JP3098600B2 - スパイラル型分離膜モジュール - Google Patents

スパイラル型分離膜モジュール

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JP3098600B2 JP03354840A JP35484091A JP3098600B2 JP 3098600 B2 JP3098600 B2 JP 3098600B2 JP 03354840 A JP03354840 A JP 03354840A JP 35484091 A JP35484091 A JP 35484091A JP 3098600 B2 JP3098600 B2 JP 3098600B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の流体(液体ある
いは気体)中に溶存している特定成分を分離するスパイ
ラル型分離膜モジュールに関し、詳しくは、モジュール
の供給側の流体の流れ状態を乱流に維持したまま、供給
側の圧損を従来より小さくできる特定構造を有する供給
側流路材を内蔵したスパイラル型分離膜モジュールに関
する。
【0002】
【従来の技術】スパイラル型分離膜モジュールは、その
基本構造として、有孔の中空状中心管の回りに、供給側
流路材を膜の分離層側に挟み込んだ二つ折りの膜リー
フ、及びこれに隣り合う透過側流路材とからなる膜リー
フセットの単数あるいは複数積層体を巻き付けたもので
ある。 この供給側流路材には、供給液の乱流(膜面の
表面更新)を促進し供給液中の特定成分の膜透過速度を
増加させる機能と、供給側の圧損をできるだけ小さくす
る機能とが備わっている必要がある。
【0003】その結果、従来、一般的には図1に示した
ような立体交叉構造をもつダイヤモンド形(菱形)ネッ
ト状スペーサーが採用されており、供給液は対角線と平
行な方向に流される。 また、供給側圧損を小さくする
方法として、供給側流路材の厚みを大きくして、線速を
小さくする方法が考えられるが、これではモジュールに
収納される膜面積が小さくなり、結果として、モジュー
ルの処理能力が低下する。 一方、モジュールに収納す
る膜面積を一定、換言すれば、供給側流路材の厚さを一
定のもとで、乱流状態を維持したまま供給側の圧損をよ
り小さくするには、従来のダイヤモンド形では無理であ
り新しい形状のネット状スペーサー及び供給液の送液方
向を見いだす必要があった。
【0004】また、乱流効果を発生させるには、流体の
流れの途中に流れを乱す構造体を設ければよく、ネット
状スペーサーは好適な構造体であり、ネットを構成する
糸のうち、流体の流れ方向と平行でない糸がその役割を
演じていると考えられる。但し、上記の流体の流れ方向
と平行でない糸の個数密度(流体の流れ方向単位長さ当
たりの該糸の数)及び流体の流れ方向と糸との角度(0
°で流れ方向と糸が平行になり、90°で流れ方向と糸
が垂直になる。)が必要以上に大きくなると、乱流は十
分発生しているのに、圧損が過度に大きくなるという傾
向がある。そういう意味で、流体の流れ状態が層流から
乱流に移行する最適な上記糸の個数密度あるいは流体の
流れ方向と糸との角度があり、その時の圧損が乱流状態
の中で最も小さくなると考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来より供給側流路材
として用いられている前記ダイヤモンド形ネットにおい
ては、供給液はダイヤモンド形格子の対角線と平行な方
向に流されている。 その場合、流体の流れ方向と糸と
の角度はネットの製造方法に基づき変更可能であるが、
上記の流体の流れ方向と平行でない糸の数は、単位ダイ
ヤモンド形格子当たり4個であり、ネットの形状あるい
は供給液の流れ方向を変えない限り、4個より少なくす
ることはできないという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の流
体(液体あるいは気体)中に溶存している特定成分を分
離するスパイラル型分離膜モジュールに内蔵されている
供給側流路材の形状に起因する前記問題点を解決するた
めに鋭意研究した結果、特定の形状を有する供給側流路
材を用いることにより、供給液の流れ状態を乱流に維持
したまま、供給側の圧損を小さくできることを見いだし
て、本発明に至ったものである。
【0007】即ち本発明は、分離膜、供給側流路材及び
透過側流路材を有孔の中空状中心管の回りに巻き回して
なるスパイラル型分離膜モジュールにおいて、供給側流
路材が、供給液の流れ方向と平行な縦糸と該縦糸をつな
ぐ横糸が立体交叉的につながっており、かつ縦糸と横糸
との角度が80°より小さいネット状流路材であること
を特徴とするスパイラル型分離膜モジュールを提供す
る。
【0008】本発明で用いるネット状供給側流路材の形
状及び供給液の流れ方向は、図2に示す通りであり、単
位格子の形は従来のダイヤモンド形(菱形)ではなく、
平行四辺形である。 その結果、前記の流体の流れ方向
と平行でない糸の数は、単位格子当たり2個となり、流
体の流動抵抗、即ち圧損を従来のダイヤモンド形に比べ
て小さくすることができる。
【0009】また、流体の流れ方向と平行な縦糸と該縦
糸をつなぐ横糸との角度は、0°より大きく、80°よ
り小さく、好ましくは20〜50°である。 角度が0
°の場合は、平行四辺形の形状とはならず平行線の集合
体となり、流体の流れ状態は乱流にならず層流となり、
