JP3095689U - 回転磁気ヘッド装置におけるメタル付きシリンダとメタル装着治具 - Google Patents

回転磁気ヘッド装置におけるメタル付きシリンダとメタル装着治具

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JP3095689U JP2003000502U JP2003000502U JP3095689U JP 3095689 U JP3095689 U JP 3095689U JP 2003000502 U JP2003000502 U JP 2003000502U JP 2003000502 U JP2003000502 U JP 2003000502U JP 3095689 U JP3095689 U JP 3095689U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダに対してメタルを迅速且つ正確に装
着すること。 【構成】 磁気ヘッドを有する回転シリンダ2の中央に
突設したシャフト6を両メタル5を介して固定シリンダ
3の中央ボス部3aのシャフト挿通孔4に挿通すること
により、その回転シリンダ2が固定シリンダ3と同心状
に配置された回転磁気ヘッド装置において、前記2つの
メタル5のうちの一方のメタル5がシャフト挿通孔4の
一端4aに圧嵌され、その他方のメタル5がシャフト挿
通孔4の他端4bに遊嵌入されて接着剤15により中央
ボス部3aに接着されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、例えば磁気テープ装置における再生や記録に用いられる回転磁気ヘ ッド装置におけるメタル付きシリンダとメタル装着治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、回転磁気ヘッド装置の技術として特許文献1などに記載したものがあり 、その一例を図7に基づいて説明すると、これは、磁気ヘッド1を有する回転シ リンダ2と固定シリンダ3とを備え、該固定シリンダ3の中央ボス部3aのシャ フト挿通孔4内の両端4a,4bに焼結合金製メタル5が圧嵌され、回転シリン ダ2の中央部に突設したシャフト6を前記両メタル5を介してシャフト挿通孔4 に挿通することにより、その回転シリンダ2が固定シリンダ3と同心状に配置さ れている。なお、7は中央ボス部3aの下部に外嵌させたカップ状ケース、8は 駆動モータであって、固定シリンダ3に連結枠9を介して取り付けた固定コイル 8aと、回転シリンダ2に取り付けたマグネット8bとから形成されている。1 0は固定シリンダ3の中央ボス部3aと回転シリンダ2との間に配置した円筒状 ロータリートランスである。
【0003】 上記構成において、駆動モータ8を駆動して回転シリンダ2をシャフト6回り で高速回転させることにより、両シリンダ2,3の外周面に沿って走行する磁気 テープ(図示せず)に対して磁気ヘッド1により情報が記録され再生される。
【0004】 前記メタル5は、図8に示すように、外周面5aの軸心O1と中心孔5bの軸 心O2とを同心状にした多数の筒状メタル素材5Aを形成した後、その多数のメ タル素材5Aを高温で焼成することにより形成されるが、図9に示すように、焼 成により、外周面5aの軸心O1と中心孔5bの軸心O2とが互いに偏心して小 幅α(例えば10μ〜50μ)位置ずれすることがある。
【0005】 そこで、多数のメタル5を焼成した後、該各メタル5の外周面5aと中心孔5 bとの軸心O1,O2のずれを測定し、その測定結果に基づいて各メタル5の端 面に軸心O1,O2のずれ方向にマーキングMし(図9参照)、その多数のメタ ル5を偏心幅αが近いものどうし複数(例えば3)のグループに分け、その各グ ループ内の適当な2つのメタル5を選び出してシャフト挿通孔4の両端4a,4 bに圧嵌させるようにしている。
【0006】 メタル5の圧嵌手順を説明すると、図10(a)に示すように、シャフト6と 同径の軸体12a、該軸体12aの基端に一体接続した外鍔12b及び基台12 cからなる圧嵌用治具12を予め用意し、前記軸体12aにマーキングMを一致 させた2つのメタル5を外嵌(図11参照)させると共に、該軸体12aに固定 シリンダ3を外嵌させ、その軸体12aの先端を基台12cの中央孔13に嵌入 させる。これにより、図10(b)に示すように、下側メタル5が基台12cの 上面に押し付けられてシャフト挿通孔4の一端4aに圧嵌されると共に、上側メ タル5が外鍔12bにより押し下げられてシャフト挿通孔4の他端4bに圧嵌さ れる。その後、軸体12aを引き抜けばよい。
