リンク31,31を介して連繋結合されると共に、前記枕座保持機構部12から下方に延長される保持ロッド17を上下移動自在に貫通して固定保持する中間支持機構部41とで構成されており、本実施形態では全体重量の可及的軽量化および強靭化を意図して、前記保持ロッド17と各支持リンク31,31にそれぞれ表面防蝕処理した素材、例えば、アルミ角パイプを用いている。
【0021】
而して、前記枕座保持機構部12は、前記枕座11の背面中央部に止着されるコ字状の上部保持ブラケット13、および下面に前記保持ロッド17の上端を止着する同様にコ字状の下部保持ブラケット14とを有し、これらの両ブラケット13,14間を中間保持ブラケット15で角度調整可能に連繋して枢支結合させると共に、調整後の位置保持を調整ノブ16の弛緩・緊締操作で保持させることにより、該枕座11自体の配置位置と、該配置位置での傾斜角度とを確保できるようにしてある。
【0022】
すなわち、具体的には、図5(a)および(b)によって明らかな如く、前記中間保持ブラケット15の上端部を前記上部保持ブラケット13に枢支軸部13aで角度調整自在に枢支結合させ、かつ該中間保持ブラケット15の下端部を前記下部保持ブラケット14に枢支軸部14aで同様に角度調整自在に枢支結合させた上で、これらの各位置決め調整後の固定保持を調整ノブ16の操作によって行なうのである。
【0023】
従って、前記枕座保持機構部12の構成では、後述するように、前記枕座装置10を折畳み車椅子50に取付け装着させた状態において、図5(a)に示す如く、枕座11の前後方向の配置位置に関しては、該枕座11を止着した下部保持ブラケット14の枢支軸部14aを中心にする回動操作で調整させて任意に設定かつ固定保持できるのであり、また、図5(b)に示す如く、該枕座11の前傾角度または後傾角度に関しても、上部保持ブラケット13の枢支軸部13aを中心にする回動操作で調整させて任意に設定かつ固定保持できるのである。一方、前記枕座11自体については、図5(c)に示す如く、必要に応じて利用者の後頭部を左右から包み込み得るように左右両端部側を幾分か内側へ傾斜位置調整可能にさせ、さらに、前記保持ロッド17の下端には抜け出し防止用のエンドキャップ18を設けてある。
【0024】
また、前記左右の各取付け装着機構部21,21は、図1および図2と、図3(a)とで明らかな如く、下面側に前記ブレーキレバー55,55の動作逃がし凹欠空間部23a,23aを形成して下方に突出するやや巾広の内側固定プレート23,23を有し、かつ該内側固定プレート23,23の内面側にリンクブラケット24,24を配した各取付け装着部材22,22と、該取付け装着部材22,22の外面側に対向配置されるところの、同様に下方へ突出する外側固定プレート25,25とで構成されると共に、別に締着用の取付けノブ26,26を配してある。
【0025】
従って、前記各背凭れパイプ51,51での屈曲相当部53,53の内側面に対し、各取付け装着部材22,22の内側固定プレート23,23を押し当てながら取付けノブ26,26を締付け操作することにより、該各内側固定プレート23,23と各外側固定プレート25,25間で各背凭れパイプ51,51の屈曲相当部53,53を掴持させて所要の取付け装着をなし得るのである。すなわち、このような折畳み車椅子50での各背凭れパイプ51,51の屈曲相当部53,53に対する本実施形態の枕座装置10の取付け装着では、該折畳み車椅子50が持つ本来の機能を阻害したり、これに影響を与えたりせずに、極めて容易に着脱操作させ得るのである。
【0026】
さらに、前記保持ロッド17を上下移動自在に貫通して固定保持する中間支持機構部41の中間支持部材42は、左右の両外面側にあって、前記左右の各取付け装着部材22,22での内面側リンクブラケット24,24に対応する外面側リンクブラケット43,43を有しており、これらの各リンクブラケット23,23と43,43間にそれぞれの枢支軸23a,23aと43a,43aで前記各支持リンク31,31の相互を図4(a)または(b)に示すように平行移動形式でリンク結合(平行移動リンク機構)させるのである。そして、この場合、該各支持リンク31,31の相互を平行移動形式によってリンク結合する最大の理由は、該平行移動リンク機構となる各支持リンク31,31を平行移動させない限りにおいては、貫通保持している保持ロッド17自体、ひいては前記枕座11自体が左右方向側に傾斜してしまう惧れがあるからであり、この枕座11自体の左右方向への傾斜を避けるために平行移動形式によるリンク結合を採用しているのである。そして、この場合、前記中間支持部材42を貫通する保持ロッド17については、該中間支持部材42に対して固定ノブ44で固定される。
【0027】
