JP3098733B2 - 溶融処理装置 - Google Patents

溶融処理装置

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JP3098733B2 JP09269614A JP26961497A JP3098733B2 JP 3098733 B2 JP3098733 B2 JP 3098733B2 JP 09269614 A JP09269614 A JP 09269614A JP 26961497 A JP26961497 A JP 26961497A JP 3098733 B2 JP3098733 B2 JP 3098733B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の無機物、金
属、有機物を含む一般の廃棄物、下水汚泥、都市ゴミ、
これらの焼却灰、低レベルの原子力放射性廃棄物等をプ
ラズマトーチにより溶融させる溶融処理装置に関する。
【0002】各種の無機物、金属、有機物を含む一般の
廃棄物、下水汚泥、都市ゴミ、これらの焼却灰は、従来
から最終処分場に埋め立てられている。しかし、処分場
や保管場所の容量や期限に限界があり、近年これら廃棄
物の体積を減少させる技術への要求が高まって来てい
る。従って、廃棄物の体積を減らし、廃棄物を融点以上
に加熱し、冷却固化する溶融固化法の技術開発が望まれ
ている。一方、従来の溶融炉においては、灯油や重油そ
の他炭化水素系ガス燃料といった化石燃料を燃焼加熱す
る燃焼法により廃棄物の溶融処理が行われてきた。しか
し、燃焼法による溶融固化手法では、燃焼温度に限界が
あり、融点の高い廃棄物の溶融固化が困難であった。
【0003】これに対して、プラズマ法による加熱手法
では、電気によって励起された数万度に及ぶガス体を得
ることができ、容易に廃棄物を融点以上に加熱すること
が可能である。このようなプラズマ法を用いた溶融処理
装置は、溶融炉にプラズマトーチが設けられており、こ
のプラズマトーチの先端から照射されるプラズマアーク
により、被加熱物(廃棄物等)を溶融するようになって
いる。
【0004】上記のプラズマトーチを有する溶融炉にお
いて、従来から、溶融物をバッチ処理する溶融処理装置
が存在している(特公平6─94927参照)。図13
に示すように、溶融処理装置91を構成する溶融炉97
は、炉蓋部92と炉鍋部93とを有している。この炉蓋
部92には、被加熱物を加熱する図示されないプラズマ
トーチが傾動するように設けられている。そして、炉鍋
部93には、出湯の際に炉鍋部93を出湯口まで運ぶよ
うに台車96が設けられている。そして、この台車96
には、炉鍋部93を出湯口で傾けるための昇降兼傾動装
置94・95が設けられている。さらに、溶融処理装置
91には、この台車96が出湯口まで炉鍋部93を運ぶ
ために通る図示されないレールが敷設されている。
【0005】以上のように構成される溶融処理装置91
は、図13(a)に示すように、被加熱物を図示されな
いプラズマトーチにより溶融させ、その後、図13
(b)に示すように、炉蓋部92が台車96に設けられ
た昇降兼傾動装置94・95により、炉鍋部93から分
離されるようになっている。そして、図13(c)に示
すように、炉鍋部93は、前記台車96により、出湯口
まで運ばれ、図13(d)に示すように、昇降兼傾動装
置94・95により、傾けられ溶融物の出湯を行うよう
になっている。
【0006】また、図14(b)に示すように、溶融処
理装置101を構成する溶融炉102には、プラズマト
ーチ103が傾動自在に設けられている(特公昭59─
16199参照)。そして、図14(a)に示すよう
に、この溶融炉102の側壁104には、溶融物106
を出湯させる出湯口105が設けられており、この出湯
口105から出湯用の出湯道107が設けられている。
また、図14(c)に示すように、出湯口105の下部
には、溶融物106を冷却固化させる冷却水用冷却管1
08・109が設けられている。
【0007】以上のように構成される溶融処理装置10
1は被加熱物をプラズマトーチ103により、溶融させ
るようになっている。そして、溶融炉102の内壁付近
に存在する溶融物106は、冷却水用冷却管108・1
09により、冷却固化され、堰を形成するようになって
いる。また、出湯の際は、プラズマトーチ103によ
り、堰を加熱して、溶融させることにより、出湯を行う
ようになっている。これにより、溶融処理装置101
は、溶融物106の出湯を制御しバッチ処理を行ってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13
に示す溶融処理装置91は、炉蓋部92と炉鍋部93が
分離する構造であり、バッチ処理の際に炉鍋部93を台
車96により出湯口まで運ぶ構造等の複雑な機械的装置
を有しているため、溶融処理装置91の設備空間の増大
とコスト上昇とを招くという問題があった。
【0009】また、図14に示す溶融処理装置101
は、溶融物を冷却水により、冷却固化して堰を形成させ
るが、このように冷却水が堰の下(出湯口105の下
