JP2014070701A - 軸受装置、軸受装置の製造方法および情報記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シャフト20と、シャフト20に外挿され、シャフト20の軸方向に並んで配置された一対の転がり軸受30,40と、を備え、一対の転がり軸受30,40は、それぞれシャフト20に固定された内輪36,46を備え、一対の転がり軸受30,40のうち、軸方向の一方側に配置された第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aは、シャフト20の一方側端面24aと面一か、または、シャフト20の一方側端面36aよりも一方側に突出していることを特徴としている。
【選択図】図2
Description
フランジ状の鍔部には、一対の転がり軸受のうちの一方の転がり軸受を構成する内輪が突き当てられている。そして、一対の転がり軸受を構成する内輪同士には、互いに近付け合う方向(軸方向)の荷重が付加されている。これにより、これら一対の転がり軸受には、予圧が付加されている。
従来の軸受装置にあっては、転がり軸受の内輪とハウジングの底部との間に鍔部が存在するため、軸受装置の長さが鍔部の厚み分だけ長くなる。したがって、軸受装置が大型化するおそれがある。
また、本発明においては、一対の転がり軸受は、それぞれ鍔部に当接することなくシャフトに外挿されて固定されることで、従来技術における鍔部の形状バラつきに起因する一対の転がり軸受の相対傾きの発生を抑制できる。
さらに、予圧の付加時には、第一転がり軸受の内輪の一方側端面を治具に突き当てて行うことができるので、第一転がり軸受の内輪の一方側端面を基準面として予圧の荷重方向を規定できる。すなわち、第一転がり軸受の内輪の一方側端面と、予圧の荷重方向を規定する基準面とが同一となるので、予圧の付加時においても、従来技術における鍔部の形状バラつきに起因する一対の転がり軸受の相対傾きの発生を抑制できる。
また、軸受装置を被取付体に取り付ける際、第一転がり軸受の内輪の一方側端面を、被取付体に当接させて取り付けることができるので、従来技術のように鍔部の形状バラつきに起因して、軸受装置の被取付体に対する傾斜は発生しない。とりわけ、一般に転がり軸受は高精度に形成されるので、第一転がり軸受の内輪の一方側端面を被取付体に当接させることで、軸受装置の傾斜を抑制して被取付体に軸受装置を精度よく取り付けることができる。
また、第一転がり軸受の内輪の一方側端面を被取付体に当接させて軸受装置を取り付けた際に、第一転がり軸受は被取付体と鍔部とに挟持された状態となる。これにより、例えばボルトにより軸受装置を被取付体に固定する際に、十分に軸力を付与できるので、軸受装置を被取付体に対して強固に固定できる。
また、フランジ部を第一転がり軸受の内輪の凹部に嵌合することで、軸受装置の製造時に、シャフトに対する第一転がり軸受の位置決めを容易にできる。
これに対して、本発明によれば、一対の転がり軸受の間に鍔部を備えているので、シャフトの一方側および他方側の両側から、それぞれ転がり軸受を挿入できる。これにより、一方の転がり軸受をシャフトに挿入したときに他方の転がり軸受を固定する領域を通過することがないので、接着剤がシャフトの外周面のうち一対の転がり軸受の間の領域に付着するのを防止できる。したがって、接着剤塗布工程を一工程で行うことができるので、軸受装置の製造時間を短縮できるとともに、軸受装置の生産性を向上できる。
また、本発明においては、一対の転がり軸受は、それぞれ鍔部に当接することなくシャフトに外挿されて固定されることで、従来技術における鍔部の形状バラつきに起因する一対の転がり軸受の相対傾きの発生を抑制できる。
さらに、予圧の付加時には、第一転がり軸受の内輪の一方側端面を治具に突き当てて行うことができるので、第一転がり軸受の内輪の一方側端面を基準面として予圧の荷重方向を規定できる。すなわち、第一転がり軸受の内輪の一方側端面と、予圧の荷重方向を規定する基準面とが同一となるので、予圧の付加時においても、従来技術における鍔部の形状バラつきに起因する一対の転がり軸受の相対傾きの発生を抑制できる。
