JP3097350B2 - 多室形空気調和装置 - Google Patents

多室形空気調和装置

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JP3097350B2
JP3097350B2 JP04272566A JP27256692A JP3097350B2 JP 3097350 B2 JP3097350 B2 JP 3097350B2 JP 04272566 A JP04272566 A JP 04272566A JP 27256692 A JP27256692 A JP 27256692A JP 3097350 B2 JP3097350 B2 JP 3097350B2
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義和 西原
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1台の室外機に複数台
の室内機を接続し、電動膨張弁にて冷媒流量を制御する
多室形空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を図6を参照しながら説明す
る。1対1の空気調和機において、室外ユニット50に
は周波数可変形圧縮機52、四方弁54、室外熱交換器
53、冷媒循環量を制御する主絞りの電動膨張弁55が
設けられ、室内ユニット51には室温を検出する室内温
度センサー57、運転モードと設定温度と運転、停止を
設定できる運転設定回路58が設けられている。温度セ
ンサー57と運転設定回路58により負荷を算出し、負
荷が変化した時圧縮機運転周波数を一定時間安定運転さ
せた後、室内機の負荷変動に応じて圧縮機運転周波数を
制御している。
【0003】このように、室内ユニットの負荷に見合っ
た圧縮機運転周波数を制御することにより室内ユニット
の負荷を最適に保つことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1台の
室外機に複数台の室内機を接続する多室形空気調和装置
に使用するためには以下のような課題があった。
【0005】すなわち、各室内機の負荷が非常に大きい
変化した場合、あるいは停止中の室内機が運転を開始し
た場合には、大きな能力で素早く室温を設定値近づけ、
室温が設定値に近づくにつれて次第に能力を絞り室温を
設定値付近に保つ必要があるが、負荷が大きく変化して
も一定時間安定運転させた後に制御を行なうため室温が
設定温度に近付くのに時間がかかり快適性の低下と消費
電力の増加を招くこととなる。
【0006】本発明の他の多室形空気調和装置は、冷凍
サイクルを最適に保ちつつ、複数室のそれぞれの要求能
力に応じた能力を発揮することで、快適性の向上及び省
エネルギーを図ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の多室形空気調和装置は、周波数可変形圧縮
機、四方弁、室外熱交換器、電気的に弁制御可能とした
主電動膨張弁を有する1台の室外機と、室内熱交換器を
有する複数台の室内機とを、前記室外機に設けて主に冷
媒液が流れる液側主管を分岐した液側分岐管及び前記室
外機に設けて主に冷媒ガスが流れるガス側主管を分岐し
たガス側分岐管を介して接続し、前記液側分岐管のそれ
ぞれに電気的に弁開度を制御可能とした電動膨張弁を介
装して冷凍サイクルを構成し、前記室内機のそれぞれ
に、希望する室内温度を設定可能な室内温度設定手段と
室内温度を検出する室内温度検出手段とを設け、この室
内温度設定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度
と室内温度との差温を算出する差温算出手段を設け、さ
らに前記室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判
別手段及び前記室内機のそれぞれについて運転中か停止
中かを判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が取
り得る温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度
ゾーン毎にかつ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応す
る負荷定数を定めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、
運転中の複数台室内機の前記差温算出手段、前記容量判
別手段、前記オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手段
より所定周期毎に得られるデータを用いて、負荷定数の
値がある値以下及びある値以上変化した時のみ即時圧縮
機運転周波数を算出し、この算出結果に基づいて前記周
波数可変形圧縮機の運転周波数を制御し、それ以外の場
合は所定時間周波数可変形圧縮機の運転周波数を保持し
た後、前記負荷定数記憶手段より得られるデータを用い
て圧縮機運転周波数を算出し、算出結果に基づいて前記
周波数可変型圧縮機の運転周波数を制御する圧縮機運転
周波数制御手段を設けたものである。
【0008】また、本発明の多室形空気調和装置は、運
転中の室内機以外の停止中室内機が運転を開始した場
合、あるいは複数運転中の室内機の何台かが運転を停止
した場合、即時室内機それぞれについて差温算出手段、
容量判別手段、オンオフ判別手段、負荷定数記憶手段よ
り得られるデータを用いて圧縮機運転周波数を算出し、
算出結果に基づいて周波数可変型圧縮機の運転周波数を
制御する圧縮機運転周波数制御手段を設けたものであ
る。
【0009】また、本発明の多室形空気調和装置は、周
波数可変形圧縮機、四方弁、室外熱交換器、電気的に弁
制御可能とした主電動膨張弁を有する1台の室外機と、
室内熱交換器を有する複数台の室内機とを、前記室外機
に設けて主に冷媒液が流れる液側主管を分岐した液側分
岐管及び前記室外機に設けて主に冷媒ガスが流れるガス
側主管を分岐したガス側分岐管を介して接続し、前記液