部)にあると、プラズマトーチ103で堰を加熱する際
に、冷却水用冷却管108・109も加熱されることと
なる。この場合、冷却水用冷却管108・109に通水
される通水量が不十分であると、堰の上部からの加熱が
優位となり、冷却水用冷却管108・109の損傷や水
蒸気爆発の危険があるという問題点があった。さらに、
冷却水では、定常的な冷却能を有するのみであり、加熱
状況の変化により堰が切れる(出湯口近傍の冷却固化体
が溶融する)場合があるため、出湯を確実に制御するこ
とができないという問題点があった。
【0010】本発明は、上記問題を鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、溶融処理装置の設
備空間の増大とコスト上昇とを抑え、水蒸気爆発を起こ
す危険性を無くし、確実に出湯を制御することができる
溶融処理装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
被加熱物が投入される炉体と、プラズマアークを発生さ
せて前記被加熱物を溶融させる傾動自在なプラズマトー
チとを有する溶融処理装置であって、前記プラズマトー
チにより溶融された溶融物を出湯させるように前記炉体
に設けられた出湯路と、前記出湯路に設けられ、前記溶
融物を冷却して堰を形成させるように冷却ガスを噴出す
る冷却ガス噴出手段とを有していることを特徴とする。
本溶融処理装置は、炉体に出湯路が設けられているの
で、溶融物にかかる重力の作用を利用して出湯させるこ
とができる。これにより、炉体の構造が簡単となるた
め、複雑な機械的装置が不要となり、溶融処理装置の設
備空間の増大とコスト上昇とを抑えることができる。さ
らに、溶融物用の冷却材として冷却ガスを使用すること
により、従来の冷却水を用いて冷却していたときのよう
に、水蒸気爆発を起こすという危険性を無くすことがで
きる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の構成に加えて、前記冷却ガス噴出手段は、堰を越え
ようとする溶融物の流出を阻止するように堰の上部に向
けて前記冷却ガスを噴出することを特徴とする。冷却ガ
スの冷却能力による堰の形成に加えて、吹き付け圧力に
より、加熱状況の変化により溶融物が堰を越えた場合で
も吹き付け付近を越えて溶融物が流出することを阻止す
ることができるため、確実に出湯を制御することができ
る。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2に記載の発明の構成に加えて、前記出湯路が、その
先に接続される溶融物受容器と、出湯路内圧力の上昇を
防止するように前記冷却ガスを排出させるガス抜き手段
とを有していることを特徴とする。出湯路にガス抜き手
段を設けることにより、出湯路内の圧力上昇を防止する
ことができるため、出湯路と受容器との接続部から冷却
ガスが漏洩することなく安定した運転を行うことができ
る。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明の構成に加えて、前記炉体内の圧力を検
出する第1炉内圧力検出手段と、前記出湯路内の圧力を
検出する第2出湯路内圧力検出手段と、前記出湯路に設
けられ、前記冷却ガスを排出するように開閉する開閉手
段と、前記炉体内の圧力に対して前記出湯路内の圧力が
上昇すると、前記開閉手段を制御することにより出湯路
内の圧力を調整する圧力制御手段とを有していることを
特徴とする。圧力制御手段により開閉手段を制御するこ
とによって、出湯路内の圧力上昇を防止することができ
るため、冷却ガスが外部へ漏洩することなく安定した運
転を行うことができる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記溶融
物の出湯を停止させる停止手段を前記堰の下流側に有し
ていることを特徴とする。これにより、堰が決壊した場
合でも溶融物の出湯を停止させることができる。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明の構成に加えて、前記停止手段が、溶融物よりも高融
点材を出湯路に投入することにより、堰を形成させて溶
融物の出湯を停止させることを特徴とする。これによ
り、堰が決壊した場合でも高融材を出湯路に投下するこ
とにより堰を形成させるため、溶融物の出湯を停止させ
ることができる。
【0017】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明の構成に加えて、前記停止手段が、出湯路に防壁を挿
入することにより、溶融物を塞き止めて出湯を停止させ
ることを特徴とする。これにより、堰が決壊した場合で
も防壁ダンパを挿入することにより出湯路を閉塞させる
ことができるため、溶融物の出湯を停止させることがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図12を用いて説明する。図1に示すように、本実施形
態に係る溶融処理装置1は、耐火容器で構成される炉体
8と、プラズマアーク13を発生するプラズマトーチ2
