JP2914783B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2914783B2
JP2914783B2 JP3134195A JP13419591A JP2914783B2 JP 2914783 B2 JP2914783 B2 JP 2914783B2 JP 3134195 A JP3134195 A JP 3134195A JP 13419591 A JP13419591 A JP 13419591A JP 2914783 B2 JP2914783 B2 JP 2914783B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、室外ユニットおよび
複数の室内ユニットからなるマルチタイプの空気調和機
に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機には、能力可変圧縮機,室外
熱交換器を有する室外ユニット、およびそれぞれが室内
熱交換器を有する複数の室内ユニットからなるマルチタ
イプがある。一例を図7に示す。図7において、Aは室
外ユニット、B1 ,B2 は室内ユニットで、これらユニ
ット上に次の冷凍サイクルが構成されている。
【0003】圧縮機1の吐出口に四方弁2を介して室外
熱交換器3が接続され、その室外熱交換器3に液側主管
Wが接続されている。この液側主管Wは液側支管W1
2に分岐されており、その液側支管W1 ,W2 は室内
熱交換器12,22に接続される。そして、液側支管W
1 ,W2 に減圧手段であるところの電子膨張弁(PM
V;パルスモータバルブ)11,21が設けられてい
る。室内熱交換器12,22にガス側支管G1 ,G2
接続され、そのガス側支管G1 ,G2 に二方弁13,2
3が設けられている。
【0004】ガス側支管G1 ,G2 はガス側主管Gに集
結されており、そのガス側主管Gは上記四方弁2および
アキュ―ムレ―タ4を介して圧縮機1の吸込口に接続さ
れている。室外熱交換器3の近傍に室外ファン7が設け
られ、室内熱交換器12,22のそれぞれ近傍に室内フ
ァン16,26が設けられている。
【0005】すなわち、運転中は圧縮機1の運転周波数
Fが室内ユニットB1 ,B2 の要求能力の総和に応じて
制御される。そして、冷房運転であれば、室内熱交換器
12,22の冷媒過熱度がそれぞれ一定値となるよう電
子膨張弁11,21の開度が制御される。暖房運転であ
れば、室外熱交換器3の過熱度が一定値となるよう電子
膨張弁11,21の開度の総和を決定し、室内熱交換器
12,22の冷媒過冷却度がそれぞれ一定値となるよう
電子膨張弁11,21の開度を振分けるよう制御され
る。二方弁13,23については室内ユニットB1 ,B
2 の運転要求に応じて開閉される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような空気調和機
では、室内熱交換器3における冷媒過熱度と室内熱交換
器12,22における冷媒過冷却度または冷媒過熱度を
それぞれ最適な状態に設定することが可能であるが、冷
房時は低圧側、暖房時は高圧側の圧力を室内ユニットご
とに変化させることができない。これは、各室内ユニッ
トにおける熱交換器温度に差を持たせることができない
ことにつながり、能力分配の可変幅を小さくしてしま
う。つまり、圧縮機1の能力を各室内ユニットの要求能
力の比に対応する最適な状態に分配することが困難であ
る。
【0007】たとえば、暖房運転での室内温度Taの変
化、運転周波数Fの変化、二方弁13,23の動作、室
内熱交換器12,22の温度(凝縮器温度)Tc1 ,T
2 の変化の例を図8に示している。
【0008】すなわち、要求能力の変動回数が増えると
ともに、一方の室内ユニットたとえばB2 の運転が頻繁
にオン,オフを繰り返すようになり、室内熱交換器1
2,22の温度(凝縮器温度)が共に大きく変化する。
この影響で、室内ユニットB1 ,B2 が設置されている
部屋の室内温度Ta1 ,Ta2 が相反する動きで大きく
変動し、快適性の悪化を招いてしまう。しかも、運転周
波数Fの変動が増大し、電力の無駄な消費を生じてしま
う。
【0009】この発明は上記の事情を考慮したもので、