また、軸受装置を被取付体に取り付ける際、第一転がり軸受の内輪の一方側端面を、被取付体に当接させて取り付けることができるので、従来技術のように鍔部の形状バラつきに起因して、軸受装置の被取付体に対する傾斜は発生しない。とりわけ、一般に転がり軸受は高精度に形成されるので、第一転がり軸受の内輪の一方側端面を被取付体に当接させることで、軸受装置の傾斜を抑制して被取付体に軸受装置を精度よく取り付けることができる。
図1は、実施形態に係る情報記録再生装置1の斜視図である。なお、図1では、ハウジング9およびハウジング9の開口を覆うカバー部材12を2点鎖線で図示している。
図2は、図1のA−A線に沿った側面断面図である。
図1に示すように、情報記録再生装置1は、記録層を有するディスク(磁気記録媒体)Dに対して、書き込みおよび読み取りを行う装置である。情報記録再生装置1は、アーム(回動部材)8と、アーム8の先端側に支持されたヘッドジンバルアセンブリ4と、ヘッドジンバルアセンブリ4の先端に装着されたスライダ2と、ヘッドジンバルアセンブリ4をスキャン移動させるアクチュエータ(VCM:ボイスコイルモータ)6と、ディスクDを回転させるスピンドルモータ7と、情報に応じて変調した電流をスライダ2に供給する制御部5と、これら各構成品を内部に収容するハウジング9と、ハウジング9の開口を閉塞するカバー部材12と、を備えている。
アーム8の先端には、ヘッドジンバルアセンブリ4が接続されている。ヘッドジンバルアセンブリ4は、サスペンション3と、サスペンション3の先端に装着され、ディスクDの表面に対向配置されたスライダ2と、を備えている。スライダ2は、ディスクDに対する情報の書き込み(記録)を行う記録素子と、ディスクDから情報の読み取り(再生)を行う再生素子とを備えている。
図3は、第一実施形態に係る軸受装置10の側面断面図である。なお、以下では、軸受装置10の軸線(すなわちシャフト20の軸線。以下、「中心軸L1」という。)に沿った方向を「軸方向」と呼ぶ。また、軸方向のうち、図1に示すハウジング9の底部9a側(すなわち図3における下側)を一方側といい、ハウジング9の開口側(すなわち図3における上側)を他方側と呼ぶ。また、中心軸L1に直交する方向を「径方向」と呼び、中心軸L1周りに周回する方向を「周方向」と呼ぶ。
図3に示すように、第一実施形態に係る軸受装置10は、シャフト20と、シャフト20に外挿され、シャフト20の軸方向に並んで配置された一対の転がり軸受30,40と、一対の転がり軸受30,40の間に配置された円筒状のスペーサ70と、を備えている。
シャフト20は、例えばアルミニウムや鉄、ステンレス等の金属材料により、略円筒状に形成された本体部21と、本体部21の軸方向の中間部付近に形成された鍔部25と、を備えている。
本体部21の内周面23には、雌ねじが形成されている。図2に示すように、シャフト20は、ハウジング9の底部9aを介して一方側からボルト13がシャフト20の内周面23に螺着されることで、ハウジング9の底部9aに支持される。また、シャフト20は、カバー部材12を介して他方側からボルト14がシャフト20の内周面23に螺着されることで、カバー部材12に支持される。
鍔部25の外径は、後述する一対の転がり軸受30,40のうち、一方側に配置された第一転がり軸受30の内輪36の外径よりも小さくなるように形成されている。
また、鍔部25の軸方向の厚さは、後述するスペーサ70の軸方向の厚さよりも薄くなるように形成されている。
シャフト20の軸方向の一方側には、第一転がり軸受30が配置されている。第一転がり軸受30は、シャフト20に固定された内輪36と、内輪36を囲繞する外輪31と、内輪36と外輪31との間に配置された複数の転動体35と、を備えている。なお、複数の転動体35は、図示しない保持器(リテーナ)によって、周方向に略等間隔となるように、かつ転動可能に保持されている。
内輪36の外周面37における軸方向の中間部には、転動溝39が形成されている。転動溝39は、内輪36の外周面37の全周にわたって形成されている。転動溝39の内面が転動面39aとされ、転動面39aの断面は円弧状に形成されている。
内輪36の内径は、シャフト20の本体部21に外挿可能な寸法に形成されている。本実施形態では、内輪36の内径は、シャフト20の本体部21の外径よりも若干大きくなるように形成されている。内輪36は、シャフト20に外挿されて、例えば接着剤等によりシャフト20に固定される。なお、内輪36の内径は、シャフト20の本体部21の外径と同一か、若干小さくなるように形成されていてもよい。この場合においては、内輪36は、シャフト20に外挿されて圧入固定される。