と、空気等の冷却ガスを噴出させる図示されないコンプ
レッサ(冷却ガス噴出手段)とを有している。
【0019】上記のプラズマトーチ2は、プラズマトー
チ2の先端が炉底を向くように昇降兼傾動装置10を介
して炉体8の上面に設けられている。この昇降兼傾動装
置10は、図示されない炉内状況監視装置から伝達され
た炉内状況を基に、プラズマトーチ2の先端を炉床鉛直
方向から出湯口4付近まで傾動させたり、昇降させるよ
うになっている。ここで、プラズマトーチ2の作動ガス
には、空気や窒素等を使用することができる。
【0020】尚、プラズマトーチ2は、被加熱物17や
堰12を溶融させるものであるため、プラズマトーチ2
の先端が出湯口4付近まで移動可能になっていればよ
い。また、プラズマトーチ2は、本実施形態の如く2次
元的動作をするものに限られず、3次元的動作をするも
のであってもよい。さらに、プラズマトーチ2の電極に
は、消耗型と非消耗型とがあるが、いずれを使用しても
よい。尚、消耗型の電極には黒鉛電極があり、非消耗型
の電極には水冷銅電極がある。
【0021】上記の炉体8は、耐火物が内張りされてお
り、この耐火物は、カーボン、アルミナ、マグネシア等
で構成されている。また、炉体8には、炉内の排ガスを
排気させる第1排ガス口6と、被加熱物17を炉体8内
に供給する供給口5と、図示されない炉内状況監視装置
と、溶融物14を出湯させる出湯口4とが設けられてお
り、さらに、炉体8の炉床16には、図示されないプラ
ズマトーチ2の対極と、溶融物14を一定量溜める溶湯
ベース(溶融浴)18とが設けられている。尚、非消耗
型電極を使用し、プラズマトーチ単独でプラズマアーク
を連続的に発生させることが可能なプラズマトーチを使
用する場合は、対極は必要ない。
【0022】上記の炉体8の外周部(炉鍋部、炉蓋部、
必要なときは炉底部)には、炉体8に内張りされている
耐火物を保護するように水冷用の水冷ジャケット9が設
けられている。さらに、上記の出湯管3の外周部にも、
出湯管3に内張りされている耐火物を保護するように、
水冷用の水冷ジャケット9が設けられている。
【0023】上記の図示されない炉内状況監視装置は、
炉内の被加熱物17の溶融状態を監視し、その炉内状況
をプラズマトーチ2に設けられた昇降兼傾動装置10に
伝達するようになっている。
【0024】上記の溶湯ベース18の側壁の上方には、
溶融物14を出湯させるように、炉体8内と出湯管3と
を連通する出湯口4が設けられている。即ち、この出湯
口4から炉体8と一体形成された出湯管3が延設されて
いる。この出湯管3の底面11は、溶融物14を短時間
で出湯させるように傾斜している。
【0025】この傾斜は、溶融物14が出湯先に向かっ
て流れるように、溶湯面14aに対して一定の傾斜角度
αを有している。尚、溶湯レベルが上昇すると、溶湯ベ
ース(溶融浴)18を越えて出湯管3の底面11よりも
上面に、溶湯レベルが位置するので、溶融物14を、重
力の作用により、傾斜がなくとも、出湯させることが十
分可能であるが、傾斜を設けることにより、より短時間
で出湯させることができる。また、炉体の構造が簡単で
あるため、複雑な機械的装置が不要となり、溶融処理装
置の設備空間の増大とコスト上昇とを抑えることができ
る。尚、傾斜角度αを0°≦α≦30°の間にすること
で、出湯管3の下部耐火物を溶損させにくくなり、溶融
処理装置1の溶損による修理費等にかかるコスト上昇を
抑えることができる。
【0026】上記の出湯管3の底面11には、図2に示
すように、溶融物14が流れる出湯道15が設けられて
おり、この出湯道15は、耐磨耗性の材料で形成されて
いる。尚、この耐磨耗性の材料には、耐火煉瓦、耐熱合
金等があるがいずれを使用してもよい。
【0027】上記の出湯管3の上面には、空気等の冷却
ガス(以下、「冷却空気」という。)を噴出させる冷却
ガス噴出手段としてノズル7が下向きに設けられてお
り、冷却空気の吹き付け圧力を上げるようになってい
る。尚、ノズル7は、冷却ガスの吹き付け圧力を上げ、
冷却ガスの対流を効果的に行わせるものであればよく、
ノズル7の先端の形状はスリット型や単孔型等いずれの
形状でもよい。但し、出湯管3の幅を大きくする場合に
は、スリット型のノズルを設けるよりも、冷却ガスの吹
き付け圧力と冷却ガスの対流による冷却効果の均一性を
確保するために、単孔型ノズルを複数個設ける方が堰1
2を形成し易い点で望ましい。
【0028】上記のノズル7の上方には、冷却空気を送
る図示されないコンプレッサが設けられている。このコ
ンプレッサは、冷却ガスをノズル7から出湯管3の内部
に噴出させるようになっており、その冷却ガスが溶融物
14を冷却することによって、堰12を形成させるよう
になっている。尚、本実施形態に係る溶融処理装置1
は、図示されないコンプレッサにより、冷却空気をノズ
ル7から噴出させているが、冷却ガス噴出手段は、冷却
ガスを出湯管3の内部に噴出させて堰12を形成させれ
ばよいので、これに限定するものではない。
【0029】以上のように構成される溶融処理装置1
は、供給口5から被加熱物17を供給されると、プラズ
マトーチ2によりプラズマアーク13を発生させて被加