ここで、前記平行移動リンク機構の一例として示す図4(a)の構成は、前記枢支軸43a,43aで枢支させた各支持リンク31,31の端部間を相互に噛合するギヤ31a,31aでギヤ結合させたものであり、該構成によって、双方の各支持リンク31,31が相互に連動して前記保持ロッド17の上下方向角度を常に正しく一致させ、ひいては前記枕座11の左右方向への傾斜を未然に防止するのである。
【0028】
また、前記平行移動リンク機構の他例として示す図4(b)の構成では、前記図1および図2などの構成とは異なる形式であるが、前記保持ロッド17に上下1組の支持角リング45,46をそれぞれに遊嵌させておき、下方の支持角リング46に対しては、前記各支持リンク31,31での双方の各端部を共通の枢支軸47bで枢支させ、上方の支持角リング45に対しては、同一長さの各補助リンク32,32の一方の各端部を共通の枢支軸47aで枢支させると共に、該各補助リンク32,32の他方の各端部を各支持リンク31,31での双方の同一長さ位置に各枢支軸32a,32aでそれぞれに枢支させることで平行リンク機構を構成させたものであり、ここでも同様に、該構成によって、双方の各支持リンク31,31が相互に連動して前記保持ロッド17の上下方向角度を常に正しく一致させ、ひいては前記枕座11の左右方向への傾斜を未然に防止するのである。
【0029】
従って、上記各構成による本実施形態での車椅子50への枕座装置10の取付け装着は、使用時の場合、前記図3(a)に示す事前状態から同図(b)に示す装着状態になって完了する。そして、該車椅子50への枕座装置10の取付け装着状態では、平行移動リンク機構の採用によって枕座11が左右方向に正しく位置保持されたまま、該枕座11自体の所要の高さ位置および前後位置が事前調整されると共に、該枕座11面の傾斜角度が適正に設定されるのである。
【0030】
ここで、市販ならびに老人介護法によって供与される車椅子50においては、前記背凭れパイプ51,51の相互間隔に差のある場合があり、かつ該相互間隔の差は座面キャンバスに着座して使用する利用者の体重負荷によっても変動することになるが、本実施形態では、これらの間隔差を平行移動リンク機構によって吸収できる。また、該背凭れパイプ51,51のパイプ径に差のある場合も考えられるが、この点についても本実施形態では、各背凭れパイプ51,51での屈曲相当部53,53の内側面に各取付け装着部材22,22の内側固定プレート23,23を押し当てながら各外側固定プレート25,25を取付けノブ26,26の締付けで掴持させるために、常に強固な掴持による取付け装着がなされるのである。さらに、本実施形態では、装着箇所を屈曲相当部53,53としているので、背凭れキャンバスの布厚の影響などをうける惧れもない。
【0031】
一方、最近では、介護老人などの歯科治療を同人の自宅に歯科医師が出張して行なうようにしていること、つまりは介護老人などが車椅子50に着座したままで歯科治療を受けることになるが、この場合にも、本実施形態では、前記枕座11に関して着座したままの介護老人などの後頭部を包み込めるように左右両端部側を幾分か内側へ傾斜位置調整可能にしてあるので、該頭部をある程度まで固定できることになって治療し易くなる。
【0032】
次に、前記枕座装置10を取付け装着した図3(b)の状態のままで車椅子50を折畳むのには、該状態において、前記中間支持機構部41の固定ノブ44を操作することにより、一旦、枕座11自体を上方端一杯に位置し直させた上で、該枕座11をやや強力に押下げればよいもので、この押下げ操作に伴い、図2に示す如く、前記各背凭れパイプ51,51の相互が引き寄せられて車椅子50自体を所期通り容易に折畳み得るのである。そして、このように車椅子50を折畳んだ状態から再度使用状態に押し広げるのにも、今度は、前記折畳み時とは反対に操作することで容易に押し開き得るもので、その後、枕座11の高さ位置を調整設定して使用可能にするのである。
【0033】
【考案の効果】
以上、実施形態によって詳述したように、本考案に係る折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置によれば、枕座を背面側で保持する枕座保持機構部を設けてあるので、該枕座自体の前後方向配置位置を任意に調整して設定でき、かつ該配置状態における前傾または後傾角度についても任意に調整して設定できるという利点があり、加えて枕座の配置姿勢を常に正しく維持できる。また、左右の各取付け装着機構部により、折畳み車椅子に対する枕座装置全体の適切かつ容易で着脱自在な取付け装着をなし得ると共に、該枕座装置の取付け装着によって折畳み車椅子の機能を阻害したり、該機能に影響を及ぼす惧れが全くなく、さらには枕座装置を取付け装着したままで、折畳み車椅子での不使用時の折畳み操作ならびに使用に際しての押し開き操作を容易に行ない得て取扱い易いなどの実用上極めて優れた特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態を適用した手押し式折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置の概要構成を示すもので、折畳み車椅子の後部に背凭れ枠として立ち上げられているパイプフレームに対して枕座装置を装着した使用時の態様(但し、枕座の高さ位置は未調整)を後部側のやや上方から見て示す概念斜視図である。