側分岐管のそれぞれに電気的に弁開度を制御可能とした
電動膨張弁を介装して冷凍サイクルを構成し、前記室内
機のそれぞれに、希望する室内温度を設定可能な室内温
度設定手段と室内温度を検出する室内温度検出手段とを
設け、この室内温度設定手段と室内温度検出手段とから
設定室内温度と室内温度との差温を算出する差温算出手
段を設け、さらに前記室内機のそれぞれの定格容量を判
別する容量判別手段及び前記室内機のそれぞれについて
運転中か停止中かを判別するオンオフ判別手段を設け、
前記差温が取り得る温度範囲を複数個の温度ゾーンに分
割し、各温度ゾーン毎にかつ室内機の定格容量毎に室内
負荷に対応する負荷定数を定めて記憶する負荷定数記憶
手段を設け、運転中の室内機台数及び定格容量の組合せ
毎に各室内機に接続された電動膨張弁毎の弁初期開度を
定めて記憶する弁初期開度記憶手段を設け、運転中の複
数台室内機の前記差温算出手段、前記容量判別手段、前
記オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手段より所定周
期毎に得られるデータを用いて、負荷定数の値がある値
以下及びある値以上変化した時のみ即時圧縮機運転周波
数を算出し、この算出結果に基づいて前記周波数可変形
圧縮機の運転周波数を制御し、また同時に前記データ及
びこの弁初期開度記憶手段より得られる弁初期開度のデ
ータを用いて運転中の室内機に接続された各電動膨張弁
の弁開度を算出し、この算出結果に基づいて前記電動膨
張弁の弁開度を制御する。そして、負荷定数の値が上記
以外の時は、所定時間周波数可変形圧縮機の運転周波数
と、運転中の室内機に接続された各電動膨張弁の弁開度
を保持した後、前記負荷定数記憶手段及び、弁初期開度
記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運転周波数
及び、運転中の室内機に接続された各電動膨張弁の弁開
度を算出し、この算出結果に基づいて前記周波数可変形
圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制御手段及び、前記
電動膨張弁の弁開度を制御する弁開度制御手段を設けた
ものである。
【0010】また、本発明の多室形空気調和装置は、運
転中の室内機以外の停止中室内機が運転を開始した場
合、あるいは複数運転中の室内機の何台かが運転を停止
した場合、即時室内機それぞれについて差温算出手段、
容量判別手段、オンオフ判別手段、負荷定数記憶手段よ
り得られるデータを用いて圧縮機運転周波数を算出しか
つ、負荷定数記憶手段より定格容量及び現在の差温に対
応する負荷定数及び負荷定数の所定値を読み出し、弁初
期開度記憶手段より運転中の室内機台数及び定格容量の
組合せに対応する弁初期開度を読み出し、室内機に接続
された各電動膨張弁の弁開度を算出し、それぞれの算出
結果に基づいて周波数可変型圧縮機の運転周波数及び、
各電動膨張弁の弁開度を制御する圧縮機運転周波数制御
手段、弁開度制御手段を設けたものである。
【0011】また、本発明の多室形空気調和装置は、運
転中の室内機以外の停止中室内機が運転を開始した場
合、負荷定数記憶手段より運転を開始した室内機の定格
容量及び現在の差温に対応する負荷定数を読み出し、負
荷定数の値がある値以下の場合所定時間周波数可変型圧
縮機の運転周波数及び、各電動膨張弁の弁開度を保持し
た後、そして負荷定数の値がある値より大きい場合は即
時に、室内機それぞれについて差温算出手段、容量判別
手段、オンオフ判別手段、負荷定数記憶手段より得られ
るデータを用いて圧縮機運転周波数を算出しかつ、負荷
定数記憶手段より定容量及び現在の差温に対応する負荷
定数及び負荷定数の所定値を読み出し、弁初期開度記憶
手段より運転中の室内機台数及び定格容量の組合せに対
応する弁初期開度を読み出し、室内機に接続された各電
動膨張弁の弁開度を算出し、それぞれの算出結果に基づ
いて周波数可変型圧縮機の運転周波数及び、各電動膨張
弁の弁開度を制御する圧縮機運転周波数制御手段、弁開
度制御手段を設けたものである。
【0012】
【作用】本発明は、上記手段により次のような作用を有
する。
【0013】すなわち、室内機のそれぞれに、希望する
室内温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検
出する室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手
段と室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度と
の差温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内
機のそれぞれの定格容量を判別する容量判別手段及び前
記室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別す
るオンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範
囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にか
つ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を
定めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、運転中の複数
台室内機の前記差温算出手段、前記容量判別手段、前記
オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手段より所定周期
毎に得られるデータを用いて、負荷定数の値がある値以
下及びある値以上変化した時のみ即時圧縮機運転周波数
を算出し、この算出結果に基づいて前記周波数可変形圧
縮機の運転周波数を制御し、それ以外の場合は所定時間
周波数可変形圧縮機の運転周波数を保持した後、前記負
荷定数記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運転
周波数を算出し、算出結果に基づいて前記周波数可変型