熱物17を加熱するようになっている(溶融処理)。そ
して、溶融ベース18を越えて溶融物14が出湯管3に
流れてくると、図示されないコンプレッサによりノズル
7を介して冷却空気を噴出させることにより出湯口4の
付近(冷却空気の吹き付け付近)で堰12を形成させる
ようになっている。尚、出湯の際は、堰12を溶融させ
て、溶融物14を出湯させるようになっている。
【0030】上記の構成において、本実施形態は、連続
処理とバッチ処理の両方が可能であるが、バッチ処理す
る場合の動作について説明する。被加熱物17を炉体8
内に供給する前に、プラズマトーチ2により、溶湯ベー
ス18の炉床を加熱する。これにより溶湯ベース18
に、被加熱物17を溶融可能な熱容量を持たせて置く。
そして、ノズル7から冷却空気を噴出させた後、被加熱
物17を供給し、溶融処理を開始する。尚、被加熱物1
7の供給は、供給口5から被加熱物17を連続して一定
の速度で供給することができる。また、ドラム缶等の容
器に入れて一定間隔で供給を行っても良い。
【0031】次に、プラズマトーチ2によりプラズマア
ーク13を発生させて、被加熱物17を加熱する。尚、
プラズマアーク13の加熱領域は、その熱伝達が対流熱
伝達支配であるためプラズマトーチ2の位置の影響を強
く受ける。このため、図示されない炉内状況監視装置
が、炉体8内の被加熱物17を溶融させるために溶融状
態を監視し、炉内状況を昇降兼傾動装置10に送信す
る。炉内状況を受信した昇降兼傾動装置10は、プラズ
マトーチ2の先端を目的位置に昇降・傾動させて被加熱
物17を加熱し、溶融処理速度を管理する。このように
溶融処理を継続することにより、溶湯ベース18に溜ま
る溶融物14は増加し、溶湯レベルが上昇する。そし
て、溶融物14が溶湯ベース18を越えると、溶融物1
4は出湯口4へ流れ始める。
【0032】出湯口4から溶融物14が出湯管3に流れ
ると、図示されないコンプレッサからノズル7を介して
冷却空気が噴出され、その冷却効果と吹き付け圧力とに
より、溶融物14の出湯を阻止する。即ち、溶融物14
は冷却空気の吹き付け地点を越えて流れ出ず、次第に冷
却固化され堰12を形成し始める。また、溶湯レベルが
上昇してくると、溶融物14が堰12を乗り越えて出湯
管3に流れ込む場合もあるが、冷却空気の吹き付け地点
を越えて流れ出ないため、堰12を乗り越えた溶融物1
4は堰12の上で冷却固化される。このように、溶湯レ
ベルの上昇に伴って堰12は成長し高くなり、最終的に
は、溶湯レベルと同等の高さまで堰12が高くなり、溶
融物14の流出を塞き止める。これにより、溶融物14
の出湯を塞き止めることができるため、溶融物14の出
湯に関して、バッチ処理、即ち、溶融物14の出湯を制
御することができる。
【0033】以上のように、バッチ処理を行なう場合
は、出湯させるまでの間、冷却空気の噴出を継続させる
ため、従来の冷却水を用いて冷却していたときのよう
に、堰12が溶解して、溶融物14が流出するというこ
とを防止でき、より確実に出湯を制御することができ
る。また、冷却空気により形成された堰12だけでな
く、冷却空気の吹き付け圧力によっても溶融物14の流
出を塞き止めることができるため、より確実に出湯を制
御することができる。さらに、溶融物14の冷却に冷却
空気を用いるため、従来の冷却水を用いて冷却していた
ときのように、水蒸気爆発の危険を無くすことができ
る。
【0034】尚、出湯口4と炉内の中心を含む鉛直断面
内でプラズマトーチ2の傾動を継続的に行うと、プラズ
マアークジェットの吹き付け圧力により、溶融物14を
出湯口4の方向に流動させることができ、この溶融物1
4を冷却固化させることにより溶湯レベルよりも高い堰
12を形成できる。これにより、溶融物14の流出を阻
止でき、より確実に出湯を制御することができる。
【0035】次に、溶融物14を出湯させる際(出湯処
理)には、図示されないコンプレッサを停止させて、ノ
ズル7から噴出される冷却空気の噴出を停止させる。そ
して、プラズマトーチ2を出湯口4に向け傾動させて加
熱すると、堰12も加熱されて溶融し始め、堰12によ
り塞き止められていた溶融物14が出湯道15を通って
出湯し始める。このように、本実施形態に係る溶融処理
装置1は、溶融物14にかかる重力の作用を利用して出
湯させることから、炉体8を簡単な構造にすることがで
きるため、複雑な機械的装置が不要となり、溶融処理装
置の設備空間の増大とコスト上昇とを抑えることができ
る。
【0036】尚、本実施形態においてバッチ処理を行な
う場合の動作を説明したが、これに限られず、本実施形
態に係る溶融処理装置1は、連続処理も可能である。ノ
ズル7から冷却空気の噴出を停止させることにより、溶
融物14は、堰12を形成せずに出湯するからである。
【0037】図3は、傾斜角度αを0°、8°、18°
としたときの冷却空気の噴出流速によって、溶融物14
が塞き止められ、その付近で堰12を形成するか否かを
調べた結果である。○は、冷却空気吹き付け付近で堰1
2が形成され、溶融物14の流出を阻止した点を示して
おり、冷却空気の噴出を停止させると、出湯が行われた
