JPS6133955Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は人体の腰から下部分すなわち下半身の
加温に用いる腰湯装置に関するものである。

人体を加温し発汗作用を行わしめて体内の新陳
代謝作用を促進して疲労回復、健建増進を施すも
のにサウナ、スチームバスがあるが、これらは全
身にわたつて加温するものであり、しかも高温度
を人体に作用させている。

そして全身加温のため、冷え症、腰痛、婦人科
疾患などの下半身のみを加温することが必要な疾
患には効果が少なく、かつ、多量の発汗が短時間
で行われ体力消耗をきたし体力のない者や虚弱体
質な者には不向きであり、特に必臓疾患のある者
には不適であつた。

また、スチームバスは蒸気を利用するものであ
るために普通の部屋に設置した場合、蒸気が立つ
て壁等を汚染することがあつた。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであつ
て、その目的とするところは患者の下半身のみを
上半身と隔離して加温することによつて下半身の
疾患特に腰痛、冷え症などの治療に最適であり、
また低温湯の使用が可能なことと、上半身を外気
からカバーすることによつて長時間とかけてゆつ
くりと発汗をおこさしめることが可能になり、こ
れによつて体内の新陳代謝を促進し体質改善を行
う作用が大きく、特に虚弱体質者や心臓疾患のあ
る者にまでその使用が可能になるばかりか普通の
部屋でも設置できる腰湯装置を提供することにあ
る。

以下、本考案を図面を参照して説明する。

図面中１は湯槽であり、この湯槽１には移動用
の転輪２が装着してあり、また湯槽１の底部には
排湯用のドレン口３が設けてある。ドレン口３に
は開閉蓋４が設けてある。湯槽１の外側部には湯
槽１内の湯の温度の微調整を行ないかつ一定の温
度に保つための湯温調節装置５が設けてある。湯
温調節装置５はヒーター、サーモスタツトを備え
ている。

湯槽１の上面側には内側カバー６と、外側カバ
ー７とが設けてある。

すなわち、内、外側カバー６，７はビニールシ
ートのような膜状物で作成されている。内側カバ
ー６の外周縁部は湯槽１の上周縁部に固着してあ
り、内側カバー６の中央部には孔状部８が形成し
てあり、また内側カバー６にはその前縁部９から
孔状部８にかけて切込み１０が入れてあつて、こ
の切込み１０にはフアスナーのような係止部材１
１が取付けてあつて係止部材１１の係止を解くこ
とによつて内側カバー６を前面において左右に開
くことができるものである。孔状部８の周縁部は
人体Ａの腹廻りＢに当接すべく紐状物で締める構
造でもよく、また孔状部８の周縁部にゴム紐等を
組込んでもよい。

内側カバー６は人体Ａの下半身を気密よく覆う
ものであり、外側カバー７は人体Ａの首Ｃから下
の部分を気密よく覆うものである。

外側カバー７の周縁部は湯槽１の上周縁部に固
着してあり、外側カバー７の中央部には人体Ａの
首Ｃが入る孔状部１４が形成してある。

外側カバー７にはその前縁部１５から孔状部１
４にかけて切込み１２が入れてあり、この切込み
１２にはフアスナーのような係止部材１３が取付
けてあつて、この係止部材１３の係止を解くこと
によつて外側カバー７を前面において左右に開く
ことができるものである。

しかして、湯槽１内に湯を入れ、この湯に入体
Ａの腰から下の部分を浸す。この状態で内側カバ
ー６の孔状部８の周縁部を腹Ｂに当て係止部材１
１を閉じて内側カバー６で下半身を覆い湯槽１内
を密閉する。次に外側カバー７で首Ｃから下を覆
いこれの係止部材１３を閉じて上半身部分を外気
と遮断する。

湯は好みの温度に湯温調節装置５により保たれ
る。

人体Ａの下半身は湯に入ると同時に内側カバー
６によつて上半身と温度、湿度共に異つた環境に
隔離されるため、下半身のみの加温効果が高めら
れる。また湯を低温にすることによつて人体Ａの
下半身はゆつくりと加温されて血管の拡張が行わ
れ、上半身において発汗が促進され長時間をかけ
て人体に無理をかけないで多量の発汗がなされ
る。

また水を飲むことにより疲労を防ぐと共に更に
多量の発汗を促すことも可能である。

この場合は、加温は低温でなされ、しかも加温
部分は下半身に限られるので心臓疾患をもつ患者
でも腰湯を使うことができる。

本考案は以上詳述したように、湯を入れて人体
の下半身を湯に浸すための湯槽１と、湯槽１に設
けられて人体の下半身を覆うと共に湯槽１内を密
閉する内側カバー６と、湯槽１に設けられて人体
の首から下の部分を覆つてこの部分を外気から遮
断する外側カバー７とを備えたことを特徴とする
腰湯装置である。

したがつて、上記内側カバー６の在存により人
体Ａの下半身（腰から下の部分）を覆うため下半
身のみを上半身と隔離して加温することが可能と
なり下半身の疾患、特に腰痛、冷え症、婦人科疾
患などの治療に最適なものとなる。しかも外側カ
バー７の存在により人体Ａを外気より遮断するこ
とができるために低温の湯の使用が可能になる。

このために低温の湯で長時間にわたつて人体Ａ
の下半身をゆつくりと加温することができてゆつ
くりと多量の発汗をおこさしめ体内の新陳代謝を
促進し体質改善を行うことができ、下半身の疾患
特に腰痛、冷え症、婦人科疾患などの治療効果を
更に向上させる。

また、低温湯の使用が可能なことから虚弱体質
者や心臓疾患のある者にまでその使用が可能にな
る。

更に、外側カバー７により人体Ａは外気と遮断
されるために湯気立ちがなく普通の部屋に設置す
ることができるし、外気が冷えても腰湯使用が可
能で冬場での使用ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の斜視図、第２図は同
縦断面図である。 １は湯槽、６は内側カバー、７は外側カバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 湯を入れて人体の下半身を湯に浸すための湯槽
   １と、湯槽１に設けられて人体の下半身を覆うと
   共に湯槽１内を密閉する内側カバー６と、湯槽１
   に設けられて人体の首から下の部分を覆つてこの
   部分を外気から遮断する外側カバー７とを備えた
   ことを特徴とする腰湯装置。