圧縮機の運転周波数を制御する圧縮機運転周波数制御手
段を設けることにより、室内の負荷に応じて圧縮機の運
転周波数を制御することにより必要な能力を得ることが
でき、快適性を向上及び省エネルギーを図ることができ
る。
【0014】また、運転中の室内機以外の停止中室内機
が運転を開始した場合、あるいは複数運転中の室内機の
何台かが運転を停止した場合、即時室内機それぞれにつ
いて差温算出手段、容量判別手段、オンオフ判別手段、
負荷定数記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運
転周波数を算出し、算出結果に基づいて周波数可変型圧
縮機の運転周波数を制御する圧縮機運転周波数制御手段
を設けたることにより、室内機の運転開始及び停止に応
じて圧縮機の運転周波数を制御することにより必要な能
力を得ることで快適性の向上を図ることができる。
【0015】また、室内機のそれぞれに、希望する室内
温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出す
る室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と
室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との差
温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機の
それぞれの定格容量を判別する容量判別手段及び前記室
内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別するオ
ンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲を
複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ室
内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定め
て記憶する負荷定数記憶手段を設け、運転中の室内機台
数及び定格容量の組合せ毎に各室内機に接続された電動
膨張弁毎の弁初期開度を定めて記憶する弁初期開度記憶
手段を設け、運転中の複数台室内機の前記差温算出手
段、前記容量判別手段、前記オンオフ判別手段、前記負
荷定数記憶手段より所定周期毎に得られるデータを用い
て、負荷定数の値がある値以下及びある値以上変化した
時のみ即時圧縮機運転周波数を算出し、この算出結果に
基づいて前記周波数可変形圧縮機の運転周波数を制御
し、また同時に前記データ及びこの弁初期開度記憶手段
より得られる弁初期開度のデータを用いて運転中の室内
機に接続された各電動膨張弁の弁開度を算出し、この算
出結果に基づいて前記電動膨張弁の弁開度を制御する。
そして、負荷定数の値が上記以外の時は、所定時間周波
数可変形圧縮機の運転周波数と、運転中の室内機に接続
された各電動膨張弁の弁開度を保持した後、前記負荷定
数記憶手段及び、弁初期開度記憶手段より得られるデー
タを用いて圧縮機運転周波数及び、運転中の室内機に接
続された各電動膨張弁の弁開度を算出し、この算出結果
に基づいて前記周波数可変形圧縮機の容量を制御する圧
縮機容量制御手段及び、前記電動膨張弁の弁開度を制御
する弁開度制御手段を設けることにより、室内の負荷に
応じて圧縮機の運転周波数及び、各電動膨張弁の開度を
決定するため、必要な能力を必要な部屋に分配すること
ができ、快適性を向上及び省エネルギーを図ることがで
きる。
【0016】また、運転中の室内機以外の停止中室内機
が運転を開始した場合、あるいは複数運転中の室内機の
何台かが運転を停止した場合、即時室内機それぞれにつ
いて差温算出手段、容量判別手段、オンオフ判別手段、
負荷定数記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運
転周波数を算出しかつ、負荷定数記憶手段より定格容量
及び現在の差温に対応する負荷定数及び負荷定数の所定
値を読み出し、弁初期開度記憶手段より運転中の室内機
台数及び定格容量の組合せに対応する弁初期開度を読み
出し、室内機に接続された各電動膨張弁の弁開度を算出
し、それぞれの算出結果に基づいて周波数可変型圧縮機
の運転周波数及び、各電動膨張弁の弁開度を制御する圧
縮機運転周波数制御手段、弁開度制御手段を設けること
により、室内機の運転開始及び停止に応じて圧縮機の運
転周波数及び、各電動膨張弁の開度を決定するため、必
要な能力を必要な部屋に分配することができ、快適性の
向上を図ることができる。
【0017】また、運転中の室内機以外の停止中室内機
が運転を開始した場合、負荷定数記憶手段より運転を開
始した室内機の定格容量及び現在の差温に対応する負荷
定数を読み出し、負荷定数の値がある値以下の場合所定
時間周波数可変型圧縮機の運転周波数及び、各電動膨張
弁の弁開度を保持した後、そして負荷定数の値がある値
より大きい場合は即時に、室内機それぞれについて差温
算出手段、容量判別手段、オンオフ判別手段、負荷定数
記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運転周波数
を算出しかつ、負荷定数記憶手段より定格容量及び現在
の差温に対応する負荷定数及び負荷定数の所定値を読み
出し、弁初期開度記憶手段より運転中の室内機台数及び
定格容量の組合せに対応する弁初期開度を読み出し、室
内機に接続された各電動膨張弁の弁開度を算出し、それ
ぞれの算出結果に基づいて周波数可変型圧縮機の運転周
波数及び、各電動膨張弁の弁開度を制御する圧縮機運転
周波数制御手段、弁開度制御手段を設けることにより、
室内機の運転開始を始めた負荷に応じて圧縮機の運転周
波数及び、各電動膨張弁の開度を決定するため、必要な
能力を必要な部屋に分配することができ、快適性を向上
及び省エネルギーを図ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参考
に説明する。
【0019】図1は、本発明の多室形空気調和装置の第
1の実施例における冷凍サイクル図である。なお、本実