【0007】
【特許文献1】 特開平11−86246号公報
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成では、シャフト挿通孔4に圧嵌される上下2つのメタル5の中心孔5 bを一致させるため、予め多数のメタル5の偏心幅αを測定すると共に、その測 定結果に基づいて各メタル5の端面にマーキングMを施す必要があり、準備作業 が極めて面倒で作業能率が低い。
【0009】 また、マーキングMによりシャフト挿通孔4に圧嵌させた上下2つのメタル5 の中心孔5bの偏心方向が一致しても、その両メタル5の偏心幅αが一致すると は限らないから、図12に示すように、両メタル5に挿通したシャフト6(及び 回転シリンダ2)の軸心O2が固定シリンダ3の垂直方向に沿う軸心O3に対し て平行せずに傾斜することがあり、これでは、回転シリンダ2の高速回転中に、 磁気テープのビデオトラックに対して幅方向の揺れが発生して例えば再生画面に ノイズが生じるなどの障害が出ることがある。
【0010】 本考案は、上記難点に鑑み、シリンダに対してメタルを迅速且つ正確に装着す ることができるようにした回転磁気ヘッド装置におけるメタル付きシリンダとメ タル装着治具を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の考案は、多数の円筒状焼結合金製 メタルを焼成した後、該各メタルの外周面と中心孔との軸心のずれを測定し、そ の測定結果に基づいて各メタルの端面に軸心のずれ方向をマーキングし、その多 数のメタルのうち、適当な2つのメタルが該両メタルのマーキングを一致させた 状態で固定シリンダの中央ボス部のシャフト挿通孔の両端に圧嵌され、磁気ヘッ ドを有する回転シリンダの中央に突設したシャフトを前記両メタルを介してシャ フト挿通孔に挿通することにより、その回転シリンダが固定シリンダと同心状に 配置された回転磁気ヘッド装置において、前記マーキングを省略し、前記シャフ トと同径の中心軸と該中心軸を垂直に立設させた基台とを有するメタル装着治具 を予め用意し、前記2つのメタルのうちの一方のメタルを前記中心軸に外嵌させ て基台上に載置し、該中心軸にシャフト挿通孔を外嵌させることにより、該シャ フト挿通孔の一端に前記一方のメタルを圧嵌させ、前記中心軸に他方のメタルを 外嵌させることにより、該他方のメタルを前記シャフト挿通孔の他端に遊嵌入さ せると共に、その他方のメタルの端部を中央ボス部の端面から若干外部に突出さ せ、前記他方のメタルの突出部分の外周面から中央ボス部の端面にかけて接着剤 を接着させ、前記2つのメタルから中心軸を引き抜くことにより、メタル付き固 定シリンダが形成されていることを特徴としている。
【0012】 上記構成は実施の一形態(図1から図5参照)に対応するものであって、これ によれば、一方のメタルがシャフト挿通孔の一端に圧嵌され、他方のメタルがシ ャフト挿通孔の他端に遊嵌入されており、その両メタルの偏心幅が異なっていて も、その偏心幅を他方のメタルとシャフト挿通孔との間の隙間により吸収するか ら、その両メタルの中心孔を同心状に設定してシャフトを円滑に挿通することが できる。従って、従来のように予め多数のメタルの偏心幅を測定すると共に、そ の測定結果に基づいて各メタルの端面にマーキングを施す必要がなくなり、作業 能率を大幅に向上させることができる。
【0013】 また、シャフト挿通孔の一端に圧嵌させた一方のメタルの中心孔の軸心を基準 にしてシャフト挿通孔の他端に遊嵌入させた他方のメタルの中心孔が同心状に位 置決めされるから、両メタルに挿通したシャフト(及び回転シリンダ)の軸心を 垂直方向に沿わせることができ、これによって、回転シリンダの高速回転中に、 磁気テープのビデオトラックに対して幅方向の揺れが発生しないようにして、例 えば再生画面にノイズが生じるなどの障害を解消し、性能の向上を図ることがで きる。