本発明の目的が達成できない。 一方、角度が80°を
越える場合、流体が糸の表面を通過する際の抵抗が大き
くなり、圧損が大きくなりすぎる恐れがある。
【0010】このネット状供給側流路材の材質として
は、何ら限定されるものではないが、好ましくはポリプ
ロピレンなどのプラスチック材料が用いられる。
【0011】本発明によるスパイラル型分離膜モジュー
ルは、その使用目的や使用方法に何ら限定されるもので
はない。
【0012】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。 実施例1 本発明で用いる供給側流路材(図2参照)として、厚み
0.35mm、L1:1.2mm、L2:1.0mm、角度:40 °のポリプロピ
レン製ネットを、平行平板セル(流路幅:14.5cm 、流路
長:45cm)にセットして25℃の水を流し、線速(=流量速
度/(流路幅×厚み))と圧損との関係を測定し、その
結果を図3に示した。
【0013】分離膜として、シート状の芳香族ポリスル
ホン多孔質膜上に架橋シリコーン樹脂の活性薄膜を有す
る選択透過性複合膜を用い、この複合膜に上記供給側流
路材を挟み込み、トリコット編りのエポキシ樹脂含浸ポ
リエステル製透過側流路材と共に中心管の回りに巻回し
て、スパイラル型分離膜モジュールとした。かかるモジ
ュールの径は60mm、長さは1m、膜面積は3.2 m2であっ
た。
【0014】かかるモジュールに、大気圧の空気で飽和
した水(25℃、溶存酸素濃度(DO値)が8.1 ppm)を、
0.36m3/hの流量速度で流し、透過側圧力を15mmHgに保持
した。その脱気結果、即ち処理水(モジュール出口水)
のDO値と供給側の圧損を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】実施例2 本発明で用いる供給側流路材(図2参照)として、厚み
0.35mm、L1:2.5mm、L2:1.0mm、角度:25 °のポリプロピ
レン製ネットを用いた以外は、実施例1と同様の平行平
板セルでの圧損評価を行い、その結果を図3に示した。
【0017】さらに、上記供給側流路材を用いた以外
は、実施例1と同様のスパイラル型膜モジュールを作製
し、脱気評価及び供給側の圧損評価を行い、その結果を
表1に示した。
【0018】比較例1 厚み0.40mm、L1:1.4mm、L2:1.0mmのダイヤモンド形(図
1参照)のポリプロピレン製ネットを供給側流路材とし
て用いた以外は、実施例1と同様の平行平板セルでの圧
損評価を行い、その結果を図3に示した。
【0019】さらに、この供給側流路材を用いた以外
は、実施例1と同様のスパイラル型膜モジュール(膜面
積は2.9m2)を作製し、脱気評価及び供給側の圧損評価を
行い、その結果を表1に示した。
【0020】比較例2 厚み0.22mm、L1:1.3mm、L2:0.9mm、角度:90 °の格子形
のポリプロピレン製ネットを供給側流路材として用いた
以外は、実施例1と同様の平行平板セルでの圧損評価を
行い、その結果を図3に示した。
【0021】さらに、この供給側流路材を用いた以外
は、実施例1と同様のスパイラル型膜モジュール(膜面
積は3.7m2)を作製し、脱気評価及び供給側の圧損評価を
行い、その結果を表1に示した。
【0022】比較例3 厚み0.26mm、L1:0.7mm、L2:0.9mm、角度:90 °の格子形
のポリプロピレン製ネットを供給側流路材として用いた
以外は、実施例1と同様の平行平板セルでの圧損評価を
行い、その結果を図3に示した。
【0023】さらに、この供給側流路材を用いた以外
は、実施例1と同様のスパイラル型膜モジュール(膜面
積は3.5m2)を作製し、脱気評価及び供給側の圧損評価を
行い、その結果を表1に示した。
【0024】
【発明の効果】本発明のごとく、特定の流路材をスパイ
ラル型分離膜モジュールの供給側流路材として用いるこ
とにより、従来と比べて、低圧損で供給液の乱流を発生
させることができるため、結果として、ポンプ等の送液
装置の設備費や運転費等が低減できるという利点があ
る。
【0025】
【図面の簡単な説明】
図1は、従来のダイヤモンド形ネット状の供給側流路材
を示す説明図である。
【0026】図2は、本発明で用いる供給側流路材の一
例を示す説明図である。
【0027】図3は、供給側流路材の線速と圧損との関
係を示すグラフである。
【0028】
【符号の説明】
t 厚み L1 交点間ピッチ L2 交点間ピッチ 1 縦糸 2 横糸 3 角度

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離膜、供給側流路材及び透過側流路材
    を有孔の中空状中心管の回りに巻き回してなるスパイラ
    ル型分離膜モジュールにおいて、供給側流路材が、供給
    液の流れ方向と平行な縦糸と該縦糸をつなぐ横糸が立体
    交叉的につながっており、かつ縦糸と横糸との角度が8
    0°より小さいネット状流路材であることを特徴とする
    スパイラル型分離膜モジュール。
  2. 【請求項2】 分離膜モジュールが、溶存ガスを含む液
    体から該溶存ガスを選択的に透過させてこれを分離する
    脱気膜モジュールであることを特徴とする請求項1記載
    のスパイラル型分離膜モジュール。
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