施例においては1台の室外機1に3台の室内機2a、2
b、2cを接続した場合について説明する。
【0020】同図において、室外機1内にはインバータ
駆動の周波数可変形圧縮機3(以下単に圧縮機と称
す)、室外熱交換器4、冷暖房切換用の四方弁5が設け
られ、また室内機2a、2b、2c内にそれぞれ室内熱
交換器6a、6b、6cが設けられている。そして、こ
の室外機1と室内機2a、2b、2cとは、室外機1内
に設けた液側主管7より分岐した液側分岐管8a、8
b、8c及び室外機1内に設けたガス側主管9より分岐
したガス側分岐管10a、10b、10cとで接続され
ている。液側分岐管8a、8b、8cにはそれぞれステ
ッピングモータを用いて弁開度をパルス制御可能とした
電動膨張弁11a、11b、11cを介装し、また液側
主管7上には冷媒液を貯溜可能なレシーバ12を設け、
このレシーバ12を冷暖房共中間圧に保つために主電動
膨張弁13が設けられている。また、レシーバ12と圧
縮機3への吸入管14とを結ぶバイパス回路15が設け
られ、このバイパス回路15には補助絞り16が設けら
れている。また、各室内機2a、2b、2cには各室内
機が設置されている部屋の室温を検出する室内温度セン
サ17a、17b、17c及び居住者が希望する運転モ
ード(冷房または暖房)と室温と運転、停止を設定でき
る運転設定回路18a、18b、18cが設けられてい
る。また吸入管14には、ここを流れる冷媒の温度を検
出する吸入温度センサ19が設けられ、バイパス回路1
5には吸入管14を流れる冷媒の飽和温度を検出する飽
和温度センサ20が設けられている。
【0021】次に、圧縮機周波数の制御方法について説
明する。図2は圧縮機周波数の制御の流れを示すブロッ
ク図、図3は室内温度Tr と設定温度TS との差温ΔT
の温度ゾーン分割図である。
【0022】まず、室内機2aにおいて、室内温度セン
サ17aの出力を室内温度検出回路21より温度信号と
して差温演算回路22に送出し、また設定判別回路23
にて運転設定回路18aで設定された設定温度及び運転
モードを判別して差温演算回路22に送出してここで差
温ΔT(=Tr −TS )を算出し、図3に示す負荷ナン
バーLn値に変換してこれを差温信号とする。またON
−OFF判別回路24にて、運転設定回路18aで設定
された室内機2aの運転(ON)または停止(OFF)
を判別し、さらに定格容量記憶回路25に室内機2aの
定格容量を記憶しておき、これらの定格容量信号、差温
信号、運転モード信号、ON−OFF判別信号を信号送
出回路26より室外機1の信号受信回路27へ送る。室
内機2b、2cからも同様の信号が信号受信回路27へ
送られる。信号受信回路27で受けた信号は圧縮機周波
数演算回路28へ送出される。ただし、異なった運転モ
ード信号が存在する場合、最初に運転を開始した室内機
の運転モードが優先され、異なった運転モードの室内機
は停止しているとみなしてON−OFF判別信号は常に
OFFを送出する。圧縮機周波数演算回路28にて室内
機2a、2b、2cのそれぞれの定格容量信号、差温信
号、運転モード信号、ON−OFF判別信号より下記
(表1)に示す負荷定数テーブル30から負荷定数を読
みだし、この負荷定数の総和に定数を乗じて圧縮機3の
周波数を決定する。
【0023】
【表1】
【0024】一例として、冷房運転中の室内機2a、2
b、2cの定格容量が2aがA、2bがB、2cがC
で、負荷定数が室内機2aがL6からL4に、2bがL
7からL4に、2cがL5からL5に変化した場合につ
いて説明する。
【0025】負荷定数の変化は(LA6−LA4+LA
7−LA4+LA5−LA5)となり、この値Lnzと
し圧縮機3の周波数Hzは、Aを定数とすると Hz=A×Lnz となり、LnzがTc以上あるいはTb以下の時は即時
にこの演算結果を周波数信号として圧縮機駆動回路(図
示せず)に送出して圧縮機3の周波数の制御を行なう。
また、Lnzの値がTcとTbの間にある場合は、所定
時間安定運転を行った後圧縮機3の周波数の制御を行な
う。
【0026】上記説明は、主に冷房時について行なった
が、暖房時についても同様に制御可能である。
【0027】このように、各部屋の要求能力の総和に応
じて圧縮機周波数を制御するため、必要な能力がすばや
く制御でき、また同時に室外熱交換器と液側分岐管に接
続された電動膨張弁の間に接続された主電動膨張弁によ
り圧縮機吸入冷媒の過熱度を所定値に保つように制御を
行なっている。従って、冷凍サイクルを負荷に応じて最
適に制御できるため、快適性の向上及び省エネルギーを
図ることができる。
【0028】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。なお、第2の実施例における冷凍サイクルは、図
1に示す第1の実施例の場合と同一であるので説明を省
略する。運転中の室内機以外の停止中室内機が運転を開
始した場合、あるいは複数運転中の室内機の何台かが運
転を停止した場合第1の実施例に示した負荷定数に関係
なく、即時にこの演算結果を周波数信号として圧縮機駆
動回路(図示せず)に送出して圧縮機3の周波数の制御
を行なう。
【0029】このように、室内機の運転開始及び停止に
応じて圧縮機の運転周波数を即時制御することにより必
要な能力を得ることで快適性の向上を図ることができ
る。
【0030】次に、本発明の第3の実施例について、図
面を参照しながら説明する。なお、第3の実施例におけ
る冷凍サイクルは、図1に示す第1の実施例の場合と同
一であるので説明を省略する。図4は本発明の第3の実
施例における圧縮機周波数及び電動膨張弁開度の制御の
流れを示すブロック図である。まず、室内機2aにおい
て、室内温度センサ17aの出力を室内温度検出回路2
1より温度信号として差温演算回路22に送出し、また
設定判別回路23にて運転設定回路18aで設定された
設定温度及び運転モードを判別して差温演算回路22に
送出してここで差温ΔT(=Tr −TS )を算出し、図
3に示す負荷ナンバーLn値に変換してこれを差温信号
とする。またON−OFF判別回路24にて、運転設定
