JP3098644U - 半身浴用ウエットスーツ - Google Patents

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加藤 紘市
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Abstract

【課題】簡単な構造で着脱が容易であり、半身浴時の上半身を暖める加温効果を向上させることができる半身浴用ウエットスーツを提供する。
【解決手段】半身浴時における入浴者が着脱自在に着用できるウエットスーツ1であり、入浴者の上半身を被覆するシート体2であって、独立した発泡材料を素材とし、シート体2の長手方向の中央部に入浴者の頭部を通す貫通穴3が設けられている。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は半身浴用ウエットスーツに係り、首から胸部の上半身を容易に被覆して半身浴の使用者の体温を保持できる半身浴用ウエットスーツに関する。
【0002】
【従来の技術】
半身浴とは、38〜40℃の低温水温に約30分以上、心臓に水圧がかからないようにする入浴法で、血液の循環機能を活性化して幾多の効能があることが知られている。しかし、低温で長時間、上半身を空気中にさらけだすことになるので、温度調節のない浴室の場合、特に冬時期は入浴者の首、肩、胸部が冷たくなって不快感があった。
【0003】
このため、従来から特許公報1に記載されているように、家庭で市販されている浴槽と浴槽蓋を利用して浴槽内にある湯気の外方への拡散を防ぎ、保温性を高め、発汗作用を促して半身浴の効果を狙った半身浴用浴槽蓋が提案されている。
【0004】
また、特許公報2には、半身浴時の上半身を暖める加温効果を向上させた入浴着が提案されている。この入浴着は本体内側に加温用の温水を貯留する温水層、外側に断熱材を兼ねる浮力層が設けられ、温水層には注水口排水口を設けたものである。また、半身浴で着用するものではないが、肩部分を保温する介護用ポンチョも特許文献3に提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−199996号公報
【特許文献2】
特開2002−369865号公報
【特許文献3】
特開2002−13011号公報
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、従来の半身浴用浴槽蓋では、身体を浴槽内に収納して浴槽蓋をするのに不便があり、また浴槽蓋の上位置に半身をさらせない制約条件があった。また、入浴着では、構造が複雑で簡易性に欠ける点が指摘されている。更に、肩部分を保温する介護用ポンチョも提案されているが、これは介護用であって半身浴に使用するものではない。
【0007】
以上の如き問題に鑑みて、本考案では、簡単な構造で着脱が容易であり、半身浴時の上半身を暖める加温効果を向上させることができる半身浴用ウエットスーツを提供する。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
本考案は上記目的を達成する為に請求項1では、半身浴時における入浴者が着脱自在に着用できるウエットスーツにおいて、入浴者の上半身を被覆するシート体であり、独立した発泡材料を素材としている半身浴用ウエットスーツであり、シート体であるために着脱が容易であり、そして独立した発泡材料を素材としているために軽量で取扱いやすく、しかも半身浴時の上半身を暖める加温効果がある。
【0009】
本願の請求項2では、シート体の長手方向の中央部に入浴者の頭部を通す貫通穴が設けられた半身浴用ウエットスーツでは、構造は極めて簡単で、しかも首から下の肩、胸部を保温することができる。
【0010】
本願の請求項3では、発泡材料にポリエチレンまたは変性ポリエチレンを用いた半身浴用ウエットスーツであり、人体接触面に含水がなく、このため軽量が維持されて不快感を感じない。
【0011】
本願の請求項4では、発泡材料に抗菌剤を混入した半身浴用ウエットスーツにある。
【0012】
【考案の実施の形態】
以下、図面を参照に本考案を説明する。
図1は本考案に係る半身浴用ウエットスーツの平面図、図2は図1のA−A断面図であり、これによると半身浴用ウエットスーツ1は縦長の独立した発泡材料を素材としたシート体2であり、その長手方向のほほ中央部に長手方向と直角方向に入浴者の頭部を通す貫通穴3が設けられ、該貫通穴3を中心に上半分4と下半分5が曲がり、入浴者の肩部や胸部に接触するようになる。無論、上半分4と下半分5を胸部に固定するために紐(図示せず)を上半分4と下半分5に装着することもできる。
【0013】
上記シート体2である独立した発泡材料とは、ポリエチレンあるいはポリエチレン・酢酸ビニルコポリマーなどの変性ポリエチレンで形成したものが使用される。これらのポリエチレン系樹脂は表面がざらつくことがないように独立した発泡樹脂シートであって、表面は平滑な人体接触面を形成する。また、シート体2は独立気泡であって人体接触面に含水がなく、このため軽量が維持されて不快感も感じない。上記シート体の2厚さは3〜6mmであり、発泡倍率も10〜30倍である。
【0014】
また、シート体2は、単なる平坦なシート体に限定されず、首、胸部、背中等の体形に合致するように変形してもよく、この成形は真空成形が好ましい。
【0015】
また、シート体2には、抗菌剤として、例えば、リン酸カルシウムやハイドロキシアパタイト等を担体として金属銀を担持させたものを用いることができる。また、表面には種々の色、模様を付加することができる。
【0016】
しかして、図3に示すように、半身浴用ウエットスーツ1を貫通穴3から入浴者7の首へ入れると、貫通穴3を中心に上半分4と下半分5が垂れ下がり、肩部や胸部に接触する。このような状態で、入浴者7は38〜40℃の温度調節された浴槽8に漬かり、上半身を空気中のさらけだして半身浴することできる。半身浴用ウエットスーツ1によって半身浴時の上半身が温まり、また半身浴用ウエットスーツ1の着脱も容易である。
【0017】
【考案の効果】
以上のように本考案では、使用者の上半身を被覆できるシート体で、独立した発泡材料を素材としている半身浴用ウエットスーツであり、シート体であるために着脱が容易であり、そして独立した発泡材料を素材としているために軽量で取扱いやすく、しかも半身浴時の上半身を暖める加温効果がある。また、シート体の長手方向の中央部に頭部を通す貫通穴が設けられているため、構造が極めて簡単で、しかも首から下の肩、胸部を保温することができ、更には発泡材料にポリエチレンまたは変性ポリエチレンを用いると、人体接触面に含水がなく、軽量に維持されて不快感を感じない等の効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る本考案に係る半身浴用ウエットスーツの平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】半身浴用ウエットスーツを付けた入浴者が半身浴をしている状態の断面図である。
【符号の説明】
1 半身浴用ウエットスーツ
2 シート体
3 貫通穴
4 上半分
5 下半分

Claims (4)

  1. 半身浴時における入浴者が着脱自在に着用できるウエットスーツにおいて、入浴者の上半身を被覆するシート体であり、独立した発泡材料を素材としていることを特徴とする半身浴用ウエットスーツ。
  2. シート体の長手方向の中央部に入浴者の頭部を通す貫通穴が設けられた請求項1記載の半身浴用ウエットスーツ。
  3. 発泡材料にポリエチレンまたは変性ポリエチレンを用いた請求項1または2記載の半身浴用ウエットスーツ。
  4. 発泡材料に抗菌剤を混入した請求項1〜3の何れかに記載の半身浴用ウエットスーツ。
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