請求項1および請求項2の空気調和機のいずれも、室内
温度の変動を小さく抑えて快適性の向上が図れ、しかも
運転周波数の変動を小さく抑えて電力消費の低減が図れ
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の空気調和機
は、室外熱交換器と各室内熱交換器との間のそれぞれ液
側管に設けた第1電子膨張弁と、各室内熱交換器と四方
弁との間のそれぞれガス側管に設けた第2電子膨張弁
と、圧縮機の運転周波数を各室内ユニットの要求能力の
総和に応じて制御する手段と、前記室外熱交換器の冷媒
過熱度を検知する手段と、各室内熱交換器の冷媒過熱度
または冷媒過冷却度を検知する手段と、これら検知結果
が一定値となるよう各第1電子膨張弁の開度を制御する
手段と、各室内ユニットの要求能力の比を求める手段
と、要求能力の大きい側の室内ユニットに対応する第2
電子膨張弁を全開する手段と、要求能力の大きい側の室
内ユニットにおける熱交換器温度を検知する手段と、要
求能力の大きい側の室内ユニットが発生する能力を上記
熱交換器温度を基に求める手段と、要求能力の小さい側
の室内ユニットが必要とする能力を上記要求能力比およ
び上記発生能力から求める手段と、要求能力の小さい側
の室内ユニットにおける室内熱交換器の目標温度を上記
必要能力から求める手段と、要求能力の小さい側の室内
ユニットにおける熱交換器温度を検知する手段と、この
熱交換器温度が上記目標温度となるよう要求能力の小さ
い側の室内ユニットに対応する第2電子膨張弁の開度を
制御する手段とを備える。
【0011】
【0012】
【作用】請求項1の空気調和機では、圧縮機の運転周波
数を各室内ユニットの要求能力の総和に応じて制御する
とともに、室外熱交換器の冷媒過熱度と各室内熱交換器
の冷媒過熱度または冷媒過冷却度が一定値となるよう各
第1電子膨張弁の開度を制御する。そして、要求能力の
大きい側の室内ユニットに対応する第2電子膨張弁を全
開する。同時に、要求能力の大きい側の室内ユニットが
発生する能力を該室内ユニットにおける熱交換器温度か
ら求め、その発生能力と各室内ユニットの要求能力比と
から要求能力の小さい側の室内ユニットの必要能力を求
める。そして、要求能力の小さい側の室内ユニットにお
ける室内熱交換器の目標温度を上記必要能力から求め、
その目標温度に室内熱交換器の温度が一致するよう、要
求能力の小さい側の室内ユニットに対応する第2電子膨
張弁の開度を制御する。
【0013】
【0014】
【実施例】以下、この発明の第1実施例について図面を
参照して説明する。この第1実施例は請求項1の空気調
和機に相当する。なお、図面において図7と同一部分に
は同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0015】図1に示すように、ガス側支管G1 ,G2
において、従来の二方弁に代えて第2電子膨張弁(PM
V;パルスモータバルブ)17,27を設ける。なお、
電子膨張弁11,21を第1電子膨張弁と称する。
【0016】液側主管Wに除霜用のバイパス5の一端を
接続し、そのバイパス5の他端を圧縮機1の吐出口と四
方弁2との間の管に接続する。そして、バイパス5に二
方弁6を設ける。
【0017】液側主管Wから分岐した直後の液側支管W
1 にバイパス14の一端を接続し、そのバイパス14の
他端を室内熱交換器12と電子膨張弁17との間のガス
側支管G1 に接続する。そして、このバイパス14にキ
ャピラリチューブ15を設ける。
【0018】液側主管Wから分岐した直後の液側支管W
2 にバイパス24の一端を接続し、そのバイパス24の
他端を室内熱交換器22と電子膨張弁27との間のガス
側支管G2 に接続する。そして、このバイパス24にキ
ャピラリチューブ25を設ける。室内熱交換器12,2
2に熱交換器温度センサ31,32を取付ける。バイパ
ス14の他端側に、室内ユニットB1 の冷房時の低圧圧
力に相当する冷媒飽和温度を検知する冷媒温度センサ3
3を取付ける。バイパス24の他端側に、室内ユニット
2 の冷房時の低圧圧力に相当する冷媒飽和温度を検知
する冷媒温度センサ34を取付ける。ガス側支管G1
おいて、バイパス14の接続部よりも室内熱交換器12