回路18aで設定された室内機2aの運転(ON)また
は停止(OFF)を判別し、さらに定格容量記憶回路2
5に室内機2aの定格容量を記憶しておき、これらの定
格容量信号、差温信号、運転モード信号、ON−OFF
判別信号を信号送出回路26より室外機1の信号受信回
路27へ送る。室内機2b、2cからも同様の信号が信
号受信回路27へ送られる。信号受信回路27で受けた
信号は圧縮機周波数演算回路28と膨張弁開度演算回路
29へ送出される。ただし、異なった運転モード信号が
存在する場合、最初に運転を開始した室内機の運転モー
ドが優先され、異なった運転モードの室内機は停止して
いるとみなしてON−OFF判別信号は常にOFFを送
出する。圧縮機周波数演算回路28にて室内機2a、2
b、2cのそれぞれの定格容量信号、差温信号、運転モ
ード信号、ON−OFF判別信号より負荷定数テーブル
30から負荷定数を読みだし、この負荷定数の総和に定
数を乗じて圧縮機3の周波数を決定する。
【0031】膨張弁開度演算回路29において、室内機
2a、2b、2cのそれぞれの定格容量信号、差温信
号、運転モード信号、ON−OFF判別信号より負荷定
数テーブル30から負荷定数を選び、さらに室内機2
a、2b、2cのそれぞれの定格容量より(表2)に示
す定格容量毎の弁初期開度テーブル31から読みだす。
なお、弁初期開度は、異なった定格容量の室内機の組合
せでも、各室内機が所定の能力制御ができるように決定
する。
【0032】
【表2】
【0033】一例として、冷房運転中の室内機2a、2
b、2cの定格容量が2aがA、2bがB、2cがC
で、容量定数はそれぞれPA1、PB1、PC1であ
る。負荷定数が室内機2aがL6からL4に、2bがL
7からL4に、2cがL5からL5に変化した場合につ
いて説明する。
【0034】電動膨張弁11a、11b、11cの弁開
度はそれぞれの負荷定数をある負荷定数で割ったものに
容量定数を乗じたものである。すなわち電動膨張弁11
aの弁開度はL4/L6×PA1の値で、11bはL4
/L6×PB1、11cはL5/L6×PC1となり、
この演算結果を膨張弁開度信号として膨張弁駆動回路
(図示せず)に送出する。また、吸入温度センサ19の
出力を吸入温度検出回路32より温度信号として過熱度
演算回路33に送出し、飽和温度センサ20の出力を飽
和温度検出回路34より温度信号として過熱度演算回路
33に送出し、ここで過熱度SH(=吸入温度−飽和温
度)を算出して膨張弁開度演算回路29に送出する。膨
張弁開度演算回路29では、送られてきた過熱度SHに
応じて、図5に示すように弁開度変更パルス数を算出
し、主電動膨張弁13の駆動回路(図示せず)に送出し
制御する。
【0035】第1の実施例に示した各室内機のLn値の
変化の総和Lnzが、LnzがTc以上あるいはTb以
下の時は即時にこの演算結果を周波数信号として圧縮機
駆動回路(図示せず)に送出しかつ、膨張弁開度信号と
して膨張弁駆動回路(図示せず)送出して圧縮機3の周
波数と電動膨張弁の制御とを行なう。また、Lnzの値
がTcとTbの間にある場合は、所定時間安定運転を行
った後、圧縮機3の周波数と電動膨張弁の制御を行な
う。
【0036】このように、各部屋の要求能力に応じて圧
縮機の運転周波数を制御し、かつ各部屋の負荷に応じて
電動膨張弁の開度を決定するため、必要な能力を必要な
部屋に分配することができる。従って、冷凍サイクルを
すばやく最適に制御しながら快適性の向上及び省エネル
ギーを図ることができる。
【0037】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。なお、第4の実施例における冷凍サイクルは、図
1に示す第3の実施例の場合と同一であるので説明を省
略する。運転中の室内機以外の停止中室内機が運転を開
始した場合、あるいは複数運転中の室内機の何台かが運
転を停止した場合第3の実施例に示した負荷定数に関係
なく、即時にこの演算結果を周波数信号として圧縮機駆
動回路(図示せず)に送出しかつ、膨張弁開度信号とし
て膨張弁駆動回路(図示せず)送出して圧縮機3との周
波数と電動膨張弁の制御を行なう。
【0038】このように、室内機の運転開始及び停止に
応じて圧縮機の運転周波数および、電動膨張弁を即時制
御することにより必要な能力を必要な部屋に分配するこ
とができるので快適性の向上を図ることができる。
【0039】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。なお、第5の実施例における冷凍サイクルは、図
1に示す第3の実施例の場合と同一であるので説明を省
略する。運転中の室内機以外の停止中室内機が運転を開
始した場合、第1の実施例に示した、各室内機のLn値
の変化の総和Lnzが、LnzがTc以上あるいはTb
以下の時に即時に演算結果を周波数信号として圧縮機駆
動回路(図示せず)に送出しかつ、膨張弁開度信号とし
て膨張弁駆動回路(図示せず)送出して圧縮機3との周
波数と電動膨張弁の制御を行ない、Lnzの値がTcと
Tbの間にある場合は、所定時間安定運転を行った後、
演算結果を周波数信号として圧縮機駆動回路(図示せ
ず)に送出しかつ、膨張弁開度信号として膨張弁駆動回
路(図示せず)送出して圧縮機3との周波数と電動膨張
弁の制御を行なう。
【0040】このように、各部屋の要求能力に応じて圧
縮機の運転周波数を時間に応じて制御し、かつ各部屋の
負荷に応じて電動膨張弁の開度を決定するため、必要な
能力を必要な部屋に分配することができる。従って、冷
凍サイクルをすばやく最適に制御しながら快適性の向上
及び省エネルギーを図ることができる。
【0041】
【発明の効果】上記実施例より明かなように本発明の多
室形空気調和装置は、室内機のそれぞれに、希望する室
内温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出
する室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段
と室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との