外輪31の内周面33における軸方向の中間部には、転動溝34が形成されている。転動溝34は、外輪31の内周面33の全周にわたって形成されている。転動溝34の内面が転動面34aとされ、転動面34aの断面は円弧状に形成されている。
シャフト20の軸方向の他方側には、第二転がり軸受40が配置されている。第二転がり軸受40は、シャフト20に固定された内輪46と、内輪46を囲繞する外輪41と、内輪46と外輪41との間に配置された複数の転動体45と、を備えている。本実施形態では、第二転がり軸受40は、第一転がり軸受30と同形状に形成されているため、詳細な説明を省略する。第二転がり軸受40は、シャフト20の他方側からシャフト20に外挿されて配設されている。
スペーサ70は、例えばアルミニウムや鉄、ステンレス等の金属材料により円筒状に形成されている。スペーサ70の外径は、第一転がり軸受30の外輪31および第二転がり軸受40の外輪41の外径と略同一となるように形成されている。また、スペーサ70の内径は、第一転がり軸受30の外輪31および第二転がり軸受40の外輪41の内径よりも小径となるように形成されている。
スペーサ70の軸方向の厚さ(長さ)は、シャフト20の鍔部25の軸方向の厚さよりも厚くなるように形成されている。
ここで、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aは、シャフト20の一方側端面24aよりも一方側に突出しているため、軸受装置10の一方側端部は、ハウジング9の底部9aと、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aとが当接した状態でハウジング9に支持されている。これにより、ハウジング9の垂直方向に対する軸受装置10の傾斜を抑制してハウジング9に精度よく軸受装置10を取り付けることができる。
続いて、本実施形態の軸受装置10の製造方法について説明する。
図4は、軸受装置10の製造工程(製造方法)のフローチャートである。
図4に示すように、軸受装置10の製造工程は、接着剤塗布工程S11と、第一転がり軸受挿入工程S13と、スペーサ挿入工程S15と、第二転がり軸受挿入工程S17と、予圧付加工程S19と、を備えている。以下に、各工程について説明する。
図5は、接着剤塗布工程S11の説明図である。
まず、図5に示すように、シャフト20の外周面22に、第一転がり軸受30の内輪36および第二転がり軸受40の内輪46(いずれも図3参照)をそれぞれ固定するための接着剤を塗布する接着剤塗布工程S11を行う。接着剤塗布工程S11で塗布する接着剤としては、例えば嫌気性接着剤が好適である。
接着剤塗布工程S11では、第一転がり軸受30の内輪36(図3参照)が固定される、シャフト20の外周面22における鍔部25よりも一方側の領域22aに接着剤を塗布しつつ、第二転がり軸受40の内輪46(図3参照)が固定される、鍔部25よりも他方側の領域22bにも接着剤を塗布する。すなわち、接着剤塗布工程S11では、鍔部25よりも一方側の領域22aおよび鍔部25よりも他方側の領域22bに対して、同時に接着剤を塗布する。以上で、接着剤塗布工程S11が終了する。
図6は、第一転がり軸受挿入工程S13の説明図である。
続いて、図6に示すように、接着剤塗布工程S11で接着剤を塗布したあと、シャフト20に第一転がり軸受30を外挿する第一転がり軸受挿入工程S13を行う。第一転がり軸受挿入工程S13では、シャフト20の一方側から他方側に向かって、シャフト20に第一転がり軸受30を挿入する。そして、第一転がり軸受30の内輪36の他方側端面36bが鍔部25の一方側面25aに当接するまで押し込む。以上で、第一転がり軸受挿入工程S13が終了する。
図7は、スペーサ挿入工程S15の説明図である。
続いて、図7に示すように、シャフト20にスペーサ70を挿入するスペーサ挿入工程S15を行う。スペーサ挿入工程S15では、シャフト20の他方側から一方側に向かって、シャフト20にスペーサ70を挿入し、スペーサ70の一方側端面70aを第一転がり軸受30の外輪31の他方側端面31bに当接させる。以上で、スペーサ挿入工程S15が終了する。
図8は、第二転がり軸受挿入工程S17の説明図である。