側に冷媒温度センサ35を取付ける。ガス側支管G2
おいて、バイパス24の接続部よりも室内熱交換器22
側に冷媒温度センサ36を取付ける。液側支管W1 にお
いて、電子膨張弁11よりも室内熱交換器12側に冷媒
温度センサ37を取付ける。液側支管W2 において、電
子膨張弁21よりも室内熱交換器22側に冷媒温度セン
サ38を取付ける。室外熱交換器3に熱交換器温度セン
サ39Aを取付ける。室外熱交換器3と四方弁2との間
の冷媒配管に冷媒温度センサ39Bを取付ける。制御回
路を図2に示す。40は商用交流電源で、その電源40
に室外ユニットAの室外制御部50を接続する。室外制
御部50は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路
からなり、室外ユニットAの全般にわたる制御を行なう
ものである。
【0019】この室外制御部50に、電子膨張弁11,
17,21,27、二方弁6、四方弁2、室外ファンモ
ータ7M、冷媒温度センサ33,34,35,36,3
7,38、およびインバータ回路51を接続する。
【0020】インバータ回路51は、電源40の交流電
圧を整流し、それを室外制御部50の指令に応じた所定
周波数(およびレベル)の電圧に変換し、出力するもの
である。この出力を圧縮機モータ1Mへ駆動電力として
供給する。室内ユニットB1 ,B2 はそれぞれ室内制御
部60を備える。室内制御部60は、マイクロコンピュ
ータおよびその周辺回路からなり、室内ユニットB1
2 のそれぞれ全般にわたる制御を行なうものである。
【0021】この室内制御部60に、室内温度センサ6
1、熱交換器温度センサ31(および32)、リモコン
式の運転操作器(以下、リモコンと略称する)62、お
よび室内ファンモータ16M(および26M)を接続す
る。そして、室内制御部60,60をそれぞれ電源ライ
ンACLおよびシリアル信号ラインSLにて室外制御部
50に接続する。室内制御部60,60は、次の機能手
段を備える。 (1)リモコン62の操作による運転モード指令や設定
室内温度データを電源電圧同期のシリアル信号にて室外
制御部50に送る手段。
【0022】(2)室内温度センサ61の検知温度とリ
モコン62の設定室内温度との差(つまり空調負荷)を
検出し、それを要求能力(周波数値)として且つ電源電
圧同期のシリアル信号にて室外制御部50に送る手段。
【0023】(3)熱交換器温度センサ31,32の検
知温度データ、室内ファンの風量比および室内温度セン
サ61の検知温度Taを電源電圧同期のシリアル信号に
て室外制御部50に送る手段。 室外制御部50は、次の機能手段を備える。
【0024】(1)室内ユニットB1 ,B2 からの冷房
運転モード指令に基づき、圧縮機1から吐出される冷媒
を四方弁2、室外熱交換器3、電子膨張弁11,21、
室内熱交換器12,22、電子膨張弁17,27、四方
弁2、アキュ―ムレ―タ4に通して流し、冷房運転を実
行する手段。
【0025】(2)室内ユニットB1 ,B2 からの暖房
運転モード指令に基づき、圧縮機1から吐出される冷媒
を四方弁2、電子膨張弁17,27、室内熱交換器1
2,22、電子膨張弁11,21、室外熱交換器3、四
方弁2、アキュ―ムレ―タ4に通して流し、暖房運転を
実行する手段。 (3)運転時、圧縮機1の運転周波数F(=インバータ
回路51の出力周波数)を室内ユニットB1 ,B2 の要
求能力の総和に応じて制御する手段。
【0026】(4)冷房運転時、室内熱交換器12,2
2での冷媒過熱度(=冷媒温度センサ33,34の検知
温度と冷媒温度センサ35,36の検知温度との差)を
検知する手段。 (5)冷房運転時、検知される各冷媒過熱度が一定値と
なるよう電子膨張弁11,21の開度を制御する手段。
【0027】(6)暖房運転時、室内熱交換器12,2
2での冷媒過冷却度(=熱交換器温度センサ31,32
の検知温度と冷媒温度センサ37,37の検知温度との
差)を検知する手段。 (7)暖房運転時、室内熱交換器3での冷媒過熱度(冷
媒温度センサ39Aの検知温度と冷媒温度センサ39B
の検知温度との差)を検知する手段。
【0028】(8)暖房運転時、検知される冷媒過熱度
が一定値となるよう電子膨張弁11,21の開度の総和
を決定し、室内熱交換器12,22の冷媒過冷却度がそ