差温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機
のそれぞれの定格容量を判別する容量判別手段及び前記
室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別する
オンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲
を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ
室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定
めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、運転中の複数台
室内機の前記差温算出手段、前記容量判別手段、前記オ
ンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手段より所定周期毎
に得られるデータを用いて、負荷定数の値がある値以下
及びある値以上変化した時のみ即時圧縮機運転周波数を
算出し、この算出結果に基づいて前記周波数可変形圧縮
機の運転周波数を制御し、それ以外の場合は所定時間周
波数可変形圧縮機の運転周波数を保持した後、前記負荷
定数記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運転周
波数を算出し、算出結果に基づいて前記周波数可変型圧
縮機の運転周波数を制御する圧縮機運転周波数制御手段
を設けることにより、室内の負荷に応じて圧縮機の運転
周波数を制御することにより必要な能力を得ることがで
き、快適性を向上及び省エネルギーを図ることができ
る。
【0042】また、運転中の室内機以外の停止中室内機
が運転を開始した場合、あるいは複数運転中の室内機の
何台かが運転を停止した場合、即時室内機それぞれにつ
いて差温算出手段、容量判別手段、オンオフ判別手段、
負荷定数記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運
転周波数を算出し、算出結果に基づいて周波数可変型圧
縮機の運転周波数を制御する圧縮機運転周波数制御手段
を設けたることにより、室内機の運転開始及び停止に応
じて圧縮機の運転周波数を即時制御することにより室内
機の運転状態に応じて必要な能力を得ることで快適性の
向上を図ることができる。
【0043】また、室内機のそれぞれに、希望する室内
温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出す
る室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と
室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との差
温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機の
それぞれの定格容量を判別する容量判別手段及び前記室
内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別するオ
ンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲を
複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ室
内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定め
て記憶する負荷定数記憶手段を設け、運転中の室内機台
数及び定格容量の組合せ毎に各室内機に接続された電動
膨張弁毎の弁初期開度を定めて記憶する弁初期開度記憶
手段を設け、運転中の複数台室内機の前記差温算出手
段、前記容量判別手段、前記オンオフ判別手段、前記負
荷定数記憶手段より所定周期毎に得られるデータを用い
て、負荷定数の値がある値以下及びある値以上変化した
時のみ即時圧縮機運転周波数を算出し、この算出結果に
基づいて前記周波数可変形圧縮機の運転周波数を制御
し、また同時に前記データ及びこの弁初期開度記憶手段
より得られる弁初期開度のデータを用いて運転中の室内
機に接続された各電動膨張弁の弁開度を算出し、この算
出結果に基づいて前記電動膨張弁の弁開度を制御する。
そして、負荷定数の値が上記以外の時は、所定時間周波
数可変形圧縮機の運転周波数と、運転中の室内機に接続
された各電動膨張弁の弁開度を保持した後、前記負荷定
数記憶手段及び、弁初期開度記憶手段より得られるデー
タを用いて圧縮機運転周波数及び、運転中の室内機に接
続された各電動膨張弁の弁開度を算出し、この算出結果
に基づいて前記周波数可変形圧縮機の容量を制御する圧
縮機容量制御手段及び、前記電動膨張弁の弁開度を制御
する弁開度制御手段を設けることにより、各部屋の要求
能力に応じて圧縮機の運転周波数を制御し、各部屋の負
荷に応じて各電動膨張弁の開度を決定するため、必要な
能力を必要な部屋にきめ細かい分配することができ、快
適性を向上及び省エネルギーを図ることができる。
【0044】また、運転中の室内機以外の停止中室内機
が運転を開始した場合、あるいは複数運転中の室内機の
何台かが運転を停止した場合、即時室内機それぞれにつ
いて差温算出手段、容量判別手段、オンオフ判別手段、
負荷定数記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運
転周波数を算出しかつ、負荷定数記憶手段より定格容量
及び現在の差温に対応する負荷定数及び負荷定数の所定
値を読み出し、弁初期開度記憶手段より運転中の室内機
台数及び定格容量の組合せに対応する弁初期開度を読み
出し、室内機に接続された各電動膨張弁の弁開度を算出
し、それぞれの算出結果に基づいて周波数可変型圧縮機
の運転周波数及び、各電動膨張弁の弁開度を制御する圧
縮機運転周波数制御手段、弁開度制御手段を設けること
により、室内機の運転開始及び停止に応じて圧縮機の運
転周波数及び、各電動膨張弁の開度を決定するため、必