【図2】同上折畳み車椅子の折畳み開始時の態様を示す概念斜視図である。
【図3】同上折畳み車椅子における各背凭れパイプの屈曲部分に対する枕座装置の取付け装着態様をそれぞれに示すもので、同図(a)は同上枕座装置の装着過程を示す概念背面図、同図(b)は同上枕座装置の取付け装着態様を示す概念背面図である。
【図4】同上枕座装置における枕座の支持態様を概念的に示すもので、同図(a)は基本的な一例による各支持レバーの開いた態様(開いた使用時の態様)と閉じた態様(折畳んだ不使用時の態様)とをそれぞれに示す概念背面図、同図(b)は別例による各支持レバーの開いた態様(開いた使用時の態様)と閉じた態様(折畳んだ不使用時の態様)とをそれぞれに示す概念背面図である。
【図5】同上折畳み車椅子での枕座の保持態様をそれぞれに示すもので、同図(a)は同上枕座装置の前後方向配置位置の調整状態を説明する概念背面図、同図(b)は同上枕座装置の前傾角度または後傾角度の調整状態を説明する概念背面図、同図(c)は枕座の包み込み程度調整状態を説明する概念背面図である。
【符号の説明】
10     枕座装置
11     枕座
12     枕座保持機構部
13     上部保持ブラケット
13a    上部保持ブラケットの枢支軸部
14     下部保持ブラケット
14a    下部保持ブラケットの枢支軸部
15     中間保持ブラケット
16     調整ノブ
17     保持ロッド
18     エンドキャップ
21     取付け装着機構部
22     取付け装着部材
23     内側固定プレート
23a    動作逃がし凹欠空間部
24     リンクブラケット
25     外側固定プレート
26     取付けノブ
31     支持リンク
31a    各支持リンク端の相互に噛合するギヤ
32     補助リンク
32a    補助リンクの枢支軸
41     中間支持機構部
42     中間支持部材
43     外面側リンクブラケット
43a    外面側リンクブラケットの枢支軸
43b    枢支軸
43c    枢支軸
43d    枢支軸
44     固定ノブ
45,46  上部、下部の各支持角リング
47a    下部支持角リングの枢支軸
47b    上部支持角リングの枢支軸
50     車椅子
51     背凭れパイプ
52     背凭れキャンバス
53     背凭れパイプの屈曲相当部
54     グリップハンドル
55     ブレーキレバー

Claims (4)

  1. 折畳み車椅子利用者の後頭部を受支する枕座と、該枕座を背面側で保持して前後方向配置位置の調整、ならびに該配置状態における前傾または後傾角度の調整可能な枕座保持機構部と、左右1組の背凭れパイプの各グリップハンドルに連なる屈曲相当部に取付け装着する各取付け装着機構部と、該各取付け装着機構部間に平行移動リンク機構を介して連繋結合され、かつ前記枕座保持機構部から下方に延長される保持ロッドを上下移動自在に貫通かつ固定保持する中間支持機構部とを備えることを特徴とする折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置。
  2. 前記枕座が、必要に応じて利用者の後頭部を包み込む如くに受支し得るように、左右両端部側を内側へ傾斜する態様で保持可能にされていることを特徴とする請求項1に記載の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置。
  3. 前記枕座保持機構部が、前記枕座に背面止着される上部保持ブラケットと、下面に前記保持ロッドを止着する下部保持ブラケットとを有し、かつ各ブラケット間を中間保持ブラケットで枢支角度調整可能に連繋して枢支結合させると共に、枕座自体の前後方向配置位置の調整、ならびに該配置状態における前傾または後傾角度の調整と、該調整後の保持とをなし得るようにされていることを特徴とする請求項1または2に記載の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置。
  4. 前記各取付け装着機構部が、下方に突出する内側固定プレートと、該内側固定プレートに対向配置されて下方に突出する外側固定プレートとを有し、該各固定プレートによって前記各背凭れパイプの屈曲相当部を挟着状態で掴持可能にされていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の折畳み車椅子用の着脱可能な枕座装置。
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