続いて、図8に示すように、シャフト20に第二転がり軸受40を外挿する第二転がり軸受挿入工程S17を行う。第二転がり軸受挿入工程S17では、シャフト20の他方側から一方側に向かって、シャフト20に第二転がり軸受40を挿入する。そして、第二転がり軸受40の外輪41の一方側端面41aがスペーサ70の他方側端面70bに当接するまで押し込む。以上で、第二転がり軸受挿入工程S17が終了する。
図9は、予圧付加工程S19の説明図である。
続いて、図9に示すように、第一転がり軸受30および第二転がり軸受40に対して、軸方向に沿って予圧を付加する予圧付加工程S19を行う。図4に示すように、本実施形態の予圧付加工程S19は、予圧治具配置工程S19Aと、押圧工程S19Bと、を備えている。以下に、予圧付加工程S19の各工程について説明する。
図9に示すように、予圧付加工程S19では、まず、シャフト20の一方側に予圧治具90を配置する予圧治具配置工程S19Aを行う。
予圧治具90は円盤状に形成された土台部90aと、土台部90aと同心に配置され、土台部90aの主面から突出した円柱状の突出部90bと、を備えている。土台部90aの外径は、第一転がり軸受30の内輪36の外径と略同一になるように形成されている。突出部90bの外径は、シャフト20の内側に挿入可能なように、シャフト20の内径よりも若干小径に形成されている。
予圧治具配置工程S19Aでは、シャフト20の一方側から予圧治具90の突出部90bを挿入してシャフト20と予圧治具90との位置決めをしつつ、土台部90aを第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aに当接させて、シャフト20の一方側に予圧治具90を配置する。
続いて、予圧付加工程S19では、押圧治具92を使用して第二転がり軸受40を押圧する押圧工程S19Bを行う。
押圧治具92は、他方側に頂面を有する有頂筒状の治具である。押圧治具92の筒部92aの内径はシャフト20の外径よりも大きくなるように形成されている。また、押圧治具92の筒部92aの外径は、第二転がり軸受40の内輪46の外径と略同一になるように形成されている。これにより、押圧治具92の筒部92aの端面は、第二転がり軸受40の内輪46の他方側端面46bに当接可能となっている。
押圧工程S19Bでは、押圧治具92の筒部92aの端面を第二転がり軸受40の内輪46の他方側端面46bに当接させた状態で、他方側から一方側に向かって、第二転がり軸受40の内輪46を軸方向に沿って、所定の荷重で押圧する。
また、第二転がり軸受40の外輪41は、スペーサ70を介して第一転がり軸受30の外輪31を他方側から一方側に向かって押圧する。これにより、第一転がり軸受30の外輪31は、第一転がり軸受30の内輪36よりも相対的に一方側にずれた状態となる。
このように、他方側から一方側に向かって、第二転がり軸受40の内輪46を軸方向に沿って押圧することで、第一転がり軸受30および第二転がり軸受40に予圧が付与される。そして、接着剤が硬化するまで、第二転がり軸受40の内輪46を押圧する。
接着剤が硬化した時点で、予圧付加工程S19が終了するとともに軸受装置10の製造工程が終了し、本実施形態に係る軸受装置10が完成する。
図10は、第一実施形態の変形例に係る軸受装置10の側面断面図である。
続いて、第一実施形態の変形例に係る軸受装置10について説明する。
第一実施形態の軸受装置10は、シャフト20に第一転がり軸受30および第二転がり軸受40が外挿されて形成されていた(図3参照)。
これに対して、第一実施形態の変形例に係る軸受装置10は、図10に示すように、シャフト20に第一転がり軸受30および第二転がり軸受40が外挿され、さらに第一転がり軸受30および第二転がり軸受40にスリーブ50が外挿されている点で、第一実施形態の軸受装置10とは異なっている。なお、第一実施形態と同様の構成部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
スリーブ50を備えることにより、軸受装置10の外周面を段差なく形成でき、軸受装置10の外径を一様とすることができる。したがって、軸受装置10に対して、アーム8(図1参照)を精度良く装着できるので、高性能な情報記録再生装置1(図1参照)を形成できる。