要な能力を必要な部屋に分配することができ、快適性の
向上を図ることができる。
【0045】また、運転中の室内機以外の停止中室内機
が運転を開始した場合、負荷定数記憶手段より運転を開
始した室内機の定格容量及び現在の差温に対応する負荷
定数を読み出し、負荷定数の値がある値以下の場合所定
時間周波数可変型圧縮機の運転周波数及び、各電動膨張
弁の弁開度を保持した後に、そして負荷定数の値がある
値より大きい場合は即時に、室内機それぞれについて差
温算出手段、容量判別手段、オンオフ判別手段、負荷定
数記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運転周波
数を算出しかつ、負荷定数記憶手段より定格容量及び現
在の差温に対応する負荷定数及び負荷定数の所定値を読
み出し、弁初期開度記憶手段より運転中の室内機台数及
び定格容量の組合せに対応する弁初期開度を読み出し、
室内機に接続された各電動膨張弁の弁開度を算出し、そ
れぞれの算出結果に基づいて周波数可変型圧縮機の運転
周波数及び、各電動膨張弁の弁開度を制御する圧縮機運
転周波数制御手段、弁開度制御手段を設けることによ
り、室内機の運転開始を始めた負荷に応じて圧縮機の運
転周波数及び、各電動膨張弁の開度を決定するため、運
転室内機が増えても冷凍サイクルを最適に保ちながら必
要な能力を必要な部屋に分配することができ、快適性を
向上及び省エネルギーを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多室形空気調和装置の第1〜5の実施
例における冷凍サイクル図
【図2】本発明の多室形空気調和装置の第1〜2の実施
例における圧縮機周波数の制御ブロック図
【図3】差温ΔTの温度ゾーン分割図
【図4】本発明の多室形空気調和装置の第3〜5実施例
における圧縮機周波数及び電動膨張弁開度の制御ブロッ
ク図
【図5】過熱度SHと主電動膨張弁の開度変更量との関
係図
【図6】従来の多室形空気調和装置の冷凍サイクル図
【符号の説明】
1 室外機 2a 室内機 2b 室内機 2c 室内機 3 周波数可変形圧縮機 4 室外熱交換器 5 四方弁 6a 室内熱交換器 6b 室内熱交換器 6c 室内熱交換器 7 液側主管 8a 液側分岐管 8b 液側分岐管 8c 液側分岐管 9 ガス側主管 10a ガス側分岐管 10b ガス側分岐管 10c ガス側分岐管 11a 電動膨張弁 11b 電動膨張弁 11c 電動膨張弁 12 レシーバ 13 主電動膨張弁 14 吸入管 15 バイパス回路 16 補助絞り 17a 室内温度センサ 17b 室内温度センサ 17c 室内温度センサ 18a 運転設定回路 18b 運転設定回路 18c 運転設定回路 19 吸入温度センサ 20 飽和温度センサ 21 室内温度検出回路 22 差温演算回路 23 設定判別回路 24 ON−OFF判別回路 25 定格容量記憶回路 26 信号送出回路 27 信号受信回路 28 圧縮機周波数演算回路 29 膨張弁開度演算回路 30 負荷定数テーブル 31 弁初期開度テーブル 32 吸入温度検出回路 33 過熱度演算回路 34 飽和温度検出回路 50 室外機 51 室内機 52 圧縮機 53 室外熱交換器 54 四方弁 55 電動膨張弁 57 室内温度センサ 58 運転設定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−160259(JP,A) 特開 平4−161764(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 102 F25B 13/00 104

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周波数可変形圧縮機、四方弁、室外熱交換
    器、電気的に弁制御可能とした主電動膨張弁を有する1
    台の室外機と、室内熱交換器を有する複数台の室内機と
    を、前記室外機に設けて主に冷媒液が流れる液側主管を
    分岐した液側分岐管及び前記室外機に設けて主に冷媒ガ
    スが流れるガス側主管を分岐したガス側分岐管を介して
    接続し、前記液側分岐管のそれぞれに電気的に弁開度を
    制御可能とした電動膨張弁を介装して冷凍サイクルを構
    成し、前記室内機のそれぞれに、希望する室内温度を設
    定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出する室内温
    度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と室内温度
    検出手段とから設定室内温度と室内温度との差温を算出
    する差温算出手段を設け、さらに前記室内機のそれぞれ
    の定格容量を判別する容量判別手段及び前記室内機のそ
    れぞれについて運転中か停止中かを判別するオンオフ判
    別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲を複数個の
    温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ室内機の定
    格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定めて記憶す
    る負荷定数記憶手段を設け、運転中の複数台室内機の前
    記差温算出手段、前記容量判別手段、前記オンオフ判別
    手段、前記負荷定数記憶手段より所定周期毎に得られる
    データを用いて、負荷定数の値がある値以下及びある値
    以上変化した時のみ即時圧縮機運転周波数を算出し、こ
    の算出結果に基づいて前記周波数可変形圧縮機の運転周
    波数を制御し、それ以外の場合は所定時間周波数可変形
    圧縮機の運転周波数を保持した後、前記負荷定数記憶手
    段より得られるデータを用いて圧縮機運転周波数を算出
    し、算出結果に基づいて前記周波数可変型圧縮機の運転
    周波数を制御する圧縮機運転周波数制御手段を設けた多
    室形空気調和装置。