【0014】 更に、他方のメタルの突出部分の外周面から中央ボス部の端面にかけて露出さ れているから、その露出箇所に対する接着剤の接着作業を容易に行うことができ る。
【0015】 請求項2に記載の考案は、磁気ヘッドを有する回転シリンダと固定シリンダと のうち、その一方のシリンダの中央に突設したシャフトを2つの焼結合金製メタ ルを介して他方のシリンダの中央ボス部のシャフト挿通孔に挿通することにより 、その両シリンダが同心状に配置された回転磁気ヘッド装置において、前記2つ のメタルのうちの一方のメタルがシャフト挿通孔の一端に圧嵌され、その他方の メタルが前記シャフト挿通孔の他端に一方のメタルを基準にして同心状に遊嵌入 されて接着剤により中央ボス部に接着されていることを特徴としている。
【0016】 上記構成によれば、一方のメタルがシャフト挿通孔の一端に圧嵌され、他方の メタルがシャフト挿通孔の他端に遊嵌入されており、その両メタルの偏心幅が異 なっていても、その偏心幅を他方のメタルとシャフト挿通孔との間の隙間により 吸収するから、その両メタルの同心状に設定した中心孔にシャフトを円滑に挿通 することができる。従って、従来のように予め多数のメタルの偏心幅を測定する と共に、その測定結果に基づいて各メタルの端面にマーキングを施す必要がなく なり、作業能率を大幅に向上させることができる。
【0017】 請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の考案において、前記他方のメタル の端部が中央ボス部の端面から若干外部に突出され、その他方のメタルの突出部 分の外周面から中央ボス部の端面にかけて接着剤を接着させたこと特徴としてい る。
【0018】 上記構成によれば、他方のメタルの突出部分の外周面から中央ボス部の端面に かけて露出されているから、その露出箇所に対する接着剤の接着作業を容易に行 うことができる。
【0019】 請求項4に記載の考案は、請求項2に記載の考案において、前記他方のメタル の端面が中央ボス部の端面とほぼ面一状にされ、その他方のメタルの外周面とシ ャフト挿通孔の他端の内周面との間の隙間に接着剤が注入されていることを特徴 としている。
【0020】 上記構成によれば、他方のメタルの外周面とシャフト挿通孔の他端の内周面と の間の隙間に注入した接着剤により前記他方のメタルを中央ボス部に強固に一体 的に接着することができる。
【0021】 請求項5に記載の考案は、磁気ヘッドを有する回転シリンダと固定シリンダと のうち、その一方のシリンダの中央に突設したシャフトを2つの焼結合金製メタ ルを介して他方のシリンダの中央ボス部のシャフト挿通孔に挿通することにより 、その両シリンダが同心状に配置された回転磁気ヘッド装置において、前記シャ フトと同径の中心軸と、該中心軸を垂直に立設させた基台とを有し、前記2つの メタルのうちの一方のメタルを前記中心軸に外嵌させて基台上に載置し、該中心 軸にシャフト挿通孔を外嵌させることにより、該シャフト挿通孔の一端に前記一 方のメタルを圧嵌させ、前記中心軸に他方のメタルを外嵌させることにより、該 他方のメタルを前記シャフト挿通孔の他端に遊嵌入させ、その他方のメタルを中 央ボス部に接着剤により接着させることを特徴としている。
【0022】 上記構成によれば、垂直方向の中心軸を基準にして、一方のメタルをシャフト 挿通孔の一端に圧嵌させると共に、他方のメタルをシャフト挿通孔の他端に遊嵌 入させて、その両メタルの中心孔の軸心を垂直方向に沿って同心状に迅速且つ正 確に位置決めすることができ、これによって、両メタルに挿通したシャフト(及 び一方のシリンダ)の軸心を垂直方向に沿わせて、回転シリンダの高速回転中に 、磁気テープのビデオトラックに対して幅方向の揺れが発生しないようにして、 例えば再生画面にノイズが生じるなどの障害を解消し、性能の向上を図ることが できる。
【0023】
【考案の実施の形態】