点を示している。また、×は、堰12が形成されずに溶
融物14が流出した点を示している。以上の実験結果か
ら、出湯管3の傾斜角度αと冷却空気噴出流速との関係
が、曲線で表される。この曲線の下の斜線領域と横線領
域とは、傾斜角度αと冷却空気噴出流速とが釣り合う範
囲を示している。即ち、傾斜角度αと冷却空気噴出流速
との値がこの範囲内にあれば、溶融物14は、冷却空気
吹き付け地点を越えて流出せず、出湯口4付近(冷却空
気の吹き付け付近)で堰12を形成する。
【0038】また、この曲線は、傾斜角度αと冷却空気
噴出流速とを釣り合わせるには、傾斜角度αを大きくす
ると、それに伴い冷却空気噴出流速も大きくする必要が
あることを示している。即ち、傾斜角度αを大きくする
と、斜面下部に対して溶湯レベルが高くなり、溶融物1
4の位置エネルギーが大きくなることから、傾斜してい
る出湯管3の底面11を流れる溶融物14の出湯流速は
大きくなる。従って、傾斜角度αと冷却空気噴出流速と
の関係は、出湯流速が大きい場合でも噴出流速を大きく
することにより堰12を形成させ、溶融物14の出湯を
阻止することができるということを示している。尚、横
線領域は、傾斜角度αと冷却空気噴出流速とが釣り合う
範囲を示しているが、出湯管3の下部耐火物を溶損させ
ることとなるので好ましくない。
【0039】尚、図3の曲線は、冷却空気噴出点から冷
却空気吹き付け地点までの距離H、即ち、ノズル7の先
端19から出湯道15の底面までの距離を280mmと
した場合についてのものである。Hを280mmより短
くすると、曲線は、左に移動し、280mmより長くす
ると、右に移動する。このように、Hの値を変化させた
場合は、傾斜角度αと冷却空気噴出流速との釣り合う領
域も左右に移動することとなるが、斜線領域の範囲内で
あれば、溶融物14は、冷却空気吹き付け地点を越えて
流出せず、出湯口4付近(冷却空気の吹き付け付近)で
堰12を形成する。尚、本実施形態に係る溶融処理装置
1は、上記のように、溶融物14を冷却させて堰12を
形成させることによって溶融物14の出湯を制御するも
のであるので、冷却空気噴出点から冷却空気吹き付け地
点までの距離Hは280mmに限定されるものではな
い。
【0040】上記の実施形態は、一実施形態であってこ
れに限定されるものではない。従って、冷却空気を噴出
させる、図示されないコンプレッサと、ノズル7とに代
えて、図4に示すように、出湯管3の上面にプラズマト
ーチ21を設ける構成でもよい。この溶融処理装置20
は、プラズマトーチ21の先端からプラズマ作動ガスを
噴射して、溶融物14を冷却することによって、堰12
を形成させるようになっており、プラズマトーチ21の
先端からプラズマ作動ガスを噴射できる性質を利用した
ものである。尚、プラズマトーチ21がプラズマトーチ
2と同様に昇降兼傾動装置22を有する場合には、昇降
兼傾動装置22によりプラズマトーチ21の先端を傾動
させて、プラズマ作動ガスを噴射すると任意の地点に堰
12を形成させることができる。
【0041】また、プラズマトーチ2一本では、出湯の
際に、機械的に又は、炉体8内のスペースとの都合上、
出湯口4付近の加熱が困難となる場合があるが、プラズ
マトーチ21を設けることにより、出湯口4付近の加熱
を容易に行うことができる。これにより、プラズマトー
チ21の先端を点火してプラズマアーク13を堰12に
直接照射し、堰12を溶融させることによって、より短
時間に出湯処理を行うことができる。さらに、出湯管3
内でプラズマトーチ21を傾動させながら加熱すること
により、出湯の際に起こる出湯管3の閉塞をも防止する
ことができる。
【0042】また、溶湯ベース18を設けずに、炉床1
6から出湯口4が連続するように形成される炉体23で
もよい。この炉床16は、水平に形成されており、本実
施形態に係る溶融処理装置20は、出湯の際に、溶融物
14をすべて、出湯させるようになっている。即ち、溶
湯ベース(溶融浴)18に溶融物14を溜める構造でな
いので、堰12を溶融させることにより、溶融物14を
すべて出湯させることができる。
【0043】本実施形態に係る溶融処理装置30は、図
5に示すように、炉床31と出湯管3の底面11とがな
だらかに傾斜するように形成されている。この炉床31
は、出湯管3の底面11と同様に溶融物14が流れるよ
うに傾斜されている。また、傾斜角度βは、0°≦β≦
10°の範囲である。ここで、上記のように傾斜角度β
の範囲を限定したのは、傾斜角度βを少しでも設けると
溶融物14が出湯管3に向かって出湯するため、この傾
斜角度βが10°を越えると、出湯管3の底面11に堰
12を形成しにくくなるからである。このように炉体3
2の炉床31を傾斜させることにより、溶融物14の出
湯処理をより短時間に行うことができるだけでなく、炉
体8の炉床31の隅に溶融物14の残留固化体を残すこ
となく溶融物14を完全に出湯させることができる。
【0044】また、上記の溶融処理装置1の構成に加え
て、本実施形態に係る溶融処理装置40は、図6に示す
ように、出湯管3の先に、溶融物14を排出させる溶融
物受容器42が接続されている。また、上記の出湯管3