第一実施形態および第一実施形態の変形例によれば、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aは、シャフト20の一方側端面24aよりも一方側に突出しているので、軸受装置10を情報記録再生装置1のハウジング9の底部9aに取り付ける際、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aを、ハウジング9の底部9aに当接させて取り付けることができる。これにより、従来技術のようにハウジング9等の被取付体に鍔部を当接させた場合よりも、鍔部の厚み分だけ軸受装置10の軸方向の長さを短縮できるので、軸受装置10の小型化(軸方向の薄型化)ができる。
さらに、予圧の付加時には、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aを予圧治具90に突き当てて行うことができるので、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aを基準面として予圧の荷重方向を規定できる。すなわち、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aと、予圧の荷重方向を規定する基準面とが同一となるので、予圧の付加時においても、従来技術における鍔部の形状バラつきに起因する一対の転がり軸受30,40の相対傾きの発生を抑制できる。
また、軸受装置10をハウジング9の底部9aに取り付ける際、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aを、ハウジング9の底部9aに当接させて取り付けることができるので、従来技術のように、鍔部の形状バラつきに起因して、軸受装置10のハウジング9に対する傾斜は発生しない。とりわけ、一般に転がり軸受は高精度に形成されているので、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aをハウジング9の底部9aに当接させることで、軸受装置10の傾斜を抑制してハウジング9に軸受装置10を精度よく取り付けることができる。
また、鍔部25に第一転がり軸受30の内輪36の他方側端面36bを当接させることで、軸受装置10の製造時に、シャフト20に対する第一転がり軸受30の位置決めを容易にできる。
また、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aをハウジング9の底部9aに当接させて軸受装置10を取り付けた際に、第一転がり軸受30はハウジング9の底部9aと鍔部25とに挟持された状態となる。これにより、ボルト13により軸受装置10をハウジング9の底部9aに固定する際に、十分に軸力を付与できるので、軸受装置10をハウジング9に対して強固に固定できる。
これに対して、本発明によれば、一対の転がり軸受30,40の間に鍔部25を備えているので、シャフト20の一方側および他方側の両側から、それぞれ転がり軸受30,40を挿入できる。これにより、第一転がり軸受30および第二転がり軸受40をそれぞれシャフト20に挿入したときに、第一転がり軸受30は第二転がり軸受40を固定する他方側の領域22bを通過することがなく、第二転がり軸受40は第一転がり軸受30を固定する一方側の領域22aを通過することがないので、接着剤がシャフト20の外周面22のうち、一対の転がり軸受30,40の間の領域に付着するのを防止できる。したがって、接着剤塗布工程S11を一工程で行うことができるので、軸受装置10の製造時間を短縮できるとともに、軸受装置10の生産性を向上できる。
以下に、第二実施形態に係る軸受装置210について説明する。
図11は、第二実施形態に係る軸受装置210の側面断面図である。
第一実施形態の軸受装置10は、シャフト20の中間部近傍に、径方向外側に張り出す鍔部25が形成されていた(図3参照)。
これに対して、図11に示すように、第二実施形態に係る軸受装置210は、シャフト220の一方側端部に、径方向外側に張り出すフランジ部225が形成されている点で、第一実施形態の軸受装置10とは異なっている。なお、第一実施形態と同様の構成部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aには、フランジ部225に対応した位置に、フランジ部225が嵌合可能な凹部236が形成されている。凹部236は、内輪36の一方側の内縁部を、一方側から他方側に向かって凹ませることにより形成されている。