図1は本考案の実施の一形態である回転磁気テープ装置における焼結合金製メ タル5付き固定シリンダ3とその周辺の要部を示すものであって、固定シリンダ 3の中央ボス部3aに形成したシャフト挿通孔4の一端4aの内径D1をメタル 5の外径dよりも若干小さく設定すると共に、該シャフト挿通孔4の他端4bの 内径D2をメタル5の外径dよりも若干大きく設定しており、一方のメタル5が シャフト挿通孔4の一端4aに圧嵌され、他方のメタル5がシャフト挿通孔4の 他端4bに遊嵌入されて紫外線硬化性(UV)接着剤や嫌気性接着剤などの接着 剤15により中央ボス部3aに接着されている。上記以外の構成は図7に示す構 成とほぼ同じであるから、同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0024】 図2はメタル装着治具16を示すものであって、シャフト6と同径の中心軸1 6aと、該中心軸16aを垂直に立設させた基台16bとを有し、該基台16b の上面中心部にメタル5をシャフト挿通孔4の一端4a内に押し込むための中心 突起部16cが一体突設されると共に、その基台16bの上面外周部に固定シリ ンダ3の下面を支えるための外周突起部16dが一体突設されている。
【0025】 メタル5の装着手順を説明すると、図3(a)に示すように、一方のメタル5 をメタル装着治具16の中心軸16aに外嵌させて基台16b上に載置し、該中 心軸16aに固定シリンダ3のシャフト挿通孔4を外嵌させることにより、図3 (b)に示すように、シャフト挿通孔4の一端4aに一方のメタル5を圧嵌させ 、図3(c)に示すように、中心軸16aに他方のメタル5を外嵌させることに より、該他方のメタル5をシャフト挿通孔4の他端4bに遊嵌入させ、図3(d )に示すように、他方のメタル5を中央ボス部3aに接着剤15により接着させ 、前記2つのメタル5から中心軸16aを引き抜くことにより、メタル5付き固 定シリンダ3を形成すればよい。
【0026】 上記構成によれば、一方のメタル5がシャフト挿通孔4の一端4aに圧嵌され 、他方のメタル5がシャフト挿通孔4の他端4bに遊嵌入されており、その両メ タル5の偏心幅α(図9参照)が異なっていても、その偏心幅αの差を他方のメ タル5とシャフト挿通孔4との間の隙間β(図4参照)により吸収するから、そ の両メタル5の中心孔5bを同心状に設定してシャフト6を円滑に挿通すること ができる(図1参照)。従って、従来のように予め多数のメタル5の偏心幅αを 測定すると共に、その測定結果に基づいて各メタル5の端面にマーキングM(図 9参照)を施す必要がなくなり、作業能率を大幅に向上させることができる。
【0027】 また、垂直方向の中心軸16aを基準にして、一方のメタル5をシャフト挿通 孔4の一端4aに圧嵌させると共に、他方のメタル5をシャフト挿通孔4の他端 4bに遊嵌入させて、その両メタル5の中心孔5bの軸心O2を垂直方向に沿っ て同心状に迅速且つ正確に位置決めすることができ、これによって、両メタル5 に挿通したシャフト6(及び回転シリンダ2)の軸心O2を垂直方向に沿わせて 固定シリンダ3の軸心O3と平行させることができる(図1参照)。従って、回 転シリンダ2の高速回転中に、磁気テープのビデオトラックに対して幅方向の揺 れが発生しないようにして、例えば再生画面にノイズが生じるなどの障害を解消 し、性能の向上を図ることができる。
【0028】 図5に示すように、他方のメタル5の端部が中央ボス部3aの端面から若干外 部に突出され、その他方のメタル5の突出部分の外周面から中央ボス部3aの端 面にかけて接着剤15を周方向に所定間隔おいて複数盛り上げるように接着させ ており、これによれば、他方のメタル5の突出部分の外周面から中央ボス部3a の端面にかけて露出されているから、その露出箇所に対する接着剤15の接着作 業を容易に行うことができる。
【0029】 図6は、接着状態の変形例を示すものであって、他方のメタル5の端面が中央 ボス部3aの端面とほぼ面一状にされ、その他方のメタル5の外周面とシャフト 挿通孔4の他端4bの内周面との間の隙間βに全周にわたって接着剤15が注入 されており、これによれば、他方のメタル5を中央ボス部3aに強固に一体的に 接着することができる。
【0030】 上記の実施の形態では、回転シリンダ2の中央に突設したシャフト6を両メタ ル5を介して固定シリンダ3のシャフト挿通孔4に挿通するタイプの回転磁気ヘ ッド装置を例にあげて説明したが、これに限定されるわけでなく、固定シリンダ 3の中央に突設したシャフト6を両メタル5を介して回転シリンダ2のシャフト 挿通孔4に挿通するタイプの回転磁気ヘッド装置にも適用することができる。
【0031】
【考案の効果】