の上部には、排ガス(冷却空気を含む)を排気させる第
2排ガス口(ガス抜き手段)41が設けられている。ま
た、この第2排ガス口41には、図示されない第2排ガ
スダクトが接続されており、その第2排ガスダクトは、
炉体8に設けられた第1排ガス口6に接続された図示さ
れない第1排ガスダクトに連結されている。これによ
り、出湯管3の上部に第2排ガス口41を設けることに
よって、冷却空気が溶融物受容器42の方へ逆流せずに
第2排ガス口41から排気されるので、冷却空気が炉体
8の外部に漏洩するのを防止することができる。尚、本
実施形態に係る溶融処理装置40は、溶融処理装置1の
構成に第2排ガス口41等を設けた場合に限るものでは
なく、溶融処理装置20・30に第2排ガス口41等を
設けてもよい。
【0045】このように出湯管3の上部に第2排ガス口
41を設ける構造としたのは、上記の堰12の成長に伴
って出湯管3内の圧力が上昇することによる冷却空気の
逆流を防止するためである。即ち、バッチ処理において
被加熱物17の溶融を継続すると、ノズル7から噴出さ
れる冷却空気により堰12が成長するが、これにより、
炉体8の内部と出湯管3の内部とを連通する出湯口4が
堰12により塞がれ、炉体8内と出湯管3内とに圧力差
が生じることになる。即ち、冷却空気は、堰12が小さ
い場合(出湯口4が塞がっていない場合)には、炉体8
の内部を通過して第1排ガス口6から排出されていたの
に対し、堰12が成長すると、出湯口4が堰12により
塞がれ、冷却空気が炉体8の内部に流れにくくなり、出
湯管3の内部の圧力が上昇するためである。これによ
り、出湯管3内の冷却空気が、溶融物受容器42の方に
逆流し、溶融部受容器42と出湯管3との接続部から外
部へ漏洩するに至る。このように、バッチ処理において
被加熱物17の溶融を継続すると、冷却空気が外部へ漏
洩することになるが、被加熱物17が放射性廃棄物等の
有害物質である場合には、冷却空気中に放射性物質等の
有害物質が含まれることになるため、このような冷却空
気の漏洩を防止する必要があるからである。
【0046】また、第1排ガス口6は、図6に示すよう
に、出湯管3の上方に位置する炉壁に設けられている。
このような位置に設けることとしたのは、被加熱物17
の加熱効率の低下を防止するためである。即ち、出湯管
3の上方に第1排ガス口6を設けると、出湯口4を通過
した冷却空気が、溶融物14の表面を冷却せずにそのま
ま上昇して第1排ガス口6から排気されるため、被加熱
物17の加熱効率の低下を防止することができるからで
ある。
【0047】さらに、上記の溶融処理装置40の構成に
加えて、図7に示すように、本実施形態に係る溶融処理
装置50は、第2排ガス口41に開閉式の圧力調整ダン
パ(開閉手段)51を有する構成である。この溶融処理
装置50は、炉体8内の圧力P1を計測する第1炉内圧
力計(第1炉内圧力検出手段)52が炉体8の内部の炉
壁面に設けられており、出湯管3内の圧力P2を計測す
る第2出湯管内圧力計(第2出湯路内圧力検出手段)5
3が出湯管3の内壁に設けられている。また、炉体8の
外部には、圧力制御装置(圧力制御手段)54が設けら
れている。そして、この圧力制御装置54は、上記の圧
力計により検出された信号を受信して圧力調整ダンパ5
1の開閉を制御するようになっており、堰12の成長に
伴い出湯管3の圧力P2が上昇すると圧力調整ダンパ5
1を開けて排ガスを排気させるようになっている。これ
により、被加熱物17の加熱効率の低下を防止すること
ができる。また、圧力制御装置54を設けることによっ
て、出湯管3の圧力が異常に上昇した場合に圧力調整ダ
ンパ51を緊急安全装置として利用することができる。
尚、圧力調整ダンパ51は、通常、閉じており、第2排
ガス口41を閉鎖している。
【0048】本実施形態に係る溶融処理装置60は、図
8に示すように、上記の第1排ガス口6を設けずに、出
湯管3の上部に第2排ガス口61のみを設けた構成であ
る。尚、この場合、バッチ処理により堰12の高さが上
昇しても出湯口4が完全閉塞状態とならないように出湯
口4の高さを十分確保することが前提となる。このよう
な構成によれば、ノズル7から噴出された冷却空気は、
堰12にぶつかり第2排ガス口61に向かって流れ(矢
印62)、排気されるからである。これにより、冷却空
気が炉体8内に流れ込まず、溶融物14の表面を冷却し
ないため、炉体8内の被加熱物17の熱効率の低下を防
止することができる。また、冷却空気が炉体8内に流れ
込まないので、被加熱物17の揮散物が出湯口4付近で
析出されにくくなり、出湯管3内の閉塞を防止すること
ができる。尚、ノズル7から噴出される冷却空気は、図
9に示すように、末広に噴出され、ノズル7先端の近傍
には空間63ができるため、炉体8内の排ガスは出湯口
4を通過して第2排ガス口61から排気される。
【0049】上記の溶融処理装置1の構成に加えて、図
10に示すように、溶融処理装置70には、出湯管3の
上部にホッパ(停止手段)71が設けられている。ま
た、出湯管3の上部には、ホッパ71の開口部と連通す
る投入口73が設けられている。このホッパ71の開口