図12は、第二実施形態の変形例に係る軸受装置210の側面断面図である。
図12に示すように、第一実施形態の変形例と同様に、第一転がり軸受30および第二転がり軸受40にスリーブ50が外挿されていてもよい。第二実施形態の変形例によれば、第一実施形態の変形例と同様に、スリーブ50を備えることにより、軸受装置210の外周面を段差なく形成でき、軸受装置210の外径を一様とすることができる。したがって、軸受装置210に対して、アーム8(図1参照)を精度良く装着でき、高性能な情報記録再生装置1(図1参照)を形成できる。
第二実施形態および第二実施形態の変形例によれば、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aには、フランジ部225に対応した位置に、フランジ部225が嵌合可能な凹部236が形成されているので、フランジ部225を凹部236内に嵌合して配置することにより、フランジ部225に起因して軸受装置210が大型化するのを防止し、軸受装置210の小型化(軸方向の薄型化)ができる。
また、フランジ部225を第一転がり軸受30の内輪36の凹部236に嵌合することで、軸受装置210の製造時に、シャフト210に対する第一転がり軸受30の位置決めを容易にできる。
図13は、第三実施形態に係る軸受装置310の側面断面図である。
第一実施形態の軸受装置10は、シャフト20の中間部近傍に、径方向外側に張り出す鍔部25が形成されていた(図3参照)。また、第二実施形態の軸受装置210は、シャフト220の一方側端部に、径方向外側に張り出すフランジ部225が形成されていた(図11参照)。
これに対して、図13に示すように、第三実施形態に係る軸受装置310は、シャフト320の外径が、軸方向の全体にわたって一様に形成されている点で、第一実施形態の軸受装置10および第二実施形態の軸受装置210とは異なっている。なお、第一実施形態および第二実施形態と同様の構成部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第三実施形態の軸受装置310の製造工程では、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aが、シャフト320の一方側端面24aよりも一方側に突出するように、例えば不図示の治具によって、シャフト320と第一転がり軸受30との軸方向の相対位置を位置決めしながら第一転がり軸受挿入工程S13(図6参照)を行う。
図14は、第三実施形態の変形例に係る軸受装置310の側面断面図である。
図14に示すように、第一実施形態の変形例および第二実施形態の変形例と同様に、第一転がり軸受30および第二転がり軸受40にスリーブ50が外挿されていてもよい。第三実施形態の変形例によれば、第一実施形態の変形例および第二実施形態の変形例と同様に、スリーブ50を備えることにより、軸受装置310の外周面を段差なく形成でき、軸受装置310の外径を一様とすることができる。したがって、軸受装置310に対してアーム8(図1参照)を精度良く装着できるので、高性能な情報記録再生装置1(図1参照)を形成できる。
第三実施形態および第三実施形態の変形例によれば、シャフト320を容易に形成できるので、小型化(軸方向に薄型化)できるとともに、一対の転がり軸受30,40の相対傾きの発生を抑制でき、かつ傾斜を抑制して精度よく取り付け可能な軸受装置310を低コストに形成できる。
また、第一転がり軸受30の内輪36の一方側端面36aがシャフト20,220,320の一方側端面24aよりも一方側に突出するのに加えて、第二転がり軸受40の内輪46の他方側端面46bがシャフト20,220,320の他方側端面24bよりも他方側に突出していてもよい。これにより、カバー部材12と、第二転がり軸受40の内輪46の他方側端面46bとが当接した状態で軸受装置10,210,310を支持できるので、軸受装置10,210,310の傾斜を抑制して精度よく取り付けることができる。