請求項1に記載によれば、実施の一形態(図1から図5参照)に示すように、 一方のメタルがシャフト挿通孔の一端に圧嵌され、他方のメタルがシャフト挿通 孔の他端に遊嵌入されており、その両メタルの偏心幅が異なっていても、その偏 心幅を他方のメタルとシャフト挿通孔との間の隙間により吸収するから、その両 メタルの中心孔を同心状に設定してシャフトを円滑に挿通することができる。従 って、従来のように予め多数のメタルの偏心幅を測定すると共に、その測定結果 に基づいて各メタルの端面にマーキングを施す必要がなくなり、作業能率を大幅 に向上させることができる。
【0032】 また、シャフト挿通孔の一端に圧嵌させた一方のメタルの中心孔の軸心を基準 にしてシャフト挿通孔の他端に遊嵌入させた他方のメタルの中心孔が同心状に位 置決めされるから、両メタルに挿通したシャフト(及び回転シリンダ)の軸心を 垂直方向に沿わせることができ、これによって、回転シリンダの高速回転中に、 磁気テープのビデオトラックに対して幅方向の揺れが発生しないようにして、例 えば再生画面にノイズが生じるなどの障害を解消し、性能の向上を図ることがで きる。
【0033】 更に、他方のメタルの突出部分の外周面から中央ボス部の端面にかけて露出さ れているから、その露出箇所に対する接着剤の接着作業を容易に行うことができ る。
【0034】 請求項2に記載の考案によれば、一方のメタルがシャフト挿通孔の一端に圧嵌 され、他方のメタルがシャフト挿通孔の他端に遊嵌入されており、その両メタル の偏心幅が異なっていても、その偏心幅を他方のメタルとシャフト挿通孔との間 の隙間により吸収するから、その両メタルの同心状に設定した中心孔にシャフト を円滑に挿通することができる。従って、従来のように予め多数のメタルの偏心 幅を測定すると共に、その測定結果に基づいて各メタルの端面にマーキングを施 す必要がなくなり、作業能率を大幅に向上させることができる。
【0035】 請求項3に記載の考案によれば、他方のメタルの突出部分の外周面から中央ボ ス部の端面にかけて露出されているから、その露出箇所に対する接着剤の接着作 業を容易に行うことができる。
【0036】 請求項4に記載の考案によれば、他方のメタルの外周面とシャフト挿通孔の他 端の内周面との間の隙間に注入した接着剤により前記他方のメタルを中央ボス部 に強固に一体的に接着することができる。
【0037】 請求項5に記載の考案によれば、垂直方向の中心軸を基準にして、一方のメタ ルをシャフト挿通孔の一端に圧嵌させると共に、他方のメタルをシャフト挿通孔 の他端に遊嵌入させて、その両メタルの中心孔の軸心を垂直方向に沿って同心状 に迅速且つ正確に位置決めすることができ、これによって、両メタルに挿通した シャフト(及び一方のシリンダ)の軸心を垂直方向に沿わせて、回転シリンダの 高速回転中に、磁気テープのビデオトラックに対して幅方向の揺れが発生しない ようにして、例えば再生画面にノイズが生じるなどの障害を解消し、性能の向上 を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の実施の一形態である回転磁気テープ
装置におけるメタル付き固定シリンダとその周辺の要部
を示す縦断面図である。
【図2】 メタル付き固定シリンダとメタル装着治具の
分解斜視図である。
【図3】 (a)から(d)はメタルの装着手順を示す
説明図である。
【図4】 同メタル装着手順の水平断面図である。
【図5】 同接着状態の一例を示す斜視図である。
【図6】 同接着状態の変形例を示す斜視図である。
【図7】 従来の回転磁気ヘッド装置の縦断面図であ
る。
【図8】 メタル素材の縦断図と平面図である。
【図9】 焼成したメタルの平面図である。
【図10】 (a)及び(b)はメタルの装着手順を示
す説明図である。
【図11】 2つのメタルの位置決め状態を示す斜視図
である。
【図12】 メタル付き固定シリンダとその周辺の要部
を示す縦断面図である。
【符号の説明】
2 回転シリンダ(一方のシリンダ) 3 固定シリンダ(他方のシリンダ) 3a 中央ボス部 4 シャフト挿通孔 4a シャフト挿通孔の一端 4b シャフト挿通孔の他端 5 メタル 5a メタルの外周面 5b メタルの中心孔 6 シャフト 15 接着剤 16 メタル装着治具 16a メタル装着治具の中心軸 16b メタル装着治具の基台 β 隙間 O1 メタルの外周面の軸心 O2 メタルの中心孔の軸心 M マーキング