部には、スライドゲート72が設けられており、ホッパ
71は、スライドゲート72を開けることにより、ホッ
パ71の中に留置された砂や水等を出湯管3の底面11
に投下するようになっている。これにより、バッチ処理
で溶融処理を行っている際に、プラズマトーチ2の操作
ミス等により万が一堰12が決壊した場合でも、スライ
ドゲート72を開けることにより、出湯管3の底面に砂
や水を投下して即座に堰74を形成させることができる
ため、炉体8内の溶融物14の出湯を停止させることが
できる。
【0050】また、本実施形態に係る溶融処理装置80
は、上記のホッパ71に代えて、図11・12に示すよ
うに、出湯管3の上部に防壁ダンパ(停止手段)81を
有する構成である。この防壁ダンパ81は、堰12が決
壊した場合に、出湯管3の内部に挿入されるようになっ
ており、炉体8内の溶融物14の出湯を停止させること
ができる。これにより、バッチ処理で溶融処理を行って
いる際に、プラズマトーチ2の操作ミス等により万が一
堰12が決壊した場合でも、防壁ダンパ81を挿入する
ことにより、出湯管3内を完全に閉塞させることができ
るため、炉体8内の溶融物14の出湯を停止させること
ができる。
【0051】尚、防壁ダンパ81に代えて、レンガ等の
無機物により形成される防壁を出湯管3の底面に押しつ
けることによっても、溶融物14の出湯を停止させるこ
とができる。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、被加熱物が投入
される炉体と、プラズマアークを発生させて前記被加熱
物を溶融させるプラズマトーチとを有する溶融処理装置
であって、前記プラズマトーチにより溶融された溶融物
を出湯させるように前記炉体に設けられた出湯路と、前
記出湯路に設けられ、前記溶融物を冷却して堰を形成さ
せるように冷却ガスを噴出する冷却ガス噴出手段とを有
する構成である。本溶融処理装置は、炉体に出湯路が設
けられているので、溶融物にかかる重力の作用を利用し
て出湯させることができる。これにより、炉体の構造が
簡単となるため、複雑な機械的装置が不要となり、溶融
処理装置の設備空間の増大とコスト上昇とを抑えること
ができるという効果を奏する。さらに、溶融物用の冷却
材として冷却ガスを使用することにより、従来の冷却水
を用いて冷却していたときのように、水蒸気爆発を起こ
すという危険性を無くすことができるという効果を奏す
る。
【0053】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の構成に加えて、前記冷却ガス噴出手段は、堰を越え
ようとする溶融物の流出を阻止するように堰の上部に向
けて前記冷却ガスを噴出する構成である。冷却ガスの冷
却能力による堰の形成に加えて、吹き付け圧力により、
加熱状況の変化により溶融物が堰を越えた場合でも吹き
付け付近を越えて溶融物が流出することを阻止すること
ができるため、確実に出湯を制御することができるとい
う効果を奏する。
【0054】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明の構成に加えて、前記出湯路が、その先
に接続される溶融物受容器と、出湯路内圧力の上昇を防
止するように前記冷却ガスを排出させるガス抜き手段と
を有する構成である。出湯路にガス抜き手段を設けるこ
とにより、出湯路内の圧力上昇を防止することができる
ため、出湯路と受容器との接続部から冷却ガスが漏洩す
ることなく安定した運転を行うことができるという効果
を奏する。
【0055】請求項4記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明の構成に加えて、前記炉体内の圧力を検
出する第1炉内圧力検出手段と、前記出湯路内の圧力を
検出する第2出湯路内圧力検出手段と、前記出湯路に設
けられ、前記冷却ガスを排出するように開閉する開閉手
段と、前記炉体内の圧力に対して前記出湯路内の圧力が
上昇すると、前記開閉手段を制御することにより出湯路
内の圧力を調整する圧力制御手段とを有する構成であ
る。圧力制御手段により開閉手段を制御することによっ
て、出湯路内の圧力上昇を防止することができるため、
冷却ガスが外部へ漏洩することなく安定した運転を行う
ことができるという効果を奏する。
【0056】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記溶融
物の出湯を停止させる停止手段を有する構成である。こ
れにより、堰が決壊した場合でも溶融物の出湯を停止さ
せることができるという効果を奏する。
【0057】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明の構成に加えて、前記停止手段が、溶融物よりも高融
点材を出湯路に投入することにより、堰を形成させて溶
融物の出湯を停止させる構成である。これにより、堰が
決壊した場合でも高融材を出湯路に投下することにより
堰を形成させるため、溶融物の出湯を停止させることが
できるという効果を奏する。