また、第一転がり軸受30の外輪31および第二転がり軸受40の外輪41を、それぞれ第一転がり軸受30の内輪36および第二転がり軸受40の内輪46よりも軸方向に厚く(長く)形成して互いに当接させるとともに、スペーサ70を削除してもよい。さらに、第一転がり軸受30の外輪31および第二転がり軸受40の外輪41を、互いに一体成形してもよい。これにより、スペーサ70を廃止できるので、軸受装置10を低コストに形成できる。
Claims (11)
- シャフトと、
前記シャフトに外挿され、前記シャフトの軸方向に並んで配置された一対の転がり軸受と、を備え、
前記一対の転がり軸受は、それぞれ前記シャフトに固定された内輪を備え、
前記一対の転がり軸受のうち、前記軸方向の一方側に配置された第一転がり軸受の内輪の一方側端面は、前記シャフトの一方側端面と面一か、または前記シャフトの一方側端面よりも前記一方側に突出していることを特徴とする軸受装置。 - 請求項1に記載の軸受装置であって、
前記シャフトは、前記一対の転がり軸受の間において、前記シャフトの径方向外側に張り出す鍔部を備え、
前記鍔部には、前記第一転がり軸受の内輪の他方側端面が当接していることを特徴とする軸受装置。 - 請求項2に記載の軸受装置であって、
前記一対の転がり軸受の間には、円筒状のスペーサが設けられ、
前記鍔部の前記軸方向の厚さは、前記スペーサの前記軸方向の厚さよりも薄く形成されていることを特徴とする軸受装置。 - 請求項1に記載の軸受装置であって、
前記シャフトは、前記シャフトの一方側端部において前記シャフトの径方向外側に張り出すフランジ部を備え、
前記第一転がり軸受の内輪の一方側端面には、前記フランジ部に対応した位置に、前記フランジ部が嵌合可能な凹部が形成されていることを特徴とする軸受装置。 - 請求項1に記載の軸受装置であって、
前記シャフトの外径は、前記軸方向の全体にわたって一様に形成されていることを特徴とする軸受装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の軸受装置であって、
前記軸方向の他方側に配置された第二転がり軸受の内輪の他方側端面は、前記シャフトの他方側端面と面一か、または前記シャフトの他方側端面よりも前記他方側に突出していることを特徴とする軸受装置。 - 請求項1に記載の軸受装置の製造方法であって、
前記一対の転がり軸受に対して、前記軸方向に沿って予圧を付加する予圧付加工程を備え、
前記予圧付加工程では、
前記シャフトの前記一方側に、前記第一転がり軸受の内輪の一方側端面が当接可能な 予圧治具を配置する予圧治具配置工程と、
前記予圧治具に前記第一転がり軸受の内輪の一方側端面を当接させつつ、前記一対の 転がり軸受の内輪を、それぞれ前記軸方向に沿って相対的に押圧する押圧工程と、
を備えたことを特徴とする軸受装置の製造方法。 - 請求項2に記載の軸受装置の製造方法であって、
前記シャフトの外周面に、前記一対の転がり軸受の内輪をそれぞれ固定するための接着剤を塗布する接着剤塗布工程を備え、
前記接着剤塗布工程では、前記シャフトの外周面における前記鍔部よりも前記一方側の領域に前記接着剤を塗布しつつ、前記鍔部よりも他方側の領域にも前記接着剤を塗布することを特徴とする軸受装置の製造方法。 - 請求項1に記載の軸受装置と、
前記軸受装置の一方側端部を支持するハウジングと、
前記一対の転がり軸受に外嵌され、前記シャフトの軸線を中心として回動する回動部材と、
前記回動部材に装着され、磁気記録媒体との間で情報の記録および再生を行うスライダと、
を備え、
前記軸受装置は、前記ハウジングの底部と、前記第一転がり軸受の内輪の一方側端面とが当接した状態で、前記ハウジングに支持されていることを特徴とする情報記録再生装置。 - 請求項9に記載の軸受装置であって、
前記ハウジングの開口を覆うとともに、前記軸受装置の他方側端部を支持するカバー部材を備え、
前記軸受装置は、前記カバー部材と前記シャフトの他方側端面とが当接した状態で、前記カバー部材に支持されていることを特徴とする情報記録再生装置。 - 請求項9に記載の軸受装置であって、
前記ハウジングの開口を覆うとともに、前記軸受装置の他方側端部を支持するカバー部材を備え、
前記軸受装置は、前記カバー部材と前記軸方向の他方側に配置された第二転がり軸受の内輪の他方側端面とが当接した状態で、前記カバー部材に支持されていることを特徴とする情報記録再生装置。
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