れぞれ一定値となるよう電子膨張弁11,21の開度を
振分けるよう制御する手段。 (9)暖房運転時、定期的に二方弁6を開放する手段。
なお、この手段の目的は、高温冷媒の注入による室外熱
交換器3の除霜である。 (10)室内ユニットB1 ,B2 の要求能力の比を求める
手段。 (11)要求能力の大きい側の室内ユニット(B1 または
2 )に対応する第2電子膨張弁(17または27)を
全開する手段。 (12)要求能力の大きい側の室内ユニットが発生する能
力を該室内ユニットにおける熱交換器温度を基に求める
手段。 (13)要求能力の小さい側の室内ユニットが必要とする
能力を上記求めた要求能力比および発生能力から求める
手段。 (14)要求能力の小さい側の室内ユニットにおける室内
熱交換器の目標温度を上記求めた必要能力から求める手
段。
【0029】(15)要求能力の小さい側の室内ユニット
における熱交換器温度が上記求めた目標温度となるよう
該室内ユニットに対応する第2電子膨張弁の開度を制御
する手段。 つぎに、上記の構成において作用を説明する。まず、室
内ユニットB1 ,B2 のそれぞれリモコン62で冷房運
転モードおよび所望の室内温度が設定され、かつ運転開
始操作がなされたとする。
【0030】この場合、圧縮機1を起動し、圧縮機1か
ら吐出される冷媒を図1の実線矢印のように四方弁2、
室外熱交換器3、電子膨張弁11,21、室内熱交換器
12,22、電子膨張弁17,27、四方弁2、アキュ
―ムレ―タ4に通して流し、室内ユニットB1 ,B2
冷房運転を開始する。
【0031】そして、圧縮機1の運転周波数F(=イン
バータ回路51の出力周波数)を室内ユニットB1 ,B
2 の要求能力(設定室内温度と室内温度センサ61の検
知温度との差に対応)の総和に応じて制御する。
【0032】同時に、冷媒温度センサ33,34の検知
温度(=冷媒飽和温度)と冷媒温度センサ35,36の
検知温度との差を室内熱交換器12,21での冷媒過熱
度として検知し、その検知冷媒過熱度が一定値となるよ
う電子膨張弁11,21の開度を制御する。次に、室内
ユニットB1 ,B2 のそれぞれリモコン62で暖房運転
モードおよび所望の室内温度が設定され、かつ運転開始
操作がなされたとする。
【0033】この場合、圧縮機1を起動し、圧縮機1か
ら吐出される冷媒を図1の破線矢印のように四方弁2、
電子膨張弁17,27、室内熱交換器12,22、電子
膨張弁11,21、室外熱交換器3、四方弁2、アキュ
―ムレ―タ4に通して流し、室内ユニットB1 ,B2
暖房運転を開始する。そして、圧縮機1の運転周波数F
を室内ユニットB1 ,B2 の要求能力の総和に応じて制
御する。
【0034】同時に、室外熱交換器3の検知温度(=蒸
発器温度)と冷媒温度センサ39Bの検知温度との差を
室外熱交換器3での冷媒過熱度として検知し、さらに熱
交換器温度センサ31,32の検知温度(=凝縮器温
度)と冷媒温度センサ37,38の検知温度との差を室
内熱交換器12,22の冷媒過冷却度として検知し、冷
媒過熱度が一定値となるよう電子膨張弁11,21の開
度の総和を決定し、それぞれの冷媒過冷却度が一定値と
なるよう電子膨張弁11,21の開度を振分けるよう制
御する。そして、冷房および暖房運転時、図3に示す制
御を実行する。
【0035】室内ユニットB1 ,B2 の要求能力(周波
数値)の比を求め、要求能力の大きい側の室内ユニット
(B1 またはB2 )に対応する第2電子膨張弁(17ま
たは27)を全開する。
【0036】たとえば、室内ユニットB1 の要求能力が
100Hz、室内ユニットB2 の要求能力が50Hzの
場合、要求能力比は2:1であり、電子膨張弁17を全
開する(駆動パルス250発相当)。以下、室内ユニッ
トB1 の要求能力が大きいと仮定して説明を続ける。
【0037】室内ユニットB1 が発生する能力P1 を、
熱交換器温度センサ31の検知温度Tc1 を基に、かつ
それに室内ファン16の風量比および室内温度センサ6
1の検知温度Taを加味し、下式の演算により求める。 P1 =風量比×(Tc1 −Ta)
【0038】室内ファン16の風量比は、室内ファンモ
ータ16Mの速度タップに対応して予め内部メモリに記
憶されている数値であり、高速度タップHでは風量比