  2. 【請求項2】運転中の室内機以外の停止中室内機が運転
    を開始した場合、あるいは複数運転中の室内機の何台か
    が運転を停止した場合、即時室内機それぞれについて差
    温算出手段、容量判別手段、オンオフ判別手段、負荷定
    数記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運転周波
    数を算出し、算出結果に基づいて周波数可変型圧縮機の
    運転周波数を制御する圧縮機運転周波数制御手段を設け
    た請求項1記載の多室形空気調和装置。
  3. 【請求項3】周波数可変形圧縮機、四方弁、室外熱交換
    器、電気的に弁制御可能とした主電動膨張弁を有する1
    台の室外機と、室内熱交換器を有する複数台の室内機と
    を、前記室外機に設けて主に冷媒液が流れる液側主管を
    分岐した液側分岐管及び前記室外機に設けて主に冷媒ガ
    スが流れるガス側主管を分岐したガス側分岐管を介して
    接続し、前記液側分岐管のそれぞれに電気的に弁開度を
    制御可能とした電動膨張弁を介装して冷凍サイクルを構
    成し、前記室内機のそれぞれに、希望する室内温度を設
    定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出する室内温
    度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と室内温度
    検出手段とから設定室内温度と室内温度との差温を算出
    する差温算出手段を設け、さらに前記室内機のそれぞれ
    の定格容量を判別する容量判別手段及び前記室内機のそ
    れぞれについて運転中か停止中かを判別するオンオフ判
    別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲を複数個の
    温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ室内機の定
    格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定めて記憶す
    る負荷定数記憶手段を設け、運転中の室内機台数及び定
    格容量の組合せ毎に各室内機に接続された電動膨張弁毎
    の弁初期開度を定めて記憶する弁初期開度記憶手段を設
    け、運転中の複数台室内機の前記差温算出手段、前記容
    量判別手段、前記オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶
    手段より所定周期毎に得られるデータを用いて、負荷定
    数の値がある値以下及びある値以上変化した時のみ即時
    圧縮機運転周波数を算出し、この算出結果に基づいて前
    記周波数可変形圧縮機の運転周波数を制御し、また同時
    に前記データ及びこの弁初期開度記憶手段より得られる
    弁初期開度のデータを用いて運転中の室内機に接続され
    た各電動膨張弁の弁開度を算出し、この算出結果に基づ
    いて前記電動膨張弁の弁開度を制御する。そして、負荷
    定数の値が上記以外の時は、所定時間周波数可変形圧縮
    機の運転周波数と、運転中の室内機に接続された各電動
    膨張弁の弁開度を保持した後、前記負荷定数記憶手段及
    び、弁初期開度記憶手段より得られるデータを用いて圧
    縮機運転周波数及び、運転中の室内機に接続された各電
    動膨張弁の弁開度を算出し、この算出結果に基づいて前
    記周波数可変形圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制御
    手段及び、前記電動膨張弁の弁開度を制御する弁開度制
    御手段を設けた多室形空気調和装置。
  4. 【請求項4】運転中の室内機以外の停止中室内機が運転
    を開始した場合、あるいは複数運転中の室内機の何台か
    が運転を停止した場合、即時室内機それぞれについて差
    温算出手段、容量判別手段、オンオフ判別手段、負荷定
    数記憶手段より得られるデータを用いて圧縮機運転周波
    数を算出しかつ、負荷定数記憶手段より定格容量及び現
    在の差温に対応する負荷定数及び負荷定数の所定値を読
    み出し、弁初期開度記憶手段より運転中の室内機台数及
    び定格容量の組合せに対応する弁初期開度を読み出し、
    室内機に接続された各電動膨張弁の弁開度を算出し、そ
    れぞれの算出結果に基づいて周波数可変型圧縮機の運転
    周波数及び、各電動膨張弁の弁開度を制御する圧縮機運
    転周波数制御手段、弁開度制御手段を設けた請求項3記
    載の多室形空気調和装置。
  5. 【請求項5】運転中の室内機以外の停止中室内機が運転
    を開始した場合、負荷定数記憶手段より運転を開始した
    室内機の定格容量及び現在の差温に対応する負荷定数を
    読み出し、負荷定数の値がある値以下の場合所定時間周
    波数可変型圧縮機の運転周波数及び、各電動膨張弁の弁
    開度を保持した後に、そして負荷定数の値がある値より
    大きい場合は即時に、室内機それぞれについて差温算出
    手段、容量判別手段、オンオフ判別手段、負荷定数記憶
    手段より得られるデータを用いて圧縮機運転周波数を算
    出しかつ、負荷定数記憶手段より定格容量及び現在の差
    温に対応する負荷定数及び負荷定数の所定値を読み出
    し、弁初期開度記憶手段より運転中の室内機台数及び定
    格容量の組合せに対応する弁初期開度を読み出し、室内
    機に接続された各電動膨張弁の弁開度を算出し、それぞ
    れの算出結果に基づいて周波数可変型圧縮機の運転周波
    数及び、各電動膨張弁の弁開度を制御する圧縮機運転周
    波数制御手段、弁開度制御手段を設けた請求項3記載の
    多室形空気調和装置。
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