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の円筒状焼結合金製メタルを焼成し
    た後、該各メタルの外周面と中心孔との軸心のずれを測
    定し、その測定結果に基づいて各メタルの端面に軸心の
    ずれ方向をマーキングし、その多数のメタルのうち、適
    当な2つのメタルが該両メタルのマーキングを一致させ
    た状態で固定シリンダの中央ボス部のシャフト挿通孔の
    両端に圧嵌され、磁気ヘッドを有する回転シリンダの中
    央に突設したシャフトを前記両メタルを介してシャフト
    挿通孔に挿通することにより、その回転シリンダが固定
    シリンダと同心状に配置された回転磁気ヘッド装置にお
    いて、前記マーキングを省略し、前記シャフトと同径の
    中心軸と該中心軸を垂直に立設させた基台とを有するメ
    タル装着治具を予め用意し、前記2つのメタルのうちの
    一方のメタルを前記中心軸に外嵌させて基台上に載置
    し、該中心軸にシャフト挿通孔を外嵌させることによ
    り、該シャフト挿通孔の一端に前記一方のメタルを圧嵌
    させ、前記中心軸に他方のメタルを外嵌させることによ
    り、該他方のメタルを前記シャフト挿通孔の他端に遊嵌
    入させると共に、その他方のメタルの端部を中央ボス部
    の端面から若干外部に突出させ、前記他方のメタルの突
    出部分の外周面から中央ボス部の端面にかけて接着剤を
    接着させ、前記2つのメタルから中心軸を引き抜くこと
    により、メタル付き固定シリンダが形成されていること
    を特徴とする回転磁気ヘッド装置におけるメタル付きシ
    リンダ。
  2. 【請求項2】 磁気ヘッドを有する回転シリンダと固定
    シリンダとのうち、その一方のシリンダの中央に突設し
    たシャフトを2つの焼結合金製メタルを介して他方のシ
    リンダの中央ボス部のシャフト挿通孔に挿通することに
    より、その両シリンダが同心状に配置された回転磁気ヘ
    ッド装置において、前記2つのメタルのうちの一方のメ
    タルがシャフト挿通孔の一端に圧嵌され、その他方のメ
    タルが前記シャフト挿通孔の他端に一方のメタルを基準
    にして同心状に遊嵌入されて接着剤により中央ボス部に
    接着されていることを特徴とする回転磁気ヘッド装置に
    おけるメタル付きシリンダ。
  3. 【請求項3】 前記他方のメタルの端部が中央ボス部の
    端面から若干外部に突出され、その他方のメタルの突出
    部分の外周面から中央ボス部の端面にかけて接着剤を接
    着させたこと特徴とする請求項2に記載の回転磁気ヘッ
    ド装置におけるメタル付きシリンダ。
  4. 【請求項4】 前記他方のメタルの端面が中央ボス部の
    端面とほぼ面一状にされ、その他方のメタルの外周面と
    シャフト挿通孔の他端の内周面との間の隙間に接着剤が
    注入されていることを特徴とする請求項2に記載の回転
    磁気ヘッド装置におけるメタル付きシリンダ。
  5. 【請求項5】 磁気ヘッドを有する回転シリンダと固定
    シリンダとのうち、その一方のシリンダの中央に突設し
    たシャフトを2つの焼結合金製メタルを介して他方のシ
    リンダの中央ボス部のシャフト挿通孔に挿通することに
    より、その両シリンダが同心状に配置された回転磁気ヘ
    ッド装置において、前記シャフトと同径の中心軸と、該
    中心軸を垂直に立設させた基台とを有し、前記2つのメ
    タルのうちの一方のメタルを前記中心軸に外嵌させて基
    台上に載置し、該中心軸にシャフト挿通孔を外嵌させる
    ことにより、該シャフト挿通孔の一端に前記一方のメタ
    ルを圧嵌させ、前記中心軸に他方のメタルを外嵌させる
    ことにより、該他方のメタルを前記シャフト挿通孔の他
    端に遊嵌入させ、その他方のメタルを中央ボス部に接着
    剤により接着させることを特徴とする回転磁気ヘッド装
    置におけるメタル装着治具。
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