“4”、中速度タップMでは風量比“3”、低速度タッ
プLでは風量比“2”が選択される。したがって、風量
比が“4”、熱交換器温度Tc1 が50度、室内温度T
aが20度であるとすれば、P1 =4×(50−20)
=120となる。さらに、要求能力の小さい室内ユニッ
トB2 に関し、要求能力比(=2:1)と発生能力P1
とから、次のように必要能力P2 ´を求める。 P2 ´=P1 ×1/2=60 ここで、室内ユニットB2 の発生能力P2 については、
風量比が“3”、室内温度Taが25度の場合、次のよ
うに求めることができる。 P2 =3×(Tc2 −25) そして、この条件を基に、目標熱交換器温度Tc2 ´を
求める。 Tc2 ´=60/3+25=45度 目標熱交換器温度Tc2 ´が求まったら、実際の熱交換
器温度Tc2 が目標熱交換器温度Tc2 ´に一致するよ
う、電子膨張弁27の開度を制御する。
【0039】このように、要求能力の大きい側の室内ユ
ニットに対応する第2電子膨張弁を全開し、要求能力の
小さい側の室内ユニットに対応する第2電子膨張弁を要
求能力比に基づく目標熱交換器温度が得られる開度に設
定することにより、室内ユニットB1 ,B2 における熱
交換器温度に差を持たせることができ、能力分配の可変
幅を大きくすることができる。つまり、圧縮機1の能力
を室内ユニットB1 ,B2 の要求能力比に対応する最適
な状態に分配することができる。
【0040】したがって、暖房運転の場合、図4に示す
ように、要求能力の変動回数が減るとともに、室内熱交
換器12,22の温度(凝縮器温度)Tc1,Tc2
それぞれ小さい変化となって安定する。これに伴い、室
内温度Ta1 ,Ta2 の変動がそれぞれ設定室内温度
(破線)を中心に小さく抑えられ、快適性の向上が図れ
る。しかも、運転周波数Fの変動が小さく抑えられ、電
力消費の低減が図れて省エネルギ効果が得られる。次
に、この発明の第2実施例について説明する。この第2
実施例は請求項2の空気調和機に相当する。
【0041】ここでは、室外制御部50が、第1実施例
の(1)〜(10)の機能と同じ機能を有し、かつ第1実
施例の(11〜(14)の機能に代わって次の(15)(16)
の機能を有している。
【0042】(15)要求能力の大きい側の室内ユニット
に対応する第2電子膨張弁の目標開度を要求能力比と予
め内部メモリに記憶している開度設定条件とから決定す
る手段。 (16)要求能力の小さい側の室内ユニットに対応する電
子膨張弁の開度を上記目標開度に一致させる手段。 作用を図5により説明する。
【0043】運転時、室内ユニットB1 ,B2 の要求能
力(周波数値)の比を求め、要求能力の大きい側の室内
ユニット(B1 またはB2 )に対応する第2電子膨張弁
(17または27)を全開する。
【0044】たとえば、室内ユニットB1 の要求能力が
100Hz、室内ユニットB2 の要求能力が50Hzの
場合、要求能力比は2:1であり、電子膨張弁17を全
開する(駆動パルス250発相当)。
【0045】そして、要求能力の小さい側の室内ユニッ
トB2 の目標開度を要求能力比と予め内部メモリに記憶
している図6の開度設定条件とから決定する。この開度
設定条件は実験により得られたデータを基に作成してお
り、要求能力比が2:1ならば(=0.5)、駆動パル
ス数50発の開度を設定する。
【0046】このように、要求能力の大きい側の室内ユ
ニットに対応する第2電子膨張弁を全開し、要求能力の
小さい側の室内ユニットに対応する第2電子膨張弁を要
求能力比に基づく所定開度に設定することにより、室内
ユニットB1,B2 における熱交換器温度に差を持たせ
ることができ、能力分配の可変幅を大きくすることがで
きる。つまり、圧縮機1の能力を室内ユニットB1 ,B
2 の要求能力比に対応する最適な状態に分配することが
できる。
【0047】したがって、第1実施例と同じく、室内温
度Ta1 ,Ta2 の変動がそれぞれ設定室内温度を中心
に小さく抑えられ、快適性の向上が図れる。しかも、運
転周波数Fの変動が小さく抑えられ、電力消費の低減が
図れて省エネルギ効果が得られる。
【0048】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、