【0058】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明の構成に加えて、前記停止手段が、出湯路に防壁を挿
入することにより、溶融物を塞き止めて出湯を停止させ
る構成である。これにより、堰が決壊した場合でも防壁
ダンパを挿入することにより出湯路を閉塞させることが
できるため、溶融物の出湯を停止させることができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶融処理装置を説明する図である。
【図2】出湯管を説明する図である。
【図3】溶融処理装置を説明する図である。
【図4】出湯管の傾斜角度と噴出流速との釣り合い関
係、即ち、溶融物が出湯しない範囲を示すグラフ図であ
る。
【図5】溶融処理装置を説明する図である。
【図6】溶融処理装置を説明する図である。
【図7】溶融処理装置を説明する図である。
【図8】溶融処理装置を説明する図である。
【図9】冷却空気の噴出状態を説明する図である。
【図10】溶融処理装置を説明する図である。
【図11】溶融処理装置を説明する図である。
【図12】防壁を説明する図である。
【図13】従来の溶融処理装置の出湯処理を説明する図
である。
【図14】従来の溶融処理装置の出湯処理を説明する図
である。
【符号の説明】
1 溶融処理装置 2 プラズマトーチ 3 出湯管 4 出湯口 5 供給口 6 第1排ガス口 7 ノズル 8 炉体 9 水冷ジャケット 10 昇降兼傾動装置 11 出湯管の底面 12・74 堰 13 プラズマアーク 14 溶融物 15 出湯道 16 炉床 17 被加熱物 18 溶湯ベース 19 ノズルの先端 41・61 第2排ガス口 42 溶融物受容器 51 圧力調整ダンパ 52 第1炉内圧力計 53 第2出湯管内圧力計 54 圧力制御装置 62 矢印 63 空間 71 ホッパ 72 スライドゲート 73 投入口 81 防壁ダンパ α 傾斜角度 β 傾斜角度 H 冷却空気噴出点から冷却空気吹き付け地点までの距
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F23J 1/00 F23J 1/00 C 1/08 1/08 (72)発明者 能浦 毅 大阪府大阪市中央区備後町4丁目1番3 号 株式会社神戸製鋼所 大阪支社内 (72)発明者 山根 朗義 大阪府大阪市中央区備後町4丁目1番3 号 株式会社神戸製鋼所 大阪支社内 (56)参考文献 特開 昭62−193689(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 5/00 115 F23J 1/00 F23J 1/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱物が投入される炉体と、 プラズマアークを発生させて前記被加熱物を溶融させる
    傾動自在なプラズマトーチとを有する溶融処理装置であ
    って、 前記プラズマトーチにより溶融された溶融物を出湯させ
    るように前記炉体に設けられた出湯路と、 前記出湯路に設けられ、前記溶融物を冷却して堰を形成
    させるように冷却ガスを噴出する冷却ガス噴出手段とを
    有していることを特徴とする溶融処理装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却ガス噴出手段は、堰を越えよう
    とする溶融物の流出を阻止するように堰の上部に向けて
    前記冷却ガスを噴出することを特徴とする請求項1記載
    の溶融処理装置。
  3. 【請求項3】 前記出湯路が、 その先に接続される溶融物受容器と、 出湯路内圧力の上昇を防止するように前記冷却ガスを排
    出させるガス抜き手段とを有していることを特徴とする
    請求項1又は請求項2記載の溶融処理装置。
  4. 【請求項4】 前記炉体内の圧力を検出する第1炉内圧
    力検出手段と、 前記出湯路内の圧力を検出する第2出湯路内圧力検出手
    段と、 前記出湯路に設けられ、前記冷却ガスを排出するように
    開閉する開閉手段と、 前記炉体内の圧力に対して前記出湯路内の圧力が上昇す
    ると、前記開閉手段を制御することにより出湯路内の圧
    力を調整する圧力制御手段とを有していることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の溶融処理装置。
  5. 【請求項5】 前記溶融物の出湯を停止させる停止手段
    前記堰の下流側に有していることを特徴とする請求項
    1乃至請求項4記載のいずれかに記載の溶融処理装置。
  6. 【請求項6】 前記停止手段が、溶融物よりも高融点材
    を出湯路に投入することにより、堰を形成して溶融物の
    出湯を停止させることを特徴とする請求項5記載の溶融
    処理装置。
  7. 【請求項7】 前記停止手段が、出湯路に防壁を挿入す
    ることにより、溶融物を塞き止めて出湯を停止させるこ
    とを特徴とする請求項6記載の溶融処理装置。
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