【0049】請求項1の空気調和機は、要求能力の大き
い側の室内ユニットに対応する第2電子膨張弁を全開
し、かつ要求能力の大きい側の室内ユニットが発生する
能力を該室内ユニットにおける熱交換器温度から求め、
その発生能力と各室内ユニットの要求能力比とから要求
能力の小さい側の室内ユニットの必要能力を求め、さら
に要求能力の小さい側の室内ユニットにおける室内熱交
換器の目標温度を上記必要能力から求め、その目標温度
に室内熱交換器の温度が一致するよう、要求能力の小さ
い側の室内ユニットに対応する第2電子膨張弁の開度を
制御する構成としたので、室内温度の変動を小さく抑え
て快適性の向上が図れ、しかも運転周波数の変動を小さ
く抑えて電力消費の低減が図れる。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の冷凍サイクルの構成を
示す斜視図。
【図2】同実施例における制御回路の構成を示す図。
【図3】同実施例の作用を説明するためのフローチャー
ト。
【図4】同実施例における室内温度,運転周波数,膨張
弁開度,熱交換器温度の変化の例を示す図。
【図5】この発明の第2実施例の作用を説明するための
フローチャート。
【図6】同実施例における開度設定条件を示す図。
【図7】従来の空気調和機の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図8】従来の空気調和機における室内温度,運転周波
数,膨張弁開度,熱交換器温度の変化の例を示す図。
【符号の説明】 A…室外ユニット、B1 ,B2 …室内ユニット、1…能
力可変圧縮機、2…四方弁、3…室外熱交換器、11,
21…第1電子膨張弁、12,22…室内熱交換器、1
7,27…第2電子膨張弁、50…室外制御部。
フロントページの続き (72)発明者 前澤 光宣 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東 芝富士工場内 (56)参考文献 特開 平2−223774(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 13/00 104 F24F 11/02 102

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 能力可変圧縮機および室外熱交換器を有
    する室外ユニットと、それぞれが室内熱交換器を有する
    2つの室内ユニットと、前記圧縮機,室外熱交換器,各
    室内熱交換器の並列回路を接続した冷凍サイクルと、前
    記室外熱交換器と各室内熱交換器との間のそれぞれ液側
    管に設けた第1電子膨張弁と、前記各室内熱交換器と四
    方弁との間のそれぞれガス側管に設けた第2電子膨張弁
    と、前記圧縮機の運転周波数を前記各室内ユニットの要
    求能力の総和に応じて制御する手段と、前記室外熱交換
    器の冷媒過熱度を検知する手段と、前記各室内熱交換器
    の冷媒過熱度または冷媒過冷却度を検知する手段と、こ
    れら検知結果が一定値となるよう前記各第1電子膨張弁
    の開度を制御する手段と、前記各室内ユニットの要求能
    力の比を求める手段と、要求能力の大きい側の室内ユニ
    ットに対応する第2電子膨張弁を全開する手段と、要求
    能力の大きい側の室内ユニットにおける熱交換器温度を
    検知する手段と、要求能力の大きい側の室内ユニットが
    発生する能力を前記熱交換器温度を基に求める手段と、
    要求能力の小さい側の室内ユニットが必要とする能力を
    前記要求能力比および前記発生能力から求める手段と、
    要求能力の小さい側の室内ユニットにおける室内熱交換
    器の目標温度を前記必要能力から求める手段と、要求能
    力の小さい側の室内ユニットにおける熱交換器温度を検
    知する手段と、この熱交換器温度が前記目標温度となる
    よう要求能力の小さい側の室内ユニットに対応する第2
    電子膨張弁の開度を制御する手段とを備えたことを特徴
    とする空気調和機。
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